本発明の実施例について、図面を引用して説明する。
図1に示すように、ドラム式の洗濯乾燥機は、外枠筐体1の内側に外槽2が置かれる。
外槽2は、複数個のサスペンション3により下方から支持される。また外槽2はその上部から引きバネ4により吊り下げ支持される。
サスペンション3は、外槽2を含む全重量を支持するものであり、強固な弾性支持構成を有し、外枠筐体ベース20に固定されている。
特に脱水運転時に生じる外槽2の強い上下振動をサスペンション3は吸収し、脱水起動時に発生する外槽2の異常振動を防止するための減衰機構などが設けられている。サスペンション3の取付け位置は外槽2のほぼ重心位置に設けられる。
外槽2が前側を上にして斜め設置されるドラムの洗濯乾燥機では、サスペンション3の取付け位置が後側になるにしたがって、サスペンション3の高さが低くなる。サスペンション3のストロークがとれなくなるため、サスペンションでの減衰機構部が製作し難くなる。そのため、重心位置は外槽2のほぼ中心側に位置したようにするのが、サスペンション3のストロークを高くすることができるのでよい。
また、外槽2の上部から吊り下げ支持する引きバネ4は、外槽2の倒れ防止を兼ねた支持や脱水時の上下・左右振動を低減するために設けられている。
外枠筐体1の上側内部には、給水電磁弁6、洗剤投入ケース8が設けられる。洗剤投入ケース8は、注水ホース7により連通接続される。給水電磁弁6には、給水ホース5が接続される。給水ホース5の先端は水道の蛇口(図示せず)に接続される。
洗濯やすすぎ時には、給水電磁弁6が開放操作され、注水ホース7から洗剤投入ケース8に洗濯やすすぎに必要な水が供給される。
洗剤投入ケース8には、洗濯に必要な洗剤が投入される。また、すすぎ時に、洗濯物9の仕上がりを良くするための柔軟仕上げ剤が洗剤投入ケース8に設けられた仕上げ剤を溜めるケース部に投入し、必要な時に外槽2に自動的に投入される。
すなわち、洗濯時に、注水ホース7から供給された水により、洗剤投入ケース8内で洗剤が溶かされながらフレキシブルホース10を流れて外槽2の上部から内部に投入される。
洗濯乾燥槽11は、外槽2に回動自在に内置される。前側に投入口が設けられた有底円筒形を有する洗濯乾燥槽11は、投入口11aが斜め上向きになるように回転軸心線を傾斜させて置かれる。
回転軸心線は、水平線に対する傾き角度θを15度にとっている。洗濯乾燥槽11の傾斜は、洗濯物の取り出しなどから15度程度が望ましいが、(5〜30)度程度の範囲内で傾き角度θを選択できる。
外槽2は、洗濯乾燥槽11と同じように前側に投入口11bが設けられた有底円筒形を有し、投入口が斜め上向きになるように中心(中央)を通る中心軸線を傾斜させて置かれる。
外槽2の中心軸線は、洗濯乾燥槽11の回転軸心線と同心上に置かれ、かつ同じ傾斜角度にする。
外枠筐体1は、前側に投入口11cを有する。外枠筐体1の投入口11cは、洗濯乾燥槽11、および外槽2の投入口と同じ向きに揃えて設けられ、開閉自在なる外蓋12が備わる。洗濯物の出し入れは、外蓋12を開けて行う。
ベローズ21は、外枠筐体1の投入口11cの口縁部と、外槽2の投入口の内縁部に水密的に取付けられる。外枠筐体1と外槽2の間の水密は弾性体で出来ているベローズ21により保たれる。このため、外蓋12は、内側がベローズ21に密着するので、外枠筐体1の投入口11cから外部への漏水は生じない。
洗濯乾燥槽11は、投入口11aの外周にバランサー13を有する。このバランサー13により、脱水時の振動が低減される。また、洗濯乾燥槽11は、円筒部に複数の脱水穴14を有する。脱水時に、洗濯物9に含まれている水分が脱水穴14により遠心力で外槽2内に脱水される。
洗濯乾燥槽11の円筒部には、複数(3本)のリフター16が設けられる。このリフター16は、回転軸心線の方向に沿って延在する。リフター16の高さは、通常は長手方向に亘ってほぼ同じ高さである。奥側に位置する洗濯物9の動きを良くするため、リフター16は洗濯乾燥槽11の回転軸心に対してほぼ水平とすることもある。複数(3本)のリフター16は3本の場合、120度の等間隔で配置される。
DCブラシレスモータ19は、外槽2の後部外面に取付け固定される。このDCブラシレスモータ19は、洗濯乾燥槽11を回転駆動する駆動源である。
洗濯乾燥槽11は、円筒部の底側である後端にフランジ17を有する。フランジ17に設けた主軸18は、DCブラシレスモータ19のロータ側に結合される。こうして、洗濯乾燥槽11は、駆動源のDCブラシレスモータ19を介して外槽2に回転自在に支持される。
排水電磁弁22は、外槽2の後下部に設けられ、排水ホース23が接続される。
排水電磁弁22を開放操作することにより、外槽2に溜まっていた洗濯水やすすぎ水は、排水ホース23を通じて排水される。
ヒートポンプ装置70は、外槽2の投入口11bに近い前側下部に取付けられる。
このヒートポンプ装置70は、洗濯乾燥槽11内を循環する乾燥用空気の除湿と加熱をして洗濯物9の乾燥をより効率的に行う。
外槽2の後部に設けられた排気口2aから湿った乾燥用空気は排出される。排出された乾燥用空気は、送風ファン24により循環ダクト23aを通じて吸熱器52に送られる。吸熱器52は、乾燥用空気に含まれる水分を凝縮作用により奪取する。奪取された凝縮水は、結露水用排水ホース27、排水電磁弁22、排水ホース23を流れて機外に排出される。
除湿された乾燥用空気は、放熱器53で加熱され、循環ダクト23bを通って投入口11bから洗濯乾燥槽11内に流入する。
圧縮機15は、外槽2の前面部の下部に配置され、吸熱器52には低温、放熱器53には高温の冷媒を管路25を介して供給している。吸気用の循環ダクト23a及び廃棄用の循環ダクト23bは両方とも外槽2に取付けられている。
傾斜するように設けられた外槽2は、外槽全体の重心がDCブラシレスモータ19側に寄っており、外槽2を支えるサスペンション3は、ほぼ外槽2の重心位置を支持することになる。
洗濯・すすぎ終了後、洗濯物9の水分を脱水する場合、洗濯物9は洗濯乾燥槽11が傾斜しているため、洗濯乾燥槽11の奥の方、すなわちDCブラシレスモータ19な設置されている方に多く片寄った状態で、洗濯物9の水分が遠心力により脱水穴14から脱水される。
脱水時、洗濯物9が、洗濯乾燥槽11の内壁に均一に分散された状態で脱水されれば洗濯乾燥槽11が高速で回転しても大きな振動・騒音は発生しないが、少しでも不均一となると大きな振動や騒音が発生する。
このため、洗濯乾燥槽11の開口部には、脱水時の振動を低減するためのバランサー13が設けられている。
ヒートポンプ装置70の圧縮機15、放熱器53、や吸熱器52などを外槽2の底部に設置される。重量の重い圧縮機15を洗濯乾燥槽11の投入口11bに近いところに設置することにより、外槽2の重心位置はほぼ外槽長手方向の中心(前後中央)に位置するようになる。
サスペンション3の支持点も外槽2の前後中央に位置するようにする。これにより、脱水時に洗濯物9が不均一となった状態で脱水されても、投入口11aの周りのアンバランスによる振動が低減される。このため、脱水時の振動・騒音の低減化が有効に作用する。
サスペンション3は、後側より外槽2の前後中央に位置を移動することにより、サスペンション3の丈を高くでき、減衰効果の高い減衰機構部を設けることができる。
特に、脱水する場合洗濯物9の一部が洗濯乾燥槽11の投入口11a側にある状態で洗濯乾燥槽11が高速で回転すると、サスペンション3で支持している部分を軸として外槽2の投入口11b側が大きな楕円を描いた状態で振動するため、脱水時の振動・騒音が大きくなるばかりか、各部の寿命が大幅に低下する。
このような異常な振動をバランサー13で低減することを図っているが、更に振動の低減を図るために、ヒートポンプ装置の圧縮機15を外槽2の投入口11b側底部に付けてカウンターウエートとして機能し、脱水時の振動・騒音を低減している。
次に、図2を引用してヒートポンプ装置について、更に詳しく説明する。
ヒートポンプ装置は、主として圧縮機15と吸熱器52と放熱器53と調整弁26や送風ファン24から構成されている。
図1を引用して説明したように、これらヒートポンプ装置は、外槽2が支持されている重心より、投入口11bに近いところ、すなわち前方向の位置に設置されている。圧縮機15で圧縮される冷媒としては、フロンや二酸化炭素が使用されるが近年では環境等よりフロンの使用は禁止されているため、二酸化炭素が主に使用されている。
圧縮機15で圧縮された冷媒は、放熱管55、調整弁26、吸熱管54を通って再び圧縮機15へ送り出される。
圧縮機15は冷媒を圧縮することにより、冷媒の温度を上げて、この熱を放熱するため放熱器53を使用している。また冷媒の温度を下げるには、圧縮された冷媒の圧力を減圧する調整弁26により減圧することにより急激に低圧となった冷媒が低温となり周囲から熱を奪う。
この冷熱は吸熱管54から吸熱器52に効率良く伝導され、周囲の温度が低下する。循環ダクト23aを通過して来る湿った乾燥用空気が凝縮されて結露する。結露した結露水は結露水排水ホース27から排出される。
この種のヒートポンプ装置は、エアコンなどによりその一部が既に実用化されており、また、圧縮された冷媒が発生する熱を応用したものも実用化されている。
圧縮機15の出力が400W程度とすると、圧縮された冷媒は圧縮機15の出力の約3〜6倍の熱エネルギーが得られる。外槽2の後部の排気部2bから送風ファン24により湿度の高い高温の乾燥用空気が循環ダク23aを通じて吸熱器52に送られる。ここで、冷却されて乾燥用空気の水分は凝縮水となって奪取されるので、乾燥用空気は湿度の低い低温の乾燥用空気に変化する。
低湿度に変わった乾燥用空気は、放熱器53で加熱されて更に湿度の低い高温の乾燥用空気に変化する。この低湿度で高温の乾燥用空気は循環ダク23bを流れて吸気口2bから洗濯乾燥槽11に流入し、洗濯物9の乾燥を行なう。
洗濯物の水分を奪取して高湿になった乾燥用空気は洗濯乾燥槽11を還流し、再び排気口2aから排出される。
凝縮水の排出について更に説明を加える。
吸熱器52、放熱器53の内側は、乾燥用空気が流通して熱交換が行われる熱交換流路になっている。乾燥用空気は吸熱器52から放熱器53に向かって流れる。上流側の吸熱器52は低い位置に、下流側の放熱器53を高い位置に配置されている。
吸熱器52で発生する凝縮水は、放熱器53の方には流れることなく、吸熱器52の低い方に自然流下し、吸熱器52の低い部位に連通されている結露水排水ホース27から排水電磁弁22、排水ホース23を流れて機外に排出される。
凝縮水が熱交換流路に残留しないので、乾燥用空気の流れに支障が生じず、洗濯物の乾燥がよく行なわれる。
このように乾燥用空気が、外槽2に取り付けられたヒートポンプ装置70の吸熱器52、放熱器53、循環ダクト23a、23b、送風ファン24、洗濯乾燥槽11を循環することにより、洗濯乾燥槽11の洗濯物9は乾燥される。
また、圧縮機の種類としてはレシプロ方式、ロータリ方式及びリニヤー方式がある。いずれの方式を使用してもよい。
しかし、ヒートポンプ装置の全体サイズをコンパクトにする必要から圧縮機用駆動用モータはネオジマグネットを使用した希土類の磁石を使用したDCブラシレスモータを使用したリニヤー方式にすることにより、騒音、振動が小さく、効率の良い圧縮機用のモータにすることができる。
次に図3を引用してドラム式の洗濯乾燥機の運転工程について説明する。
この運転工程は、洗濯物9に付着した汚れを落したり、またすすぎで洗剤分をすすいだり、また洗濯物9に含まれた水分を洗濯乾燥槽11の回転により脱水穴14から遠心力で脱水したり、それらの水分を排水することを自動的に行う一般的な自動洗濯コースを示すブロック図である。
先ず、給水電磁弁6の操作により給水28が行われる。
洗い29では洗濯に必要な水が図1に示す外槽2内に給水されると、DCブラシレスモータ19が回転して洗濯乾燥槽11が回転する。
この時の洗濯乾燥槽11の回転速度は毎分40〜50回転くらいで、休止を間において右回転、左回転を数分間行い、洗濯物9が洗濯乾燥槽11内のリフター16によりかき上げられながら、叩き洗いにより洗濯される。
洗い29が終了すると、洗濯物9から流出た汚れを含む洗濯水を洗濯乾燥機の機外に排出する排水30工程へ移行する。
排水が終了した後、洗濯物9に含まれている洗剤分を脱水する脱水工程31へ移行する。脱水工程31では、洗濯乾燥槽11を高速回転して洗濯物9を遠心力により洗濯乾燥槽11の内壁に複数個設けられた図1に示す脱水穴14より脱水される。
脱水工程31が終了すると、洗濯物9に含まれた洗剤分をすすぐ、すすぎ工程33へと移行する。
すすぎ工程33の運転工程に入る前に、洗い時29と同じように清水を給水する給水32工程にて必要な清水を外槽2内に給水する。
一般的にすすぎに必要な清水は洗い時と同じく約30L程度の給水が行われる。
規定量の清水が給水されると、すすぎ33工程に自動的に進行し、洗い時29と同じように洗濯乾燥槽11が低速で反転しながら回転し、洗濯物9にふくまれた洗剤分を除去する。
すすぎ終了後の排水−脱水−すすぎ(2)−排水は前述した動作と同じように行われ、最後に洗濯物9に含まれる水分を十分に脱水する最終脱水工程38へ移行する。
最終脱水工程38の脱水時間は一般的に5分以上で洗濯乾燥槽11を高速にて回転させ洗濯物9の水分を除去するものであり、この時の脱水率は60〜65%に至る。
なお、ドラム式の洗濯乾燥機にヒートポンプ装置を設けて、洗いから乾燥まで自動的に進行するドラム式の洗濯乾燥機の場合などは、最終脱水工程38が終了した後、自動的に乾燥工程39へ移行する。
乾燥工程39では、洗濯物9の水分が脱水工程で十分に除去された後、図2で説明したヒートポンプ装置により放熱器53で熱交換された温風の乾燥用空気を洗濯物9に吹き付けながら洗濯乾燥槽11を毎分約50回転くらいの速度で反転もしくは一方向に回転させて洗濯物9の水分を除去し乾燥させるものである。
湿った洗濯物9を乾燥するとき、洗濯乾燥槽11内では、高温多湿の状態となるため、循環ダクト23aを介在して送風ファン24により吸熱器52へ送られ、ここで湿度の高い乾燥用空気を凝縮して結露させ、結露水は結露水排水ホース27を通して排水される。
除湿された空気は放熱器53へ送られ循環ダクト23bを通して洗濯乾燥槽の投入口11a側の排気口2bから洗濯乾燥槽11内へ送り込まれる。
乾燥工程時、洗濯乾燥槽11を回転させながら洗濯物を撹拌し、循環ダクト23a、23bを介在して送風ファン24で洗濯乾燥槽内の空気を循環してヒートポンプ装置により、除湿、加熱を行い、洗濯物9を乾燥する。
乾燥終了後は、自動的に終了40へ移行して洗濯乾燥コースを終了する。
次に図4の回路ブロック図を引用してドラム式の洗濯乾燥機の駆動について説明する。
電源41はAC100V50/60Hzに接続され、先ず電源スイッチ42を投入する。
通電された電源は、電源ラインノイズや空中電波ノイズをカットするフルター回路43を介在して、DCブラシレスモータ19の駆動電源である整流回路44で交流電源から高圧の直流電源に変換し、DCブラシレスモータ駆動回路であるDCインバータ駆動回路45に供給する。
DCインバータ駆動回路45はDCブラシレスモータU相46、V相47、W相48の各相コイルにマイコン49の制御指令により、電気角120度もしくは180度で電源を供給するIGPT素子回路から構成されており運転制御される。
DCブラシレスモータ19の回転制御は、複数個の磁石を有したロータ(図省略)の回転により、DCブラシレスモータ19の外周部に固定して設置されているICホール素子50からの信号をマイコン49に取り込み回転数を制御して洗濯乾燥槽11の回転速度を調整している。
また、洗い時に洗濯物9に付着した汚れや洗剤分を除去するすすぎ時に必要な清水はマイコン49の指令により、駆動回路部51に接続された給水電磁弁6に通電されて給水される。また排水時においては、排水電磁弁22の開放操作を行い、洗濯乾燥機の機外に汚れた水を排水する。
また、乾燥時には、ヒートポンプ装置の圧縮機15や、減圧調整弁26、送風ファン24の運転制御が行われる。
次に本発明の主要部であるヒートポンプ装置の吸熱器、および放熱器について図5、図6を引用して説明する。
図5および図6に示すヒートポンプ装置は、吸熱器と放熱器の構造に特徴がある。
吸熱器と放熱器の構造について説明する前に、このヒートポンプ装置の概要について述べる。
前述したように、吸熱器52は低温となっているため、洗濯乾燥槽11から排出された高温,高湿の乾燥用空気は冷やされる。凝縮されて乾燥用空気から奪取された水分は結露水となり結露水排水ホース27を介して排水される。
ヒートポンプ装置は、傾斜した外槽2に沿って設置されているため、吸熱器52および放熱器53も傾斜しており凝縮された結露水は結露水排水ホース27より自然に排水される。
放熱器53内の放熱管55が高温(約80〜100℃)となっているので、乾燥用空気は加熱されて低湿,高温の乾燥用空気になって洗濯乾燥槽11内に流入し、洗濯物の乾燥をする。
図6は、吸熱器52の部分拡大断面図である。この構成は放熱器53も同じである。
吸熱器52は、吸熱筒体61と吸熱管54と断熱材56を有する。
吸熱筒体61は熱伝導性の良い金属で形成され、延在する螺旋溝が形成されている。吸熱筒体61の内周側に乾燥用空気が流通する熱交換流路になっている。
吸熱管54は、熱伝導性の良い金属の管で形成され、内部には冷媒が流通される。この吸熱管54は、吸熱筒体61の外周側に置かれ、かつ螺旋溝に嵌って沿うように巻装される。
吸熱筒体61と吸熱管54は、熱伝導性の良い金属で形成され、かつ螺旋溝に吸熱管54が嵌って接合しているので、吸熱管54の冷媒熱が吸熱筒体61に良く伝わる。
吸熱筒体61の熱交換流路の内周面には、凹凸の螺旋溝が延在形成されているので、乾燥用空気との接触面積が拡大する。ここを流通する乾燥用空気との接触が多く行なわれる。しかも、凹凸の螺旋溝に衝突しながら流れる乾燥用空気は、内部側と外部側とが良く入れ替り、乾燥用空気に斑無く冷却熱が伝わるので熱交換性能が向上する。
また、凹凸の螺旋溝が延在形成されて吸熱筒体61の熱交換流路の内周面は、従来の吸熱器や吸熱器が備えた放熱フィンに比べると、洗濯物から出た繊維くずや糸くずの付着が殆ど生じず、乾燥用空気の流れを損ねることはない。しかも、熱交換流路の内周面にエッジになる部分がないので繊維くずや糸くずが付着しないので、熱交換性能は低下することなく維持される。
吸熱筒体61の流入口側は循環ダクト23aに、流出口側は連結パイプ59に接続され、接続部には気密性を高めるためにシールパッキン57が介在される。吸熱筒体61の熱交換流路を流れる乾燥用空気や凝縮水の流出防止が図られる。
吸熱管54や吸熱筒体61の外周は、熱の伝達が良く断たれる断熱材56で被覆される。断熱材56は外周を吸熱器カバー62で全体的に覆われる。吸熱器カバー62の一端側は、吸熱筒体61の流入口外周に気密パッキン60を介して接合する。吸熱器カバー62の他端側は、吸熱筒体61の流出口外周に気密パッキン60を介して接合する。
吸熱器52は、断熱材56で被覆され、更に吸熱器カバー62で全体的に覆って両端側の気密が行われるので、冷媒の冷熱が外部に漏れない。このため、熱交換流路を流通する乾燥用空気は良く冷却されるのである。
送風方向変換ノブ58は、吸熱器52の流入口内に設けられる。送風方向変換ノブ58の外周には、螺旋状に湾曲した偏向翼が複数本設けられる。
この送風方向変換ノブ58の偏向翼により、送風ファン24で送られてきた高温多湿の乾燥用空気は、旋回するようにして吸熱筒体61の熱交換流路内に流入し、螺旋溝に沿って流れながら吸熱筒体61の流出口に向かう。
送風方向変換ノブ58により旋回が加えられた乾燥用空気の流れは、螺旋溝の奥深まで行き渡るので、吸熱筒体61と乾燥用空気との熱交換が良く行われ、熱交換効率が向上する。
放熱器53は、吸熱器52と同じ構成を備えている。
放熱器53は、放熱筒体64、放熱管55、放熱器カバー63を有する。
放熱器53は連結パイプ59で吸熱器52と接続される。乾燥用空気の流れで言うと、放熱器53は吸熱器52の下流側に位置し、上下の位置関係では放熱器53が上側に、吸熱器52が下側に位置する。
このような上下の位置関係に置かれた放熱器53と吸熱器52は斜めに配置されているので、吸熱器52内で凝縮された結露水が自然に下方向へ流れ、結露水排水ホース27から排水されるようになっている。
また、放熱器53と吸熱器52の熱交換流路には、洗濯物9から発生した布くずなどが付着する詰まりが生じないので、乾燥用空気の流れが円滑に行われ、洗濯物の乾燥が良く行われる。また、布くずなどが付着しないので、結露水の自然流下も良く、熱交換流路での乾燥用空気の熱交換が良好に行われる。
糸くず付着による熱交換流路内の詰まりが生じないので、糸くず除去フィルターを備える必要性がない。糸くず除去フィルターを備えないので、乾燥用空気の流れも良くなる。
上記の実施例は、ドラム式の洗濯乾燥機であるが、本発明は縦型洗濯乾燥機にも適用できる。
1…外枠筐体、2…外槽、11…洗濯乾燥槽、16…リフター、15…圧縮機、53…放熱器、52…吸熱器、25…管路、23a…循環ダクト、24…送風ファン、9…洗濯物、54…吸熱管、55…放熱管、56…断熱材、58…送風方向変換ノブ、27…結露水排水ホース、59…連結パイプ。