JP2007160784A - 活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置 - Google Patents

活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007160784A
JP2007160784A JP2005362064A JP2005362064A JP2007160784A JP 2007160784 A JP2007160784 A JP 2007160784A JP 2005362064 A JP2005362064 A JP 2005362064A JP 2005362064 A JP2005362064 A JP 2005362064A JP 2007160784 A JP2007160784 A JP 2007160784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
group
ink
active energy
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005362064A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Nakazawa
雄祐 中沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2005362064A priority Critical patent/JP2007160784A/ja
Publication of JP2007160784A publication Critical patent/JP2007160784A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】画像のハイライト部分における画質を向上させることができ、しかも、描画速度の向上や、インク消費量の低減による印刷コストの低減を図ることもできる活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置を提供すること。
【解決手段】活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置において、活性エネルギー硬化型インクのインク滴を記録媒体Sに吐出するインクジェットヘッドでは、記録媒体S上の画素ピッチをpとした時、インク滴により記録媒体S上に形成される描画ドット97の径dが、p<d<p√2となるように、インク滴の大きさを制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェットヘッドにより活性エネルギー硬化型インクのインク滴を記録媒体上に噴射して、記録媒体上のインクを活性エネルギーの照射により硬化させることで、記録媒体上へ画像記録を行う活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置に関する。
近年、電子線・紫外線などの活性エネルギーの照射により硬化する活性エネルギー硬化型インクのインク滴をインクジェットヘッドにより記録媒体上に噴射し、記録媒体上のインクを活性エネルギーの照射により硬化させることで記録媒体上への画像記録を行う活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置が各種提案されている。
この活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置は、活性エネルギー硬化型インクを使用しない一般的なインクジェット記録装置と比較すると、活性エネルギー硬化型インク自身の特質を活かすことで、種々の記録媒体へ高速で記録できること、滲みにくく高精細な画像記録が可能であること、環境に優しいこと、などの各種の利点を得ることができる。
特に活性エネルギーとしての紫外線の照射により硬化するUV硬化型インクを用いた装置は、光源の扱い易さ、コンパクト化等観点から、開発が進んでいる(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−90487号公報
図8は、これまでの活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置における画素ピッチと描画ドットとの関係を示す概略図である。この図8から分かるように、記録媒体101上の画素ピッチpに対して、インク滴により記録媒体101上に形成される描画ドット径dがp√2<dを満足させるようにインク滴の大きさを制御している。
これは、描画ドット102の縁部を重ねて、インクの連続性を維持し、形成する画像のベタ部分103で、隣接する描画ドット102間に隙間が生じないようにするためである。特に、画素ピッチの対角線方向ではインクが接触する程度となり、描画ドット径dがp√2より小さくなるようだと、描画ドット102間に隙間が生じるとされていた。
ところが、前述のような描画ドット径dの設定で画像記録を行うと、インク滴の着弾がまばらになる画像のハイライト部分104では、個々の描画ドット102の粒状が目立って、画像にざらつき感がでるなどして、画質の点で問題があり、改良が望まれていた。
更に、常なる要求として、描画速度の向上や、インク消費量の低減による印刷コストの低減も、今後の課題とされている。
そこで、本発明の目的は上記課題を解決することに係り、画像のハイライト部分における画質を向上させることができ、しかも、描画速度の向上や、インク消費量の低減による印刷コストの低減を図ることもできる活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置を提供することである。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1)活性エネルギー硬化型インクをインクジェットヘッドにより記録媒体に向けて吐出し、記録媒体上のインクに活性エネルギーを照射して記録媒体に付着したインクを硬化定着させる活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法であって、
前記記録媒体上の画素ピッチpに対して、インクジェットヘッドから吐出されるインク滴により記録媒体上に形成される描画ドット径dを、p<d<p√2の範囲とする活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法。
(2)活性エネルギー硬化型インクを記録媒体に向けて吐出するインクジェットヘッドと、前記記録媒体上に吐出される前記インクへ活性エネルギーを照射して記録媒体面上でインクを硬化・定着させる活性エネルギー照射手段とを備える活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置であって、
前記記録媒体及び画素ピッチを設定する記録媒体設定部と、前記記録媒体設定部から受け取る前記記録媒体上の画素ピッチpに対して、前記記録媒体上に形成される描画ドット径dがp<d<p√2となるインク吐出量を決定するインク吐出量設定部と、インクジェットヘッドを制御するヘッド制御部とを備える活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置。
上記構成によれば、一滴のインク滴による描画ドット径dを小さくした分、画像のハイライト部分を描画した際に、個々の描画ドットの粒状が目立たなくなり、画像のざらつき感を抑止して、ハイライト部分における画質を向上させることができる。
また、画像のベタ部分の描画の際には、インク滴による描画ドット径dを小さくしたことによって、インクが着弾した直後においては隣接する描画ドット間に微細な隙間ができるが、実際には、インク滴が記録媒体に着弾した直後の未硬化状態のインク滴間に作用する表面張力の働きで、隙間が埋められ、塗り残しの無い良好なベタ部分を形成することができる。
また、従来の活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置と比較して、記録媒体上の画素ピッチpが同一であれば、インク滴による描画ドット径dを小さくした分、噴射・塗布するインク量が減るため、描画速度の向上や、インク消費量の低減による印刷コストの低減を図ることができる。
従って、画像のベタ部分及びハイライト部分のそれぞれを良好な状態に形成して、画質の向上を実現することができる。
本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置によれば、記録媒体上に着弾したインク滴間に作用する表面張力の働きで、隙間が埋められ、塗り残しの無い良好なベタ部分を形成することができ、一滴のインク滴による描画ドット径dを小さくした分、ハイライト部分における画質を向上させることができる。そして、記録媒体上の画素ピッチpが同一であれば、一滴のインク滴による描画ドット径dを小さくした分、噴射・塗布するインク量が減るため、描画速度の向上や、インク消費量の低減による印刷コストの低減を図ることができる。
以下、本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置の一実施の形態の構成概略図である。
この一実施の形態の活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置10は、活性エネルギー硬化型インクとして、紫外線の照射によって硬化するUV硬化型インクを使用するものである。
図において、活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置10の筐体12内には、同一サイズのシート状の記録媒体Sを複数枚重ねて収納する記録媒体収納部20と、この収納部20から記録媒体Sを取り出す搬送部30と、搬送部30により搬入された記録媒体Sを記録位置範囲で保持しつつ搬送を行う走査搬送部40と、走査搬送部40で保持移送されている記録媒体Sにインクジェット画像記録走査と紫外光照射定着(本実施形態では紫外光利用しているが、活性エネルギーであればよい。)とを行う画像記録部50と、そして、画像記録部50にはインク供給部70がインク供給のために接続されている。また、画像記録部50で記録済みとなった記録媒体Sが送出されるトレイ90とが備えられている。
記録媒体収納部20では、記録媒体Sを収納する収納カセット22が活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置10の筐体12下部で着脱自在に配置され、入れ替えにより異なるサイズの記録媒体Sを供給することができる。この記録媒体収納部20は複数カセットを装着する構成とすることもできる。搬送部30では、筐体12にセットされた収納カセット22内の記録媒体Sの挿入方向先端部に当接するフィードローラ32が備えられ、更に、フィードローラ32により繰り出された記録媒体Sを搬送走査部40へ搬送する搬送ローラ対34,36が備えられている。
搬送走査部40では、3つのベルトローラ44a,44b,44cに張架駆動される搬送ベルト42が備えられている。搬送ベルト42は上流ベルトローラ44bから下流ベルトローラ44c方向へ駆動され、記録媒体Sは上流ベルトローラ44bと下流ベルトローラ44cとの間で搬送ベルト42上に戴置搬送される。上流ベルトローラ44bと下流ベルトローラ44cとのほぼ中間位置が画像記録位置42Pとされている。
画像記録部50では、インクジェット型ヘッドユニット52(詳しい構成・動作については後述する)がそのインク噴射部先端を画像記録位置42Pで搬送ベルト42に向けて備えられている。このインクジェットヘッド52は、後述の図2に示すように記録媒体Sの幅方向長さをアレーとするフルライン型のヘッドであり、ピエゾ型(後述の実施例にて記載)のヘッドを採用している。このヘッドユニット52にはヘッドドライバ54が接続されて、インク各色の吐出量を制御する。そして、これらヘッドユニット52にはインク供給部70がインク供給経路78を介してインクを供給するために接続されている。なお、このインク供給部70にはインクカートリッジが着脱自在に備えられる構成としてもよい。
また、画像記録位置42Pの直後でヘッドユニット52下流には紫外線照射部56が配置され、インクが記録媒体Sに乗って直後に硬化するだけの強力なエネルギーを与える。
記録媒体Sが搬送ベルト42から離される位置(本実施形態では下流ベルトローラ44c位置)の下流には剥離爪92が配置され、剥離爪92の先端は下流ベルトローラ44c付近で記録媒体Sの搬送ベルト42からの剥離を促す。トレイ90は搬送ベルト42から剥離された記録媒体Sを収容する。
紫外線照射部56では、前述のようにインク硬化のために強力な光を使用するため、筐体12内の温度上昇を抑えるため、排気冷却部80が筐体12内上部に配置されている。
前述の記録媒体収納部20の他の構成として、ロールに巻かれた記録材料を供給するカセットとすることもできる。この場合、搬送部30の操出ローラ32に替えて、記録材料を所望の長さに切るカッターが配置される。
次に、本実施形態の画像記録部の説明を行う。
図2は本実施形態の画像記録部50および搬送操作部40の拡大斜視図である。
記録媒体収納部20から供給される記録媒体Sは搬送走査部40で上流のベルトローラ44b位置に搬送される。
搬送ベルト42に均一な力で保持された記録媒体Sは、その先端が画像記録位置42Pに到達した時点で、画像記録部50による描画に供される。画像記録部50のヘッドユニット52は搬送ベルト42の幅方向に渡ってインク吐出口を有しており、搬送ベルト42の走査タイミングに合わせて画像記録走査を行う。この際、ヘッドユニット52はインク供給部70からインクを導かれ、ヘッドドライバ54には画像データが入力され、ヘッドユニット52からのインク吐出量を制御する。
記録媒体S上に吐出されて画像形成状態のインクを素早く硬化させるために、前述のようにヘッドユニット52直後の下流には紫外線照射部56が配置されている。その配置は記録媒体Sに乗ったインクへのみ照射されるように構成され、ヘッドユニット52のインク吐出口には照射されない構成とすることで、吐出口でのインク硬化を防止する。特には搬送ベルト42には光反射防止の処置(例えば、つや消しの黒色処理)をするのが効果的であるが、搬送ベルト42以外の他の部分にこのような光反射防止処置をすることも効果的である。
紫外線照射部56の光源として、本実施形態ではメタルハライドランプを使用しているが、これ以外でも、活性エネルギー(具体的には、紫外域光、電子線など)を発生する光源であれば良く、紫外域LED、紫外域レーザーなども上げられる。
搬送ベルト42の材質としては下流ベルトローラ44cを介して接地されるためスチールベルトなどで構成される導電性ベルトが適用されるが、それ以外にも、戴置面の材質に自由度を持たせるため、戴置面側にはポリイミド等の樹脂などの絶縁性材料を利用することができ、その場合には、ベルト裏面に導電性層を設ける構成とする事ができる。
次に、本実施形態の作用とその描画状態を以下に説明する。
図3は、図1及び図2のインクジェットヘッドによって活性エネルギー硬化型インクが記録媒体上に噴射塗布された直後の状態の説明図、図4は、図3に示したインク滴の噴射塗布によって実際に描画される画像の状態の説明図である。
本実施の形態のインクジェットヘッド52では、ヘッドから噴射されるインク滴の大きさ(吐出量など)が制御される。図3に示すように、画像記録位置42Pの記録媒体S上の画素ピッチpに対して、記録媒体S上に形成される着弾直後の液滴97のドット径dが、p<d<p√2となる。この時、画像のベタ部分98では、各液滴間には隙間99が発生することとなる。
そして、図4に示すように、インク滴が記録媒体Sに着弾した直後の未硬化状態のインク滴間に作用する表面張力の働きで、殆ど瞬時に隙間99が埋められ、塗り残しの無い良好なベタ部分98を形成することができる。
一方、図3及び図4に示すように、画像のハイライト部分96においては、単独で存在するインク滴97では、表面張力は一般的な状態で表面積を縮める方向に力が働き、付着面積を広げることなく硬化し、ドット径dを小さくした分、粒状が目立たなくなる。
このように、画像のハイライト部分96を描画した際に、インク滴による描画ドット径dを小さくした分、個々の描画ドット97の粒状が目立たなくなり、画像のざらつき感を抑止して、ハイライト部分96における画質を向上させることができる。
また、画像のベタ部分98の描画の際には、インク滴による描画ドット97径dを小さくしたことによって、着弾直後に対角線方向に隣接する描画ドット97間にできる微細な隙間99が、表面張力によって埋められ、塗り残しの無い良好なベタ部分98を形成することができる。
従って、画像のベタ部分98及びハイライト部分96のそれぞれを良好な状態に形成して、画質の向上を実現することができる。
以上に説明した活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置10の構成では、従来の活性エネルギー硬化
型インクジェット記録装置と比較して、記録媒体S上の画素ピッチpが同一であれば、一滴のインク滴による描画ドット径dを小さくした分、噴射・塗布するインク量が減るため、描画速度の向上や、インク消費量の低減による印刷コストの低減を図ることができる。
ここで、インク滴97の大きさの制御は、記録媒体Sと画素ピッチpに最も関係し、それ以外でもヘッドのノズル径、インクの粘性と表面張力に関係し、ヘッドドライバ54によるインク吐出量でドット径が設定される。
図5は本実施形態のヘッドドライバ52におけるインク吐出量制御の一例を示すブロック図である。ヘッドドライバ54では、記録媒体設定部55において、現在セットされている記録媒体Sと画素ピッチpが設定される。記録媒体Sを複数種類使用する記録装置であれば、手動入力もくしは、自動入力も可能である。ヘッドの吐出特性は予めメモリ53に記憶されており、インク供給部70でのカセット装着時に供給されるインクの種類による粘性と表面張力が入力される。これらの情報を元に、インク吐出量設定部57にてドット当たりの吐出量が決定され、ヘッド制御部59によりヘッド52が駆動される。このインク吐出量設定部57はルックアップテーブルなどが利用できる。
図6は、本発明の実施形態の内、画像記録部および搬送操作部の他の形態を示す拡大斜視図である。
図2に示した実施形態では、インクジェットヘッド52は、インク滴を噴射するノズルを記録媒体Sの全幅に渡って装備したフルライン型としたが、図6に示す実施形態では、記録媒体Sの幅方向に延在するガイド158に沿って記録媒体Sの幅方向に往復動するインクジェットヘッドユニット152が搭載されるヘッド移動型である。
ヘッドユニット152の図で左右両側には紫外線照射を行う2つの紫外線照射部156a,156bがそれぞれ搭載されており、紫外線照射部156a,156bはヘッドユニット152の往復移動によって一緒に移動可能とされている。各ノズルから吐出され記録媒体Sの上に着弾した紫外線硬化性インクは、その直後に上を通過する紫外線照射部156a,156bの一方の紫外線照射部によって紫外線が照射される。
図7は、本発明の他の実施形態による活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置の構成概略図である。
図7において、移動型プラテン240は記録媒体Sを記録搬送時に支持する。移動型プラテン240は平板状であり、記録媒体Sの最大サイズより若干大きい寸法に設定されて、記録媒体全体を支持することが好ましい。この移動型プラテン240の記録材料支持面に対する裏面には、ボールナット244がブラケット245により固定されている。このボールナット244を貫通するボールねじ軸246がその長手方向を記録媒体Sの搬送方向と平行にして配置される。ボールナット244はボールねじ軸246と歯合し、ボールねじ軸246の回転Rに従動して、記録媒体搬送方向の前後移動方向Xに規制される。
ボールねじ軸246の搬送方向下流端には従動タイミングプーリ264が配置される。また、移動型プラテン240の下方には駆動モータ260が配置される。この駆動モータ260により回転駆動される駆動タイミングプーリ262と従動タイミングプーリ264との間にタイミングベルト266が張架されて回転駆動を伝える。駆動モータ260により回転は従動タイミングプーリ264を回転させ、ボールねじ軸246を回転させる。この回転は最終的にボールナット244により記録媒体搬送方向直線移動に転換される。そして、移動型プラテン240は図7に実線で示す初期位置と仮想線で示す最下流位置との間を往復する構成となっている。
更に、移動型プラテン240の記録媒体戴置面には複数の吸気孔(図示せず)が配置される。これら吸気孔はプラテン内部の配管と接続されて、移動型プラテン240の下部に備えられた吸気管249に接続される。この吸気管249は移動型プラテン240下方に配置された吸気部247に接続され、この吸気部247の駆動により発生する負圧によって、移動型プラテンの240上に戴置された記録媒体Sを吸着する。
移動型プラテン240の初期位置と下流位置との中間付近で且つその上方には、図6に示した画像記録部150が配置されている。この画像記録部150にはマルチチャンネルタイプのヘッドユニット152が備えられ、記録媒体搬送方向の前後移動方向Xと直交する走査方向に延在するガイド部材151にこのヘッドユニット152が懸架支持される。ヘッドユニット152はガイド部材151に沿って往復移動走査を行うが、基本的には5色(W(白),Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック))の各活性エネルギー硬化性インクを記録媒体Sの記録面に向けてそれぞれ射出する5つのノズル群を備えている。
紫外線照射部156はガイド部材151の長手方向でヘッドユニット152を挟んで両脇に配置されている。紫外線照射部156はヘッドユニット152の往復移動と一緒に移動し、各ノズルから吐出され記録媒体Sの上に着弾する紫外線硬化性インクに紫外線が照射される。
本実施形態の動作を以下に説明する。
まず、本実施形態の場合、記録媒体Sは必要に応じて一枚毎に記録装置に人の手によって供給される。人の手によって供給される記録媒体Sは、初期位置にある移動型プラテン240上へ戴置される。移動型プラテン240はその上に記録媒体S全体が完全に戴置されるまで停止状態を維持する。
画像記録装置に設けられた画像記録開始ボタン(図示せず)により画像記録を開始する。
そして、遅くともこの画像記録開始ボタンのオンのタイミングで、吸気部247が駆動され、移動型プラテン240に戴置された記録媒体Sが吸着される。また、このタイミングで駆動モータ260による移動型プラテン240の移動のための駆動が開始される。
ここで、駆動モータ260の回転力は、駆動タイミングプーリ262、タイミングベルト266、従動タイミングプーリ264と伝達され、ボールねじ軸246を回転させる。この回転はボールナット244により下流方向直線移動に転換される。
そして、移動型プラテン240が初期位置から最下流位置(一点鎖線で表示)まで移動される。この時に画像記録部150による画像記録が開始される。つまり、ボールナット244は画像記録用の速度で移動され、共に移動する移動型プラテン240上の記録媒体Sに対してヘッドユニット152により画像記録走査が実行される。そして、画像記録が終了の後、最下流位置(仮想線で表示)において、記録済みの記録媒体Sは移動型プラテン240上から人手により回収される。
最下流位置(仮想線)の移動型プラテン240は、記録媒体Sが取り除かれた後、駆動モータ250の反転駆動により初期位置に戻り、次の画像記録に備える。
ここで、本発明で言う「活性エネルギー」とは、その照射によりインク組成物中において開始種を発生させうるエネルギーを付与することができるものであれば、特に制限はなく、広く、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含するものである。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点からは、紫外線及び電子線が好ましく、特に紫外線が好ましい。従って、本発明のインク組成物としては、紫外線を照射することにより硬化可能なインク組成物であることが好ましい。
本発明のインクジェット記録装置において、活性エネルギーのピーク波長は、インク組成物中の増感色素の吸収特性にもよるが、例えば、200〜600nm、好ましくは、300〜450nm、より好ましくは、350〜450nmであることが適当である。また、本発明のインク組成物の(a)電子移動型開始系は、低出力の活性エネルギーであっても十分な感度を有するものである。従って、活性エネルギーの出力は、例えば、2,000mJ/cm2以下、好ましくは、10〜2,000mJ/cm2、より好ましくは、20〜1,000mJ/cm2、更に好ましくは、50〜800mJ/cm2の照射エネルギーであることが適当である。また、活性エネルギーは、露光面照度(記録媒体表面の最高照度)が、例えば、10〜2,000mW/cm2、好ましくは、20〜1,000mW/cm2で照射されることが適当である。
特に、本発明のインクジェット記録装置では、活性エネルギー照射が、発光波長ピークが390〜420nmであり、かつ、前記記録媒体表面での最高照度が10〜1,000mW/cm2となる紫外線を発生する発光ダイオードから照射されることが好ましい。
また、本発明のインクジェット記録装置では、活性エネルギーは記録媒体上に吐出されたインク組成物に対して、例えば、0.01〜120秒、好ましくは0.1〜90秒照射することが適当である。
更に、本発明のインクジェット記録装置では、インク組成物を一定温度に加温するとともに、インク組成物の記録媒体への着弾から活性エネルギーの照射までの時間を、0.01〜0.5秒とすることが望ましく、好ましくは0.01〜0.3秒、更に好ましくは0.01〜0.15秒である。このようにインク組成物の記録媒体への着弾から活性エネルギーの照射までの時間を極短時間に制御することにより、着弾したインク組成物が硬化前に滲むことを防止することが可能となる。
なお、本発明のインクジェット記録装置を用いてカラー画像を得るためには、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。このように重ねることにより、下部のインクまで活性エネルギーが到達しやすくなり、良好な硬化感度、残留モノマーの低減、臭気の低減、密着性の向上が期待できる。また、活性エネルギーの照射は、全色を射出してまとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
また、活性エネルギー源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、紫外線光硬化型インクジェットには、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。更には、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。更にLED(UV−LED),LD(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、活性エネルギー硬化型インクジェット用放射源として期待されている。
また、上記のように、活性エネルギー源として、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを使用している。更に、一層短い波長が必要とされる場合、米国特許番号第6,084,250号明細書は、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性エネルギーを放出し得るLEDを開示している。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で特に好ましい活性エネルギー源は、UV−LEDであり、特に好ましくは、350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
〔記録媒体〕
本発明のインク組成物を適用しうる記録媒体としては、特に制限はなく、通常の非コート紙、コート紙などの紙類、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性樹脂材料或いは、それをフィルム状に成形した樹脂フィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルム等を挙げることができる。その他、記録媒体材料として使用しうるプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが挙げられる。また、金属類や、ガラス類も記録媒体として使用可能である。さらに印刷用の原版を使用して、画像形成後に印刷機に掛けて印刷を行なうことも可能である。
次に、上記実施形態のインクジェットヘッド52についてピエゾ型の具体的な実施例を、以下に示す。
描画に際しては、ヘッドとしてせん断モードピエゾヘッド(東芝テック社製CA3:最小液滴量6pL、ノズル数318個、ノズル密度150ノズル/25.4mm)を使用し、該ヘッド一つを図6で示したような移動式キャリッジ上に搭載したヘッドスキャニング方式の描画装置を利用した。減圧機能を有する2Lの容量を有するインクタンクにインクを導入し、−40kPaに減圧してインク中の溶存気体を脱気したインクを、静圧式圧力制御タンク(容量50mL)を介して内径2mmのテフロン性柔軟チューブにより上記ヘッドに導入した。静圧式圧力タンクの高さをヘッドに対して制御する事によりヘッドの内圧は−6.6kPaに調整され、ヘッドのノズル部でのメニスカス形状を制御している。またヘッドには水循環式温度制御装置(SCINICS CH-201)により水循環を行い、活性エネルギー硬化型インクがUV硬化型インクの場合、ヘッド内でのインク温度が45℃になるようにした(活性エネルギー硬化型インクが溶剤インクの時は、ヘッド内でのインク温度は25℃とする)。
ヘッドの駆動電圧は24Vとし、8値のマルチドロップモードあるいはバイナリモードで吐出を行った。ドット形成の周波数はそれぞれ4.8kHz、及び12kHzである。描画ピッチは8値のマルチドロップモードでヘッド走査方向600dpi(ヘッドスキャン速度203mm/s)×記録媒体搬送方向600dpi、バイナリモードでヘッド走査方向1200dpi(ヘッドスキャン速度254mm/s)×記録媒体搬送方向とし、すなわち記録媒体の逐次移動を行いつつヘッドの双方向インタレース印字を行った。また、ヘッドのキャリッジ上にはUV光源(Integration Technology社製Vzero085)を1台のみ搭載し、記録媒体上に描画されたインクにUV光照射されるようになっている。また上記ヘッドのクリーニング手段として、ヘッドのノズルプレートに非接触でワイピングをおこなう不繊布からなるワイピング手段を有し、適宜、クリーニングを実施する。
描画に際しては、ヘッドとしてせん断モードピエゾヘッド(コニカミノルタ社製KM512SH:最小液滴量4pL、ノズル数512個、ノズル密度360ノズル/25.4mm)をノズルが千鳥状に配列されるように3個のヘッドを記録媒体移動方向に並べたノズル密度1080dpiヘッドユニットを、記録媒体の幅方向に渡って印字可能なように、15セット配設したワンパスヘッドユニット(記録幅542mm)を搭載した描画装置を利用した。減圧機能を有する10Lの容量を有するインクタンクにインクを導入し、−38kPaに減圧してインク中の溶存気体を脱気したインクを、静圧式圧力制御タンク(容量50mL)を介して内径2mmのテフロン性柔軟チューブにより上記ヘッドユニットに導入した。静圧式圧力タンクの高さをヘッドに対して制御する事によりヘッドの内圧は−5.0kPaに調整され、ヘッドのノズル部でのメニスカス形状を制御した。
また、活性エネルギー硬化型インクがUV硬化型インクの場合、ヘッド内蔵ヒータにより、ヘッド内でのインク温度が55℃になるようにした(活性エネルギー硬化型インクが溶剤インクの時は、ヘッド内でのインク温度は25℃とする)。
ヘッドの駆動電圧は26Vとし、駆動周波数23kHzのバイナリモードで吐出を行った。描画ピッチは記録媒体幅方向1080dpi×記録媒体搬送方向2000dpi(ヘッドスキャン速度292mm/s)とし、すなわち記録媒体の連続搬送を行いつつワンパス印字を行った。またヘッドの記録媒体搬送方向下流にはUV光源(Integration Technology社製Vzero270 2台を記録媒体幅方向に配置)を配置し、記録媒体上に描画されたインクにUV光照射されるようになっている。また上記ヘッドのクリーニング手段として、ヘッドのノズル吸引および予備吐出を行う手段を有し、適宜、クリーニングを実施する。
上記の何れの実施例においても、画像のハイライト部分96の形成に際して、画像のざらつき感を抑止して、ハイライト部分96における画質を向上させることができた。また、画像のベタ部分98も、塗り残しによる色抜け等の不都合がない良好な画像形成を実現することができた。
本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置は、一般的なプリンタ装置としてだけでなく、印刷用の刷版に対して製版を行う用途にも適用できる。本発明を製版用途に適用する場合の、使用される支持体や刷版原版製造工程で必要な諸処理等について、以下に記述する。
〔支持体〕
本発明の平版印刷版原版に使用される支持体としては、必要な強度と耐久性を備えた寸度的に安定な板状物であれば特に制限はなく、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属がラミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチックフィルム等が挙げられる。
中でも、表面処理されたアルミニウム板および支持体上に親水層が設けられた支持体が好ましい。以下これらについて記載する。
〔アルミ支持体〕
本発明において特に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。
このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を適宜に利用することができる。本発明で用いられるアルミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.15mm〜0.3mmである。
このようなアルミニウム板には、必要に応じて粗面化処理、陽極酸化処理などの表面処理を行なってもよい。以下、このような表面処理について簡単に説明する。
アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤又はアルカリ性水溶液などによる脱脂処理が行われる。アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法及び化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸又は硝酸電解液中で交流又は直流により行う方法がある。また、特開昭54-63902号公報に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。
<好ましいアルミ砂目形状>
表面の砂目形状としては、平均開口径0.5〜5μmの中波構造と平均開口径0.01〜0.2μmの小波構造とを重畳した構造の砂目形状を表面に有することが好ましい。すなわち、平均開口径0.5〜5μmの中波構造は、主にアンカー(投錨)効果によって画像記録層を保持し、耐刷力を付与する機能を有する。中波構造のピットの平均開口径が0.5μm未満であると、付与された画像記録層との密着性が低下し、平版印刷版の耐刷性が低下する場合がある。また、中波構造のピットの平均開口径が5μmを超えると、アンカーの役割を果たすピット境界部分の数が減るため、やはり耐刷性が低下する場合がある。中波構造の平均開口径は、0.7〜3.0μmであるのがさらに好ましい。
上記中波構造に重畳される平均開口径0.01〜0.2μmの小波構造は、主に耐汚れ性を改良する役割を果たす。中波構造に小波構造を組み合わせることで、印刷時に平版印刷版に湿し水が供給された場合に、その表面に均一に水膜が形成され、非画像部の汚れの発生を抑制することができる。小波構造のピットの平均開口径が0.01μm未満であると、水膜形成に大きな効果が得られない場合がある。また、小波構造のピットの平均開口径が0.2μmを超えると、中波構造が崩れてしまい、上述した中波構造による耐刷性向上の効果が得られない場合がある。小波構造の平均開口径は、0.02〜0.18μmであるのがさらに好ましい。
この小波構造については、ピットの開口径だけでなく、ピットの深さをも制御することで、更に良好な耐汚れ性を得ることができる。即ち、小波構造の開口径に対する深さの比の平均を0.2以上にすることが好ましい。さらに好ましくは0.3〜3.0μmである。これにより均一に形成された水膜が表面に確実に保持され、非画像部の表面の耐汚れ性が長く維持される。
前記中波構造は、支持体の表面に80〜100%の面積率で、小波構造は、支持体の表面に70〜100%の面積率で存在するのが好ましい。
<好ましいアルミ砂目形状を作製するための表面処理>
本発明の平版印刷版用支持体は、後述するアルミニウム板に表面処理を施すことによって、上述した表面の砂目形状をアルミニウム板の表面に形成させたものである。本発明の平版印刷版用支持体は、アルミニウム板に粗面化処理および陽極酸化処理を施して得られるが、この支持体の製造工程は、特に限定されず、粗面化処理および陽極酸化処理以外の各種の工程を含んでいてもよい。上述した表面の砂目形状を形成させるための代表的方法として、アルミニウム板に機械的粗面化処理、アルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および電解液を用いた電気化学的粗面化処理を順次施す方法、アルミニウム板に機械的粗面化処理、アルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および異なる電解液を用いた電気化学的粗面化処理を複数回施す方法、アルミニウム板にアルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および電解液を用いた電気化学的粗面化処理を順次施す方法、アルミニウム板にアルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および異なる電解液を用いた電気化学的粗面化処理を複数回施す方法が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。これらの方法において、前記電気化学的粗面化処理の後、更に、アルカリエッチング処理および酸によるデスマット処理を施してもよい。これらの方法により得られた本発明の平版印刷版用支持体は、上述したように、2種以上の異なる周期の凹凸を重畳した構造が表面に形成されており、平版印刷版としたときの耐汚れ性および耐刷性のいずれにも優れる。以下、表面処理の各工程について、詳細に説明する。
<機械的粗面化処理>
機械的粗面化処理は、電気化学的粗面化処理と比較してより安価に、平均波長5〜100μmの凹凸のある表面を形成することができるため、粗面化処理の手段として有効である。機械的粗面化処理方法としては、例えば、アルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイン法、特開平6-135175号公報および特公昭50-40047号公報に記載されているナイロンブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法を用いることができる。また、凹凸面をアルミニウム板に圧接する転写方法を用いることもできる。即ち、特開昭55-74898号、特開昭60-36195号、特開昭60-203496号の各公報に記載されている方法のほか、転写を数回行うことを特徴とする特開平6-55871号公報、表面が弾性であることを特徴とした特願平4-204235号明細書(特開平6-024168号公報)に記載されている方法も適用可能である。
また、放電加工、ショットブラスト、レーザー、プラズマエッチング等を用いて、微細な凹凸を食刻した転写ロールを用いて繰り返し転写を行う方法や、微細粒子を塗布した凹凸のある面を、アルミニウム板に接面させ、その上より複数回繰り返し圧力を加え、アルミニウム板に微細粒子の平均直径に相当する凹凸パターンを複数回繰り返し転写させる方法を用いることもできる。転写ロールへ微細な凹凸を付与する方法としては、特開平3-8635号、特開平3-66404号、特開昭63-65017号の各公報等に記載されている公知の方法を用いることができる。また、ロール表面にダイス、バイト、レーザー等を使って2方向から微細な溝を切り、表面に角形の凹凸をつけてもよい。このロール表面には、公知のエッチング処理等を行って、形成させた角形の凹凸が丸みを帯びるような処理を行ってもよい。また、表面の硬度を上げるために、焼き入れ、ハードクロムメッキ等を行ってもよい。そのほかにも、機械的粗面化処理としては、特開昭61-162351号公報、特開昭63-104889号公報等に記載されている方法を用いることもできる。本発明においては、生産性等を考慮して上述したそれぞれの方法を併用することもできる。これらの機械的粗面化処理は、電気化学的粗面化処理の前に行うのが好ましい。
以下、機械的粗面化処理として好適に用いられるブラシグレイン法について説明する。ブラシグレイン法は、一般に、円柱状の胴の表面に、ナイロン(商標名)、プロピレン、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂からなる合成樹脂毛等のブラシ毛を多数植設したローラ状ブラシを用い、回転するローラ状ブラシに研磨剤を含有するスラリー液を噴きかけながら、上記アルミニウム板の表面の一方または両方を擦ることにより行う。上記ローラ状ブラシおよびスラリー液の代わりに、表面に研磨層を設けたローラである研磨ローラを用いることもできる。ローラ状ブラシを用いる場合、曲げ弾性率が好ましくは10,000〜40,000kg/cm、より好ましくは15,000〜35,000kg/cmであり、かつ、毛腰の強さが好ましくは500g以下、より好ましくは400g以下であるブラシ毛を用いる。ブラシ毛の直径は、一般的には、0.2〜0.9mmである。ブラシ毛の長さは、ローラ状ブラシの外径および胴の直径に応じて適宜決定することができるが、一般的には、10〜100mmである。
研磨剤は公知の物を用いることができる。例えば、パミストン、ケイ砂、水酸化アルミニウム、アルミナ粉、炭化ケイ素、窒化ケイ素、火山灰、カーボランダム、金剛砂等の研磨剤;これらの混合物を用いることができる。中でも、パミストン、ケイ砂が好ましい。
特に、ケイ砂は、パミストンに比べて硬く、壊れにくいので粗面化効率に優れる点で好ましい。研磨剤の平均粒径は、粗面化効率に優れ、かつ、砂目立てピッチを狭くすることができる点で、3〜50μmであるのが好ましく、6〜45μmであるのがより好ましい。研磨剤は、例えば、水中に懸濁させて、スラリー液として用いる。スラリー液には、研磨剤のほかに、増粘剤、分散剤(例えば、界面活性剤)、防腐剤等を含有させることができる。スラリー液の比重は0.5〜2であるのが好ましい。
機械的粗面化処理に適した装置としては、例えば、特公昭50-40047号公報に記載された装置を挙げることができる。
<電気化学的粗面化処理>
電気化学的粗面化処理には、通常の交流を用いた電気化学的粗面化処理に用いられる電解液を用いることができる。中でも、塩酸または硝酸を主体とする電解液を用いることで特徴的な凹凸構造を表面に形成させることができる。本発明における電解粗面化処理としては、陰極電解処理の前後に酸性溶液中での交番波形電流による第1および第2の電解処理を行うことが好ましい。陰極電解処理により、アルミニウム板の表面で水素ガスが発生してスマットが生成することにより表面状態が均一化され、その後の交番波形電流による電解処理の際に均一な電解粗面化が可能となる。この電解粗面化処理は、例えば、特公昭48-28123号公報および英国特許第896,563号明細書に記載されている電気化学的グレイン法(電解グレイン法)に従うことができる。この電解グレイン法は、正弦波形の交流電流を用いるものであるが、特開昭52-58602号公報に記載されているような特殊な波形を用いて行ってもよい。また、特開平3-79799号公報に記載されている波形を用いることもできる。また、特開昭55-158298号、特開昭56-28898号、特開昭52-58602号、特開昭52-152302号、特開昭54-85802号、特開昭60-190392号、特開昭58-120531号、特開昭63-176187号、特開平1-5889号、特開平1-280590号、特開平1-118489号、特開平1-148592号、特開平1-178496号、特開平1-188315号、特開平1-154797号、特開平2-235794号、特開平3-260100号、特開平3-253600号、特開平4-72079号、特開平4-72098号、特開平3-267400号、特開平1-141094の各公報に記載されている方法も適用できる。また、前述のほかに、電解コンデンサーの製造方法として提案されている特殊な周波数の交番電流を用いて電解することも可能である。例えば、米国特許第4,276,129号明細書および同第4,676,879号明細書に記載されている。
電解槽および電源については、種々提案されているが、米国特許第4203637号明細書、特開昭56-123400号、特開昭57-59770号、特開昭53-12738号、特開昭53-32821号、特開昭53-32822号、特開昭53-32823号、特開昭55-122896号、特開昭55-132884号、特開昭62-127500号、特開平1-52100号、特開平1-52098号、特開昭60-67700号、特開平1-230800号、特開平3-257199号の各公報等に記載されているものを用いることができる。また、特開昭52-58602号、特開昭52-152302号、特開昭53-12738号、特開昭53-12739号、特開昭53-32821号、特開昭53-32822号、特開昭53-32833号、特開昭53-32824号、特開昭53-32825号、特開昭54-85802号、特開昭55-122896号、特開昭55-132884号、特公昭48-28123号、特公昭51-7081号、特開昭52-133838号、特開昭52-133840号号、特開昭52-133844号、特開昭52-133845号、特開昭53-149135号、特開昭54-146234号の各公報等に記載されているもの等も用いることができる。
電解液である酸性溶液としては、硝酸、塩酸のほかに、米国特許第4,671,859号、同第4,661,219号、同第4,618,405号、同第4,600,482号、同第4,566,960号、同第4,566,958号、同第4,566,959号、同第4,416,972号、同第4,374,710号、同第4,336,113号、同第4,184,932号の各明細書等に記載されている電解液を用いることもできる。
酸性溶液の濃度は0.5〜2.5質量%であるのが好ましいが、上記のスマット除去処理での使用を考慮すると、0.7〜2.0質量%であるのが特に好ましい。また、液温は20〜80℃であるのが好ましく、30〜60℃であるのがより好ましい。
塩酸または硝酸を主体とする水溶液は、濃度1〜100g/Lの塩酸または硝酸の水溶液に、硝酸アルミニウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム等の硝酸イオンを有する硝酸化合物または塩化アルミニウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム等の塩酸イオンを有する塩酸化合物の少なくとも一つを1g/Lから飽和するまでの範囲で添加して使用することができる。また、塩酸または硝酸を主体とする水溶液には、鉄、銅、マンガン、ニッケル、チタン、マグネシウム、シリカ等のアルミニウム合金中に含まれる金属が溶解していてもよい。好ましくは、塩酸または硝酸の濃度0.5〜2質量%の水溶液にアルミニウムイオンが3〜50g/Lとなるように、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム等を添加した液を用いることが好ましい。
更に、Cuと錯体を形成しうる化合物を添加して使用することによりCuを多く含有するアルミニウム板に対しても均一な砂目立てが可能になる。Cuと錯体を形成しうる化合物としては、例えば、アンモニア;メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、シクロヘキシルアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)等のアンモニアの水素原子を炭化水素基(脂肪族、芳香族等)等で置換して得られるアミン類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等の金属炭酸塩類が挙げられる。また、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム等のアンモニウム塩も挙げられる。温度は10〜60℃が好ましく、20〜50℃がより好ましい。
電気化学的粗面化処理に用いられる交流電源波は、特に限定されず、サイン波、矩形波、台形波、三角波等が用いられるが、矩形波または台形波が好ましく、台形波が特に好ましい。
<アルカリエッチング処理>
アルカリエッチング処理は、上記アルミニウム板をアルカリ溶液に接触させることにより、表層を溶解する処理である。
電解粗面化処理より前に行われるアルカリエッチング処理は、機械的粗面化処理を行っていない場合には、前記アルミニウム板(圧延アルミ)の表面の圧延油、汚れ、自然酸化皮膜等を除去することを目的として、また、既に機械的粗面化処理を行っている場合には、機械的粗面化処理によって生成した凹凸のエッジ部分を溶解させ、急峻な凹凸を滑らかなうねりを持つ表面に変えることを目的として行われる。
アルカリエッチング処理の前に機械的粗面化処理を行わない場合、エッチング量は、0.1〜10g/mであるのが好ましく、1〜5g/mであるのがより好ましい。エッチング量が0.1g/m未満であると、表面の圧延油、汚れ、自然酸化皮膜等が残存する場合があるため、後段の電解粗面化処理において均一なピット生成ができずムラが発生してしまう場合がある。一方、エッチング量が1〜10g/mであると、表面の圧延油、汚れ、自然酸化皮膜等の除去が十分に行われる。上記範囲を超えるエッチング量とするのは、経済的に不利となる。
アルカリエッチング処理の前に機械的粗面化処理を行う場合、エッチング量は、3〜20g/mであるのが好ましく、5〜15g/mであるのがより好ましい。エッチング量が3g/m未満であると、機械的粗面化処理等によって形成された凹凸を平滑化できない場合があり、後段の電解処理において均一なピット形成ができない場合がある。また、印刷時に汚れが劣化する場合がある。一方、エッチング量が20g/mを超えると、凹凸構造が消滅してしまう場合がある。
電解粗面化処理の直後に行うアルカリエッチング処理は、酸性電解液中で生成したスマットを溶解させることと、電解粗面化処理により形成されたピットのエッジ部分を溶解させることを目的として行われる。電解粗面化処理で形成されるピットは電解液の種類によって異なるためにその最適なエッチング量も異なるが、電解粗面化処理後に行うアルカリエッチング処理のエッチング量は、0.1〜5g/mであるのが好ましい。硝酸電解液を用いた場合、塩酸電解液を用いた場合よりもエッチング量は多めに設定する必要がある。電解粗面化処理が複数回行われる場合には、それぞれの処理後に、必要に応じてアルカリエッチング処理を行うことができる。
アルカリ溶液に用いられるアルカリとしては、例えば、カセイアルカリ、アルカリ金属塩が挙げられる。具体的には、カセイアルカリとしては、例えば、カセイソーダ、カセイカリが挙げられる。また、アルカリ金属塩としては、例えば、タケイ酸ソーダ、ケイ酸ソーダ、メタケイ酸カリ、ケイ酸カリ等のアルカリ金属ケイ酸塩;炭酸ソーダ、炭酸カリ等のアルカリ金属炭酸塩;アルミン酸ソーダ、アルミン酸カリ等のアルカリ金属アルミン酸塩;グルコン酸ソーダ、グルコン酸カリ等のアルカリ金属アルドン酸塩;第二リン酸ソーダ、第二リン酸カリ、第三リン酸ソーダ、第三リン酸カリ等のアルカリ金属リン酸水素塩が挙げられる。中でも、エッチング速度が速い点および安価である点から、カセイアルカリの溶液、および、カセイアルカリとアルカリ金属アルミン酸塩との両者を含有する溶液が好ましい。特に、カセイソーダの水溶液が好ましい。
アルカリ溶液の濃度は、エッチング量に応じて決定することができるが、1〜50質量%であるのが好ましく、10〜35質量%であるのがより好ましい。アルカリ溶液中にアルミニウムイオンが溶解している場合には、アルミニウムイオンの濃度は、0.01〜10質量%であるのが好ましく、3〜8質量%であるのがより好ましい。アルカリ溶液の温度は20〜90℃であるのが好ましい。処理時間は1〜120秒であるのが好ましい。
アルミニウム板をアルカリ溶液に接触させる方法としては、例えば、アルミニウム板をアルカリ溶液を入れた槽の中を通過させる方法、アルミニウム板をアルカリ溶液を入れた槽の中に浸せきさせる方法、アルカリ溶液をアルミニウム板の表面に噴きかける方法が挙げられる。
<デスマット処理>
電解粗面化処理またはアルカリエッチング処理を行った後、表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗い(デスマット処理)が行われる。用いられる酸としては、例えば、硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ化水素酸、ホウフッ化水素酸が挙げられる。上記デスマット処理は、例えば、上記アルミニウム板を塩酸、硝酸、硫酸等の濃度0.5〜30質量%の酸性溶液(アルミニウムイオン0.01〜5質量%を含有する。)に接触させることにより行う。アルミニウム板を酸性溶液に接触させる方法としては、例えば、アルミニウム板を酸性溶液を入れた槽の中を通過させる方法、アルミニウム板を酸性溶液を入れた槽の中に浸せきさせる方法、酸性溶液をアルミニウム板の表面に噴きかける方法が挙げられる。デスマット処理においては、酸性溶液として、上述した電解粗面化処理において排出される硝酸を主体とする水溶液もしくは塩酸を主体とする水溶液の廃液、または、後述する陽極酸化処理において排出される硫酸を主体とする水溶液の廃液を用いることができる。デスマット処理の液温は、25〜90℃であるのが好ましい。また、処理時間は、1〜180秒であるのが好ましい。デスマット処理に用いられる酸性溶液には、アルミニウムおよびアルミニウム合金成分が溶け込んでいてもよい。
以上のように粗面化されたアルミニウム板は、必要に応じてアルカリエッチング処理及び中和処理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、リン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
陽極酸化の処理条件は用いる電解質により種々変わるので一概に特定し得ないが一般的には電解質の濃度が1〜80質量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれば適当である。陽極酸化皮膜の量は1.0g/mより少ないと耐刷性が不十分であったり、平版印刷版の非画像部に傷が付き易くなって、印刷時に傷の部分にインキが付着するいわゆる「傷汚れ」が生じ易くなる。陽極酸化処理を施された後、アルミニウム表面は必要により封孔処理、親水化処理が施される。
<封孔処理>
本発明においては、必要に応じて陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアを封じる封孔処理を行ってもよい。封孔処理は、沸騰水処理、熱水処理、蒸気処理、ケイ酸ソーダ処理、亜硝酸塩処理、酢酸アンモニウム処理等の公知の方法に従って行うことができる。例えば、特公昭56-12518号公報、特開平4-4194号公報、特願平4-33952号明細書(特開平5-202496号公報)、特願平4-33951号明細書(特開平5-179482号公報)等に記載されている装置および方法で封孔処理を行ってもよい。
<親水化処理>
陽極酸化処理後または封孔処理後、親水化処理を行うことが好ましい。親水化処理としては、例えば、米国特許第2,946,638号明細書に記載されているフッ化ジルコニウム酸カリウム処理、米国特許第3,201,247号明細書に記載されているホスホモリブデート処理、英国特許第1,108,559号に記載されているアルキルチタネート処理、独国特許第1,091,433号明細書に記載されているポリアクリル酸処理、独国特許第1,134,093号明細書および英国特許第1,230,447号明細書に記載されているポリビニルホスホン酸処理、特公昭44-6409号公報に記載されているホスホン酸処理、米国特許第3,307,951号明細書に記載されているフィチン酸処理、特開昭58-16893号公報および特開昭58-18291号公報に記載されている親油性有機高分子化合物と2価の金属との塩による処理が挙げられる。
また、ケイ酸ソーダ、ケイ酸カリ等のアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液に浸せきさせる方法、親水性ビニルポリマーまたは親水性化合物を塗布して親水性の下塗層を形成させる方法等により、親水化処理を行うのが好ましい。
ケイ酸ソーダ、ケイ酸カリ等のアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液による親水化処理は、米国特許第2,714,066号明細書および米国特許第3,181,461号明細書に記載されている方法および手順に従って行うことができる。アルカリ金属ケイ酸塩としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウムが挙げられる。アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等を適当量含有してもよい。また、アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液は、アルカリ土類金属塩または4族(第IVA族)金属塩を含有してもよい。アルカリ土類金属塩としては、例えば、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸マグネシウム、硝酸バリウム等の硝酸塩;硫酸塩;塩酸塩;リン酸塩;酢酸塩;シュウ酸塩;ホウ酸塩が挙げられる。4族(第IVA族)金属塩としては、例えば、四塩化チタン、三塩化チタン、フッ化チタンカリウム、シュウ酸チタンカリウム、硫酸チタン、四ヨウ化チタン、塩化酸化ジルコニウム、二酸化ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウムが挙げられる。これらのアルカリ土類金属塩および4族(第IVA族)金属塩は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
Si付着量としては1.0〜12.0mg/m付着させることが望ましい。2.0から9.0mg/mがより望ましい。1.0mg/m以上であると感度が良好になり、12.0mg/m以下であると耐刷性、バーニング耐刷性が良好となる。
<親水層>
親水層をアルミ支持体上に設けて直描型平版印刷版用原版を作成してもよい。支持体としては必要な強度と耐久性を備えた寸度的に安定な板状物であれば特に制限はなく、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属がラミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチックフィルム等が挙げられる。
以下親水層の構成について記載する。
<親水性バインダー>
本発明において親水性層は、親水性バインダーを含むことが好ましい。親水性バインダーは、親水性ポリマー、あるいは金属水酸化物と金属酸化物との系からなるゾル・ゲル変換性材料であることが好ましく、その中でもポリシロキサンのゲル組織を形成する性質を有するゾル・ゲル変換系が最も好ましい。 結着剤は親水性層の構成成分の分散媒として作用し、層の物理的強度の向上、層を構成する組成物相互の分散性の向上、塗布性の向上、印刷適性の向上、製版作業性の便宜上など、種々の目的に適う構成となっている。
親水性バインダーは、親水性層の全固形分に対して、30質量%以上であることが好ましく、さらには35質量%以上であることが好ましい。30質量%以下では親水層が十分な耐水性および耐磨耗性を得ることができない。
本発明の直描型平版印刷版原版の親水性層に好適に使用される親水性ポリマーバインダーとしては、親水性層としての適度な強度と表面の親水性を付与する目的の、水酸基を有する有機高分子化合物を用いることができる。具体的には、ポリビニルアルコール(PVA),カルボキシ変性PVA等の変性PVA,澱粉およびその誘導体、カルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズのようなセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル-クロトン酸共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸およびその塩、ポリアクリアミド、およびアクリル酸、アクリアミドなど水溶性のアクリル系モノマーを主な構成成分として含む水溶性アクリル系共重合体等の水溶性樹脂が挙げられる。
また、上記水酸基を有する有機高分子化合物を架橋し、硬化させる耐水化剤としては、グリオキザール、メラミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等のアミノプラストの初期縮合物、メチロール化ポリアミド樹脂、ポリアミド・ポリアミン・エピクロルヒドリン付加物、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、変性ポリアミドポリイミド樹脂等が挙げられる。その他、更には、塩化アンモニウム、シランカップリング剤の架橋触媒等が併用できる。
本発明に好ましく適用できるゾル・ゲル変換が可能な系は、作花済夫「ゾル-ゲル法の科学」(株)アグネ承風社(刊)(1988年)、平島碩「最新ゾル-ゲル法による機能性薄膜作製技術」総合技術センター(刊)(1992年)等の成書等に詳細に記述されている。
すなわち、多価元素から出ている結合基が酸素原子を介して網目状構造を形成し、同時に多価金属は未結合の水酸基やアルコキシ基も有していてこれらが混在した樹脂状構造となっている高分子体であって、塗布前のアルコキシ基や水酸基が多い段階ではゾル状態であり、塗布後、エステル結合化が進行するのに伴って網目状の樹脂状構造が強固となり、ゲル状態になる。また、樹脂組織の親水性度が変化する性質に加えて、水酸基の一部が固体微粒子に結合することによって固体微粒子の表面を修飾し、親水性度を変化させる働きをも併せ持っている。ゾル・ゲル変換を行う水酸基やアルコキシ基を有する化合物の多価結合元素は、アルミニウム、珪素、チタンおよびジルコニウムなどであり、これらはいずれも本発明に用いることができるが、以下はもっとも好ましく用いることのできるシロキサン結合によるゾル・ゲル変換系について説明する。アルミニウム、チタンおよびジルコニウムを用いるゾル・ゲル変換は、下記の説明の珪素をそれぞれの元素に置き換えて実施することができる。
ゾル・ゲル変換によって形成される親水性マトリックスは、好ましくはシロキサン結合
およびシラノール基を有する樹脂であり、本発明の直描型平版印刷版用原版の親水性層は、少なくとも1個のシラノール基を有するシラン化合物を含んだゾルの系である塗布液を、塗布後の経時の間に、シラノール基の加水分解縮合が進んでシロキサン骨格の構造が形成され、ゲル化が進行することにより形成される。ゲル構造を形成するシロキサン樹脂は、下記一般式(I)で、また少なくとも1個のシラノール基を有するシラン化合物は、下記一般式(II)で示される。また、親水性層に含まれる親水性から疎水性に変化する物質系は、必ずしも一般式(II)のシラン化合物単独である必要はなく、一般には、シラン化合物が部分加水重合したオリゴマーからなっていてもよく、あるいは、シラン化合物とそのオリゴマーの混合組成であってもよい。
Figure 2007160784
上記一般式(I)のシロキサン系樹脂は、下記一般式(II)で示されるシラン化合物の少なくとも1種を含有する分散液からゾル-ゲル変換によって形成され、一般式(I)中のR01〜R03の少なくとも一つは水酸基を表し、他は下記一般式(II)中の記号のR0およびY1から選ばれる有機残基を表わす。
一般式(II) (R0)nSi(Y1)4-n
一般式(II)中、R0は、水酸基、炭化水素基またはヘテロ環基を表わす。Y1は水素原子、ハロゲン原子、-OR11、-OCOR12、または、-N(R13)(R14)を表す(R11、R12は、各々炭化水素基を表し、R13、R14は同じでも異なってもよく、水素原子または炭化水素基を表す)。nは0、1、2または3を表わす。
一般式(II)中のR0の炭化水素基またはヘテロ環基としては、炭素数1〜12の置換されてもよい直鎖状もしくは分岐状のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等;これらの基に置換される基としては、ハロゲン原子(塩素原子、フッ素原子、臭素原子)、ヒドロキシ基、チオール基、カルボキシ基、スルホ基、シアノ基、エポキシ基、-OR′基(R′は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、2-ヒドロキシエチル基、3-クロロプロピル基、2-シアノエチル基、N,N-ジメチルアミノエチル基、2-ブロモエチル基、2-(2-メトキシエチル)オキシエチル基、2-メトキシカルボニルエチル基、3-カルボキシプロピル基、ベンジル基等を示す)、-OCOR"基(R"は、前記R′と同一の内容を表わす)、-COOR"基、-COR"基、-N(R''')(R''')(R'''は、水素原子または前記R′と同一の内容を表わし、各々同じでも異なってもよい)、-NHCONHR"基、-NHCOOR"基、-Si(R″)3基、-CONHR'''基、-NHCOR"基、等が挙げられる。これらの置換基はアルキル基中に複数置換されてもよい)、炭素数2〜12の置換されていてもよい直鎖状または分岐状のアルケニル基(例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、デセニル基、ドデセニル基等、これらの基に置換される基としては、前記アルキル基に置換される基と同一の内容のものが挙げられる)、炭素数7〜14の置換されていてもよいアラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3-フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、2-ナフチルエチル基等;これらの基に置換される基としては、前記アルキル基に置換される基と同一の内容のものが挙げられ、又複数置換されてもよい)、炭素数5〜10の置換されてもよい脂環式基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2-シクロヘキシルエチル基、2-シクロペンチルエチル基、ノルボニル基、アダマンチル基等、これらの基に置換される基としては、前記アルキル基の置換基と同一の内容のものが挙げられ、又複数置換されてもよい)、炭素数6〜12の置換されてもよいアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基で、置換基としては前記アルキル基に置換される基と同一の内容のものが挙げられ、又、複数置換されてもよい)、または、窒素原子、酸素原子、イオウ原子から選ばれる少なくとも1種の原子を含有する縮環してもよいヘテロ環基(例えば該ヘテロ環としては、ピラン環、フラン環、チオフェン環、モルホリン環、ピロール環、チアゾール環、オキサゾール環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリドン環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノリン環、テトラヒドロフラン環等で、置換基を含有してもよい。置換基としては、前記アルキル基中の置換基と同一の内容のものが挙げられ、又複数置換されてもよい)を表わす。
一般式(II)中のY1の-OR11基、-OCOR12基またはN(R13)(R14)基としては、たとえば以下の基を表す。-OR11基において、R11は炭素数1〜10の置換されてもよい脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブトキシ基、ヘプチル基、ヘキシル基、ペンチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘプテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、デセニル基、2-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシプロピル基、2-メトキシエチル基、2-(メトキシエチルオキソ)エチル基、2-(N,N-ジエチルアミノ)エチル基、2-メトキシプロピル基、2-シアノエチル基、3-メチルオキサプロピル基、2-クロロエチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロオクチル基、クロロシクロヘキシル基、メトキシシクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、ジメトキシベンジル基、メチルベンジル基、ブロモベンジル基等が挙げられる)を表わす。
-OCOR12基において、R12は、R11と同一の内容の脂肪族基または炭素数6〜12の置換されてもよい芳香族基(芳香族基としては、前記R中のアリール基で例示したと同様のものが挙げられる)を表わす。又-N(R13)(R14)基において、R13、R14は、互いに同じでも異なってもよく、各々、水素原子または炭素数1〜10の置換されてもよい脂肪族基(例えば、前記の-OR11基のR11と同様の内容のものが挙げられる)を表わす。より好ましくは、R11とR12の炭素数の総和が16個以内である。一般式(II)で示されるシラン化合物の具体例としては、以下のものが挙げられる。
テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt-ブトキシシラン、エチルトリクロルシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt-ブトキシシラン、n-プロピルトリクロルシラン、n-プロピルトリブロムシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、n-プロピルトリイソプロポキシシラン、n-プロピルトリt-ブトキシシラン、n-ヘキシルトリクロルシラン、n-ヘキシルトリブロムシラン、n-へキシルトリメトキシシラン、n-へキシルトリエトキシシラン、n-へキシルトリイソプロポキシシラン、n-へキシルトリt-ブトキシシラン、n-デシルトリクロルシラン、n-デシルトリブロムシラン、n-デシルトリメトキシシラン、n-デシルトリエトキシシラン、n-デシルトリイソプロポキシシラン、n-デシルトリt-ブトキシシラン、n-オクタデシルトリクロルシラン、n-オクタデシルトリブロムシラン、n-オクタデシルトリメトキシシラン、n-オクタデシルトリエトキシシラン、n-オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n-オクタデシルトリt-ブトキシシラン、フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt-ブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、イソプロポキシヒドロシラン、トリt-ブトキシヒドロシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリt-ブトキシシラン、トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリt-ブトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリt-ブトキシシラン、γ-メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ-メタアクリロキシプロピルトリt-ブトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ-アミノプロピルトリt-ブトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリt-ブトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
本発明の親水性層形成に用いる一般式(II)で示されるシラン化合物とともに、Ti、Zn、Sn、Zr、Al等のゾル-ゲル変換の際に樹脂に結合して成膜可能な金属化合物を併用することができる。用いられる金属化合物として、例えば、Ti(OR″)(R″はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等)、TiCl、Zn(OR″)、Zn(CHCOCHCOCH、Sn(OR″)、Sn(CHCOCHCOCH、Sn(OCOR″)、SnCl、Zr(OR″)、Zr(CHCOCHCOCH、Al(OR″)等が挙げられる。
また、このゲル構造のマトリックスの中には、膜強度、柔軟性などの物理的性能向上や、塗布性の向上、親水性の調節などの目的で、ポリマー主鎖末端にシランカップリング基を有する親水性ポリマーや、架橋剤を加えることが可能である。
ポリマー主鎖末端にシランカップリング基を有する親水性ポリマーとしては、下記一般式(1)で表されるポリマーが挙げられる。
Figure 2007160784

一般式(1)において、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ水素原子または炭素数8以下の炭化水素基を表し、mは0、1または2を表し、nは1〜8の整数を表し、pは30〜300の整数を表す。Yは-NHCOCH、-CONH、-CON(CH、-COCH、-OCH、-OH、-COMまたはCONHC(CHSOMを表し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属およびオニウムからなる群から選択されるいずれかを表す。
Lは、単結合または有機連結基を表わすが、ここで有機連結基とは、非金属原子からなる多価の連結基を示し、具体的には1〜60個の炭素原子、0〜10個の窒素原子、0〜50個の酸素原子、1〜100個の水素原子,0〜20個の硫黄原子から成り立つ基である。より具体的な連結基としては下記の構造単位またはこれらが組み合わされて構成された基を挙げることができる。
Figure 2007160784
一般式(1)のシランカップリング基を有する親水性ポリマーの具体例としては以下のポリマーを挙げることができる。なお、下記具体例において、pは100〜250の間のいずれを採ることもできる。
Figure 2007160784

本発明に係る上記親水性ポリマーは、下記一般式(2)で表されるラジカル重合可能な
モノマーと、下記一般式(3)で表されるラジカル重合において連鎖移動能を有するシランカップリング剤とを用いてラジカル重合させることによって合成することができる。シランカップリング剤、式(3)が連鎖移動能を有するため、ラジカル重合においてポリマー主鎖末端にシランカップリング基が導入されたポリマーを合成することができる。
Figure 2007160784
以上述べたように、ゾル-ゲル法によって作製される画像記録層は、本発明の平版印刷版用原版にとくに好ましい。
<着色剤>
本発明では、更に必要に応じてこれら以外に種々の化合物を添加してもよい。例えば、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用することができる。具体的には、オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT-505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等、および特開昭62-293247号公報に記載されている染料を挙げることができる。また、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタン等の顔料も好適に用いることができる。
これらの着色剤は、画像形成後、画像部と非画像部の区別がつきやすいので、添加する方が好ましい。なお、添加量は、画像記録材料全固形分に対し、0.01〜10質量%の割合が好ましい。
<無機微粒子>
本発明の画像記録層は、画像部の硬化皮膜強度向上および非画像部の機上現像性向上のために、無機微粒子を含有してもよい。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、アルギン酸カルシウムまたはこれらの混合物が好適に挙げられる。これらは光熱変換性でなくても、皮膜の強化、表面粗面化による界面接着性の強化等に用いることができる。
無機微粒子は、平均粒径が5nm〜10μmであるのが好ましく、0.5〜3μmであるのがより好ましい。上記範囲内であると、画像記録層中に安定に分散して、画像記録層の膜強度を十分に保持し、印刷時の汚れを生じにくい親水性に優れる非画像部を形成することができる。
上述したような無機微粒子は、コロイダルシリカ分散物等の市販品として容易に入手することができる。
無機微粒子の含有量は、画像記録層の全固形分に対して、20質量%以下であるのが好ましく、10質量%以下であるのがより好ましい。
本発明に係る親水性塗布液組成物には、本発明の効果を損なわない限りにおいて、種々の添加剤を目的に応じて使用することができる。例えば、塗布液の均一性を向上させるため界面活性剤を添加することができる。
上記のようにして調製した親水性塗布液組成物を支持体表面に塗布、乾燥することで親水性層を形成することができる。親水性層の膜厚は目的により選択できるが、一般的には乾燥後の塗布量で、0.5〜5.0g/mの範囲であり、好ましくは1.0〜3.0g/mの範囲である。塗布量が、0.5g/mより少ないと親水性の効果が発現しにくくなり、5.0g/mを超えると膜強度の低下を生じる傾向があるためいずれも好ましくない。
<インク受容層>
本発明の直描型平版印刷版原版は、陽極酸化処理されたアルミ基板表面あるいは親水化処理された表面あるいは親水層上にインク受容層を設けることが好ましい。インク受容層成分としては種々の有機化合物が用いられ、例えば、米国特許第3,860,426号明細書に記載されているように、水溶性金属塩(例えば、酢酸亜鉛)を含む親水性セルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース)の表層を設ける処理、特開昭59-101651号公報に記載されているスルホ基を有する水溶性重合体、特開昭62-019494号公報に記載されているリン酸塩、特開昭62-033692号公報に記載されている水溶性エポキシ化合物、特開昭62-097892号公報に記載されているリン酸変性デンプン、特開昭63-056498号公報に記載されているジアミン化合物、特開昭63-130391号公報に記載されているアミノ酸の無機または有機酸、特開昭63-145092号公報に記載されているカルボキシ基またはヒドロキシ基を含む有機ホスホン酸、特開昭63-165183号公報に記載されているアミノ基とホスホン酸基を有する化合物、特開平2-316290号公報に記載されている特定のカルボン酸誘導体、特開平3-215095号公報に記載されているリン酸エステル、特開平3-261592号公報に記載されている1個のアミノ基とリンの酸素酸基1個を持つ化合物、特開平3-215095号公報に記載されているリン酸エステル、特開平5-246171号公報に記載されているフェニルホスホン酸等の脂肪族または芳香族ホスホン酸、特開平1-307745号公報に記載されているチオサリチル酸のようなS原子を含む化合物、特開平4-282637号公報に記載されているリンの酸素酸のグループを持つ化合物等を用いた表層を設ける処理も挙げられる。更に、特開昭60-64352号公報に記載されている酸性染料による着色を行うこともできる。
また、オニウム基を有する化合物を含有することも好ましい。オニウム基を有する化合物は、特開2000-10292公報、同2000-108538公報等に詳述されている。その他、ポリ(p-ビニル安息香酸)などで代表される構造単位を分子中に有する高分子化合物群の中から選ばれる化合物を用いることもできる。これらの高分子化合物として、より具体的には、p-ビニル安息香酸とビニルベンジルトリエチルアンモニウム塩との共重合体、p-ビニル安息香酸とビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドとの共重合体などが挙げられる。
また特開2005−125749公報記載のエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ含有する繰り返し単位と支持体表面と相互作用する官能基を少なくとも1つ含有する繰り返し単位とを有する共重合体も好ましい。
この有機インク受容層は次のような方法で設けることができる。即ち、水又はメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアルミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水又はメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記化合物を吸着させ、その後水などによって洗浄、乾燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法では、上記の有機化合物の0.005〜10質量%の濃度の溶液を種々の方法で塗布できる。また後者の方法では、溶液の濃度は0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜5質量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ましくは2秒〜1分である。これに用いる溶液は、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩酸、リン酸などの酸性物質によりpH1〜12の範囲に調整することもできる。 インク受容層の被覆量は、0.5〜200mg/mが適当であり、好ましくは1〜100mg/mである。上記の被覆量が0.5mg/mよりも少ないと十分な耐汚れ性能が得られない。また、200mg/mより大きいと耐刷性が得られない。
本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置の一実施の形態の構成概略図である。 図1のインクジェットヘッドによる画像記録部の拡大斜視図である。 図1のインクジェットヘッドによって活性エネルギー硬化型インクが記録媒体上に噴射塗布された直後の状態の説明図である。 図3に示したインク滴の噴射塗布によって実際に描画される画像の状態の説明図である。 本実施形態のヘッドドライバ52におけるインク吐出量制御の一例を示すブロック図である。 本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置の他の実施の形態の要部の斜視図である。 本発明の他の実施形態による活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置の構成概略図である。 従来の活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置のインクジェットヘッドによる描画ドット径の説明図である。
符号の説明
10 活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置
52 インクジェットヘッド
96 ハイライト部分
97 描画ドット
98 ベタ部分
99 隙間
p 画素ピッチ
S 記録媒体

Claims (2)

  1. 活性エネルギー硬化型インクをインクジェットヘッドにより記録媒体に向けて吐出し、記録媒体上のインクに活性エネルギーを照射して記録媒体に付着したインクを硬化定着させる活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法であって、
    前記記録媒体上の画素ピッチpに対して、インクジェットヘッドから吐出されるインク滴により記録媒体上に形成される描画ドット径dを、p<d<p√2の範囲とする活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法。
  2. 活性エネルギー硬化型インクを記録媒体に向けて吐出するインクジェットヘッドと、前記記録媒体上に吐出される前記インクへ活性エネルギーを照射して記録媒体面上でインクを硬化・定着させる活性エネルギー照射手段とを備える活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置であって、
    前記記録媒体及び画素ピッチを設定する記録媒体設定部と、前記記録媒体設定部から受け取る前記記録媒体上の画素ピッチpに対して、前記記録媒体上に形成される描画ドット径dがp<d<p√2となるインク吐出量を決定するインク吐出量設定部と、インクジェットヘッドを制御するヘッド制御部とを備える活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置。
JP2005362064A 2005-12-15 2005-12-15 活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置 Pending JP2007160784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005362064A JP2007160784A (ja) 2005-12-15 2005-12-15 活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005362064A JP2007160784A (ja) 2005-12-15 2005-12-15 活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007160784A true JP2007160784A (ja) 2007-06-28

Family

ID=38244219

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005362064A Pending JP2007160784A (ja) 2005-12-15 2005-12-15 活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007160784A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8876274B2 (en) 2011-03-30 2014-11-04 Seiko Epson Corporation Pattern forming method
JP2019147320A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 株式会社Screenホールディングス データ処理方法、データ記録方法、軟包装製造方法、および画像記録装置
JP2020192723A (ja) * 2019-05-28 2020-12-03 日本製鉄株式会社 塗装金属板

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8876274B2 (en) 2011-03-30 2014-11-04 Seiko Epson Corporation Pattern forming method
JP2019147320A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 株式会社Screenホールディングス データ処理方法、データ記録方法、軟包装製造方法、および画像記録装置
WO2019167536A1 (ja) * 2018-02-28 2019-09-06 株式会社Screenホールディングス データ処理方法、データ記録方法、軟包装製造方法、および画像記録装置
JP2020192723A (ja) * 2019-05-28 2020-12-03 日本製鉄株式会社 塗装金属板
JP7226100B2 (ja) 2019-05-28 2023-02-21 日本製鉄株式会社 塗装金属板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1810832B1 (en) Inkjet drawing method and inkjet drawing device
CN100586716C (zh) 喷墨描绘装置及方法
JP2007160784A (ja) 活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置
US20070207412A1 (en) Method of producing planographic printing plate, and planographic printing plate
JP4105422B2 (ja) 記録装置
WO2006006598A1 (ja) オフセット印刷版の製版方法
JP2008238573A (ja) 平版印刷版原版および印刷方法
US6834586B1 (en) Lithographic method and lithographic device, plate making method and plate making device, and ink jet printing method and printing device
JP2007216388A (ja) インクジェット描画方法および装置
JP2007099831A (ja) インクジェット用インク組成物、及びそれを用いた平版印刷版の作製方法
JP2008075017A (ja) インク組成物および平版印刷版の作製方法
JP2008068525A (ja) 平版印刷版原版、平版印刷版およびその作製方法
JP2007190781A (ja) インクジェット描画方法および装置
JP2007276442A (ja) 直描型平版印刷版用原版及び直描型平版印刷版
JP2008024892A (ja) インク組成物、及びそれを用いた平版印刷版の作製方法
JP2008081672A (ja) インクジェット用インク組成物、それを用いた平版印刷版の作製方法
JP2007237403A (ja) 平版印刷版及びその作製方法
JP2008230023A (ja) 平版印刷版および平版印刷版の作製方法
JP2007106805A (ja) インクジェット用インク組成物、及びそれを用いた平版印刷版の作製方法
JP2007190780A (ja) インクジェット描画方法および装置
JP2004230638A (ja) インクジェットプリンタ
JP2007106804A (ja) インクジェット用インク組成物、及びそれを用いた平版印刷版の作製方法
JPWO2010021161A1 (ja) 平版印刷版の製版方法および平版印刷版
JP2008075056A (ja) インク組成物および平版印刷版の作製方法
JP2007245499A (ja) 平版印刷版およびその作製方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071109

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071116

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071126