JP2007113018A - 環状オレフィン系(共)重合体からなるフィルム、環状オレフィン系(共)重合体組成物からなるフィルム、および環状オレフィン系(共)重合体の架橋体フィルム - Google Patents
環状オレフィン系(共)重合体からなるフィルム、環状オレフィン系(共)重合体組成物からなるフィルム、および環状オレフィン系(共)重合体の架橋体フィルム Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】オキセタン骨格を持つ環状オレフィンに由来する構造単位を少なくとも1種を含み、かつポリスチレン換算の数平均分子量が5,000〜1,500,000である環状オレフィン系(共)重合体からなるフィルム、該(共)重合体およびオキセタニル基の開環反応開始剤を含む環状オレフィン系(共)重合体組成物からなるフィルム、および該(共)重合体組成物からなるフィルムを架橋してなる架橋体フィルム。
【選択図】図1
Description
また、架橋反応部位として加水分解性シリル基を用いた、環状オレフィン系共重合体について、特許文献4(特開平07−104474号公報)、特許文献5(WO98/56839号公報)、特許文献6(WO97/20871号公報)、特許文献7(WO98/20394号公報)などにて開示されている。該重合体は、加水分解とそれに続く縮合反応により架橋が起こるが、この際には当量の水分子を必要とする。そのため、特に厚みのある環状オレフィン系重合体においては、吸水率の低さもあり、充分に架橋反応を進行せしめるには厳しい条件にて実施する必要がある。さらには、加水分解性シリル基は、一般に溶液中などで徐々に加水分解され、ゲル状の縮合体を生成するなど、保存安定性に問題がある。すなわち、高い光学透明性を維持しつつ、より耐薬品性、耐熱性、保存安定性および架橋硬化性に優れた環状オレフィン系樹脂が求められているが、従来の技術では不充分である。
また、本発明は、上記環状オレフィン系(共)重合体、およびオキセタニル基の開環反応開始剤を含んでなる環状オレフィン系(共)重合体組成物からなるフィルムに関する。
さらに、本発明は、上記環状オレフィン系(共)重合体組成物からなるフィルムを架橋してなる、環状オレフィン(共)重合体の架橋体フィルムに関する。
5−[(3−オキセタニル)メチルカルボニル]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−[(3−メチル−3−オキセタニル)メチルカルボニル]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−[(3−エチル−3−オキセタニル)メチルカルボニル]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−[(3−オキセタニル)メチルカルボニルメチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−[(3−メチル−3−オキセタニル)メチルカルボニルメチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−[(3−エチル−3−オキセタニル)メチルカルボニルメチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどのようにカルボニル基により結合したもの、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸(3−オキセタニル)メチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸(3−メチル−3−オキセタニル)メチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチル、2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸(3−オキセタニル)メチル、2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸(3−メチル−3−オキセタニル)メチル、2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチル、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸(3−オキセタニル)メトキシメチル]、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸(3−メチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸(3−オキセタニル)メトキシメチル]、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸(3−メチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸(3−オキセタニル)メチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸(3−メチル−3−オキセタニル)メチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチル、などのようにエステル結合により結合したもの、
5−(3−オキセタニル)ジメチルシリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(3−メチル−3−オキセタニル)ジメチルシリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(3−エチル−3−オキセタニル)ジメチルシリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−[(3−オキセタニル)メチル]ジメチルシリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−[(3−メチル−3−オキセタニル)メチル]ジメチルシリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]ジメチルシリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどのようにシリル基により結合したものなどが望ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の環状オレフィン系(共)重合体中、式(5)あるいは(6)で表される構造単位の割合は、全単位に対するモル比で望ましくは0から99.99%、さらに望ましくは0から99.9%、最も望ましくは70から99.9%である。
[式(10)中、R22は水素原子、あるいは炭素数1から10のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルシリル基、アルコキシシリル基から選ばれた置換基である。]
[式(11)中、R22は式(10)と同一]
β−ジケトネート化合物;
ニッケルビスアセチルアセトネート、ニッケルビスアセト酢酸エチル、コバルトビスアセチルアセトネート、パラジウムビスアセチルアセトネートなど
カルボン酸塩;
酢酸ニッケル、プロピオン酸ニッケル、2−エチルヘキサン酸ニッケル(オクチル酸ニッケル)、3,5,5−トリメチルヘキサン酸ニッケル(イソノナン酸ニッケル)、オクタン酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、ネオデカン酸ニッケル、シクロヘキシルカルボン酸ニッケル、ラウリル酸ニッケル、ステアリン酸ニッケルが挙げられ、特に望ましくは、ニッケルビスアセチルアセトネート、2−エチルヘキサン酸ニッケル、3,5,5−トリメチルヘキサン酸ニッケル、オクタン酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、ネオデカン酸ニッケル、シクロヘキシルカルボン酸ニッケル、ラウリル酸ニッケル、ステアリン酸ニッケル、酢酸コバルト、プロピオン酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ラウリル酸コバルト、ステアリン酸コバルト、酢酸パラジウム、プロピオン酸パラジウム、2−エチルヘキサン酸パラジウム、ナフテン酸パラジウム、ネオデカン酸パラジウムなど。
上記β−ジケトネート化合物、あるいは上記カルボン酸塩のテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ヘキサフルオロアンチモン酸などの強ブロンステッド酸変性化合物。
遷移金属−炭素結合をもつ化合物、あるいは、η3−アリル、η6−アレーン、ジエン、トリエン錯体化合物;
ジ−μ−クロロビス(η3−アリルパラジウム)、[(η3−クロチル)(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル]ヘキサフルオロフォスフェート、(メチル)(1,5−シクロオクタジエン)パラジウムクロライド、[(η3−クロチル)(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム]ヘキサフルオロフォスフェート、(η6−ベンゼン)ビス(ペンタフルオロフェニル)ニッケル、(η6−トルエン)ビス(ペンタフルオロフェニル)ニッケル、(η6−ベンゼン)ビス(トリクロロシリル)ニッケル、(η6−トルエン)ビス(トリクロロシリル)ニッケル、[6−メトキシノルボルネン−2−イル−5−パラジウム(シクロオクタジエン)]ヘキサフルオロホスフェートなど。
P、N、Oなどのヘテロ原子を有する配位子を持つ、遷移金属錯体化合物;
[テトラキス(アセトニトリル)パラジウム]テトラフルオロボレート、テトラキス(ベンゾニトリル)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロライド、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジブロマイド、ビス(トリフェニルホスフィン)コバルトジブロマイド、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロライド、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケルジクロライド、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケルジブロマイド、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]コバルトジブロマイド、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウムジクロライド、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウムメチルクロライド、トリメチルホスフィンイミドニッケルブロマイド4量体、ビス[N−(3−tert−ブチルサリシリデン)フェニルアミネート]ニッケル、あるいは
などの(P−Oキレート)ニッケル錯体。
上記の(A)遷移金属化合物成分は、1種のみで、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの(A)遷移金属化合物成分は、単成分触媒として用いてもよく、また、以下の(B)から(E)に示す助触媒成分から必要に応じて選ばれた成分と組み合わせた、多成分触媒系として用いてもよい。
[L]+[An]−
で表される(E)イオン性化合物(ここで、[L]+はルイス酸、ブレンステッド酸、アンモニウム類、あるいは金属原子のカチオンを表し、[An]−は非配位性のアニオンを表す。)が挙げられる。
W(OR23)2(=NAr)(=CH(C(CH3)2R24),
Mo(OR25)2(=NAr)(=CH(C(CH3)2R26),
W(Br)2(OCH2(t−Bu))2(=CH(t−Bu)),
W(CO)4(=C(OMe)(CH2CH2CH=CH2),
RuCl2[PPh3]2(=CHCO2Et),
RuCl2[PCy3]2(=CHCH=CPh2),
RuCl2[PCy3]2(=CHPh),
Ta(OAr)3(=CH(t−Bu)),
Ta(SAr’)3(=CH(t−Bu))
[ここで、R23〜R26は炭化水素基あるいはハロゲン化炭化水素基であり、ArおよびAr’は芳香族置換基を表す。]などの化合物を挙げることができる。
また、架橋体のフィルム、シート、コーティング被膜を得るには、本発明の環状オレフィン系(共)重合体組成物を成形、加工し、しかる後に加熱あるいは活性エネルギー線の照射をおこない架橋体とすることが好ましい。
ウォーターズ(WATERS)社製150C型ゲル・パーミエションクロマトフィー(GPC)装置で東ソ−(株)製Hタイプカラムを用い、o−ジクロロベンゼンを溶媒として、120℃で測定した。得られた分子量は標準ポリスチレン換算値である。
(2)全光線透過率:
ASTM−D1003に準拠し、厚さが150μmのフィルムにして、全光線透過率を測定した。
(3)Tanδのピーク温度(ガラス転移温度):
動的粘弾性のTanδ(貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”との比E”/E’=Tanδ)のピーク温度で(共)重合体のガラス転移温度を測定した。動的粘弾性の測定はレオバイブロンDDV−01FP(オリエンテック製)を用い、測定周波数が10Hz、昇温速度が4℃/分、加振モードが単一波形、加振振幅が2.5μmのものを用いて得られるTanδの温度分散のピーク温度で求めた。
(4)線膨張係数:
TMA(Thermal Mechanical Analysis)/SS6100(セイコーインスツルメント社製)を用いて、膜厚100μm、幅3mm、長さ10cmの試料を、チャック間距離10mmで固定し、室温から200℃程度まで一旦昇温して残留ひずみをとった後、室温から3℃/min.で昇温し、チャック間距離の伸びから線膨張係数を求めた。
(5)トルエン膨潤度:
厚さ50〜250μm、縦横1cm×2cmのフィルムを25℃のトルエンに3時間浸漬し、浸漬前後のフィルム重量を測定し、下記式で膨潤度を算出した。
トルエン膨潤度(%)=(トルエン浸漬後の重量/トルエン浸漬前の重量)×100
3−アリロキシメチル−3−エチルオキセタンは、J.Macromol.Sci.PartA:Pure.Appl.Chem.,A30,173−187(1993)に記載の方法に従い合成した。充分に窒素で置換した容量200ミリリットルのステンレス製オートクレーブへと、3−アリロキシメチル−3−エチルオキセタンを100ミリリットル(0.59モル)と、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン)を25ミリリットル(0.19モル)とを仕込んだ。バルブを閉じ、170℃で2時間加熱した。さらにトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエンを12ミリリットル(0.09モル)加え、2時間加熱する操作を2回繰り返した。得られた反応混合物を200ミリメートルのウィドマー型分留管を接続したガラス製フラスコに移し、0.1mmHgでの減圧蒸留により、90〜91℃の沸点にて、目的物を78グラム(収率60%)得た。
200ミリリットルのガラス製フラスコへ冷却管を接続し、充分に窒素置換した。アクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチルを100ミリリットル(0.61モル)を入れ、0℃に冷却した後、直前に熱分解して得られたシクロペンタジエンを60ミリリットル加え、撹拌した。穏やかな発熱を確認しつつ、温度が10℃を超えないように冷却しながら6時間撹拌し、1晩放置した。ガスクロマトグラフィーによる分析で、原料のアクリル酸エステル化合物の消失を確認し、0.1mmHgでの減圧蒸留により113〜116℃の沸点にて、99%以上の純度で目的物115グラム(収率80%)を得た。
充分に乾燥し、窒素置換したガラス製200ミリリットル耐圧容器に、乾燥トルエンに溶解して5.79モル/リットルの濃度としたビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンを17ミリリットル、乾燥トルエンを50ミリリットル仕込み、さらに、合成例1で得た2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンを1ミリモル加えた。撹拌しながら系の温度を30℃に調節した。(η6−トルエン)ビス(ペンタフルオロフェニル)ニッケルの乾燥トルエン溶液(濃度:0.05モル/リットル)を0.8ミリリットル加え、重合を開始した。60分間反応を行った後、トルエン約50ミリリットルで希釈、イソプロピルアルコール4ミリリットルに溶解し、さらにトルエン20ミリリットルで希釈した乳酸0.4グラムを加えて反応を停止した。精製水30ミリリットルで2度洗浄し、続いて約1リットルのイソプロピルアルコール中にて凝固、真空下90℃で40時間乾燥し、7.7グラム(収率81%)の環状オレフィン系共重合体を得た。重量平均分子量(Mw)は1,250,000、数平均分子量(Mn)は570,000、Mw/Mnは2.2であった。共重合体の1H−NMRによる分析における、2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンの含有率は0.5モル%であった。また、共重合体のシクロヘキサン溶液からキャスト法により得られたフィルムのFT−IRスペクトルにおいて、983cm−1にオキセタン骨格に基づく吸収が観測された。
加えた2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンの量を3ミリモルとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、7.5グラム(収率76%)の共重合体を得た。重量平均分子量(Mw)は1,260,000、数平均分子量(Mn)は500,000、Mw/Mnは2.5であった。共重合体の1H−NMRによる分析における、2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンの含有率は1.9モル%であった。また、共重合体のシクロヘキサン溶液からキャスト法により得られたフィルムのFT−IRスペクトルにおいて、985cm−1にオキセタン骨格に基づく鋭い吸収が観測された。
加えた2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンの量を5ミリモルとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、7.0グラム(収率69%)の共重合体を得た。重量平均分子量(Mw)は1,400,000、数平均分子量(Mn)は535,000、Mw/Mnは2.6であった。共重合体の1H−NMRによる分析における、2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンの含有率は3.3モル%であった。また、共重合体のシクロヘキサン溶液からキャスト法により得られたフィルムのFT−IRスペクトルにおいて、986cm−1にオキセタン骨格に基づく鋭い吸収が観測された。
2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンに代えて、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチルを3ミリモル加えた以外は、実施例2と同様の操作を行い、6.8グラム(収率69%)の共重合体を得た。重量平均分子量(Mw)は1,000,000、数平均分子量(Mn)は510,000、Mw/Mnは2.0であった。共重合体の1H−NMRによる分析における、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチルの含有率は1.7モル%であった。また、共重合体のシクロヘキサン溶液からキャスト法により得られたフィルムのFT−IRスペクトルにおいて、カルボニル基に基づく鋭く強い吸収が1,737cm−1に、オキセタン骨格に基づく鋭い吸収が1,150cm−1にそれぞれ観測された。
充分に乾燥し、窒素置換したガラス製400ミリリットル耐圧容器に、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンを190ミリモル、合成例1で得た2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンを10ミリモル、溶媒のトルエン200ml、分子量調節剤の1−ヘキセン、60ミリモルを加えた。触媒成分のWCl6を0.02ミリモル、エピクロロヒドリン0.04ミリモル、トリエチルアルミニウムを0.2ミリモルを加えて重合を開始、系内を50℃に調節しながら3時間重合を行った。ベンズアルデヒド0.4ミリモルを添加して、重合を停止した。単量体の共重合体への転化率は98%であった。得られた共重合体溶液は、塩酸を含むメタノールにて共重合体を凝固し、さらにメタノールで洗浄した後、50℃で17時間乾燥した。共重合体の1H−NMRによる分析における、2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンの含有率は4.2モル%であった。
実施例1〜4、参考例1にて得られた共重合体100重量部と、ジ[4−アルキル(C10〜C14)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート(λmax=244nm)を3重量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトをそれぞれ0.9重量部添加し、トルエンあるいはシクロヘキサン−トルエン混合溶液よりキャストして、厚さ150μmのフィルムを作成し、F1〜F5とした。得られたそれぞれのフィルムより1×2.5センチメートルのサンプル片を作成し、真空下150℃で1時間加熱した後、評価を行った。結果を表1に示す。
また、上で得られたF1〜F5について、メタルハライドランプを光源とし、それぞれのフィルムの両面を300mJ/cm2照射後、真空下150℃で2時間加熱した後、評価を行った。結果を表1に示す。いずれのサンプルにおいても架橋が進行し、トルエンに不溶なフィルムとなった。なお、実施例1〜4に対応する実施例が実施例6〜9、参考例1に対応する実施例が実施例10である。
2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンを加えなかった以外は、実施例1と同様の操作を行い、7.9グラム(収率85%)の環状オレフィン系重合体を得た。重量平均分子量(Mw)は1,460,000、数平均分子量(Mn)は610,000、Mw/Mnは2.4であった。得られた重合体について、実施例5〜8の手順にてキャストフィルムを作成し、メタルハライドランプによる光照射を行ったが、照射の前後のいずれもトルエン膨潤度は450%であり、架橋反応は全く進行しなかった。
2−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンに代えて、5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンを10ミリモルを加えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、6.7グラム(収率61%)の環状オレフィン系共重合体を得た。重量平均分子量(Mw)は1,050,000、数平均分子量(Mn)は403,000、Mw/Mnは2.6であった。得られた重合体について、実施例5〜8の手順にてキャストフィルムを作成後、メタルハライドランプによる光照射し、150℃で1時間加熱を行ったが、照射後のフィルムはトルエンに大部分が溶解した。また、ジ[4−アルキル(C10〜C14)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートに代えて、ベンゾイルパーオキシドを1重量部加えてフィルムを作成し、150℃で2分間加熱したが、加熱後のフィルムもトルエンに大部分が溶解した。
Claims (9)
- オキセタン骨格を持つ環状オレフィンに由来する構造単位を少なくとも1種を含み、かつポリスチレン換算の数平均分子量が5,000〜1,500,000である環状オレフィン系(共)重合体からなるフィルム。
- 下記一般式(1)から(4)のいずれかで表される、オキセタニル基を有する環状オレフィンに由来する構造単位を少なくとも1種を含む、請求項1に記載の環状オレフィン系(共)重合体からなるフィルム。
[式(1)から(4)中、A1,A2,A3は、同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アラルキル基、シクロアルキル基、アリール基、あるいは−(CR6R7)qZで表される極性基より選ばれる基である。ここで、Zは−OR8,−C(O)R9,−OC(O)R10,C(O)OR11または−SiY1Y2Y3を表し、Y1〜Y3は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、アルコキシ基、アリロキシ基、シロキシ基、あるいは互いに結合して5から8員環を形成するような多価アルコールの残基を表す。Xは環状オレフィンとオキセタニル基とを接続する基であって、−(CR12R13)r−、あるいは−(CR14R15)s−T−(CR16R17)t−を表し、Tは−O−,−C(O)−,−OC(O)−,C(O)O−、−SiR18R19−を表す。R1〜R19は同一または異なり、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基あるいはハロゲン化炭化水素基を表し、p,qは0〜3の整数、r,s,tは0〜6の整数を表す。] - オキセタニル基を有する環状オレフィンに由来する構造単位が、上記式(1)あるいは(2)のいずれかで表されるものより選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載の環状オレフィン系(共)重合体からなるフィルム。
- オキセタニル基を有する環状オレフィンに由来する構造単位が、上記式(1)で表されるものである、請求項2に記載の環状オレフィン系(共)重合体からなるフィルム。
- さらに、下記一般式(5)あるいは(6)のいずれかで表される構造単位を少なくとも1種含む、請求項1から4いずれか1項に記載の環状オレフィン系(共)重合体からなるフィルム。
[式(5)あるいは(6)中、B1,B2,B3,B4は同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アラルキル基、シクロアルキル基、アリール基、−(CR20R21)vZで表される極性基、B1とB2で形成するアルキリデン基、B1とB3とを結合したアルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルケニレン基、アリーレン基より選ばれる基であるか、または、B1とB2またはB1とB3が閉環して形成するラクトンあるいは酸無水物である。R20およびR21は同一あるいは異なり、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基あるいはハロゲン化炭化水素基を表し、Zは式(1)〜(4)に同じである。u,vは0〜3の整数を表す。] - 一般式(1)から(4)で表される、オキセタニル基を有する環状オレフィンに由来する構造単位が、全構造単位中に0.1〜30モル%含まれる請求項1から5いずれか1項に記載の環状オレフィン系(共)重合体からなるフィルム。
- 請求項1から6いずれか1項に記載の環状オレフィン系(共)重合体、およびオキセタニル基の開環反応開始剤を含んでなることを特徴とする、環状オレフィン系(共)重合体組成物からなるフィルム。
- 上記オキセタニル基の開環反応開始剤が、光酸発生剤である、請求項7に記載の感光性の環状オレフィン系(共)重合体組成物からなるフィルム。
- 請求項7あるいは8に記載の環状オレフィン系(共)重合体組成物からなるフィルムを架橋してなる、環状オレフィン系(共)重合体の架橋体フィルム。
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