JP2007255659A - シャフト嵌合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】シャフトと被シャフト装着部材との嵌合力の調整、シャフトと被シャフト装着部材の共通化
【解決手段】このシャフト嵌合構造は、外周面に止め輪装着溝が複数形成されたシャフトと、シャフトが挿入される挿入孔が形成され、挿入孔の内周面に、シャフトの止め輪装着溝に対応した複数の止め輪係合溝が形成された被シャフト装着部材とを備え、シャフトの複数の止め輪装着溝に装着する止め輪の個数及び組み合わせを変更することによって、シャフトと被シャフト装着部材との嵌合力を調整できる。
【選択図】図1

Description

本発明はシャフトを被シャフト装着部材に嵌合させるシャフト嵌合構造に関するものであり、例えば自動車の駆動系に組み込み、非直線上に存在する回転軸同士の間で、等速に回転力の伝達を行う等速自在継手に使用される、等速自在継手のシャフト抜け防止構造として適用可能なものに関する。
例えば、自動車の駆動系等においては、シャフトの外周面に止め輪装着溝を形成し、この止め輪装着溝に、弾性的に縮径可能な止め輪を装着している。他方、被シャフト装着部材の挿入孔には、止め輪係合溝が形成されている。そして、被シャフト装着部材の挿入孔に挿入されたシャフトの止め輪が、止め輪係合溝内に弾性的に拡開することにより、止め輪を介してシャフトと被シャフト装着部材とが軸方向に係合している。すなわち、シャフトを引き抜く方向に対しては、シャフトの止め輪装着溝に装着された止め輪が止め輪係合溝に干渉してシャフトが抜けるのが防止されている。
特開平08−68426号公報には、シャフトに止め輪を装着する位置を、シャフトを内輪に差し込んだ際の根元部分とし、斯かる位置において、内輪の端面側に止め輪を縮径させるための工具係合溝を設けたものが開示されている。
実公昭64−5124号公報には、止め輪が係合する止め輪係合溝の端面に面取りを形成して、止め輪を適切に縮径させて、被シャフト装着部材に配設したシール部材を傷つけることなく、シャフトの差し込みと抜き取りができるものが開示されている。なお、同公報では、等速自在継手の外輪に設けられたドライブシャフトをディファレンシャル装置に連結するものに関して記載されている。
特開平08−68426号公報 実公昭64−5124号公報
斯かるシャフト嵌合構造について、例えば、等速自在継手の内側継手部材とシャフトとの連結構造では、ブーツ交換等の整備工程における作業の簡素化を目的に、内側継手部材からシャフトを抜き取れる構造にすることが求められる場合がある。また、異なる事情により、斯かる連結構造において、シャフトを被シャフト装着部材から抜けない構造とすることが求められる場合もある。これらの仕様は、メーカにより、又は、車種により、要求が異なる。このため、シャフトと被シャフト装着部材の構造を同じ構造にしつつ、両方の仕様を適宜に使い分けることができれば、両方の仕様において部品を共通化することができ、部品管理工数を低減できる。
特開平08−68426号公報に記載されたものは、組み立ておよび分解が可能な構造としているが、この場合、内輪の工具係合溝の加工に時間と費用を費やさねばならなかった。
また、実公昭64−5124号公報に記載されたものは、シャフトを被シャフト装着部材から抜き取る際に要する力が一定であるため、シャフトと被シャフト装着部材の嵌合力を調整できるものではない。このため、シャフトを被シャフト装着部材から抜き取れる構造と、シャフトを被シャフト装着部材から抜けない構造とでは、被シャフト装着部材の部品を変える必要があった。
本発明に係るシャフト嵌合構造は、外周面に止め輪装着溝が複数形成されたシャフトと、シャフトが挿入される挿入孔が形成され、挿入孔の内周面に、シャフトの止め輪装着溝に対応した複数の止め輪係合溝が形成された被シャフト装着部材とを備え、シャフトの複数の止め輪装着溝に装着する止め輪の個数及び組み合わせを変更することによって、シャフトと被シャフト装着部材との嵌合力を調整できる。
このシャフト嵌合構造は、シャフトと被シャフト装着部材の構造を同じ構造にしつつ、シャフトの複数の止め輪装着溝に装着する止め輪の個数及び組み合わせを変更することによって、シャフトと被シャフト装着部材との嵌合力を調整できる。従って、例えば、嵌合力を弱く設定すれば、シャフトが被シャフト装着部材から抜き取れる構造とすることができ、嵌合力を強く設定すれば、シャフトが被シャフト装着部材から抜けない構造にすることができ、両方の仕様において部品を共通化することができ、部品管理工数を低減できる。
以下、本発明の一実施形態に係るシャフト嵌合構造を図面に基づいて説明する。
このシャフト嵌合構造10は、図1に示すように、シャフト11と、止め輪12、13と、被シャフト装着部材で構成されている。この実施形態では、図示は省略するが、等速自在継手の内側継手部材14にシャフト11を嵌合させる構造に適用したものを例示しており、被シャフト装着部材に相当する部材は等速自在継手の内側継手部材14であり、シャフト11に相当する部材が等速自在継手の内側継手部材14に連結されるシャフト11である。
シャフト11は、外周面に止め輪装着溝21、22が複数形成されている。内側継手部材14には、シャフト11が挿入される挿入孔23が形成されている。この実施形態では、止め輪装着溝21、22は、内側継手部材14の挿入孔23の中間部と奥部に対応するシャフト11の先端側とシャフト11の中間部の2箇所に設けられている。シャフト11の端部外周面と、内側継手部材14の挿入孔23の内周面には、それぞれスプライン25、26が形成されており、斯かるスプライン25、26を介してトルクが伝達されるように構成している。シャフト11の止め輪装着溝21、22は、斯かるシャフト11のスプライン25を横断して周方向に環状に形成されている。この止め輪装着溝21、22は、装着された止め輪12、13を縮径させると、止め輪12、13が止め輪装着溝21、22内に隠れ得るように、止め輪12、13に対して所要の深さを備えている。
また、この実施形態では、シャフト11は、内側継手部材14に差し込まれる位置を規定するストッパ27を備えている。ストッパ27は、この実施形態では、スプライン25の基端側においてシャフト11の外径が太くなった部位の段差により構成されている。このストッパ27は、内側継手部材14の挿入孔23にシャフト11を差し込んだ際に挿入孔23の開口端部28に当たって、シャフト11が内側継手部材14に差し込まれる位置を規定する。
止め輪12、13は、シャフト11の止め輪装着溝21、22に弾性的に縮径可能に装着される部材である。この実施形態では、止め輪12、13は、断面円形で一部を切り欠いた有端リング状の部材を用いている。止め輪12、13は、縮径の力が付与されない状態(自由状態)において、装着された止め輪装着溝21、22から外周縁部が所定量露出し、縮径した状態で止め輪装着溝21、22の内面側へ入り込む所定の外形形状を備えている。
被シャフト装着部材としての内側継手部材14は、シャフト11が挿入される挿入孔23が形成されている。内側継手部材14の挿入孔23の開口端部28には、シャフト11と内側継手部材14を嵌合する際に、シャフト11に装着された止め輪12、13が押し当たって、止め輪12、13を縮径させるように、面取りが施された傾斜面が形成されている。
挿入孔23の内周面には、シャフト11の止め輪装着溝21、22に対応した2つの止め輪係合溝31、32が形成されている。なお、この実施形態では、止め輪係合溝31、32は、シャフト11の止め輪装着溝21、22に対応して、内側継手部材14の挿入孔23の2箇所(図示例では、挿入孔23の中間部と、奥部)に形成されている。
止め輪係合溝31、32は、この実施形態では、内側継手部材14の挿入孔23の内周面に周方向に連続した溝で形成されている。止め輪係合溝31、32のシャフト引抜側側面33、34は、面取り加工により傾斜面が形成されている。挿入孔23の中間部に形成された止め輪係合溝31のシャフト引抜側側面33の傾斜角αと、挿入孔23の奥部に形成された止め輪係合溝32のシャフト引抜側側面34の傾斜角βはそれぞれ同じ角度としてもよいし、異なる角度としてもよい。
シャフト引抜側側面33、34はその傾斜角によっては、シャフト11を所定以上の力で引っ張ったときに、当該止め輪係合溝31、32に嵌まった止め輪12、13を、シャフト引抜側側面33、34に沿って縮径させて、止め輪係合溝31、32から離脱させる構造にすることが可能である。また、シャフト引抜側側面33、34の傾斜をきつくすれば、シャフト11を引っ張って止め輪係合溝31、32に嵌まった止め輪12、13を縮径させるのに必要な力も大きくなる。そして、シャフト引抜側側面33、34が所定の傾斜より傾斜をきつくすると、シャフト11を引っ張っても止め輪係合溝31、32に嵌まった止め輪12、13が縮径せず、シャフト11を抜けない構造にすることができる。斯かる傾斜角は予め実験等を行って、所望の機能を奏するように設定するとよい。
この実施形態では、傾斜角αと傾斜角βは、それぞれシャフト11を所定以上の力で引っ張ったときに、当該止め輪係合溝31、32に嵌まった止め輪12、13がシャフト引抜側側面33、34に当接して縮径する角度にしている。
また、挿入孔23の中間部に形成された止め輪係合溝31は、図2に示すように、シャフト差込側側面35は面取り加工により傾斜面が形成されている。このシャフト差込側側面35の傾斜角γは、シャフト11の挿入を妨げないように、シャフト11を所定以上の力で押し込んだときに、止め輪13が、止め輪係合溝31のシャフト差込側側面35に当接して縮径し、止め輪13が止め輪係合溝31から離脱する程度の角度にしている。これにより、シャフト11の先端側に装着された止め輪13が挿入孔23の中間部に形成された止め輪係合溝31に嵌まった場合でも、止め輪13をこの止め輪係合溝31から離脱させて、シャフト11をさらに奥に差し込むことができる。
このシャフト嵌合構造10は、シャフト11の複数の止め輪装着溝21、22に装着する止め輪12、13の個数及び組み合わせを変更することによって、シャフト11と内側継手部材14との嵌合力を調整できる。
具体的には、図3に示すように、シャフト11の中間部に形成された止め輪装着溝21に止め輪12を装着してシャフト11を挿入孔23に挿入した場合は、シャフト11に装着された止め輪12は、挿入孔23の中間部の止め輪係合溝31に嵌まる。この場合は、シャフト11と内側継手部材14との嵌合力は、シャフト11を引っ張ったときに、当該止め輪12と止め輪係合溝31とが干渉する力に相当する力になる。
また、図4に示すように、シャフト11の先端部に形成された止め輪装着溝22に止め輪13を装着してシャフト11を挿入孔23に挿入した場合は、シャフト11に装着された止め輪13は、挿入孔23の奥側の止め輪係合溝32に嵌まる。この場合は、シャフト11と内側継手部材14との嵌合力は、シャフト11を引っ張ったときに、当該止め輪13と止め輪係合溝32とが干渉する力に相当する力になる。
また、図5に示すように、シャフト11の先端部に形成された止め輪装着溝21、22とシャフト11の中間部に形成された止め輪装着溝21、22の両方に止め輪12、13を装着してシャフト11を挿入孔23に挿入した場合は、止め輪12、13が挿入孔23の中間部の止め輪係合溝31と奥側の止め輪係合溝32にそれぞれ嵌まる。この場合は、両方の止め輪係合溝31、32に止め輪12、13が嵌まった状態では、シャフト11と内側継手部材14との嵌合力は、シャフト11を引っ張ったときに、止め輪12と止め輪係合溝31とが干渉する力と、止め輪13と止め輪係合溝32とが干渉する力の総和に相当する力になる。
このように、このシャフト嵌合構造10によれば、シャフト11の複数の止め輪装着溝21、22に装着する止め輪12、13の個数及び組み合わせを変更することによって、シャフト11と内側継手部材14との嵌合力を調整できる。また、シャフト11と内側継手部材14との嵌合力を異なる設定とする場合においても、シャフト11と内側継手部材14の部品の共通化を図ることができ、部品管理工数を低減できる。
嵌合力は、シャフト11に形成する止め輪装着溝21、22の数、内側継手部材14の挿入孔23に形成する止め輪係合溝31、32の数を増やすことで変更できる。また、シャフト11を引っ張ったときに、止め輪12、13と止め輪係合溝31、32が干渉する力は、止め輪係合溝31、32のシャフト引抜側側面33、34の傾斜角によって変わる。
例えば、シャフト11の複数の止め輪装着溝21、22に装着する止め輪12、13の個数及び組み合わせを変更することによって、シャフト11と内側継手部材14との嵌合力が変わるので、嵌合力を弱く設定すれば、シャフト11が内側継手部材14から抜き取れる構造とすることができ、嵌合力を強く設定すれば、シャフト11が内側継手部材14から抜けない構造にすることができる。すなわち、図3又は図4に示すように、いずれか一つの止め輪係合溝に止め輪が嵌まっているときは、所定以上の力で引っ張ればシャフトが抜けるが、図5に示すように、止め輪係合溝31、32の両方に止め輪12、13が嵌まっているときは、シャフト11を引っ張っても抜けない構造にすることができる。
なお、シャフト11に形成する止め輪装着溝21、22は2つ以上多く形成してもよく、それに対応して挿入孔23に形成する止め輪係合溝31、32の数も増やすことができる。さらに、各止め輪係合溝はシャフト引抜側側面の傾斜角を適当に調整することができる。従って、シャフト11に形成する止め輪装着溝21、22、それに対応して挿入孔23に形成する止め輪係合溝31、32の数が増えれば、シャフト11と内側継手部材14との嵌合力の調整の自由度が向上する。
以上、本発明の一実施形態に係るシャフト嵌合構造を説明したが、本発明に係るシャフト嵌合構造は上記の実施形態に限定されない。
例えば、上記の実施形態では、シャフト嵌合構造を等速自在継手の内側継手部材と、内側継手部材に取り付けられるシャフトとの嵌合構造に適用したものを例示したが、本発明に係るシャフト嵌合構造が適用される用途は、等速自在継手の内側継手部材と、内側継手部材に嵌合されるシャフトとの嵌合構造に限定されず、広くシャフトと、被シャフト装着部材との嵌合構造に適用できる。また、等速自在継手は、固定式等速自在継手に限定されることなく、ダブルオフセット型、クロスグルーブ型、トリポード型等の摺動式等速自在継手であってもよい。なお、等速自在継手の内側継手部材として、シャフトが嵌合される被シャフト装着部材としては、ダブルオフセット型やクロスグルーブ型における内側継手部材や、トリポード型の場合のトラニオンと呼ばれるものが含まれる。
また、この場合、内側継手部材(被シャフト装着部材)の挿通孔に形成する止め輪係合溝の数は2つに限らず、複数形成してもよく、これに対応して、シャフトの止め輪装着溝も複数形成するとよい。また、内側継手部材(被シャフト装着部材)の挿通孔に形成する止め輪係合溝の位置も上記の実施形態に限定されず、挿通孔の任意の位置に設けることができる。また、止め輪12、13の断面形状は円形に限らず、角形、台形、楕円形など、シャフトと内側継手部材を嵌合できる構造の中で、任意の形状にすることができる。
本発明の一実施形態に係るシャフト嵌合構造を示す縦断側面図。 本発明の一実施形態に係るシャフト嵌合構造の使用状態を示す縦断側面図。 本発明の一実施形態に係るシャフト嵌合構造の使用状態を示す縦断側面図。 本発明の一実施形態に係るシャフト嵌合構造を示す縦断側面図。 本発明の一実施形態に係るシャフト嵌合構造を示す縦断側面図。
符号の説明
10 シャフト嵌合構造
11 シャフト
12、13 止め輪
14 内側継手部材(被シャフト装着部材)
21、22 止め輪装着溝
23 挿入孔
25、26 スプライン
27 ストッパ
28 挿入孔の開口端部
31、32 止め輪係合溝
33、34 シャフト引抜側側面
35 シャフト差込側側面
α 傾斜角
β 傾斜角
γ 傾斜角

Claims (1)

  1. 外周面に止め輪装着溝が複数形成されたシャフトと、
    前記シャフトが挿入される挿入孔が形成され、前記挿入孔の内周面に、前記シャフトの止め輪装着溝に対応した複数の止め輪係合溝が形成された被シャフト装着部材とを備え、
    前記シャフトの複数の止め輪装着溝に装着する止め輪の個数及び組み合わせを変更することによって、シャフトと被シャフト装着部材との嵌合力を調整できるシャフト嵌合構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2053256A2 (de) 2007-10-27 2009-04-29 Ifa Technologies GmbH Sprengringsicherung an einer Wellen-Naben-Verbindung
WO2019058886A1 (ja) * 2017-09-20 2019-03-28 日立オートモティブシステムズ株式会社 動力伝達軸

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