JP2007247366A - 柱状鉄筋コンクリート構造部材及びその施工方法 - Google Patents

柱状鉄筋コンクリート構造部材及びその施工方法 Download PDF

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【課題】 打設した生コンクリートの養生時間を短縮化でき、且つ柱自体の複合強度を向上することができる柱状鉄筋コンクリート構造部材及びその施工方法を提供する。
【解決手段】 構造用主鉄筋と該構造用主鉄筋と直交する横拘束鉄筋とで構成される主要素を配設した状態で生コンクリートを打設して柱状構造部材を形成する柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法において、主要素の中に、高張力樹脂繊維で形成したメッシュパイプを配設し、生コンクリートの充填は、メッシュパイプの内部からメッシュパイプとコンクリート型枠とで構成される空間へ順番に行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、ビルなどの建築物の柱として形成される柱状鉄筋コンクリート構造部材及びその施工方法に関する。
マンションの耐震強度偽装事件などに端を発し、建築物の構造や強度に対する関心が高まっている。ビルなどの建築物の場合、柱状鉄筋コンクリート構造部材の強度が建物全体の耐震性、耐久性に大きな影響を与えることは周知の事実であり、これまでにも耐震性や耐久性を向上させるための構造部材が各種提案されている(例えば、特許文献1参照)。鉄筋コンクリート構造部材において、鉄筋量は構造部材の強度に著しく影響を及ぼす因子であるが、その他にもコンクリートの成分や養生の良否によるコンクリート自体の強度も構造部材の強度に重大な影響を与える。
従来の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法は、構造用主鉄筋とそれに直交する横拘束鉄筋とで構成された主要素をコンクリート用型枠で囲み、形成された空間に生コンクリートを打設するという方法が一般的であった。従って、直径または断面積の大きな構造部材ほど養生に時間がかかるという課題があった。
しかし、大きな構造部材ほど強度に与える影響も大きいため、養生を疎かにすることはできない。また、コンクリート内部に別の素材を配置または配合し、複合強化を図る手法も有効であると考えられる。
特開2002−61282号公報 第3頁〜第4頁 図1
そこで本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたもので、打設した生コンクリートの養生時間を短縮化でき、且つ柱自体の複合強度を向上することができる柱状鉄筋コンクリート構造部材及びその施工方法を提供することを目的とする。
本発明の柱状鉄筋コンクリート構造部材は、立設されたコンクリート躯体と、前記コンクリート躯体に埋設された、構造用主鉄筋と該構造用主鉄筋と直交する横拘束鉄筋とで構成される主要素と、を備え、前記主要素の中に高張力樹脂繊維で形成したメッシュパイプが埋設されていることを特徴とする。
上記構成によれば、鉄筋に加え、メッシュパイプによるコンクリートの複合強化を図ることができる。
また、本発明の柱状鉄筋コンクリート構造部材は、請求項1記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材であって、前記メッシュパイプは、前記主要素の中に複数埋設されているものであることを特徴とする。
上記構成によれば、複数のメッシュパイプによるコンクリートの複合強化を図ることができる。
本発明の柱状鉄筋コンクリート構造部材は、請求項1又は2に記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材であって、前記メッシュパイプは、略同径の末端同士を嵌入して延設されていることを特徴とする。
上記構成によれば、メッシュパイプにより複合強化したコンクリートの柱を任意に高く構成することができる。
本発明の柱状鉄筋コンクリート構造部材は、請求項1から3のいずれか一項記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材であって、前記メッシュパイプは、前記主要素の末端で直角に折り曲げられ、天井部または床部へ配設されていることを特徴とする。
上記構成によれば、構造部材と天井部または床部とをより強固に結合することができる。
本発明の柱状鉄筋コンクリート構造部材は、請求項2記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材であって、前記複数埋設されているメッシュパイプは、直径の異なるパイプが同心円状に配設されているものであることを特徴とする。
上記構成によれば、複数のメッシュパイプによるコンクリートの積層複合強化を図ることができる。
本発明の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法は、構造用主鉄筋と該構造用主鉄筋と直交する横拘束鉄筋とで構成される主要素を配設した状態で生コンクリートを打設して柱状構造部材を形成する柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法であって、前記主要素の中に、高張力樹脂繊維で形成したメッシュパイプを配設し、生コンクリートの充填は、前記メッシュパイプの内部から前記メッシュパイプとコンクリート型枠とで構成される空間へ順番に行われることを特徴とする。
上記方法によれば、コンクリートの打設を段階的に行うため養生時間を短縮することができる。また、鉄筋に加え、メッシュパイプによるコンクリートの複合強化を図ることができる。
また、本発明の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法は、請求項6記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法であって、前記メッシュパイプは、前記主要素の中に複数埋設されているものであることを特徴とする。
上記方法によれば、コンクリートの打設を段階的に行うため養生時間を短縮することができる。また、複数のメッシュパイプによるコンクリートの複合強化を図ることができる。
また、本発明の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法は、請求項6又は7に記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法であって、前記メッシュパイプは、生コンクリートの充填後、末端に略同径の別のメッシュパイプを嵌入して延設されることを特徴とする。
上記方法によれば、コンクリートの打設を段階的に行うため養生時間を短縮することができる。また、メッシュパイプにより複合強化したコンクリートの柱を任意に高く構成することができる。
また、本発明の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法は、請求項6から8のいずれか一項記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法であって、前記メッシュパイプは、前記主要素の末端で直角に折り曲げられ、天井部または床部へ配設されることを特徴とする。
上記方法によれば、コンクリートの打設を段階的に行うため養生時間を短縮することができる。また、構造部材と天井部または床部とをより強固に結合することができる。
また、本発明の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法は、請求項7に記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法であって、前記メッシュパイプは、直径の異なるパイプが同心円状に配設されているものであり、生コンクリートの充填は、直径の小さな内側のメッシュパイプから外側のメッシュパイプへ順番に行われることを特徴とする。
上記方法によれば、コンクリートの打設を段階的に行うため養生時間を短縮することができる。また、複数のメッシュパイプによるコンクリートの積層複合強化を図ることができる。
本発明によれば、柱状鉄筋コンクリート構造部材におけるコンクリートの養生時間を短縮化でき、且つ柱自体の強度を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態における柱状鉄筋コンクリート構造部材の構成を示す図である。柱状鉄筋コンクリート構造部材100は、主に、構造用主鉄筋11と横拘束鉄筋12で構成される主要素10、主要素10の内部に配設されたメッシュパイプ1及び2、コンクリート躯体20、で構成される。
柱状鉄筋コンクリート構造部材100は、構造用主鉄筋11と横拘束鉄筋12で構成される主要素10を、コンクリート型枠で囲み、型枠で構成された空間に生コンクリートを打設して施工される。本発明の実施の形態における柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法は、角筒状に形成された主要素10の内部に高張力樹脂繊維で形成したメッシュパイプ1及び2を挿入、配設してから生コンクリートの打設を行う。
次に、本発明の実施の形態における柱状鉄筋コンクリート構造部材の具体的な施工方法について説明する。はじめに、図1に示すように配設した2本のメッシュパイプ1及び2のうち、メッシュパイプ1の内部(図中のAで示す領域)に生コンクリートを充填する。次に、メッシュパイプ1とメッシュパイプ2で形成される空間(図中のBで示す領域)に同様に生コンクリートを充填する。最後にパイプ2とコンクリート型枠で形成される空間(図中のCで示す領域)に生コンクリートを充填する。以上の充填手順を経て、コンクリート躯体20の全体が形成される。尚、コンクリートミキサー車などから生コンクリートを供給する場合、メッシュパイプを供給用のホースと同径にすれば効果的な供給が行える。
メッシュパイプ1及び2は、パイプ表面がメッシュになっているため、通気性・透水性があり、充填時に生コンクリート内部に巻き込まれた空気や余分な水分がパイプ表面から排出される。従って、適切に生コンクリートが充填され、気泡や余分な水分によるコンクリートの品質劣化を防止することができる。また、構造部材となる柱の中で段階的に生コンクリートの打設が行われるため、一度に柱全体分の生コンクリートを打設する場合と比較して乾燥が早く、養生時間を短縮することができ、工期短縮を図ることができる。
図2は、メッシュパイプを継ぎ足して構造部材を延設する状況を説明するための図である。図に示すように、メッシュパイプ1に生コンクリートを充填して固化した後、上方より略同径のメッシュパイプ3を嵌入する。更に、固定リング4で固定してから生コンクリートを充填する。このようにすれば、どのような高さの構造部材にも対応することが可能である。
一方、外側のメッシュパイプ2についても、メッシュパイプ3に充填した生コンクリートが固化した後にメッシュパイプ2と同径のパイプを継ぎ足し、同様に生コンクリートを充填することで延長することができる。このとき、メッシュパイプ1の継ぎ目位置(固定リングで固定する部分)と、メッシュパイプ2の継ぎ目位置は交互にずらすなどして一致しないようにすることが強度上好ましい。
尚、図1及び図2に示す例では、主要素10の中に2本のメッシュパイプを同心円状に配設する構成としたが、これにとらわれるものではなく、3本以上の多層に構成されたメッシュパイプを挿入、配設する構成としてもよい。この場合、構造部材の中に年輪状にコンクリートの層が形成されるので、積層強化により曲げ強度や剪断強度などの機械的特性を著しく向上することができる。また、多段階に分けて生コンクリートの打設が行われるので、1回の充填量が少なく、従って養生時間を更に短縮することができる。
次に、図3は、上方に伸びるメッシュパイプを折り曲げて天井部に配設する状況を説明するための図である。図の例では、主要素10の四隅に配設した4本のメッシュパイプ1を折り曲げて、天井部30の中へ配設している。この場合、天井部30の中を水平方向に伸びるメッシュパイプの末端側から生コンクリートが充填されることになる。このような構成とすることで天井部30と柱状鉄筋コンクリート構造部材との結合をより強固なものとすることができる。
尚、図3に示す例では主要素10の中に4本のメッシュパイプを挿入する構成としたが、これにとらわれるものではない。また、メッシュパイプを折り曲げて配設する工法は、床部へも同様に適用することができ、床部と柱状鉄筋コンクリート構造部材との結合をより強固なものとすることができる。
本発明にかかる柱状鉄筋コンクリート構造部材及びその施工方法は、構造部材の強度を向上すると共に、施工工期を短縮できるという効果を有し、ビル等の建築物の鉄筋コンクリート構造部材の施工において有用である。
本発明の実施の形態における柱状鉄筋コンクリート構造部材の構成を示す図である。 メッシュパイプを継ぎ足して構造部材を延設する状況を説明するための図である。 上方に伸びるメッシュパイプを折り曲げて天井部に配設する状況を説明するための図である。
符号の説明
1 メッシュパイプ(内側)
2 メッシュパイプ(外側)
3 メッシュパイプ(延設用)
4 固定リング
10 主要素
11 構造用主鉄筋
12 横拘束鉄筋
20 コンクリート躯体
30 天井部
100 柱状鉄筋コンクリート構造部材

Claims (10)

  1. 立設されたコンクリート躯体と、
    前記コンクリート躯体に埋設された、構造用主鉄筋と該構造用主鉄筋と直交する横拘束鉄筋とで構成される主要素と、を備え、
    前記主要素の中に高張力樹脂繊維で形成したメッシュパイプが埋設されていることを特徴とする柱状鉄筋コンクリート構造部材。
  2. 前記メッシュパイプは、前記主要素の中に複数埋設されているものであることを特徴とする請求項1記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材。
  3. 前記メッシュパイプは、略同径の末端同士を嵌入して延設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材。
  4. 前記メッシュパイプは、前記主要素の末端で直角に折り曲げられ、天井部または床部へ配設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材。
  5. 前記複数埋設されているメッシュパイプは、直径の異なるパイプが同心円状に配設されているものであることを特徴とする請求項2記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材。
  6. 構造用主鉄筋と該構造用主鉄筋と直交する横拘束鉄筋とで構成される主要素を配設した状態で生コンクリートを打設して柱状構造部材を形成する柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法であって、
    前記主要素の中に、高張力樹脂繊維で形成したメッシュパイプを配設し、生コンクリートの充填は、前記メッシュパイプの内部から前記メッシュパイプとコンクリート型枠とで構成される空間へ順番に行われることを特徴とする柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法。
  7. 前記メッシュパイプは、前記主要素の中に複数埋設されているものであることを特徴とする請求項6記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法。
  8. 前記メッシュパイプは、生コンクリートの充填後、末端に略同径の別のメッシュパイプを嵌入して延設されることを特徴とする請求項6又は7に記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法。
  9. 前記メッシュパイプは、前記主要素の末端で直角に折り曲げられ、天井部または床部へ配設されることを特徴とする請求項6から8のいずれか一項記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法。
  10. 前記メッシュパイプは、直径の異なるパイプが同心円状に配設されているものであり、生コンクリートの充填は、直径の小さな内側のメッシュパイプから外側のメッシュパイプへ順番に行われることを特徴とする請求項7に記載の柱状鉄筋コンクリート構造部材の施工方法。
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