JP2007201239A - 電解コンデンサ用エッチング箔とそれを用いた陽極箔の製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ用エッチング箔とそれを用いた陽極箔の製造方法 Download PDF

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博司 岡崎
Kazuyuki Adachi
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Abstract

【課題】 陽極箔の一部に、結果的に機械的強度が強化された接続用の圧縮部を設けるという簡単な構造で、静電容量を損なうことなく、複数の陽極箔または陽極箔とリード端子等とを確実に接続することができるようにした積層型電解コンデンサ用陽極箔とその製造方法を提供すること。
【解決手段】電解コンデンサ用アルミニウム箔にエッチングピットを設けた後、プレスヘッドを搭載したプレス機のようなもので、上下から部分的に圧縮処理を施すことによって形成する圧縮部分を、目的の数だけ設ける。次に、前記箔の表面を化成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解コンデンサ用エッチング箔とそれを用いた陽極箔の製造方法に関する。
一般にアルミニウム電解コンデンサ用陽極箔は、単位面積当たりの静電容量を高めるため、電気化学的または化学的にエッチング処理することにより、エッチングピットを形成したエッチング箔の表面に、化成により酸化皮膜を設けたものである(例えば、特開平3-109711号公報、特開平10-256096号公報等)。エッチングピットは、陽極箔の表裏面に貫通するもの(以下、貫通ピットという)と、貫通しないもの(以下、不貫通ピットという)とがある。特に、貫通タイプの陽極箔は、貫通ピットを電解液が浸透し、陰極箔へのイオン伝導が行われるため、陽極箔を2枚重ねてダブルアノードとして使用できる反面、不貫通タイプの陽極箔と異なり、厚さ方向の中心部に芯と呼ばれる地金部分が少ないため、機械的強度が弱く、化成処理したり、陽極箔を複数枚積層して接続したりする際に、箔割れしたり切断してしまう。
このため、従来は、機械的強度を維持するために、ピット数を少なくしたり、箔の側縁部にエッチングされない帯状の未エッチング部を設けたりしていた。また、特開平2000-231582号公報では、エッチングする前に任意の形状で表裏またはどちらか一方をマスキングし、部分的にエッチングピットの発生を抑制し、未エッチング部分を設け接続部とする方法もある。
特開平3-109711号公報 特開平10-256096号公報 特開平2000-231582号公報
しかしながら、ピット数を少なくして貫通ピットが形成されていない部分を多く残すと、単位面積当たりで得られる静電容量が制限されるため、大容量化を図る上で障害になるという問題があった。陽極箔の側縁部に帯状の未エッチング部を設ける場合も、それだけ有効表面積が減少するため、大容量化を図る上で障害になる。
また、特開平2000-231582号公報に記載された方法は、エッチング前にあらかじめマスキングを必要とし、さらにエッチング工程内でマスキング塗布部分を除去する必要があるため、マスキング工程と、マスキング塗布部分の除去工程にて発生する使用済み塗布剤の処理の工程が増えるという問題があった。
本発明は上記した従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、陽極箔の一部に、結果的に機械的強度が強化された接続用の圧縮部を設けるという簡単な構造で、静電容量を損なうことなく、複数の陽極箔または陽極箔とリード端子等とを確実に接続することができるようにした積層型電解コンデンサ用陽極箔を提供することにある。
また、この構造とすることで、積層型だけでなく、巻回型の電解コンデンサにおいても、適用が可能である。
エッチングピットを有する電解コンデンサ用エッチング箔において、箔どうしまたはその他必要な部材を接続する接続用の圧縮部分を設けた電解コンデンサ用エッチング箔を提供するものである。
また、電解コンデンサ用箔にエッチングピットを設ける第1工程と、前記箔に接続用の圧縮部分を設ける第2工程と、前記箔の表面を化成する第3工程とを備えた、電解コンデンサ用陽極箔の製造方法を提供するものである。
本発明に係る接続用部分圧縮を施した陽極箔を用いれば、エッチング工程により粗面化されることによる形成された微細な空間が、圧縮により押しつぶされることによって機械的強度を増大することができる。
また、上記微細な空間が圧縮されることにより、その後の製造工程である化成工程において、上記微細な空間内部の化成皮膜形成が抑制されるので、陽極箔の脆くなる部分が減少し、機械的強度を維持することができる。
これらにより、コールドウェルド法(圧着法)などによって、複数の陽極箔を積層して接続する際や、陽極箔とリード端子等とを接続する際に、接続部において、箔割れしたり、切断してしまうことを防止することができる。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るエッチング箔の概略断面図とプレスヘッドを示す。
図1において、1は弁作用金属としてアルミニウムを用いた電解コンデンサ用エッチング箔である。このエッチング箔1は、純度99.9%以上、厚さ50μmから200μm程度のアルミ箔2に溶液中で電気化学的または化学的エッチング処理を施し、表面と裏面から延びる無数のエッチングピット 3を形成したもので、エッチングピット 3は、エッチング箔1の略全面にわたって形成されており、エッチング箔1の厚さ方向中心部分付近で互いに連通することにより貫通ピットを形成している。
また、エッチング後、エッチング箔1の平面部分に、プレスヘッド4を搭載したプレス機のようなもので、上下から部分的に圧縮処理を施すことによって形成する圧縮部分4を、目的の数だけ設ける。圧縮部分4の直径は円形換算で1mmから10mm程度が実用範囲となる。
片側が平板で片側がプレスヘッドでもかまわない。圧縮された部分は、もとの厚さと比較し、最大で半分程度まで圧縮させる。
この圧縮部分5は、化成処理によってエッチング箔1表面全体に誘電体としての酸化皮膜(Al2O3)を形成し、陽極箔とした後、複数枚積層し、コールドウェルド法(または、かしめつけ法)などにより機械的および電気的に接続する際の接続部となる部分である。
圧縮部分5は、箔表面近傍では特に、エッチングピット3が閉じた部分 5a,5bを形成しており、この部分が機械的強度を増大させる役割を果たしている。
また、圧縮部分5のエッチングピットはその内部空隙を減少させるので、その後の製造工程である化成工程において、圧縮部分5の空隙内部の化成皮膜形成が抑制される。
本発明のエッチング箔および陽極箔を製作するには、アルミ箔に以下の工程を施すことにより製作することができる。
一般にエッチング工程は、まず塩酸、硫酸等の酸を含む酸性水溶液もしくは水酸化ナトリウム等のアルカリを含むアルカリ性水溶液に所定の時間アルミ箔を浸漬し、第一工程のエッチングを行う。この後、塩酸、塩化ナトリウム等の塩化物を含む水溶液に、硫酸、リン酸、硝酸、蓚酸などの皮膜を形成する酸を添加した液中で、電気化学的にエッチングピットを形成する第二工程を行う。次に、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、蓚酸などの酸を含む水溶液中で、化学的もしくは電気化学的エッチングを行いピット内壁に沿ってアルミニウムを溶解させ、ピット径を目的の太さに拡大する第三工程のエッチングを行う。第三工程が終わったアルミ箔を洗浄後、純水で洗浄して乾燥し、エッチング処理を終了する。これらの処理により、アルミ箔には無数の微細なエッチングピット 3が形成される。
このエッチングピットは、電気化学的にエッチングピットを形成する第二工程において、厚さ方向長さを調整することができ、巻回型の電解コンデンサに使用する場合など、陽極箔の用途によっては、エッチングピット 3は厚さ方向中心部分付近で互いに連通することによる貫通ピットに限らず、互いに連通しない芯残り状態でもよい。
次に、一部に任意の形状を形成することができる、ロールもしくはプレス機を用いた圧縮処理で、箔の一部を押し付けることによって、アルミ箔表面の一部に圧縮部分5を形成する。
圧縮処理用のプレスヘッドのヘッド形状は、円形、だ円形または角形などの、各形状の底面の柱状体や、その変形体として、底面エッジにアールまたは斜めの面取をしたものが使用できる。アルミ箔が圧縮処理で破断しないように、底面エッジにアールまたは斜めの面取をしたものが好ましい。
次に、化成処理によってアルミ箔の表面全体に誘電体である酸化皮膜を形成する。一般的に化成処理は、前記エッチング処理を行ったアルミ箔を沸騰した純水中に浸漬し、表面に擬似ベーマイトを形成する。次に、ホウ酸、リン酸等の無機酸イオンや、モノカルボン酸、ジカルボン酸、オキシカルボン酸等の有機酸イオンを含む水溶液中にアルミ箔を浸漬し、所定の電圧を印加し、陽極酸化を行う。その後、熱処理、減極処理、陽極酸化を繰り返し、その後、洗浄、乾燥して化成工程を終了する。
アルミ箔は、純度99.98%、厚さ100μmのものを使用し、エッチング工程は、まず塩酸、硫酸等の酸を含む酸性水溶液に所定の時間アルミ箔を浸漬し、第一工程のエッチングを行う。この後、塩酸、を含む水溶液に、硫酸、リン酸添加した液中で、電気化学的にエッチングピットを形成する第二工程を行う。次に、塩酸と硫酸、を含む水溶液中で、化学的もしくは電気化学的エッチングを行いピット内壁に沿ってアルミニウムを溶解させ、ピット径を目的の太さに拡大する第三工程のエッチングを行う。第三工程が終わったアルミ箔を洗浄後、純水で洗浄して乾燥し、エッチング処理を終了する。これらの処理により、アルミ箔には無数の微細なエッチングピットが形成される。
次に、底面がだ円形状のだ円錘形状のプレス機を用いた圧縮処理で、箔の一部を押し付けることによって、アルミ箔表面の一部に圧縮部分を形成する。圧縮処理用のプレスヘッドのヘッド形状は、長径が4mm短径が3mmのだ円形柱状体として、エッジに1mmのアールの面取をしたものを使用する。
次に、化成処理によってアルミ箔の表面全体に誘電体である酸化皮膜を形成する。前記エッチング処理を行ったアルミ箔を沸騰した純水中に浸漬し、表面に擬似ベーマイトを形成する。次に、ホウ酸、カルボン酸を含む水溶液中にアルミ箔を浸漬し、300Vの電圧を印加し、陽極酸化を行う。その後、熱処理、減極処理、陽極酸化を繰り返し、その後、洗浄、乾燥して化成工程を終了する。
図2に接続用部分圧縮を施した陽極箔の写真を示す。図2は、接続用部分圧縮を施した後のエッチング箔の様子で、実施例1では、形状はだ円形であるが、任意の形状に加工することは可能である。圧延部は滑らかに平坦な形状で金属光沢を有しており、粗面化された部分が圧縮により埋まっていることが伺える。
本発明に係るエッチング箔の概略断面図とプレスヘッドを示す。 本発明によって製作された陽極箔の外観写真を示す。
符号の説明
1…エッチング箔、2…アルミ箔、3…エッチングピット、4…プレスヘッド、5…圧縮部分、5a,5b…エッチングピットが閉じた部分。

Claims (2)

  1. エッチングピットを有する電解コンデンサ用エッチング箔において、箔どうしまたはその他必要な部材を接続する接続用の圧縮部分を設けた電解コンデンサ用エッチング箔。
  2. 電解コンデンサ用箔にエッチングピットを設ける第1工程と、前記箔に接続用の任意の形状の圧縮部分を設ける第2工程と、前記箔の表面を化成する第3工程とを備えた、電解コンデンサ用陽極箔の製造方法。
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