JP2007120532A - 回り止め構造及び電気モータの回転検出器の取付構造 - Google Patents

回り止め構造及び電気モータの回転検出器の取付構造 Download PDF

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Hiroyuki Hirano
弘之 平野
Masaki Kimura
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Abstract

【課題】確実で強固な周方向回転規制と軸方向移動規制を実現する。
【解決手段】回転軸11とその外周に嵌合された回転体12の回り止め構造において、回転軸11と回転体12の接触円筒面上に略中心を位置させてピン孔13を形成し、そのピン孔13にスプリングピン14を打ち込むことで回転軸11と回転体12を回り止めする。ピン孔13をテーパ孔で形成し、テーパ孔にスプリングピンを打ち込むことで、それにより生じる軸方向分力により、回転軸上の段付部11bに回転体12を押し付けて抜け止めした。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転軸とその外周に嵌合された回転体の回り止め構造、及び、その回り止め構造を使用した電気モータの回転検出器の取付構造に関するものである。
従来、回転軸とその外周に嵌合された回転体の回り止め構造として、次の技術が知られている。
(a)特許文献1に、回転軸と回転体の間に介在するキーとキー溝との隙間に弾性体を圧縮状態に配することで、回転方向の遊びを除去するようにした技術が提案されている。
(b)特許文献2に、ロータリエンコーダ(回転体)の本体を固定した中空軸を、位置決め用のスプリングピンでモータ軸の端面に位置決めすると共に、前記中空軸を貫通ボルトでモータ軸の軸端に形成した雌ネジ孔に締結する構造が提案されている。
(c)特許文献3に、回転駆動源(回転軸)と回転力伝達部材(回転体)の嵌合境界部に軸方向のピン孔を、回転軸側に中心を偏心させて設け、そのピン孔にスプリングピンを打ち込むことで回転軸と回転体を結合する構造が提案されている。
特開2002−295500号公報 特開2003−337051号公報 実開平4−119635号公報
しかし、
(a)特許文献1では、急加減速時に一時的に相対位置ズレが発生しても弾性体により通常の位置に自動復帰することを特徴としているものの、軸方向位置ズレへの対応はなされていない。
(b)特許文献2では、モータ軸(回転軸)の軸端に形成した雌ネジ孔に、中空軸を貫通するボルトの先端を螺合することで、中空軸を介してロータリエンコーダをモータ軸に取り付けているので、モータ軸の軸端面を別の用途のために開放しておくことができず、従って、モータ軸の内部に別の軸を貫通させるといった二重回転軸構造のレイアウトを採用することはできない。
(c)特許文献3では、ピン孔の中心を回転軸寄りに偏心させて設けているので、大きな回転力が働いた際にスプリングピンが回転軸側のピン孔(半孔)をなぞりながら滑る可能性が高く、十分大きな回り止め力が得られない可能性がある。また、軸方向位置ズレへの対応はなされていない。
本発明は、上記事情を考慮し、確実で強固な回り止めを行うことができると共に、確実に回転体の軸方向移動を規制することができ、さらに軸端を開放しておくことが可能な回り止め構造及び電気モータの回転検出器の取付構造を提供することを目的とする。
本発明は、回転軸とその外周に嵌合された回転体の回り止め構造において、前記回転軸と回転体の接触円筒面上に略中心を位置させてピン孔を形成し、そのピン孔にスプリングピンを打ち込むことで回転軸と回転体を回り止めすると共に、前記回転軸と回転体の間に両者の軸方向移動を規制するストッパを設けたことを特徴とする。
本発明によれば、回転軸と回転体の回り止めを、回転軸と回転体の接触円筒面上に中心を位置させて打ち込んだスプリングピンによって行うので、スプリングピンとピン孔の引っ掛かりを、回転軸側と回転体側で均等に確保することができ、確実で強固な回り止めを行うことができる。また、それとは別に、回転軸と回転体の間に両者の軸方向移動を規制するストッパを設けているので、急激な加減速や微振動がある場合でも、確実に回転体の軸方向移動を規制することができ、回転体の抜け防止を行うことができる。また、スプリングピンとストッパで回転体を回転軸に固定するので、軸端を開放しておくことが可能で、回転軸を中空軸に形成して、その内部に別の軸を貫通させるという二重軸構造のレイアウトも容易に採用することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態を図面を参照しならが詳細に説明する。本実施の形態は、電気モータの回転検出を行うレゾルバのロータと電気モータの回転軸との間の回り止め構造として適用した例である。
「第1の実施の形態」
図1〜図3は第1の実施の形態を示す図で、図1は回転軸とその外周に嵌合された回転体の回り止め構造の縦断面図、図2は図1のII−II矢視図、図3はスプリングピン打ち込み部の拡大図である。
この実施の形態では、図1に示すように、中空の回転軸11の軸端に、回転検出装置(レゾルバ)5のロータであるリング状の回転体12が、スプリングピン14によって取り付けられている。そして、開放された軸端から、別の軸108が、中空の回転軸11の内部に挿通されている。
具体的に説明すると、回転軸11の軸端外周部には、図3に示すように、回転体12が嵌合される小径の嵌合部11aと、軸端から嵌合された回転体12が突き当たる段付部11bと、スプリングピン14が打ち込まれるピン半孔13aとが形成されている。
一方、回転体12には、回転軸11側のピン半孔13aに対応するピン半孔13bが設けられており、回転軸11側のピン半孔13aと回転体12側のピン半孔13bとで、円形のピン孔13が構成されている。そして、各ピン孔13にスプリングピン14が打ち込まれることで、回転軸11と回転体12とが回り止め結合されている。
この場合のピン孔13及びスプリングピン14は、図2に示すように、回転軸11と回転体12の接触円筒面16上にそれぞれに略中心を位置させて、回転軸11の円周方向に3個(4個以上でも可)等配(言い換えれば、円周を3等分した位置にそれぞれ配置)されている。また、各ピン孔13は、回転軸11に対する回転体12の嵌合方向(図3の矢印A方向)に向かって径小となるテーパ孔として形成されている。
このようなテーパ状のピン孔13にスプリングピン14を打ち込むと、ピン孔13に倣って、スプリングピン14が略テーパ形状に圧縮変形しながらピン孔13に挿入される。このとき、スプリングピン14の発生する荷重は、基本的には、回転軸11と回転体12、ピン半孔13a、13bを同心に保つように作用するが、テーパ角により発生する軸方向分力が、回転体12を回転軸11の段付部11bに押し付ける作用をなすので、回転体12が回転軸11からずれて脱落するのを防ぐ効果が得られる。つまり、スプリングピン14と協働して段付部11bが、回転体12の軸方向移動を規制するストッパの役割をなす。
なお、回転軸11と回転体12の嵌合はスキマ嵌めとしてあり、スプリングピン14を回転軸11の円周方向に3本以上等配することで、回転体12の支持をフローティング支持としている。言い換えれば、回転体12は、3本のスプリングピン14で回転軸11から極僅かに浮いた支持構造とされている。
また、ピン孔13は、回転軸11に回転体12を嵌合した状態で現合わせで形成するのが一般的であるが、回転軸11と回転体12に半孔として別々に形成してもよい。また、嵌合状態でピン孔13を形成する場合、テーパ角は、回転軸側のピン半孔13aと回転体側のピン半孔13bに同じように設定されるが、別々に形成する場合は、回転軸側のピン半孔13aと回転体側のピン半孔13bのいずれかだけにテーパ角を設定することも可能である。
また、スプリングピン14としては、テーパピンを使用するのが好ましいが、前記のテーパ角に対応させたストレートピンを使用することも可能である。
このように、本実施の形態では、回転軸11と回転体12の回り止めを、回転軸11と回転体12の接触円筒面16上に中心を位置させて打ち込んだスプリングピン14によって行うので、スプリングピン14とピン孔13の引っ掛かりを、回転軸11側と回転体12側で均等に確保することができ、確実で強固な回り止めを行うことができる。
また、それとは別に、ピン孔13をテーパ孔とし、ピン孔13にスプリングピン14を打ち込むことで生じる軸方向分力により、回転体12を段付部11bに押し付けて、回転体12の軸方向移動を規制しているので、急激な加減速や微振動がある場合でも、回転体12の回転軸11からの抜けを防止することができる。
また、スプリングピン14と段付部11bで回転体12を回転軸11に固定しているので、回転軸11の軸端を自由に開放しておくことが可能であり、図1に示すように、中空の回転軸11の内部に別の軸108を貫通させる、二重軸構造のレイアウトも容易に採用することができる。
また、本実施の形態では、テーパ孔よりなるピン孔13へのスプリングピン14の打ち込みによって発生する軸方向分力により、回転体12を段付部11bに押し付けているので、回転方向及び軸方向について共に、回転体12を安定的に回転軸11に固定することができる。
また、回転体12の支持をフローティング支持としているので、テーパ孔よりなるピン孔13へのスプリングピン14の打ち込みによる軸方向分力を、回転体12の段付部11bへの押し付け力として、無駄なく有効に作用させることができる。
「第2の実施の形態」
図4、図5は第2の実施の形態を示す図で、図4は回転軸側の構成を示し、(a)は側断面図、(b)は正面図、図5は回転体側の構成を示し、(a)は側断面図、(b)は正面図である。
回転軸11の軸端外周部には、図4に示すように、回転体12が嵌合される小径の嵌合部11aと、軸端から嵌合された回転体12が突き当たる段付部11bと、スプリングピン14が打ち込まれるピン半孔13aとが形成されている。また、回転体12には、図5に示すように、回転軸11側のピン半孔13aに対応するピン半孔13bが設けられており、回転軸11側のピン半孔13aと回転体12側のピン半孔13bとで、円形のピン孔13が構成されている。この場合のピン孔13は、回転軸11と回転体12の接触円筒面16上にそれぞれに略中心を位置させて、回転軸11の円周方向に3個(4個以上でも可)等配されている。
また、図5に示すように、回転体12の内周面の、ピン半孔13bを周方向に外れた位置における軸方向の端部(回転軸11に嵌合するときに先側となる端部)には、回転軸11側のピン半孔13aを軸方向に通過可能な爪状突起22がストッパとして設けられ、図4に示すように、回転軸11の段付部11bの手前には、回転軸11側のピン半孔13aを通過してきた前記爪状突起22を受け入れる環状の周方向スリット21が設けられている。
そして、爪状突起22を回転軸11側のピン半孔13aに通して周方向スリット21内に到達させ、周方向スリット21内で所定角度回すことにより、回転体12側のピン半孔13bと回転軸11側のピン半孔13aとを位置合わせし、その状態でスプリングピン14をピン孔13に打ち込むことにより、スプリングピン14によって回転体12と回転軸11が回り止め固定されている。また、爪状突起22と周方向スリット21の内側壁との係合により、回転軸11と回転体12の軸方向移動が規制されている。
このように、本実施の形態では、回転体12側に設けた爪状突起22を回転軸11側の周方向スリット21内に到達させて、そこで所定角度回すことにより、回転体12側のピン半孔13bと回転軸11側のピン半孔13aとを位置合わせし、その状態でスプリングピン14をピン孔13に打ち込む構成としたので、スプリングピン14を打ち込んだ段階では、スプリングピン14を抜かない限り、回転体12が周方向に移動ができない。また、爪状突起22が周方向へ回転移動しない限り、回転体12が軸方向へ移動できない。即ち、スプリングピン14が抜けない構成となり、回転軸11と回転体12を完全に拘束することが可能となる。
なお、回転体12がレゾルバロータ等の電磁鋼板を積層して成る場合は、積層された電磁鋼板の一部を爪状突起22の形状に成形することで、容易に製作することが可能となる。
「第3の実施の形態」
図6、図7は第3の実施の形態を示す図で、図6は回転軸側の構成を示し、(a)は側断面図、(b)は正面図、図7は回転体側の構成を示し、(a)は側断面図、(b)は正面図である。
回転軸11の軸端外周部には、図6に示すように、回転体12が嵌合される小径の嵌合部11aと、軸端から嵌合された回転体12が突き当たる段付部11bと、スプリングピン14が打ち込まれるピン半孔13aとが形成されている。
また、段付部11bの手前の軸端より僅かに入り込んだ位置の外周面には、ピン半孔13aから周方向に位置をずらして平面カット部31が設けられ、この平面カット部31が設けられることにより、回転軸11の軸端には、規制壁31aが形成されている。
一方、回転体12には、図7に示すように、回転軸11側のピン半孔13aに対応するピン半孔13bが設けられており、回転軸11側のピン半孔13aと回転体12側のピン半孔13bとで、円形のピン孔13が構成されている。この場合のピン孔13は、回転軸11と回転体12の接触円筒面16上にそれぞれに略中心を位置させて、回転軸11の円周方向に3個(4個以上でも可)等配されている。
また、回転体12の内周部の前記平面カット部31に対応する位置には、ストッパとしての板バネ状弾性体32が設けられている。
この板バネ状弾性体32は、回転体12を回転軸11の外周に嵌合する方向には弾性変形自在であるものの、抜け方向には突起爪状となる、一方向爪機能を発揮するものであり、ベース板32aの内周縁に、斜めに突出する係合爪32bを設けたものである。
この構成において、回転体12を回転軸11に嵌合していくと、板バネ状弾性体32の係合爪32bが、規制壁31aを乗り越えるために外周側に撓む。そして、規制壁31aを乗り越えて平面カット部31に到達した時点で、係合爪32bが内周側に広がり、その突起爪状に復元した板バネ状弾性体32の係合爪32bが、規制壁31aに係合することによって、回転体12の脱け方向への軸方向移動が規制される。また、係合爪32bが平面カット部31に到達した段階で、回転体12は段付部11bに突き当たるので、反対方向への軸方向移動も規制される。
そして、この状態でスプリングピン14をピン孔13に打ち込むことにより、回転方向はスプリングピン14が、軸方向は板バネ状弾性体32が各々拘束することになる。従って、回転体12を軸方向に差し込む作業と、スプリングピン14を打ち込む作業だけの、比較的簡単な組付け作業で回転体12の回転軸11に対する確実な固定が可能となる。
このように、本実施の形態では、回転体12の内周部に設けた板バネ状弾性体32の係合爪32bが、回転軸11上の平面カット部31に収まった時点で抜け方向への抵抗が発生する一方向爪(突起爪状)となるので、回転体12を回転軸11の所定位置に挿入するだけで、簡単・確実な固定が可能となる。
「第4の実施の形態」
図8〜図10は第4の実施の形態を示す図で、図8は回転軸側の構成を示し、(a)は側断面図、(b)は正面図、図9は回転体側の構成を示し、(a)は側断面図、(b)は正面図、図10はストッパ金具を装着した部分の断面図である。
本実施の形態では、図10に示すように、ストッパ金具45を用いて回転体12の抜けを防止するようにしている。
ストッパ金具45は、回転軸11と回転体12の間に介在させられる小片状のプレス成形品であり、装着時に、回転軸11の外周と回転体12の内周との間に挟まれるベース板45bの両端に、それぞれ内周方向折り曲げ片45aと外周方向折り曲げ片45cとを設けたものである。
内周方向折り曲げ片45aは、装着したときに回転軸11の軸端と反対側に位置する部分であり、内周方向に折れ曲がっている。外周方向折り曲げ片45cは、装着したときに回転体12の嵌合方向(矢印A)の反対側の端面(軸端側の端面)を押える部分であり、外周方向に折れ曲がっている。
回転軸11の軸端外周部には、図8に示すように、回転体12が嵌合される小径の嵌合部11aと、軸端から嵌合された回転体12が突き当たる段付部11bと、スプリングピン14が打ち込まれるピン半孔13aとが形成されている。
また、回転軸11の外周の段付部11bの軸端方向の手前には、段付部11bに隣接して、ストッパ金具45の内周方向折り曲げ片45aを受け入れ可能な環状の周方向スリット41が設けられている。また、回転軸11の軸端外周部には、軸端から内周方向折り曲げ片45aを周方向スリット41まで到達させることができるように、軸方向溝42が設けられている。この軸方向溝42は、ピン半孔13aから周方向にずれた位置に配されている。
一方、回転体12には、図9に示すように、回転軸11側のピン半孔13aに対応するピン半孔13bが設けられており、回転軸11側のピン半孔13aと回転体12側のピン半孔13bとで、円形のピン孔13が構成されている。この場合のピン孔13は、回転軸11と回転体12の接触円筒面16上にそれぞれに略中心を位置させて、回転軸11の円周方向に3個(4個以上でも可)等配されている。
また、回転体12の内周部には、ピン孔13bから周方向にずらして、ストッパ金具45を装着ガイドするガイド溝43が設けられている。このガイド溝43と回転軸11側の軸方向溝42は、ピン孔13に対して位置をずらして形成されている。
組み付けに際しては、予め回転体12のガイド溝43にストッパ金具45を配置し、外周方向折り曲げ片45cを回転体12の軸端側の端面に当接させておく。この状態で、ストッパ金具45は周方向に移動しないよう規制される。
次にストッパ金具45の内周側折り曲げ片45aを、回転軸11側の軸方向溝42に通して、周方向スリット41内に到達させると共に、回転体12を段付部11bに押し当てる。そして、その位置で回転体12を回して、周方向スリット41内で内周側折り曲げ片45aを所定角度回すことにより、回転体12側のピン半孔13bと回転軸11側のピン半孔13aとを位置合わせし、その状態でスプリングピン14をピン孔13に打ち込む。
こうすることにより、スプリングピン14によって回転体12と回転軸11とが回り止めされる。同時に、ストッパ金具45の内周方向折り曲げ片45aと周方向スリット41の内側壁との係合により、ストッパ金具45を介して、回転軸11と回転体12との軸方向移動が規制される。
このように、本実施の形態では、回転軸11の周方向スリット41に嵌まる内周方向折り曲げ片45aと、回転体12の嵌合側と反対側の端面を押える外周方向折り曲げ片45cとを備えるストッパ金具45を、回転体12と一体的に回転軸11上に装着し、前記内周方向折り曲げ片45aを回転軸11側の周方向スリット41内に到達させて、そこで回転体12と共に所定角度回すことにより、回転体12側のピン半孔13bと回転軸11側のピン半孔13aとを位置合わせし、その状態でスプリングピン14をピン孔13に打ち込む構成としたので、スプリングピン14が抜けない限り、回転体12が軸方向へ移動する心配がなく、且つ、回転体12が軸方向に移動しない限り、スプリングピン14が抜ける心配がなく、確実に回転軸11と回転体12を固定することができる。また、ストッパ金具45を回転体12と別に設けているので、前記第2の実施の形態と違い、回転体12の形状を簡素化することができ、製造が容易になる。
「第5の実施の形態」
図11〜図13は第5の実施の形態を示す図で、図11は回転軸側の構成を示し、(a)は側断面図、(b)は正面図、図12は回転体側の構成を示し、(a)は側断面図、(b)は正面図、図13はストッパとしてのバネクリップ55を装着した部分の断面図である。
本実施の形態では、図13に示すように、バネクリップ55を用いて回転体12の抜けを防止するようにしている。
バネクリップ55は、1本のバネ線材を湾曲成形したもので、先端に折り曲げ片55aを有し、後端に湾曲バネ部55bを有する。形状について詳しく述べると、所定長に切断した1本の線材を曲げることで、基端側と先端側に、互いに平行な第1直線部55dと第2直線部55cを設け、その中間部にR字状に湾曲した湾曲バネ部55bを設けている。また、先端側の第2直線部55cの更に先端に折り曲げ片55aを設けている。
折り曲げ片55aは、回転軸11の径方向内側に折れ曲がった微小長の部分である。また、R字状に湾曲した湾曲バネ部55bは、回転軸11の径方向外側に折れ曲がった部分であり、回転体12の端面に当たる膨らみ部分55eと折り曲げ片55aとの間の寸法Sが、所定長(装着時に回転体12の端面に弾性圧接力を付与し得る寸法)に設定されている。
回転軸11の軸端外周部には、図11に示すように、回転体12が嵌合される小径の嵌合部11aと、軸端から嵌合された回転体12が突き当たる段付部11bと、スプリングピン14が打ち込まれるピン半孔13aとが形成されている。
また、前記嵌合部11aの外周には、軸端から段付部11bまで延びる軸方向溝51が形成され、段付部11bの手前の軸方向溝51内には、半径方向内方に向かって穿設された半径方向孔52が設けられている。この軸方向溝51と半径方向孔52は、何れもピン半孔13aから周方向にずれた位置にそれぞれ形成されている。
一方、回転体12には、図12に示すように、回転軸11側のピン半孔13aに対応するピン半孔13bが設けられており、回転軸11側のピン半孔13aと回転体12側のピン半孔13bとで、円形のピン孔13が構成されている。この場合のピン孔13は、回転軸11と回転体12の接触円筒面16上にそれぞれに略中心を位置させて、回転軸11の円周方向に3個(4個以上でも可)等配されている。
組み付けに際しては、回転体12を軸端側から回転軸11の外周に嵌合して段付部11bに押し当て、回転体12側のピン半孔13bと回転軸11側のピン半孔13aとを位置合わせして、その状態でスプリングピン14をピン孔13に打ち込む。こうすることにより、スプリングピン14によって、回転体12と回転軸11を回り止め固定することができる。
次にその状態で、回転軸11の軸方向溝51に、バネ線材よりなるバネクリップ55の第1直線部55d及び第2直線部55cを挿入する。挿入初期は、バネクリック55を撓ませながら、先端の折り曲げ片55aを奥側に入れる。そして、先端の折り曲げ片55aが半径方向孔52の位置に到達すると、バネクリップ55が弾性復元して、折り曲げ片55aが半径方向孔52に係合し、第2直線部55cが軸方向溝51の底部に収まる。
その状態で、前記寸法Sの設定により、バネクリップ55の後端側の湾曲バネ部55bが、回転体12の端面に弾性圧接し、それにより、バネクリップ55に生じる弾性力によって、回転軸11と回転体12の軸方向移動が規制される。なお、軸方向溝51の深さは、第2直線部55cを変位させ、その先端の折り曲げ片55aを、半径方向孔52に到達させることができるスペースに設定されている。
このように、本実施の形態では、スプリングピン14で回り止めし、バネクリップ55で回転体12の軸方向移動を規制したので、確実且つ簡単に回転体12を位置決めすることができる。特にバネクリップ55は、スプリングピン14を打ち込んだ後から装着できるので、取り付けが簡単にできる。
また、バネクリップ55の弾性で回転体12を押さえるので、取付ガタを無くすことができる。また、バネクリップ55を装着する位置は、回転軸11側にのみ限定され、回転体12側によって限定されないので、組付け作業が容易にできる。
また、第3、第4の実施の形態で使用している周方向スリットが不要となるので、回転軸11の強度を犠牲にすることもなく、相対的に小型化、軽量化を実現できる。
「第6の実施の形態」
図14は、上記第1〜第5の実施の形態の回り止め構造のいずれかを採用した電気モータの回転検出器の取付構造の説明図である。
この電気モータ100は、ハウジング101、リヤブラケット102、フロントブラケット103、ステータ105、ロータ106を有し、ロータ106の回転検出のためにレゾルバ(回転検出器)110が設けられている。レゾルバ110は、固定側の本体111と、回転側のロータ(回転体)112とからなり、そのレゾルバのロータ112が、電気モータのロータ106の回転軸(ロータ軸)107に、前記いずれかの実施の形態の回り止め構造を用いて固定されている。また、電気モータ100の回転軸107は中空軸で構成されており、その内部に別の軸108(例えば、タイヤ駆動軸)が挿入されている。
このように、レゾルバのロータ106を固定することにより、抜け止め用の鉄輪をレゾルバのロータ106側面に圧入する等の軸方向への余計な取付寸法が不要となり、モータ全体の寸法短縮、小型化が可能となる効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態の説明図で、回転軸とその外周に嵌合された回転体の回り止め構造の縦断面図である。 図1のII−II矢視図である。 第1の実施の形態におけるスプリングピン打ち込み部の拡大図である。 本発明の第2の実施の形態における回転軸側の構成を示す図で、(a)は側断面図、(b)は正面図である。 第2の実施の形態における回転体側の構成を示す図で、(a)は側断面図、(b)は正面図である。 本発明の第3の実施の形態における回転軸側の構成を示す図で、(a)は側断面図、(b)は正面図である。 第3の実施の形態における回転体側の構成を示す図で、(a)は側断面図、(b)は正面図である。 本発明の第4の実施の形態における回転軸側の構成を示す図で、(a)は側断面図、(b)は正面図である。 第4の実施の形態における回転体側の構成を示す図で、(a)は側断面図、(b)は正面図である。 第4の実施の形態の組立状態を示す拡大断面図である。 本発明の第5の実施の形態における回転軸側の構成を示す図で、(a)は側断面図、(b)は正面図である。 第5の実施の形態における回転体側の構成を示す図で、(a)は側断面図、(b)は正面図である。 第5の実施の形態の組立状態を示す拡大断面図である。 本発明の第6の実施の形態の説明図で、電気モータの回転検出器の取付構造の断面図である。
符号の説明
11 … 回転軸
11a … 嵌合部
11b … 段付部(ストッパ)
12 … 回転体
13 … ピン孔
13a … 回転軸側のピン半孔
13b … 回転体側のピン半孔
14 … スプリングピン
16 … 接触円筒面
21 … 周方向スリット
22 … 爪状突起(ストッパ)
31 … 平面カット部
31a … 規制壁
32 … 板バネ状弾性体(ストッパ)
41 … 周方向スリット
42 … 軸方向溝
45 … ストッパ金具
45a … 内周方向折り曲げ片
45b … 外周方向折り曲げ片
51 … 軸方向溝
52 … 半径方向孔
55 … バネクリップ(ストッパ)
55a … 折り曲げ片
55b … 湾曲バネ部(湾曲部)

Claims (8)

  1. 回転軸とその外周に嵌合された回転体の回り止め構造において、
    前記回転軸と前記回転体の接触円筒面上に略中心を位置させてピン孔を形成し、そのピン孔にスプリングピンを打ち込むことで回転軸と回転体を回り止めすると共に、前記回転軸と回転体の間に両者の軸方向移動を規制するストッパを設けた
    ことを特徴とする回り止め構造。
  2. 請求項1に記載の回り止め構造であって、
    前記ピン孔を、前記回転軸に対する前記回転体の嵌合方向に向かって径小となるテーパ孔として形成し、該テーパ孔に前記スプリングピンを打ち込み、それにより生じる軸方向分力により、前記回転軸上に設けられた前記ストッパとしての段付部に前記回転体を押し付けた
    ことを特徴とする回り止め構造。
  3. 請求項2に記載の回り止め構造であって、
    前記回転軸と前記回転体の嵌合をスキマ嵌めとし、前記スプリングピンを回転軸の円周方向に3本以上等配することで、回転体の支持をフローティング支持とした
    ことを特徴とする回り止め構造。
  4. 少なくとも請求項1〜3の何れか一つに記載の回り止め構造であって、
    前記回転体の内周面の、前記ピン孔を周方向に外れた位置における軸方向の一部に、前記回転軸側のピン孔を軸方向に通過可能な爪状突起を前記ストッパとして設け、一方、前記回転軸の外周に、該回転軸側のピン孔を通過してきた前記爪状突起を受け入れる周方向スリットを設け、前記爪状突起を回転軸側のピン孔に通して前記周方向スリット内に到達させ、該周方向スリット内で所定角度回すことにより、回転体側のピン孔と回転軸側のピン孔とを位置合わせし、その状態で前記スプリングピンをピン孔に打ち込むことにより、スプリングピンで回転体と回転軸を回り止めし、且つ、前記爪状突起と周方向スリットの内側壁との係合により、回転軸と回転体の軸方向移動を規制した
    ことを特徴とする回り止め構造。
  5. 少なくとも請求項1〜3の何れか一つに記載の回り止め構造であって、
    前記回転軸の外周に、軸端側が小径となった段付部を設けると共に、該段付部の手前の軸端より僅かに入り込んだ位置の外周面に平面カット部を設けることにより回転軸の軸端に規制壁を形成し、
    一方、軸端側から前記回転軸の外周に嵌合される前記回転体の内周部に、該回転体の回転軸に対する嵌合方向には弾性変形自在であるものの抜け方向には突起爪状となる板バネ状弾性体を前記ストッパとして設け、
    前記回転体を前記回転軸に嵌合する際に、前記規制壁を越えて板バネ状弾性体を前記平面カット部まで到達させると共に、回転体を前記段付部に押し当て、その位置で突起爪状に復元した板バネ状弾性体と前記規制壁との係合により、回転軸と回転体の軸方向移動を規制した
    ことを特徴とする回り止め構造。
  6. 少なくとも請求項1〜3の何れか一つに記載の回り止め構造であって、
    前記回転体の内周部の前記ピン孔を周方向に外れた位置に、前記回転軸に対する嵌合側の端部に内周方向折り曲げ片を有し且つ反対側の端部に回転体の嵌合側と反対側の端面を押える外周方向折り曲げ片を有するストッパ金具を前記ストッパとして移動不能に設け、
    一方、前記回転軸の外周に、軸端側が小径となった段付部と、該段付部より軸端側に位置し前記内周方向折り曲げ片を受け入れ可能な周方向スリットと、軸端から前記内周方向折り曲げ片を前記周方向スリットまで到達させることの可能な軸方向溝とを設け、
    前記ストッパ金具の内周側折り曲げ片を、回転軸側の軸方向溝に通して前記周方向スリット内に到達させると共に、回転体を前記段付部に押し当て、その位置で回転体を回して前記周方向スリット内で内周側折り曲げ片を所定角度回すことにより、回転体側のピン孔と回転軸側のピン孔とを位置合わせし、その状態で前記スプリングピンをピン孔に打ち込むことにより、スプリングピンで回転体と回転軸を回り止めし、且つ、前記ストッパ金具の内周方向折り曲げ片と周方向スリットの内側壁との係合により、前記ストッパ金具を介して、回転軸と回転体の軸方向移動を規制した
    ことを特徴とする回り止め構造。
  7. 少なくとも請求項1〜3の何れか一つに記載の回り止め構造であって、
    前記回転軸の外周に、軸端側が小径となった段付部と、軸端から前記段付部まで延びる軸方向溝と、前記段付部の手前の前記軸方向溝内に半径方向内方に向かって穿設された半径方向孔とを設け、
    前記回転体を軸端側から回転軸の外周に嵌合して段付部に押し当て、回転体側のピン孔と回転軸側のピン孔とを位置合わせして、その状態で前記スプリングピンをピン孔に打ち込むことにより、スプリングピンで回転体と回転軸を回り止めし、
    その状態で、前記回転軸の軸方向溝に、バネ線材よりなるバネクリップの先端を挿入し、その先端に形成した折り曲げ片を前記半径方向孔に係止させると共に、該バネクリップの後端に形成した湾曲部を、回転体の端面に弾性圧接させることにより、バネクリップに生じる弾性復元力によって、回転軸と回転体の軸方向移動を規制した
    ことを特徴とする回り止め構造。
  8. 少なくとも請求項1〜7の何れか一つに記載の回転体が、電動機ロータの磁極位置を検出する回転センサのロータである
    ことを特徴とする電気モータの回転検出器の取付構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013005626A (ja) * 2011-06-17 2013-01-07 Nsk Ltd モータ及び電動パワーステアリング装置
JP2016217957A (ja) * 2015-05-25 2016-12-22 多摩川精機株式会社 レゾルバロータ位置決め構造及び方法
KR101940957B1 (ko) * 2018-07-26 2019-01-21 박성삼 모터의 회전 검출장치

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