JP2007197843A - 被服とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な方法により生地の繋ぎ目を平坦に連結して作られ、伸縮性があり着用感が良好で、外観がすっきりとしている被服とその製造方法を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂の繊維により形成され伸縮性を有した一対の生地12と、一対の生地12を互いに重ねた状態で溶融して連結した溶着部14とを有する。溶着部14を切り残して一対の生地12の端部がカットされた切断部12aと、切り残された溶着部14を中心として一対の生地12を開いた状態で切断部12aを覆って取り付けられた一軸延伸性のテープ16を備える。生地12は任意の方向に伸縮性を有し、テープ16は生地12の切断部12aに沿う方向に伸縮性を有し、切断部12aと交差する方向には伸縮性を有しない。
【選択図】図2

Description

この発明は、生地の繋ぎ目が平坦に形成された被服とその製造方法
に関する。
従来、衣服等の被服は、複数の生地が縫い合わされて所定形状に形成されている。また、生地が熱可塑性樹脂製の繊維で作られている場合、溶断溶着方法により貼り合わせる方法がある。例えば、特許文献1に開示されている衣料品及び衣料品の製造方法は、熱可塑性合成樹脂繊維で作られた布帛を複数重ね合わせ、それらの端部相互を、カットローラと超音波を発生するホーンが設けられた超音波溶着機を用いて接合するものである。これにより布帛は、被溶着部を最小幅にて溶着され、溶着側縁に近接して溶断部が設けられ、被溶着部をフラットに修正加工し、シームテープを加熱接着して接合部ができあがるものである。
特開2005−226173号公報
上記従来の技術の場合、布帛を溶着し溶断する超音波溶着機は、カットローラ先端が細く形成された特殊なものであり、一般的な装置ではなかった。また、被溶着部が十分に小さい面積ではなく、溶着された一対の生地を開いたときに被溶着部が生地から突出し、厚みが生じるものであった。
また、上記従来の技術は、伸縮性がほとんどない布帛に適用されるものであり、大きく伸縮する編み地の製品の場合、接合部にシームテープを貼ると接合部のテープ長手方向の伸縮性がなくなり、ニット製品として機能しなくなるものである。また、接合部に伸縮可能なゴム等の材料のシームテープを貼ると、テープ幅方向にテープが延びた場合に接合部が破断してしまうという問題があった。
この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な方法により生地の繋ぎ目を平坦に連結して作られ、伸縮性があり着用感が良好で、外観がすっきりとしている被服とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、熱可塑性樹脂の繊維により形成され伸縮性を有した一対の生地と、前記一対の生地を互いに重ねた状態で溶融して連結した溶着部と、前記溶着部を切り残して一対の生地の端部がカットされた切断部と、前記切り残された溶着部を中心として前記一対の生地を開いた状態で前記切断部を覆って取り付けられた一軸延伸性のテープが設けられ、前記テープは前記生地の前記切断部に沿う方向に伸縮性を有するとともに前記切断部と交差する方向には伸縮性を有せず、前記生地が任意の方向に伸縮性を有するように形成された被服である。
前記テープは、長手方向に伸縮する一軸延伸性の布地と、前記布地の片面に取り付けられた第一ホットメルト層と、前記布地の第一ホットメルト層とは反対側の面に取り付けられたポリウレタンフィルムと、このポリウレタンフィルムの前記第一ホットメルト層と反対側の面に取り付けられた第二ホットメルト層とから成るものである。
またこの発明は、熱可塑性樹脂の繊維により形成され伸縮性を有した一対の生地を互いに重ね、一対の生地の所定位置を超音波溶着装置で溶着部を形成し、前記溶着部の端部に形成される前記生地表面との間の段部に沿って前記溶着部の一部を残して一対の生地の端部をカットして切断部を形成し、前記切り残された溶着部を中心として前記一対の生地を開いた状態で、前記切断部を覆って前記切断部に沿う方向にのみ伸縮性を有した一軸延伸性のテープを貼り付ける被服の製造方法である。
本発明の被服とその製造方法は、生地の繋ぎ目を平坦に連結して作られているため、着用感が良好であり、また外観もすっきりとしたものである。繋ぎ目には一軸延伸タイプのテープが取り付けられ、繋ぎ目の合わせ方向には伸縮せず高い強度で補強し破断することがなく、繋ぎ目に沿う方向には伸縮可能であり身体の動きに伴って自由に伸縮する。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図3はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態の被服10は、互いに繋ぎ合わせて衣服などの製品を形成する一対の生地12が設けられ、生地12は、例えば熱可塑性樹脂の繊維を編んで作られ伸縮性を有している。生地12の素材は、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリアクリル、ポリプロピレン等であり、この素材から選ばれる2種以上を組み合わせた混合繊維でもよい。
一対の生地12の端縁部を形成した切断部12aは、繊維を加熱溶着した溶着部14で互いに連結されている。溶着部14は、一対の生地12を重ねた状態で溶着して形成され、溶着部14を生地12の厚み方向に二つ折りにして一対の生地12をほぼ180度に広げ、平坦に連結されている。
一対の生地12の切断部12aは、生地12を広げた状態で互いに端縁部が当接し、生地12の片面には、切断部12aを覆ってテープ16が貼り付けられている。テープ16は、長手方向には伸縮し、長手方向に対して直交する方向には伸縮しない一軸延伸性である。
テープ16の構造は、図3に示すように、一軸延伸性を有する編み地から成る布地18と、布地18の片面に取り付けられた第一ホットメルト層20と、第一ホットメルト層20の布地18と反対側の面に取り付けられたポリウレタンフィルム22と、ポリウレタンフィルム22の第一ホットメルト層20と反対側の面に取り付けられた第二ホットメルト層24が設けられている。例えば、第一ホットメルト層20の厚みは30μm、ポリウレタンフィルム22は20μm、第二ホットメルト層24は30μmである。このように布地18に弾力性の強いポリウレタンフィルム22を貼ることにより、伸張後の戻りが良好となる。なお、第一ホットメルト層20は、布地18とポリウレタンフィルム22の接着を、第二ホットメルト層24はテープ16と生地12の接着を行っている。テープ16は耐塩素性を有し、洗濯の際の漂白や、消毒処理されたプールでの着用に影響を受けないものである。テープ16の一軸延伸性は、布地18の経糸を横方向に振りながら編み上げる構造において、横方向に経糸を横に振る際に、糸に余裕を持たせずに往復させるとともに、縦方向にはループをとって編み、縦方向に伸縮性を持たせている。
次に、この実施形態の被服10の製造方法について説明する。まず、図1に示すように、繋ぎ合わせる一対の生地12の所定位置を互いに重ね合わせ、超音波溶着装置26で、切断部12aとなる位置をなぞって超音波溶着を行い、図2(a)に示すように、一対の生地12の端部に順に溶着部14を形成する。このとき、溶着部14は生地12の他の部分よりも薄くなり、生地12の表面との境界に段差28ができる。次に、図2(b)に示すように、段差28からわずかな間隔をおいて段差28に沿いながら、溶着部14を切断装置等で切断し、切断部12aを形成する。これにより、一対の生地12は、僅かの幅の溶着部14を介して連結され、また所定形状にカットされる。次に、溶着部14を生地12の厚み方向に折り曲げるようにして一対の生地12をほぼ180度に広げる。このとき、一対の生地12の切断部12aは生地12の一方の面に位置する。この後、図2(c)に示すように、生地12の切断部12aが位置した片面に、切断部12aを覆って一軸延伸タイプのテープ16を貼付する。テープ16は、切断部12aに沿って第二ホットメルト層24を合わせて加熱し、接合する。
この実施形態の被服10によれば、生地12の繋ぎ目に、縫製による縫い目がないためころつきがなく、皮膚障害が起こらず、着用感が良好であり、外観も段差がなく、すっきりとしたものである。生地12は、縫製する必要がなく、また溶着部14の形成と切断部12aのカットを一般的な超音波溶着装置や切断装置で行うことができ、製造が簡単である。テープ16は一軸延伸タイプであり幅方向に伸縮しないため、生地12の繋ぎ目が左右に広がることを防ぎ、確実に生地12の連結を維持することができる。テープ16は溶着部14の長手方向には伸縮するため、身体の動きに追従して伸縮し動きやすい。溶着部14を切断して切断部12aを形成する工程は、段差28を利用して位置決めが容易であり、正確に僅かの溶着部14を残して生地12をカットすることができる。更に溶着部14が小さいことから一対の生地12を広げたときに凹凸にならず、厚みが生じなくて平坦となり、外観上及び着用感が良好である。
この発明の被服は、スキーレーシングワンピース、スパッツ、水着、インナー、パンツ、自転車用タイツ等の衣服や、フリース等のミドラーやレインスーツ等のアウターにも適用することができ、その他帽子等、いろいろなものに使用可能である。テープを貼る面は、生地の表面でも裏面でもよく、両面でもよい。生地の素材や組織は自由に変更可能であり、編地や織り地等適宜選択可能であり、熱可塑性樹脂の繊維と天然繊維または半合成繊維とで構成される糸で作られたものでもよい。テープの素材や組織、厚さも適宜変更可能である。
この発明の一実施形態の被服の製造方法を示す縦断面図である。 この実施形態の被服の製造工程を示す縦断面図である。 この実施形態の被服の拡大縦断面図である。
符号の説明
10 被服
12 生地
12a 切断部
14 溶着部
16 テープ
18 布地
20 第一ホットメルト層
22 ポリウレタンフィルム
24 第二ホットメルト層
26 熱溶着プレス装置
28 段差

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂の繊維により形成され伸縮性を有した一対の生地と、前記一対の生地を互いに重ねた状態で溶融して連結した溶着部と、前記溶着部を切り残して一対の生地の端部がカットされた切断部と、前記切り残された溶着部を中心として前記一対の生地を開いた状態で前記切断部を覆って取り付けられた一軸延伸性のテープが設けられ、前記テープは前記生地の前記切断部に沿う方向に伸縮性を有するとともに前記切断部と交差する方向には伸縮性を有せず、前記生地が任意の方向に伸縮性を有するように形成されたことを特徴とする被服。
  2. 前記テープは、長手方向に伸縮する一軸延伸性の布地と、前記布地の片面に取り付けられた第一ホットメルト層と、前記布地の第一ホットメルト層とは反対側の面に取り付けられたポリウレタンフィルムと、このポリウレタンフィルムの前記第一ホットメルト層と反対側の面に取り付けられた第二ホットメルト層とから成ることを特徴とする請求項1記載の被服。
  3. 熱可塑性樹脂の繊維により形成され伸縮性を有した一対の生地を互いに重ね、一対の生地の所定位置を超音波溶着装置で溶着部を形成し、前記溶着部の端部に形成される前記生地表面との間の段部に沿って前記溶着部の一部を残して一対の生地の端部をカットして切断部を形成し、前記切り残された溶着部を中心として前記一対の生地を開いた状態で、前記切断部を覆って前記切断部に沿う方向にのみ伸縮性を有した一軸延伸性のテープを貼り付けることを特徴とする被服の製造方法。


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