JP2007231994A - モータ駆動式アクチュエータ - Google Patents

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幹根 粂
Hiroaki Saeki
浩昭 佐伯
Morio Kuwano
盛雄 桑野
Kenji Watanabe
研二 渡邊
Mitsunori Nishimura
光宣 西村
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Abstract

【課題】ストッパへの空間的な制約条件に拘らずに、ストッパの信頼性を向上したモータ駆動型アクチュエータを提供する。
【解決手段】アクチュエータは出力回転軸の一端に取り付けられたウォームホイールと、出力回転軸の回転を支持する軸受けと、ウォームホイールを収容する空間を備えたボディと、ウォームホイールと噛み合うウォームギアと、ウォームギアに回転力を与えるモータと、ウォームホイールの回動範囲を規制するためのストッパとを備えている。アクチュエータのストッパは樹脂材で形成されており、回動規制角度に見合った2つの規制面を備え、両規制面の間にダンパ効果を奏する空孔が設けられている。これにより、ギアの歯面の負荷低減、ストッパへの衝撃エネルギー増大等の要求への対応、所望のねじり剛性の設定が可能であり、ストッパの信頼性が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータによって回転されるウォームギアと出力回転軸に設けられたウォームホイールギアとを備えたギア機構によって前記モータの回転力を減速して出力するアクチュエータに関し、特に自動車のトランスファー装置の2輪駆動,4輪駆動の切替えに用いられるモータ駆動式アクチュエータに関する。
従来のアクチュエータとしては、例えば、特開2002−81237号公報に記載されたものが知られている。この公報に記載された装置では、ハウジングに収容された正逆回転可能なモータと、ハウジングに軸支され、モータの回転力が減速されて伝達されるようにした減速歯車と、ハウジングに設けられ、前記減速歯車の回動範囲を制限するストッパ手段と、ハウジングに設けられ、減速歯車を、その回動可能範囲の中間位置である中立位置に付勢する付勢手段と、ハウジングに、2位置に直線移動可能として設けられた出力レバーと、出力レバーに、その移動方向と平行かつその移動量と同一移動量だけ移動しうるようにして装着されたラックと、前記減速歯車と同軸に一体的に設けられ、かつ前記ラックと噛合して、ラックを前記移動量だけ移動しうるピニオンとを備える。
この装置では、ストッパ手段を、ハウジングに設けられた突部と、減速歯車の一側面に設けられ、かつ減速歯車が所要量回転したとき、前記突部に当接するようにした緩衝用のゴム等の弾性体とにより形成する。モータの回転により、ウォームホイールが中立位置から時計方向に回動すると、一方の弾性体が突部の一側面に当接して、ウォームホイールの回動を停止させ、また、反時計方向に回動すると、他方の弾性体が、突部の他側面に当接して、減速歯車の回動を停止させるようになっている。
弾性体と突部とによって、減速歯車の回動範囲を制限するストッパ手段が形成されている。
特開2002−81237号公報
上記従来技術では、ストッパの大きさや形状は、アクチュエータ、減速歯車の回動規制範囲により制約を受けるので、ストッパが衝突した際に吸収できる歪みエネルギーは、ストッパの材料の弾性係数に依存する。そのため、ストッパの大きさ・形状が制限されている場合にストッパが吸収する歪みエネルギーを大きくして減速機構への負荷を小さくする必要がある場合は、弾性係数の低い材料に変更することが考えられる。しかし、ストッパが衝突エネルギーを許容できなければストッパが破壊されるという課題がある。
逆にストッパを弾性係数の高い材料に変更した場合には、ストッパが破壊されなかったとしても衝撃エネルギーを十分に吸収できなくなるのでウォームホイールギアとウォームギアの歯面が捻じ込むことにより噛み込んでしまい、歯面の損傷、または、噛み込んだ時の歯面に発生する摩擦力が回転トルクより高い場合には、ギアがロックしてしまいモータが回転できなくなるという課題がある。
つまり、上記従来技術では減速歯車の回動規制範囲,ストッパの大きさ,形状など空間的な制約条件があるためにストッパの機能を喪失するという問題がある。
本発明の目的は、それ自身はある程度剛性を有する材料で、全体として所定の弾力性を有するストッパを得ることにある。
本発明の目的は上記点に鑑み、ウォームホイールギアの回動範囲を規制するストッパを、内部にダンパ効果を奏する空孔を設けた樹脂材製としたものである。
このように構成した本発明によれば、ゴムより剛性のある材料で、空孔の形状を調整することで全体として必要な弾性係数を実現できるストッパが得られる。
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
まず、本実施例のアクチュエータの構成を説明する。図1は本発明の実施例を示す正面断面図である。1はモータで、ヨーク1aとボディ2,アーマチャ3,アーマチャ3へ電力を供給するブラシ部4で構成される。アーマチャ3は、ボール軸受5,6に回動支持され、アーマチャ3に組み付けられたEリング3dとヨーク1aの間でスラスト規制される。ボール軸受5,6は、それぞれヨーク1a,ボディ2に保持される。ボール軸受6に対してコイル3bとは反対側にウォーム3cがシャフト3a上に形成されている。シャフト3a先端のボディ2内にすべり軸受7が備えられ、ウォーム3cはこのすべり軸受7とボール軸受6とで回動可能に保持されている。8はウォームホイールで、ウォーム3cとかみ合い、ウォームホイール8の中心軸がウォーム3cと直行するように配置されている。ウォームホイール8にはストッパピン9が一体に組み付けられている。10はストッパで、ウォームホール8に組み付けられたストッパピン9の回軸軌道上に位置し、ボディ2の任意の位置に収容されている。
図2は本実施例の側面断面図である。ウォームホイール8の回転中心軸上にウォームホイール8と一体回動する出力回転軸8aが備えられている。11は出力回転軸を回動可能に保持するつば付すべり軸受で、つば部11aの側面とウォームホイール8の下面、及び、つば付きすべり軸受11の円筒内面と出力回転軸8aが摺動する。12は出力回転軸
8aとボディ2間をシールするためのシール部材であり、つば付きすべり軸受11とボディ2、出力回転軸8aによって画成される空間に配置されている。13は出力回転軸8aの回転位置を検出するセンサであり、出力回転軸8aの回転位置を電気信号として電気接点13c,電気配線13dを介して図示されないアクチュエータのコントロールユニットに出力する。13aはセンサの回転子であり、回転子13aのシャフト13bが結合部材14を介してウォームホイール8及び出力回転軸8aと一体回動する。また、ボディ2の溝部2aにはストッパ10が収容されている。ウォームホイール8が時計回りあるいは反時計回りに回転してストッパピン9が円周軌道上を移動すると最終的にストッパ10に当接するよう両者は位置づけられている。また、ストッパ10は両側の面がストッパ面になるようストッパピン9の回転円周軌道上の両側端面が溝から露出している。
図3は電気配線13d側から回転子13aを見た回転子13aの正面図である。回転子13aには導体部13eと絶縁部13fがトラック状に形成されセンサ13の本体13gに固定された電気接点13cが回転子13aに接している。本実施例では5本の電気接点13cが設定されており、この内の内径側の1本をグランドとした4トラックのグレイコードタイプのセンサである。
図4はセンサ側から見た本実施例のストッパ構造の正面図である。前述したように、本実施例のアクチュエータはモータ1を駆動源とし、ウォームギア3cによりモータ1の出力を増幅、ウォームホイール8を介して出力回転軸8aに伝えられる。ボディ2aの溝部にはウォームホイール8の回動規制範囲に倣った扇形状のストッパ10が収容されている。本アクチュエータのセンサ出力信号エラーやユニット制御不能によるアクチュエータの暴走が発生した場合にはウォームホイール8と一体になったストッパピン9とストッパ
10が衝突し、アクチュエータ出力軸の過回転を防止する。
ストッパ10の材料は熱可塑性樹脂であり、左右対称に大小の空孔10aを4ヶ所設定している。空孔10aの直径は出力回転軸から遠い側を大きくして、近い側を小さくしている。さらに、ストッパピン9の当接位置を大小それぞれ2つの空孔10aの中心を結ぶ直線の中点の位置がストッパピン9の回転円周上に設定することにより、衝撃エネルギーが負荷された場合にストッパピン9の衝突位置の剛性を上げて空孔10aの局部変形を起き難くしている。
ストッパピン9とストッパ10の衝突時には、ストッパピン9を介してウォームホイール8の衝撃エネルギーがストッパ10に伝達される。これにより、ストッパ10はある角度だけ歪んで衝撃エネルギーが吸収されて、ストッパ10の歪みエネルギーに変換される。尚、衝撃エネルギーは衝突時にギアや軸受の摩擦によって消費されるエネルギー損失分を差し引いた分である。
ストッパピン9のストッパ10への衝突後に、ウォームホイール8の回転が停止してウォームホイール8の歯面にウォームギア3cの歯面がモータの慣性モーメントにより捻じ込まれてモータ1が停止する。
ウォームホイール8とウォームギア3cの歯面が噛み合った状態では、ウォームギア接線方向,ウォームギア径方向,ウォームホイール接線方向の3方向の荷重が作用する。ウォームギア接線方向の荷重に歯面の摩擦係数を乗じた静的摩擦力が生じてギアの噛み込みが発生する。前記摩擦力は、衝撃エネルギーからストッパ10の歪みエネルギーを差し引いたエネルギーに比例する。歪みエネルギーが大きくなれば、摩擦力を低減することができる。この噛み込みから復帰しようとした場合、ウォームホイール8とウォームギア3cの接触面において、モータ1の回転によるウォームホイール接線方向の荷重が静的摩擦力に打ち勝てばよい。
ストッパ10の歪みエネルギーの大きさを決定するのは、ストッパ10のねじりこわさである。その設定は次のように行う。まず、使用温度,電圧範囲におけるモータ1の最大トルクに対してギアの噛み合い時に発生するウォームギア接線方向の荷重が常に低くなることを条件とする。そのときのウォームギア接線方向荷重からストッパ10への許容衝撃エネルギーを算出する。
ここで、ストッパ10の剛性は許容衝撃エネルギーに対してストッパ10への最大衝撃エネルギーが低くなるように設定してやればよい。
ストッパ10の剛性を変更するには、空孔の径,数量,配置を変更することで容易に対応できる。
尚、ストッパ10の材料は樹脂を用いている。上記従来技術では、ゴム材料を用いているが、衝撃エネルギーが増大した場合には剛性不足によりストッパ10が破壊する。樹脂材料の弾性係数は、ゴム材料と比較して高いために衝撃エネルギーに対して裕度がある。
また、モータ1の回転数は雰囲気温度に依存するため、衝撃エネルギーも同様に温度に依存する。雰囲気温度が高くなるとモータ1の無負荷回転数は上昇し、モータトルクは低下する。つまり、高温になる程、衝突時の衝撃エネルギーは大きくなる為にギアが噛み込みやすく、又、モータトルクが小さくなる為、ギアの噛み込みからの復帰は厳しくなる。雰囲気温度が低くなると、その逆の特性を示す。
これに対して、樹脂の弾性係数は雰囲気温度が高くなると低くなり、歪みエネルギーが大きくなり衝撃エネルギーを吸収しやすくなる。このため、モータ1の温度特性に対してストッパ10に樹脂材料を使用することは有利である。
一方、本実施例ではウォームホイール8に圧入されたストッパピン9によって、衝撃エネルギーを吸収している。ストッパピン9は外径の異なる二種類のスプリングピンを両者のバネ力によって一本に圧入した二重構造になっている。これにより、ストッパ10へ衝突時にスプリングピンのスプリング力を利用して衝撃エネルギーをいくらか吸収できる。また、外側のピンにはウォームホイール8より突き出た部分をフレア形状にしており、ウォームホイール8からの抜け止めが可能である。
また、本発明は、以上に図示した実施例に限定されるものではなく、図5のようにスリット10bを入れて衝撃エネルギーを受けることが考えられる。本形状では空孔10aと比較してストッパの撓み量が大きくなるためにストッパ10の歪みエネルギーを大きくできる。
上記実施例によれば、従来技術において減速歯車の回動規制範囲、ストッパ10の大きさ、形状など空間的な制約条件がある場合に、ストッパ10への衝撃エネルギーによるギアの噛み込みやストッパ10の破損といった従来技術の課題が解消できる高い信頼性を有したストッパ10を提供できる。
本実施例の実施の態様は以下の通りである。
実施態様1
出力回転軸と、
当該出力回転軸の一端に取り付けられたウォームホイールと、前記出力回転軸が挿通され、
当該出力回転軸の回転を支持する軸受け孔を有すると共に、
前記ウォームホイールを収容する空間を備えたボディと、
前記ウォームホイールと噛み合うウォームと、
前記ウォームを備えた回転力を与える駆動源と、
前記ウォームホイールの回動範囲を規制するためのストッパと
を備えたアクチュエータにおいて、
回動規制角度に倣った規制面を備え、規制面の間に任意の空孔を設定してダンパ効果を有するストッパを備えることを特徴とするアクチュエータ。
本実施例の効果は以下の通りである。
ストッパの材料の弾性係数,ウォームホイールギアの回動規制範囲や限られたストッパの収容空間等の制約条件に拘らず、ギアの歯面への負荷低減,ストッパへの衝撃エネルギー増大等の要求に対応でき、信頼性の高いストッパを提供できる。
また、ウォームホイールの歯面の強度、衝突時に発生する歯面の摩擦力やギアの噛み込み後にウォームホイールを反転させるために必要なモータの回転トルク等に対して、空孔の数量,形状,配置を変更することにより所望のねじりこわさを有するストッパを設定することが出来る。
これにより、ストッパやアクチュエータを大型化せずにストッパの信頼性を向上したアクチュエータを提供できる。
本発明は、回転力を与える動力源に備えられたウォームと出力回転軸に設けられたウォームホイールとを備えたギア機構によって前記駆動源の出力を減速して出力するアクチュエータに広く用いることができる。例えば、ターボチャージャの可変翼の制御に用いるモータアクチュエータ、変速機の切替機構やクラッチの制御機構用のモータアクチュエータとしても用いることができる。
本発明の実施例を示す正面断面図。 本実施例の側断面図。 電気配線12dから回転子12aを見た回転子12aの正面図。 センサ13からストッパ10を見た正面図。 ストッパ構造の他の実施例。
符号の説明
1…モータ、1a…ヨーク、2…ボディ、3…アーマチャ、3a,12b…シャフト、3b…コイル、3c…ウォームギア、3d…リング、4…ブラシ部、5,6…ボール軸受、7…すべり軸受、8…ウォームホイール、8a…出力回転軸、9…ストッパピン、10…ストッパ、10a…空孔、10b…スリット、11…つば付きすべり軸受、11a…つば部、12…シール部材、13…センサ、13a…回転子、13c…電気接点、13d…電気配線、13e…導体部、13f…絶縁部、13g…本体、14…結合部材。

Claims (10)

  1. モータの回転力を減速機構を介して出力軸に固定したギアに伝達すると共に、当該ギアの回転を規制するストッパを備えたものにおいて、
    内部に空洞部を備えた樹脂材で前記ストッパを形成したことを特徴とするモータ駆動式アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載のものにおいて、
    前記ギアに固定され、前記出力軸に沿った方向に伸びるピンを有し、
    当該ピンが前記ストッパに当接することを特徴とするモータ駆動式アクチュエータ。
  3. 請求項1に記載のものにおいて、
    前記ストッパは前記出力軸を保持するボディに設けた溝にはめ込まれていることを特徴とするモータ駆動式アクチュエータ。
  4. 請求項2に記載されたものにおいて、
    前記ストッパは前記出力軸を保持するボディに設けた溝にはめ込まれており、
    前記ストッパは同一円周上に前記ピンが当接する2つの面を有していることを特徴とするモータ駆動式アクチュエータ。
  5. 請求項4に記載のものにおいて、
    前記ストッパは前記ストッパが当たる2つの面の中間位置を境にして周方向に左右対称に大小の空孔が設けられたことを特徴とするモータ駆動式アクチュエータ。
  6. 請求項5に記載のものにおいて、
    前記ストッパには前記出力回転軸の回転中心から近い側と遠い側に少なくとも2列、空孔が配置されており、前記出力回転軸の回転中心から遠い側の空孔が大きいことを特徴とするモータ駆動式アクチュエータ。
  7. 請求項6に記載のものにおいて、
    前記出力回転軸の回転中心から近い側と遠い側の前記大小2つの空孔の中心を結ぶ直径線の中点を通る直径線の位置が前記ピンの回転円周上となることを特徴とするモータ駆動式アクチュエータ。
  8. 請求項2に記載のものにおいて、
    前記ウォームホイールに設けた前記ピンとしてスプリングピンを使用したことを特徴とするモータ駆動式アクチュエータ。
  9. 請求項8に記載のものにおいて、
    前記スプリングピンは外径の異なる二種類のスプリングピンを一本に圧入して二重構造になっていることを特徴とするモータ駆動式アクチュエータ。
  10. 請求項9に記載のものにおいて、
    前記スプリングピンの外側のピンにはウォームホイールより突き出た部分をフレア形状にしていることを特徴とするモータ駆動式アクチュエータ。

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014236803A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 シャープ株式会社 補助ブラシ用回転軸の支持構造およびそれを備えた自走式掃除機
JP2017100038A (ja) * 2017-03-10 2017-06-08 シャープ株式会社 補助ブラシ用回転軸の支持構造およびそれを備えた自走式掃除機

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