JP2007208043A - キャパシタ用セパレータおよびキャパシタ - Google Patents

キャパシタ用セパレータおよびキャパシタ Download PDF

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隆 片山
Shuhei Yorimitsu
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Abstract

【課題】 耐電解液、耐熱性に優れ、地合いの均一な薄型のキャパシタ用セパレータおよびキャパシタを提供すること。
【解決手段】 単繊維繊度が0.003〜0.5dtex、繊維長0.5〜5mm、アスペクト比150〜2500のポリエチレンテレフタレート延伸糸を主体繊維に用い、且つ、単繊維繊度が0.1〜1.5dtex、繊維長0.5〜10mm、アスペクト比100〜1500のポリエチレンテレフタレート未延伸糸をバインダー繊維に用いたことを特徴とするキャパシタ用セパレータおよび該セパレータを用いたキャパシタ。
【選択図】 なし

Description

本発明はキャパシタ用セパレータに関し、特に電解液として有機溶媒を使用する電気二重層キャパシタに好適なセパレータ、及び該セパレータを備えたキャパシタに関する。
電気二重層キャパシタは、ニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池にせまる大容量を有することから、従来のキャパシタ(別名:コンデンサ)の主な用途であった電源平滑化、ノイズ吸収用などの用途以外にパーソナルコンピュータのメモリーバックアップ電源、2次電池用の補助、代替などに用いられるようになってきた。従来の2次電池は高容量を有するが、比較的寿命が短く、急速な充放電が困難であったことに対して、電気2重層キャパシタは比較的大きな容量を有しながら、キャパシタ本来の長所である長寿命、急速充放電が可能という好特性を併せもっている。
電気二重層キャパシタを構成する主な部品は、電極、電解液、セパレータ、集電板などであり、従来使用されているセパレータとしては、電解紙、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリエステル不織布、クラフト紙、レーヨン繊維とサイザル麻繊維混抄シート、マニラ麻シート、ガラス繊維シート、フィブリル化合成繊維含有不織布等が知られている(特許文献1〜5参照)。これらセパレータの目的は、正負両極の接触を防ぐ一方で、充放電によって起きる電解液中のイオンの流通を妨げないことである。
その一方でセパレータは、その厚みが大きくなるほど電解液の通路が長くなり、内部抵抗が増すため、厚みは薄くすることが望まれている。
また電解液には水系(硫酸水溶液など)と、有機系(テトラエチルアンモニウム・テトラフルオロボレートをプロピレンカーボネートに溶解したものなど)が用いられてきているが、有機系は分解電圧が水の電気分解する分解電圧よりも高く、エネルギー密度を高くできるために注目されている。有機系において水は不純物となり、キャパシタ性能を低下させるために、水分は徹底的に除去されなければならない。したがってセパレータの乾燥も真空下でできるだけ高温でなされることが望まれ、乾燥工程における耐熱性が重要な要求物性となっている。従来、キャパシタに用いられているセルロース紙のセパレータは酸素の存在下では比較的耐熱性に優れているが、150℃では茶色に変色してしまい耐熱性の向上が望まれている。
そこで、融点が200℃以上の熱可塑性ポリマーからなるパルプ状物を使用したキャパシタ用セパレータが提案されている(特許文献6参照)が、このセパレータでは目付が大きいため内部抵抗が大きいといった問題があり、低目付化するとパルプ状物の分散性に難点があるために地合斑を生じてしまい、洩れ電流が大きく、場合によっては内部短絡するといった点で満足されていない。
さらにセパレータには、電解液に対して化学的に安定であることが当然要求されており、かかる要求を満足するものはいまだ開発されていないのが現状である。
特開平1−304719号公報 特開平9−45586号公報 特開平11−168033号公報 特開2001−35754号公報 特開2001−244150号公報 特開2003−142341号公報
本発明の目的は、電解液に対する化学的安定性を保持し、耐熱性にも優れた薄型のキャパシタ用セパレータ、及びキャパシタを提供することにある。
すなわち本発明は、単繊維繊度が0.003〜0.5dtex、繊維長0.5〜5mm、アスペクト比150〜2500のポリエチレンテレフタレート延伸糸を主体繊維に用い、且つ、単繊維繊度が0.1〜1.5dtex、繊維長0.5〜10mm、アスペクト比100〜1500のポリエチレンテレフタレート未延伸糸をバインダー繊維に用いたキャパシタ用セパレータに関し、また、本発明は該セパレータを組み込んでなるキャパシタに関する。
本発明により、耐電解液、耐熱性に優れ、地合の均一なキャパシタ用セパレータを提供することができる。
本発明は、高性能のキャパシタ用セパレータを得るために特定の繊維を用いて特定の配合率、及び特定の形態としたシートを用いるものである。すなわち、単繊維繊度が0.003〜0.5dtex、繊維長0.5〜5mm、アスペクト比150〜2500のポリエチレンテレフタレート延伸糸を主体繊維に用い、且つ、単繊維繊度が0.1〜1.5dtex、繊維長0.5〜10mm、アスペクト比100〜1500のポリエチレンテレフタレート未延伸糸をバインダー繊維に用い、より好適には主体繊維とバインダー繊維との配合率を質量比で50〜95%:5〜50%とし、目付が5〜30g/m、厚さが20〜60μm、密度が0.25〜0.6g/cmとなるように湿式法にて形成したシートを用いてなるものである。
キャパシタの電解液として有機系電解質を用いる場合には、セパレータの乾燥工程で水分を徹底的に除去する必要があり、200℃以上の真空乾燥処理が可能であることが重要な要求物性となっている。融点が200℃未満の熱可塑性ポリマーからなる繊維を用いた場合には200℃での真空乾燥中にもセパレータが熱変形し、セパレータとして使用できなくなる。ポリエチレンテレフタレートは、融点が200℃以上の熱可塑性ポリマーであり、且つ公定水分率が0.4%と低いことから、200℃以上の真空乾燥処理に好適であり、熱成形し易い点でも好ましく使用できる。よって、たとえ融点が200℃を超える熱可塑性ポリマーであっても、公定水分率が1.0%を超えるようなポリマーでは真空乾燥に時間がかかるため、本発明のキャパシタ用セパレータ、及びキャパシタに用いるポリマーとしては好ましくない。
本発明に用いる主体繊維の単繊維繊度は、0.003〜0.5dtexである必要があり、好ましくは、0.008〜0.1dtexである。0.003dtex未満の場合、湿式法にてシート化する際に単繊維分散性が悪化するとともに、キャパシタ用セパレータとした際に内部抵抗の上昇を招く。逆に0.5dtexを超えるとセパレータのポアサイズが大きくなり、内部短絡や洩れ電流が大きくなるといった問題が生じる。
また、繊維長は0.5〜5mmである必要があり、好ましくは1〜3mmである。繊維長が0.5mm未満ではセパレータとしての強度(特に引張強度)が低く、キャパシタの組立が極めて困難になる。また、繊維長が5mmを超える場合には、単繊維分散性の悪化を招きセパレータとしての均一性に欠ける(シート地合斑を生じる)点で問題がある。アスペクト比については150〜2500である必要があり、好ましくは200〜1500、さら好ましくは、300〜1000である。アスペクト比が150未満の場合、単繊維分散性は良好なるも、セパレータとしての強度が低くなりキャパシタの組立が極めて困難となる。アスペクト比が2500を超える場合には単繊維分散性の悪化によって均一な地合を有するセパレータが得られないため好ましくない。
特に本発明においては、0.05dtex以下の主体繊維とするために、前記ポリエチレンテレフタレートを島成分とした海島型複合繊維から海成分を除去して得るのが望ましい。該海島型複合繊維は、海成分となるポリマー、島成分となるポリマーをそれぞれ別の押出し機にて溶融混練し、引き続き同一の紡糸ノズルから吐出させて捲き取り、この捲き取った糸条を熱風、熱板、熱ローラー等を介して、70〜180℃の温度で熱延伸して得ることができる。海成分には、水での減量が可能ないわゆる水溶性変性ポリビニルアルコールを用いて海島型複合繊維とするのが、製糸工程通過性、減量加工性、環境負荷、コストの点から優位である。海成分の減量の際における水の温度としては50℃以上が望ましく、減量処理時間の短縮が可能となる点から80℃以上であることが好ましい。
海島型複合繊維でなくとも、ポリエチレンテレフタレートの溶融ポリマーを常法により500〜2000m/minの引取速度で紡糸し、1.5〜4倍に延伸することで、0.5dtex以下のポリエチレンテレフタレート繊維は単独繊維として得られるが、特に0.05dtex以下の繊維を得ようとした場合には、紡糸ノズル径を極めて小さくし、単孔吐出量を少なくする必要があり、且つ2000m/minを超える引取速度で紡糸、4倍を超える倍率で延伸する必要がある。
本発明に用いる主体繊維を得るために好ましく用いられる海島型複合繊維の海成分である変性ポリビニルアルコールについて詳細に説明する。
変性ポリビニルアルコールとしては、溶融紡糸性、水溶性の観点から、後述する共重合単位を導入した変性ポリビニルアルコールを用いることが好ましい。粘度平均重合度が200〜500、鹸化度が90〜99.99モル%、融点が160℃〜230℃である水溶性熱可塑性ポリビニルアルコールが好ましく使用できる。
共重合単量体の種類としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類、アクリル酸およびその塩、アクリル酸エステル類、メタクリル酸およびその塩、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミド誘導体、ビニルエーテル類、ヒドロキシ基含有のビニルエーテル類、アリルエーテル類、オキシアルキレン基を有する単量体、ビニルシリル類、ヒドロキシ基含有のα−オレフィン類などの単量体が挙げられる。これらの単量体の含有量は、通常20モル%以下である。
これらの単量体の中でも、入手のしやすさなどから、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテンの炭素数4以下のα−オレフィン類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類がより好ましい。炭素数4以下のα−オレフィン類および/またはビニルエーテル類に由来する単位は、PVA中に1〜20モル%存在していることが好ましく、特に2〜15モル%がより好ましい。
さらには、α−オレフィンがエチレンであり、エチレン単位が2〜15モル%、より好ましくは6〜13モル%導入されたエチレン変性ポリビニルアルコールを使用した場合、溶融紡糸性、水溶性の観点からもっとも好ましい。
次に本発明に用いるポリエチレンテレフタレート主体繊維の断面形状について述べる。該主体繊維の断面形状は、断面充実度が70%以上であることが望ましく、特に断面充実度が80%以上であることが好ましい。本発明にいう繊維の断面充実度とは、(繊維横断面における繊維面積)/(該繊維横断面における繊維輪郭の外接円の面積)×100で示される値であり、一般に断面充実度が大きいほど繊維の横断面形状が真円に近くなり、かかる断面充実度を有する繊維を用いることで、内部抵抗の上昇を抑制できる。断面充実度が70%未満の場合、繊維の横断面形状が扁平となる方向で、扁平になればなるほど内部抵抗の上昇を招くため好ましくない。
また、主体繊維の収縮率については、乾熱200℃×10分後の収縮率が25%以下であることが望ましい。さらには乾熱200℃×10分後の収縮率が15%以下であることがより好ましい。これは、主体繊維の収縮率が大きいとシート製造時(抄造乾燥工程)の収縮が大きくなり、シートに皺が発生したり、目付斑を生じるなどの工程トラブルを招き、さらにはキャパシタに組み込んだ後の乾燥工程でセパレータが収縮してしまうため、セパレータとしての機能を維持できなくなるためである。
本発明に用いるバインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレートの未延伸糸である必要があり、その単繊維繊度は、0.1〜1.5dtexである。該ポリエチレンテレフタレートの未延伸糸は、先述の主体繊維の延伸しない状態の繊維(紡糸原糸)が好適に使用できる。本発明に用いるバインダー繊維の場合は、海島型複合繊維の海成分を除去して得るよりも、単独繊維で目的とする繊度のポリエチレンテレフタレート未延伸糸を得る方がコストの点から好ましい。但し、0.1dtex未満のポリエチレンテレフタレートの未延伸糸を単独繊維で得ようとすると、紡糸ノズル径を極めて小さくし、単孔吐出量を少なくする必要があり、且つ紡糸速度をアップする必要がある。そうした場合、紡糸ドラフトが高くなりバインダーとして有効に働くべき非晶部分が小さくなるため、セパレータとしたときの強力が確保できなくなる。1.5dtexを超えるとセパレータのポアサイズが大きくなり、内部短絡や洩れ電流が大きくなるといった問題が生じる。
バインダー繊維には、例えば融点の異なる鞘芯型複合繊維を使用することも考えられるが、その際の鞘成分の融点は200℃を超える熱可塑性のポリマーを使用する必要がある。さらに1.5dtex以下の鞘芯型複合繊維をバインダー繊維として用いれば、先述のセパレータのポアサイズや、キャパシタの内部短絡、漏れ電流といった諸問題は解決され得るが、コスト的には高価になるため、鞘芯型複合繊維をバインダー繊維に使用するのは好ましくない。
本発明のキャパシタ用セパレータを構成する上記主体繊維とバインダー繊維の配合率は、質量比で50〜95%:5〜50%が好ましく、特に60〜90%:10〜40%がより好ましく、さらには70〜85%:15〜30%が好ましい。主体繊維の比率が50%未満で、バインダー繊維の比率が50%を超える場合、セパレータのポアサイズが大きくなり、内部短絡や洩れ電流が大きくなるといった問題が生じる場合がある。逆に主体繊維の比率が95%を超え、バインダー繊維の比率が5%未満の場合には、セパレータとしての強度(特に引張強度)が低くなるために、キャパシタの組立が極めて困難になるといった問題を生じる場合がある。当然のことながら、主体繊維とバインダー繊維は各々一種類の組み合わせである必要はなく、本発明の範囲において、単繊維繊度や繊維長、アスペクト比の異なる複数の主体繊維、及びバインダー繊維を配合しても何ら差し支えない。
本発明のキャパシタ用セパレータは、上記した主体繊維およびバインダー繊維を添加混合して原料としたものを用いて、湿式法にてシート化することにより得られる。湿式法でのシート化については特に限定されないが、例えば一般の湿式抄紙機を用いることにより効率的に所望のシート(湿式不織布)を製造できる。用いる抄き網としては、円網、短網、及び長網等が挙げられ、通常の抄紙方法で抄紙することができる。また場合によっては、異種の網、あるいは同種の網を複数組み合せて、複数層の抄き合わせとしても構わない。
その後、湿式法にて得られた不織布をドラム型乾燥機や熱風循環型乾燥機で乾燥させ、本発明のキャパシタ用セパレータに使用するシートを得る。
また、不織布化後、表面平滑性の向上、シートの厚さ、強度等の調整のために熱カレンダー処理を行うのが望ましい。
本発明のキャパシタ用セパレータの目付は5〜30g/mが好適であり、特に8〜20g/mが好ましい。目付が5g/m未満の場合はセパレータの地合斑が激しくなり、内部短絡や洩れ電流の原因となるほか、シート形成時(抄紙工程)、強力が低いためにシート切れなどのトラブルを発生し、生産性が大幅にダウンするといった問題も発生する。一方、目付が30g/mを超える場合は、内部抵抗の上昇を招いたり、キャパシタとしての限られた容積の中でのセパレータの占有率が高くなり高容量化が図れない点で好ましくない。
また、厚さは20〜60μmが好ましく、特に25〜40μmが好ましい。20μm未満の場合、キャパシタとしての限られた容積の中でのセパレータの占有率といった観点からは望ましい方向であるが、内部短絡の発生確率が高くなる場合がある。一方で厚さが60μmを超える場合は、内部抵抗の上昇を招いたり、キャパシタとしての限られた容積の中でのセパレータの占有率が高くなり高容量化が図れない点で好ましくない。密度については0.25〜0.6g/cmが好適であり、特に0.3〜0.45g/cmがより好適である。0.25g/cm未満の場合には内部短絡が生じやすく、0.6g/cmを超えると内部抵抗が高くなるといった問題を生じる場合がある。
本発明のキャパシタ用セパレータの引張強度は130N/m以上であることが望ましく、特に200N/m以上であることが好ましい。これは、特に円筒型のキャパシタの場合、組立工程において捲回する際に張力が掛かるためであり、引張強度が低ければセパレータが切断し、キャパシタ組立工程を通過しない、若しくは生産速度をダウンせざるを得ないといった問題が生じる場合がある。
本発明のキャパシタ用セパレータの通気度については、1〜50cc/cm/secが望ましく、より好ましくは1.5〜20cc/cm/secである。セパレータの通気度が1cc/cm/sec未満の場合は内部抵抗の上昇を招き、50cc/cm/secを超える場合は洩れ電流の増大と内部短絡発生といった問題が生じる。
本発明のセパレータのポアサイズについては、2〜30μmが望ましく、特に4〜12μmがより好ましい。ポアサイズについても上述の通気度と同じ理由が当てはまる。すなわち、セパレータのポアサイズが2μm未満の場合は内部抵抗の上昇を招き、30μmを超える場合は洩れ電流の増大と内部短絡発生といった問題が生じる場合がある。なお、本発明でいうセパレータのポアサイズとは、バブルポイント法にて測定した平均ポアサイズのことであり、最大ポアサイズとしては40μm以下であることが望ましく、さらには20μm以下であることがより好ましい。
また、該セパレータの収縮率は200℃×60分後で5%以下であることが好ましい。
これは、キャパシタに組み込んだ後の乾燥工程でセパレータが収縮してしまい、セパレータとしての機能を維持できなくなるためである。よって、より好ましくはセパレータの収縮率は200℃×60分後で3%以下、さらには2%以下であることが特に好ましい。
このようにして得られたキャパシタ用セパレータは、そのままシート状で用いてもよく、袋状体や渦巻状体等の所望の形状に加工してもよい。もちろん該シート以外のものと組み合せてセパレータを製造してもよい。たとえば他のシート(不織布、フィルム等)と積層したり、継ぎ合せることも可能である。しかしながら、本発明の効果を効率的に得る点からは、実質的に湿式法により形成したシート単層からなるセパレータを製造するのが好ましい。これは、例えば乾式(カード)法によって形成したシートでは、低目付化した場合に地合斑が大きく、且つ通気度、ポアサイズが大きくなるために、キャパシタ用セパレータとしての性能は発揮できない場合があるからである。本発明のセパレータを組込むことによって諸性能に優れたキャパシタが得られる。
本発明のキャパシタ用セパレータは、キャパシタ用のみならず、電池用セパレータ、フィルター、ワイパー、包装材、研磨材、絶縁紙、耐熱紙等にも用いることができる。
本発明のキャパシタは、主として上述した本発明のセパレータと正極、負極、電解液からなるものである。正極および負極となる電極は、一般的に細孔を備えた活物質と導電性を確保するための導電性材料とこれらを結合するバインダーとからなる。代表的な活物質としては、多数の細孔を持ち比表面積が大きな活性炭を用いることができる。活性炭の原料となる炭素質材料としては賦活することによって活性炭を形成するものであれば特に制限はなく、植物系、鉱物系、天然系素材及び合成系素材などから広く選択することができる。具体的には、植物系の炭素質材料として、木材、木炭、ヤシ殻などの果実殻、鉱物系の炭素質材料として、石油系及び/又は石炭系ピッチ、メソフェーズピッチ、石油コークス、石炭コークス、ピッチコークスなど、天然系素材の炭素質材料として、木綿、麻などの天然繊維、レーヨン、ビスコースレーヨンなどの再生繊維、アセテート、トリアセテートなどの半合成繊維、合成系素材の炭素質材料として、ナイロンなどのポリアミド系、ビニロンなどのポリビニルアルコール系、塩化ビニル、ポリウレタン、フェノール系などの樹脂、ショ糖などの糖類を例示することができる。炭素質材料の形状は限定されるものではなく、粒状、微粉状、繊維状、シート状など種々の形状のものを使用することができる。このような炭素質材料は賦活されて活性炭となるが、賦活する方法も特に制限されるものではなく、例えば、水蒸気、二酸化炭素などの酸性ガス、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛などの薬品賦活など公知の賦活方法を採用することができる。活性炭としての形状もとくに限定されるものではなく、粒状、微粉状、繊維状、シート状など種々の形状で使用される。
導電性材料としては、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンチューブなどの導電性カーボンや導電性高分子、金属粉を使用することができるが、電気化学的な安定性から、カーボン系の材料が好ましい。通常添加量は、1〜10質量%程度である。
バインダーとしては、市販されているポリビニリデンフロライド、ポリテトラフロロエチレンなどの材料、スチレンブチレンラバーのようなゴム性材料、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシエチルセルロースなどを例示することができる。これらはエマルジョン形態で添加してもよい。通常1〜10%程度で使用される。
活性炭を用いて分極性電極を作製するには、通常知られた方法によればよい。例えば、市販されているポリビニリデンフロライド、ポリテトラフロロエチエン、スチレンブチレン共重合体ポリマーなどバインダーとして知られた物質とカーボンブラック、カーボンチューブ、カーボンファイバーなどの導電性材料を必要に応じて数%程度まで加えてよく混練した後、金型に入れて加圧成形したり、圧延してシート化し、必要な形状に打抜くことや、集電体上に塗布した後、乾燥し、圧延したりして電極に成形することができる。その際、必要に応じてアルコールやN−メチルピロリドンなどの有機化合物や水などの溶剤、分散剤、各種添加物を使用してもよい。
また、熱を加えることも可能である。必要以上に高い温度は、使用したバインダー成分の劣化だけでなく、活性炭成分の表面構造による物性、例えば比表面積などに影響を与えるため、その温度条件を考慮しなければならないことは勿論である。成形時にさらにカーボンブラック、ケッチェンブラックなどの導電性カーボンなどの導電性物質を添加し、電極の抵抗を低下させてもよい。
電解液としては、溶媒に電解質を溶解したものや、電解質が液体の場合は、電解質単独、または溶媒と混合したものを使用することができる。溶媒としては、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、3−メチル−γ−バレロラクトンなどのラクトン類、ジメチルスルフォキシド、ジエチルスルフォキシドなどのスルフォキシド類、ジメチルフォルムアミド、ジエチルフォルムアミドなどのアミド類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル類、ジメチルスルホラン、スルホランなどを挙げることができる。これらの有機溶媒は、通常単独で使用されるが、二種以上の混合溶媒として使用してもよい。
電解質としては、テトラエチルアンモニウムテトラフロロボレート、テトラメチルアンモニウムテトラフロロボレート、テトラプロピルアンモニウムテトラフロロボレート、テトラブチルアンモニウムテトラフロロボレート、トリメチルエチルアンモニウムテトラフロロボレート、トリエチルメチルアンモニウムテトラフロロボレート、ジエチルジメチルアンモニウムテトラフロロボレート、N−エチル−N−メチルピロリジニウムテトラフロロボレート、N,N−テトラメチレンピロリジニウムテトラフロロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフロロボレートのようなアンモニウムテトラフロロボレート類、テトラエチルアンモニウムパークロレート、テトラメチルアンモニウムパークロレート、テトラプロピルアンモニウムパークロレート、テトラブチルアンモニウムパークロレート、トリメチルエチルパークロレート、トリエチルメチルアンモニウムパークロレート、ジエチルジメチルアンモニウムパークロレート、N−エチル−N−メチルピロリジニウムパークロレート、N,N−テトラメチレンピロリジニウムパークロレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムパークロレートのようなアンモニウム過塩素酸塩類、テトラエチルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、テトラメチルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、テトラプロピルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、テトラブチルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、トリメチルエチルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、トリエチルメチルアンモニウムヘキサフロロホスフェート、ジエチルジメチルアンモニウムヘキサフロロホスフェートのようなアンモニウムヘキサフロロホスフェート類、リチウムテトラフロロボレート、リチウムヘキサフロロフォスフェート、リチウムパークロレートなどをあげることができる。
本発明において、電解質の濃度は電解質が析出しない範囲であれば、特に限定はないが、電解質濃度が低いと、イオン不足による静電容量低下を招くことがあるため、有機系電解質溶媒に対する濃度として0.1モル/リットル(M/L)以上、更に好ましくは0.5M/L以上とするのが好ましい。また、本発明の効果を阻害ない範囲で高分子などを加えて電解液をゲル化したり、各種添加剤を加えることもできる、
キャパシタは、コイン型、円筒型、角型、ラミネート型などに類別することができるが、一般的に、ケースの中に一対の分極性電極とその間にセパレータを有する構造をしており、分極性電極及びセパレータは電解質溶液で濡れた構造をしている。さらに集電体が分極性電極のケース側にあり、ケースは電解質溶液が漏れないように上蓋と下蓋との間が封止材で封口されている。図1は、本発明のキャパシタの一例を示す概略図であり、コイン型キャパシタの概略図を示したものである。図1において、1及び2は分極性電極、3及び4は集電体、5はセパレータ、6は上蓋、7は下蓋、8はガスケットである。
本発明のキャパシタの内部抵抗については、2Ω以下が好ましく、漏れ電流は0.1mA以下が好ましい。さらには、内部抵抗が1.5Ω以下、漏れ電流が0.07mA以下であることがより好ましい。内部抵抗が2Ωを超える場合は、大電流で取り出す際、内部抵抗が大きいことによって、放電初期に大きく電圧が低下する可能性がある。一方、漏れ電流が0.1mAを超える場合は、充電後、長期保存した場合、自己放電が生じ、電圧が実用上問題となる可能性があり、好ましくない。
このようなキャパシタは、電源平滑化、ノイズ吸収用などの用途以外にもパーソナルコンピュータのメモリーバックアップ電源、2次電池用の補助・代替、自動車の補助動力、セルモーターの起動用電源などに用いることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これら実施例により何ら限定されるものではない。なお実施例中の各測定値は、以下の方法により測定された値である。
[主体繊維の収縮率(%)]
主体繊維に0.56mg/dtexの荷重をかけ、200℃×10分処理後の収縮率を測定した。
[厚さ(μm)、密度(g/cm)]
JIS P8118「紙及び板紙の厚さと密度の試験方法」に準じて測定した。
[目付(g/m)]
JIS P8124「紙のメートル坪量測定方法」に準じて測定した。
[引張強度(N/m)]
JIS P8113「紙及び板紙の引張強さ試験方法」に準じて測定した。
[通気度(cc/sec/cm)]
JIS L 1096−1996「一般織物試験方法」の通気度測定方法に準じ、東洋精機製作所社製フラジール型通気度試験機により測定した。
[ポアサイズ(μm)]
Porous Materials Inc.社製「パームポロメーター CFP−1100AEXL」を用いて平均ポアサイズと最大ポアサイズを測定した。
[吸液性(g/g)]
50mm×50mmのセパレータサンプルをポリプロピレンカーボネート(和光純薬社製)に浴比1/100の条件で30分間浸漬し、遠心脱水機にて3000rpm×10分間液切りした後のセパレータサンプル質量を測定して、保液されたポリプロピレンカーボネートの質量を元のセパレータサンプル質量で除すことによって吸液性を算出した。
[電気二重層キャパシタの作製、洩れ電流(mA)、および内部抵抗(Ω)]
セパレータサンプルを200℃に保持した真空乾燥機で24時間乾燥後、−60℃以下の露点雰囲気のドライボックスにサンプルを持ち込んだ。次いで、サンプルを直径13.5mmに打抜き、テトラエチルアンモニウムテトラフロロボレートの0.15質量%のプロピレンカーボネート溶液(水分率20ppm以下)に浸漬した。活性炭(クラレケミカル社製、BP−20)とポリテトラフロロエチレンとカーボンブラック(電気化学工業社製、デンカブラック)を80:10:10の質量比で混錬後、300μmの厚みまで延伸して、直径13mmに打抜いてシート状の分極性電極を得た。分極性電極を、導電性ペーストを用いて集電部材に接着し、260℃の乾燥機にて30分間乾燥後、200℃の真空乾燥機で12時間乾燥した。乾燥した電極サンプルをドライボックスに持込んだ。電極、および上記溶液に浸漬したセパレータ2枚、電極の順に重ね、図1で示したようなCR2032タイプのコイン型キャパシタをドライボックス内にて作製した。該キャパシタに充電電圧2.7V、充電電流3.5mAの定電流にて充電後、2.7Vの定電圧で2時間補充電を行い、3.5mAで放電を実施した。このサイクルを6回繰り返し、6サイクル目の補充電終了時の電流値を漏れ電流値とした。また、放電直後のIRドロップから内部抵抗を求めた。
[耐電解液性(%)]
JIS P8113に準じて、電解液処理前後におけるセパレータサンプルの強度(N/15mm)をそれぞれ測定し、その強度保持率で表した。なお、電解液処理は、サンプル試験片を窒素雰囲気下で50℃のポリプロピレンカーボネート(和光純薬社製)に1時間浸漬処理した。
[セパレータの収縮率(%)、耐熱性]
23℃、65%RHで24時間調湿後のセパレータサンプルを100mm×100mmに切り出し、このサンプルを200℃に保持した乾燥機中で60分間乾燥処理した。サンプルを乾燥機から取り出し、23℃、65%RHで24時間調湿後、サンプルの面積を測定し、面積収縮率(%)を算出した。これをセパレータの収縮率(%)とした。また、耐熱性については、このセパレータの収縮率が5%を超えるものを×、5%以下のものを○として評価した。
[ポリエチレンテレフタレート繊維の製造]
[参考例1]
海成分に鹸化度98.5モル%、エチレン変性量8.5モル%、粘度平均重合度=370のエチレン変性ポリビニルアルコールを使用し、島成分にイソフタル酸10mol%変性ポリエチレンテレフタレートを使用して、海成分/島成分=50/50(質量比率)にて紡糸ノズルより吐出し、一旦巻き取った後、100℃の熱風炉にて熱延伸して、270島の海島型複合繊維を製造した。得られた繊維の単繊維繊度は3.4dtexであった。該海島型複合繊維を97℃の温浴中に30秒間浸漬し、海成分を溶脱した。次いで、抄紙用分散助剤を付与した後、1mmにカットして0.006dtex×1mm(アスペクト比=1240)のポリエチレンテレフタレート主体繊維を得た。断面充実度は82%、200℃×10分後の収縮率は19.7%であった。
[参考例2]
海成分に鹸化度98.5モル%、エチレン変性量8.5モル%、粘度平均重合度=370のエチレン変性ポリビニルアルコールを使用し、島成分にイソフタル酸10mol%変性ポリエチレンテレフタレートを使用して、参考例1と同様の方法にて、100島の海島型複合繊維を製造した。得られた繊維の単繊維繊度は、3.5dtexであった。該海島型複合繊維を97℃の温浴中に30秒間浸漬し、海成分を溶脱した。次いで、抄紙用分散助剤を付与した後、3mmにカットして0.018dtex×3mm(アスペクト比=2150)のポリエチレンテレフタレート主体繊維を得た。断面充実度は87%、200℃×10分後の収縮率は20.9%であった。
[参考例3]
ポリエチレンテレフタレートを使用して、常法により単独で溶融紡糸し、一旦巻き取った後、熱水浴にて延伸を行い、抄紙用分散助剤を付与した後、3mmにカットして0.11dtex×3mm(アスペクト比=870)のポリエチレンテレフタレート主体繊維を得た。断面充実度は91%、200℃×10分後の収縮率は14.8%であった。
[参考例4]
ポリエチレンテレフタレートを使用して、常法により単独で溶融紡糸し、一旦巻き取った後、熱水浴にて延伸を行い、抄紙用分散助剤を付与した後、5mmにカットして0.44dtex×5mm(アスペクト比=730)のポリエチレンテレフタレート主体繊維を得た。断面充実度は97%、200℃×10分後の収縮率は7.3%であった。
[参考例5]
参考例3におけるポリエチレンテレフタレートの紡糸原糸を延伸せずに抄紙用分散助剤を付与した後、3mmにカットして0.22dtex×3mm(アスペクト比=620)のポリエチレンテレフタレート未延伸糸からなるバインダー繊維を得た。
[参考例6]
参考例4におけるポリエチレンテレフタレートの紡糸原糸を延伸せずに抄紙用分散助剤を付与した後、5mmにカットして1.1dtex×5mm(アスペクト比=460)のポリエチレンテレフタレート未延伸糸からなるバインダー繊維を得た。
参考例1のポリエチレンテレフタレート主体繊維70質量%と、参考例5のポリエチレンテレフタレート未延伸バインダー繊維30質量%を水中に投じ、撹拌することで均一分散させた後、この分散物を80メッシュのステンレス製金網により抄紙し、表面温度120℃のドラム型乾燥機で乾燥して目付12g/mの湿式シートを得た。次いでこのシートをロール温度200℃、線圧20kgf/cmの条件でカレンダー処理し、目付13.0g/mのキャパシタ用セパレータを得た。得られたセパレータは均一かつ耐電解液性、耐熱性、および機械的性質が高く、キャパシタ用セパレータとして優れた性能を有するものであった。結果を表1に示す。
参考例2のポリエチレンテレフタレート主体繊維50質量%と、参考例5のポリエチレンテレフタレート未延伸バインダー繊維50質量%を水中に投じ、撹拌することで均一分散させた後、この分散物を80メッシュのステンレス製金網により抄紙し、表面温度120℃のドラム型乾燥機で乾燥して目付12g/mの湿式シートを得た。次いでこのシートをロール温度200℃、線圧20kgf/cmの条件でカレンダー処理し、目付12.7g/mのキャパシタ用セパレータを得た。得られたセパレータは均一かつ耐電解液性、耐熱性、および機械的性質が高く、キャパシタ用セパレータとして優れた性能を有するものであった。結果を表1に示す。
参考例1のポリエチレンテレフタレート主体繊維20質量%と、参考例3のポリエチレンテレフタレート主体繊維50質量%と、参考例5のポリエチレンテレフタレート未延伸バインダー繊維30質量%を水中に投じ、撹拌することで均一分散させた後、この分散物を80メッシュのステンレス製金網により抄紙し、表面温度120℃のドラム型乾燥機で乾燥して目付12g/mの湿式シートを得た。次いでこのシートをロール温度200℃、線圧20kgf/cmの条件でカレンダー処理し、目付13.4g/mのキャパシタ用セパレータを得た。得られたセパレータは均一かつ耐電解液性、耐熱性、および機械的性質が高く、キャパシタ用セパレータとして優れた性能を有するものであった。結果を表1に示す。
参考例1のポリエチレンテレフタレート主体繊維50質量%と、参考例4のポリエチレンテレフタレート主体繊維20質量%、および参考例5のポリエチレンテレフタレート未延伸バインダー繊維30質量%を水中に投じ、撹拌することで均一分散させた後、この分散物を80メッシュのステンレス製金網により抄紙し、表面温度120℃のドラム型乾燥機で乾燥して目付12g/mの湿式シートを得た。次いでこのシートをロール温度200℃、線圧20kgf/cmの条件でカレンダー処理し、目付12.9g/mのキャパシタ用セパレータを得た。得られたセパレータは均一かつ耐電解液性、耐熱性、および機械的性質が高く、キャパシタ用セパレータとして優れた性能を有するものであった。結果を表1に示す。
参考例1のポリエチレンテレフタレート主体繊維の2mmカット品(アスペクト比=2480)を70質量%と、参考例6のポリエチレンテレフタレート未延伸バインダー繊維30質量%を水中に投じ、撹拌することで均一分散させた後、この分散物を80メッシュのステンレス製金網により抄紙し、表面温度120℃のドラム型乾燥機で乾燥して目付12g/mの湿式シートを得た。次いでこのシートをロール温度200℃、線圧20kgf/cmの条件でカレンダー処理し、目付13.3g/mのキャパシタ用セパレータを得た。得られたセパレータは均一かつ耐電解液性、耐熱性、および機械的性質が高く、キャパシタ用セパレータとして優れた性能を有するものであった。結果を表1に示す。
[比較例1]
市販のポリエチレンテレフタレート主体繊維(クラレ社製、EP133:繊度1.45dtex×5mm、アスペクト比=390)70質量%と、参考例6のポリエチレンテレフタレート未延伸バインダー繊維30質量%を水中に投じ、撹拌することで均一分散させた後、この分散物を80メッシュのステンレス製金網により抄紙し、表面温度120℃のドラム型乾燥機で乾燥して目付12g/mの湿式シートを得た。次いでこのシートをロール温度200℃、線圧20fkg/cmの条件でカレンダー処理し、目付14.1g/mのキャパシタ用セパレータを得た。得られたセパレータは耐電解液性、耐熱性、機械的性質は良好であったが、キャパシタ用セパレータとして満足できるものではなかった。結果を表2に示す。
[比較例2]
参考例1のポリエチレンテレフタレート主体繊維の3mmカット品(アスペクト比=3730)70質量%と、参考例5のポリエチレンテレフタレート未延伸バインダー繊維30質量%を水中に投じ、撹拌することで分散させた後、この分散物を80メッシュのステンレス製金網により抄紙し、表面温度120℃のドラム型乾燥機で乾燥して目付12g/mの湿式シートを得た。しかしながら得られたシートは地合斑が大きく均一性に欠けるものであったため、キャパシタ性能評価に及ばないと判断した。結果を表2に示す。
[比較例3]
参考例4のポリエチレンテレフタレート主体繊維の1mmカット品(アスペクト比=140)70質量%と、参考例6のポリエチレンテレフタレート未延伸バインダー繊維30質量%を水中に投じ、撹拌することで均一分散させた後、この分散物を80メッシュのステンレス製金網により抄紙し、表面温度120℃のドラム型乾燥機で乾燥して目付12g/mの湿式シートを得た。次いでこのシートをロール温度200℃、線圧20kgf/cmの条件でカレンダー処理し、目付12.8g/mのキャパシタ用セパレータを得た。得られたセパレータは均一かつ耐電解液性、耐熱性は概ね良好であったが、機械的性質(特に引張強度)が低く、キャパシタ組立における捲回に耐えうるものではないと判断した。結果を表2に示す。
Figure 2007208043
Figure 2007208043
本発明のキャパシタの一例を示す概略図。
符号の説明
1:分極性電極
2:分極性電極
3:集電体
4:集電体
5:セパレータ
6:上蓋
7:下蓋
8:ガスケット

Claims (7)

  1. 単繊維繊度が0.003〜0.5dtex、繊維長0.5〜5mm、アスペクト比150〜2500のポリエチレンテレフタレート延伸糸を主体繊維に用い、且つ、単繊維繊度が0.1〜1.5dtex、繊維長0.5〜10mm、アスペクト比100〜1500のポリエチレンテレフタレート未延伸糸をバインダー繊維に用いたことを特徴とするキャパシタ用セパレータ。
  2. 該主体繊維における断面充実度が70%以上である請求項1記載のキャパシタ用セパレータ。
  3. 該主体繊維が、ポリエチレンテレフタレートを島成分とし、海成分を変性ポリビニルアルコールとした海島型複合繊維の海成分を水にて除去して得られる繊維である請求項1または2に記載のキャパシタ用セパレータ。
  4. 主体繊維とバインダー繊維の配合率が質量比で50〜95%:5〜50%であり、且つ、湿式法にて形成したシートである請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャパシタ用セパレータ。
  5. 目付が5〜30g/m、厚さが20〜60μm、密度が0.25〜0.6g/cmである請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャパシタ用セパレータ。
  6. 引張強度が130N/m以上、通気度が1〜50cc/cm/sec、ポアサイズが2〜30μmであるキャパシタ用セパレータであって、200℃におけるセパレータの収縮率が5%以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載のキャパシタ用セパレータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のキャパシタ用セパレータを組み込んでなるキャパシタであって、内部抵抗が2Ω以下、漏れ電流が0.1mA以下であることを特徴とするキャパシタ。
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