JP2007238741A - 捺染用インクジェットインクセット及び捺染用インクジェットインクセットの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酸性染料をそれぞれ含有する少なくともイエローインク、マゼンタインク、シアンインク及びブラックインクから構成される捺染用インクジェットインクセットにおいて、該イエローインクが、酸性染料としてC.I.Acid Yellow 79を含有し、該マゼンタインクが、酸性染料としてC.I.Acid Red 249を含有し、該シアンインクが、酸性染料としてC.I.Direct Blue 87を含有し、かつ該ブラックインクが、酸性染料としてC.I.Acid Black 52:1を含有することを特徴とする捺染用インクジェットインクセット。
【選択図】なし
Description
(2)色再現性に優れていること、
(3)布帛上で不規則な滲みが生じないこと、
(4)記録ヘッドのノズルを目詰りさせないこと、
(5)インク保存中に物性上(例えば、粘度)の変化や固形分の析出がないこと、
(6)長期間保存した後でも、吐出特性に変化がなく安定した吐出が行えること、
(7)形成した画像の堅牢性に優れていること、
等の諸性能が要求される。
本発明の捺染用インクジェットインクセット(以下、単にインクセットともいう)を構成する各色の捺染用インクジェットインク(以下、単にインクともいう)は、色材として特定の酸性染料を使用することを特徴とし、その他に、水、有機溶媒、各種添加剤等から構成される。
本発明のインクセットを構成する各色インクでは、優れた色再現域を実現し、画像堅牢性及び吐出安定性の観点から、特定の酸性染料、すなわち、イエローインクにはC.I.Acid Yellow 79、マゼンタインクにはC.I.Acid Red 249、シアンインクにはC.I.Direct Blue 87、ブラックインクにはC.I.Acid Black 52:1を含有することを特徴とする。特に、本発明に係るインクは、2色以上のインクにより混色部を安定して布帛上に形成するため、使用する酸性染料同士間で特別な相性が要求されるため、本発明で規定する酸性染料構成とすることが必要となる。
本発明のインクセットを構成する各色インクにおいて、構成する酸性染料は市販品をそのままの状態で使用してもよいが、長期保存を行った際のインク保存安定性をより向上させる観点から、酸性染料、あるいは酸性染料を含むインクに精製処理を施すことが好ましい。本発明に適用可能な精製方法としては、特に制限はなく、例えば、公知の再結晶方法、洗浄等を用いることができる。酸性染料そのものに精製処理に施す場合には、酸性染料の種類に応じて、有機溶媒を選択し、それを用いて精製処理を行うことが好ましい。
本発明に係るインクに適用可能な有機溶媒としては、水溶性有機溶媒であることが好ましく、例えば、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、グリセリン、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エタノール等)、一価アルコール類(例えばメタノール、エタノール、ブタノール等)、多価アルコールのアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等)、2,2′−チオジエタノール、アミド類(例えばN,N−ジメチルホルムアミド等)、複素環類(2−ピロリドン等)、アセトニトリル等が挙げられる。
本発明に係るインクには、保存安定性、出射安定性、出射精度等を高める観点から、各種界面活性剤を用いることができる。界面活性剤としては、陽イオン性、陰イオン性、両性、非イオン性のいずれの界面活性剤も用いることができる。
本発明に係るインクにおいては、長期保存安定性を保つため、防腐剤、防黴剤をインク中に添加することができる。防腐剤、防黴剤としては、芳香族ハロゲン化合物(例えば、Preventol CMK;バイエル社製)、メチレンジチオシアナート、含ハロゲン窒素硫黄化合物、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(例えば、PROXEL GXL;アビシア社製)などが挙げられる。
本発明に係るインクおいては、その他に従来公知の添加剤を含有することができる。例えば蛍光増白剤、消泡剤、潤滑剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤、酸塩基、緩衝液等pH調整剤、酸化防止剤、比抵抗調整剤、防錆剤、無機顔料、還元防止剤等である。
本発明のインクセットを用いたインクジェット捺染方法において、使用する布帛を構成する素材としては、本発明の目的効果をより発揮できる観点から、ポリアミド繊維を含む布帛であることが好ましく、中でもナイロン、絹、羊毛が好ましい。上記ポリアミド繊維は、織物、編物、不織布等いずれの形態でも使用できる。
本発明に適用される捺染用布帛は、必要に応じて従来の前処理方法を併用することができる。特に、尿素、水溶性金属塩、水溶性高分子等を、0.01〜20質量%含有させたものがより好ましい。更に、撥水剤、界面活性剤等を付与することもできる。
本発明のインクセットを用い、布帛に印字を行うインクジェット捺染方法は、インク出射後、印字された布帛を巻き取り、加熱により発色し、布帛を洗浄、乾燥させることが望ましい。インクジェット捺染において、インクを布帛に印字し、そのまま放置しておくだけではうまく染着させることができない。また、長尺の布帛に長時間印字し続ける場合などは、布帛が延々と出てくるため床などに、印字した布帛が重なっていき場所をとるしそれは不安全でありまた予期せず汚れてしまう場合がある。そのため、印字後、巻き取る操作が必要となる。この操作時に布帛と布帛の間に紙や布、ビニール等の印字に関わらない媒体を挟んでもかまわない。ただし、途中で切断する場合や短い布帛に対しては必ずしも巻き取る必要はない。
以下に記載の方法に従って、各色インクの調製及びインクセットを調製した。
(イエローインク1の調製)
C.I.アシッドイエロー79 5%
グリセリン 15%
ジエチレングリコール 15%
オルフィンe1010(日信化学社製) 0.3%
以上の各添加剤にイオン交換水を加え、全量を100%とし、イエローインク1を調製した。
上記イエローインク1の調製において、C.I.アシッドイエロー79に代えて、C.I.アシッドレッド249を用いた以外は同様にして、マゼンタインク1を調製した。
上記イエローインク1の調製において、C.I.アシッドイエロー79に代えて、C.I.ダイレクトブルー87を用いた以外は同様にして、シアンインク1を調製した。
上記イエローインク1の調製において、C.I.アシッドイエロー79に代えて、C.I.アシッドブラック52:1を用いた以外は同様にして、ブラックインク1を調製した。
上記イエローインク1の調製において、C.I.アシッドイエロー79に代えて、C.I.アシッドオレンジ95を用いた以外は同様にして、オレンジインク1を調製した。
上記イエローインク1の調製において、C.I.アシッドイエロー79に代えて、C.I.アシッドブルー112を用いた以外は同様にして、ブルーインク1を調製した。
上記インクセット1の調製において、各色のインク調製に用いた各酸性染料に、表1に記載の各イオン量、各多価金属塩量となるように、脱塩処理とイオン交換樹脂処理を施した以外は同様にして、各色インクを調製し、インクセット2を得た。
上記インクセット1の調製において、各色インクの調製で用いる酸性染料を下記のように変更した以外は同様にして、インクセット3を調製した。なお、インクセット3の調製に用いた各酸性染料は、精製処理は行わず、市販品をそのまま使用した。
上記イエローインク1の調製において、C.I.アシッドイエロー79に代えて、C.I.アシッドイエロー110を用いた以外は同様にして、イエローインク3を調製した。
上記マゼンタインク1の調製において、C.I.アシッドレッド249に代えて、C.I.アシッドレッド254を用いた以外は同様にして、マゼンタインク3を調製した。
上記シアンインク1の調製において、C.I.ダイレクトブルー87に代えて、C.I.アシッドブルー224を用いた以外は同様にして、シアンインク2を調製した。
上記ブラックインク1の調製において、表1に記載の各イオン量、各多価金属塩量となるように、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化カルシウムを適宜添加した以外は同様にして、ブラックインク3を調製した。
上記オレンジインク1の調製において、C.I.アシッドオレンジ95に代えて、C.I.アシッドオレンジ94を用いた以外は同様にして、オレンジインク3を調製した。
上記ブルーインク1の調製において、C.I.アシッドブルー112に代えて、C.I.アシッドブルー225を用いた以外は同様にして、ブルーインク3を調製した。
〔画像形成〕
(前処理布の作製)
絹100%からなる平織り12匁の絹布帛に、30g/Lの硫酸アンモニウム溶液をパッド塗布し(絞り率:80%)、40℃で30分乾燥した。
Nassenger−V(液滴量20ng/drop)を用い、インクパックに封入した各インクセットを装着し、540dpi×720dpiで、各色のベタ画像を印字した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cmあたりのドット数を表す。
印字した布帛を完全に乾燥した後、飽和蒸気中、103℃で30分間固着させ、冷水で10分、40℃の温水で5分すすいだ後、3%のソーピング剤を溶解したソーピング液を用いて40℃で洗い上げ、再度40℃で5分、そして冷水で10分すすいだ後、乾燥した。
(耐光性の評価)
各ベタ画像について、キセノンフェードメータを用いて、ISO 105−B02に準じて測定し、下記の基準に従って耐光性の評価を行った。
○:3級以上、4級未満のランクである
△:2級以上、3級未満のランクである
×:1級以上、2級未満のランクである
(変褪色耐性の評価)
各ベタ画像について、ISO 105−E04II(酸性汗耐性、アルカリ性汗耐性)に準じて測定し、下記の基準に従って変褪色耐性の評価を行った。
○:3級以上、4級未満のランクである
△:2級以上、3級未満のランクである
×:1級以上、2級未満のランクである
(色再現性の評価)
〈濃度の評価〉
各ベタ画像について、各濃度と濃度ムラについて目視観察し、下記の基準に従って濃度を評価した。
△:やや濃度が低いが、濃度ムラの発生はない
×:やや濃度が低く、濃度ムラの発生も認められる
〈色再現性の評価〉
各ベタ画像について、基準の各色票との色相を比較し、下記の基準に従って色再現性を評価した。
△:基準の各色票に対しやや色相が異なる
×:基準の各色票に対し明らかに色相が異なる
〔インク保存性の評価〕
(高温保存性の評価)
各インクを、透明パックに泡が混入しないように充填した後、密閉して60℃の恒温槽中で3日間保存した後、インクの状態を目視観察し、泡の発生が認められないものを「○」、明らかに泡の発生が認められるものを「×」と判定した。
〈常温保存性の評価〉
各インク100gをガラス瓶に入れ、23℃の環境下で10日間保存した。次いで、0.2ミクロンのフィルターで濾過を行ない、その時の濾過圧の変化を観察し、下記の基準に従って、常温保存性を評価した。
各インク100gをガラス瓶に入れ、−5℃の環境下で10日間保存した。次いで、0.2ミクロンのフィルターで濾過を行ない、その時の濾過圧の変化を観察し、下記の基準に従って、常温保存性を評価した。
各インク100gをガラス瓶に入れ、−5℃の環境下で30日間保存した。次いで、0.2ミクロンのフィルターで濾過を行ない、その時の濾過圧の変化を観察し、下記の基準に従って、常温保存性を評価した。
○:濾過圧が一定になった後の圧力上昇が全く認められない
△:濾過圧が一定になった後の圧力上昇が10kPa未満である
×:濾過圧が一定になった後の圧力上昇が10kPa以上である
××:目視段階ですでに析出物に発生が認められる
以上により得られた結果を、票2に示す。
Claims (10)
- 酸性染料をそれぞれ含有する少なくともイエローインク、マゼンタインク、シアンインク及びブラックインクから構成される捺染用インクジェットインクセットにおいて、該イエローインクが、酸性染料としてC.I.Acid Yellow 79を含有し、該マゼンタインクが、酸性染料としてC.I.Acid Red 249を含有し、該シアンインクが、酸性染料としてC.I.Direct Blue 87を含有し、かつ該ブラックインクが、酸性染料としてC.I.Acid Black 52:1を含有することを特徴とする捺染用インクジェットインクセット。
- 特色インクとしてオレンジインク及びブルーインクを有し、該オレンジインクが、酸性染料としてC.I.Acid Orange 95を含有し、該ブルーインクが、酸性染料としてC.I.Acid Blue 112を含有することを特徴とする請求項1に記載の捺染用インクジェットインクセット。
- 前記イエローインク、マゼンタインク、シアンインク及びブラックインクが含有する塩素イオン量がそれぞれ300ppm以下であって、かつ硫酸イオン量がそれぞれ300ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の捺染用インクジェットインクセット。
- 前記イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインク、オレンジインク及びブルーインクが含有する塩素イオン量がそれぞれ300ppm以下であって、かつ硫酸イオン量がそれぞれ300ppm以下であることを特徴とする請求項2に記載の捺染用インクジェットインクセット。
- 前記イエローインク、マゼンタインク、シアンインク及びブラックインクのカルシウム含有量がそれぞれ200ppm以下で、鉄含有量がそれぞれ20ppm以下で、かつマグネシウム含有量がそれぞれ30ppm以下であることを特徴とする請求項3に記載の捺染用インクジェットインクセット。
- 前記イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインク、オレンジインク及びブルーインクのカルシウム含有量がそれぞれ200ppm以下で、鉄含有量がそれぞれ20ppm以下で、かつマグネシウム含有量がそれぞれ30ppm以下であることを特徴とする請求項4に記載の捺染用インクジェットインクセット。
- 請求項1に記載の捺染用インクジェットインクセットを製造する捺染用インクジェットインクセットの製造方法であって、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク及びブラックインクに精製処理を施して、塩素イオン含有量をそれぞれ300ppm以下、硫酸イオン含有量をそれぞれ300ppm以下とすることを特徴とする捺染用インクジェットインクセットの製造方法。
- 請求項1に記載の捺染用インクジェットインクセットを製造する捺染用インクジェットインクセットの製造方法であって、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク及びブラックインクに精製処理を施して、カルシウム含有量をそれぞれ200ppm以下、鉄含有量をそれぞれ20ppm以下、マグネシウム含有量をそれぞれ30ppm以下とすることを特徴とする捺染用インクジェットインクセットの製造方法。
- 請求項2に記載の捺染用インクジェットインクセットを製造する捺染用インクジェットインクセットの製造方法であって、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインク、オレンジインク及びブルーインクに精製処理を施して、塩素イオン含有量をそれぞれ300ppm以下、硫酸イオン含有量をそれぞれ300ppm以下とすることを特徴とする捺染用インクジェットインクセットの製造方法。
- 請求項2に記載の捺染用インクジェットインクセットを製造する捺染用インクジェットインクセットの製造方法であって、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインク、オレンジインク及びブルーインクに精製処理を施して、カルシウム含有量をそれぞれ200ppm以下、鉄含有量をそれぞれ20ppm以下、マグネシウム含有量をそれぞれ30ppm以下とすることを特徴とする捺染用インクジェットインクセットの製造方法。
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