JP2007204090A - カートリッジ収納ケース - Google Patents

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Abstract

【課題】使用後に重ねても容易に分離ができるとともに、耐衝撃性を保持しつつ、収納作業効率の高いカートリッジ収納ケースを得ること。
【解決手段】磁気テープ巻回リール23が内設される扁平体状のカートリッジ25を収納するカートリッジ収納ケース100であって、複数のカートリッジ25を厚さ方向に並置させてブロック状としたカートリッジ群33を保持する区画室31が、相互に係合する同一構造の上ケース27及び下ケース29を重ね合わせることで形成されるとともに、区画室31の周囲を囲んで上ケース27と下ケース29との係合方向に平行なリブ43が形成され、リブ43に、上ケース27及び下ケース29の食い込み防止手段41を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気テープ巻回リールが内設される扁平体状のカートリッジを収納するカートリッジ収納ケースに関し、特に、収納されたカートリッジに対する耐衝撃性を高め、カートリッジの収納作業効率を高める改良技術に関する。
従来、ワンリール型の磁気記録テープカートリッジを集積包装する場合、図7に示すように、各カートリッジ1を1巻単位でケース3に収納し、そのケース3を複数個毎に段ボール箱5に詰めて緩衝性を保持していた。
しかし、この集積包装の場合、カートリッジ1が段ボール箱5内に収納されるため、カートリッジ1の有無や種別等を確認するためには段ボール箱5を開封する必要があり、利便性に問題があった。また、段ボール詰めでは浸水時に濡れてしまい、段ボール箱5が壊れてしまうという問題もあった。
このようなことから、水に濡れてもケース強度に支障を来さず、中身の見える透明のプラスチックでカートリッジ1を集積包装する例えば図8に示すケース7が非特許文献1に開示され、市場に提供されるようになった。
UTO−Ultrium L−pack、[online]、TDK株式会社、[平成17年11月14日検索]、インターネット<URL:http://www.tdk.com/professional/lto/ltopack.html> 特開2003−285424号公報
上記非特許文献1記載のケース7においては、カートリッジ1の収納前やカートリッジ1を取り出した後で、複数の空ケース7のみとなるが、これらを纏めて取り扱う場合に、積み重ねるのが一般的である。ところが、カートリッジ1の収納空間9が一つ一つで区画され、カートリッジ1の保持を確実にするためにも、カートリッジ1の外形に対応した収納空間形状となり、ケース7の底部と縁部とがほぼ同サイズとなるため、ケース7を重ねると上の物は滑り落ちしてまうという問題がある。
また、上述のように、収納空間9が一つ一つで区画されているため、収納面積(すなわち、ケース7の上面開口面積)の全体が個々の収納空間9によって等分離される。このため、最端部のケース部位13,15では、カートリッジ1の略全数の荷重が集中し、耐衝撃性に乏しくなり、落下時における衝撃吸収能力が低くなるという問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、ケースを容易に積み重ねかつ分離ができるとともに、耐衝撃性を保持しつつ、収納作業効率の高いカートリッジ収納ケースを得ることを目的とする。
本発明に係る上記課題は、下記構成により達成される。
(1)磁気テープ巻回リールが内設される扁平体状のカートリッジを収納するカートリッジ収納ケースであって、複数の前記カートリッジを厚さ方向に並置させてブロック状としたカートリッジ群を保持する少なくとも1つの区画室と、相互に係合して前記区画室を形成する同一構造で前記係合部から離れる方向へのテーパー形状を備える上ケース及び下ケースと、前記ケースの縁部範囲内の対角対向位置の一部で異なる形状とした食い込み防止手段を備えるカートリッジ収納ケース。
このカートリッジ収納ケースによれば、複数のカートリッジがブロック状に纏めて収納される分、同一の収納面積で複数のカートリッジが分散収納される場合に比べ、収納に寄与しない余剰面積が確保可能となり、この余剰面積部分が衝撃吸収部(所謂クラッシャブルゾーン)として利用可能となる。また、従来のように、複数のカートリッジを個々に収納する必要がなくなり、厚さ方向に重ねて保持した複数のカートリッジを纏めて区画室に納めることが可能となる。加えて、同一構造の上ケース及び下ケースがその係合部から離れる方向へのテーパー形状を余剰部分に備えることで、空の状態で重ねた場合に、このテーパー形状によって各ケースが順に嵌り込んで、コンパクトに重ねることができ、収納及び移動が非常に容易となる。更に、ケースの縁部範囲内の対角対向位置の一部で異なる形状とした食い込み防止手段により、積み重ねた状態のケースを一つずつ分離する場合に、各ケースが食い込み過ぎることなく保持されているために、分離を容易に行うことができる。
(2)前記食い込み防止手段が、前記ケースの前記縁部範囲を含む外側面から突出形成されている緩衝リブの一部である上記(1)記載のカートリッジ収納ケース。
このカートリッジ収納ケースによれば、ケースの縁部範囲を含む外側面から突出形成されている緩衝リブを配置し、対角対向位置の緩衝リブが異なる形状とすることで、衝撃吸収をより確実に行い、尚かつ、積み重ねた状態のケースを一つずつ分離する場合に、各ケースが食い込み過ぎることなく保持され、分離を容易に行うことができる。
(3)前記上ケースと前記下ケースのそれぞれが、可塑性樹脂の一体成形品からなる上記(1)又は(2)記載のカートリッジ収納ケース。
このカートリッジ収納ケースによれば、比較的入手の容易な材料を用いて、高精度な上ケース、下ケースが容易かつ安価に量産可能となる。
(4)前記可塑性樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレンのいずれかを含む(3)記載のカートリッジ収納ケース。
このカートリッジ収納ケースによれば、可塑性樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレンのいずれかとなることで、材料の容易な入手が可能となるとともに、容易かつ安価な真空成型が可能となる。
(5)前記可塑性樹脂が、透光性を有する(3)又は(4)記載のカートリッジ収納ケース。
このカートリッジ収納ケースによれば、上ケースと下ケースとが係合され、区画室が密閉状態となった場合においても、区画室内に収納されるカートリッジが外部より視認可能となり、密閉区画室内のカートリッジ収納状況が容易に把握可能となる。
(6)0.5〜2.0mmの厚みを有する前記可塑性樹脂のシートを延伸加工して形成した(3)項〜(5)項のいずれかに1項記載のカートリッジ収納ケース。
このカートリッジ収納ケースによれば、厚みが0.5〜2.0mmの可塑性樹脂のシートを延伸加工して形成することで、複数のカートリッジ群を収納する区画室の最低構造強度が経済的に確保されるとともに、ケース全体の重量も最低強度を満足しつつ最小とすることができる。また、上記厚さで形成されることで、外力が加えられた際の適度な変形が可能となり、カートリッジに対する衝撃吸収作用を最適に確保することが可能となる。つまり、これより薄いと、変形が容易となり過ぎ、衝撃吸収効果が低下する。また、これより厚いと、変形し難くなり、衝撃力がカートリッジに直接伝達されてしまうことになる。本構成では、可塑性樹脂のシート厚みが上記厚さに設定されることで、最適な衝撃吸収部(クラッシャブルゾーン)の形成が可能となる。
本発明に係るカートリッジ収納ケースによれば、カートリッジの収納前やカートリッジを取り出した後に、上ケースと下ケースとを積み重ね合わせ、更には、一つずつ分離する場合に、ある程度嵌り込んで収納や移動の取り扱いを容易にすると共に、食い込みを適度に止めることで、両ケースを容易に分離することができる。また、複数のカートリッジを厚さ方向に並置させてブロック状としたカートリッジ群を保持する区画室を形成したので、複数のカートリッジをブロック状に纏めた分、同一の収納面積で複数のカートリッジを分散収納する場合に比べ、収納に寄与しない余剰面積を確保することができる。そして、この余剰面積部分を衝撃吸収部(所謂クラッシャブルゾーン)として利用することにより、ケース落下時等の衝撃を吸収し、カートリッジに対する耐衝撃性を向上させることができる。また、従来のように、複数のカートリッジを個々に収納する必要がないので、厚さ方向に重ねて保持した複数のカートリッジを纏めて区画室に納めることができ、短時間に効率の良い収納が可能となり、収納作業効率を大幅に向上させることができる。
以下、本発明に係るカートリッジ収納ケースの好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るカートリッジ収納ケースの上ケースと下ケースとの分離された分解斜視図、図2は図1に示した下ケースの平面図、図3は図1に示したカートリッジ収納ケースを使用後に重ね合わせる際の上ケースと下ケースとの正面図、図4は図1に示したカートリッジ収納ケースを使用後に重ね合わせる際の上ケースと下ケースとの背面図、図5は図3に示した上ケースと下ケースとの重ね合わせた後の平面図、図6は図4に示した上ケースと下ケースとの重ね合わせた後の背面図である。
本実施の形態に係るカートリッジ収納ケース(以下、単に「収納ケース」とも称す。)100は、磁気テープ21を巻回した磁気テープ巻回リール23が内設される扁平体状のカートリッジ25を収納する場合に好適に用いることができる。
カートリッジ25は、磁気テープ巻回リール23を、軸線が厚さ方向となる向きで内設している。本実施の形態では、カートリッジ25が正方形の扁平体である場合を例に説明するが、カートリッジ25は、この他、矩形状の扁平体状であってもよい。
収納ケース100は、同一構造の上ケース27と、下ケース29とを上下から重ね合わせて係合することにより、開閉可能となる。これら上ケース27と下ケース29とを係合することにより、その内部に複数の区画室31が形成されるようになっている。本実施の形態では、4つの区画室31が形成される。それぞれの区画室31には、複数のカートリッジ25を図1に示すように、厚さ方向に並置させてブロック状としたカートリッジ群33を保持可能としている。なお、カートリッジ25は、図1に示すように、強度の弱いテープ取り出し口を区画室31の中央側になるように、テープ取り出し口を上にする向きで配置する。さらに好ましくは、テープ取り出し口を区画室31毎で相互に向かい合わせる配置とするとよい。その場合には、テープ取り出し口が収納ケース100の中央側に向けられて、ケース外方からの衝撃からテープ取り出し口を保護することができる。
本実施の形態では、1つの区画室31が、5つのカートリッジ25からなるカートリッジ群33の体積と、略同一の収納容積を形成している。したがって、各区画室31には、カートリッジ25を無造作に詰め込んでも、個々のカートリッジ25に対する仕切壁がないので、簡単に入れることができる。例えば、カートリッジ25の2〜3個は纏めて掴んで詰め込むことができ、一つ一つ掴んで挿入する従来品とは、収納の作業効率が格段に向上されている。
各区画室31は上ケース27と下ケース29との係合縁部分から離れる方向への若干のテーパー形状を備えている。カートリッジ25の収納前やカートリッジ25を取り出した後で、複数の空の上ケース27と下ケース29を積み重ねて纏めて取り扱う場合に、区画室31のテーパー形状によって各ケースが順に嵌り込んで、コンパクトに重ねることができ、収納及び移動が非常に容易となる。
ここで、複数のカートリッジ25が、ブロック状に纏めて収納される分、同一の収納面積で複数のカートリッジ25が分散収納される場合に比べ、収納に寄与しない余剰面積が確保可能となる。収納ケース100では、この余剰面積部分が衝撃吸収部(所謂クラッシャブルゾーン)として利用されている。
余剰面積部分の一部として、収納ケース100の側面を構成する各区画室31の外壁面には、区画室31内に収納されるカートリッジ25における厚さ方向に第1緩衝リブ39が形成されている。本実施形態では、第1緩衝リブ39は、各区画室31毎にカートリッジ25の厚さ方向に凸状に2個形成されている。更に、カートリッジ25の厚さ方向に垂直の収納ケース100の側面には第2緩衝リブ43が形成されている。第2緩衝リブ43においても、各区画室31毎に凸状に2個形成させる。これらは、収納ケース100が可撓性樹脂で成型されるときに同時に成型される。
各緩衝リブはその長手方向が上ケース27と下ケース29との係合縁部分から離れる方向への上記テーパー形状を与えられた突条形状であり、第1緩衝リブ39は、外部から物体が区画室31に衝突した場合に、カートリッジ25の厚さ方向に衝撃が与えられると、自ら撓むことで、その衝撃を吸収することができる。また同様に、第2緩衝リブ43は、外部から物体が区画室31に衝突した場合に、カートリッジ25の幅方向の衝撃が与えられると、自ら撓むことで、その衝撃を吸収することができる。つまり、第1緩衝リブ39と第2緩衝リブ43とによって、ケース外壁面とカートリッジ25との間に空隙が形成されることとなり、その空間がクッション材となって耐衝撃性を高めるようになっている。
第2緩衝リブ43は、例えば下ケース29における縁部範囲に含まれ、その正面における内側深さが、中央の2個が浅い(第2緩衝リブ43a)、両外側の2個が深い構成となっている。これらに対して対角位置である背面における内側深さが、中央の2個が深く、両外側の2個が浅い(第2緩衝リブ43b)構成となっている。そして、上ケース27も下ケース29と同様にして、背面における内側深さが、中央の2個が浅く、両外側の2個が深い構成である。これらに対する対角位置である正面における内側深さが、中央の2個が深く、両外側の2個が浅い構成となっている。これらの第2緩衝リブ43において、内側深さの浅い部位が食い込み防止手段であるストッパ41となる。
そして、カートリッジ25の収納前やカートリッジ25を取り出した後で、複数の空の上ケース17と下ケース29とが重ね合わされる際に、ストッパ41を有して浅い構成の第2緩衝リブ43a,43bにストッパ41の無い第2緩衝リブ43が挿入されてきた場合に、ストッパ41の無い第2緩衝リブ43がストッパ41に衝突することで、ストッパ41の無い第2緩衝リブ43の挿入をその位置で阻止するように機能する。
このように、ケース27,29の縁部範囲内の対角対向位置の一部(第2緩衝リブ)で異なる形状(ストッパ41)とした食い込み防止手段により、積み重ねた状態のケース27,29を一つずつ分離する場合に、各ケース27,29が食い込み過ぎることなく保持されているために、分離を容易に行うことができる。
また、各区画室31のコーナー部には、カートリッジ25の稜線部を包囲するような第3緩衝リブ45が形成されている。第3緩衝リブ45は、第1緩衝リブ39と第2緩衝リブ43との端部にそれぞれ配置されているために、カートリッジ25を収納した状態で、収納ケース100を落下させた場合等の、カートリッジ稜線部の変形を効果的に阻止することができる。
ここで、複数のカートリッジ25がブロック状に纏めて収納される分余剰部分の一部として、上ケース27、下ケース29の磁気テープ巻回リール23の軸線方向両端側には、衝撃吸収の機能をもつフランジ35,35が横方向に延設されている。それぞれのフランジ35には、中央部を角孔形状に切除した取手孔37が形成されている。つまり、上ケース27と下ケース29とが係合された収納ケース100は、いずれか一方の取手孔37に手(指)を入れて、他方のフランジ35が下方となるようにして持ち運びすることが可能となっているとともに持ち上げることが可能になっている。これとは異なり、収納ケース100は、両手で両側の取手孔37,37を掴んで、水平方向に持ち運んだり垂直方向に持ち上げたりすることもできる。
上記のように、一方の取手孔37を片手で掴み、他方のフランジ35が下方となるようにして収納ケース100を持ち運ぶ際、仮に収納ケース100が手から滑り落ちると、収納ケース100は、下方のフランジ35が床面や地面に衝突する。この際、衝撃吸収部となるフランジ35は、収納ケース100及びカートリッジ群33の荷重により変形し、その変形によって衝撃エネルギーが吸収されて、収納されたカートリッジ25に対する衝撃が穏和されるようになっている。
一般に、カートリッジ25は、リール軸方向に加わる衝撃に弱い。これは、巻きテープの端面にはテープ飛び出しが発生している場合があり、このテープ飛び出しによりテープ端がリールフランジに当たることで、テープが潰れたり折れ曲がる等すると、磁気テープの円滑な巻き取り繰り出しが阻害され、最悪の場合、読み書きができなくなってしまうためである。本実施の形態では、カートリッジ25のリール軸線方向に、衝撃吸収部となる第1緩衝リブ39およびフランジ35を配設することにより、衝撃に対して脆弱なリール軸線方向の耐衝撃性が向上されるようになっている。
収納ケース100は、相互に係合する凸部(凸条)47と凹部(凹溝)49とを備えた同一構造の上ケース27と下ケース29からなる。本実施の形態では、4つの区画室31を包囲する周囲に、図2のケースセンター線51を対称に、上下に凸条47と凹溝49とが形成されている。すなわち、上ケース27と下ケース29とは、ケースセンター線51を挟み、一方にコ字状の凸条47が連続して形成され、他方にコ字状の凹溝49が連続して形成されている。
同一構造である上ケース27と下ケース29とが上下に組み合わされたときに、凸条47が凹溝49に入り込み、双方が係合する。これにより、区画室31が密閉されて耐水性を得ることができ、水に浮くことも可能である。また、ほこり、湿気、跳ねかけられた水、及び他の有害物質に対してカートリッジ25を保護することができる。つまり、一つのケースが、蓋としても、身としても使用されることとなる。このことから一つの金型により形成した一種類のケースを用いて、凸条47、凹溝49により開閉が可能となる区画室31の形成される収納ケース100が構成されている。
また、各区画室31同士の間には、仕切り部53が設けられている。仕切り部53は、衝撃に対する変形が容易となるようにその形状及び後述の厚さで形成されている。本実地の形態では、4方に配設された区画室31を4つに仕切るように十字方向の仕切り部53が形成されている。更に、上ケース27と下ケース29との最外周には、周縁を互いに湾曲形状に僅かに折り曲げた段曲げ部55が形成されている。段曲げ部55は、上記の凸条47と凹溝49と同様に、ケースセンター線51を対称にいずれか一方に形成されている。これにより、上ケース27と下ケース29とを重ね合わせた際に、段曲げ部55が他方の周縁に被さり、防塵性及び防水性が向上されるようになっている。
その上、各区画室31の外部底面部には、相互に遊嵌可能な大小の四角枠部57,59が膨出されている。これらにより、収納ケース100が上下方向に積載されても、上側の収納ケース100下面の四角枠部57,59が、下側の収納ケース100上面の四角枠部57,59に嵌合して、相対的な横ずれが規制されて段積み時の崩れ防止が図られるようになっている。
上ケース27、下ケース29のそれぞれは、可塑性樹脂の一体成形品からなる。このため、比較的取り扱い性が容易な材料を用いて、カートリッジ25を確実に保護する堅牢性と、適宜な衝撃吸収性を備えた上ケース27、下ケース29が容易かつ安価に量産可能となっている。
この可塑性樹脂は、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレンのいずれかを含むものとすることができる。可塑性樹脂が、ポロエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレンのいずれかとなることで、材料の入手が容易となるとともに、廃品となった後の回収・再利用が可能で、容易かつ安価な真空成形が可能となる。
また、可塑性樹脂は、透光性を有するものであることが好ましい。これにより、上ケース27、下ケース29が係合され、区画室31が密閉状態となった場合においても、区画室31内に収納されるカートリッジ25が外部より視認可能となり、密閉された区画室31内のカートリッジ25における収納状況が容易に把握可能となる。
また、厚みが0.5〜2.0mmの可塑性樹脂のシートを用いて、延伸加工により形成することで、複数のカートリッジ群33を収納する区画室31の最低構造強度が経済的に確保されるとともに、ケース全体の重量も最低強度を満足しつつ最小とすることができる。また、上記厚さで形成されることで、外力が加えられた際の適度な変形が可能となり、カートリッジ25に対する衝撃吸収作用を最適に確保することが可能となる。つまり、これより薄いと、変形が容易となり過ぎ、衝撃吸収効果が低下する。また、これより厚いと、変形し難くなり、衝撃力がカートリッジ25に直接伝達されてしまうことになる。本構成では、可塑性樹脂のシート厚みが上記厚さに設定されることで、最適な衝撃吸収部(クラッシャブルゾーン)の形成が可能となる。
ところで、このような収納ケース100は、外形状と略同一の内形状となった不図示の段ボール箱に収容される。そして、段ボール箱が開封されてから収納ケース100を取り出すに際し、フランジ35に形成されている取手孔37に指等を挿入することで容易に引き出しを行うことができる。また、段ボール箱からの取り出し性をさらに良好とするため、フランジ35の両側には略45度の傾斜辺となった面取り部61がそれぞれ形成されている。これにより、段ボール箱に収容された収納ケース100は、段ボール箱内壁面との間に、この面取り部61による三角穴が形成されるために、手指の挿入による容易な取り出しを行えるようになっている。
このような収納ケース100は、カートリッジ25の収納前又は取り出し後の空の状態で、上ケース27が図1に示すように180度上下を回動されたうえで、下ケースの内側に重ね合わされる。
図3に示すように、重ね合わされる前に、回動された上ケース27は、正面側の第2緩衝リブ43が、中央の2個が深く、両外側の2個(第2緩衝リブ43b)がストッパ41を有して浅い。一方、回動されない下ケース29は、正面側の第2緩衝リブ43が、中央の2個(第2緩衝リブ43a)がストッパ41を有して浅く、両外側の2個が深い。
図4に示すように、重ね合わされる前に、回動された上ケース27は、背面側の第2緩衝リブ43が、中央の2個(第2緩衝リブ43a)がストッパ41を有して浅く、両外側の2個が深い。一方、回動されない下ケース29は、背面側の第2緩衝リブ43が、中央の2個が深く、両外側の2個(第2緩衝リブ43b)がストッパ41を有して浅い。
図5に示すように、上ケース27が下ケース29の内側に重ね合わされると、上ケース27の第2緩衝リブ43が下ケース29の第2緩衝リブ43に挿入されていき、それらの正面において、上ケース27の第2緩衝リブ43における中央の2個の先端部が、下ケース29の第2緩衝リブ43における中央の2個(第2緩衝リブ43a)のストッパ41にそれぞれ衝突する。
図6に示すように、上ケース27が下ケース29の内側に重ね合わされると、上ケース27の第2緩衝リブ43が下ケース29の第2緩衝リブ43に挿入されていき、それらの背面において、上ケース27の第2緩衝リブ43における両外側の2個の先端部が、下ケース29の第2緩衝リブ43における両外側の2個(第2緩衝リブ43b)のストッパ41にそれぞれ衝突する。これにより、上ケース27は、第2緩衝リブ43がストッパ41に衝突する位置からの挿入を阻止されることで、下ケース29に対して、両フランジ36が離れた位置に保持される。その結果、使用後に重ね合わされた上ケース27と下ケース29とは、密着せずに、上下の両フランジ35廻りに大きなスペースを確保でき、上ケース27のフランジ35を引き上げる等することで、下ケース29から容易に分離を行うことができるものとなる。なお、上ケース27と下ケース29とは、上述したのと同様にして、複数個を順次重ね合わさせていけば、それぞれを一つずつ容易に分離することができる。
ここで、本実施形態では、食い込み防止手段として、第2緩衝リブ43のストッパ41を形成したが、各ケース27,29の縁部範囲でケース係合に影響を与えない部分であれば、このような対角対向位置に異形状を与えることができる。
以上のように、上記のカートリッジ収納ケース100によれば、カートリッジ25を取り出した使用後に、上ケース27と下ケース29とを重ね合わせてから、上ケース27または下ケース29を一つずつ分離する場合に、食い込んでいない両ケース27,29を容易に分離することができる。また、複数のカートリッジ25を厚さ方向に並置させてブロック状としたカートリッジ群33を保持する区画室31を形成したので、複数のカートリッジ25をブロック状に纏めた分、同一の収納面積で複数のカートリッジを分散収納する場合に比べ、収納に寄与しない余剰面積を確保することができる。そして、この余剰面積部分を衝撃吸収部(所謂クラッシャブルゾーン)として利用することにより、ケース落下時等の衝撃を吸収し、カートリッジ25に対する耐衝撃性を向上させることができる。また、従来のように、複数のカートリッジを個々に収納する必要がないので、厚さ方向に重ねて保持した複数のカートリッジ25を纏めて区画室に納めることができ、短時間に効率の良い収納が可能となり、収納作業効率を大幅に向上させることができる。
本発明に係るカートリッジ収納ケースの上ケースと下ケースとの分離された分解斜視図である。 図1に示した下ケースの平面図である。 図1に示したカートリッジ収納ケースを使用後に重ね合わせる際の上ケースと下ケースとの正面図である。 図1に示したカートリッジ収納ケースを使用後に重ね合わせる際の上ケースと下ケースとの背面図である。 図3に示した上ケースと下ケースとの重ね合わせた後の平面図である。 図4に示した上ケースと下ケースとの重ね合わせた後の背面図である。 従来の段ボール箱収納方式を表した説明図である。 従来の収納ケースを表した斜視図である。
符号の説明
23 磁気テープ巻回リール
25 カートリッジ
27 上ケース
29 下ケース
31 区画室
33 カートリッジ群
39 第1緩衝リブ(緩衝リブ)
41 ストッパ(食い込み防止手段)
53 仕切り部
100 カートリッジ収納ケース

Claims (6)

  1. 磁気テープ巻回リールが内設される扁平体状のカートリッジを収納するカートリッジ収納ケースであって、
    複数の前記カートリッジを厚さ方向に並置させてブロック状としたカートリッジ群を保持する少なくとも1つの区画室と、
    相互に係合して前記区画室を形成する同一構造で前記係合部から離れる方向へのテーパー形状を備える上ケース及び下ケースと、
    前記ケースの縁部範囲内の対角対向位置の一部で異なる形状とした食い込み防止手段を備えるカートリッジ収納ケース。
  2. 前記食い込み防止手段が、前記ケースの前記縁部範囲を含む外側面から突出形成されている緩衝リブの一部である請求項1記載のカートリッジ収納ケース。
  3. 前記上ケースと前記下ケースのそれぞれが、可塑性樹脂の一体成形品からなること請求項1又は請求項2記載のカートリッジ収納ケース。
  4. 前記可塑性樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレンのいずれかを含む請求項3記載のカートリッジ収納ケース。
  5. 前記可塑性樹脂が、透光性を有する請求項3又は請求項4記載のカートリッジ収納ケース。
  6. 0.5〜2.0mmの厚みを有する前記可塑性樹脂のシートを延伸加工して形成した請求項3〜請求項5のいずれかに1項記載のカートリッジ収納ケース。
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