JP2007201298A - フォーカス計測方法、露光装置、及びフォーカス計測用マスク - Google Patents

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恒幸 萩原
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Abstract

【課題】簡単な構成のマークを用いて投影光学系に関するフォーカス情報を計測する。
【解決手段】主光線が投影光学系PLの光軸AXに対して傾斜した照明光を用いて、マーク50A,50Bからの2つの回折光のそれぞれの重心の中心が投影光学系PLの瞳面PLP上でX方向にずれるようにマーク50A,50Bを照明し、マーク50A,50Bの投影光学系PLによる像をウエハW上に投影する工程と、投影されたマーク50A,50Bの像のX方向の間隔を求める工程と、その間隔に基づいてそれらのマーク像が投影される位置におけるデフォーカス量を求める工程とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、投影光学系のフォーカス計測技術及び露光技術に関し、例えば半導体集積回路、液晶表示素子、又は薄膜磁気ヘッド等の各種デバイスを製造するためのリソグラフィ工程でパターンを基板上に転写するために使用される露光装置の投影光学系の結像状態を計測する際に適用可能なものである。
例えば半導体集積回路を製造するためのリソグラフィ工程中で、マスクに形成されたパターンを投影光学系を介して感光性基板としてのレジストが塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)上に転写するために使用される投影露光装置においては、集積回路の一層の微細化に伴い、投影光学系の解像度に対する要求が高まっている。
一般に、投影光学系の解像度が高まると、その焦点深度は浅くなり、許容されるデフォーカス量が小さくなる。また、デフォーカス量は投影光学系の像面湾曲等の結像特性、露光装置のオートフォーカス性能、及びウエハ表面の凹凸分布に対応するフラットネス等によっても変化する。そこで、予め投影光学系の結像特性や、ウエハのフラットネス等のフォーカス情報を評価するために、従来は、+1次及び−1次の回折光の回折効率が異なる特殊な非対称の回折格子マーク及び遮光パターンからなる基準マークを照明光学系の光軸を中心とした対称な光量分布を持つ照明光で照明し、その非対称の回折格子マーク及び遮光パターンの像をレジストが塗布されたウエハ上に投影して、そのレジスト像の形状等を計測し、その計測結果からデフォーカス量を求めていた(例えば、特許文献1参照)。
特許第3297423号明細書
上記の如く、特殊な非対称の回折格子マークを用いる従来のデフォーカス量の計測方法では、+1次及び−1次の回折光の回折効率の比率を所定値に設定するためのマークの形成が困難であり、評価用マスクの製造コストが高くなるという不都合があった。
また、デフォーカス量の計測は、投影光学系の視野(露光領域)内の複数の計測点で行うこともあるが、このためにはその複数の計測点に対応する評価用マスク上の位置にそれぞれその特殊なマークを形成しておく必要がある。しかしながら、回折効率の比率が規定された特殊なマークを複数個形成するのはさらに困難であった。
本発明は斯かる点に鑑み、簡単な構成のマークを用いて投影光学系のフォーカス情報を計測できるフォーカス計測技術及び露光技術を提供することを目的とする。
さらに本発明は、投影光学系のフォーカス情報を計測する際に使用できる簡単な構成のフォーカス計測用マスクを提供することをも目的とする。
本発明によるフォーカス計測方法は、投影光学系(PL)のフォーカス情報を計測するフォーカス計測方法であって、主光線がその投影光学系の光軸に対して傾斜した照明光を用いて、その投影光学系の瞳面において当該瞳面における光軸からの距離が互いに異なるような光強度分布が得られるように2つの回折光を発生する第1マーク(50A)を照明する第1工程と、その投影光学系を介してその第1マークの像を所定面に投影し、この第1マークの像の位置情報を求める第2工程と、その第2工程で求められる位置情報に基づいて、その投影光学系のフォーカス情報を求める第3工程とを有するものである。
本発明によれば、その第1マークからの2つの回折光がその投影光学系を通過して形成される像は、その投影面のデフォーカス量に応じて横ずれするため、例えばその像の横ずれ量の情報からフォーカス情報を求めることができる。この際に、その第1マークとして所定ピッチの周期的マーク等の簡単なマークを使用できる。
次に、本発明による露光装置は、投影光学系(PL)を介してパターンを基板上に転写する露光装置において、その投影光学系の物体面側に配置される第1マーク(50A)を照明する照明光学系(5)と、その第1マークから発生する2つの回折光がその投影光学系の瞳面における光軸からの距離が互いに異なるような光強度分布を得るように、その第1マークを照明する照明光の主光線の傾斜角を制御する制御装置(1,11,12)とを備えたものである。本発明によって、本発明のフォーカス計測方法を使用できる。
また、本発明によるフォーカス計測用のマスク(TR)は、照明光の主光線が傾斜した照明条件で照明されるマスクであって、回折光のずれ方が互いに異なるとともに、それぞれ所定の周期方向に対称な第1マーク(50A)及び第2マーク(50B)が並べて形成されたものである。本発明によって、本発明のフォーカス制御方法を使用できる。
なお、以上の本発明の所定の要素に付した括弧付き符号は、本発明の一実施形態を示す図面中の部材に対応しているが、各符号は本発明を分かり易くするために本発明の要素を例示したに過ぎず、本発明をその実施形態の構成に限定するものではない。
以下、本発明の好ましい実施形態の一例につき図1〜図23を参照して説明する。
図1は、本例のスキャニングステッパーよりなる投影露光装置の概略構成を示し、この図1において、露光光源6としてはArFエキシマレーザ光源(波長193nm)が使用されている。なお、露光光源としては、KrFエキシマレーザ光源(波長247nm)、F2 レーザ光源(波長157nm)、固体レーザ(半導体レーザなど)の高調波発生装置、又は水銀ランプなども使用することができる。
露光時に露光光源6から発光された露光用の照明光(露光ビーム)ILは、ミラー7、不図示のビーム整形光学系、第1レンズ8A、ミラー9、及び第2レンズ8Bを経て断面形状が所定形状に整形されて、オプティカル・インテグレータ(ユニフォマイザ又はホモジナイザ)としてのフライアイレンズ10に入射して、照度分布が均一化される。フライアイレンズ10の射出面(照明光学系の瞳面)には、照明光の光量分布を光軸に対して対称な2つの円形領域に分布させる2極照明(ダイポール照明)用の開口絞り13A、光軸から離れた1つの円形領域からなり物体面上での照明光の主光線を光軸に対して所定角度で傾斜させるため(即ち、テレセントリシティを崩すため)の開口絞り13B、輪帯照明用の開口絞り13C、及び円形開口からなる通常照明用の開口絞り13D等を有する照明系開口絞り部材11が、駆動モータ12によって回転自在に配置されている。なお、以下、テレセントリシティを崩すことをテレセン崩しと言う。装置全体の動作を制御する主制御系1が駆動モータ12の動作を制御し、主制御系1、照明系開口絞り部材11、及び駆動モータ12より、照明光ILの主光線の傾斜角を制御する制御装置が構成されている。
照明系開口絞り部材11中の所定の開口絞りを通過した照明光ILは、反射率の小さいビームスプリッタ14及びリレーレンズ17Aを経て、固定視野絞りとしての固定ブラインド18A及び可動視野絞りとしての可動ブラインド18Bを順次通過する。ブラインド18A,18Bを通過した照明光ILは、サブコンデンサレンズ17B、光路折り曲げ用のミラー19、及びメインコンデンサレンズ20を経て、マスクとしてのレチクルRのパターン領域の照明領域21Rを均一な照度分布で照明する。
一方、ビームスプリッタ14で反射された照明光は、集光レンズ15を介して光電センサよりなるインテグレータセンサ16に受光される。その検出信号は露光量制御系3に供給され、露光量制御系3は、その検出信号と予め計測されているビームスプリッタ14から物体としてのウエハWまでの光学系の透過率とを用いてウエハW上での露光エネルギーを間接的に算出する。露光量制御系3は、その算出結果の積算値及び装置全体の動作を統轄制御する主制御系1からの制御情報に基づいて、ウエハW上で適正露光量が得られるように露光光源6の発光動作を制御する。ミラー7,9及びレンズ8A,8Bからメインコンデンサレンズ20までの光学部材を含んで照明光学系5が構成されている。
照明光ILのもとで、レチクルRの照明領域21R内のパターンは、両側テレセントリックの投影光学系PLを介して投影倍率β(βは1/4,1/5等)で、レジストが塗布されたウエハW上の一つのショット領域SA上の非走査方向に細長いスリット状の露光領域21Wに投影される。以下、図1において、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で走査露光時のレチクルR及びウエハWの走査方向に直交する非走査方向にX軸を取り、その走査方向にY軸を取って説明する。
先ず、レチクルRはレチクルステージ22上に保持され、レチクルステージ22はレチクルベース23上でY方向に一定速度で移動すると共に、同期誤差を補正するようにX方向、Y方向、回転方向に微動して、レチクルRの走査を行う。レチクルステージ22の位置は、この上に設けられた移動鏡(不図示)及びレーザ干渉計(不図示)によって計測され、この計測値及び主制御系1からの制御情報に基づいて、ステージ駆動系2は不図示の駆動機構(リニアモータなど)を介してレチクルステージ22の位置及び速度を制御する。また、レチクルRの周辺部の上方には、レチクルアライメント用のレチクルアライメント顕微鏡(不図示)が配置されている。
一方、ウエハWは、ウエハホルダ24を介してウエハステージ28上に保持され、ウエハステージ28はウエハベース27上でY方向に一定速度で移動すると共に、X方向、Y方向にステップ移動するXYステージ26と、Zチルトステージ25とを備えている。Zチルトステージ25は、不図示のオートフォーカスセンサによるウエハWのZ方向の位置の計測値に基づいて、ウエハWのフォーカシングを行う。ウエハステージ28のXY平面内での位置、及びX軸、Y軸、Z軸の回りの回転角はレーザ干渉計(不図示)によって計測され、この計測値及び主制御系1からの制御情報に基づいて、ステージ駆動系2は不図示の駆動機構(リニアモータなど)を介してウエハステージ28の動作を制御する。
また、ウエハステージ28上のウエハホルダ24の近傍には、空間像計測系29が固定され、空間像計測系29上のウエハWの表面とほぼ同じ高さに設定された面に、照明光ILを通過させるためのY方向に細長いスリット30が形成されている。空間像計測系29の内部には、スリット30を通過した照明光を集光して光電変換する光電センサが設置され、その光電センサの検出信号が主制御系1内の信号処理部に供給されている。空間像計測系29を用いて、投影光学系PLの露光領域21W(視野)内の所定の計測点における投影光学系PLのベストフォーカス位置を計測できる。
具体的に、レチクルステージ22上に、例えばX方向に所定ピッチのライン・アンド・スペースパターン(以下、L&Sパターンという。)よりなる評価用マークが形成されたテストレチクルをロードして、その評価用マークの像を空間像計測系29のスリット30でX方向に走査して、ウエハステージ28のX方向の座標に対応させてその光電センサの検出信号を取り込み、その検出信号のコントラストを求める。そして、スリット30のZ位置(上記のオートフォーカスセンサによって計測できる)を変えながら、その動作を繰り返してその検出信号のコントラストが最大になるときのZ位置を求めると、それがその評価用マークが投影される計測点におけるベストフォーカス位置となる。
また、ウエハステージ28の上方には、ウエハアライメント用のオフ・アクシス方式のアライメントセンサ32が配置されており、この検出結果に基づいて主制御系1はウエハWのアライメントを行う。
露光時には、レチクルステージ22及びウエハステージ28を駆動して、照明光ILを照射した状態でレチクルRとウエハW上の一つのショット領域とをY方向に同期走査する動作と、ウエハステージ28を駆動してウエハWをX方向、Y方向にステップ移動する動作とが繰り返される。これによって、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハW上の各ショット領域にレチクルRのパターン像が露光される。
次に、本例の投影光学系PLに関するフォーカス情報としては、投影光学系PLの像面湾曲や非点収差等の結像特性、及び露光対象のウエハのフラットネス等がある。この場合、投影光学系PLの像面湾曲は、例えば上記の空間像計測系29を用いて露光領域21W内の複数の計測点でベストフォーカス位置を求めることによって求めることができる。しかしながら、空間像計測系29を用いる方法では、ウエハのフラットネスは計測できないため、以下では所定マークを用いて露光領域21W内の所定の計測位置で投影光学系PLに対するデフォーカス量を計測することによって、ウエハのフラットネスを計測する方法の一例について説明する。この計測によって、例えば複数ロットのウエハをフラットネスの良否に応じて複数ランクに分けて、用途に応じてウエハを使い分けることが可能になる。また、予め平面度が良好であることが分かっている基準ウエハを用いて、露光領域21W内の複数の計測位置でデフォーカス量を計測することによって、投影光学系PLの像面湾曲等を計測することも可能である。
図2(A)は、本例でフォーカス計測用マスクとして使用するテストレチクルTRを図1のレチクルステージ22上に載置した状態を示し、この図2(A)において、テストレチクルTRのパターン領域51内の中央部及び4隅の遮光膜(例えばクロム等の金属膜)が被着された5箇所のマーク形成領域52A,52B,52C,52D,52Eに、それぞれ図2(B)に代表的に拡大したマーク形成領域52Aで示すように、X方向に沿って第1マーク50A及び第2マーク50Bが配列されている。第1マーク50Aは、X方向に沿って、所定ピッチで配列された複数の開口パターンを有し、第2マークは50Bは、X方向に沿って、第1マーク50Aのピッチとは異なるピッチで配列された複数の開口パターンを有する。なお、第1マーク50Aが有する開口パターンと、第2マーク50Bが有する開口パターンとのピッチは同じであっても良い。即ち、マーク50A及び50Bは、クロム等の遮光膜をパターニングしたマークである。テストレチクルTRのパターン領域51は、図1の照明領域21Rとほぼ同じ大きさであり、その中央部のマーク形成領域52Aの中心が投影光学系PLの光軸AX上に位置している。なお、パターン領域51内には中央のマーク形成領域52Aのみを形成してもよく、2箇所以上の任意の個数のマーク形成領域を形成してもよい。また、マーク50A及び50Bのピッチは、投影光学系PLによる投影像の段階で100nm程度〜数100nm程度である。
本例では、図1のウエハステージ28上にフラットネスを計測するためにレジスト(感光材料)が塗布された未露光のウエハ(ウエハWとする)をロードして、ウエハステージ28をX方向、Y方向にステップ移動しながら、図2(C)に示すように、ウエハW上の多数のショット領域SAi(i=1,2,…,I)に静止露光方式で順次、図2(A)のテストレチクルTRのパターン領域51の像51Pを露光する(第1工程)。その像51Pには、図2(A)のマーク形成領域52A〜52Eの像52AP〜52EPが含まれている。なお、図1の投影光学系PLは実際には反転像を投影するが、以下では説明の便宜上、正立像が投影されるものとして説明する。
図2(D)は、図2(A)のマーク形成領域52A〜52Eの像52AP〜52EPのうちの代表的に像52APを示す拡大図であり、この図2(D)において、像52APは、図2(B)の第1マーク50Aの像50AP及び第2マーク50Bの像50BPを含んでいる。本例では、像50APの中心と像50BPの中心とのX方向(像50AP及び50BPの周期方向)の間隔DXAを計測する(第2工程)。後述のように、上記の第1工程において、本例では図1の照明光学系5からの主光線が投影光学系PLの光軸AXに対して傾斜した照明光を用いて、図2(B)の第1マーク50A及び第2マーク50Bを照明する。この照明により、第1マーク50Aから2つの回折光が発生する。2つの回折光は、投影光学系PLの瞳面のうち、光軸AXからX方向に対して互いに異なる位置を通過する。すなわち、投影光学系PLの瞳面上に、光軸AXからX方向に対して互い異なる領域に光強度分布を形成する。
また、この照明により、第2マーク50Bから2つの回折光が発生する。2つの回折光は、第1マーク50Aからの2つの回折光が通過する位置に対して、X方向にずれた位置を通過する。すなわち、投影光学系PLの瞳面上における光軸AXからX方向に対し、第1マーク50Aからの2つの回折光による光強度分布とは異なる領域に光強度分布を形成する。なお、以下では、投影光学系PLの瞳面上において、各回折光の位置とは、各回折光の光強度分布の重心の位置を意味している。
従って、図2(D)の第1マークの像50AP及び第2マークの像50BPは、投影光学系PLの焦点位置からのデフォーカス量に応じてX方向(周期方向)での結像位置の横ずれ量(シフト量)が異なってくるため、予めそのデフォーカス量と横ずれ量との関係をシミュレーション又は実測によって求めておき、像50APと像50BPとのX方向の間隔DXAを計測することによって、それらの像が投影されているウエハW上の計測点におけるデフォーカス量を求めることができる(第3工程)。
また、その間隔DXAの基準値を求めるために、図1の照明光学系5の照明系開口絞り部材11において2極照明用の開口絞り13Aを用いてもよい。開口絞り13Aを用いると、図2(A)の2つのマーク50A及び50BはX方向に対称な照明光で、テレセン崩しが行われない状態で照明されるため、図2(D)の2つのマークの像50AP及び50BPの間隔DXAは、ベストフォーカス位置での間隔と同じ値となり、それをテレセン崩しを行った場合の計測値に対する基準値として用いることができる。但し、コマ収差の影響が無視できない場合は、後述の方法を用いればよい。
そして、図2(C)のウエハWの全部のショット領域SA1〜SAI中の全部のマーク形成領域52A〜52Eの像52AP〜52EP(計測点)において、それぞれデフォーカス量を求めることによって、ウエハWの全面の凹凸量の分布状態であるフラットネス(ローカルなフラットネス)を求めることができる。なお、本例では、一例として、ウエハWの全面の露光後に、レジストの現像を行い、現像によって形成されるレジスト像の段階で、図2(D)の像50APと像50BPとの間隔DXAを、例えば光学顕微鏡式のセンサとレーザ干渉計式の座標計測系とを備えたレジストレーション測定機(重ね合わせ測定機)よりなるマーク計測装置で計測する。なお、レジストの現像を行わずに、潜像の段階で間隔DXAを計測してもよい。
ただし、そのマーク計測装置として、走査型電子顕微鏡を使用してもよく、さらには、その現像後のウエハを図1のウエハステージ28上に戻して、例えばアライメントセンサ32を用いて、ウエハステージ28をX方向、Y方向にステップ移動しながら、図2(D)の像50APと像50BPとの間隔DXAを計測することも可能である。
また、図2(D)の像50AP及び像50BPのX方向の端部では非対称性の影響によって像の形状が変化する恐れがある。そこで、その非対称性の影響を除くために、後述のように例えば図2(B)のマーク50A及び50Bの中央部のみが遮光部となったマーク(以下、トリムマークとも呼ぶ。)の像の二重露光によって、図2(D)の像50AP及び像50BPのX方向の端部の像を消してもよい。このためには、一例として、ウエハW上のレジストとしてポジレジストを用いればよい。そのようなマーク像の端部又は一部の像を消すための露光は、トリム露光とも呼ぶことができる。なお、トリム露光後のマークは、6μmピッチ程度とすることが計測上好ましい。また、像50AP及び像50BPを構成する各開口パターンの像の線幅が微細過ぎて、センサによってはその計測精度が低下するような場合には、その像50AP及び像50BP(又はトリム露光後の像)をそれぞれ全体として一つの開口パターンの像とみなしてそのX方向(周期方向)の位置を計測するようにしてもよい。
次に、図2(B)のマーク50A及び50Bから発生する回折光について説明する。
図3(A)は、図2(A)の第2マーク50Bから発生する回折光を示しており、この図3(A)において、第2マーク50Bは、デフォーカスによる空間像のX方向へのシフト量がほぼ0となるマークである。この場合、図1の照明光学系5からの照明光ILは、主光線が投影光学系PLの光軸AXに対してX方向に角度θiだけ傾斜した状態で、即ちテレセン崩しの状態でテストレチクルTRに照射される。その角度θiを以下ではテレセン崩し量とも呼ぶ。このように照明光ILのテレセン崩しを行うためには、図1の照明系開口絞り部材11において、一つの開口を持つ開口絞り13Bを選択すればよい。
また、照明光学系5の照明光ILのコヒーレンスファクタ(σ)はなるべく小さい値、例えば照明光学系5の開口数iNAに換算した値で0.3以下が望ましい。なお、コヒーレンスファクタ(σ)と照明光学系5の開口数iNAとの関係は、投影光学系PLの開口数をNAとすると、以下のようになる。
iNA=NA・σ
さらに、マーク50BのピッチをP1、照明光ILの波長をλとして、上記のテレセン崩し量θiを用いて、(1)式よりピッチP1を決定する。なお、以下の各マークのピッチ(マークピッチ)の値は、投影光学系PLによる投影像での値を示している。このとき、図3(A)のマーク50Bからの0次光D0の射出角θ1はθiとなる。テレセン崩し量θiは(2)式を満たす範囲でなるべく大きいほど、後で説明する第1マーク50Aのデフォーカス時の横ずれ量が大きくなるので望ましい。
λ/P1=2sinθi …(1)
sinθi+iNA ≦ NA …(2)
(1)式を満たすことによって、図3(A)において、マーク50Bからの1次回折光D1は、光軸AXに関して0次光D0に対称に射出角θ1で射出されるため、0次光D0及び1次回折光D1によって投影光学系PLを介してウエハW上に形成されるマーク像は、ウエハWがデフォーカスしてもX方向には横ずれしない。
(1)式を満たす条件での第2マーク50Bの空間像の光量分布のベストフォーカス位置及び100nmデフォーカスした位置でのシミュレーション結果をそれぞれ図5(A)及び(B)の実線で示す。図5(A)及び(B)の横軸は、空間像のX座標(μm)、縦軸は空間像の光量(相対値)Iであり、これは以下の図6等でも同様である。シミュレーションの条件は、P1=λ/(2sinθi)=121(nm)、開口パターンの本数は24本、NA=0.92、λ=193(nm)、iNA=0.125、sinθi=NA−iNA、とした。また、図5(A)及び(B)において、点線は、ベストフォーカス位置における第2マーク50Bの理想的な像(マーク)の光量分布を示している。なお、ピッチP1以外の図5の例のシミュレーション条件は、以下の図6、図7、図8の例においても同様である。
図5(B)のデフォーカスした像の例では、マーク像の端部から600nm程度の幅において非対称性が発生して、その部分でのマーク像の横ずれが生じているが、それより内側はマーク像の横ずれは発生していない。そこで、その非対称性の影響を除くために、一例として、ウエハ上のポジレジストに図5(A)及び(B)の空間像による第1回目の露光を行い、そのポジレジストを感光させる。次に、上記のトリムマークによる2回目の露光を行い、パターン像の端部から600nm以内のレジストを感光させる。その後、レジストを現像することによって、パターン像の端部から600nm以内のレジスト像は消失し、横ずれの発生しない、中央付近のレジスト像のみを残すことができる。
次に、ピッチが(1)式を満たさないマークの空間像はデフォーカスによって横ずれが発生する。そこで、図2(B)のマーク50Aとしては、図3(B)の第1マーク50A又は図4(A)の第1マーク50Cのように、ピッチP1が(1)式を満たさないマークを使用する。なお、図3(C)及び図4(B)はそれぞれ第1マーク50A及び50Cからの回折光の投影光学系PLの瞳PLPの面(瞳面)における光量分布を示す。
図2(B)の第1マーク50Aとしては、デフォーカスで発生するマーク像の横ずれ量が大きいほど感度的に有利となる。そのためには、第1マーク50Aからの0次光と1次回折光とは、投影光学系PLの瞳PLP上でできるだけ近い位置に入射した方が良い。また、第1マーク50Aとしては、遮光領域の幅と光透過領域の幅とが等しいマーク、即ちデューティー50%のマークを用いると、偶数次の回折光が発生しないので、感度的に有利である。図3(B)の第1マーク50Aでは、2次回折光が発生しないとともに、3次回折光D3は図3(C)に示すように瞳PLP外に出るため、結像には寄与しない。1次回折光が瞳PLP上のどの位置を通過するマークを使うと最も良い性能が得られるかは、シミュレーションによって確認することができる。
例えば図3(B)の第1マーク50A及び図4(A)の第1マーク50Cの場合、それぞれの1次回折光D1,D(+1)が発生する位置は、マーク50Aの方が0次光D0に近く感度的に有利であるが、ピッチが大きくなり1次回折光の光量が低下するため、図3(A)のマーク50Bと同時に転写可能な露光量が存在するかどうか、確認する必要がある。
ここで、図4(A)の第1マーク50Cのように、1次回折光D(+1)がちょうど投影光学系PLに垂直に入射する場合の、ベストフォーカス位置及びデフォーカス量が100nmの場合の空間像のシミュレーション結果をそれぞれ図6(A)及び(B)に示す。マーク50CのピッチP2は226nmとした。図6(B)に示すデフォーカスした空間像では、端部から600nm程度の部分で非対称性が発生しているが、それより内側は均一な横ずれ量が発生している。図6の例でも、図5の例と同様にトリムマークの二重露光によって、均一に横ずれした、中央付近のレジスト像のみを残すことができる。
図3(A)のマーク50B及び図4(A)の第1マーク50Cの像をウエハ上に同時に露光し、上記のトリムマークの二重露光後の周期方向の間隔を計測すればデフォーカス量が求められる。この場合、第2マーク50Bと第1マーク50Cとの間隔DXAの基準値を予め求める場合には、2つのマーク50Bと50Cを同時に露光した方がよい。図5及び図6から2つのマークを同時に転写させるために適正な露光量の閾値は、0.3程度であることが分かる。このときのデフォーカス量の検出感度(=横ずれ量/デフォーカス量)は、100nmのデフォーカス量当たりで44nmであった。
次に、図3(B)の第1マーク50Aで示すように、3次回折光が瞳PLPにほぼ接するが、瞳PLPには入らないマークについての、ベストフォーカス位置及びデフォーカス量が100nmの場合の空間像のシミュレーション結果をそれぞれ図7(A)及び(B)に示す。そのようなマークのピッチP3の条件は以下のようになり、本例での値は289.5nmとなる。
3・λ/P3=2NA …(3)
図7のシミュレーション結果から分かる検出感度は、100nmのデフォーカス量当たりで58.8nmであり、図6の場合よりも高感度であることが分かる。
次にマークピッチをさらに大きくして、3次回折光が完全に瞳PLPに入射する条件を検討した。この場合のピッチP4は以下のとおりとした。
P4=P3(1+2σ)=368(nm)
このマークについての、ベストフォーカス位置及びデフォーカス量が100nmの場合の空間像のシミュレーション結果をそれぞれ図8(A)及び(B)に示す。図8(B)から分かるように、空間像の光量分布は非対称性が大きく、露光量によっても横ずれ量が変化するような分布になっているため、空間像の横ずれ量からデフォーカス量を求める際に計測誤差が生じる恐れがある。すなわち、マークピッチを大きくして、3次回折光までが瞳PLPに入射した場合には、正確なデフォーカス量を計測することができない。これは、ダイポール照明時にコマ収差によるマークの位置ずれ量が第2マーク50Bと第1マーク50Cとで同じ量になり相殺されるためである(詳細は後述する)。
以上の検討により、デフォーカス量を計測するためのマークとしては、2光束干渉によって形成されるマーク(例えばマーク50A,50B,50C)が望ましいことが分かった。その結果、好ましいマークのピッチPsは、(1)式のP1以上で(3)式のP3以下という条件から以下の(4)式で示される。
λ/(2sinθi)≦Ps≦3λ/(2NA) …(4)
次に、二重露光の方法を簡単に説明する。図9は、ウエハW上のレジストの断面図、及びその上のマーク像(例えば図2(D)の像50APに対応する)の位置Xにおける光量I(相対値)の分布を示し、図9において、ポジ型のレジストPRの感光レベルEthが、実線で示す光量Iを中央部で横切るように空間像の露光量を調整する。これは、図1の照明光学系5内に設置されるNDフィルタ(不図示)の透過率や、照明光ILの積算露光パルス数によって調整される。感光されたレジストPRを現像すると、図9に示されるような凹凸パターンが残るはずであるが、ここではすぐには現像せず、図10に示すように、2回目の露光を行ってから現像する。
図10(A)において、1回目の露光によって感光されるレジストPR上の領域が白抜き部分で示されている。次に、一例として、図2(A)のテストレチクルTRのマーク形成領域52A〜52EのY方向の近傍に間隔ΔY(投影光学系PLの投影像の段階での値とする)でそれぞれ上記のトリムマークを形成しておき、ウエハステージ28をΔYだけY方向に移動して、図10(B)のマーク像の両端部の数本の開口パターンの像を含む領域53A及び53Bに2回目の露光を行う。
この際には、図1の照明光学系5では例えば開口絞り13Dを用いることによって、テレセン崩しは行わない。この場合、図3(A)の照明光ILの主光線の傾斜角θiは0である。また、照明光ILのコヒーレンスファクタ(σ)は、デフォーカスとコマ収差との相互作用でデフォーカス時の空間像の横シフトが発生しないように、できるだけ大きな値に設定する。この二重露光後のレジストPRを現像すると、図10(C)のようなレジストパターン54が形成される。
図11は、図10(C)のレジストパターン54と同様のレジストパターン541,542,543,544を示し、レジストパターン541〜544のX方向のピッチは交互にP3,P1,P3,P1となっているものとする。そして、ピッチP1のレジストパターン542,544とピッチP3のレジストパターン541,543との間隔を、例えばレジストレーション測定機によって計測する。レジストレーション測定機は通常、開口数が0.5、波長が530nm程度の結像性能であり、ピッチ200nm〜300nmのマークは解像できないので、図11のレジストパターン542,544及び541,543はそれぞれピッチP1,P3の複数のマークの集合体として計測される。
測定再現性を向上させるため、2回目のトリム露光を、図12(A)の0.5μm程度の間隔の領域53A,53C,53D,53E,53Bに行うことによって、二重露光後に現像して得られるパターンを、図12(B)の1μm程度のピッチで配列されたレジストパターン54A,54B,54C,54Dに分離してもよい。この場合も2回目の露光は、大きなσ値でテレセン崩しは行わない(図3(A)のθi=0)。
次に、図13は、上記の感度的に最も良い図3(B)の第1マーク50Aの回折光の角度関係を改めて示す。図13において、投影光学系PLの開口数NAをsinθ0、投影光学系PLの瞳面上での0次光の位置(開口半角)をsinθ1、1次回折光の位置をsinθ2、照明光のコヒーレンスファクタをσとすると、iNA=σ・NAで、iNAは瞳面上での各回折次数の回折光の半径である。このとき、デフォーカス量の検出感度(=横ずれ量/デフォーカス量=Δx/Δz)は次式で示される。
Δx/Δz=tan{(θ1+θ2)/2} …(5)
また、3次回折光が投影光学系PLの瞳PLPにほぼ外接しているが、瞳PLPには入らない状態であるので、パターンのピッチをPとして以下の関係がある。
2sinθ2=3λ/P …(6)
sinθ2−sinθ1=λ/P …(7)
(6),(7)式より次式を得る。
3sinθ1=sinθ2 …(8)
0≦θ1,θ2≦90°の範囲では(5)式、(8)式は単調であるため、θ1,θ2は大きいほど、iNAは小さいほど検出感度が高い。
なお、上記の実施形態のマーク50A〜50Cの代わりに、いわゆるハーフトーンのマークを用いることで、像コントラストが向上し、露光量の誤差に対するレジストパターンの形状変化量が少なくなり、露光量誤差の許容量が増す。デフォーカス量の検出感度は、マークピッチが同じであればマーク50A〜50Cを用いる場合と同じである。
次に、上記のマーク像の端部を消すためのトリム露光による光量分布のシミュレーション結果の一例につき図14を参照して説明する。
図14(A)、(B)の横軸はX座標(μm)、縦軸は光量I(相対値)であり、図14(A)、(B)において、分布55C及び55Dはそれぞれトリム露光の理想的な及び実際の(投影光学系PLを介した)光量分布を示し、分布55A及び55Bはそれぞれベストフォーカス位置及び100nmデフォーカスした場合の周期的なマークの空間像の光量分布とトリム露光の光量分布とを合わせた光量分布を示している。シミュレーションの条件は、1回目の露光条件を、NA=0.87、λ=193(nm)、iNA=0.087として、トリムパターンの露光は像コントラストを上げた方が有利であり、2回目の露光条件は、NA=0.92、iNA=0.174として、2回目の露光量は1回目の50%に設定した。なお、図14(A)、(B)はマークピッチが異なっている。
図14(A)の例のマークピッチPsmllは、次のとおりである。
Psmll=λ/{2(NA−iNA)}=120.92(nm) …(9)
また、トリムパターンは、その像がマーク像の中心の±0.973μmの領域を遮光するように設定されている。図14(A)の二重露光によって形成される分布55A及び55Bのたとえば0.4のレベルにポジレジストの感光レベルを設定して、レジストを現像すれば、100nmのデフォーカスによって横ずれがほとんど発生しないレジストパターンが形成される。
一方、図14(B)のマークピッチPelrgは、次のとおりである。
Pelrg=3λ/(2NA)=314.67(nm) …(10)
また、トリムパターンは、その像がマーク像の中心の±2.532μmの領域を遮光するように設定されている。図14(B)の二重露光によって形成される分布55A及び55Bのたとえば0.4のレベルにポジレジストの感光レベルを設定して、レジストを現像すれば、100nmのデフォーカスによって−60nmだけ横ずれしたレジストパターンが形成されることになる。
実際にはアライメント誤差など様々な横ずれ誤差を相殺するため、図14(A)のピッチPsmllのマーク像と図14(B)のピッチPelrgのマーク像との間隔(相対距離)を計測し、それをデフォーカス量に換算する。レジストパターンのエッジは全部計測する必要はなく、最も外側のエッジのみを計測することにすれば、ピッチPsmllのマーク像とピッチPelrgのマーク像との間隔は、通常のレジストレーション測定機の顕微鏡でも計測できる。その顕微鏡は通常、波長が540nm、開口数が0.5程度であるので、解像できるのは1μmピッチ程度の正弦波状の光量分布までである。このような顕微鏡で図14(A)、(B)の二重露光結果を感光レベル0.4で現像したレジストパターンを観察すると、図14(A)、(B)の中央部の16個のパターンは分離できず、平均位置が求められる。顕微鏡の分離能の限界により、図14(A)では±0.9μm辺りにパターンエッジの存在が認識される。図14(B)では±2.3μm辺りにパターンエッジの存在が認識される。この場合でもデフォーカスによるピッチPsmllのマーク像とピッチPelrgのマーク像との間隔の変化は問題なく計測可能である。
次に、図15(A)は、図14(A)の空間像を形成するマーク、即ちデフォーカスによってその空間像に横ずれが発生しない図3(A)の第2マーク50Bの代用となるマーク50Dを示し、図15(B)は、投影光学系PLの瞳PLP上でのマーク50Dからの回折光の分布を示している。マーク50Dは、デューティー50%のL&Sパターンにおいて、透過部に交互に0°及び180°の位相シフターを設けた位相シフトマークである。この場合、0°の部分と幅と180°の部分の幅とが等しいため、0次光は発生することがない。
マーク50DのピッチPpsmは、
Ppsm=3λ/{2(NA−iNA)} …(11)
となるように設定され、瞳PLPに入射するのは1次回折光D(+1)及び3次回折光D(+3)のみであり、これらの2光束干渉によって像が形成されるようになっている。1次回折光D(+1)と3次回折光D(+3)との平均的光軸axaは、図3(B)の第1マーク50A、図4(A)の第1マーク50Cのときの0次光と1次回折光との平均的光軸axaと投影光学系PLの光軸AXを挟んで反対側にあるので、デフォーカスによるマーク像の移動方向が反対になる。従って、本例の位相シフター付きのマーク50Dの像とマーク50A又は50Cの像との間隔を計測して、デフォーカス量を計測することも可能である。
なお、このように第1マークが遮光膜をパターニングしたマーク(クロムマーク等)で、第2マークが位相シフトマークである場合には、両マークのピッチを同じにしてもよい。
図15(A)のマーク50Dのシミュレーション結果の一例を図16〜図17に示す。図16〜図17の横軸はX座標、縦軸は光量I(相対値)である。シミュレーションの条件は、1回目の露光条件がNA=0.874、λ=193(nm)、iNA=0.087、sinθi=NA−iNAであり、この場合、ピッチPpsm=362.8(nm)である。
図16(A)及び(B)は、それぞれベストフォーカス位置及び100nmデフォーカスした位置でのそのピッチPpsmのマークの空間像の光量分布を示している。なお、図16(A)及び(B)における矩形の波形は、対応するマークを通過する照明光の振幅分布(値が反転しているのは位相が0°及び180°であることを示す)である。図16(B)より、100nmデフォーカスしたマーク像には、+35nmの横ずれが生じていることが分かる。図3(B)の第1マーク50A(ピッチPelrgを314.67nmとする)の像と図15(A)のマーク50Dの像との間隔の変化率(検出感度)は、100nmのデフォーカス当たり95nmとなる。
次に図17は、図16(A)及び(B)のマーク像に対してトリム露光を行った後の光量分布を示し、分布55C及び55Dはそれぞれトリム露光の理想的及び実際の光量分布、分布55A及び55Bはそれぞれベストフォーカス位置及び100nmデフォーカスした状態での光量分布を示している。
また、トリムパターンは、その像がマーク像の中心の−3.085〜+3.084μmの領域を遮光するように設定されている。トリムパターンの露光は像コントラストを上げた方が有利であるため、2回目の露光条件は、NA=0.92、iNA=0.087とした。また、2回目の露光量は1回目の50%に設定した。二重露光によって形成される光量分布のたとえば0.4のレベルにポジレジスト感光レベルを設定して、レジストを現像すれば、+100nmのデフォーカスによって+35nmだけ横ずれしたレジストパターンが形成される。このレジストパターンと図14(B)のレジストパターンとの間隔からデフォーカス量を求めるようにしてもよい。
次に、図18(A)は、図3(A)の第2マーク50Bの代わりに使用できるマーク50Eを示し、図18(B)は、投影光学系PLの瞳PLP上でのマーク50Eからの回折光の分布を示している。マーク50Eは0次光が消える位相シフトマークであり、1次回折光D(+1)及び2次回折光D(+2)のみが投影光学系PLの瞳PLPに入射し、2光束干渉によってマーク像が形成される。1次回折光D(+1)と2次回折光D(+2)との平均的光軸axaは、図3(B)の第1マーク50A、及び図4(A)の第1マーク50Cの0次光と1次回折光との平均的光軸axaに対して投影光学系PLの光軸AXを挟んで反対側にあるので、デフォーカスによるマーク像の移動方向が反対になる。従って、マーク50Eの像とマーク50A又は50Cの像との間隔を計測することによってデフォーカス量をより高感度に計測することが可能である。
特に、第2マーク50Eと第1マーク50Cとの間隔DXAの基準値を予め求める場合には、2つのマーク50Eと50Cを同時に露光した方がよい。なお、2つのマークを組み合わせて露光することにより描画誤差の影響を低減することができる。これは、ダイポール照明時にコマ収差によるマークの位置ずれ量が第2マーク50Bと第1マーク50Cとで同じ量になり相殺されるためである(詳細は後述する)。
マーク50Eの構成例を図20(B)に示す。図20(B)はマーク50Eを透過する照明光の位置Xに対応した振幅分布56Aを示し、ピッチをPとすると、図20(B)の左側から、幅Mnsl=P/8の部分は180°位相シフト部56Ab、次の幅Pls1=P/4の部分は位相0°の透過部56Aa、次の幅Mns2=3P/8の部分は180°位相シフト部56Ab、次の幅Pls2=P/4の部分の位相0°の透過部56Aaであり、以下この順に位相0°の透過部と位相180°の位相シフト部とが交互に繰り返される。この場合、位相0°の透過部と、位相180°の位相シフト部との1ピッチ当たりの全部の幅は互いに同じになっているため、0次光は発生しない。マーク50Eの構造は、1次回折光と2次回折光との振幅が同じ程度になるようにシミュレーションによって決定されている。マーク50EのピッチPpsm12は、次式で与えられるときデフォーカス量の検出感度が最大となる。
Ppsm12=λ/(NA−iNA) …(12)
図18(A)のマーク50Eのシミュレーション結果の一例を図19〜図22に示す。図19〜図22の各図(図20(B)を除く)の横軸はX座標、縦軸は光量I(相対値)である。シミュレーションの条件は、1回目の露光条件がNA=0.874、λ=193(nm)、iNA=0.087、sinθi=NA−iNAであり、この場合、(12)式のピッチPpsm12は242(nm)である。
図19(A)、図19(B)、及び図20(A)の分布56B,56C,56Dは、それぞれベストフォーカス位置、100nmデフォーカスした位置、及び−100nmデフォーカスした位置での、そのピッチPpsm12のマーク像の光量分布を示している。なお、これらの図における矩形の振幅分布56Aは、対応するマーク上での照明光の振幅分布である。図19(B)から、デフォーカス量が100nmで、マーク像に+50nmの横ずれが生じていることが分かる。図18(A)のマーク50Eと図3(B)の第1マーク50A(ピッチPelrgが314.67nmの場合)との間隔変化による検出感度は、100nmのデフォーカス当たり110nmとなる。
図21(A)、図21(B)、及び図22中の分布56B,56C,56Dは、それぞれ図19(A)、図19(B)、及び図20(A)のマーク像の光量分布に対して図23の光量分布57Aのトリムパターンを用いてトリム露光(二重露光)を行った後の光量分布を示し、図23のトリムパターンは、図20(B)と同じ振幅分布56Aを持つ位相シフトマークの中央のX方向の幅がN×P(Nは整数)の部分に対応する部分が遮光部となっている。また、トリムパターンの光量分布57Aのエッジ部は、幅3P/8の180°位相シフト部56Abの中央部に位置するように、即ち位相0°の透過部56AaからSft(=3P/16)だけ位置ずれするようにアライメントが行われる。
図21(A)、図21(B)、図22において、分布57A及び57Bはそれぞれトリム露光時の理想的な及び実際の光量分布を示し、トリム露光は像コントラストを上げた方が有利であるので2回目の露光条件は、NA=0.92、iNA=0.087とした。また、デフォーカスによってトリムマークが横ずれしないように、テレセン崩しは行わない。さらに、2回目の露光量は1回目の50%に設定した。図21(B)の例において、二重露光後の光量分布のたとえば0.4のレベルにポジレジストの感光レベルを設定して、レジストを現像すると、+100nmのデフォーカスによって+50nmの横ずれが発生するレジストパターンが形成される。従って、図3(B)の第1マーク50Aの像と分布56Bのマーク像との間隔を計測し、デフォーカス量に換算することで、100nmのデフォーカスによって間隔が110nm変化する検出感度が得られる。同様に、図22の−100nmデフォーカスしたマーク像においても、レジスト感光レベルを0.4とすることで、正確に横ずれ量を計測できる。
次に、本発明の実施形態の他の例につき図24〜図27を参照して説明する。本例では図1の投影露光装置において、投影光学系PLの物体面上でY方向に沿って伸びるパターン(以下、V線と言う。)と、X方向に沿って伸びるパターン(以下、H線と言う。)との投影光学系PLによる像のデフォーカス量を別々に評価するものである。これは、例えばV線の像のベストフォーカス位置(像面)とH線の像のベストフォーカス位置との差分から、投影光学系PLの非点収差を求める場合に使用できる。このような用途には、V線及びH線に対応するパターンの像のデフォーカス量を同時に独立に計測できるマークがあれば便利である。
図24はそのようなマークを示し、図24のテストレチクルTRのマーク形成領域52A内には、X方向に異なるピッチで形成されたL&SパターンよりなるX軸の2つのマーク58X及び59XがX方向に所定間隔で配列され、Y方向に異なるピッチで形成されたL&SパターンよりなるY軸の2つのマーク58Y及び59YがY方向に所定間隔で配列されている。X軸のマーク58X及び59Xの像の間隔からV線に対応するパターンの像のデフォーカス量を求めることができ、Y軸のマーク58Y及び59Yの像の間隔からH線に対応するパターンの像のデフォーカス量を求めることができる。この場合の照明光は、X軸に対して45°で交差する入射面60に沿ってテレセン崩しを行った状態でマーク形成領域52Aに照射される。
図25は、図24の入射面60を示す斜視図であり、図25において、投影光学系PLの瞳PLPの中心をXYZ直交座標系の原点とする。また、テストレチクルTRの+Z側の面とZ軸との交点を原点としてX軸及びY軸に平行にX’軸及びY’軸をとる。照明光ILの主光線がX’軸に対して45°傾いた入射面60内を通過し、0次光(直進光)D0が投影光学系PLの瞳PLP内で光軸からX軸に対して45°で交差する方向にずれた位置を通るように、その主光線の入射角θiを設定する。入射角θiは、投影光学系PLの開口数NA及び照明光学系の開口数iNAを用いて以下の関係に設定される。
sinθi=NA−iNA …(13)
この場合、図25の照明光ILの照明領域には、図24のX軸のマーク58X及び59XとY軸のマーク58Y及び59Yとが形成されている。このとき、X軸及びY軸の各マークに対してマークピッチを広げないと、瞳PLPを規定する開口絞り(不図示)によって回折光がけられてしまう。どの程度広げればよいかは幾何学的に決定できる。
図26(A)は、図24のマーク59Xから発生する1次回折光D1(x)及び2次回折光D2(x)を示し、図26(B)は、投影光学系PLの瞳PLPにおける回折光の分布を示している。なお、図26(A)の角度θi’はX軸に対して45°で交差する面内での角度θiをXZ面に投影した角度である。マーク59Xとしては、図18のマーク50Eのような位相シフトマークが使用されている。図26(A)において、投影光学系PLの開口数NAを次のように等価的な開口数NAeqに換算して、マーク59Xのピッチを計算すればよい。
NAeq=(NA−iNA)/21/2 + iNA
= NA/21/2 +(1−1/21/2)iNA …(14)
ピッチ(pitch)=λ/(NAeq−iNA)
従って、1次元用のマーク(例えば図18のマーク50E)のピッチを約21/2 倍すれば、図24の2次元用のX軸のマーク59Xとして使用可能である。図24のY軸のマーク59Yについても、図25及び図26(B)に1次回折光D1(y)及び2次回折光D2(y)を示すように、X軸のマーク59Xを90°回転したマークを使用できる。
次に、図24のマーク58X及び58Yについては、図27に示すように、それらからの3次回折光E3(x)及びE3(y)が、投影光学系PLの瞳PLPにほぼ外接して瞳PLPには入らない条件にすれば感度は最大となる。
図27において、マーク58Xからの0次光D0及び1次回折光E1(x)、及びマーク58Yからの0次光D0及び1次回折光E1(y)のみが瞳PLP内に入っている。従って、マーク58Xとして、図3(B)の第1マーク50Aと同様でピッチが異なるマークが使用でき、マーク58Yとしてマーク58Xを90°回転したマークが使用できる。
図27において、光軸AXからX方向への距離BでY方向への距離Aの3次回折光E3(x)が瞳PLPに外接する条件から、投影光学系PLの開口数NAを次のように等価的な開口数NAeq2に換算して、(14)式の等価的な開口数NAeqをも用いると、マーク58Xのピッチ(これもPとする)は次のようになる。
P=3/(NAeq+NAeq2) …(15)
B={(NA+iNA)2 −(NA−iNA)2 /2}1/2 …(16)
NAeq2=B−iNA …(17)
本例の図24に示すマークは、V線及びH線の像のデフォーカス量を同時に計測するために使用するマークであるが、他のマークを使用する際も、結像に必要な回折光が投影光学系PLの開口絞りによってけられたり、又は不要な回折光が投影光学系PLの瞳内に漏れ込んでこないようにマークピッチを決定すればよい。
なお、マーク58X、58Yのピッチは、(15)式によらず、
ピッチ(pitch)=λ/(NAeq−iNA)
で決定すれば、ダイポール照明でマーク間の距離を計測する際に、コマ収差の影響が相殺されるので好ましい。
次に、テストレチクルTRに形成されているフォーカス計測用の複数のマークの間隔(相対距離)の描画誤差(設計値に対する誤差)を計測する方法につき説明する。なお、以下ではその描画誤差を投影像での値として計測する。
先ず、V線に関するデフォーカス量を計測するために、図4(A)のマーク50Cと図18(A)のマーク50Eとが所定間隔で形成されたテストレチクル(これもTRとする。)を使用するものとして、マーク50C,50Eのピッチは、(12)式の右辺で表されるとする。この場合、それらのマークの間隔の描画誤差を計測するために、図1の照明光学系5において開口絞り13Aを選択して2極照明に設定する。この結果、図28(A)に示すように、マーク50C,50Eは±X方向に角度θiで対称に傾斜した照明光ILで照明され、図28(B)に示すように、投影光学系PLの瞳PLP内において、光軸上をマーク50C,50Eからの1次回折光D(+1)が通過し、両端部をマーク50Cからの0次光D0及びマーク50Eからの2次回折光D(+2)が通過する。そして、上記の実施形態と同様に、露光及び現像後にマーク50C,50Eの像であるレジストパターンの間隔を計測する。
このとき、マーク50C及び50Eからの回折光(結像光束)が被るコマ収差などの非対称収差によるそれらのマークの像の横ずれ量は同じになるので、それらのマークの像の間隔(相対距離)を計測する際にその非対称性による横ずれ量は相殺される。従って、その間隔の計測結果からその設計値(目標値)を差し引くことで、描画誤差δEを求めることができる。なお、球面収差などの対称収差は2極照明時には空間像の横ずれの要因とはならないため、マーク像の相対位置の計測誤差にはならない。
また、H線に関するデフォーカス量を計測するときには、マーク50C,50Eを90°回転したマークが使用されるが、これらのマークの描画誤差の計測時には、これらのマークを±Y方向に角度θiで対称に傾斜した照明光ILを用いる2極照明で照明すればよい。
その後、上記の実施形態のようにフォーカス計測を行うために、テレセン崩しを行ってマークを照明する際の計測結果、即ちマーク50C,50Eの像の間隔からその間隔の設計値を差し引いて得られる偏差δTには以下の成分が含まれる。
(a1)デフォーカスによる偏差δ1。(a2)マークの描画誤差δ2。(a3)デフォーカス以外の対称収差(球面収差など)による偏差δ3。
これらの成分のうち、(a2)のマークの描画誤差δ2は、上記のようにして求めた描画誤差δEと同じである。また、(a3)の偏差δ3は、例えば空間像による収差計測などの他の収差計測手法により計測しておくことができる。このようにして偏差δTからデフォーカスによる偏差δ1のみを分離抽出することが可能となる。一例として、その偏差δ1が最小になるように投影光学系PLとウエハWとのZ方向の相対距離を調整することによって、ベストフォーカス状態で露光を行うことができる。
次に、図24に示すX軸のマーク58X,59X及びY軸のマーク58Y,59Yを用いて、V線及びH線に関するデフォーカス量を同時に計測する場合のマークの描画誤差の計測方法につき説明する。マーク58X,59Xのピッチは、(12)式の開口数NAとして(14)式の等価的な開口数NAequを用いた式で表すことができるが、マーク59Xは位相シフトマークである。また、マーク58Y,59Yはマーク58X,59Xを90°回転したマークである。そのデフォーカス量の計測時には、図29(A)に示すように、マーク58X,58YはX軸に45°で交差する方向から(13)式の角度θiで傾斜した照明光ILで照明される。なお、角度θi’は角度θiをXZ面に投影したときの角度である。そして、図29(B)に示すように、マーク58X,58Yからの回折光のうちで0次光D0及び1次回折光D1(x),D1(y)のみが投影光学系PLの瞳PLPを通過し、2次回折光(位置PD2(x),PD2(y))は消失する。
同様に、図30(A)に示すように、マーク59X,59YもX軸に45°で交差する方向から照明光ILで照明され、図30(B)に示すように、マーク59X,59Yからの回折光のうちで0次光(位置PD0)は消失し、1次回折光D1(x),D1(y)及び2次回折光D2(x),D2(y)のみが投影光学系PLの瞳PLPを通過する。
これらのマークの描画誤差を計測するためには、図25に対応させた図31に示すように、テストレチクルTR上のX’軸(瞳PLP上のX軸に平行な軸)に対して時計方向に+45°及び−45°でそれぞれ交差するとともにレチクル面に垂直な入射面60A及び60Bを想定する。そして、X軸のマーク58X,59Xに対しては、入射面60A及び60B内で−Y’方向(Y’軸は瞳PLP上のY軸に平行な軸)に、それぞれ入射角θiとなる主光線IL1x及びIL2xを持つ2つの照明光を用いる2極照明で照明する。これによって、図31に示す投影光学系PLの瞳PLP内で、マーク58Xからの0次光D10(x)及びマーク59Xからの2次回折光D22(x)と、マーク58Xからの0次光D20(x)及びマーク59Xからの2次回折光D12(x)とがY軸に関して対称に通過し、マーク58X,59Xからの1次回折光D11(x),D21(x)がY軸上を通過するため、非対称な収差によるマーク像の横ずれ量が同じになり、両マークの像の相対位置計測に与える非対称収差の影響を相殺できるため、マークの描画誤差のみを計測できる。
同様に、Y軸のマーク58Y,59Yに対しては、図32の入射面60A及び60B内で+X’方向にそれぞれ入射角θiとなる主光線IL1y及びIL2yを持つ2つの照明光を用いる2極照明で照明する。これによって、図32に示す投影光学系PLの瞳PLP内で、マーク58Yからの0次光D10(y)及びマーク59Yからの2次回折光D22(y)と、マーク58Yからの0次光D20(y)及びマーク59Yからの2次回折光D12(y)とがX軸に関して対称に通過し、マーク58Y,59Yからの1次回折光D11(y),D21(y)がX軸上を通過するため、非対称な収差によるマーク像の横ずれ量が同じになり、両マークの像の相対位置計測に与える非対称収差の影響を相殺できるため、マークの描画誤差のみを計測できる。
なお、上記の0次光が生じないマーク59X,59Yとしては、図18(A)及び図20(B)に示すマーク50Eの他に、図33の位相シフトマーク又は図34のハーフトーンマークを使用することができる。これらのマークは、マーク50Eに比べて最小線幅が広くできるため、テストレチクルTRの製造が容易になる。これらのマークの投影像はマーク50Eの像と同等である。
図33の透過光の振幅分布70Aで表される位相シフトマークにおいては、位相0°の透過部70Aa及び遮光部71の間に位相180°の位相シフタ部70Abが形成されている。また、マークのピッチPを16A(Aは定数)とすると、1ピッチ内に順次位相シフタ部70Ab、透過部70Aa、遮光部71及び透過部70Aaがそれぞれ幅6.5A,3.25A,3.0A及び3.25Aで形成されている。この場合、ピッチPをウエハ上で176nmとすると、最小線幅である3P/16はウエハ上で33nmとなり、レチクル上では投影倍率を1/4として132nmとなる。
次に、図34の透過光の振幅分布72Aで表されるピッチPのハーフトーンマークにおいては、幅PHLの位相0°の透過部72Aaの間に位相180°で強度透過率HTが例えば6%程度の位相シフト部72Abが形成されている。強度透過率HTを用いると幅PHLは次のようになる。
PHL=P×HT1/2 /(1+HT1/2 ) …(18)
一例として、HT=0.06(6%)とすると、幅PHLはP×0.197となる。なお、図34の例では、透過率分布73Aで示すように、中央のNピッチの部分だけが露光されるようにトリム露光が行われる。
なお、本発明は、走査露光型の投影露光装置のみならず、一括露光型の投影露光装置や例えば国際公開(WO)第99/49504号などに開示される液浸型露光装置で投影光学系のフォーカス情報を計測する場合にも適用できる。また、本発明の露光装置は、半導体デバイス、液晶表示素子やプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、DNAチップ等、及びマスク(フォトマスク、レチクル等)を製造するための露光装置にも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
本発明は、半導体デバイス等の各種デバイスを製造する際に用いられる投影露光装置の結像特性の計測や、露光対象の基板のフラットネスの計測等に使用することができる。
本発明の実施形態の一例の投影露光装置を示す斜視図である。 (A)はテストレチクルの一例を示す平面図、(B)は図2(A)中のマーク形成領域52Aを示す拡大図、(C)はウエハのショット配列の一例を示す平面図、(D)はウエハ上に投影されるマーク像を示す拡大図である。 (A)はマーク50Bからの回折光を示す図、(B)はマーク50Aからの回折光を示す図、(C)は投影光学系PLの瞳面上の回折光を示す図である。 (A)はマーク50Cからの回折光を示す図、(B)は図4(A)の投影光学系PLの瞳面上の回折光を示す図である。 マーク50Bの像の光量分布のシミュレーション結果を示す図である。 マーク50Cの像の光量分布のシミュレーション結果を示す図である。 マーク50Aの像の光量分布のシミュレーション結果を示す図である。 マーク50Aでピッチを大きくした場合の像の光量分布のシミュレーション結果を示す図である。 ウエハ上のレジスト断面及びその上のマーク像の光量分布を示す図である。 マーク像の両端部を消すためのトリム露光の説明図である。 ウエハ上のマーク像の配列の一例を示す図である。 マーク像の両端部等を消すためのトリム露光の説明図である。 マーク50Aからの回折光を示す図である。 トリム露光後の光量分布の例を示す図である。 位相シフト型のマーク50Dからの回折光を示す図である。 マーク50Dの像の光量分布のシミュレーション結果を示す図である。 図16の光量分布にトリム露光の光量分布を重ねた結果を示す図である。 位相シフト型のマーク50Eからの回折光を示す図である。 マーク50Eの像の光量分布のシミュレーション結果を示す図である。 (A)は別の条件下でのマーク50Eの像の光量分布のシミュレーション結果を示す図、(B)はマーク50Eの透過光の振幅を示す図である。 図19の光量分布にトリム露光の光量分布を重ねた結果を示す図である。 図20(A)の光量分布にトリム露光を重ねた結果を示す図である。 トリム露光用のマークの一例を示す図である。 V線及びH線に対応するパターンの像のデフォーカス量を同時に独立に計測できるマークの一例を示す拡大図である。 図24のマークに対する照明光の一例を示す図である。 図24の一部のマークからの回折光を示す図である。 図24の他のマークからの回折光を示す図である。 (A)はマーク50C,50Eからの回折光を示す図、(B)は図28(A)の投影光学系PLの瞳面上の回折光を示す図である。 (A)はマーク58X,58Yからの回折光を示す図、(B)は図29(A)の投影光学系PLの瞳面上の回折光を示す図である。 (A)はマーク59X,59Yからの回折光を示す図、(B)は図30(A)の投影光学系PLの瞳面上の回折光を示す図である。 マーク58X,59Xに対する照明光の一例を示す図である。 マーク58Y,59Yに対する照明光の一例を示す図である。 別の例の位相シフトマークの透過光の振幅分布を示す図である。 別の例のハーフトーンマークを用いてトリム露光を行う場合の透過光の振幅分布を示す図である。
符号の説明
1…主制御系、5…照明光学系、TR…テストレチクル、PL…投影光学系、W…ウエハ、28…ウエハステージ、52A〜52E…マーク形成領域、50A〜50E…マーク、50AP,50BP…マーク像

Claims (11)

  1. 投影光学系のフォーカス情報を計測するフォーカス計測方法であって、
    主光線が前記投影光学系の光軸に対して傾斜した照明光を用いて、前記投影光学系の瞳面において当該瞳面における光軸からの距離が互いに異なるような光強度分布が得られるように2つの回折光を発生する第1マークを照明する第1工程と、
    前記投影光学系を介して前記第1マークの像を所定面に投影し、該第1のマークの像の位置情報を求める第2工程と、
    前記第2工程で求められる位置情報に基づいて、前記投影光学系のフォーカス情報を求める第3工程とを有することを特徴とするフォーカス計測方法。
  2. 前記第3工程は、前記第1マークの像の位置情報に基づいて、前記投影光学系のデフォーカス量を求める工程を含むことを特徴とするフォーカス計測方法。
  3. 前記瞳面における前記2つの回折光の強度分布は、前記瞳面上で前記光軸を通る直線に対して直交する方向にずれており、
    前記第2工程は、前記所定面上における前記直交する方向に関する前記第1マークの像の位置情報を求める工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のフォーカス計測方法。
  4. 前記第1工程は、前記第1マークが発生する2つの回折光により前記瞳面に分布する光強度の位置に対し、異なる位置に光強度が分布するように複数の回折光を発生する第2マークを照明する工程を含み、
    前記第2工程は、前記所定面に投影される前記第1マークの像及び前記第2マークの像の位置情報を求める工程を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のフォーカス計測方法。
  5. 前記第1マーク及び前記第2マークの少なくとも一方は、0次光が実質的に生じない位相シフト型のマークであることを特徴とする請求項4に記載のフォーカス計測方法。
  6. 前記第1工程は、照明光学系の瞳面上での照明光の光強度分布をその中心部よりも前記照明光学系の光軸から偏心した2つの領域で高めた状態で、前記第1マーク及び前記第2マークを照明し、
    前記第3工程は、前記所定面における前記第1マークと前記第2マークとの間隔の基準値に対して、前記所定面に投影された前記第1マークの像と前記第2マークの像との間隔のずれ量を求めることを特徴とする請求項4又は5に記載のフォーカス計測方法。
  7. 投影光学系を介してパターンを基板上に転写する露光装置において、
    前記投影光学系の物体面側に配置される第1マークとを照明する照明光学系と、
    前記第1マークから発生する2つの回折光が前記投影光学系の瞳面における光軸からの距離が互いに異なるような光強度分布を得るように、前記第1マークを照明する照明光の主光線の傾斜角を制御する制御装置とを備えることを特徴とする露光装置。
  8. 前記照明光学系は、前記投影光学系の物体面側に配置された前記第1マークとは異なる第2マークを照明し、
    前記制御装置は、前記第1マークから発生する2つの回折光による前記瞳面に分布する光強度の位置に対し、異なる位置に光強度が分布するように複数の回折光を発生するように、前記第2マークを照明する照明光の主光線の傾斜角を制御することを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  9. 照明光の主光線が傾斜した照明条件で照明されるマスクであって、
    回折光のずれ方が互いに異なるとともに、それぞれ所定の周期方向に対称な第1マーク及び第2マークが並べて形成されたことを特徴とするフォーカス計測用マスク。
  10. 前記照明条件で照明されたときに、前記第1マークから発生する2つの回折光のそれぞれの重心の中心と前記第2マークから発生する2つの回折光のそれぞれの重心の中心とが前記周期方向にずれていることを特徴とする請求項9に記載のフォーカス計測用マスク。
  11. 前記第1マーク及び前記第2マークの少なくとも一方は、0次光が実質的に生じない位相シフト型のマークであることを特徴とする請求項8又は9に記載のフォーカス計測用マスク。
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