JP2007202811A - 照射野認識装置、照射野認識方法およびそのプログラム - Google Patents

照射野認識装置、照射野認識方法およびそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】照射野輪郭の処理時間を短縮しつつ、認識精度を落とさないで検出する。
【解決手段】 第1の検出手段10で、照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像Pを縮小した第1の縮小画像Pを用いて照射野辺の候補となる候補線Lを検出し、第2の検出手段20で、第1の検出手段10では候補線Lの検出が不可能な領域に存在する候補線Lを、原画像Pを用いて検出する。判定手段30では、第1の検出手段10および第2の検出手段20により検出された候補線Lが照射野辺であるか否かを原画像Pまたは縮小画像Pのいずれかを用いて判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線画像の照射野を認識する照射野認識装置、照射野認識方法およびそのプログラムに関するものである。
従来、記録された放射線画像を読み取って画像データを得、この画像データに適切な画像処理を施した後、処理済みの画像データに基づいて読影に適した可視像を再生することは種々の分野で行なわれている。例えば、蓄積性蛍光体シートを利用した放射線画像記録再生システムもその一つである。
ところでX線フイルムや蓄積性蛍光体シートに放射線画像を撮影記録するに際しては、放射線の照射による生体への影響を極力小さくする観点や観察に不要な部分からの散乱光による画質性能の低下等を防止する観点から、放射線が被写体の必要な部分にのみ照射されるように照射域を制限する鉛などで作られた照射野絞りを使用することが多い。
照射野絞りを用いて撮影を行なった場合、蓄積性蛍光体シート等の記録媒体には、照射野絞りの開口輪郭の内部領域(照射野領域)に被写体等の画像が記録され、開口輪郭の外側領域(照射野外領域)には放射線が到達せず未露光状態となる。したがってこの開口輪郭に対応する画像の照射野輪郭はエッジ状の線(以下、エッジ線という)となって現れる。
そして、このように照射野領域内にのみ画像が記録された記録媒体から画像データを読み取って画像処理を行なう場合、照射野領域内の画像データについてのみ上記階調処理等の処理を施せばよく、処理の回数が大幅に低減され処理負荷の低減、処理スピードの向上を図ることができる。
一方、照射野外領域は未露光状態であるため、医用X線フイルムのようなネガ画像においては最低濃度領域となるが、例えば医用X線フイルムをシャーカスに掛けて蛍光灯の光による透過画像を観察するとき等には、このような最低濃度領域は非常に明るい領域となるため、照射野領域のうち特に照射野外領域に近い部分については当該明るい照射野外領域に眩惑されて観察に支障がある。
そこで放射線画像記録再生システムにおいては、このような照射野外領域についての各画像データを一律に最高濃度に相当する値に強制的に置換する処理が行なわれる。そしてこの処理は一般に黒化処理と称されており、この黒化処理を行なう場合にも、該処理を行なう領域と行なわない領域との境界線は上記放射線画像のうち照射野輪郭であるから、画像データに基づいて照射野輪郭を精度よく認識することが必要である。
ここで、上記照射野輪郭か否かの認識は、例えば、上記照射野輪郭が画像のエッジ線になることを利用して、画像データの変化が急峻な部分を探索することによって求めることができる。
具体的には、放射線画像を表す放射線画像データを放射線画像の水平方向に走査してエッジ線を構成するエッジ候補点を検出し、垂直方向にこのエッジ候補点を集計して垂直方向に延びるエッジ線の水平方向での位置を求めるとともに、垂直方向に走査してエッジ線を構成するエッジ候補点を検出し、水平方向にこのエッジ候補点を集計して水平方向に延びるエッジ線の垂直方向での位置を求めることにより、照射野絞りの矩形の開口輪郭に対応するエッジ線を求める方法や、照射野領域内に含まれる所定の点から放射線画像の端部に向かう放射状の複数の方向に沿った画像データに基づいてエッジ候補点を検出し、隣接するエッジ候補点を連結することによってエッジ線を得る方法等が既に開示されている。
また、医用に用いられる放射線画像は、1枚の放射線画像の画素数すなわち画像データ数は 4×106 個(2000画素×2000画素)にも達するため、照射野の認識のための処理には非常に多大な時間が掛かる。そこで、放射線画像を一旦縮小処理して画素数を減らしたうえで照射野の認識処理を実行することにより照射野認識処理時間を大幅に短縮し、さらにこの得られた照射野輪郭を元の画像の大きさまで拡大し、この拡大された照射野輪郭を基準として照射野認識の評価を行なうことによって、処理時間を短縮しつつも正確に照射野を認識する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平10−248830号公報
しかしながら、照射野の輪郭の候補となる線を探す際エッジ検出を行うが、エッジ検出には周囲にいくつか画素がないと検出ができないが、画像の端では画素が足らずエッジが上手く検出できない場合がある。特に、縮小画像を用いてエッジを検出すると、縮小画像上ではエッジ検出ができないところは画像端近くのわずかな領域であるが、原画像上に戻すと無視できない幅になる場合がある。
例えば、縮小画像上でエッジが検出できない範囲が画像端5pixelの範囲であったとすると、この縮小画像が例えば10pixel/mmの原画像を20分の1に縮小したものである場合には、縮小画像の画像端5pixel領域は、原画像上では1cmになり無視できない大きさになる。
また、縮小画像を作成する際、原画像を平滑化するために被写体特有の周波数帯域の情報等の情報が失われるため、照射野認識を行う際に被写体が撮影されることのない照射野外領域であるか否かを判別する際に正確に判別が行われないことがあり、縮小画像だけでは照射野輪郭を正しく認識することは難しい。特に黒化処理の場合、照射野輪郭を正しく認識しないと、黒化されない照射野外領域が残ることにより照射野外領域からの眩惑が解消されなかったり、逆に照射野領域の画像データを黒化してしまい診断に必要な画像情報が失われてしまうといった重大な問題が生じる。
そこで、本願発明は、照射野認識の処理時間を短縮しつつ、認識精度を落とさないで照射野輪郭を検出する照射野認識装置、方法、およびそのプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の照射野認識装置は、照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段を用いて候補線の検出が不可能な前記第1の縮小画像の画像端の近傍の領域に存在する候補線を、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を用いて検出する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段および前記第2の検出手段により検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記原画像または前記原画像を縮小した縮小画像のいずれかを用いて判定する判定手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の照射野認識方法は、照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出ステップと、
前記第1の検出ステップを用いて候補線の検出が不可能な前記第1の縮小画像の画像端の近傍の領域に存在する候補線を、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を用いて検出する第2の検出ステップと、
前記第1の検出ステップおよび前記第2の検出ステップにより検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記原画像または前記原画像を縮小した縮小画像のいずれかを用いて判定する判定ステップとを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、
照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段を用いて候補線の検出が不可能な前記第1の縮小画像の画像端の近傍の領域に存在する候補線を、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を用いて検出する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段および前記第2の検出手段により検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記原画像または前記原画像を縮小した縮小画像のいずれかを用いて判定する判定手段として機能させることを特徴とするものである。
「縮小画像」とは、画素数が少なくなるように元の原画像の画素数を減らした画像をいう。
「第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像」は、第2の縮小画像の画素数が第1の縮小画像の画素数より多くなるように縮小した画像をいう。
「第1の検出手段を用いて候補線の検出が不可能な前記第1の縮小画像の画像端の近傍の領域」とは、第1の検出手段を用いて候補線を検出する際に、例えば、エッジ検出処理を行って特定の画素がエッジ点であるか否かの判定するために必要な画素が特定の画素の周囲に不足していることによりエッジの検出が不可能な領域であり、第1の縮小画像の画像端近くに存在する領域をいう。
また、前記放射線画像が分割撮影された画像であれば、
前記原画像が、前記分割撮影された画像を分割撮影の分割パターンに応じて複数の区画に分割した部分画像である。
また、本発明の他の照射野認識装置は、照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段により検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を前記検出された候補線で分けた各領域内の周波数成分または画素値の分散のうち少なくともいずれか一方を用いて前記候補線が前記照射野辺であるか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の他の照射野認識方法は、
照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出ステップと、
前記第1の検出ステップにより検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を前記検出された候補線で分けた各領域内の周波数成分または画素値の分散のうち少なくともいずれか一方を用いて前記候補線が前記照射野辺であるか否かを判定する判定ステップとを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の他のプログラムは、コンピュータを、
照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段により検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を前記検出された候補線で分けた各領域内の周波数成分または画素値の分散のうち少なくともいずれか一方を用いて前記候補線が前記照射野辺であるか否かを判定する判定手段として機能させることを特徴とするものである。
「第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を前記検出された候補線で分けた各領域」とは、第1の縮小画像上の候補線の位置に対応する第2の縮小画像または原画像上の位置で、第2の縮小画像または原画像を分けた各領域をいう。
また、前記第1の縮小画像または前記第2の縮小画像は、前記原画像内の画素のうち近接する複数の画素を前記縮小画像の1つの画素で表すものであり、該画素の画素値を前記原画像内の画素のうち近接する複数の画素の画素値を平滑化した画素値を有するものが好ましい。
「近接する複数の画素の画素値を平滑化した画素値」は、例えば、近接する複数の画素の画素値の平均値や、複数の画素のうち最も出現頻度の高い画素値、近接する複数の画素の画素値の中央値、近接する複数の画素の画素値の重み付き平均などをいう。
また、前記判定手段は、前記第2の縮小画像または前記原画像上の前記検出された候補線の近傍のみの前記各領域内の周波数成分または画素値の分散のうち少なくともいずれか一方を用いて判定するものが望ましい。
本発明によれば、照射野絞りを使用して被写体を撮影した放射線撮影画像を縮小した第1の縮小画像を用いて照射野辺の候補となる候補線を検出し、さらに、第1の縮小画像の画像端の近傍の領域に存在する候補線が検出できない領域は、第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率の画像(第2の縮小画像または原画像)を用いて検出するようにしたので、処理時間を短縮しつつも照射野輪郭の候補となる候補線の検出漏れをなくすことができ、正確に照射野を認識することが可能になる。
また、放射線画像が分割撮影された画像であっても、分割パターンに従って分割した部分画像に対しても同様に第1の縮小画像と、第1の縮小画像よりも縮小率の小さい画像を用いて、各部分画像から照射野輪郭の候補となる候補線の検出漏れをなくして、正確に照射野を認識することが可能になる。
また、照射野絞りを使用して被写体を撮影した放射線撮影画像を縮小した第1の縮小画像から候補線を検出し、検出された候補線が照射野辺であるか否かを、第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で縮小した画像を用いて、候補線で分けた各領域内の周波数成分を用いて候補線が照射野辺であるか否かを判定するようにしたので、画像を縮小するときに失われる周波数成分が少なくなり正確な判定を行えるようになる。あるいは、画素値の分散も画像を縮小すると小さくなるが、第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で縮小した画像を用いて画素値の分散を求めるようにすることで、画素値の分散が小さくならず正確な判定が行える。
また、検出された候補線の近傍のみについて、第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で縮小した画像の周波数成分や画素値の分散を求めることにより、算出時間を短縮することが可能になる。
以下、本実施の形態について図を用いて詳細な説明を行う。
撮影装置で照射野絞りを用いてX線撮影を行なう場合には、まず、被写体を撮影した像が放射線撮影画像Pの中心なるように配置し、図19(a)に示すように、X線源と被写体との間に、矩形等の開口部のある照射野絞りを置いて撮影をする。この開口部の外側の部分は、X線が被写体および蓄積性蛍光体シートにX線が到達するのを防止する鉛板である。この状態でX線源から被写体にX線が照射されると、蓄積性蛍光体シートから得られた放射線撮影画像P上には、図19(b)に示すように、照射野絞りの開口部の外側に対応する領域(照射野外領域)Pout にはX線が照射されず、一方、照射野絞りの開口部より内側に対応する領域(照射野領域)Pinには被写体を透過した部分と直接X線が照射された部分が記録される。そして、照射野絞りの開口部に対応する部分は、開口部と略同一形状となり、照射野外領域Poutは高輝度なまぶしい領域となる。照射野領域Pinと照射野外領域Poutの境には、濃度が急激に変化する複数のエッジ線からなる照射野の輪郭(以下、照射野輪郭という)PSが形成される。照射野絞りの開口部は通常矩形であり、照射野輪郭PSは4つの直線の照射野辺で構成される。
しかし、上述のよう撮影した放射線撮影画像Pから照射野輪郭PSを構成する照射野辺を探索するためには、放射線撮影画像P上の膨大な数の画素に対して評価を行わなければならないため、照射野の認識のための処理には多大な時間が掛かる。そこで、処理時間を節約するために通常は放射線撮影画像Pを縮小した縮小画像を用いて照射野輪郭PSの検出を行う。
ここで、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1に示すように、本実施の形態の照射野認識装置1は、照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像Pを縮小した縮小画像を生成する縮小手段40と、原画像Pを所定の縮小率で縮小した第1の縮小画像Pを用いて照射野輪郭PSを構成する照射野辺の候補となる候補線Lを検出する第1の検出手段10と、前記第1の検出手段10では候補線Lの検出が不可能な第1の縮小画像Pの画像端の近傍の領域に存在する候補線Lを、第1の縮小画像Pの縮小率よりも小さい縮小率で原画像を縮小した第2の縮小画像Pまたは原画像Pのいずれかの画像を用いて検出する第2の検出手段20と、第1の検出手段10および第2の検出手段20により検出された候補線Lが照射野辺であるか否かを、候補線Lを検出した画像または該検出した画像の縮小率よりも縮小率が小さい画像を用いて判定する判定手段30を備える。
縮小手段40は、放射線撮影画像の原画像P上で近接して存在する複素の画素をまとめて1つの画素で表わし、その画素の画素値は元の複数の画素がもつ画素値を平滑化した値を持つように画像を縮小する。具体的には、例えば、図2に示すように、放射線撮影画像の原画像P上の縦横18画素×18画素(太線で囲んだ枠)をまとめて縮小画像上の1つの画素として表わし、その画素値は元の18画素×18画素個の画素の平均値とする。
あるいは、その18画素×18画素中の最も出現頻度の高い画素値や中央値、18画素×18画素中の画素値の重み付き平均値などを用いるようにしてもよい。重みつき平均値は、原画像の座標(x,y)〜(x+m,y+n)の(m+1)×(n+1)個の画素を用いて重み付き平均を計算するときは、一般的に下式のように書ける。
Figure 2007202811
また、ノイズ等の影響を除外するため、マスク内の画素値が大きい順と小さい順に並べたとき、それぞれ上位10%の画素を除いた残りの画素の画素値の平均をもちいてもよい。具体的に、例えば上式の重み付き平均値を用いる場合に、ノイズ等の影響を除外するため、マスク内の画素値が大きい順、小さい順に並べたとき、それぞれ上位10%の画素に対する重みを0として、それ以外の画素に対する重みを1/(残り80%の画素数)としてもよい。
以下、第1の縮小画像Pは、射線撮影画像P上の縦横18画素×18画素をまとめて縮小画像上の画素として表わしたものとして説明する。
そこで、第1の検出手段10は、照射野絞りを用いて被写体を撮影して得られた第1の縮小画像Pより照射野辺の候補線を第1の縮小画像Pに基づいて、上記照射野輪郭PS上の点と考えられる多数のエッジ候補点Eを検出し、多数のエッジ候補点Eに基づいてハフ変換を利用してそれらのエッジ候補点Eによって構成されるエッジ線を照射野辺の候補線Lとして求める。
エッジ候補点の検出は,入力された画像データSについて、図3(a)に示すように、縮小画像Pの中心点Kを設定し、中心点Kから第1の縮小画像Pの端部にそれぞれ向う等角度間隔に、例えば、1.5度間隔に240本の放射状の直線を設定する。この放射状の直線の設定本数および間隔、放射状の直線群の中心の設定位置等は適宜変更することができる。
これらの240本の放射状の直線にそれぞれ沿った方向において互いに隣接する画素間の画像データを比較し、その差分が最も大きい2つの画素をその線上で探索する。この探索された2つの画素間は画素値の差が大きく、エッジ上に存在する点である可能性の高いエッジ候補点Eである。このようにして各直線方向ごとにそれぞれ探索されたエッジ候補点Eを検出し、合計 240個のエッジ候補点Eを得る(図3(b)参照)。
候補線Lの検出は、検出された各エッジ候補点Eをつなぐ直線をハフ(Hough)変換により求める。
しかし、エッジ候補点検出では、第1の縮小画像Pを用いて、例えば240本の放射状の直線に沿って、図4の注目点(○)を中心とする前後2pixelの枠範囲(太枠)内の画素を用いて評価値を計算し、注目点がエッジ点であるかどうかを判断しているが、第1の縮小画像Pの画像端から2pixel以内の領域にエッジ点が存在する場合には、判定に必要な画素数が足りないため検出することができない。この検出できない範囲は、放射線撮影画像Pの原画像上では2×18pixelとなり、例えば、10pixel/mmの原画像の場合、検出できない範囲が3.6mm存在する。特に、分割撮影した放射線撮影画像Pの場合には、前記第1の縮小画像を各区画に分割した部分画像の画像端の近傍の領域においても同様にエッジ点を検出できない場合が発生する。
そこで、第2の検出手段20は、第1の縮小画像Pの画像端の近傍の領域、つまり、第1の縮小画像Pの画像端から2pixelの領域に対応する原画像の画素、または、前記第1の縮小画像Pの縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像Pの画素を使って、第1の検出手段10でエッジ点探索ができない領域のエッジ検出を行って、照射野輪郭の候補線Lを検出する。ここでは、原画像を用いて第1の検出手段10でエッジ点探索ができない領域のエッジ検出を行う場合について説明する。
図2の小さいマスは原画像における1画素であり、太枠の大きいマスは第1の縮小画像Pにおける1画素である。また、斜線部の領域を従来はエッジ点探索ができなかった画像端の領域である。図5のように、原画像の画像端の近傍の領域に対応するマス内に複数の直線(細い斜線部)を設定し、この直線上でエッジ候補点を探す。そして、画像端の辺と略平行にエッジ候補点が並んだ場合は、そこに照射野辺のエッジ候補点が存在するとみなして、太枠の大きいマスに対応する縮小画像上の画素をエッジ候補点として検出する。
この原画像の細い斜線部の線上に、図4に示すように、注目点を中心とした所定のサイズの横方向に長いマスク(具体的には、例えば、5×1や11×1などのマスクを用いることができる)を設定する。そして、注目点を画像外に移動させながら、中心点の前後にあるマスク内の画素において、
(画像内側にある画素値の合計)−(画像外側にある画素値の合計)
を評価値として、以下のいずれかの場合に縦方向のエッジ有りと判断する。
・評価値が閾値より大きい(画像外側に向かって黒→白に変化する)
・画像外側の画素値がほぼ一定であるのに対し、原画像P内側の画素値は内側に向かうにつれて徐々に大きくなっている。
あるいは、エッジ点探索ができない第1の縮小画像Pの画像端の近傍の2pixelの領域で、図6に示すように、原画像P上で画像端に平行な縦方向のラインで所定の範囲内の画素(太枠内の画素)を使っての画素値の平均値を計算する。計算した平均値を用いて、上述のエッジ検出方法と同様に、注目点を中心とした所定のサイズの横方向に長いマスクを設定する(図4参照)。そして、注目点を画像外に移動させながら、中心点の前後にあるマスク内の画素において、評価値を求めるようにすれば(つまり、図20に示すように、まず縦方向に5×1のマスクでΣa=a1+a2+a3+a4+a5、Σb=b1+b2+b3+b4+b5、Σc=c1+c2+c3+c4+c5、Σd= d1+d2+d3+d4+d5、Σe=e1+e2+e3+e4+e5を計算し、Σa〜Σeで構成される1×5のマスクでエッジ点検出の計算を行う。)、縦方向のエッジの有無を判断することが可能になる。
判定手段30は、第1の縮小画像Pと原画像Pから検出された候補線Lから、照射野輪郭PSを構成する候補線Lを以下の手順で検索する。照射野輪郭PSは4つの直線で構成されるが、第1の縮小画像Pや原画像Pからエッジ線を検出すると、検出されたエッジ線は被写体の骨などのエッジを検出したものが候補線Lに含まれる。そこで、この誤検出された候補線Lを削除するために、不要な候補線Lをキャンセルするキャンセル処理が行われる。具体的に、候補線Lが被写体のエッジを誤検出しているかどうかを判断するには、候補線Lで分けられる各領域を見て、各領域が照射野内であるか照射野外であるか認識することが必要である。ここで、両方の領域が照射野内領域であると認識されれば、被写体のエッジを誤検出したとみなすことができる。そのために、各領域の周波数成分や、平均濃度や、ヒストグラムなどを求め、照射野辺PSを構成する候補線Lであるか否かを判断する。
そこで、候補線Lを検出した第1の縮小画像Pや原画像P、あるいは縮小画像P以外の縮小率で原画像を縮小した画像のいずれかを用いて、各領域の周波数成分や、平均濃度や、ヒストグラムなどを求めて評価を行う。ここでは、処理時間を節約するために第1の縮小画像Pを用いて判定を行う場合について具体的に説明する。
まず、図7に示すように、第1の縮小画像Pの略中心部に基準点Qを設定し、検出された候補線Lにより原画像Pを2つの領域に分割し、2つの領域のうち基準点を含まない外部領域に放射線が入射しているか否かを評価した評価値を算出する。
放射線撮影画像を撮影する際、通常被写体が略中心に位置するように撮影が行われる。したがって、第1の縮小画像Pの略中心部に基準点Qを設定すれば、照射野内に基準点Qが存在することになるので、具体的には、第1の縮小画像Pの中心点を用いることができる。
そこで、図8に示すように、上記の手法で抽出された候補線Lで原画像P2つの領域に分割し、2つの領域のうち前記基準点Qを含まない外部領域をPoutsideとし、外部領域Poutsideが照射野外領域であるか否かを評価する。外部領域Poutsideが照射野外領域である場合は、その領域には放射線が入射していない高輝度な領域となる。そこで、被写体が撮影されている部分や直接X線照射部のような放射線が入射した領域が外部領域Poutsideに存在するか否かを以下の各手法を用いて求める。
(1) ヒストグラムを用いて判定する手法
(2) 中周波帯域の成分を用いて判定する手法
(3) 信頼度の高い直線基準と交差する角度を用いて判定する手法
(4) エッジらしさを用いて候補線を判定する手法
ここで、各手法を用いて判定する方法について以下詳細に説明する。
(1−1) ヒストグラムを用いて判定する手法(その1)
外部領域Poutsideが照射野外である場合には高輝度な白い領域となり、画素値は略一定となるため、外部領域Poutside内に含まれる画素の画素値が分布する範囲は非常に狭い。一方、放射線撮影画像に含まれる全ての画素の画素値が分布する範囲はかなり広くなる。
そこで、第1の縮小画像P全体に含まれる画素値のヒストグラムHall(ここでは、濃度が高い画素の画素値を大きな値で表し、濃度が低くなるほど画素値が小さくなるものとして、以下で説明する。)と、外部領域Poutside内の画素値のヒストグラムHoutsideをそれぞれ算出し(図9参照)、ヒストグラムHall内の最大画素値と最小画素値の差Aと、ヒストグラムHoutside内の最大画素値と最小画素値の差Bを求めて、B/Aを評価値として求める。
評価値B/Aが所定の閾値より大きいときには外部領域Poutsideには被写体が撮影されている可能性が高く、候補線Lは照射野辺ではないものと判定するが、撮影部位によって直接X線照射部が存在する場合と存在しない場合があるため、閾値を変えるようにしたものが好ましい。
(1−2) ヒストグラムを用いて判定する手法(その2)
また、外部領域Poutsideは放射線が照射されていない領域であるため、そこには、直接X線が照射された部分は含まれない。つまり、射野外領域Poutsideには、直接X線照射部の画素値を持つ画素がほとんど含まれることがない。そこで、外部領域Poutside内の直接X線照射部の画素値を持つ画素の割合から、外部領域Poutsideが照射野外領域であるか否かの判定をすることもできる。
直接X線照射部の画素値は、放射線を照射した量によって異なるため、直接X線照射部の画素値とそれ以外の部分の画素値とを区別する閾値を決定する手順で以下に説明する。ここでは、画像の階調を8ビット(0〜255)で表すものとする。
(i ) まず、画像全体のヒストグラムから、最大画素値histmaxを求める。
(ii) 直接X線照射部は高輝度な領域であり、例えば、通常少なくとも100を超えた画素値を持つものとする。そこで、直接X線照射部が存在する画像であるか否かをhistmaxに応じて判断する。
(ア)histmax ≦ 100 の場合には、直接X線照射部が存在しない画像であると判断して、閾値の探索を行わない。
(イ)histmax > 100 の場合には(iii)へ行き、直接X線照射部の画素値とそれ以外の領域を区別する閾値を算出する。
(iii) 図10に示すように、画像全体のヒストグラム(Dhは直接X線照射部、Dmは被写体が撮影された部分、Dlは照射野外領域に該当する)をとると、大きく分けて3つのピークがあるが、直接X線照射部の画素値は最も高濃度側のピークをもつ部分Dhに含まれる。そこで、最も高濃度側の部分Dhと中間辺りにピークをもつ被写体が撮影された部分Dmとの境界histmax2を探索する。
まず、j=histmax-5とし、jを5ずつ減らしながら、全画素数に対する画素値jを持つ画素数の割合を計算し、始めてこの割合が0.2%を下回るjをhistmax2とする。
(iv) histmax 〜histmax2の間の画素値を持つ画素が直接X線照射部であるが、直接X線照射部は、100以下の画素値を持つことはないため、histmax2が100以下の場合にはhistmax2の探索に失敗したものと判断する。そこで、
(ア) histmax2 ≦ 100 となった場合には、経験的に直接X線照射部の画素値のほとんどが、histmax からhistmax −20の間に存在することがわかっているので、閾値Thを
Th = histmax − 20
と決定する。
(イ) histmax2 > 100 の場合には、(v)へいく。
(v ) そこで、histmax2 > 100 の場合には閾値Th を、
Th = histmax2 −15
と決定する。しかし、直接X線照射部に現れる画素値はバラツキが少ない領域であるため、histmax−Thが45より大きくなる(つまり、直接X線照射部の画素値がかなり広い範囲にわたって分布する)ことは、通常はありえない。そこで、
(ア) histmax − Th > 45 の場合には閾値Th を、
Th = histmax − 20
と決定する。
(イ) histmax − Th ≦ 45 の場合には、(vi)へいく。
(vi) さらに、全画素数に対するhistmax2 −15以上の画素値を持つ画素数の割合が95%以上の場合には、明確なピークが現れなかったことになる。そこで、以下のように閾値Thを決定する。
(ア) 95%以上の場合には、経験的に得られた直接X線照射部に現れる画素値の範囲から閾値Thを、
Th = histmax − 20
と決定する。
(イ) 95%未満の場合には、探索された直接X線照射部の画素値の範囲よりも少し低いところを閾値Thとし、
Th = histmax2 − 15
と決定する。
上のようにして得られた閾値Thを越えた画素値が直接X線成分の画素値である。この画素値を用いて、外部領域Poutside内の直接X線成分の画素が全画素内に含まれる割合を評価値として求める。判定手段30は、例えば、外部領域Poutside内の全画素の0.1%以上が直接X線成分の画素値を持つ画素であれば、外部領域Poutsideに放射線が照射された領域が含まれている可能性が高いため、候補線Lは照射野辺ではないものと判定する。
(2) 中周波帯域の成分を用いて判定する手法
あるいは、外部領域Poutsideは放射線が照射されていない領域であり、そこには被写体が撮影された領域は含まれない。照射野外の領域や直接X線照射領域は低周波帯域の画像であり、ノイズ成分は高周波帯域の画像であるが、被写体の骨や内臓の輪郭などの大まかな構造物が撮影されている領域は中周波数帯域の画像である。従って、中周波数帯域の画像成分のみを抽出することにより、被写体が撮影されている画像部分のみを抽出することができる。
そこで、外部領域Poutsideから中周波数帯域の画像成分を抽出して、その画像成分の強度を求めることにより、外部領域Poutsideに被写体が含まれているか否かを判定することができる。具体的には、例えば、外部領域Poutside内の各画素(図11の点c)を中心として5×5のマスクと3×3のマスクを用いて、次式の演算で強度を求める。
A=5×5マスク内の画素の平均 − 3×3マスク内の画素の平均 (3)
強度=(Σ|A|)/N (4)
判定手段30は、この評価値が閾値よりも大きいときは、この候補線Lは照射野辺ではないものと判定する。マスクの大きさは、5×5と3×3に限られるものではなく画像の解像度に応じて適切な大きさのマスクを採用するようにしてもよい。
(3) 信頼度の高い基準となる候補線と交差する角度を用いて判定する手法
照射野外領域から照射野内領域の分かれ目となる線上は、画素値が急激に変化する場所でもある。そこで、候補線Lを境にして濃淡の変化が急激なものが照射野辺である可能性が高い。そこで、候補線L上にある各画素を中心にして3×3画素近傍の領域において以下の計算を行う。
図12に示すように、3×3画素の領域内の中心に存在する画素(点e)を中心として、差分値Bを下式で求める。
B=|(a-g)+(b-h)+(c-l)|+|(c-a)+(f-d)+(i-g)| (5)
この差分値Bを候補線L上にある全ての点について計算し、各点における差分値Bの総和ΣBを候補線L上にある画素の総数Nで割った指標値ΣB/Nを求めて、ΣB/Nが最も大きい候補線Lを照射野辺である確信度が最も高い確信直線として複数の候補線Lの中から1つ選択する。
図13に示すように、信頼度の高い確信直線を基準にして、この候補線Lの傾きとの違いが±α°の範囲内にある候補線L(平行な直線)、またはこの候補線Lの傾きとの違いが90°±α°の範囲内にある候補線L(直行する直線)以外は、照射野辺ではないものと判定してキャンセルする。経験的に、α°は10°程度にすると良好な結果が得られる。
(4) エッジらしさを用いて候補線を判定する手法
照射野外領域から照射野内領域の分かれ目となる候補線Lは、上述のように濃淡が急激であり、さらに画素値の変化する方向が揃った方向を向いたエッジである。上述の指標値ΣB/Nを用いて、照射野辺である信頼度を求め、さらに、各候補線のエントロピーを算出して濃淡の変化の方向が揃っているかを評価する。
まず、エントロピーを算出するために、図14(a)のように、候補線L上にある各画素を中心(点O)にして5×5マスクを用いて候補線L上の各画素における画素値の勾配θを算出する。
y=(a+b+c+d+e)−(l+m+n+p+q) (6)
x=(e+g+i+k+q)−(a+f+h+j+i) (7)
y≧0の場合 θ=tan−1(y/x) (8)
y<0の場合 θ=−tan−1(y/x) (9)
となる。
この得られた勾配θを、図14(b)に示す勾配方向1〜8のうちの最も近い方向のいずれかに振り分ける。
候補線L上の各点における勾配θが、勾配方向1〜8のうちいずれに振り分けられたかを見てエントロピーの計算をする。候補線L上の点の総数Totalと、候補線上の同じ勾配方向iを持つ点の数Ziから、同じ勾配方向iが生じる生起確率P(i)を求める。
P(i)=Zi/Total (10)
これより、エントロピーHは、
H=−ΣP(i)ln(P(i)) (11)
となる。図15に示すように、エントロピーHを縦軸とし差分値Bを横軸としたグラフを用い、グラフ上で直線lより上にある候補線Lは照射野辺の可能性は少ないものと判定、直線lより下にある候補線Lは照射野辺の可能性が高いものと判定するようにする。
以上、第1の縮小画像Pを用いて、候補線Lを評価して照射野輪郭PSを構成する候補線を判定する方法を説明したが、原画像Pや縮小画像Pを用いて判定を行うようにしてもよい。
具体的、照射野輪郭を検出する処理の流れを図16のフローチャートを用いて説明する。
第1の検出手段と第2の検出手段を用いて候補線Lを検出する(S100)。検出された照射野辺のうち、最も中心点に近い4つの候補線Lを選んで仮の照射野輪郭を作る(S101)。
仮の照射野輪郭PSを構成する一つの候補線Lに対して、判定手段30の各手段を用いて候補線Lが照射野輪郭PSの照射野辺であるか否かを判定する(S102)。候補線Lが照射野辺でないと判定された場合には(S103)、他の候補線Lを用いて再度仮の照射野輪郭PSを作成して(S101)、判定手段30の各手段を用いて候補線Lが照射野輪郭PSの照射野辺であるかを判定する(S102)。仮に選ばれた4つの候補線Lが全て照射野輪郭PSの照射野辺であると判定されるまで、S101〜S103を繰り返して、照射野輪郭を検出する。
以上詳細に説明したように、縮小画像の画像端の近くに存在する照射野輪郭の候補線が検出できない領域では、原画像や候補線を検出した縮小画像より縮小率の小さい縮小画像を用いることで、正確に照射野輪郭を検出することができる。
また、分割撮影された放射線撮影画像では、分割された各区間毎に照射野領域が存在し複数の照射野領域Pinが現れる。そこで、分割撮影された放射線撮影画像Pの分割パターンに従って分割撮影された画像を、分割撮影の分割パターンに応じて複数の区画に分割し、分割した部分画像を原画像Pとして、放射線撮影画像を複数の区画に分割した部分画像のそれぞれに対して上述で説明した手法を用いて照射野領域を認識する。
これにより、分割撮影画像をわけた各区画の端の近くでも照射野輪郭の候補線を探すことができ、分割撮影した画像からも照射野輪郭を正確に認識することができる。
次に第2の実施の形態について説明する。図17に示すように、本実施の形態の照射野認識装置1aは、照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像Pを縮小した縮小画像を生成する縮小手段40と、原画像Pを縮小した第1の縮小画像Pを用いて、記照射野の輪郭PSを構成する照射野辺の候補となる候補線Lを検出する第1の検出手段10と、候補線Lが前記照射野辺であるか否かを、第1の縮小画像Pの縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像Pまたは前記原画像Pのいずれかの画像を前記検出された候補線Lで分けた各領域内の周波数成分または画素値の分散のうち少なくともいずれか一方を用いて候補線Lが照射野辺であるか否かを判定する判定手段30aを備える。
前述の実施の形態と同じ構成のものには同一符号を付して詳細な説明は省略する。
照射野辺の候補となる候補線Lは第1の実施の形態で説明したように、計算時間を節約するために、第1の検出手段10を用いて第1の縮小画像Pを用いて候補線Lを検出する。
本実施の形態においても、候補線Lが照射野辺であるか否かを第1の実施の形態で説明した判定手段30と同様の手法を用いることができるが、前述の手法のうち(1)ヒストグラムを用いて判定する手法(2)中周波帯域の成分を用いて判定する手法において、縮小画像を用いて判定する場合には、原画像Pが持つ中〜高周波成分の情報が失われてしまうため、原画像Pを用いるよりも精度が落ちる。例えば、10pixel/mmの原画像Pの場合、第1の縮小画像Pは原画像Pを1/18に縮小して第1の縮小画像Pの画素値は原画像Pの画素18×18個の画素値を平均して平滑化すると、約0.28C/mm以上の信号は除去されてしまう。0.28C/mm以下の成分には骨や臓器の大まかな構造の情報のみが含まれているので、骨や臓器の大まかな構造の情報は残るが骨嶺や抹消の血管などの細かい構造物の情報はなくなり正確な判定が行われない。
さらに、第1の縮小画像Pは平滑化された画像であるため、被写体内の特定の部分のみ(例えば、骨のみ、軟部のみなど)から算出したヒストグラムと、照射野外のヒストグラムとの間に差がでないことがある。
ここで特に問題となるのは、骨のエッジを誤検出した場合である。第1の縮小画像P上では、骨の細かい構造がつぶれてしまっているため、骨の部分はほぼフラットな低濃度領域となり、濃度差だけでは照射野外領域との区別が難しい場合がある。例えば、骨内部と照射野外領域とは原画像レベルでみれば画素値のヒストグラムの分布に差が認められるが、平滑化された縮小画像ではヒストグラムから明確な区別をするのは難しい。また、骨内部は骨嶺等、中周波数成分が多く含まれるが、縮小画像ではその情報が失われている。
そこで、判定手段30aでは、第1の縮小画像Pの縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像Pまたは原画像Pのいずれかの画像を候補線Lで分けた各領域内の周波数成分や画素値の分散を用いて候補線Lが照射野輪郭PSを構成する照射野辺であるか否かを判定する。しかし、原画像P全体を判定に用いると計算時間がかかるため、候補線Lの近傍領域のみを用いて周波数成分や画素値の分散を算出して判定を行うのが望ましい。
図18に示すように、照射野輪郭PSの候補線Lを斜線部のマスで表わすと、この候補線Lが本当に正しい照射野輪郭の一部を構成するか候補線Lであるか否かを判定するための情報の一つとして、候補線Lをはさむ各領域の周波数成分やヒストグラムを計算するが、第1の縮小画像Pでは平滑化の影響で、中〜高周波の成分や、細かい濃淡差の情報がなくなる。
そこで、候補線Lの近傍の縮小画像の画素に対応する原画像の画素(図18(b)中の細かいマスは対応する原画像の画素)を用いて周波数成分やヒストグラムを対象とする計算を行う。このように、必要に応じて原画像(あるいは、縮小率の低い第2の縮小画像)を用いることで、必要な情報を補完できる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態では、検出された照射野輪郭の候補線が照射野辺であるか否かを、原画像や候補線を検出した縮小画像よりも縮小率の小さい縮小画像を用いることで正確な判定を行うことが可能になる。
前述の第1の実施の形態で説明したように、縮小画像で候補線を検出し、縮小画像では検出できない画像端近傍の領域では、原画像や候補線を検出した縮小画像よりも縮小率の小さい縮小画像を用いて再度候補線を検出する方法と、第2の実施の形態で説明した候補線の判定方法とを組み合わせることで、照射野輪郭をより正確に認識することが可能になる。
また、第1の実施の形態と同様に、分割撮影された放射線画像についても、分割撮影された画像を分割撮影の分割パターンに応じて複数の区画に分割した部分画像に対しても同様の手法を適用することができる。
また、上述の各実施の形態の射野認識装置は、上述で説明した各手段を備えたプログラムをコンピュータにインストールして、コンピュータを照射野認識装置として機能させることができる。
第1の実施の形態の照射野認識装置の概略構成図 放射線画像の原画像と縮小画像を説明するための図 候補線検出方法を説明するための図 エッジ検出に用いるマスクの一例を表した図 画像端でのエッジ検出の方法を説明するための図(その1) 画像端でのエッジ検出の方法を説明するための図(その2) 候補線を検出した一例 外部領域と基準点との関係を説明するための図 放射線撮影画像全体のヒストグラムと照射野外領域のヒストグラムの一例(その1) 放射線撮影画像全体のヒストグラムの一例(その2) 中周波数帯域の画像成分を抽出するためのマスクの一例 差分値の算出方法を説明するための図 確信直線と直交または平行な直線を照射野辺として検出する方法を説明するための図 画素値の勾配の求め方を説明するための図 エントロピーを用いてエッジらしさを判定する方法を説明するための図 照射野輪郭を検出する処理の流れを表すフローチャート 第2の実施の形態の照射野認識装置の概略構成図 候補線が照射野輪郭の一部を構成するか直線であるか否かを縮小率の小さい画像で判定する方法を説明するための図 照射野絞りを用いて撮影する方法を説明するための図 エッジ検出の方法を説明するための図
符号の説明
1、1a 照射野認識装置
10 第1の検出手段
20 第2の検出手段
30、30a 判定手段
40 縮小手段
P 放射線撮影画像の原画像
第1の縮小画像
第2の縮小画像
PS 照射野輪郭
L 候補線

Claims (9)

  1. 照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段を用いて候補線の検出が不可能な前記第1の縮小画像の画像端の近傍の領域に存在する候補線を、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を用いて検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段および前記第2の検出手段により検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記原画像または前記原画像を縮小した縮小画像のいずれかを用いて判定する判定手段とを備えたことを特徴とする照射野認識装置。
  2. 前記放射線画像が分割撮影された画像であり、
    前記原画像が、前記分割撮影された画像を分割撮影の分割パターンに応じて複数の区画に分割した部分画像であることを特徴とする請求項1記載の照射野認識装置。
  3. 照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を前記検出された候補線で分けた各領域内の周波数成分または画素値の分散のうち少なくともいずれか一方を用いて前記候補線が前記照射野辺であるか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とする照射野認識装置。
  4. 前記第1の縮小画像または前記第2の縮小画像が、前記原画像内の画素のうち近接する複数の画素を前記縮小画像の1つの画素で表すものであり、該画素の画素値を前記原画像内の画素のうち近接する複数の画素の画素値を平滑化した画素値を有するものであることを特徴とする請求項3記載の照射野認識装置。
  5. 前記判定手段が、前記第2の縮小画像または前記原画像上の前記検出された候補線の近傍のみの前記各領域内の周波数成分または画素値の分散のうち少なくともいずれか一方を用いて判定するものであることを特徴とする請求項4記載の照射野認識装置。
  6. 照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出ステップと、
    前記第1の検出ステップを用いて候補線の検出が不可能な前記第1の縮小画像の画像端の近傍の領域に存在する候補線を、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を用いて検出する第2の検出ステップと、
    前記第1の検出ステップおよび前記第2の検出ステップにより検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記原画像または前記原画像を縮小した縮小画像のいずれかを用いて判定する判定手段とを備えたことを特徴とする照射野認識方法。
  7. 照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出ステップと、
    前記第1の検出ステップにより検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を前記検出された候補線で分けた各領域内の周波数成分または画素値の分散のうち少なくともいずれか一方を用いて前記候補線が前記照射野辺であるか否かを判定する判定ステップとを備えたことを特徴とする照射野認識方法。
  8. コンピュータを、
    照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段を用いて候補線の検出が不可能な前記第1の縮小画像の画像端の近傍の領域に存在する候補線を、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を用いて検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段および前記第2の検出手段により検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記原画像または前記原画像を縮小した縮小画像のいずれかを用いて判定する判定手段として機能させることを特徴とするプログラム。
  9. コンピュータを、
    照射野絞りを使用して被写体を撮影した照射野を有する放射線撮影画像の原画像を縮小した第1の縮小画像を用いて、前記照射野の輪郭を構成する照射野辺の候補となる候補線を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された候補線が前記照射野辺であるか否かを、前記第1の縮小画像の縮小率よりも小さい縮小率で前記原画像を縮小した第2の縮小画像または前記原画像のいずれかの画像を前記検出された候補線で分けた各領域内の周波数成分または画素値の分散のうち少なくともいずれか一方を用いて前記候補線が前記照射野辺であるか否かを判定する判定手段として機能させることを特徴とするプログラム。
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