JP2007237157A - 超音波洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 洗浄能力が高く、かつ均一な音場を持つノズルまたはシャワー式の超音波洗浄器を提供すること。
【解決手段】 外径6mm、内径4mmのステンレス製の円管の上部を研磨して、平坦部を設ける。そして、その平坦部に圧電素子3である圧電セラミックを、エポキシ樹脂を用いて接合する。圧電セラミック中の矢印は分極方向を示している。また、図示はしないが、分極方向に垂直な2面に銀電極を設けている。次にこのステンレス製の円管に純水を流し、超音波発振回路より所望の周波数の電圧を圧電素子に印加する。ステンレス製の円管のスリットからシャワー状の超音波振動が印加された純水が図示しない被洗浄物に接し、超音波洗浄が行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、シャワーまたはノズル方式の超音波洗浄装置に関する。
超音波応用の分野において、最近、100KHz以上の超音波を用いた超精密洗浄装置が盛んに利用されている。この種の超音波洗浄装置のうち、ノズルまたはシャワー式のものは、超音波発生手段で発生した超音波振動に共振してその放射面から超音波を放射する超音波振動体と、この超音波を媒体液に印加して、ノズル口より吐出せしめる筐体とを備えており、吐出した媒体液中の超音波を被洗浄物の接液部位に有効に作用させることで超精密洗浄を行っている。
図15および図16は特許文献1に詳しく記載してあるが、図15は、上記超音波洗浄装置に用いられる従来の超音波振動体2の断面構造である。従来の超音波振動体は、例えば、チタン等からなる円柱状振動部材の平坦部に圧電素子3を取付け、該圧電素子で発生する超音波振動に共振する構造とするとともに、対向する輻射面をその中心軸線上に焦点Oを持つ凹曲面レンズを形成している。このような構造の超音波振動体を用いる超音波洗浄装置では、上記焦点の位置を上記ノズル口近傍にあわせることで、該位置に強力な集束音場が形成され、被洗浄物に対してより有効に超音波が作用するので洗浄効果が格段に高まる。
図16に、上記超音波振動体2を組み込んだノズルまたはシャワータイプの超音波洗浄装置1の断面構造を示す。この洗浄装置は、超音波振動体2を、パッキング4を介して固定する筐体5を有する。筐体には、媒体液供給手段(図示省略)から媒体液を流入せしめる流入口6と、この媒体液を下方に収束させるノズルと、このノズルに案内された媒体液を被洗浄物に吐出するスポット又はスリット状の吐出口7とが形成されている。
超音波振動体2の輻射面は、図示のように吐出口7を指向しており、その焦点位置は、前述のように吐出口7に設定してある。更に、超音波振動体2の背面には圧電素子3(超音波振動子)が取付けられている。流入口6からは、筐体5に一時保留する流量の媒体液が供給される。この状態で、図示しない超音波発振器から交番電界印加されると、圧電素子3が所定の周波数で振動する。超音波振動子はこの振動に共振し、輻射面から媒体液中に音圧の形で伝える。このとき輻射面の凹面レンズ効果により吐出口近傍にこの超音波(音圧)が集束されるので、被洗浄物の接液部位にパーティクルを付着させることなく超精密洗浄が行われる。
特開平7−100434号公報
上述のように、従来の洗浄液をノズルまたは、スリットから流す超音波洗浄装置においては、超音波振動体の輻射面を凹曲面レンズに形成し、そのレンズ効果を利用することで吐出口近傍に強力な集束音場を形成している。しかしながら、図15及び図16から明らかなように、集束音場を形成するための構造が必要となり装置が大型化する問題があった。
また、集束音場を形成するための構造の容積は大きく、超音波エネルギーが多く必要される。
さらに、超音波発振源である圧電素子の形状が平面状であり、例えばランジュバン振動子と異なり、流体に有効に縦波を伝播させていないという問題点がある。
本発明は、上記問題点を鑑みて考案されたものであり、その目的は、特別な集束音場を形成する装置の必要のない超音波洗浄装置を提供するものである。
超音波洗浄装置として、金属製の管内に流れる流体に超音波振動を与える圧電セラミックの寸法が、厚さより幅が小さく、長さが厚さの2倍以上であり、かつ圧電素子の分極方向が厚さ方向であるものとすることである。
前記超音波洗浄器の駆動周波数が100KHz以上であるものとする。
圧電セラミックを接合した金属製の管にスリットまたは穴が設けられ、かつ前記スリットまたは穴から洗浄液が吐出されるものである。
本発明のノズルまたはシャワー型の超音波洗浄装置は、特別な超音波を集束する容器を必要としない小型の洗浄装置を提供できる。
図1は、第1の実施の形態を示す基本的な構成を示す斜視図である。そして、図2は図1の下面側の平面図である。
外径6mm、内径4mmのステンレス製の円管の上部を研磨して、平坦部を設ける。この構造は超音波振動体2となる。そして、その平坦部に圧電素子3である圧電セラミックを、エポキシ樹脂を用いて接合する。圧電セラミック中の矢印は分極方向を示している。また、図示はしないが、分極方向に垂直な2面に銀電極を設けている。ここで使用した圧電セラミックの形状を図5の斜視図に示す。圧電セラミックの長辺の長さをLとする。そして短辺の長さをWとする。そしてステンレス製の円管との接合面に対して垂直である高さをHとする。また、図2に示すように圧電素子3を接合した面と反対側の面にスリット8が設けてある。
次にこのステンレス製の円管に純水を流し、図示しない超音波発振回路より所望の周波数の電圧を圧電素子に印加する。ステンレス製の円管のスリット8からシャワー状の超音波振動が印加された純水が図示しない被洗浄物に接し、超音波洗浄が行われる。
図5の矢印方向の振動の所望の振動モードを得るためには、式1の関係が必要である。
式1
W<H≦L/2
また、図5の矢印方向の振動を効率よく得るには、圧電素子の電気機械変換効率が高い縦効果を用いることが望ましく、そのために図5の矢印方向であるH方向の圧電素子の分極が必要である。
例えば1MHz用の圧電セラミックの寸法はLが58.5mm、Hが3mmそしてWが0.51mmであり、かつ分極方向はH方向である。振動方向と分極方向が一致した縦振動は電気機械変換効率が高く、エネルギー効率の高い振動モードである。そして圧電セラミックだけの所望のモードの固有振動数は1.029MHzである。H方向は、W方向に比較して大きく、H方向の振動成分が大きくなる。L方向はH方向およびW方向の長さに比較して長いため、L方向にはどうしても高次の曲げ振動モードは発生し、縦振動と曲げ振動が結合した振動モードになる。図7の斜視図に示すようにL方向では、曲げ振動成分が現れ、斜視図の矢印が示す方向に液中に放射する超音波振動は広がる。矢印の大きさは液中に放射する超音波振動の大きさを表し、矢印の向きは超音波振動の方向を示す。
一方、W方向は0.51mmであり、約1MHzの基本縦振動モードの圧電セラミックの長さ2.0mmより小さいため高次の曲げ振動モードと結合した結合振動の発生はない。W方向の振動変位は、全幅長さでほぼ同一である。このため、液中に放射する超音波振動もW方向には大きく広がらない。したがって、本発明の構成は目的とするスリットの先端付近に正確に幅方向に広がらない音圧を作ることができる。
上記1MHz用の圧電セラミックと同様にして約450KHzの圧電セラミックの寸法を定めることができる。そしてその寸法はLが58mmの場合、Hを3mmそしてWを2.2mmとした。圧電セラミックだけの所望のモードの固有振動数は約450KHzであるが、接合する弾性板の形状と物性により超音波振動体の固有振動数は定まる。
以上の実施の形態においてL方向の長さを2H以上としたのは、L方向の長さを2H未満とすると圧電セラミックの個数が多くなり、金属管に接合するために多くの時間が必要となる。また、圧電セラミックに交流電圧を印加するための配線が複雑になり、配線に多くの時間が必要となる。そして、圧電セラミックの個数に比例して、圧電セラミックと弾性板のはがれ、圧電セラミックの配線の不具合が増加する虞がある。
図3の側面断面図は、超音波振動体2であるステンレス管の別な形状である。外径が正六角形であり、内径は円形である。このような形状であれば、圧電素子3である圧電セラミックをステンレス管に容易に接合できる。ここで圧電素子3の矢印は分極方向を示している。そしてステンレス管の下部に設けたスリット8から超音波振動が与えられた流体10が吐出され、図示しない被洗浄物に接し、これを超音波洗浄する。
図4の側面断面図は、超音波振動体2であるステンレス管のさらに別な形状である。径方向に3個の圧電素子3である圧電セラミックを接合する。もちろん、長さ方向には複数個ある。このような構成にすることで、ステンレス管の中を流れる流体10にさらに強力な超音波振動を与えることができる。そしてステンレス管の下部に設けたスリット8から超音波振動が与えられた流体10が吐出され、図示しない被洗浄物に接し、これを超音波洗浄する。
ステンレス管に式1の条件の圧電素子を接合し、超音波振動させることにより、幅方向Wに広がらない超音波振動を流体に与えることができるので、集束音場を形成するための構造の必要がない。
また、配管である金属管を超音波洗浄装置としてそのまま使用できるので、小型化が可能となり、しかも超音波洗浄装置として安価に製造できる。
さらに金属管の内部断面積は3cm2以下、好ましくは1cm2以下が望ましい。なぜなら、管断面積が大きいと、超音波が拡散する傾向が強くなるので、管断面積に比例して超音波発振回路の電力を大きくしなければならない。そうなると、超音波を集束する装置が必要となってしまうからである。
図4には、径方向に3個の圧電セラミックを接合したが、超音波伝播経路を考慮すると金属管の内径が10mm以下であり、径方向に1個の圧電セラミックだけが望ましい。もちろん長さ方向には圧電セラミックが複数ある。
図9は、第2の実施の形態を示す基本的な構成を示す平面図である。そして、図10は図9の側面図である。
チタン製の円管をリング状にして、リングの内側にスリットを設け超音波振動体2とする。またリングの外側に圧電素子3である圧電セラミックをエポキシ樹脂により接合する。そしてリングの中央に被洗浄物11を位置させる。
圧電素子3である圧電セラミックは、図6に示してある。扇型の圧電セラミックの中心線の長さをLとする。そして幅の長さをWとする。そしてリング状の円管との接合面に対して垂直な高さをHとする。
所望の振動モードを得るためには、第1の実施の形態と同様に式1の関係が必要である。そして、エネルギー効率を高めるためには図6に示す高さ方向Hの分極方向が必要である。
図8の斜視図に示すようにL方向では、曲げ振動成分が現れ、斜視図の矢印が示す方向に液中に放射する超音波振動は広がる。矢印の大きさは液中に放射する超音波振動の大きさを表し、矢印の向きは超音波振動の方向を示す。ここで、幅方向Wには超音波が広がっていない。したがって、スリットの幅にほぼ超音波を集中させることができる。
次にこのリング状のチタン製の円管に純水を流し、図示しない超音波発振回路より所望の周波数の電圧を圧電素子に印加する。チタン製の円管のスリットからシャワー状の超音波振動が印加された純水が図示した被洗浄物に接し、超音波洗浄が行われる。
このように被洗浄物を効率的に洗浄できるように金属管を自在に変形させることができる。このため、洗浄液の節約および超音波発振回路の電力を低減できる。
第1の実施の形態および第2の実施の形態においても、洗浄液を吐出するためにスリットを用いたが図11の平面図および図11のA−A線での側面断面図である図12に示すように管に複数の穴9を設けて、ノズル状にすることもできる。このようにすると洗浄が必要とされる位置に穴をあけることで、洗浄液を節約することができる。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態において管の材料を金属としたが、超音波を伝播できる材料であればよく、例えばガラス管でもよい。
さらに、図13の断面図で示すように、例えばテフロン管に圧電素子3である圧電セラミックを接合した構成もある。このような構成は超純水を用いる半導体装置には適している。
また図14に示す構成はテフロン管のように伝播ロスが大きい材料の場合、超音波伝播材料としてチタンを用いることで、テフロン管の厚さを薄くすることにより超音波の減衰を小さくするものである。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態において管内を流れる流体を液体としたが、窒素ガス、二酸化炭素ガス、空気などの期待でもよい。
さらに、第1の実施の形態および第2の実施の形態において管の内側の形状を円としたが4角形を含む多角形でもよい。
本発明の超音波洗浄装置は、ノズル又はシャワーを用いて様々な対象の洗浄に用いることができる。
第一の実施の形態を示す斜視図である。 図1の下から見た平面図である。 金属管の別の形状を示す側面断面図である。 さらに金属管の別の形状を示す側面断面図である。 図1に用いた圧電セラミックの形状を示す斜視図である。 第二の構成の超音波洗浄装置に用いられる圧電セラミックの形状を示す斜視図である。 図5の圧電セラミックの所望の振動モードを示す斜視図である。 図6の圧電セラミックの所望の振動モードを示す斜視図である。 第二の実施の形態を示す平面図である。 図9の側面図である。 管に穴をもつ構成を示す平面図である。 図11のA−A線での断面を示す側面図である。 管がテフロンであるものを示す側面断面図である。 管がテフロンで、かつ超音波伝播材料を用いた側面断面図である。 超音波洗浄装置に用いられる従来の超音波振動体2の断面構造図である。 図15の超音波振動体を組み込んだノズルシャワータイプの超音波洗浄装置の断面構造を示す図である。
符号の説明
1 超音波洗浄装置
2 超音波振動体
3 圧電素子
4 パッキング
5 筐体
6 流入口
7 吐出口
8 スリット
9 穴
10 流体
11 被洗浄物
12 超音波伝播材料

Claims (4)

  1. 超音波洗浄装置として、金属製の管内に流れる流体に超音波振動を与える圧電素子の寸法が、厚さより幅が小さく、長さが厚さの2倍以上であることを特徴とする。
  2. 上記圧電素子の分極方向が厚さ方向である請求項1に記載の超音波洗浄器。
  3. 前記超音波洗浄器の駆動周波数が100KHz以上であることを特徴とする請求項1に記載の超音波洗浄器。
  4. 超音波を放射する面と反対側にスリットまたは穴が設けられ、かつ前記スリットまたは穴から洗浄液が吐出されることを特徴とする請求項1、2及び請求項3に記載の超音波洗浄器。
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