JP2007147191A - 木材乾燥室内樹脂トラップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 木材の乾燥中に、乾燥室の底部に溜まる暗黒色液体を乾燥室外に自動的に排出し、高温乾燥中に生じる暗黒色液体の木材への付着を無くし、無変色で高品質な乾燥木材を製造できる木材乾燥室内樹脂トラップを提供する。
【解決手段】 本発明の木材乾燥室内樹脂トラップは、木材乾燥室1内の床部に設けた水槽2の水に、乾燥中の木材3から流出した樹脂成分を溶かし込んで捕集する構成であって、水槽2内の水に溶けた前記樹脂成分による貯留水の増分を乾燥室外に排出することによって、水槽2内の水位を一定に保つようにしている。この木材乾燥室内樹脂トラップは、木材の乾燥中に水槽2内に水を補充して、貯留水を清浄に保つようにするのが好ましく、また、水槽2内の貯留水を攪拌させて、貯留水の水中の樹脂分を水槽2内で均一に分散させるようにするのが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、柱、土台、梁、桁等の建築構造材に使用される木材、特には杉材等、乾燥中に木材から流出した樹脂成分の付着によって変色しやすい木材の乾燥装置に用いる木材乾燥室内樹脂トラップに関する。
従来、建築構造材として用いられる木材は、伐採後、十分乾燥したものを用いる必要があるが、乾燥期間を短縮するため、通常、木材乾燥装置を用いて強制乾燥させている。
この木材乾燥装置は、一般に、図2に示すように、縦断面構造が直方体形で、木材の強制乾燥は、図2に示すように、乾燥室21の入口より、木材23を積載した台車22を搬入して行われる。
木材乾燥室21は、通常、上部に室温を上げる加熱ヒータ24からなる加熱装置と、乾燥室内の湿度を上げるために乾燥室の外に設けられたボイラーとそこから供給される高温蒸気を乾燥室内に噴射するためのスチームパイプ25とからなる加湿装置と、乾燥室内の空気を循環させる循環送風ファン26を有する循環装置とを備え、また、内壁に沿って、室外に設けられた給気・排気ファンに連通した管路27からなる給排気装置が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
木材23は、台車22上に、桟木等を介して隙間をあけて積載され、乾燥室21に搬入された後、密閉された乾燥室21内で、所望の温度・湿度に制御された雰囲気下で高温乾燥される。昇温時には、乾燥室21内は、強力な送風ファン26で空気循環され、台車に積載された全ての木材間の隙間に、循環風が均一に行き渡るように調整されている。
特公平4−68550号
乾燥室に搬入された台車22上の木材23は、前記したような強力な乾燥室内の循環風に曝されることにより、168〜700時間(7〜30日)の長時間にわたって高温乾燥されるが、この間に木材23の内部から蒸気化した水分と共に樹脂液等も噴出し、それらが乾燥室21の底部28に多量に溜まる。これらの液体は、木材乾燥室内の高温下で濃縮されて暗黒色液体29に変色する。
さらに、乾燥室21の底部28に溜まった暗黒色液体29は、乾燥室内雰囲気下の高温と強力な循環風によって、台車22の側部と乾燥室21の内壁面との隙間、及び台車22とその積載木材23との隙間から蒸散して上方に巻き上げられ、台車22に積載された木材23の表面に付着して汚したり、変色させたりするという問題があった。
付着した暗黒色液体によって変色した木材は、色落ちしにくく乾燥木材の製品価値を著しく低下させる。
そこで、従来は、乾燥室21の底部28に暗黒色液体29が溜まらないように、木材の乾燥中に、図2に示すように、底部28から乾燥室外に延びた排水管のバルブ30を作業者が定期的に開けて、暗黒色液体29を乾燥室外に排出していた。
しかし、上記した暗黒色液体29の排出のタイミングが遅れると、乾燥室21の底部28に貯留する暗黒色液体29の量が増え続けて上昇し、乾燥室内の内側壁等の高温部に接触して、激しく蒸散し、それによって暗黒色の樹脂成分が乾燥中の木材23に付着して汚し、変色させるという問題があった。
そこで、本発明の課題は、木材の乾燥中に、乾燥室の底部に溜まる暗黒色液体を乾燥室外に自動的に排出すると共に、高温乾燥中に生じる暗黒色液体の蒸散による木材への付着を無くし、無変色で高品質な乾燥木材を製造できる木材乾燥室内樹脂トラップを提供することにある。
本発明は、木材乾燥室内の床部に設けた水槽の水に、乾燥中の木材から流出した樹脂分を溶かし込む木材乾燥室内の樹脂トラップであって、前記水槽内の貯留水の増分を乾燥室外に排出することによって、前記水槽内の水位を一定に保つようにしている。
また、本発明の木材乾燥室内樹脂トラップは、木材乾燥室内の床部に設けた水槽内に水を補充することによって貯留水を清浄に保つようにする、さらには、水槽内の貯留水を攪拌させるようにするのが好ましい。
本発明の木材乾燥室内樹脂トラップによれば、木材乾燥中に、木材乾燥室内の底部に設けた水槽内に貯留した暗黒色液体を、水位を一定に保ったまま、乾燥室外に自動的に排出させることができるので、従来のように、木材の乾燥中に暗黒色液体の排出を忘れて、暗黒色液体を乾燥室内に蒸散して乾燥中の木材の表面に付着させて汚したり変色させたりすることもなくなり、木材が本来有する色調を保持したままの高品質な乾燥木材を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態を添付図面に基づき説明する。
図1は、本発明の木材乾燥室内樹脂トラップが組み込まれた木材乾燥室の一例を示す概略縦断面図である。
本発明の木材乾燥室内樹脂トラップは、図1に示すように、木材乾燥室1の床部に水槽2を設け、この水槽2に張った水に、乾燥中の木材3から流出落下した樹脂分を溶かし込んで捕集し、木材乾燥室1の室外へ自動的に排出する構成である。
木材乾燥室1に設けられた水槽2の底面には、木材乾燥室の室外に延びる排水管への取水口4が間隔をあけて設けられており、水槽内の水に溶けた樹脂成分による増分は、これらの取水口4から、水槽2の下方に配設された排水管6に集められて、排水管6内を矢印が示す方向に流れ木材乾燥室1の室外に排出される。
木材乾燥室1内の各取水口4より、水槽2内に貯留する樹脂含有水5が集められた排水管6は、水槽2の外側で上方に折曲して延び、さらに水槽2の最高水位aと同じ高さの位置a'で、水槽2の外側方向に折曲し、その延長線上に排水口7が備えられている。
排水管6の排水口7に至る折曲部は、水槽2の最高水位aと同じ高さの位置a'にあるため、乾燥中に木材から流出落下して水槽内の水に溶けた樹脂含有水5が、水槽2に漸次貯留し、その最高水位aに達した後は、樹脂含有水の増分だけ、排水管6の排水口7から外に自動的に排出される。
そのため、水槽内に貯留する樹脂含有水5は、水槽2の最高水位aの位置から上昇することはなく、水槽2内の水位は一定に保たれ、水槽2から樹脂含有水5が溢れ出ることはない。
水槽2には、乾燥室1の外部より引かれた給水管8が取付けられ、この給水管8から水槽2に、木材の乾燥中、常時若しくは間欠的に水を補充できるようになっていることが好ましい。
木材の乾燥中に、水槽内に水を補充することによって、水槽2内の樹脂含有水5の樹脂分濃度が薄められて清浄化されるため、樹脂含有水5の蒸散による乾燥中の木材への樹脂成分の付着のおそれが一層低減できる。
水槽内への水の補充による樹脂含有水5の増分も、前記したと同様に、排水管6の排水口7から外に自動的に排出され、水槽2内の最高水位aは、常に一定に保たれる。
また、水槽2内には、複数の小孔を備えた管体9が配置され、この管体9に乾燥室の外側に設置された高圧(圧縮)空気発生機(図示せず)から高圧空気が送入され、この高圧空気が管体9の複数の小孔から、水槽内の樹脂含有水の水中に噴出することにより樹脂含有水が攪拌されるようになっていることがより好ましい。
木材の乾燥中に、水槽2内に貯留した樹脂含有水5を攪拌するようにすると、貯留水内の樹脂分を水槽内で均一に分散させることができるので、前記蒸散による乾燥中の木材3への樹脂付着の可能性をさらに低下させることができる。
図1では、水槽内の樹脂含有水の攪拌は、管体9の小孔から高圧空気を噴出させる構成のものを示したが、これに限定されるものではなく、水槽内にプロペラ状等の攪拌翼を設置して、樹脂含有水5を攪拌するようにするなど、水槽内の樹脂含有水5を攪拌できるものであれば、どのような構成のものも採用できる。
排水管6は、水槽2の外側で分岐管継手10を設けて、上方に折曲して延びて排水口7に至る管11と、乾燥室1の外側へと横方向に延びる管11'とが分岐するような構成とし、
管11'に排水バルブ12を設け、この排水バルブ12を開放することにより、水槽2内の樹脂含有水5を管11'の排出口13から乾燥室1の外側に、全て排出できるようにするとよい。
このような構成とすることにより、木材の乾燥終了後、排水バルブ12を開放するだけで、水槽2及び排水管6内の樹脂含有水5は、残らず排出口13から乾燥室1の外側に排出させることができる。
本発明の木材乾燥室内樹脂トラップを用いることにより、乾燥中に木材から除去された樹脂分による乾燥木材表面の汚れや変色のない良質な乾燥木材が得られるので、木材の人工乾燥に係る産業分野に寄与すること大である。
本発明の樹脂トラップが組み込まれた木材乾燥室の一例を示す概略縦断面図である。 従来の木材乾燥室の一例を示す概略縦断面図である。
符号の説明
1、21 (木材)乾燥室、
2 水槽、
3、23 木材、
4 (排水管の)取水口、
5 樹脂含有水、
6 排水管、
7 排水口、
8 給水管、
9 管体、
10 分岐管継手、
11、11' 管、
12 排水バルブ、
13 排出口、
22 台車、
24 加熱ヒータ、
25 スチームパイプ、
26 循環送風ファン、
27 管路、
28 (木材乾燥室の)底部、
29 暗黒色液体、
30 バルブ。

Claims (3)

  1. 木材乾燥室内の床部に設けた水槽の水に、乾燥中の木材から流出した樹脂分を溶かし込む木材乾燥室内の樹脂トラップであって、前記水槽内の貯留水の増分を乾燥室外に排出することによって、前記水槽内の水位を一定に保つことを特徴とする木材乾燥室内樹脂トラップ。
  2. 乾燥室内の水槽内に水を補充することによって貯留水を清浄に保つ請求項1に記載の木材乾燥室内樹脂トラップ。
  3. 水槽内の貯留水を攪拌させる請求項1または請求項2に記載の木材乾燥室内樹脂トラップ。
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