JP2007100841A - スプール弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スリーブ、スプール、スプール用コイルスプリング、駆動手段を備える電磁油圧制御弁の組み付けを容易にし、且つ軸方向に短縮すると、バネ座プレートに設けたプレート凹部が軸方向に膨出するため、プレート凹部が衝撃等により変形する懸念がある。
【解決手段】 バネ挿入穴63からスプール用コイルスプリング5を組み入れ、バネ座プレート64をスリーブ3に固着することで、組み付けが容易、且つ確実になる。スプール用コイルスプリング5の一端をスプール凹部66内に支持することで全長を短縮できる。スプール用コイルスプリング5の両端を外径側で支持するためにプレート凹部67を設けると、プレート凹部67が軸方向に膨出する。プレート凹部67の周囲にプレート凹部67より軸方向に長い環状凸部68を設ける。これにより、外部から加えられる衝撃力を環状凸部68によって受けるため、プレート凹部67の変形を防ぐことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スプールを軸方向の一方へ向けて付勢するスプール用コイルスプリングを備えたスプール弁装置に関する。
〔従来技術1〕
スプールを軸方向の一方へ向けて付勢するスプール用コイルスプリングを備えたスプール弁装置の一例として、スプール弁を用いた電磁油圧制御弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に示された電磁油圧制御弁を、図3を参照して説明する。なお、実施例1と同一機能物には、同一符号を付して説明する。
図3に開示される電磁油圧制御弁は、筒形状を呈したスリーブ3と、このスリーブ3内において軸方向に摺動自在に支持されたスプール4と、このスプール4を軸方向の一方(図示右側)へ向けて付勢するスプール用コイルスプリング5と、このスプール用コイルスプリング5の復元力に抗してスプール4を軸方向の他方(図示左側)へ駆動する電磁ブリード弁2(駆動手段の一例)とを備える。
スプール用コイルスプリング5は、軸方向に圧縮されたコイルスプリングであり、スリーブ3に形成されたバネ座61と、スプール4との間で圧縮配置される。
〔従来技術1の不具合〕
図3に開示される従来技術1のスプール用コイルスプリング5は、スリーブ3内に形成されたバネ座61と、スプール4との間で圧縮配置されるものであった。このため、組付時に、先ず、スリーブ3内にスプール用コイルスプリング5を組み入れ、その後にスプール4等の構成部品を組み付けた後、シート部材31をカシメ等の固定技術によりスリーブ3に固定することになる。具体的には、スプール用コイルスプリング5の復元力を受けながら、シート部材31をスリーブ3内に形成された段差62に隙間無く当接させた状態で固定する必要がある。
しかし、スプール用コイルスプリング5の復元力を受けた状態で、シート部材31をスリーブ3内に形成された段差62に隙間なく固定するのは困難である。
ここで、シート部材31は、スプール4の着座位置を規定するとともに、電磁アクチュエータ33に設けられた開閉弁32の着座位置も規定する。
このため、シート部材31が軸方向の規定位置に固定されていないと、シート部材31に対するスプール4のリフト量が変化することになり、スプール弁1の出力油圧が変化してしまう。
また、シート部材31が軸方向の規定の位置に固定されていないと、シート部材31に対する開閉弁32のリフト量が変化するため、ブリード室34の圧力が変化して、スプール弁1の出力油圧が初期特性(狙い値)に対してズレてしまう。
また、シート部材31の固定不良によって、シート部材31がスリーブ3内で移動すると、スプール弁1の出力油圧が大きくふらついてしまう。
〔従来技術2〕
上記の不具合を解決する技術として、スプール用コイルスプリング5の取り付け工程を後にできる電磁油圧制御弁が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に示された電磁油圧制御弁は、電磁アクチュエータ33の出力によって直接的にスプール4を駆動するタイプであるが、図4に示されるように、スリーブ3の図示左端(スプール4等の組み入れ方向とは逆側)に、スプール用コイルスプリング5を組み入れるためのバネ挿入穴63が設けられている。そして、バネ挿入穴63からスプール用コイルスプリング5をスリーブ3内に挿入してから、バネ座プレート64をスリーブ3にカシメ等の固着技術で固着することで、スプール用コイルスプリング5がスリーブ3内に組み付けられる。
このような構造を採用することで、スプール用コイルスプリング5の復元力を受けずにスリーブ3の図示右側から部品類を組み付けることが容易になり、電磁油圧制御弁の組み付け性が向上するとともに、確実な組み付けを容易に行うことができる。これによって、低い組付コストで高い信頼性を得ることができる。
〔従来技術2の不具合〕
図4に開示される従来技術2のスプール用コイルスプリング5の両端は、内径側で支持される構造を採用している。具体的にスプール用コイルスプリング5は、スプール4側においても、バネ座プレート64側においても、内径側で支持されている。
このような内径支持タイプは、「スプール4+スプール用コイルスプリング5」の軸方向の全長が長くなってしまう。
〔参考技術1〕
上記の不具合を解決する技術として、スプール4側のバネ座を凹部内に設けて、「スプール4+スプール用コイルスプリング5」の軸方向の全長を短くすることが考えられる。具体的には、図5に示すように、スプール4の図示左端に軸方向に窪むスプール凹部66を設け、スプール用コイルスプリング5の図示右端の外径側をスプール凹部66で支持する。
これによって、スプール弁1の全長を短縮することが可能になる。
スプール用コイルスプリング5のバネ特性を高い精度で保つには、スプール用コイルスプリング5の両端がバネ座に高い精度で支持されることが要求される。
ここで、高い精度が要求されるコイルスプリングは、その製造方法によって内径支持用と、外径支持用とがある。このため、高い精度を達成するためには、一端が外径支持の場合、外径支持用のコイルスプリングを用いて、他端も外径支持にする必要がある。
上記の理由により、スプール用コイルスプリング5の一端をスプール凹部66によって外径側で支持する場合は、図5に示すように、スプール用コイルスプリング5の図示左端も、バネ座プレート64に形成したプレート凹部67によって外径側を支持する必要がある。
〔参考技術1の問題点〕
図5に示す参考技術1の電磁油圧制御弁は、バネ座プレート64に設けたプレート凹部67が、スリーブ3の端部より軸方向に膨出してしまう。即ち、スプール用コイルスプリング5を支持するプレート凹部67が、電磁油圧制御弁の突出部となってしまう。
このように、プレート凹部67が電磁油圧制御弁から軸方向に膨出していると、プレート凹部67が外部からの力の影響を受けて変形し易い。即ち、例えばメンテナンス時などに電磁油圧制御弁が落下したり、組付時に電磁油圧制御弁の先端に荷重が加わるなどして、膨出するプレート凹部67に衝撃が加わると、プレート凹部67が変形する懸念がある。
もし、プレート凹部67に変形が生じると、スプール用コイルスプリング5のバネ荷重が変わってしまうため、ブリード室34の圧力に対してスプール4の軸方向位置が変化することになり、スプール弁1の出力油圧が初期特性(狙い値)に対してズレてしまう。
特開2002−357281号公報 特開2003−120841号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、組み付けが容易で、軸方向に短縮でき、外部からの衝撃等の力を受けてもスプール用コイルスプリングのバネ荷重が変わらないスプール弁装置の提供にある。
〔請求項1の手段〕
○請求項1に記載のスプール弁装置におけるスリーブは、軸方向端部にスプール用コイルスプリングをスリーブ内に挿入可能なバネ挿入穴を備え、スプール用コイルスプリングが、スプールと、スリーブの軸方向端部に取り付けられるバネ座プレートの間で圧縮配置される。
このように設けられることによって、スプール用コイルスプリングをスリーブ内に組み付ける前に、スプール用コイルスプリングが配置される側(バネ挿入穴の側)とは異なるスリーブの端側からスプール等の部品類を組み付けることができる。即ち、スプール用コイルスプリングの復元力を受けずに、スプール等の部品類を組み付けることができる。
これによって、スプール用コイルスプリングが配置される側とは異なる側の部品組み付けが容易になり、組み付け性が向上するとともに、確実な組み付けを実施できる。
○請求項1に記載のスプール弁装置は、スプール用コイルスプリングの軸方向の一端が、スプールの端部に形成されたスプール凹部内に支持される。
このように設けられることによって、スプールとスプール用コイルスプリングが、軸方向にオーバーラップするため、「スプール+スプール用コイルスプリング」の軸方向の全長を短くすることができ、スプール弁を短縮することが可能になる。
○請求項1に記載のスプール弁装置は、スプール用コイルスプリングの軸方向の一端が、スプールの端部に形成されたスプール凹部内において外径側が支持されるとともに、スプール用コイルスプリングの軸方向の他端が、バネ座プレートに形成されたプレート凹部内において外径側が支持される。
このようにスプール用コイルスプリングの両端が、スプール凹部およびプレート凹部内によって外径側で支持されるため、外径支持用のコイルスプリングを用いることにより、スプール用コイルスプリングのバネ特性を高い精度で保つことができる。
○請求項1に記載のスプール弁装置におけるプレート凹部は、スリーブの端部より軸方向に膨出するものであるが、バネ座プレートは、膨出するプレート凹部の周囲に、プレート凹部より軸方向に延長された環状凸部を備える。
このように設けられることにより、プレート凹部が設けられた側からスプール弁装置に衝撃や荷重などの外部力が加えられても、加えられる外部力を環状凸部で受けるため、プレート凹部の変形が防がれる。
このように、軸方向に膨出するプレート凹部の変形が環状凸部によって防がれるため、プレート凹部の変形によってスプール用コイルスプリングのバネ荷重が変わる不具合を回避することができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載のスプール弁装置におけるバネ座プレートは、金属板をプレス加工したものであり、環状凸部はプレート凹部とともにプレス加工によってバネ座プレートに形成されたものである。
このように、プレス加工によって環状凸部とプレート凹部がバネ座プレートに設けられるため、環状凸部およびプレート凹部が設けられたバネ座プレートのコスト上昇を抑えることができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載のスプール弁装置におけるバネ座プレートは、プレート凹部と環状凸部との径方向間に、スリーブの端面に環状に当接する環状当接部を備える。
環状当接部とプレート凹部の軸方向長を予め規定した距離に保つことにより、環状当接部をスリーブの端面に当接することで、スリーブに対するプレート凹部の軸方向位置を、規定の軸方向位置に確実に設定できる。即ち、環状当接部をスリーブの端面に当接することで、スプール用コイルスプリングのバネ荷重を狙い値に設定することができる。
また、環状凸部が受ける外部力の一部を、環状当接部からスリーブに伝えるため、環状凸部の強度が高まり、バネ座プレートの変形を抑えることができる。このように、環状凸部の変形が抑えられるため、環状凸部の変形がプレート凹部に伝わってプレート凹部が変形する不具合を回避できる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載のスプール弁装置における駆動手段は、スプールの端部に形成されたブリード室の圧力によってスプールを駆動する電磁ブリード弁である。即ち、請求項4に記載のスプール弁装置は、スプール弁と電磁ブリード弁とを組み合わせたものである。
これによって、スプール弁と電磁ブリード弁とを組み合わせたスプール弁装置(例えば、電磁油圧制御弁など)は、組み付けが容易で、軸方向に短縮でき、外部からの衝撃等の力を受けても、スプール用コイルスプリングのバネ荷重が変わることが防がれる。
最良の形態1のスプール弁装置は、筒形状を呈したスリーブと、このスリーブ内において軸方向に摺動自在に支持されたスプールと、このスプールを軸方向の一方へ向けて付勢するスプール用コイルスプリングと、このスプール用コイルスプリングの復元力に抗してスプールを軸方向の他方へ駆動する駆動手段とを備える。
スリーブは、軸方向端部にスプール用コイルスプリングをスリーブ内に挿入可能なバネ挿入穴を備える。
スプール用コイルスプリングは、スプールと、スリーブの軸方向端部に取り付けられるバネ座プレートの間で圧縮配置される。
スプール用コイルスプリングの軸方向の一端は、スプールの端部に形成されたスプール凹部内において外径側が支持される。
スプール用コイルスプリングの軸方向の他端は、バネ座プレートに形成されたプレート凹部内において外径側が支持される。
そして、バネ座プレートは、スリーブの端部より軸方向に膨出するプレート凹部の周囲に、プレート凹部より軸方向に延長された環状凸部を備える。
本発明のスプール弁装置を電磁油圧制御弁に適用した実施例1を説明する。なお、実施例1では、先ず「電磁油圧制御弁の基本構造」を説明し、その後で「実施例1の特徴」を説明する。
〔電磁油圧制御弁の基本構造〕
図1に示す電磁油圧制御弁は、例えば自動変速機の油圧制御装置に搭載されるものであり、油圧の切替あるいは油圧の調整を行う油圧制御弁を構成するスプール弁1と、このスプール弁1を駆動する電磁ブリード弁2(駆動手段の一例)とを組み合わせたものである。
なお、実施例1では、電磁ブリード弁2の一部を成す電磁アクチュエータ33(後述する)がOFFの状態で、ブリードポート35(後述する)の開度が最大になるタイプであり、且つ、電磁アクチュエータ33がOFFの状態で、後述する入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最小(閉鎖)になるとともに、後述する出力ポート8と排出ポート9の連通度合が最大になるタイプ{電磁油圧制御弁全体で見ればN/L(ノーマリロー出力)タイプ}の電磁油圧制御弁を示す。
(スプール弁1の説明)
スプール弁1は、スリーブ3、スプール4およびスプール用コイルスプリング5を備える。
スリーブ3は、図示しない油圧コントローラのケース内に挿入されるものであり、略円筒形状を呈する。
スリーブ3には、スプール4を軸方向へ摺動自在に支持する挿通穴6、オイルポンプ(油圧発生手段)のオイル吐出口に連通して入力油圧(オイル)が供給される入力ポート7、スプール弁1で調圧された出力油圧が出力される出力ポート8、低圧側(オイルパン等)に連通する排出ポート9が形成されている。
入力ポート7、出力ポート8、排出ポート9等のオイルポートは、スリーブ3の側面に形成された穴であり、スリーブ3の側面には図1左側から図1右側に向けて、入力ポート7、出力ポート8、排出ポート9、後述するブリード室34にオイルを供給するオイル供給ポート12、ブリード室34から排出されたオイルをスリーブ3の外部に排出するブリード排出ポート13が形成されている。
ここで、オイル供給ポート12には、オイル供給ポート12を通過する最大のオイル流量を規制する制御オリフィス12aが設けられており、後述する開閉弁32が開かれた際の消費流量を抑えるように設けられている。
なお、入力ポート7は、スリーブ3の外部(油圧コントローラ内)で減圧弁を介してオイル供給ポート12と連通し、排出ポート9とブリード排出ポート13はスリーブ3の外部(油圧コントローラ内)で連通するものである。
スプール4は、スリーブ3内に摺動自在に配置され、入力ポート7をシールする入力シールランド14、排出ポート9をシールする排出シールランド15を有する。そして、入力シールランド14と排出シールランド15の間に分配室16が形成される。
また、スプール4は、入力シールランド14の図1左側に、入力シールランド14より小径のF/Bランド17を備え、入力シールランド14とF/Bランド17のランド差(径差)によってF/B室18が形成される。
スプール4内には、分配室16とF/B室18を連通するF/Bポート19が形成されており、出力圧に応じたF/B油圧をスプール4に発生させる。なお、F/Bポート19には、F/Bオリフィス19aが設けられており、F/B室18内に適切なF/B油圧が発生するように設けられている。
このため、F/B室18に印加される油圧(出力圧)が大きくなるに従って入力シールランド14とF/Bランド17のランド差による差圧により、スプール4には図1右側に変位する軸力が発生する。これによって、スプール4の変位が安定し、入力圧の変動により出力圧が変動するのを防ぐことができる。
なお、スプール4は、スプール用コイルスプリング5のバネ荷重と、ブリード室34の圧力によるスプール4の駆動力と、入力シールランド14とF/Bランド17のランド差による軸力とが釣り合う位置で静止するものである。
スプール用コイルスプリング5は、図1右端がスプール4に当接して、スプール4を閉弁側(入力側シール長が長くなって出力圧が低下する側:この実施例では図1右側)に付勢する筒状に螺旋形成されたコイルスプリングであり、スリーブ3の図1左側のバネ室21内に圧縮された状態で配置される。なお、バネ室21内に形成された段差21aは、スプール4の図1左端が当接することによって、スプール4の「最大開弁位置(スプール最大リフト位置)」を決定するものである。
(電磁ブリード弁2の説明)
電磁ブリード弁2は、スプール4の図1右側に形成されるブリード室34(後述する)の圧力によってスプール4を図1左側へ駆動するものであり、シート部材31と、開閉弁32を備えた電磁アクチュエータ33とからなる。
シート部材31は、スリーブ3の図1右側の内部に固定された略リング形状を呈するものであり、スプール4との間にはスプール4を駆動するためのブリード室34が形成される。また、シート部材31の中心部には、ブリード室34と低圧側(上述したブリード排出ポート13)を連通させるブリードポート35が形成されている。
このシート部材31は、図1左側の端面にスプール4が当接して、スプール4の「最大閉弁位置(スプール着座位置)」を決定するものである。また、シート部材31は、図1右側の端面に後述するシャフト48の軸方向端に設けられた開閉弁32が当接するものであり、開閉弁32がシート部材31の図1右側の端面に当接することにより、ブリードポート35が閉塞される。
なお、スプール4がシート部材31に当接(着座)すると、スプール4がオイル供給ポート12を閉塞して、オイル供給ポート12→ブリード室34→ブリードポート35を介して排出されるオイルの消費流量を抑えるように設けられている。
電磁アクチュエータ33は、通電により磁力を発生するコイル41、このコイル41の発生する磁力により軸方向へ磁気吸引される可動子42、スプール4をシート部材31側へ付勢する可動子用コイルスプリング43、可動子42を磁気吸引するとともに、可動子42を軸方向へ摺動自在に保持するステータ44の他に、ヨーク45、コネクタ46を備え、ブリードポート35の開度を、可動子42に設けられた開閉弁32によって調整する。
なお、開閉弁32がブリードポート35の開度を小さくすると、ブリード室34の内圧が上昇してスプール4が開弁方向(図1左側)へ変位し、逆に開閉弁32がブリードポート35の開度を大きくすると、ブリード室34の内圧が低下してスプール4が閉弁方向(図1右側)へ変位する。
コイル41は、通電されると磁力を発生して、可動子42(具体的には、後述するムービングコア47)と磁気固定子(ステータ44、ヨーク45)を通る磁束ループを形成させるものであり、樹脂ボビンの周囲に絶縁被膜線を多数巻回したものである。
可動子42は、コイル41の発生する磁力により軸方向へ磁気吸引される筒形状を呈したムービングコア47と、このムービングコア47の筒内に圧入され、軸方向の端部に開閉弁32が直接形成されたシャフト48とからなる。
ムービングコア47は、略円筒形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であり、ステータ44の内周面と直接摺動する。
シャフト48は、ムービングコア47内に圧入固定された略棒形状を呈する高硬度の非磁性材料(例えば、ステンレス等)であり、図1左側の端部にブリードポート35を開閉する開閉弁32が形成されている。
可動子用コイルスプリング43は、シャフト48を閉弁側(開閉弁32がブリードポート35を閉じる側)に付勢する筒状に螺旋形成されたコイルスプリングであり、シャフト48の図1右側の端部と、ヨーク45の中心部に軸方向に螺合されたアジャスタ(調整ネジ)49との間で圧縮された状態で配置される。
ここで、この実施例1における電磁ブリード弁2は、電磁アクチュエータ33がOFFの時(ムービングコア47に図1左側に向かう磁力が作用していない時)に、ブリードポート35内から開閉弁32が受けるオイルの吐出圧によって、開閉弁32が図1右側に移動してブリードポート35を開くものである。
そして、可動子用コイルスプリング43は、可動子42に対して特性調整のための付勢力を与えるものであり、電磁アクチュエータ33がOFFの時に、ブリードポート35内から開閉弁32が受けるオイルの吐出圧によってシャフト48が図1右側へ移動できるバネ力である。なお、可動子用コイルスプリング43のバネ荷重は、アジャスタ49の螺合量(ねじ込み量)によって調整される。
ここで、シャフト48の図1右側端部には、可動子用コイルスプリング43の内側において図1右側に伸びるシャフト端凸部48aが設けられており、アジャスタ49の図1左側端部には、可動子用コイルスプリング43の内側において図1左側に伸びるアジャスタ端凸部49aが設けられている。このシャフト端凸部48aおよびアジャスタ端凸部49aは、シャフト48が図1右側に変位した際に当接する。
ステータ44は、磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)よりなり、ムービングコア47を軸方向(図1左側:開閉弁32がブリードポート35を閉じる方向)へ磁気吸引する吸引ステータ44aと、ムービングコア47の周囲を覆ってムービングコア47と径方向の磁束の受け渡しを行う摺動ステータ44bと、吸引ステータ44aと摺動ステータ44bの間を通る磁束量を抑制して吸引ステータ44a→ムービングコア47→摺動ステータ44bへ磁束を通すための磁気飽和溝(磁気抵抗が大きくなる部分)44cとを備える。
ステータ44の内周には、ムービングコア47を軸方向に摺動自在に支持する軸方向穴44dが形成されている。この軸方向穴44dは、ステータ44の一端から他端に向けて同径の貫通穴である。
吸引ステータ44aは、ヨーク45とスリーブ3との間に軸方向に挟まれるフランジを介してヨーク45と磁気的に結合されている。また、吸引ステータ44aは、ムービングコア47を磁気吸引した際にムービングコア47と軸方向に交差する筒部を備える。この筒部の外周面は、テーパ形状に設けられており、ムービングコア47のストローク量に対して磁気吸引力が変化しないように設けられている。
摺動ステータ44bは、ムービングコア47の全周を覆う略円筒形状を呈し、摺動ステータ44bの外周には、磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)よりなる磁気受渡しリング51が配置され、摺動ステータ44bとヨーク45が磁気的に結合されている。また、摺動ステータ44bは、軸方向穴44d内においてムービングコア47と直接摺動してムービングコア47を軸方向に摺動自在に支持するとともに、ムービングコア47と径方向の磁束の受け渡しを行うものである。
ヨーク45は、コイル41の周囲を覆って磁束を流す略カップ状に形成された磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であり、開口端部に形成された爪部をカシメることでスリーブ3と強固に結合される。
スリーブ3とヨーク45の連結部分には、スリーブ3内と電磁アクチュエータ33内を区画するダイアフラム52が設けられている。ダイアフラム52は、略リング形状のゴム製であり、外周部がスリーブ3とステータ44の間に挟み付けられ、中心部がシャフト48の外周に形成された溝に嵌め合わされてスリーブ3内(後述する排圧室53内)のオイルや異物が電磁アクチュエータ33の内部に浸入するのを防ぐものである。
スリーブ3の図1右側の内部には、シート部材31とダイアフラム52で区画され、ブリード排出ポート13に連通する排圧室53が形成されている。ダイアフラム52の排圧室53側に配置された略リング形状のプレートは防圧遮蔽板54であり、排圧室53の圧力が直接的にダイアフラム52に加わるのを防いでいる。
コネクタ46は、電磁油圧制御弁を制御する電子制御装置(図示しない)と接続線を介して電気的な接続を行う接続手段であり、その内部にはコイル41の両端にそれぞれ接続される端子46aが配置されている。
なお、電子制御装置は、デューティ比制御によって電磁アクチュエータ33のコイル41へ供給する通電量(電流値)を制御するものであり、コイル41への通電量を制御することによって、ブリードポート35のオイルの吐出圧に抗して可動子42(ムービングコア47+シャフト48)の軸方向の位置をリニアに変位させ、可動子42の軸方向位置を変化させることで開閉弁32の軸方向位置を変化させて、ブリードポート35の開度を制御して、ブリード室34に発生する圧力をコントロールするものである。
このように、ブリード室34に発生する圧力が電子制御装置によって制御されることで、スプール4の軸方向位置が制御される。これによって、入力シールランド14による入力ポート7と分配室16の入力側シール長と、排出シールランド15による分配室16と排出ポート9の排出側シール長との比率が制御され、その結果、出力ポート8に発生するオイルの出力圧が制御される。
具体的な電磁油圧制御弁の作動を説明する。
電磁アクチュエータ33の通電が停止された状態では、ブリードポート35に加わるオイルの吐出圧によって開閉弁32が図1右側に押されて、可動子42(ムービングコア47+シャフト48)が図1右側に変位し、ブリードポート35の開度が大きくなる。これによって、ブリード室34の内圧が排圧状態となり、スプール4はシート部材31に当接して「最大閉弁位置(スプール着座位置)」で停止する。このように、スプール4が「最大閉弁位置」で停止する状態では、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最小(閉鎖)になるとともに、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が最大になり、出力ポート8の出力圧が排圧状態になる。
電磁アクチュエータ33に駆動電流が与えられ、ムービングコア47に図1左側に向かう磁気吸引力が与えられ、可動子42(ムービングコア47+シャフト48)が図1左側に変位して、ブリードポート35の開度が小さくなると、ブリード室34の内圧が上昇する。電磁アクチュエータ33に与えられる駆動電流が増加するに従い、ブリードポート35の開度が小さくなり、その結果、ブリード室34の内圧が上昇して、スプール4がスプール用コイルスプリング5の付勢力に抗して図1左側へ移動する。即ち、電磁アクチュエータ33に与えられる駆動電流が増加するに従い、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が大きくなるとともに、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が小さくなり、出力ポート8の出力圧が高まる。
電磁アクチュエータ33に与えられる駆動電流がさらに増加し、開閉弁32がシート部材31に当接してブリードポート35が閉塞されると、オイル供給ポート12からブリード室34に供給されるオイルの圧力によってブリード室34の内圧がさらに高まり、スプール4がスプール用コイルスプリング5の付勢力に抗して図1左側へさらに移動し、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最大になるとともに、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が最小(閉鎖)になり、出力ポート8の出力圧が最大になる。
なお、スプール4は、ブリード室34の圧力によるスプール4の図示右端面に発生する力と、スプール用コイルスプリング5のバネ荷重と、F/B室17に最大出力圧(F/B室17の入力圧)が加わった時に発生するF/Bによる軸力とが釣り合う位置で静止する。この最大出力時の静止位置は、通常はスプール4の「最大開弁位置(スプール最大リフト位置)」よりも図示右側に設定されるものであり、バネ室21内に形成された段差21aにスプール4が当接しないようになっている。
〔実施例1の特徴〕
実施例1の電磁油圧制御弁は、上述したように、筒形状を呈したスリーブ3と、このスリーブ3内において軸方向に摺動自在に支持されたスプール4と、このスプール4を軸方向の一方(図1右側)へ向けて付勢するスプール用コイルスプリング5と、このスプール用コイルスプリングの復元力に抗してスプールを軸方向の他方(図1左側)へ駆動する電磁ブリード弁2(駆動手段の一例)とを備える。
(第1の問題点)
スプール4を図1右側へ付勢するスプール用コイルスプリング5は、上述したように、図示右端がスプール4に当接した状態でスリーブ3の図1左側のバネ室21内に圧縮配置される。
ここで、従来技術1のスプール用コイルスプリング5は、図3に示されるように、スリーブ3内に形成されたバネ座61と、スプール4との間で圧縮配置されるものであった。このため、組付時に、先ず、スリーブ3内にスプール用コイルスプリング5を組み入れ、その後にスプール4等の構成部品を組み付けた後、シート部材31をカシメ等の固定技術によりスリーブ3に固定していた。しかし、スプール用コイルスプリング5の復元力を受けた状態で、シート部材31をスリーブ3内に形成された段差62に隙間なく固定するのは困難であった。
(第1の解決技術)
実施例1の電磁油圧制御弁は、スリーブ3の図1左端に、スプール用コイルスプリング5をスリーブ3内に組み入れるためのバネ挿入穴63が形成されている。
また、スリーブ3の図1左端には、スリーブ3内に組み入れられたスプール用コイルスプリング5の図示左端を支持するバネ座プレート64が固定されている。このバネ座プレート64は、薄板形状を呈する金属板(例えば、ステンレス等)をプレス加工によって打ち抜きおよび曲折加工したものであり、外周に形成された円筒部65が、カシメや溶接等の固着技術によってスリーブ3の外周面に固定される。
このような構造を採用することにより、スプール用コイルスプリング5は、スプール4とバネ座プレート64に挟まれて圧縮された状態でスリーブ3の図1左側のバネ室21内に配置される。
実施例1の電磁油圧制御弁は、上記の構成を採用することによって、スプール用コイルスプリング5をスリーブ3内に組み付ける前に、スリーブ3の図1右側からスプール4、シート部材31等の部品類をスリーブ3内に組み付けることができる。即ち、スプール用コイルスプリング5の復元力を受けることなく、スプール4、シート部材31等の部品類をスリーブ3内に組み付けることができる。これによって、シート部材31をスリーブ3内に形成された段差62に隙間なく当接させた状態で、シート部材31をスリーブ3内にカシメ等によって容易に固定することができる。
この結果、スプール4の着座位置(スプール4とシート部材31の当接位置)、および開閉弁32の着座位置(開閉弁32とシート部材31の当接位置)を、規定位置(狙いの位置)に確実に設定できる。
これにより、スプール4の着座位置(スプール4のリフト量)が変化することによる出力油圧の変化を防ぐことができるとともに、開閉弁32の着座位置(開閉弁32のリフト量)が変化することによる出力油圧の変化を防ぐことができる。即ち、シート部材31の位置ズレによって出力油圧が初期特性(狙い値)に対してズレる不具合を回避できる。
また、シート部材31をスリーブ3内にカシメ等によって確実に固定されるため、シート部材31の固定不良による出力油圧のふらつきを無くすことができる。
(第2の問題点)
上記で示した「第1の解決技術」と同様に、図4に示す従来技術2の電磁油圧制御弁は、バネ挿入穴63およびバネ座プレート64を備えて、スプール用コイルスプリング5の取り付け工程を後にできる。
しかし、図4に示される従来技術2のスプール用コイルスプリング5の両端は、内径側で支持される構造を採用している。このような内径支持タイプは、「スプール4+スプール用コイルスプリング5」の軸方向の全長が長くなり、スプール弁1が長くなってしまう。
(第2の解決技術)
実施例1の電磁油圧制御弁は、スプール用コイルスプリング5の図1右端が、スプール4の図1左端面に軸方向に凹んで形成されたスプール凹部66内に支持される。
これによって、スプール4の図示左側と、スプール用コイルスプリング5の図示右側が、軸方向にオーバーラップする。このため、「スプール4+スプール用コイルスプリング5」の軸方向の全長を短縮することができ、結果的にスプール弁1の全長を短縮することが可能になる。
(第3の問題点)
スプール用コイルスプリング5のバネ特性を高い精度で保つには、スプール用コイルスプリング5の両端がバネ座によって高い精度で支持されることが要求される。高い精度が要求されるコイルスプリングは、その製造方法によって内径支持用と、外径支持用とがある。このため、高い精度を達成するためには、一端が外径支持の場合、外径支持用のコイルスプリングを用いて、他端も外径支持にする必要がある。
即ち、スプール用コイルスプリング5の一端をスプール凹部66によって外径側で支持する場合は、スプール用コイルスプリング5の他端(図示左端)も、外径側で支持する必要がある。
(第3の解決技術)
実施例1のバネ座プレート64には、スプール用コイルスプリング5の図1左端を外径側で保持するプレート凹部67が形成されている。
これによって、実施例1のスプール用コイルスプリング5は、図1右端がスプール凹部66内において外径側が支持されるとともに、図1左端がプレート凹部67内において外径側が支持される。
このようにスプール用コイルスプリング5の両端が、スプール凹部66およびプレート凹部67内によって外径側で支持されるため、外径支持用のコイルスプリングを用いることにより、スプール用コイルスプリング5のバネ特性を高い精度で保つことができる。
(第4の問題点)
上記「第3の解決技術」で示したように、バネ座プレート64にプレート凹部67を設けると、図5の参考技術1に示すように、プレート凹部67がスリーブ3の端部より軸方向に膨出してしまう。このように、プレート凹部67が電磁油圧制御弁から軸方向に膨出していると、プレート凹部67が外部からの力の影響を受けて変形し易い。
もし、プレート凹部67に変形が生じると、スプール用コイルスプリング5のバネ荷重が変わってしまうため、ブリード室34の圧力に対してスプール4の軸方向位置が変化することになり、スプール弁1の出力油圧が初期特性(狙い値)に対してズレてしまう。
(第4の解決技術)
実施例1のバネ座プレート64には、プレート凹部67の周囲を全周に亘って囲むように、プレート凹部67より軸方向に延長された環状凸部68が形成されている。即ち、環状凸部68の図1左端は、プレート凹部67の図1左端よりも、左側に位置するように設けられている。
このように、電磁油圧制御弁から軸方向に膨出するプレート凹部67の周囲に環状凸部68が設けられることにより、プレート凹部67が設けられた側から電磁油圧制御弁に衝撃や荷重などの外部力が加えられても、加えられる外部力を環状凸部68が受けるため、プレート凹部67の変形が防がれる。
これによって、プレート凹部67の変形によってスプール用コイルスプリング5のバネ荷重が変わる不具合を回避できる。
(実施例1の効果)
○実施例1の電磁油圧制御弁は、スプール用コイルスプリング5をスリーブ3内に組み付ける前に、スプール用コイルスプリング5の復元力を受けることなく、スリーブ3の図1右側からスプール4、シート部材31等の部品類をスリーブ3内に組み付けることができる。これによって、シート部材31をスリーブ3内に形成された段差62に隙間なく当接させた状態で、シート部材31をスリーブ3内にカシメ等によって容易に固定することができる。
○実施例1の電磁油圧制御弁のスプール用コイルスプリング5は、図1右端がスプール4の図1左端面に軸方向に凹んで形成されたスプール凹部66内に支持される。このため、「スプール4+スプール用コイルスプリング5」の軸方向の全長を短縮することができ、スプール弁1の全長を短縮することができる。
○実施例1の電磁油圧制御弁のバネ座プレート64には、スプール用コイルスプリング5の図1左端を外径側で保持するプレート凹部67が形成されている。これによって、実施例1のスプール用コイルスプリング5の両端が、スプール凹部66およびプレート凹部67内によって外径側で支持されるため、スプール用コイルスプリング5のバネ特性を高い精度で保つことができる。
○実施例1の電磁油圧制御弁のバネ座プレート64には、プレート凹部67より軸方向に延長された環状凸部68が設けられている。これによって、プレート凹部67側から電磁油圧制御弁に衝撃や荷重などの外部力が加えられても、加えられる外部力を環状凸部68が受けるため、プレート凹部67の変形を防ぐことができ、プレート凹部67の変形によってスプール用コイルスプリング5のバネ荷重が変わる不具合を回避できる。
○実施例1の電磁油圧制御弁のバネ座プレート64は、金属板をプレス加工したものであり、環状凸部68はプレート凹部67とともにプレス加工によって例えば同時に形成されたものである。このように、プレス加工によって環状凸部68とプレート凹部67がバネ座プレート64に設けられるため、バネ座プレート64のコストを抑えることができる。なお、バネ座プレート64の中心部に形成された穴は、バネ室21の呼吸穴であり、プレス加工により形成されたものである。
○実施例1の電磁油圧制御弁のバネ座プレート64には、プレート凹部67と環状凸部68との径方向間に、スリーブ3の端面に環状に当接する環状当接部69が設けられている。
プレス加工によって、環状当接部69とプレート凹部67の軸方向長が予め規定した距離に保たれることにより、環状当接部69をスリーブ3の端面に当接させることで、スリーブ3に対するプレート凹部67の軸方向位置を、規定の軸方向位置に設定できる。即ち、環状当接部69をスリーブ3の端面に当接することで、スプール用コイルスプリング5のバネ荷重を狙い値に設定することができる。
また、環状凸部68が受けた外部力の一部が、環状当接部69からスリーブ3に伝えられるため、環状凸部68の強度が高まり、バネ座プレート64の変形を抑えることができる。このように、環状凸部68の変形が抑えられることにより、環状凸部68の変形がプレート凹部67に伝わってプレート凹部67が変形する不具合を回避できる。
図2を参照して実施例2を説明する。なお、上記実施例1と同一符号は同一機能物を示すものである。
上記の実施例1の電磁油圧制御弁は、電磁アクチュエータ33がOFFの状態で、ブリードポート35の開度が最大になるタイプであり、且つ、電磁アクチュエータ33がOFFの状態で、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最小になり、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が最大になるタイプ{電磁油圧制御弁全体で見ればN/L(ノーマリロー出力)タイプ}を示した。
これに対し、この実施例2の電磁油圧制御弁は、電磁アクチュエータ33がOFFの状態で、ブリードポート35が閉塞されるタイプであり、且つ、電磁アクチュエータ33がOFFの状態で、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最大になり、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が最小になるタイプ{電磁油圧制御弁全体で見ればN/H(ノーマリハイ出力)タイプ}である。
具体的に、実施例2の電磁油圧制御弁は、実施例1に対して、可動子用コイルスプリング43、ステータ44、および可動子42が異なる。
可動子用コイルスプリング43は、電磁アクチュエータ33がOFFの時に、ブリードポート35内から開閉弁32が受けるオイルの吐出圧に抗して、開閉弁32をシート部材31に押し付けてブリードポート35を閉じるものである。
ステータ44は、可動子用コイルスプリング43の付勢力に抗して可動子42を図示右側に磁気吸引するものであり、吸引ステータ44aが図示右側に設けられ、摺動ステータ44bが図示左側に設けられる。
可動子42は、吸引ステータ44aの位置の変更に伴ってシャフト48の長さが変更されている。なお、詳細に見ればシャフト端凸部48aおよびアジャスタ端凸部49aの長さも変更されているが、アジャスタ端凸部49aを含むアジャスタ49は実施例1と共通に設け、シャフト端凸部48aの長さを変えることで対処しても良い。
(実施例2の効果)
実施例2のスプール弁1は、実施例1のスプール弁1と共通である。このため、実施例1と同様の効果を得ることができる。
実施例2の電磁油圧制御弁はN/Hタイプであるが、実施例2のスプール弁1は実施例1のスプール弁1と共通である。即ち、N/Lタイプであっても、N/Hタイプであっても、スプール弁1を共通にでき、電磁油圧制御弁のコストを抑えることができる。
〔変形例〕
上記の実施例では、環状当接部69をスリーブ3の端面に当接させてプレート凹部67の位置決めを行う例を示したが、スリーブ3とバネ座プレート64に軸方向の調整機構(例えば、ネジ等)を設けて、プレート凹部67の軸方向位置を調整してからスリーブ3にバネ座プレート64を固着するように設けても良い。
上記の実施例では、自動変速機の油圧制御装置に用いられる電磁油圧制御弁に本発明を適用する例を示したが、自動変速機以外の他の電磁油圧制御弁に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、スプール弁1が三方弁を構成する例を示したが、スプール弁1は三方弁に限定されるものではなく、二方弁(開閉弁32)、四方弁など、他の構成のスプール弁1であっても良い。
上記の実施例では、スプール4を軸方向へ駆動する駆動手段の一例として電磁ブリード弁2を用いる例を示したが、電磁アクチュエータ33によってスプール4を直接的に駆動するなど、他の駆動手段によってスプール4を駆動しても良い。
電磁油圧制御弁(N/Lタイプ)の断面図、および弁座プレートの断面図である(実施例1)。 電磁油圧制御弁(N/Hタイプ)の断面図である(実施例2)。 電磁油圧制御弁(N/Hタイプ)の断面図である(従来技術1)。 電磁油圧制御弁(電磁アクチュエータ直接駆動タイプ)の断面図である(従来技術2)。 電磁油圧制御弁(N/Lタイプ)の断面図である(参考技術1)。
符号の説明
1 スプール弁
2 電磁ブリード弁(駆動手段)
3 スリーブ
4 スプール
5 スプール用コイルスプリング
34 ブリード室
63 バネ挿入穴
64 バネ座プレート
66 スプール凹部
67 プレート凹部
68 環状凸部
69 環状当接部

Claims (4)

  1. 筒形状を呈したスリーブと、このスリーブ内において軸方向に摺動自在に支持されたスプールと、このスプールを軸方向の一方へ向けて付勢するスプール用コイルスプリングと、このスプール用コイルスプリングの復元力に抗して前記スプールを軸方向の他方へ駆動する駆動手段と、を備えるスプール弁装置において、
    前記スリーブは、軸方向端部に前記スプール用コイルスプリングを前記スリーブ内に挿入可能なバネ挿入穴を備えるものであり、
    前記スプール用コイルスプリングは、前記スプールと、前記スリーブの軸方向端部に取り付けられるバネ座プレートの間で圧縮配置されるものであり、
    前記スプール用コイルスプリングの軸方向の一端は、前記スプールの端部に形成されたスプール凹部内において外径側が支持されるものであり、
    前記スプール用コイルスプリングの軸方向の他端は、前記バネ座プレートに形成されたプレート凹部内において外径側が支持されるものであり、
    前記バネ座プレートは、前記スリーブの端部より軸方向に膨出する前記プレート凹部の周囲に、前記プレート凹部より軸方向に延長された環状凸部を備えることを特徴とするスプール弁装置。
  2. 請求項1に記載のスプール弁装置において、
    前記バネ座プレートは、金属板をプレス加工したものであり、
    前記環状凸部は、前記プレート凹部とともにプレス加工によって前記バネ座プレートに形成されたものであることを特徴とするスプール弁装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスプール弁装置において、
    前記バネ座プレートは、前記プレート凹部と前記環状凸部との径方向間に、前記スリーブの端面に環状に当接する環状当接部を備えることを特徴とするスプール弁装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスプール弁装置において、
    前記駆動手段は、前記スプールの端部に形成されたブリード室の圧力によって前記スプールを駆動する電磁ブリード弁であることを特徴とするスプール弁装置。
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