JP2007242522A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】供給水素流量を増大させなくても、ジェットポンプの高い循環性が得られる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】加湿手段5は、循環路7から供給される高湿度ガスであるアノードオフガスと調圧弁3から供給される乾燥水素ガスとの間で湿度交換を行い、乾燥水素ガスに加湿する。加湿により密度が上昇して重くなった水素ガスは、ジェットポンプ6の駆動流として供給される。加湿手段5で水蒸気成分が減少したアノードオフガスは、循環ポンプ8によりジェットポンプ6の吸込口に供給される。ジェットポンプ6は、加湿されて重くなった駆動流を用いて、水蒸気成分が減少して軽くなったアノードオフガスである吸い込み流を吸い込み、両者の混合流を燃料電池1のアノード1aへ供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】加湿手段5は、循環路7から供給される高湿度ガスであるアノードオフガスと調圧弁3から供給される乾燥水素ガスとの間で湿度交換を行い、乾燥水素ガスに加湿する。加湿により密度が上昇して重くなった水素ガスは、ジェットポンプ6の駆動流として供給される。加湿手段5で水蒸気成分が減少したアノードオフガスは、循環ポンプ8によりジェットポンプ6の吸込口に供給される。ジェットポンプ6は、加湿されて重くなった駆動流を用いて、水蒸気成分が減少して軽くなったアノードオフガスである吸い込み流を吸い込み、両者の混合流を燃料電池1のアノード1aへ供給する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ジェットポンプを使用してアノードオフガスと新規供給燃料ガスとを混合する燃料電池システムに関する。
燃料電池システムにおいて、燃料電池本体の電解質端部まで燃料ガスの供給量を確保するために、発電に必要な流量より多くの燃料ガスを供給し、排出された未反応燃料ガス(循環ガス)を再度燃料電池に供給するためにエゼクタ等のジェットポンプを備えたものがある。
また、固体高分子型燃料電池では、アノードにおける水素の電離を促進するため、或いは高分子電解質膜の水素イオン伝導性を発揮させるために、ジェットポンプ下流で水素を加湿するものがある(例えば、特許文献1)。
特開2004−171816号公報(第4頁、図3)
しかしながら、従来の燃料電池システムでは、新規に供給される水素をジェットポンプのオリフィスなどに噴射して発生させた負圧により循環ガスの引き込みを行っているが、最も軽いガスである水素(分子量2)を駆動流として、主成分である水素に窒素(分子量28)や水蒸気(分子量18)などを含む比較的重い循環ガスを引き込むので、負圧を発生させる能力は限定され高い循環性能を発揮できないという問題点があった。
つまり、駆動流のエネルギー源は水素ガスの圧力エネルギーであるが質量の小さい水素に対しては与えることのできる運動量・運動エネルギーが小さくなってしまう。供給水素の流量自体を増大させることでジェットポンプ性能を向上させることはできるが、システムによって定格運転条件における水素供給量の上限が決まってしまうことが多く、最大供給水素量によって、ジェットポンプが引き込む循環ガス流量が制限される。
以上の問題点に鑑み、本発明の目的は、供給水素流量を増大させなくても、ジェットポンプの高い循環性が得られる燃料電池システムを提供することである。
上記問題点を解決するために、本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、該燃料電池へ新規に供給する燃料ガスを駆動流として、該燃料電池から排出されるアノードオフガスを吸引するとともに、新規供給燃料ガスとアノードオフガスとを混合した混合ガスを該燃料電池へ供給するジェットポンプと、該ジェットポンプの駆動流のガス密度を高める駆動流密度上昇手段と、を備えたことを要旨とする燃料電池システムである。
本発明においては、駆動流密度上昇手段がジェットポンプの駆動流のガス密度を高めることにより、ジェットポンプに生じる負圧の絶対値が大きくなり、ジェットポンプが循環ガスを吸い込む吸い込み能力が高まる。これによりより多くの循環ガスをジェットポンプに吸い込んで駆動流と混合した混合ガスを燃料電池へ供給することができる。
ジェットポンプの駆動流のガス密度を高める駆動流密度上昇手段としては、駆動流に加湿する加湿手段、駆動流に窒素等の燃料電池に対して不活性ガスなガスを混入させる手段、駆動流の圧力を上昇させるとともに、駆動流の圧力上昇に応じて駆動流の流量を絞ることが可能な可変絞りを有するジェットポンプが含まれる。
本発明によれば、ジェットポンプの駆動流のガス密度を高めることにより、駆動流を重くすることができ、ジェットポンプの循環性能が向上するという効果がある。また吸い込み流量を増大させることができるため、循環ガスを循環させるために水素循環ポンプを用いた場合、水素循環ポンプの消費電力を削減し、燃料電池システムの総合的な燃費効率を向上させるという効果がある。また水素循環ポンプの回転数低減効果も見込めるため燃料電池システムの音響振動レベル特性を改善することができるという効果がある。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。尚、以下に説明する各実施例は、特に限定されないが、燃料電池車両の電源として好適な燃料電池システムである。
図1は、本発明に係る燃料電池システムの実施例1の概略構成を示す構成図である。図1において、燃料電池システムは、アノード(燃料極)1aとカソード(酸化剤極)1bを有する燃料電池1と、燃料ガスである水素ガスを高圧で貯蔵する高圧水素タンク2と、高圧水素タンク2からアノード1aに至る水素供給路4と、水素供給路4上に配置され高圧水素ガスの圧力を燃料電池1の運転圧力まで低下させて調整する調圧弁3と、調圧弁3の下流に配置され水素を加湿する加湿手段5と、加湿手段5で加湿され重くなった水素を駆動流とするジェットポンプ6と、アノード1aから排出された高湿度のアノードオフガスを加湿手段5へ供給する循環路7と、加湿手段5から排出されたアノードオフガスをジェットポンプ6の吸い込み流として供給する水素循環ポンプ8と、加湿手段5の下流の循環路7から分岐する排気ライン10と、排気ライン10を開閉するパージ弁9とを備えている。
尚、燃料電池システムは、カソード1bへ空気を供給する空気系、燃料電池1の運転温度を維持する冷却系、燃料電池1から電力を取り出す電力系の各構成要素を備えているが、本発明としては特徴がないので、図示を省略している。
加湿手段5は、例えば中空糸膜を介して高湿度ガスから低湿度ガスへ水蒸気成分を移動可能な膜タイプの加湿手段である。加湿手段5には、低湿度ガスとして調圧弁3で圧力調整された水素が供給され、高湿度ガスとして循環路7を介してアノードオフガスが供給される。そして、アノードオフガス中の水蒸気が中空糸膜を介して供給水素へ移動することにより供給水素が加湿される。
調圧弁3は、高圧水素タンク2から必要供給量だけアノード1aに水素を供給するために圧力調整を行う。高圧水素タンク2に貯蔵されている水素は乾燥水素ガスであるので、調圧弁3とジェットポンプ6との間に加湿手段5を設け、ジェットポンプ6の駆動流となる供給水素を加湿する。
ここで、ジェットポンプについて、図9、図10を参照して説明する。尚、燃料電池システムの用途においては、駆動流は新規に供給される水素であり、吸い込み流は、アノードオフガスであり、混合流は燃料電池のアノードに供給されるガスである。
図9は、ジェットポンプの一種であるエゼクタを説明する模式断面図である。エゼクタ40は、駆動流101を噴出させるノズル41と、駆動流101と吸い込み流103とが合流する混合室43と、駆動流101と吸い込み流103とが混合するスロート部44と、駆動流101と吸い込み流103とが混合した混合流104の圧力を回復させるデフューザ部45と、駆動流供給口46と、吸込口47と、出口48とを備えている。
ノズル41には、オリフィス(絞り)42が設けられ、駆動流101がオリフィス42から混合室43内部へ速度の高い噴流102となって噴出される。この速度が高い噴流102の周囲には、負圧が形成され、この負圧により吸込口47から吸い込み流103が吸い込まれる。
図10は、ジェットポンプの一種である増幅ノズルを説明する模式断面図である。増幅ノズル50は、略円筒形のボディ部51と、ボディ部51の軸方向に可動である可動部52と、ボディ部51と可動部52との間の気密を保持するOリング53とを備えている。ボディ部51の内周部に設けられたネジ部54と、可動部52の外周部に設けられたネジ部55とが螺合している。そして、図示しない駆動機構により可動部52が往復回転駆動されると、ボディ部51に対して可動部52が軸方向に前後運動し、この前後運動によりリング状の絞り59の開度が増減する可変絞りが実現される。
ボディ部51の円筒の側面には、駆動流101を供給するための駆動流供給口56が設けられ、駆動流供給口56から駆動流101が供給される。駆動流101は、絞り59を経てコアンダ効果により、可動部52の内面に沿って流れる壁面流62となる。このためリング状の絞り59の中央部には、負圧が発生し、吸込口57から吸い込み流103が吸い込まれる。駆動流101と吸い込み流103とは、スロート部60で混合されて混合流104となり、ディヒューザ部61で圧力が回復されて出口58から排出される。
図1に戻って、加湿手段5で加湿された供給水素は、水蒸気分だけ流量が増加し、密度も高まった状態でジェットポンプの絞り(図9、エゼクタ40のオリフィス42、図10、増幅ノズル50の絞り59等)から噴出されるため、アノードオフガスと駆動流との混合室において、加湿されないドライの場合よりもより低い負圧(絶対値が大きい)を発生させることで、より大流量のアノードオフガスを引き込み、大流量が引き込まれたことでジェットポンプ出口において回復圧力もドライの場合よりも高めに回復する。これにより、循環流量を増加し、ジェットポンプの揚程を高めることができる。
本発明を適用しない場合には、ドライ水素をジェットポンプの駆動流として、アノードオフガスを吸い込み流とし、ジェットポンプから吐出される両者の混合流を加湿することになるが、本発明では、ジェットポンプ手前において供給水素を加湿しているので、燃料電池の負荷によって一様に決められている供給水素の量を変えることなくジェットポンプの駆動流の密度・流量を水蒸気分だけ増加させることができるため、昇圧、流量引き込み性能を向上させることができる。また、当然であるが同時にスタック反応促進・保護の役割も供給水素に持たせることができる。
飽和水蒸気圧は、温度によって決まるため、同じ温度において雰囲気圧力が高い場合と低い場合とでは、水蒸気分圧として考えた場合、雰囲気圧力が低い方が相対的に水蒸気圧が高い、つまりガス中の水蒸気濃度が高いということになる。このため加湿手段5は、調圧弁3とジェットポンプ6の間に配置する方が、より多くの水蒸気量を供給水素に含ませることができる。
しかし、調圧弁3の上流において高圧水素タンク2からの供給水素を加湿したとしてもジェットポンプを通過した後に加湿した場合よりは、大きな昇圧・流量引き込み性能を実現できることは言うまでもない。
加湿手段5として膜タイプの加湿器を用いる場合、膜を介して高湿潤ガスと低湿潤ガスとの間で湿度交換させることによって、電力を使用することなく加湿を行うことができる。また加湿した水素をジェットポンプ6の駆動流として使用することで、ジェットポンプ6の循環性能を向上させ、ジェットポンプ6と併用している水素循環ポンプ8の消費電力を削減したり、水素循環ポンプの小型化、或いは水素循環ポンプを必要としないシステムを構築することができるという効果がある。
次に、ジェットポンプの駆動流として供給するガス圧力を高めることで、駆動流の密度を上昇させる駆動流密度上昇手段について説明する。この駆動流密度上昇手段は、駆動流の圧力を高めた分に応じて、ジェットポンプの可変絞りの開度を絞るために、実施例1において図10を参照して説明した増幅ノズルをジェットポンプとして使用する。
燃料電池の発電量の定格条件において、ジェットポンプへ供給する水素がチョーク(水素速度が音速に達する)するようにジェットポンプの絞りの大きさを決めた場合、定格以下の燃料電池発電量においては、水素速度は亜音速(音速以下)の領域に成り、ジェットポンプの性能(流量、揚程)はチョーク時ほどの高い昇圧量・大流量で機能することができなくなる。そこで、ジェットポンプの絞りを可変にし、供給水素圧を高くすることで、供給水素流量(NL/min)は変えずに密度だけを高めて噴出させる。
図8の破線のように、各燃料電池負荷において水素供給圧を高めることで同径のノズルであれば水素供給量も増えるが、供給圧が増えたことで増加する水素供給量をジェットポンプの可変絞りにて絞ることで供給圧が増えても水素供給量は変わらずに、ジェットポンプの駆動流(供給水素)のガス密度が高くなる。このため、ジェットポンプの昇圧性能(もしくは流量性能)は、定格負荷以下の運転領域おいても白丸で示した値から黒丸で示した値へ向上するという効果がある。
図2は、本発明に係る燃料電池システムの実施例2の概略構成を示す構成図である。図2において、燃料電池システムは、アノード(燃料極)1aとカソード(酸化剤極)1bを有する燃料電池1と、燃料ガスである水素ガスを高圧で貯蔵する高圧水素タンク2と、高圧水素タンク2からアノード1aに至る水素供給路4と、水素供給路4上に配置され高圧水素ガスの圧力を燃料電池1の運転圧力まで低下させて調整する調圧弁3と、調圧弁3の下流に配置され水素を加湿する加湿手段11と、加湿手段11で加湿され重くなった水素を駆動流とするジェットポンプ6と、アノード1aから排出された高湿度のアノードオフガスをジェットポンプの吸い込み流として供給する循環路7と、循環路7内のアノードオフガスを圧送する水素循環ポンプ8とを備えている。
尚、燃料電池システムは、カソード1bへ空気を供給する空気系、燃料電池1の運転温度を維持する冷却系、燃料電池1から電力を取り出す電力系の各構成要素を備えているが、本発明としては特徴がないので、図示を省略している。
加湿手段11は、水を貯蔵する水タンク12と水タンク12を加熱する加熱手段13とを備えている。加湿手段11は、水タンク12内の水中へ被加湿ガスである水素ガスを吹き込んで加湿するいわゆるバブラータイプの加湿器である。加熱手段13は、水タンク12を加熱することにより、水タンク内部の水温を上昇させ、水蒸気分圧を高める。加熱手段13としては、図示しない蓄電池から供給される電力で発熱する電気ヒータや、供給される水素の一部を空気中の酸素と反応させて発熱する触媒燃焼器等を用いることができる。
水タンク12の水は、図示しない凝縮器によりカソード排気中から回収された純水が供給されることが好ましい。これにより加湿用の水供給を必要としない移動体用の燃料電池システムを構成できる。
尚、本実施例においては、加湿手段11はバブラータイプとしが、バブラータイプ以外に、被加湿ガス中に水蒸気を噴射するスチームインジェクションタイプを用いることも可能である。スチームインジェクションタイプの場合、高温の水を噴射させるだけで供給水素の加湿量を急激に高めることができるため、高い応答性が求められる燃料電池システムにおいては有効である。
図3は、本発明に係る燃料電池システムの実施例3の概略構成を示す構成図である。図3において、燃料電池システムは、アノード(燃料極)1aとカソード(酸化剤極)1bを有する燃料電池1と、燃料ガスである水素ガスを高圧で貯蔵する高圧水素タンク2と、高圧水素タンク2からアノード1aに至る水素供給路4と、水素供給路4上に配置され高圧水素ガスの圧力を燃料電池1の運転圧力まで低下させて調整する調圧弁3と、調圧弁3の下流に配置され水素を加湿する加湿手段5と、加湿手段5で加湿され重くなった水素を駆動流とするジェットポンプ6と、アノード1aから排出された高湿度のアノードオフガスを水素循環ポンプ8を介してジェットポンプ6及び加湿手段5へ供給する循環路7と、
水素循環ポンプ8下流の循環路7から分岐してアノードオフガスの一部を加湿手段5へ供給するアノードオフガス導入路14と、加湿手段5から排出されたアノードオフガスの流量を調整して循環路7へ戻す可変オリフィス15とを備えている。
水素循環ポンプ8下流の循環路7から分岐してアノードオフガスの一部を加湿手段5へ供給するアノードオフガス導入路14と、加湿手段5から排出されたアノードオフガスの流量を調整して循環路7へ戻す可変オリフィス15とを備えている。
尚、燃料電池システムは、カソード1bへ空気を供給する空気系、燃料電池1の運転温度を維持する冷却系、燃料電池1から電力を取り出す電力系の各構成要素を備えているが、本発明としては特徴がないので、図示を省略している。
実施例1ではアノードオフガスをそのまま循環路の一つとして通したが、圧損の発生によって水素循環ポンプ8の消費電力が増加してしまい、ジェットポンプ6のアシスト効果を低減させてしまう悪影響が現れる可能性もある。
そこで本実施例では、水素循環ポンプ6とジェットポンプ吸い込み側入口との間から、水素循環ポンプ8によって圧縮された高温になっているアノードオフガスの一部を加湿手段5へ導入して、供給水素との水蒸気交換を行い、水素循環ポンプ入口まで出て行くようなアノードオフガス導入路14を設ける。
また燃料電池システムの負荷状態に応じて供給水素の加湿量を可変にしてジェットポンプ6による水素循環ポンプ8へのアシスト量を可変するための可変オリフィス15を、アノードオフガス経路14中に設ける。これにより、水素循環ポンプ8から排出されたアノードオフガスの加湿手段5への導入量をコントロールする。なお、可変オリフィス15は、燃料電池システムの負荷が大きくなるに応じて加湿量が増えるように、また負荷が小さくなるに応じて加湿量が減るように可変オリフィス15を制御する。
本実施例によれば、アノードオフガスを加湿源として用いるので、ジェットポンプの吸い込み流であるアノードオフガスが軽くなるとともに水蒸気分だけ流量が減少し、駆動流が重くなるとともに水蒸気分だけ流量が増加するため、より高いジェットポンプ性能の向上効果を得ることができる。
図4は、本発明に係る燃料電池システムの実施例4の概略構成を示す構成図である。図4において、燃料電池システムは、アノード(燃料極)1aとカソード(酸化剤極)1bを有する燃料電池1と、燃料ガスである水素ガスを高圧で貯蔵する高圧水素タンク2と、高圧水素タンク2からアノード1aに至る水素供給路4と、水素供給路4上に配置され高圧水素ガスの圧力を燃料電池1の運転圧力まで低下させて調整する調圧弁3と、調圧弁3の下流に配置され水素を加湿する加湿手段5と、加湿手段5で加湿され重くなった水素を駆動流とするジェットポンプ6と、アノード1aから排出された高湿度のアノードオフガスをジェットポンプの吸い込み流として供給する循環路7と、ジェットポンプ6の下流の水素供給路4から分岐してジェットポンプ6による混合流の一部を加湿手段5へ高湿度ガスとして供給するジェットポンプ出口ガス導入路17と、ジェットポンプ6を加熱するジェットポンプ加熱手段16とを備えている。
尚、燃料電池システムは、カソード1bへ空気を供給する空気系、燃料電池1の運転温度を維持する冷却系、燃料電池1から電力を取り出す電力系の各構成要素を備えているが、本発明としては特徴がないので、図示を省略している。
加湿手段5は、例えば中空糸膜を介して高湿度ガスから低湿度ガスへ水蒸気成分を移動可能な膜タイプの加湿手段である。加湿手段5には、低湿度ガスとして調圧弁3で圧力調整された水素が供給され、高湿度ガスとしてジェットポンプ出口ガス導入路17を介してジェットポンプ出口ガスが供給される。そして、ジェットポンプ出口ガス中の水蒸気が中空糸膜を介して供給水素へ移動することにより供給水素が加湿される。
実施例1から実施例3では、アノードオフガスの循環装置として水素循環ポンプとジェットポンプを組み合わせたシステムの説明を行ってきたが、水素循環ポンプを備えずジェットポンプのみのシステムでも本発明の適用は当然可能である。
また、ジェットポンプ6における絞り(図9、エゼクタ40のオリフィス42、図10、増幅ノズル50の絞り59等)において、供給水素が冷えることで凝縮水が発生し、ジェットポンプの絞り部が詰まることで機能しなくなるといったことを回避するために、ジェットポンプを加熱するための加熱手段16を設ける。加熱手段16はなければならないというものではなく、その必要性はシステムによる。ただ図4に示した本実施例だけでなく、すべての実施例において、ジェットポンプを加熱したことで信頼性(オリフィス穴つまり回避)が向上することは言うまでもない。また、ジェットポンプ6により供給水素を暖めると、気体温度が上がるため、さらに循環効率が向上する。なお、加湿手段により供給水素を加熱しても同様である。加熱手段16は例えば電気ヒータ等で構成し、ジェットポンプに設けた温度センサの検出値により電気ヒータの通電電流を制御して、一定の加熱温度となるように制御する。この加熱温度は、スタックの耐熱や、運転効率を考慮して決定される。
図5は、本発明に係る燃料電池システムの実施例5の概略構成を示す構成図である。図5において、燃料電池システムは、アノード(燃料極)1aとカソード(酸化剤極)1bを有する燃料電池1と、燃料ガスである水素ガスを高圧で貯蔵する高圧水素タンク2と、高圧水素タンク2からアノード1aに至る水素供給路4と、水素供給路4上に配置され高圧水素ガスの圧力を燃料電池1の運転圧力まで低下させて調整する調圧弁3と、調圧弁3の下流に配置され水素を加湿する加湿手段5と、加湿手段5で加湿され重くなった水素を駆動流とするジェットポンプ6と、アノード1aから排出されたアノードオフガスをジェットポンプの吸い込み流として供給する循環路7と、カソード1bから排出されるカソードオフガスを加湿手段5へ高湿度ガスとして供給するカソードオフガス導入路18と、加湿手段5で使用済みのカソードオフガスの圧力を制御する空気調圧弁19と、空気調圧弁19からカソードオフガスを排出する空気排出路20と、ジェットポンプ6を加熱するジェットポンプ加熱手段16と、を備えている。
尚、燃料電池システムは、カソード1bへ空気を供給する空気系、燃料電池1の運転温度を維持する冷却系、燃料電池1から電力を取り出す電力系の各構成要素を備えているが、本発明としては特徴がないので、図示を省略している。
加湿手段5は、例えば中空糸膜を介して高湿度ガスから低湿度ガスへ水蒸気成分を移動可能な膜タイプの加湿手段である。加湿手段5には、低湿度ガスとして調圧弁3で圧力調整された水素が供給され、高湿度ガスとしてカソードオフガス導入路18を介してカソードオフガスが供給される。そして、カソードオフガス中の水蒸気が中空糸膜を介して供給水素へ移動することにより供給水素が加湿される。加湿手段5から排出されたカソードオフガスは、空気調圧弁19を経て空気排出路20から排出される。
図6は、本発明に係る燃料電池システムの実施例6の概略構成を示す構成図である。図6において、燃料電池システムは、アノード(燃料極)1aとカソード(酸化剤極)1bを有する燃料電池1と、燃料ガスである水素ガスを高圧で貯蔵する高圧水素タンク2と、高圧水素タンク2からアノード1aに至る水素供給路4と、水素供給路4上に配置され高圧水素ガスの圧力を燃料電池1の運転圧力まで低下させて調整する調圧弁3と、調圧弁3の下流に配置され水素を加湿する加湿手段5と、加湿手段5で加湿され重くなった水素を駆動流とするジェットポンプ6と、アノード1aから排出されたアノードオフガスをジェットポンプの吸い込み流として供給する循環路7と、アノード1aから排出されるアノードオフガスをパージするときに加湿手段5へ高湿度ガスとして供給するアノードパージガス導入路21と、加湿手段5で使用済みのアノードパージガスの放出/放出停止を制御するパージ弁9と、加湿手段5からアノードパージガスを排出する排気ライン10と、ジェットポンプ6を加熱するジェットポンプ加熱手段16と、を備えている。
尚、燃料電池システムは、カソード1bへ空気を供給する空気系、燃料電池1の運転温度を維持する冷却系、燃料電池1から電力を取り出す電力系の各構成要素を備えているが、本発明としては特徴がないので、図示を省略している。
加湿手段5は、例えば中空糸膜を介して高湿度ガスから低湿度ガスへ水蒸気成分を移動可能な膜タイプの加湿手段である。加湿手段5には、低湿度ガスとして調圧弁3で圧力調整された水素が供給され、高湿度ガスとしてアノードパージガス導入路21を介してアノードパージガスが供給される。そして、アノードパージガス中の水蒸気が中空糸膜を介して供給水素へ移動することにより供給水素が加湿される。加湿手段5から排出されたアノードパージガスは、パージ弁9を経て排気ライン10から排出される。
図7は、本発明に係る燃料電池システムの実施例7の概略構成を示す構成図である。図7において、燃料電池システムは、アノード(燃料極)1aとカソード(酸化剤極)1bを有する燃料電池1と、燃料ガスである水素ガスを高圧で貯蔵する高圧水素タンク2と、高圧水素タンク2からアノード1aに至る水素供給路4と、水素供給路4上に配置され高圧水素ガスの圧力を燃料電池1の運転圧力まで低下させて調整する調圧弁3と、調圧弁3の下流に配置され水素を加湿する加湿手段5と、加湿手段5で加湿され重くなった水素を駆動流とするジェットポンプ6と、アノード1aから排出されたアノードオフガスをジェットポンプの吸い込み流として供給する循環路7と、ジェットポンプ6を加熱するジェットポンプ加熱手段16と、窒素ガスを高圧で貯蔵する高圧窒素タンク30と、高圧窒素の圧力を水素の調整弁3の下流圧力程度まで減圧して調整する窒素調圧弁31と、窒素調圧弁31で圧力調整された窒素ガスを調圧弁3と加湿手段5との間へ合流させる窒素導入路32と、を備えている。
尚、燃料電池システムは、カソード1bへ空気を供給する空気系、燃料電池1の運転温度を維持する冷却系、燃料電池1から電力を取り出す電力系の各構成要素を備えているが、本発明としては特徴がないので、図示を省略している。
加湿手段5は、実施例1で説明した膜タイプの加湿手段、実施例2で説明したバブラータイプ及びスチームインジェクションタイプ等の何れも使用可能である。
本実施例では、高圧窒素タンク30から供給される窒素をジェットポンプ6と調圧弁3の間に必要に応じて少量混入させることにより駆動流のガス密度を高めることができ、ジェットポンプの循環性能が向上するという効果がある。また吸い込み流量を増大させることができるため、循環ガスを循環させるために水素循環ポンプを用いた場合、水素循環ポンプの消費電力を削減し、燃料電池システムの総合的な燃費効率を向上させるという効果がある。また水素循環ポンプの回転数低減効果も見込めるため燃料電池システムの音響振動レベル特性を改善することができるという効果がある。
尚、窒素を調圧弁3上流に混入させてもよいが、高圧窒素タンク30の圧力を高くする必要があり、窒素充填時にタンク圧を高めるエネルギーや高圧タンクを搭載することでの安全対策、補機類のコストを抑えるためには調圧弁3下流に混入させる方が比較的低い圧力ですむため低コストである。窒素の必要混入量は、燃料電池の各運転負荷条件を示すパラメータ(スタック発電量、補機類の回転数など)より検知する。またアノード循環系に対して無害であればガス種は窒素に限定する必要はない。なお、窒素ガスの投入量は、負荷が大きくなるに応じて多く、また小さくなる応じて少なくなるように制御する。
1:燃料電池(1a:アノード、1b:カソード)
2:高圧水素タンク
3:調圧弁
4:水素供給路
5:加湿手段
6:ジェットポンプ
7:循環路
8:水素循環ポンプ
9:パージ弁
10:排気ライン
2:高圧水素タンク
3:調圧弁
4:水素供給路
5:加湿手段
6:ジェットポンプ
7:循環路
8:水素循環ポンプ
9:パージ弁
10:排気ライン
Claims (11)
- 燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、
該燃料電池へ新規に供給する燃料ガスを駆動流として、該燃料電池の燃料極から排出されるアノードオフガスを吸引するとともに、新規供給燃料ガスとアノードオフガスとを混合した混合ガスを該燃料電池へ供給するジェットポンプと、
該ジェットポンプの駆動流のガス密度を高める駆動流密度上昇手段と、
を備えたことを特徴とする燃料電池システム。 - 燃料ガスとして水素ガスを高圧で貯蔵する高圧水素タンクと、
該高圧水素タンクから供給される水素ガスの圧力を調整する調圧弁と、
を備え、
前記駆動流密度上昇手段は、前記調圧弁と前記ジェットポンプとの間に配設された加湿手段であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記加湿手段は、水タンク中へ水素ガスを吹き込んで加湿する加湿手段であることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
- 前記加湿手段は、高湿度ガスと前記調圧弁から供給される水素ガスとの水蒸気交換を行う水蒸気交換膜を備えたことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
- 前記高湿度ガスは、燃料電池の燃料極から排出されるアノードオフガスであることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
- アノードオフガスを循環させる水素循環ポンプを備え、
該水素循環ポンプの出口から前記加湿手段へアノードオフガスを導入し、加湿手段から排出されたアノードオフガスを水素循環ポンプ入口へ戻すことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。 - 前記高湿度ガスは、燃料電池の酸化剤極から排出されるカソードオフガスであることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
- 前記高湿度ガスは、アノードパージガスまたは前記ジェットポンプ出口ガスであることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
- 前記ジェットポンプの駆動流を絞るオリフィスの手前を加熱することを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記駆動流密度上昇手段は、前記ジェットポンプの駆動流に不活性ガスを混入させる手段であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記ジェットポンプは、可変絞り型のジェットポンプであり、
前記駆動流密度上昇手段は、前記ジェットポンプの駆動流として供給するガス圧力を高めることで、駆動流の密度を上昇させる手段であり、
前記駆動流の圧力を高めた分に応じて、前記ジェットポンプの可変絞りの開度を絞ることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2006065840A JP2007242522A (ja) | 2006-03-10 | 2006-03-10 | 燃料電池システム |
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| JP2006065840A JP2007242522A (ja) | 2006-03-10 | 2006-03-10 | 燃料電池システム |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2006
- 2006-03-10 JP JP2006065840A patent/JP2007242522A/ja not_active Withdrawn
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