JP2007169367A - ポリエステル樹脂組成物および成形体 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物および成形体 Download PDF

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吉隆 金沢
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Abstract

【課題】
生分解性を保持すると共に、靭性や耐衝撃性、成形加工性(流動性)に優れ、特には耐ヒートショック性に優れるポリエステル樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
(A)芳香族ポリエステル樹脂1〜99重量部、及び(B)脂肪族ポリエステル共重合体1〜99重量部の合計100重量部に対して、(C)耐衝撃改良剤を、0.5〜40重量部含有するポリエステル樹脂組成物であって、該(A)芳香族ポリエステル樹脂の末端カルボキシル基濃度が50eq/ton以下であり、該(B)脂肪族ポリエステル共重合体が、脂肪族オキシカルボン酸単位を0〜30モル%、脂肪族及び/又は脂環式ジオール単位を35〜50モル%、脂肪族ジカルボン酸単位を35〜50モル%含むポリエステル樹脂組成物、及び該樹脂組成物を成形して成る成形体。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリエステル樹脂組成物および成形体に関し、詳しくは、靭性や耐衝撃性、成形加工性に優れ、特に耐ヒートショック性が改良され、且つ、生分解性を有し、自動車、電気・電子機器、機械などの部品の材料として好適なポリエステル樹脂組成物、および、当該樹脂組成物を成形してなる成形体に関する。
エンジニアリングプラスチックスとしての芳香族ポリエステル樹脂、特にポリブチレンテレフタレート樹脂は、成形加工の容易さ、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、その他の物理的、化学的特性に優れていることから、自動車、電気・電子機器、精密機器などの分野における各種部品の材料として汎用されている。そして、芳香族ポリエステル樹脂の用途分野が広がると共に、靭性や耐衝撃性の更なる向上が求められ、また、近年の成型品の薄肉化・大型化が進むに伴い、成形加工性(流動性)の改良が強く求められてきた。さらに、近年の環境保全の観点から、成形品の廃棄時における減容化および細粒化の容易さや、生分解性などの性能も要望されてきている。これらの要求を満たすため、芳香族ポリエステル樹脂に脂肪族ポリエステル樹脂を配合した種々の樹脂組成物が提案されている。
例えば、特許文献1においては、脂肪族エステル構造を持つ重合体と、芳香族基含有ポリエステル樹脂とからなる樹脂組成物が開示され、特に脂肪族エステル構造を持つ重合体として脂肪族ポリエステルポリカーボネート樹脂を使用することにより、生分解性を示し、高い引き裂き強度を有する樹脂組成物が得られることが記載されている。また、特許文献2においては、脂肪族ポリエステルに、芳香環を有する縮合系ポリマーを特定量含有させてなる樹脂組成物は、結晶化速度が向上し、ストランドのカッティング性に優れることが開示されている。
しかし、特許文献1及び2に開示された樹脂組成物では、機械的特性、成形加工性(流動性)や耐ヒートショック性の点で未だ不十分であり、また、芳香族ポリエステルの物性が、これらの特性に与える影響については全く着目されていない。
また、ポリブチレンテレフタレート樹脂は物性のバランスが取れた樹脂であるため、金属又は無機固体と共にインサート成形されることも知られている。例えば、特許文献3により、耐ヒートショック性が改良されたインサート成形品として、ポリブチレンテレフタレート樹脂とアクリル系ゴムからなる樹脂組成物と、金属等とをインサート成形してなるインサート成形品が知られている。しかし、特許文献3に開示された方法は、肉厚の成形品に関するものであり、肉厚が1mm程度のような肉薄の成形品におけるヒートショック性は十分であるとは言えなかった。
従って、生分解性を保持すると共に、機械的特性、成形加工性(流動性)に優れ、更にはヒートショック性にも優れ、総合的に優れた性能を有する強化ポリエステル樹脂組成物の開発が望まれていた。
特開2004−18842号公報 特開2005−133003号公報 特開昭63−3055号公報
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであって、その目的は、生分解性を保持する
と共に、靭性や耐衝撃性、成形加工性(流動性)に優れ、特には耐ヒートショック性に優れるポリエステル樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、芳香族ポリエステル樹脂と脂肪族ポリエステル共重合体を含有する樹脂組成物に関しては、芳香族ポリエステル樹脂の末端カルボキシル基濃度が上述した各特性に影響することを見出した。そして、末端カルボキシル基濃度が特定値以下の芳香族ポリエステル樹脂を使用し、且つ耐衝撃改良剤を含有させることにより上記の目的を達成し得ることを知り、本発明に到達した。
すなわち、本発明の第1の要旨は、(A)芳香族ポリエステル樹脂1〜99重量部、及び(B)脂肪族ポリエステル共重合体1〜99重量部の合計100重量部に対して、(C)耐衝撃改良剤を、0.5〜40重量部含有するポリエステル樹脂組成物であって、該(A)芳香族ポリエステル樹脂の末端カルボキシル基濃度が50eq/ton以下であり、該(B)脂肪族ポリエステル共重合体が、下記(I)式で表される脂肪族オキシカルボン酸単位を0〜30モル%、下記(II)式で表される脂肪族及び/又は脂環式ジオール単位を35〜50モル%、並びに下記(III)式で表される脂肪族ジカルボン酸単位を35〜
50モル%含むことを特徴とするポリエステル樹脂組成物、に存する。
Figure 2007169367
また、本発明の第2の要旨は、上記の第1の要旨のポリエステル樹脂組成物を成形して成ることを特徴とする成形体、に存する
本発明のポリエステル樹脂組成物は、生分解性を保持すると共に、靭性や耐衝撃性、成形加工性(流動性)に優れ、特に耐ヒートショック性が改良され、総合的にバランスのとれた性能を有するため、環境に対応し得るエンジニアリングプラスチック材料として期待される。
特には耐衝撃性と耐ヒートショック性が要求される各種構造体材料としての使用が期待され、具体的には、航空機、ロケット、人工衛星などの航空・宇宙機、鉄道、船艇、自動車、自動二輪車、自転車などの輸送機器の構造材や外板、圧力部材;電気・電子機器における筐体や内部精密部品;筆記用具、机、椅子などの各種事務用品、各種の樹脂構造体を含む日用品などとして好適に使用することが出来る。
以下、本発明を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の代表例であり、これらの内容に本発明は限定されるものではない。
(A)芳香族ポリエステル樹脂
先ず、本発明に使用される(A)芳香族ポリエステル樹脂について説明する。芳香族ポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸またはその誘導体とジオールとの重縮合体である。原料の芳香族ジカルボン酸またはその誘導体としては、テレフタル酸またはその低級アルキルエステルが主であるが、その他、フタル酸、イソフタル酸、4,4'−ジフェニル
ジカルボン酸、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4'−ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4'−ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4'−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸またはその低級アルキルエステル等の1種または2種以上を併用してもよい。
芳香族ジカルボン酸またはその誘導体と反応させるジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ジエチレグリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ジブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロール等の脂環式ジオール、キシリレングリコール、4,4'−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等の芳香族ジオールが挙げられ、好ましくは、エチレングリコール又は1,4−ブタンジオールである。
更に、上記ジカルボン酸およびジオールの一部として、乳酸、グリコール酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、アルコキシカルボン酸、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、安息香酸、t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸などの単官能成分や、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、没食子酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール等の三官能以上の多官能成分などを使用することが出来る。
本発明に使用される(A)芳香族ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、PET樹脂と称することがある)又はポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、PBT樹脂と称することがある)が好ましく、中でも、適度の機械的強度を有するPBT樹脂が最も好ましい。ここで、PBT樹脂は、全ジカルボン酸成分の50重量%以上がテレフタル酸またはその誘導体に由来する成分(テレフタル酸成分)であり、全ジオール成分の50重量%以上が1,4−ブタンジオールに由来する成分から成るポリエステルであるのが好ましい。中でも、全ジカルボン酸成分に対するテレフタル酸成分の割合は、80モル%以上が好ましく、95モル%以上が更に好ましい。また、全ジオール成分に対する1,4−ブタンジオール成分の割合は、80モル%以上が好ましく、95モル%以上が更に好ましい。
本発明においては、(A)芳香族ポリエステル樹脂、特にはPBT樹脂の末端カルボキシル基濃度が50eq/ton以下であることを特徴とする。これにより、(A)芳香族ポリエステル樹脂と後述する(B)脂肪族ポリエステル共重合体と相溶性を適度に高めることができ、樹脂組成物の耐加水分解性を著しく高め、また耐ヒートショック性の向上を図ることができる。該末端カルボキシル基濃度は、38eq/ton以下、更には30e
q/ton以下、特には25eq/ton以下とするのが好ましい。該末端カルボキシル基濃度は、(A)芳香族ポリエステル樹脂を有機溶媒に溶解し、水酸化アルカリ溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
本発明の(A)芳香族ポリエステル樹脂は、チタン化合物の含有量がチタン原子換算で通常300ppm(重量比)以下であり、中でも、150ppm以下、更には70ppm以下、特には40ppm以下であるのが好ましい。一方、下限は10ppm以上、中でも12ppm以上、更には15ppm以上、特には20ppm以上であるのが好ましい。該含有量が300ppmを超えると、樹脂組成物の滞留熱安定性や耐加水分解性が低下したり、脂肪族ポリエステル共重合体とのエステル交換が進行する場合がある。チタン原子の金属含有量は、湿式灰化などの方法でポリマー中の金属を回収した後、原子発光、原子吸光、Inductively Coupled Plasma(ICP)等の方法を使用して測定することが出来る。チタン化合物は、通常、(A)芳香族ポリエステル樹脂を製造する過程で使用された触媒が残存することにより、樹脂中に混入する。従って、チタン触媒の使用量を調節することにより、樹脂中のチタン化合物量を調節することができる。
PBT樹脂の固有粘度は、1,1,2,2−テトラクロロエタン/フェノール=1/1(重量費)の混合溶媒を使用し、30℃において溶液濃度0.5g/dlで測定した値として、通常0.5〜3dl/g、好ましくは0.6〜2dl/g、更に好ましくは0.7〜1.5dl/gの範囲である。固有粘度が0.5dl/gより小さい場合は機械的強度が不十分な場合があり、一方、固有粘度が3dl/gより大きい場合は成形加工が困難になる恐れがある。
また、PET樹脂の固有粘度は、通常0.4〜3dl/g、好ましくは0.5〜1.5dl/g、更に好ましくは0.6〜1.0dl/gの範囲である。なお、固有粘度の異なる2種以上のPBT樹脂やPET樹脂を併用して固有粘度が上記範囲となる様に調節してもよい。
さらに、(A)芳香族ポリエステル樹脂、特にはPBT樹脂中の残存テトラヒドロフラン量は、通常800ppm(重量比)以下であるが、中でも300ppm(重量比)以下、更には250ppm(重量比)以下、特には200ppm以下が好ましい。該残存テトラヒドロフラン量は、樹脂ペレットを水に浸漬して120℃で6時間処理し、水中に溶出したテトラヒドロフラン量をガスクロマトグラフィーで定量して求めることができる。該残存テトラヒドロフラン量を300ppm(重量比)以下とすることにより、本発明の樹脂組成物から得られる成形品を高温で使用した場合でも、テトラヒドロフランなどのガスの発生が少なく、また電気的接点の腐食のおそれが少なくなり、リレー部品などの電気的接点を有する電気・電子部品に好適に使用することができる。
該残存テトラヒドロフラン量の下限は、特に限定されるものではないが、通常、50ppm(重量比)程度である。残存テトラヒドロフラン量が少ない方が、有機ガスの発生が少なくなる傾向はあるものの、残存量とガス発生量は必ずしも比例するものではない。また、特開平8−209004に記載されるように、少量のテトラヒドロフランの存在は、電気接点の腐食を抑制する効果も期待される。
本発明で使用する末端カルボキシル基濃度の低い(A)芳香族ポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸又はその誘導体とジオールとを溶融重合させる方法や、溶融重合反応後に更に固相重合させる方法のいずれでも製造することができ、また、連続法と回分法のいずれでもよい。これらの方法の中でも、原料の供給、エステル化反応、及びそれに引き続く重縮合反応を連続的に行う連続法による溶融重合法の方が、より容易に低末端カルボキシル基濃度の芳香族ポリエステル樹脂を製造できるという点で好ましい。
連続法による溶融重合法としては、例えば、ジカルボン酸成分とジオール成分を、1基又は複数基のエステル化反応槽内で、エステル化反応触媒の存在下に、好ましくは150〜280℃、より好ましくは180〜265℃の温度、好ましくは6.67〜133kPa、より好ましくは9.33〜105kPaの圧力で、攪拌下に2〜5時間で連続的にエステル化反応させる。次いで、得られたエステル化反応生成物であるオリゴマーを重縮合反応槽に移送し、1基又は複数基の重縮合反応槽内で、重縮合反応触媒の存在下に、好ましくは210〜280℃、より好ましくは220〜265℃の温度、好ましくは26.7kPa以下、より好ましくは20kPa以下の減圧下で、攪拌下に2〜5時間で連続的に重縮合反応させることができる。重縮合反応により得られたPBT樹脂等の芳香族ポリエステル樹脂は、重縮合反応槽の底部からポリマー抜き出しダイに移送されてストランド状に抜き出され、水冷されながら又は水冷されたのちに、ペレタイザーで切断されてペレット状とされる。
本発明で使用する末端カルボキシル基濃度の低い(A)芳香族ポリエステル樹脂は、溶融重合の後に固相重合を行うことにより製造することもできる。例えば、回分法等による溶融重合法で、エステル交換反応、又はエステル化反応と重縮合反応を行い、比較的高い固有粘度を有するポリエステル樹脂を得た後、固相重合することによっても、製造可能である。
(A)芳香族ポリエステル樹脂の製造におけるエステル化反応の際には、例えば、チタン化合物、錫化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物などのエステル化反応触媒を使用することができ、中でも、チタン化合物が好適に用いられる。チタン化合物としては、例えば、テトラメチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネートなどのチタンアルコラート、テトラフェニルチタネートなどのチタンフェノラートを挙げることができる。
(A)芳香族ポリエステル樹脂の製造における重縮合反応の際には、例えば三酸化二アンチモンなどのアンチモン化合物、二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物などの重縮合反応触媒を使用することができる。
また、上述したエステル化反応及び/又は重縮合反応においては、前記の触媒の他に、正燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、ポリ燐酸、又は、これらのエステルや金属塩などの燐化合物、水酸化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物などの反応助剤、2,6−ジ−t−ブチル−4−オクチルフェノール、ペンタエリスリチルテトラキス〔3−(3’,5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕などのフェノール化合物、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオジプロピオネート)などのチオエーテル化合物、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等の燐化合物等の抗酸化剤、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、モンタン酸やモンタン酸エステルなどの長鎖脂肪酸又はそのエステル、シリコーンオイルなどの離型剤を存在させることができる。
(B)脂肪族ポリエステル共重合体
次に、本発明に使用される(B)脂肪族ポリエステル共重合体について説明する。(B)肪族ポリエステル共重合体は、下記(I)、(II)及び(III)で示される単位を各々
所定のモル%で含有する共重合体であり、各単位に対応する脂肪族オキシカルボン酸、脂肪族及び/又は脂環式ジオール、並びに脂肪族ジカルボン酸の所定量を共重合させることにより製造することが出来る。また、該(B)共重合体の数平均分子量は、通常1万〜20万であり、好ましくは3万〜10万である。
Figure 2007169367
前記(I)式の脂肪族オキシカルボン酸単位は、HO−R−COOH(Rは、2価の脂肪族炭化水素基を示す。)で示される分子中に1個の水酸基とカルボキシル基を有する脂肪族オキシカルボン酸またはその誘導体(環状単量体、環状二量体、無水物、エステル等)を使用することにより得られる。脂肪族オキシカルボン酸としては、Rが炭素数1〜20の2価のアルキリデン基又はアルキレン基であるものが好ましく、更には、下式(I−1)で示されるα−オキシカルボン酸が好ましい。
Figure 2007169367
(式中、nは0又は1〜10の整数を示す。)
式(I−1)中のnは、0又は1〜10の整数であり、好ましくは0又は1〜5の整数である。式(I−1)のオキシカルボン酸の具体例としては、グリコール酸、L−乳酸、D−乳酸、D,L−乳酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−n−酪酸、3−ヒドロキシ−n−酪酸、4−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−n−吉草酸、3−ヒドロキシ−n−吉草酸、4−ヒドロキシ−n−吉草酸、5−ヒドロキシ−n−吉草酸、2−ヒドロキシ−n−カプロン酸、2−ヒドロキシ−i−カプロン酸、3−ヒドロキシ−n−カプロン酸、4−ヒドロキシ−n−カプロン酸、5−ヒドロキシ−n−カプロン酸、6−ヒドロキシ−n−カプロン酸等が挙げられる。また、オキシカルボン酸の誘導体としては、例えば、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン、ラウロラクトン等のラクトン類が挙げられる。これらのオキシカルボン酸の中で好ましいのは乳酸またはグリコール酸であり、特に好ましいのは乳酸である。乳酸は、ポリエステル共重合体製造時の重合速度の増大が特に顕著であり、また、入手が容易である。乳酸は、通常30〜95重量%の水溶液の形態で入手し得る。
前記式(II)のジオール単位に対応する脂肪族又は脂環式ジオールは、HO−R−OH(Rは2価の脂肪族または脂環式炭化水素を示す。)で示されるジオールである。式(II)中、Rで示される2価の脂肪族炭化水素基としては、好ましくは直鎖アルキレン基であり、その炭素数は、通常2〜10、好ましくは3〜10、更にましくは4〜6であ
る。また、Rで示される脂環式炭化水素基としては、好ましくはシクロアルキレン基であり、その炭素数は通常3〜10、好ましくは4〜6である。
上記の様な脂肪族又は脂環式ジオールの具体例としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2-ブタンジオール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロール等が挙げられる。これらは2種以上、例えば脂肪族ジオールと脂環式ジオールの混合物として使用することも出来る。上記のジオールの中では、ポリエステル樹脂組成物の物性の面から、好ましくはエチレングリコール、1,3-プロ
パンジオール、1,4-ブタンジオールが挙げられ、よりこのましくは、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、特には1,4−ブタンジオールが好ましい。
前記式(III)の脂肪族ジカルボン酸単位に対応する脂肪族ジカルボン酸またはその誘
導体は、HOOC−R−COOH(Rは直接結合または2価の脂肪族炭化水素基を示す。)で示されるジカルボン酸、その低級アルコールエステル又は酸無水物である。式中、Rとしては、直接結合または直鎖アルキレン基が好ましく、直鎖アルキレンの炭素数は通常1〜10、好ましくは1〜6である。シカルボン酸としては、例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸、ダイマー酸およびその水添物、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等が挙げられる。ジカルボン酸の低級アルコールエステルとしては、例えば、ジメチルエステル、ジエチルエステル、ジブチルエステル等の炭素数1〜4程度の脂肪族アルコールのエステルが挙げられ、酸無水物としては、無水コハク酸、無水アジピン酸などが挙げられる。これらは2種以上の混合物として使用することも出来る。これらの中では、ポリエステル樹脂組成物の物性の面から、コハク酸、アジピン酸が好ましく、コハク酸が最も好ましい。
本発明の(B)脂肪族ポリエステル共重合体の成分であるジカルボン酸成分のうち、一部は芳香族ジカルボン酸を共重合させても良い。この場合、芳香族ジカルボン酸の全ジカルボン酸に対する割合は、好ましくは60モル%以下、より好ましくは50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下である。
本発明に使用される脂肪族ポリエステル共重合体中の各単位の割合は次の通りである。すなわち、式(I)の単位は0〜30モル%であり、式(II)及び(III)の単位は、各
々35〜50モル%、好ましくは40〜49.75モル%、更に好ましくは45〜49.5モル%の範囲から選ばれるが、式(II)と式(III)の単位の割合は、通常実質的に等
しくなる。ここで、両者の割合が実質的に等しいとは、両者の割合の差が通常3モル%以内、更には2モル%以内を意味する。なお、式(II)のジオール単位に相当するジオールとして、脂肪族ジオールと脂環式ジオールの混合物を使用する場合には、両者の合計含有量が、上記の範囲内となればよい
また、式(I)の単位は任意の単位であるが、中でも必須単位として含むのが好ましく、その場合の割合は、通常0.02〜30モル%、好ましくは0.5〜20モル%、更に好ましくは1〜10モル%の範囲である。式(I)の単位が少なすぎる場合には、得られる共重合体の生分解性の効果が小さくなり、また、多すぎる場合には、得られる共重合体の結晶性が失われて成形上好ましくない場合がある。
本発明における脂肪族ポリエステル共重合体は、例えば特開平8−239461号公報に記載される様に、前記(II)及び(III)の単位に対応するジオール及びジカルボン酸
またはその誘導体を反応させて脂肪族ポリエステルを製造するに際し、式(I)の単位に対応する脂肪族オキシカルボン酸を、上述した所定の範囲の量となるよう共重合させる方法により製造することが出来る。
式(II)に対応するジオールの使用量は、式(III)に対応するジカルボン酸またはそ
の誘導体(ジカルボン酸量基準の値)と実質的に等モルであるが、エステル化反応中に留出することを考慮し、通常1〜20モル%過剰に使用される。式(I)に対応する脂肪族オキシカルボン酸の使用量は、式(III)に対応するジカルボン酸またはその誘導体10
0モルに対して、通常0〜60モル、好ましくは0.04〜60モル、更に好ましくは1〜40モル、特に好ましくは2〜20モルである。
脂肪族オキシカルボン酸の添加時期は、重縮合反応以前であれば特に限定されないが、原料仕込み時に触媒と同時に添加する方法、オキシカルボン酸溶液に予め触媒を溶解させて添加する方法などを採用することが出来る。
(B)脂肪族ポリエステル共重合体の製造においては重合触媒を使用することが好ましい。重合触媒としては、特に限定されないが、ゲルマニウム化合物、中でも、酸化ゲルマニウムが好適である。重合触媒の使用量は、使用するモノマー全体量に対し、通常0.001〜3重量%、好ましくは0.005〜1.5重量%である。
重合反応温度は、通常150〜260℃、好ましくは180〜230℃、反応時間は、通常2時間以上、好ましくは4〜15時間、反応圧力は、通常10mmHg以下、好ましくは2mmHg以下である。
(B)脂肪族ポリエステル共重合体の固有粘度は、1,1,2,2−テトラクロロエタン/フェノール=1/1(重量費)の混合溶媒を使用し、30℃において溶液濃度0.5g/dlで測定した値として、通常0.5〜4dl/g、好ましくは0.8〜3dl/g、更に好ましくは1〜2.5dl/gの範囲である。固有粘度が0.5dl/gより小さい場合には機械的強度が不十分な場合があり、一方、固有粘度が4dl/gより大きい場合には成形加工が困難になる場合がある。
本発明の樹脂組成物中の(B)脂肪族ポリエステル共重合体の含有量は、特に限定されないが、通常(A)芳香族ポリエステル樹脂100重量部に対し、1〜500重量部であり、好ましくは5〜300重量部、更に好ましくは10〜150重量部、特に好ましくは15〜90重量部である。該(B)共重合体の量が少なすぎる場合には、得られる樹脂組成物の生分解性が不十分となる場合があり、一方、多すぎる場合には、得られる樹脂組成物の耐衝撃性等の機械的物性の向上が不十分となる場合がある。
また、(B)脂肪族ポリエステル共重合体には、前記(I)〜(III)の構成単位以外
にも、本発明の効果を損なわない範囲で他の共重合成分を導入することが出来る。他の共重合成分の原料としては、ヒドロキシ安息香酸などの芳香族オキシカルボン酸類、ビスフェノールA等の芳香族ジオール類、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸類、トリメチロールプロパン、グリセリン等の多価アルコール類、りんご酸などの多価オキシカルボン酸類などが挙げられる。
(C)耐衝撃改良剤
本発明のポリエステル樹脂組成物は、上述した樹脂成分の他に、(C)耐衝撃改良剤を含有することを特徴とする。これにより、成形品のアイゾット衝撃値、シャルピー衝撃値
、面衝撃値等の衝撃値や、耐ヒートショック性を向上させることができる。(C)耐衝撃改良剤としては、熱可塑性エラストマー又はコアシェルポリマー等が挙げられる。
熱可塑性エラストマーは、常温ではゴム状弾性をもつ固体であるが、加熱すると粘度が低下するので、熱可塑性ポリエステル樹脂と溶融混合可能な性質を有する高分子物質の総称である。熱可塑性エラストマーの種類としは特に制限されないが、例えば、オレフィン系、アクリル系、スチレン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ウレタン系、ブタジエン系及びシリコーン系等が挙げられる
オレフィン系エラストマーとしては特に限定されないが、エチレン及び/又はプロピレンを主成分とする共重合体であり、具体的にはエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体等が好ましい。
オレフィン系エラストマーの中でも、(a−1)エチレン−不飽和カルボン酸共重合体やそのアルキルエステル共重合体、又は(a−2)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルからなるオレフィン系共重合体と、(b)主として下記一般式(1)で示される繰り返し単位で構成された重合体又は共重合体の一種又は二種以上とが、少なくとも一点で化学結合した分岐又は架橋構造を有するグラフト共重合物が好適に利用できる。かかるグラフト共重合体は、単に(a−1)、(a−2)又は(b)を単独配合した場合では得られない顕著な耐衝撃性改良効果を得る。ここで、該グラフト共重合体を構成するための(a−1)又は(a−2)と(b)の割合は、(a−1)/(a−2):(b)として、通常95:5〜5:95(重量比)、好ましくは80:20〜20:80である。
Figure 2007169367
(一般式(1)中、Rは水素原子又は低級アルキル基を表し、Xは、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、シアノ基から選ばれる1種又は2種以上の基を表す。)
一般式(1)中、Xがアルコキシカルボニル基の場合のアルコキシ基としては、通常炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10のアルコキシ基であり、具体的には−COOCH、−COOC、−COOC、−COOCHCH(C)C、−COOC、−CN等が挙げられる。また、Xがアリーロキシカルボニル基の場合の、アリーロキシ基としては、フェノキシ基が挙げられる。
上述した(a−1)又は(a−2)と(b)とのグラフト共重合体は、特に熱衝撃特性の改善に効果があり、本発明の耐衝撃性付与剤として特に好適である。このうち、(a−1)エチレン−不飽和カルボン酸共重合体やそのアルキルエステル共重合体の具体例としては、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体などの共重合体が挙げられ、さらにこれらの共重合体の複数を混合して使用することもできる。
(a−2)オレフィン系共重合体を構成する一方のモノマーであるα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン−1等が挙げられるが、エチレンが好ましく用いられる。また、他のモノマーであるα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとしては、下記一般式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2007169367
(一般式(2)中、R’は水素原子または低級アルキル基を示す。)
上記一般式(2)で表されるα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとしては、アクリル酸グリシジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、エタクリル酸グリシジルエステル等が挙げられるが、特にメタクリル酸グリシジルエステルが好ましく用いられる。
(a−2)オレフィン系共重合体は、α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとを、通常よく知られたラジカル重合反応により共重合させることによって得ることができる。(a−2)の構成は、α−オレフィン単位が70〜99重量%、α,β−不飽和酸のグリシジルエステル30〜1重量%が好適である。
次に、主として上記一般式(1)で示される繰り返し単位で構成された該重合体又は共重合体(b)としては、例えばポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸−2−エチルヘキシル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸ブチル−スチレン共重合体等が挙げられるが、特に好ましくはアクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共重合体である。これらの該重合体又は共重合体(b)は対応するビニル系モノマーのラジカル重合によって製造することができる。
また、本発明で用いられる該グラフト共重合体の製法は、一般によく知られている連鎖移動法、電離放射線照射法など何れの方法によってもよいが、最も好ましい方法は、主鎖成分粒子中で、上述した重合体又は共重合体である(b)成分の単量体と、ラジカル(共)重合性有機過酸化物とを共重合せしめたグラフト化前駆体を溶融混練させ、重合体同士のグラフト化反応により製造する方法である。この方法は、グラフト効率が高く、熱による二次凝集が起こらないため、性能の発現がより効果的であるという点で好ましい。
熱可塑性エラストマーであるアクリル系エラストマーは、アクリル酸エステルの重合反応またはアクリル酸エステルを主体とする共重合反応により得られるゴム状弾性体であり、代表的には、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステルと、少量のブチレンジアクリレート等の架橋性モノマーを重合させて得た重合体に、メチルメタクリレート等のグラフト重合性モノマーをグラフト重合させて得たゴム状の重合体が挙げられる。
上記アクリル酸エステルとしては、ブチルアクリレートの他に、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどが挙げられる。また、架橋性モノマーとしては、ブチレンジアクリレートの他に、ブチレンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等のポリオールとアクリル酸またはメタクリル酸のエステル類、ジビニルベンゼン、ビニルアクリレート、ビニルメタクリレート等のビニル化合物、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジアリルマレート、ジアリルフマレート、ジアリルイタコネート、モノアリルマレート、モノアリルフマレート、トリアリルシアヌレート等のアリル化合物などが挙げられる。
また、上記グラフト重合性モノマーとしては、メチルメタクリレートの他に、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリルなどが挙げられる。このグラフト重合性モノマーは、その一部を、上記アクリル酸エステルと架橋性モノマーとを重合させて重合体を製造する際に共存させて共重合させることもできる。
スチレン系エラストマーとしては、スチレン等のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと未水素化及び/又は水素化した共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合体が挙げられる。かかるブロック共重合体を構成するビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第三級ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、p−メチルスチレン、1,1−ジフェニルスチレン等から選ばれる一種又は二種以上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。また、共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピレリレン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、フェニル−1,3−ブタジエン等から選ばれる一種又は二種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好ましい。ブロック共重合体中のビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物の共重合比率(ビニル芳香族化合物/共役ジエン化合物)は、通常5/95〜70/30であり、更には10/90〜60/40が好ましい。
上述したスチレン系エラストマーとしてのブロック共重合体の数平均分子量は、通常5000〜600000であり、好ましくは10000〜500000であり、分子量分布[重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)]は、好ましくは10以下である。また、該ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状、又はこれらの任意の組み合わせであってもよく、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックをAとし、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックをBとすると、例えば、A−B−A、B−A−B−A、(A−B−)4Si、A−B−A−B−A等の構造が挙げられる。更に該ブロック共重合体の共役ジエン化合物の不飽和結合は部分的に水素添加したものでもよい。
スチレン系エラストマーとしてのブロック共重合体の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、特公昭40−23798号、特公昭43−17979号又は特公昭56−28925号公報に記載された方法により、リチウム触媒などを用いて不活性溶媒中でビブロック共重合体を製造することができる。また、特公昭42−8704号、特公昭43−6636号公報又は特公昭59−133203号公報に記載された方法により、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加して、部分的に水添したブロック共重合体を製造することもできる。
本発明では上記したスチレン系エラストマーとしてのブロック共重合体をエポキシ化することによりエポキシ変性ブロック共重合体を使用することもできる。エポキシ変性ブロック共重合体は、上記のブロック共重合体を不活性溶媒中でハイドロパーオキサイド類、過酸類などのエポキシ化剤と反応させることにより得ることができる。ハイドロパーオキサイド類としては過酸化水素、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、クメンパーオキサイドなどが挙げられ、過酸類としては過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢酸などが挙げられる。このうち、エポキシ化剤としては、工業的に大量に製造され安価に入手でき、安定度も高いという点で過酢酸が好ましい。
エポキシ化の際には必要に応じて触媒を用いることができる。例えば、エポキシ化剤として過酸類を使用する場合には、炭酸ソーダなどのアルカリや硫酸などの酸を触媒として
用いることができる。また、ハイドロパーオキサイド類を使用する場合には、タングステン酸と苛性ソーダの混合物を、過酸化水素と、又はモリブデンヘキサカルボニルをターシャリーブチルハイドロパーオキサイドと併用することにより触媒効果を得ることができる。エポキシ化剤の量に厳密な規制はなく、それぞれの場合における最適量は、使用する個々のエポキシ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々のブロック共重合体等により決定される。
エポキシ変性ブロック共重合体を製造する際の不活性溶媒は、原料粘度を低下させ、エポキシ化剤を希釈して安定化するなどの目的で使用するが、好ましい溶媒は、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムである。また、エポキシ剤として過酢酸を使用する場合には、エーテル類やエステル類などの溶媒を用いることができる。
エポキシ化反応条件には制限はないが、エポキシ化剤の反応性によって使用できる反応温度領域が定まる。例えば、過酢酸の場合には、反応温度は0〜70℃が好ましく、0℃より低いと反応が遅くなり、70℃を超えると過酢酸の分解が起こる場合がある。また、ハイドロパーオキサイドの一例であるターシャリーブチルハイドロパーオキサイド/モリブデン二酸化物ジアセチルアセトナート系の場合には、同様の理由で20〜150℃が好ましい。反応混合物についての特別な操作は必要なく、例えば混合物を2〜10時間攪拌すればよい。得られたエポキシ変性共重合体の単離は適当な方法、例えば貧溶媒で沈澱させる方法、重合体を熱水中に攪拌下で投入し溶媒を蒸留留去する方法、直接脱溶媒法などで行うことができる。
上記エポキシ変性ブロック共重合体のエポキシ当量は、140〜2700g/molが好ましく、更に好ましくは200〜2000g/molである。エポキシ当量が2700g/molを超えると、相溶性が低下し、相分離が起こる場合がある。また、140g/mol未満では、特にゲル化物などの副反応が重合体の単離中に起こる場合がある。
ポリエステル系エラストマーの例としては、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステルをハードセグメントとし、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールやポリテトラメチレングリコール等のポリエーテル又はポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリカプロラクトンといった脂肪族ポリエステルをソフトセグメントとするブロック共重合体が挙げられるが、これに限定されるものではない。
ポリアミド系エラストマーの例としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12などをハードセグメントとし、上記と同様のポリエーテルまたは脂肪族ポリエステルをソフトセグメントとするブロック共重合体が挙げられるが、これに限定されるものではない。
ウレタン系エラストマーの例としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネートとエチレングリコール、テトラメチレングリコール等のグリコールとを反応させることによって得られるポリウレタンをハードセグメントとし、上記と同様のポリエーテルまたは脂肪族ポリエステルをソフトセグメントとするブロック共重合体が挙げられるが、これに限定されるものではない。
一方、コアシェルポリマーとは、多層構造からなり、ゴム層をガラス状の樹脂で形成されるシェル層が包含したコアシェル型グラフト共重合体である。コアシェル型共重合体のゴム層は、通常平均粒径が1.0μm以下、好ましくは0.2〜0.6μmのものが使用
できる。ゴム層の平均粒径が1.0μmを越えると、耐衝撃特性の改善効果が不十分な場合がある。かかるコアシェル型共重合体のゴム層としてはシリコーン系、ジエン系エラストマー単独か、又はこの中から選ばれる2種以上のエラストマー成分系を共重合/グラフト共重合させたものを用いることができる。
珪素系エラストマーとしては、オルガノシロキサン単量体を重合させて製造されるもので、オルガノシロキサンとしては、例えばヘキサメチルトリシクロシロキサン、オクタメチルシクロシロキサン、デカメチルペンタシクロシロキサン、ドデカメチルヘキサシクロシロキサン、トリメチルトリフェニルシロキサン、テトラメチルフェニルシクロテトラシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシロキサン等が用いられる。
更に、コアシェル型共重合体のガラス状の樹脂で形成されるシェル層としては、ビニル系重合体が好ましく用いられる。ビニル系重合体は、芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体、メタクリル酸エステル系単量体、及びアクリル酸エステル単量体の中から選ばれた少なくとも一種の単量体を重合あるいは共重合させて得られる。かかるコアシェル型共重合体のゴム層とシェル層は、通常グラフト共重合によって結合されている。このグラフト共重合化は、必要な場合には、ゴム層の重合時にシェル層と反応するグラフト交差剤を添加し、ゴム層に反応基を与えた後、シェル層を形成させることによって得られる。グラフト交差剤としては、ゴム層がシリコーン系の場合には、ビニル結合又はチオールを有したオルガノシロキサンが用いられ、中でも好ましくはアクロキシシロキサン、メタクリロキシシロキサン又はビニルシロキサンが使用される。
上述した耐衝撃改良剤の中でも、オレフィン系又はスチレン系の熱可塑性エラストマー、又はコアシェルポリマーが好ましい。
本発明の樹脂組成物中の(C)耐衝撃改良剤の含有量は、(A)芳香族ポリエステル樹脂と(B)脂肪族ポリエステル共重合体との合計100重量部に対して、0.5〜40重量部である。0.5重量部未満では耐衝撃性や耐ヒートショック性の向上が認められない場合があり、また、40重量部を越えると、引張強度、曲げ強度などの機械的特性が低下する場合がある。該(C)耐衝撃改良剤の含有量は、好ましくは1〜35重量部、より好ましくは2〜30重量部、特に好ましくは5〜25重量部である。
(D)強化充填剤
本発明のポリエステル樹脂組成物は、上述した(A)芳香族ポリエステル樹脂、(B)脂肪族ポリエステル共重合体、及び(C)耐衝撃改良剤の他に、更に(D)強化充填剤を含有ことが好ましい。これにより、耐衝撃性等の機械的特性や荷重たわみ温度等の熱的特性が向上するというメリットがある。
本発明に充填する強化充填剤としては繊維状強化材が好ましく、その種類に特に制限はないが、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、ホウ素繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ素チタン酸カリウム繊維、金属繊維などの無機繊維や、芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリエステル繊維、アラミド繊維、フッ素樹脂繊維、天然繊維などの有機繊維などを挙げることができる。これらの繊維状強化材は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中でも、無機繊維、特にはガラス繊維が好適である。
本発明に用いるガラス繊維には特に制限はないが、例えば、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、S−2ガラスなどのガラス繊維を挙げることができる。これらの中で、アルカリ分が少なく、電気的特性が良好なEガラスを特に好適に用いることができる。
本発明に用いる繊維状強化材の平均繊維径には特に制限はないが、1〜100μm、更には2〜50μm、特には3〜30μm、最も好ましくは5〜20μmが好ましい。平均
繊維径が1μm未満の繊維状強化材は、製造が容易でなく、コスト高になるおそれがある。また、繊維状強化材の平均繊維径が100μmを超えると、繊維状強化材の引張強度が低下するおそれがある。本発明に用いる繊維状強化材の平均繊維長に特に制限はないが、0.1〜20mm、更には1〜10mmが好ましい。繊維状強化材の平均繊維長が0.1mm未満であると、繊維状強化材による補強効果が十分に発現しないおそれがある。また、繊維状強化材の平均繊維長が20mmを超えると、樹脂との溶融混練や、樹脂組成物の成形が困難になるおそれがある。
本発明に用いる繊維状強化材、特にガラス繊維は、表面処理剤による処理がなされたものであることが好ましい。表面処理剤でガラス繊維の表面を処理することにより、樹脂とガラス繊維との界面に強固な接着又は結合が生じ、樹脂からガラス繊維に応力が伝達されて、ガラス繊維による補強効果が発現する。使用する表面処理剤に特に制限はなく、例えば、ビニルトリクロロシラン、メチルビニルジクロロシランなどのクロロシラン系化合物、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン系化合物、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシランなどのエポキシシラン系化合物や、アクリル系化合物、イソシアネート系化合物、チタネート系化合物、エポキシ系化合物などを挙げることができる。
本発明に用いる繊維状強化材、特にガラス繊維は、収束剤による処理がなされたものであることが好ましい。収束剤でガラス繊維を処理することにより、ガラス繊維の取り扱い作業性を向上し、ガラス繊維の損傷を防ぐことができる。使用する収束剤に特に制限はなく、例えば、酢酸ビニル樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂エマルジョンなどを挙げることができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物には、上述した繊維状強化材と共に他の充填材を配合することができる。他の充填材としては、例えば、ガラスフレーク、雲母、金属箔等の板状無機充填材や、セラミックビーズ、アスベスト、ワラストナイト、タルク、クレー、マイカ、ゼオライト、カオリン、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の粒状無機充填材等を挙げることができる。中でも、板状無機充填材、特にはガラスフレークは、成形品の異方性及びソリを低減することができるため好ましい。
(D)強化充填材の含有量は、(A)芳香族ポリエステル樹脂と(B)脂肪族ポリエステル共重合体との合計100重量部に対して0〜150重量部であり、好ましくは5〜100重量部、更に好ましくは10〜70重量部である。強化充填材の含有量が150重量部を超えると、溶融混練や、樹脂組成物の成形が困難になるおそれがある。
本発明のポリエステル樹脂組成物には、必要に応じて慣用の添加剤などを配合することができる。例えば、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン酸およびそのエステル、シリコンオイル等の離型剤;ヒンダードフェノール系、リン酸エステル系、亜リン酸エステル系、チオエーテル系などの熱安定剤;結晶化促進剤;紫外線吸収剤あるいは耐侯性付与剤;難燃剤および難燃助剤;染料、顔料、発泡剤、帯電防止剤などの樹脂添加剤が挙げられる。
また、上記の添加物の他、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロンMXD6等の各種ポリアミド樹脂、各種ポリアミドエラストマー、ポリカーボネート、各種スチレン系樹脂(ポリスチレン、ABS、AS、MS等)、各種アクリル系樹脂、各種オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、フ
ッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン等)、アイオノマー樹脂、エラストマー(イソブチレン−イソプレンゴム、スチレン−ブタジェンゴム、スチレン−ブタジェンゴム−スチレン、エチレン−プロピレンゴム等)、熱硬化性樹脂(フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂)等の樹脂も配合することができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、前記の(A)芳香族ポリエステル樹脂、(B)脂肪族ポリエステル共重合体、(C)耐衝撃改良剤、及び必要に応じて使用される各種添加剤などを配合し、ドライブレンド又は溶融混練する方法で製造される。ドライブレンドは、例えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、ドラムブレンダー等を使用して行われる。溶融混練は、各種押出機、ブラベンダープラストグラフ、ラボブラストミル、ニ−ダー、バンバリーミキサー等を使用して行われる。溶融混練時の加熱温度は、通常230〜290℃である。混練時の分解を抑制するには、前記の熱安定剤を使用するのが好ましい。各成分は、付加的成分を含めて混練機に一括して供給するか、または、順次に供給することが出来る。更には、付加的成分を含め各成分から選ばれた2種以上の成分を予め混合しておくことも出来る。ガラス繊維などの繊維状強化充填材は、押出機の途中から樹脂が溶融した後に添加することにより、破砕を避け、高い特性を発揮させることが出来る。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、熱可塑性樹脂の成形法として知られる種々の成形法、例えば、射出成形、中空成形、押出成形、圧縮成形、カレンダー成形、回転成形などの成形法により、電気・電子機器分野、自動車分野、機械分野、医療分野、包装分野、繊維分野などに使用される各種製品に成形することが出来る。また、本発明の樹脂組成物は、流動性が良いため、中でも射出成形法が好適であり、特にリレーケースなどの薄肉成型品や自動車外板など大型成型品を射出成形するのに好適である。射出成形の際は、樹脂温度を240〜280℃にコントロールすることが好ましい。更には、本発明の樹脂組成物から得られる成形体は耐ヒートショック性に優れることから、特には金属又は無機固体を用いたインサート成形に好適である。
インサート成型法とは、樹脂に金属又は無機固体(以下「金属等」と略す)を埋め込み、樹脂の特性と金属等の特性を生かす成形法であり、自動車、電気製品、OA機器その他の部品等の広い分野に利用されている。特に近年樹脂化が進む自動車のエンジン廻りの部品、例えばイグニッションシステムやディストリビューターの部品等は、構造が複雑であり、樹脂の肉厚変化が大きいことの他、エンジン廻りで使用されるため温度変化が大きい。本発明の樹脂組成物から得られる成形品は、靱性や耐衝撃性に優れ、とりわけ肉厚が1cm以下、更には5mm以下、特には3mm以下、最も好ましくは1mm以下の部分を有する肉薄の成形品であっても、ヒートショック及び加水分解に対する安定性に優れている。よって、アルミ、銅、鉄、真鍮等の金属部品を、本発明の樹脂組成物でインサート成形して、これらの部品を製造することにより、長期間の温度変化に耐える性能を備えた成形品を得ることができる。
本発明の強化ポリエステル樹脂組成物は、生分解性と耐衝撃性に優れており、特に耐衝撃性が要求される各種構造体材料としての使用が期待される。具体的には、例えば、航空機、ロケット、人工衛星などの航空・宇宙機、鉄道、船艇、自動車、自動二輪車、自転車などの輸送機器の構造材や外板、圧力部材;電気・電子機器における筐体や内部精密部品;筆記用具、机、椅子などの各種事務用品、各種の樹脂構造体を含む日用品などとして好適に使用することが出来る。中でも、上述したようにヒートショックに対する安定性が求められる自動車用部品等のインサート成形品として好適に使用することができる。
また、本発明のポリエステル樹脂組成物は、成形加工性(流動性)に優れ、生産性が高いため、上述した用途の中でも、特に、生産量の多い自動二輪車や自動車の構造材、外板、圧力部材などの他、電気・電子機器における筐体、機械内部の歯車などの微小精密部品
に代表される樹脂構造体として利用するのが好ましい。具体的には、自動二輪車のメインフレーム、自動車のプラットホーム等の基本骨格材料;フロントエプロン、フード、ルーフ、ハードトップルーフ、ピラー、トランクリッド、ドア、フェンダー、サイドミラーカバー等の自動車外板;フロントエアダム、リアスポイラー、サイドエアダム、エンジンアンダーカバー等の空力部材;インストルメントパネル等の自動車内装材;フレキシブルディスクやハードディスク等の電気・電子機器における筐体;歯車、配線コネクタ、各種スイッチ等の微小精密部品などの樹脂構造体が挙げられる。
以下、実施例および比較例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の例に制約されるものではない。以下の例で使用した原材料及び物性測定方法は次の通りである。
[原材料]
(A)芳香族ポリエステル樹脂
(A−1)PBT1
テレフタル酸1.0モルに対して1,4−ブタンジオール1.8モルの割合で両原料をス
ラリー調製槽に供給し、攪拌装置で混合して調製したスラリー1,000重量部を、連続
的にギヤポンプにより、温度230℃、圧力101kPaに調整した第一エステル化反応槽に移送するとともに、テトラブチルチタネート0.158重量部(理論ポリマーに対するTi量として30ppm)を供給し、滞留時間2時間で、攪拌下にエステル化反応させてオリゴマーを得た。
第一エステル化反応槽で得られたオリゴマーを、温度240℃、圧力101kPaに調整した第二エステル化反応槽に移送し、滞留時間1時間で、撹拌下にエステル化反応をさらに進めた。
次いで、第二エステル化反応槽で得られたオリゴマーを、温度250℃、圧力6.67
kPaに調整した第一重縮合反応槽に移送し、滞留時間2時間で、攪拌下に重縮合反応させ、プレポリマーを得た。
更に、第一重縮合反応槽で得られたプレポリマーを、温度250℃、圧力133Paに調整した第二重縮合反応槽に移送し、滞留時間3時間で、攪拌下に重縮合反応をさらに進めて、ポリマーを得た。このポリマーを第二重縮合槽から抜き出してダイに移送し、ストランド状に引き出して、ペレタイザーで切断することにより、ベレット状のポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT1)を得た。
得られたポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT1)の末端カルボキシル基濃度は20eq/tonであり、固有粘度は0.85dl/g、残存テトラヒドロフラン量は18
0ppm(重量比)であった。
(A−2)PBT2
テレフタル酸ジメチル1.0モルに対して、1,4−ブタンジオール1.8モルの割合と
なるよう両原料の合計1,000重量部をエステル交換反応槽に供給し、テトラブチルチ
タネート0.53重量部(理論ポリマーに対するTi量として100ppm)を添加して、温度210℃、圧力101kPaで、3時間エステル交換反応させて、オリゴマーを得た。
引き続いて、得られたオリゴマーを、重縮合反応槽に移送し、攪拌下に、温度250℃、圧力133Paで、3時間重縮合反応を進めてポリマーを得た。次いで、窒素圧をかけてストランド状に抜き出し、ペレタイザーで切断することにより、ペレット状のポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT2)を得た。
得られたポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT2)の末端カルボキシル基濃度は41eq/tonであり、固有粘度は0.85dl/g、残存テトラヒドロフラン量は68
0ppm(重量比)であった。
(A−3)PBT3
PBT2の製造方法において、テトラブチルチタネートの使用量を1.00重量部とし
、重縮合反応の重合温度を260℃、重合圧力を333Pa、重合時間を4時間としたこと以外は、同様にしてペレット状のポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT3)を得た。
得られたポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT3)の末端カルボキシル基濃度は55eq/tonであり、固有粘度は0.85dl/g、残存テトラヒドロフラン量は70
0ppm(重量比)であった。
(B)脂肪族ポリエステル共重合体
(B−1)脂肪族ポリエステル共重合体1(PBSL)
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、減圧装置を備えた反応容器に、コハク酸118.1重量部、1,4−ブタンジオール104.5重量部、酸化ゲルマニウムを予め1重量%溶解させた90重量%乳酸水溶液6.40重量部、結晶核剤としてスーパータルク0.2重量部を仕込み、窒素置換によって系内を窒素雰囲気下にした。次に、系内を攪拌しながら220℃に昇温し、この温度で1時間反応させた。その後30分かけて230℃に昇温し、同時に1時間30分かけて0.07×10Paになるように減圧し、この圧力下で4時間反応を行い、白色のポリエステルを得た。得られたポリエステルの固有粘度は1.82dl/gであった。各成分のモル%はコハク酸単位48.8モル%、1,4−ブタンジオール単位48.8モル%、乳酸単位2.4モル%であった。得られた脂肪族ポリエステルをPBSL(ポリブチレンサクシネートラクテート)とする。
(B−2)脂肪族ポリエステル共重合体2(PBSLA)
上記(B−1)脂肪族ポリエステル共重合体−1の製造法において、コハク酸118.1重量部に変えて、コハク酸94.48重量部及びアジピン酸29.23重量部としたこと以外は同様に重合反応を行った。得られたポリエステル重合体の固有粘度は1.82dl/gであった。各成分のモル%はコハク酸単位38.7モル%、1,4−ブタンジオール単位48.8モル%、乳酸単位2.8モル%、アジピン酸単位9.7モル%であった。得られた脂肪族ポリエステルをPBSLA(ポリブチレンサクシネートラクテートアジペート)とする。
(C)耐衝撃改良剤
(C−1)コアシェルポリマー
ブチルアクリレート69.3重量部、ブチレンジアクリレート0.35重量部およびジアリルマレート0.35重量部を重合させて得た共重合体に、メチルメタクリレート30重量部をグラフト重合させて得られたコアシェル型アクリルゴム。
(C−2)オレフィン系エラストマー
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(ボンドファースト2C:住友化学製)(C−3)オレフィン系エラストマー
エチレン-アクリル酸エチル共重合体70重量部とメタクリル酸メチル-アクリル酸ブチル共重合体30重量部とのグラフト共重合体(モディパーA5300:日本油脂(株)製)
(C−4)オレフィン系エラストマー
エチレン-アクリル酸エチル共重合体(エバフレックスEEA A713:日本ユニカ
ー(株)製)
(C−5)スチレン系エラストマー
エポキシ変性スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(ESBS)(エポフレンドAT501:ダイセル化学工業(株)製)
(D)繊維状強化材
ガラス繊維:日本電気硝子(株)製、商品名T−187、平均繊維径13μm、平均繊維長3mm
[物性測定法]
(1)固有粘度
PBT樹脂について、ウベローデ型粘度計を使用し、1,1,2,2−テトラクロロエタン/フェノール=1:1(重量比)の混合溶媒30℃で測定した溶液粘度から求めた。ハギンズ定数は0.33とした。
(2)末端カルボキシル基濃度
ベンジルアルコール3mlに樹脂0.1gを溶解し、水酸化ナトリウム0.1モル/1リットルベンジルアルコール溶液を使用し、滴定法により求めた。
(3)Ti原子含有量
Induced Coupled Plasma(ICP)により、PBT樹脂中のチタン金属濃度(重量比)を定量した。
(4)残存テトラヒドロフラン量(THF量)
PBT樹脂のペレット5gを水10gに浸漬させ、120℃の加圧下で6時間処理し、水中に溶出したテトラヒドロフランをガスクロマトグラフィーにより定量した。
(5)ポリマー組成
H−NMR法により測定したスペクトルの面積比により各成分の組成(モル%)を計算した。
(6)溶融粘度
東洋精機製キャピログラフ1Cを用い、270℃、剪断速度6080sec−1の条件で溶融粘度を測定した。溶融粘度の値が低い程、流動性に優れることを示す。
(7)シャルピー衝撃強さ
ISO179−2に準拠してシャルピー衝撃試験を行い測定した。
(8)生分解性試験
テストピースを5月間土中に埋没させた後、目視により観察し、複数の虫食い状の穴が認められれば生分解性有り(〇)、穴が認められない場合は生分解性無し(×)と判定した。
(9)耐ヒートショック性
図1に示す直方体状の鉄のインサート物(16mm×33mm×3mm)を用い、竪型射出成形機(日精樹脂工業(株)製 型式TH60R5VSE)にて図2に示す金型キャビティーでインサート成形を行い、実施例及び比較例の樹脂組成物から図3に示すインサート成形品(18mm×35mm×5mm)を製造した。このインサート成形品の樹脂部の肉厚は1mmである。得られたインサート成形品には支持ピン跡が残り、この付近に2つのウエルドラインが発生した。このインサート成形品について、熱衝撃試験装置(入江製作所製 型式DTS−30)を用いヒートショック試験を行った。試験の条件は−40℃で1時間と130℃で1時間の各条件の組み合わせを1サイクルとし、ウエルドラインにおいて割れが発生するサイクル数を求めた。割れの発生の有無は25サイクル毎に確認した。
[実施例1〜7及び比較例1〜8]
PBT樹脂、脂肪族ポリエステル共重合体、耐衝撃改良剤を、表1に示される配合比率となるようドライブレンドした混合物を、二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX30HSST L/D=42)のメインホッパーより投入し、一方、ガラス繊維をサイドフィーダーより投入し、吐出量20kg/h、スクリュー回転数150rpm、バレル温度260℃の条件下で押出し、ペレット化して樹脂組成物のペレットを得た。
得られたペレットから、射出成形機(住友重機械社製、型式SH−100)により、シリンダー温度250℃、金型温度80℃の条件下でISO試験片を成形し、前記の方法に従って、機械的特性を測定した。また、得られたペレットから、卓上熱プレス機により、厚み0.3〜0.37mmのフィルムを作成し、これを2cm×2cmに切断してテストピースとしたものについて、前記の方法により生分解性を評価した。また、前記の方法により耐ヒートショック性を評価した。結果を表1に示した。
Figure 2007169367
表1の結果から以下のことが判明する。
(1)(A)PBT樹脂に(B)脂肪族ポリエステル共重合体と(C)耐衝撃改良剤を配合した実施例1〜7の樹脂組成物は、該(B)共重合体を含まない比較例1〜5の樹脂組
成物に比べ、生分解性を示し、衝撃強度が高く、耐ヒートショック性も著しく改善されている。また、溶融粘度が小さく流動性が良いため、薄肉や大型の成形品に適している。
(2)実施例1〜7の樹脂組成物は、(C)耐衝撃改良剤を含まない比較例6及び7に比べ、衝撃強度に優れ、耐ヒートショック性も著しく改善されている。
(3)(A)PBT樹脂の末端カルボキシル基濃度が41eq/tonである実施例2は、該濃度が55eq/tonである比較例8に比べ、衝撃強度が高く、耐ヒートショック性が優れており、インサート成形品用に優れている。
(4)末端カルボキシル基濃度が20eq/tonのPBT樹脂を使用した実施例1は、該濃度が41eq/tonのPBT樹脂を使用した実施例2に比べ、耐ヒートショック性に優れており、インサート成形品用に優れている。
実施例及び比較例の樹脂組成物をインサート成形する際に用いた直方体形状の鉄製インサート物(16mm×33mm×3mm)の斜視図 インサート物が支持ピンで支えられた金型キャビティーの断面図 支持ピン跡付近に2つのウェルドラインが発生しているインサート成型品(18mm×35mm×5mm)の斜視図
符号の説明
1:インサート物
2:支持ピン
3:インサート物
4:キャビティー
5:支持ピン跡
6:ウエルドライン

Claims (7)

  1. (A)芳香族ポリエステル樹脂1〜99重量部、及び(B)脂肪族ポリエステル共重合体1〜99重量部の合計100重量部に対して、(C)耐衝撃改良剤を、0.5〜40重量部含有するポリエステル樹脂組成物であって、該(A)芳香族ポリエステル樹脂の末端カルボキシル基濃度が50eq/ton以下であり、該(B)脂肪族ポリエステル共重合体が、下記(I)式で表される脂肪族オキシカルボン酸単位を0〜30モル%、下記(II)式で表される脂肪族及び/又は脂環式ジオール単位を35〜50モル%、並びに下記(III)式で表される脂肪族ジカルボン酸単位を35〜50モル%含むことを特徴とするポ
    リエステル樹脂組成物。
    Figure 2007169367
  2. 該(A)芳香族ポリエステル樹脂が、ポリブチレンテレフタレート樹脂である請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物。
  3. 該(A)芳香族ポリエステル樹脂中のチタン化合物の含有量が、チタン原子換算で70ppm(重量比)以下である請求項1又は2に記載のポリエステル樹脂組成物。
  4. 該(B)脂肪族ポリエステル共重合体が、(I)式で表される脂肪族オキシカルボン酸単位を0.5〜20モル%含む請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  5. 該(C)耐衝撃改良剤が、オレフィン系又はスチレン系の熱可塑性エラストマー、及びコアシェルポリマーから選ばれる請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物を成形して成ることを特徴とする成形体。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物と、金属又は無機固体とをインサート成形してなる請求項6に記載の成形体。
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