JP2007145754A - 安定化された水性懸濁製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期保存後も優れた懸濁安定性を示す、すなわち長期保存中において分散質が沈降して分離することのない、長期保存安定性に優れる安定化された水性懸濁製剤を提供すること。
【解決手段】4−クロロベンジル=N−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)チオアセトイミダート、ナフテン系溶剤、ポリビニルアルコールおよび水よりなり,20℃での製剤粘度が100〜1000mPa・sであることを特徴とする、水性懸濁製剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、長期保存後も優れた懸濁安定性を示す水性懸濁製剤の提供に関する。
水性懸濁製剤は、引火性や臭いが少ないことから、安全面および環境衛生面で優れた製剤である。しかしながら、製造後の長期にわたって保存している間に、水中に分散している農薬活性成分や補助成分からなる分散質が沈降し,ときにはそうした沈降物からなる沈降層が固化して再分散が困難となり、また、沈降によって分散質が分離するといった問題点も指摘されている。
したがって、長期保存する場合における上記の沈降や分離を防止して安定な製剤を得るために、以下に例示されるような様々な研究がなされている。
特許文献1では、農薬活性成分、植物油脂肪酸アルキルエステル、水溶性高分子化合物、界面活性剤および水よりなり、製剤粘度が25℃において100〜1000mPa・sであることを特徴とする、水性懸濁状農薬が提案されている。
また、特許文献2では、農薬活性成分、式ROOCCHCHCHCOOR(式中、Rは低級アルキル基)で表されるグルタル酸ジエステル、天然水溶性高分子化合物および水よりなり、製剤粘度が25℃において100〜1000mPa・sであることを特徴とする、水性懸濁製剤が提案されている。
また、特許文献3では,20℃の水に対する溶解度が100ppm以下である除草活性成分、保護コロイド剤(ポリビニルアルコールなど)、高沸点溶剤(ナフテンなど)および水よりなることを特徴とする、湛水下水田の直接散布用水性懸濁剤が提案されている。
また、特許文献4〜8では、有機リン系化合物(例:フェニトロチオンなど)とピレスロイド系化合物(例:フェンバレレートなど)、水溶性高分子(ポリビニルアルコールなど)からなる水中油型懸濁状殺虫組成物が提案されている。
しかしながら、上記いずれの発明においても、長期の保存安定性が十分に達成されているとはいえない。特に農薬活性成分として、4−クロロベンジル=N−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)チオアセトイミダート(以下、「イミベンコナゾール」ともいう。)を用いた場合、長期の保存安定性は著しく低下してしまうという問題点があった。
特開平10−7504号公報 特開平9−143003号公報 特開平11−158006公報 特開昭58−192810公報 特開昭56−120608公報 特開昭56−95107公報 特開昭55−124707公報 特開昭55−17301公報
本発明の課題は、長期保存後も優れた懸濁安定性を示す、すなわち長期保存中においても分散質が沈降して分離することのない、長期保存安定性に優れる安定化された水性懸濁製剤を提供するものである。
本発明者らは、上記した課題を解決するため、鋭意研究した。その結果、イミベンコナゾール、ナフテン系溶剤、ポリビニルアルコールおよび水よりなり、20℃での製剤粘度が100〜1000mPa・sであることを特徴とする、水性懸濁製剤が前記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)4−クロロベンジル=N−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)チオアセトイミダート(イミベンコナゾール)、ナフテン系溶剤、ポリビニルアルコールおよび水よりなり、20℃での製剤粘度が100〜1000mPa・sであることを特徴とする、水性懸濁製剤である。
また、本発明は、(2)ポリビニルアルコールが、ケン化度85モル%以上、重合度1000以下であることを特徴とする、(1)に記載の水性懸濁製剤である。
さらに、本発明は、(3)ソルビタン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする、(1)または(2)のいずれかに記載の水性懸濁製剤である。
本発明の水性懸濁製剤は、長期保存後も優れた懸濁安定性を示すため、懸濁液中の分散物が容器の底に沈降して固化し、攪拌しても再分散されない、あるいは固化物を容器から取り出せなくなって製品価値を失うなどの問題は生じない。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明の水性懸濁製剤を構成する部分、製剤の調製方法、製剤の使用態様などは以下のとおりである。
<構成成分>
(1)ナフテン系溶剤
本発明に使用できるナフテン系溶剤は特に限定されないが、原油から150℃から280℃の蒸留範囲で得られるものであってナフテン類を主成分とするものが好ましい。好ましいナフテン系溶剤としては、ナフテゾールL、ナフテゾールM、ナフテゾールH、Newナフテゾール160、Newナフテゾール200、Newナフテゾール220、NewナフテゾールMS−20P(以上、日本石油化学株式会社製の商品名)、エクソールD40、エクソールD80、エクソールD110(以上、エクソンモービル社製の商品名)などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また、これらの1種または2種以上を併用しても何ら問題ない。ナフテン系溶剤の製剤中の含有量は、1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%である。
(2)ポリビニルアルコール
本発明に使用できるポリビニルアルコールとしては、特に限定はされないが、ケン化度85モル%以上、重合度1000以下が好ましく、例えば、J−ポバールJP05(日本酢ビ・ポバール株式会社製の商品名、平均重合度500、ケン化度87.0〜89.0モル%)、J−ポバールJP04(日本酢ビ・ポバール株式会社製の商品名、平均重合度400、ケン化度86.0〜90.0モル%)、クレポバールPVA105(株式会社クラレ製の商品名、平均重合度500、ケン化度98.0〜99.0モル%)、クレポバールPVA205(株式会社クラレ製の商品名、平均重合度500、ケン化度86.5〜89.0モル%)、クレポバールPVA203(株式会社クラレ製の商品名、平均重合度300、ケン化度87.0〜89.0モル%)、クレポバールPVA210(株式会社クラレ製の商品名、平均重合度1000、ケン化度87.0〜89.0モル%)、ゴーセノールGL−05(日本合成化学工業株式会社製の商品名、平均重合度500、ケン度86.5〜89.0モル%)などが挙げられる。
なお、ケン化度が85より小さいと長期保存後の懸濁安定性が悪くなるなどの問題があり、また、重合度が1000より大きくなると製剤粘度が高くなり容器から取り出しにくくなるなどの問題がある。
ポリビニルアルコールの製剤中の含有量は、通常0.1〜15重量%である。
(3)ソルビタン脂肪酸エステル
本発明に使用できるソルビタン脂肪酸エステルは、特に限定されず、例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエートなどが挙げられるが、これらの例示に限定されるわけではない。
なお、本発明においては、ソルビタンモノオレエートを使用するのが好ましい。また、ソルビタン脂肪酸エステルの製剤中の含有量は、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
(4)その他の成分
本発明の水性懸濁製剤には、上記の必須成分のほかに、必要に応じて、殺虫・殺菌活性成分、界面活性剤、ナフテン系溶剤以外の有機溶剤、増粘剤、凍結防止剤、消泡剤、防バイ剤、酸化防止剤、紫外線防止剤などの補助剤を本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
本発明の水性懸濁製剤に添加してもよい殺虫・殺菌活性成分としては、殺虫剤、殺菌剤などの一般に農薬の活性成分として使用されるものであればよい。また殺虫・殺菌活性成分を2種以上併用してもかまわない。このような殺虫・殺菌活性成分としては、次のものが挙げられる。
例えば、殺虫剤として、MEPなどの有機リン系、カーバメート系、ピレスロイド系、クロロニコチニル系、フェニルピラゾール系、ネライストキシン系およびベンゾイルフェニル尿素系の殺虫剤、天然殺虫剤、殺ダニ剤などが挙げられる。
殺菌剤としては、例えば、無機銅類、有機銅類、無機硫黄剤、有機硫黄剤、有機リン系、フサライドなどのフタリド系、ベンズイミダゾール系、ジカルボキシイミド系、酸アミド系、イミベンコナゾールなどのトリアゾール系、イミダゾール系、メトキシアクリレート系、ストロビルリン系、アニリノピリミジン系、ジチオラン系、キノキサリン系、アミノピリミジン系、フェニルピロール系、トリアジン系、シアノアセトアミド系、グアニジン系の殺菌剤、カスガマイシンなどの抗生物質系殺菌剤および天然動物殺菌剤などが挙げられる。
これらに含まれる個々の具体的な殺虫・殺菌活性成分は、例えば「農薬ハンドブック2005年版」(財団法人日本植物防疫協会、平成17年10月11日発行)、「The Pesticide Manual Eleventh Edition」(British Crop Protection
Council発行)などに記載されている。
また、本発明において使用される殺虫・活性成分として、上記以外の公知あるいは、今後開発される殺虫・活性成分を適用することもできる。
上記殺虫・活性成分は、水性懸濁製剤中に、通常0.01〜60重量%、好ましくは0.1〜50重量%含まれる。
本発明の水性懸濁製剤に添加してもよい界面活性剤としては、従来既知の非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。
非イオン界面活性剤の例
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル(例:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテルポリマー、など。
陰イオン界面活性剤の例
リグニンスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルアリールホスフェート、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルサルフェート、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェート、など。
陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤の例
アルキルアミン類、第4級アンモニウム塩、アルキルベタイン、アミンオキサイド、など。
本発明の水性懸濁製剤に添加してもよいナフテン系溶剤以外の有機溶剤としては、ソルベッソ150(エクソン化学株式会社製の商品名)、ハイゾールE、ハイゾールF(日本石油化学株式会社製の商品名)、カクタスソルベントP100、カクタスソルベントP150、カクタスソルベントP187、カクタスソルベントP200(日本鉱業株式会社製の商品名)、アルケン56N、アルケン60NH、アルケンL(日本石油化学株式会社製の商品名)などのアルキルベンゼン系溶剤、カクタスソルベント220、カクタスソルベントP240(日本鉱業株式会社製の商品名)、ソルベッソ200(エクソン化学株式会社製の商品名)、精製メチルナフタレン(住金化工株式会社製)、ジイソプロピルナフタレン(商品名「KMC−113」呉羽化学工業株式会社製)などのアルキルナフタレン系溶剤、イソパラフィン(商品名「アイソゾール300」日本石油化学株式会社製)、流動パラフィン、n−パラフィンなどのパラフィン系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルなどのエーテル系溶剤、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−1,3−ブタンジオールなどのアルコール系溶剤、N−メチルピロリドン、n−オクチルピロリドン、n−ドデシルピロリドンなどのアルキルピロリドン系溶剤、デュポンDBE(デュポン株式会社製の商品名)、フタル酸ジトリデシル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソデシル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジアルキル(C10〜C12)、トリメリット酸トリノルマルアルキル(C〜C10)、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリアルキル(C)、トリメリット酸トリイソデシル、アジピン酸ジオレイルなどの多塩基酸エステル系溶剤、オレイン酸イソブチル、ヤシ脂肪酸メチル、ラウリン酸メチル、パーム脂肪酸メチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソトリデシル、ステアリン酸−2−エチルヘキシル、オレイン酸メチル、オレイン酸オクチル、オレイン酸ラウリル、オレイン酸デシルなどの脂肪酸エステル、ジアリルエタンを基本骨格とする芳香族炭化水素系溶剤、ハイゾールSAS−296(日本石油化学株式会社製の商品名)、トリアリルジエタンを基本骨格とする芳香族炭化水素系溶剤、ハイゾールSAS−LH(日本石油化学株式会社製の商品名)など、米ヌカ油脂肪酸メチルエステル、大豆油脂肪酸メチルエステルなどの植物油脂肪酸エステル、ナタネ油、大豆油、ヒマシ油、綿実油、コーン油などの植物油を挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、また、これらの1種または2種以上を併用しても何ら問題はない。
本発明の水性懸濁製剤に添加してもよい増粘剤としては、一般に使用されるものであればよく、例えば、キサンタンガム、トラガントガム、カゼイン、デキストリン、コロイド性含水ケイ酸アルミニウム、コロイド性含水ケイ酸マグネシウム、コロイド性含水ケイ酸アルミニウムマグネシウム、含水無晶形二酸化ケイ素などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、これらの1種または2種以上を併用しても何ら問題ない。
また、消泡剤としては、シリコン系、脂肪酸系物質など、凍結防止剤としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなど、防腐防バイ剤としては、ソルビン酸カリウム、p−クロロ−メタキシレノール、p−オキシ安息香酸ブチルなど挙げられるが、本発明に使用できる補助剤は、ここに例示した補助剤に限定されるものではない。
<2>製剤粘度
本発明を実施するうえで、製剤粘度を特定の範囲となるように調整して製剤化することが重要である。すなわち、水性懸濁製剤の調製時の製剤粘度が100mPa・s(20℃)より小さくなると製剤の懸濁安定性が徐々に悪くなる。また、1000mPa・sを超えると製剤をボトルから排出しようとしても、その内壁に付着する製剤の量が徐々に多くなり、かつボトルから排出するのに時間がかかるなどのボトルからの排出性面での問題が生ずる。したがって、製剤粘度は、100〜1000mPa・s、好ましくは200〜800mPa・s(20℃)である。
<3>水性懸濁製剤の調製方法
本発明の水性懸濁製剤の調製方法は特に限定されないが、例えば次の方法で調製できる。すなわち、イミベンコナゾール、ナフテン系溶剤、ポリビニルアルコール、ソルビタン脂肪酸エステルおよび必要に応じてその他の補助剤を、水に添加し混合する。
なお、イミベンコナゾールおよびその他の補助剤がナフテン系溶剤に溶解する場合、あらかじめ各成分をナフテン系溶剤に溶解させ、それを水に添加して調製を行ってもよいし、イミベンコナゾールおよびその他の補助剤がナフテン系溶剤に溶解しない場合は構成成分をナフテン系溶剤に溶解させずに各成分を別々に水に添加して調製してもよい。また、イミベンコナゾールがナフテン系溶剤に溶解しない場合は、イミベンコナゾールをJet粉砕などで微粉化してもよいし、補助剤などを混合後、ガラスビーズなどを使用した湿式粉砕法によって製剤調製してもよい。
<4>水性懸濁製剤の使用態様
上記により調製した水性懸濁製剤は、例えば原液のまま、または水で1.5〜5倍程度に希釈して水田に直接散布する方法、あるいは、水で50〜5000倍程度に希釈して、噴霧機などを用いて作物や雑草に茎葉散布する方法、あるいは空中からヘリコプターなどを使用して、原液のまま、または水で2〜100倍程度に希釈して散布する方法で適用できるが、これらに限定されるわけではない。
次に、実施例で本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。すなわち、以下の実施例で使用している、ナフテン系溶剤、ポリビニルアルコールあるいはソルビタン脂肪酸エステルを、前述した種々のものと置き換えて、実施例と同様な方法で調製することにより、長期保存後も優れた懸濁安定性を示す水性懸濁製剤とすることができる。
なお、実施例中の「部」とあるのは、すべて重量部を示す。また、平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD−2000J」(株式会社島津製作所製)で測定し、粒子の体積中位径として求めた。
水63.8部に平均重合度500、ケン化度86.5〜89.0モル%のポリビニルアルコール(商品名「クラレポバールPVA−205」、株式会社クラレ製)5部を溶解し、この中にイミベンコナゾール10部とプロピレングリコール5部とを加え、混合して湿式粉砕した。その後、ナフテン(商品名「ナフテゾールM」、日本石油化学株式会社製)5部とソルビタンモノオレエート0.2部との混合液を加え、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて、5000rpmで10分間攪拌混合後、2%キサンタンガム水溶液11部を加え、混合して水性懸濁製剤を得た。得られた水性懸濁製剤の粘度は,630mPa・sであった。
水38部に平均重合度500、ケン化度86.5〜89.0モル%のポリビニルアルコール(商品名「クラレポバールPVA−205」、株式会社クラレ製)5部を溶解し、この中に、予め溶解させたMEP(フェニトロチオン)30部とナフテン(商品名「ナフテゾールM」、日本石油化学株式会社製)5部との混合液、プロピレングリコール5部、ソルビタンモノオレエート2部およびイミベンコナゾール10部とを加え、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて、5000rpmで10分間攪拌混合する。その後、この混合液に、2%キサンタンガム水溶液5部を加え、混合して水性懸濁製剤を得た。得られた水性懸濁製剤の粘度は,620mPa・sであった。
後掲の表1に記載した組成の製剤No.1〜19を、上記実施例1あるいは実施例2に準拠して調製した。製剤No.1は,実施例1で得られた製剤であり,製剤No.2〜15は、実施例1における各成分の種類や配合量を変えて実施例1と同様の製法で調製された製剤である。また,製剤No.16は、実施例2で得られた製剤であり,製剤No.17〜19は、実施例2における各成分の種類や配合量を変えて実施例2と同様の製法で調製された製剤である。一方、比較製剤No.1〜16は、上記実施例1あるいは実施例2に準拠して調製したもので、比較製剤No.3およ12は、ナフテン系溶剤を配合しない例であり、比較製剤No.1、4、8、10および16は、ポリビニルアルコールを配合しない例であり、比較製剤No.2および11は、ナフテンおよびポリビニルアルコールを配合しない例であり、比較製剤No.6、7、14および15は、ナフテン系溶剤をほかの高沸点溶剤に変えた例であり、比較製剤No.9は、製剤粘度を100mPa・s以下にした例であり、比較製剤No.5および13は,製剤粘度を1000mPa・s以上にした例である。
次に、試験例により、本発明の水性懸濁状農薬の有用性を示す。
試験例1 懸濁安定性試験
調製した水性懸濁製剤を容量30ml(φ17mm×長さ180mm)の試験管に30ml入れ、密栓をして、20℃または40℃の恒温室に静置する。そして、それぞれ20℃で90日後(常温で3か月保存したことに相当する)、40℃で90日後(常温で3か年間保存したことに相当する)に、試験管中の該製剤が下層に沈降し、上層に生じた水層(上スキ層)と全層の高さ(cm)を測定して、下記式により算出した。
Figure 2007145754
試験例2 粘度測定
調製直後の水性懸濁状農薬の粘度をB型粘度計[(株)トキメック製]を用いてローターNo2、回転数12r.p.m、温度20℃で測定した。
その結果は表1〜表2のとおりである。
試験例3 排出性試験
500ml容量のポリ瓶に調製直後の水性懸濁製剤を450ml入れ、25℃で1日間静置後に容器の倒立を20回くりかえした後、容器を逆さにし、水性懸濁状農薬を排出させる。容器の口より薬剤の滴下間隔が10秒以上になった時を終点とする。この時点で排出した薬剤の重量をはかり、容器に充填した薬剤の重量に対する割合(%)で示した。
その結果は表1〜表2のとおりである。
Figure 2007145754
Figure 2007145754
表1〜表2に記載された結果から明らかなように、製剤No.1〜19の懸濁安定性は「20℃ 90日」で90〜100%、「40℃ 90日」で85〜98%であったのに対し、比較製剤1〜4、6〜12、14〜16では、「20℃ 90日」で50〜73%、「40℃ 90日」で38〜65%と顕著な差異が見られた。また、比較製剤No.5、13、14は、懸濁安定性は「20℃ 90日」で55〜94%、「40℃ 90日」で50〜92%であったが、排出性が61〜78%であり、製剤No.1〜19の93〜98%と顕著な差異が見られた。

Claims (3)

  1. 4−クロロベンジル=N−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)チオアセトイミダート、ナフテン系溶剤、ポリビニルアルコールおよび水よりなり,20℃での製剤粘度が100〜1000mPa・sであることを特徴とする、水性懸濁製剤。
  2. ポリビニルアルコールが、ケン化度85モル%以上、重合度1000以下であることを特徴とする、請求項1に記載の水性懸濁製剤。
  3. ソルビタン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の水性懸濁製剤。
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