JP2007131602A - 美白用外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、消費者が美白機能を実感できる製剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明によれば、ビワ(Eriobotrya japonica Lindl)の種子を水または/および低級アルコールで抽出した抽出物を有効成分とする美白用外用剤が提供され、さらに、アスコルビン酸、リクイリチン、ハイドロキノン、コウジ酸及びこれらの誘導体、ルシノール、胎盤抽出液及びカミツレエキスから選ばれる1種または2種以上との組み合わせ配合によって相乗的な美白効果を発揮する外用剤として有用なものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindl)の種子の水及び/又は低級アルコール抽出物を特徴とする美白用外用剤に関するものである。
ヒト皮膚上に現れるシミやソバカス、炎症後の色素沈着等はメラニン色素の異常発現に起因する。このメラニン色素生成を抑制する化合物や抽出物として、過酸化水素や過ホウ酸亜鉛等の過酸化物やビタミンC、胎盤抽出エキスなどが挙げられるが、いずれも安定性、安全性、美白効果のすべての点を満たすものは得られていない。これらは特に天然物由来の素材について顕著である。
メラニン色素の沈着を抑制し,優れた素材として利用されている微生物培養生産物であるコウジ酸は物性的に光曝露により着色する傾向があるという欠点があり,また他には甘草抽出成分であるリクイリチンがメラニン生成抑制剤として公知であるが、水系溶媒への溶解性が悪く、有用性を発現するため十分に外用剤基剤に溶かし込むことができないという製剤設計上の欠点を有していた。
特開平2−200622号公報 特開平1−63506号公報
また、植物中に含まれる薬理活性を美白用の素材に応用する試みが数多く行われているが、効果の点で不十分であり、多量の配合が必要となるといった製剤上の問題を抱えていた。
食用のビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindl)については、果実、葉、種子からの抽出物を老化防止用の素材として化粧品等に応用したことが公知である。
特開昭62−249907号公報 特開平8−73314号公報 特開平8−217688号公報 特開平10−330222号公報 特開平11−12122号公報 特開平11−171758号公報 特開2001−213750号公報 特開2002−226322号公報
美白用の素材としては果実、葉からの抽出物が公知であるが、種子についての知見、とりわけ他の部位よりも強力な美白効果を有する点についてはいまだ知られていない。
特開昭63−115807号公報 特開2001−2549号公報 特開2002−193734号公報
本発明の目的は、前述した問題点を解決し、安定性に優れ、各種外用剤基剤への配合が可能で、かつ、美白効果に卓越した効果を有する外用剤を提供することにある。
本発明者は長年にわたってヒトの皮膚に現れるシミなどの色素沈着を予防または除去するための美白化粧料について研究を行ってきた。その中で、メラノサイトで形成されるメラニン顆粒の貯留が最も大きな色素沈着の要因であることの確証を得、このメラニンの生成を抑制する物質を探索してきた。その結果、食用のビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindl)の種子を水または/および低級アルコールで抽出した物質が他の部位から抽出した物質よりも格段に優れた美白作用を有することを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明によれば、ビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindl)の種子を水または/および低級アルコールで抽出した抽出物を有効成分とする美白用外用剤が提供される。
以下に、本発明の実施形態を詳しく説明する。
本発明の美白化粧料は、食用のビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindl)の特定部位、特に種子から抽出した有効成分を配合することを特徴とするものである。
本発明で使用されるビワ種子の抽出物は、ビワ種子を水及び/又は低級アルコールで抽出することによって得られる抽出物を意味する。以下に、本発明の有効成分であるビワ種子抽出物の好適な製造方法を述べる。
ビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindl)の種子を通常は5mm程度以下に破砕したものに、水を「1:1〜1:1000」好ましくは、「1:5〜1:100」の割合で添加し、浸漬または攪拌して抽出する。抽出温度、抽出時間は特に制限しないが、4〜40℃の温度で「0.5時間〜72時間」抽出することが好ましい。その抽出液をろ過または遠心分離等の精製工程を経て本発明のビワ種子抽出物を得ることができる。
上記抽出時の注意点としては、原料の枇杷種子については加熱処理工程を含まないことが重要である。原因は不明であるが、加熱すると美白活性の本体が失効することが判明しており、それを避ける処置としての条件である。
また、本発明の製造において使用される低級アルコールとしてはメタノール、エタノール、ブタノール、プロパノール及び低極性の溶媒、例えば酢酸エチル、ヘキサンが用いられる。疎水性の溶媒で抽出することでも美白活性を保持することはできるが、水溶性溶媒での抽出に比較してやや効果が劣る。そのうちもっとも好ましいのはエタノールである。美白効果の点で最も好ましいのは、水とエタノールの組合せ(水:エタノール=1:1)によって抽出された分画である。
本発明の美白活性物質を、色素沈着抑制の目的として使用する場合、他の類似の有効成分、例えば、アスコルビン酸、リクイリチン、ハイドロキノン、コウジ酸及びこれらの公知誘導体や胎盤抽出液、カミツレエキス及びレゾルシン誘導体の1つであるルシノール等との併用により相乗的な効果を得ることができる。
このようにして得た抽出物は、それ自体をそのまま使用に供しても良いが、通常は製剤に配合して使用する。本発明の有効成分をクリーム、乳液、パック、エッセンス、軟膏、入浴剤、頭髪化粧料等の化粧品、医薬部外品及び医薬品として許容し得る剤型において使用する場合、当該美白用製剤全体に対して通常0.001〜50.0重量%、好ましくは1.0〜10.0重量%の範囲で配合される。配合量が「0.001重量%未満」の場合は、美白作用が不十分である。また「50重量%」を超えて用いてもそれ以下の場合と特に効果上の差異はなく、この場合は経済的に不利であるという問題がある。
また、これらの美白用外用剤を製する場合通常用いられる種々の公知の有効成分、例えば塩化カルプロニウム、セファランチン、ビタミンE、ビタミンEニコチネート、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、ショウキョウチンキ、トウガラシチンキ等の末梢血管拡張剤、カンフル、メントール、ハッカ油等の清涼剤、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム、ウンデシレン酸等の抗菌剤、副腎皮質ホルモン、ε−アミノカプロン酸、塩化リゾチーム、グリチルリチン、アラントイン等の消炎剤、紫根エキス、乳酸菌培養抽出物等の動物・植物・微生物由来の各種機能性を有する抽出物等を適宜添加して使用することができる。
さらに、本発明の有効成分には先の公知の有効成分に加え、油脂類等の基剤成分のほか、必要に応じて公知の保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤等の種々の添加剤を併用することができる。
保湿剤としては、例えば、アミノ酸、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等のNMF成分、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、フィブロネクチン、セラミド類、ヘパリン類似様物質、キトサン等の水溶性高分子物質等を例示することができる。
増粘剤としては、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウム、マルメロ種子抽出物、トラガントゴム、デンプン等の天然高分子物質、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、可溶性デンプン、カチオン化セルロース等の半合成高分子物質、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等の合成高分子物質等を例示することができる。
防腐剤としては、安息香酸塩、サリチル酸塩、デヒドロ酢酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニド、ヒノキチオール、レゾルシン等を例示することができる。
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、アスコルビン酸等を例示することができる。さらにキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸塩、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、酒石酸、グルコン酸等を例示することができ、pH調整剤としては、乳酸、クエン酸等を例示することができる。
本願発明の美白物質を製造した事例を以下示す。
製造例1)
ビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindl)の種子を2mm以下に粉砕したもの1kgに対し水を5L添加後、15℃で40分間攪拌して抽出した。ろ過布を用いてビワ種子を除去し、抽出液約4.8Lを得た。
製造例2)
ビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindl)の種子を5mm以下に粉砕する。この粉砕した種子1.5kgに対し50%エタノールを20L添加し室温で72時間浸漬した後、ろ過布を用いてビワ種子を除いて、抽出液約19.5Lを得た。
製造例3)
ビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindl)の種子を3mm以下に粉砕し、この粉砕した種子4kgに対し精製水を200L添加し、60℃で3時間攪拌抽出した後、ろ過布を用いてビワ種子を除いて、抽出液約195Lを得た。
試験例1)タイロシネース活性抑制作用
製造例1及び2及び3を試料として用い、タイロシネース活性抑制作用を測定した。1ML容の石英セルに試料溶液25μLおよびL-DOPA溶液(10mM)333μLとリン酸緩衝液(pH6.8)577μLを加えて37℃でプレインキュベートを行う。この溶液に約1,000units/MLのタイロシネース溶液(リン酸緩衝液)40μLを加えてよく混和し、2分間475nmにおける吸光度の増加を測定した。
各試料の抑制作用は、次の式から求められる抑制率で算出した。なお、対照には試料の代わりに精製水または50%エタノールを用い、ブランクとしてタイロシネースの代わりにリン酸緩衝液(pH6.8)を用いた。
抑制率(%)={1−(As2−As0)/(Ac2−Ac0)}×100
評価サンプルの反応開始時(0分)の吸光度:As0
評価サンプルの反応終了時(2分後)の吸光度:As2
溶媒(ブランク)の反応開始時(0分)の吸光度:Ac0
溶媒(ブランク)の反応終了時(2分後)の吸光度:Ac2
製造例1の実験結果を表1に示した。比較例としてビワの葉および果実を同様に抽出した抽出液を用いた。さらに比較例として、ビワ種子および、葉、果実を50%エタノール又はエタノールを用いて同様に抽出液を調製し実験に用いた。その結果、製造例1のビワ種子抽出液を含むビワ種子の抽出液は優れたタイロシネース活性抑制作用を示した。
製造例2の実験結果を表2に示した。比較例としてビワ種子を100℃で60分間の加熱処理を行ったものを同様に粉砕して抽出した抽出液を用いた。さらに比較例として、未加熱ビワ種子および加熱後のビワ種子を、精製水を用いて同様に抽出液を調製したものを用いた。その結果、製造例2を含む未加熱のビワ種子を用いた抽出液は優れたタイロシネース活性抑制作用を示した。
製造例3の実験結果を表3に示した。比較例として粉砕したビワ種子を室温で同様に攪拌抽出を行ったものを用いた。その結果、製造例3のビワ種子抽出液は室温抽出したビワ種子抽出液と比較して、タイロシネース活性抑制作用を維持していることを示した。
試験例2)マウスメラノーマB16細胞におけるメラニン生成抑制作用
a)試験方法
10%牛胎児血清を含むイーグルMEM培地10MLを培養シャーレに入れ、ビワの各部位の抽出液「製造例1)」は最終濃度がそれぞれ100、200、300μL/10MLになるように、また加熱及び未加熱ビワ種子抽出液(製造例2)は最終濃度がそれぞれ300、500、1000μL/10MLになるように添加した。また、試料無添加のものをコントロールとした。以上のように調製した培地に、B16細胞を1.7×10個ずつ播種し、37℃、5%CO気相下で5日間培養し、その間、1回の培地交換を行った。培養後、培養シャーレから細胞を剥離し、遠心分離(約700G)して細胞ペレットを作製した。この細胞ペレットのメラニン色素生成度を肉眼的に観察し、以下の判断基準にしたがって判定した。また、培養後の細胞数を測定し細胞生存率を算出した。
また、他の美白成分との併用によるB16細胞におけるメラニン生成抑制作用、比較対照としてビワ種子に含まれる既知の成分であるアミグダリンのメラニン生成抑制作用を調べた。
[メラニン色素生成度の判定基準]
−:黒色(コントロールと同程度)
±:黒色(コントロールより淡い)
+:灰色〜黒色
2+:灰色
3+:白色〜灰色
4+:白色
b)試験結果
試験の結果を表4.表5.表6.に示す。
表1から明らかなように、ビワ種子からの抽出液(製造例1)は他の部位(果実、葉)と比較して強いメラニン生成抑制作用を示した。ビワに含まれる既知の成分であるアミグダリンは、むしろ色素生成を亢進させる結果であった。
また、表2から明らかなように、加熱処理したビワ種子の抽出液はメラニン生成抑制作用を失っていたが、未加熱のビワ種子抽出液は高いメラニン生成抑制作用効果を示した。このことから、メラニン生成抑制成分は熱によって変化するもしくは消失する成分であることが推察された。
さらに、表3から明らかなように、他の美白有効成分との併用により相乗的にメラニン生成抑制作用を高めることができた。
以上の結果は、本発明品が色素沈着改善効果、他の美白有効成分との併用効果を有していることを裏付けるものである。
試験例3)正常ヒト皮膚3次元培養モデルにおける
メラニン生成抑制作用
メラノサイトに対するメラニン生成抑制作用をさらに調べる目的で、正常ヒト皮膚3次元培養モデル(クラボウ社製)を用いたメラニン生成抑制作用試験を行った。
3次元皮膚モデルを購入後、37℃、5%CO2の条件下で1時間培養後、100μLのビワ種子抽出液(製造例1)を皮膚モデルの表面に供し、bFGF、MSH含有培地を用いて、37℃、5%CO2条件下で18日間培養した。培養期間中は常時試料での曝露を行った。1日おきに維持培地と評価試料を交換し、評価試料によるメラニン生成抑制作用を調べた。その結果、製造例1のビワ種子抽出液は正常ヒトメラノサイトに対して明らかなメラニン生成抑制作用を示した。結果を図1に示す。
コントロール ビワ種子抽出液
図1. 培養18日後のビワ種子抽出液のメラニン生成抑制作用
〔処方例〕
以下に本発明における美白用外用剤の処方例を示す。処方例中、「適量」とは、処方全体で100%重量になる割合を示す。
これら処方例1乃至7は、いずれも本発明の目的を達成する効果を有していることが確認された。

Claims (2)

  1. ビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindl)の種子の水及び/又は低級アルコール抽出物を配合することを特徴とする美白用外用剤。
  2. アスコルビン酸、リクイリチン、ハイドロキノン、コウジ酸及びこれらの誘導体、ルシノール、胎盤抽出液及びカミツレエキスから選ばれる1種または2種以上をさらに配合することを特徴とする請求項1記載の美白用外用剤

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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