JP2007258486A - 白色発光ダイオード - Google Patents
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Abstract
【課題】従来構造よりも生産性が高く、発光強度に優れた白色発光ダイオードを提供する。
【解決手段】基板10の一方の面側にGaN系LED層12が設けられ、GaN系LED層12にカソード電極12aおよびアノード電極12bが設けられ、基板10の他方の面側に蛍光体含有層14と反射鏡16とが順次設けられていることを特徴とする白色発光ダイオードである。蛍光体含有層14の厚みは、25〜150μmであることが好ましい。また、蛍光体含有層14は、蛍光体とこれを分散するガラス系材料とを含むことが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】基板10の一方の面側にGaN系LED層12が設けられ、GaN系LED層12にカソード電極12aおよびアノード電極12bが設けられ、基板10の他方の面側に蛍光体含有層14と反射鏡16とが順次設けられていることを特徴とする白色発光ダイオードである。蛍光体含有層14の厚みは、25〜150μmであることが好ましい。また、蛍光体含有層14は、蛍光体とこれを分散するガラス系材料とを含むことが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、白色発光ダイオードに関し、特に、共振型の白色発光ダイオードに関する。
白色発光ダイオード(以下、「白色LED」ということがある)は、光電変換部であるLED部分と、このLEDによって発生した光から白色を得るための補色光発生部(波長変換部)である蛍光体部分とから構成される。例えば、LEDとして青色LEDを用い、この青色光によってYAG蛍光体を励起し黄色の発光を得、青色と黄色との両者を混ぜ合わせることにより白色を得ることができる。そのほかに紫外LEDを用い、それによって励起される蛍光体から3原色などの発光を得ることにより白色に変換する方法も検討されている。
現状の白色LEDとしては、主に青色光をダイオードから、黄色光を蛍光体から得ることにより両者の混色として白色光を出力する構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記構造は、図2に示すように、引出電極22を有する樹脂ケース20上に青色LEDチップ28が設けられ、その上に透明樹脂26に分散されたYAG蛍光体24が充填されている。青色LEDの発光のうちの一部は、YAG蛍光体24を励起して黄色発光させて、他の一部はそのまま透過して青色を発光する。そして、外部には、青色と黄色とが混色して白色光が得られる。
白色LEDの効率はすでに白熱電球を上回っており、さらに蛍光灯の効率をも上回ることができれば、蛍光灯のLEDへの置き換えも可能となる。そのためにはLEDの電気−光変換効率の向上、蛍光体の光−光変換効率の向上、光の取り出し効率の向上などが課題である。
すなわち、蛍光灯と比較した場合、効率が低いため、より電気光変換効率のよいLEDが求められている。LEDの発光効率および光の取り出し効率はかなり向上しているが、蛍光体の励起効率(光−光変換効率)を向上させることも必要である。
蛍光体の励起方法には透過型(図3)と反射型(図4)とがある。図3は、透過型の例であり、リードフレーム30上にフリップチップLED32と、蛍光体層37、紫外線反射層38、およびガラス基板39とが積層して設けられている。そして、これらの層が封止樹脂36中に充填されている。LEDからの光は、一度だけ蛍光体層37を通過し、白色光を発する構成となっている。
図4は、反射型の例であり、一対の引出電極42を配線した樹脂ケース40の凹内面に蛍光体層44が形成され、上部にはフリップチップLED45、電極パターン48、紫外線反射膜49、ガラス基板50が設けられている。蛍光体層44とフリップチップLED45等との間の空隙には、樹脂46または不活性ガスが充填されている。かかる構成もLEDからの光は、一度だけ蛍光体層37を通過し、白色光を発する構成となっている。
上記のような従来技術では、反射型のほうが励起強度の高い光を有効に取り出すことが可能であるが、構造が簡単で作製が容易であることから透過型が主に使用されている。透過型の場合、蛍光体の厚さを最適化することにより最も効率的に白色光を取り出すことが可能となる。一方で、反射型では励起強度の高い表面からの蛍光を有効に取り出すことができるため、薄い蛍光体膜厚でより高い輝度を実現することが可能である。しかし、構造が複雑になるという欠点がある。
特開平7−99345
以上から、本発明は、上記従来の課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明は、従来構造よりも生産性が高く、発光強度に優れた白色発光ダイオードを提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、本発明者らは、下記本発明に想到し、当該課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は、基板の一方の面側にGaN系LED層が設けられ、前記GaN系LED層にカソード電極およびアノード電極が設けられ、前記基板の他方の面側に蛍光体含有層と反射鏡とが順次設けられていることを特徴とする白色発光ダイオードである。
反射鏡の一態様であるアノード電極と他の反射鏡とからなる共振器の形成によりLEDの発する励起光はこの共振器内部に閉じ込められるため、LEDのチップ直上における光強度は共振器を形成しない場合と比較して高くなる。光強度の高められた共振器内部に蛍光体を挿入することにより、蛍光体の励起強度を向上させることが可能となる。
上記の効果により高効率の波長変換が可能になる。また、光強度の増加によって、より薄い蛍光体層によって高い発光強度を得ることが可能になり、蛍光体の使用量を低減することができ、コストの低減につながる。すなわち、生産性が向上するといえる。また、より薄い蛍光体層にできることにより、蛍光体の再吸収による遮蔽効果を低減することができる。励起光源として紫外LEDを用いた場合は、共振器のミラーの反射率を1に近づけることにより、外部に放射される紫外線を有効に低減することができる。
前記蛍光体含有層の厚みは、20〜150μmであることが好ましい。20〜150μmとすることで、良好な発光特性を維持しながら、簡易な構成の白色発光ダイオードを実現することができる。
また、前記蛍光体含有層は、蛍光体とこれを分散保持するガラス系材料とを含むことが好ましい。ガラス系材料を使用することで、蛍光体含有層を平坦化させることが可能となり、その上に形成される反射鏡も平坦化させることができる。
本発明の白色発光ダイオードは、図1に示すように、基板10の一方の面側にGaN系LED層12が設けられ、GaN系LED層12上にカソード電極12aおよびアノード電極12bが設けられている。また、基板10の他方の面側には、蛍光体含有層14と反射鏡16とが順次設けられている。
本発明の白色発光ダイオードは、発光に寄与するLEDおよび蛍光体が、アノード電極12bと反射鏡16との間に設けられ、アノード電極12bと反射鏡16とが共振器を形成するための2つの鏡の役割を有している。共振器を構成する2枚の鏡は励起波長の全部あるいは一部を共振器内部に閉じ込めると同時に、蛍光体の発光波長に対しては一方の鏡はすべてを反射し、もう一方(光取り出し側)の鏡はほとんどすべてを透過可能なものとすることが好ましい。
ここで、LEDの発光波長は蛍光体を励起できるものであって、主に青色から紫外の発光を有するものであることが必要である。そのため、GaN系LEDが採用される。当該GaN系LED層12の厚みは、1〜10μm程度であることが好ましく、2〜6μmであることがより好ましい。GaN系LED層12は公知のMOCVD法により形成することができる。
カソード電極12aは、Alなどを使用することができる。アノード電極12bは、Agなどを使用することができる。カソード電極12aは、電流を供給するためのもので、n型GaN上でLEDの発光領域の周囲に設けることが好ましい。アノード電極12bは、p型GaN上で発光領域の全面に渡り設けることが好ましい。これらの電極は、公知の真空蒸着法あるいはスパッタリング法により形成することができる。
蛍光体含有層14に含有される蛍光体は、青色から紫外の発光波長によって励起されるとともに、蛍光体の発光あるいはLEDの発光が混ざり合うことによって白色が得られるものであることが必要である。具体的には、YAGやサイアロンを使用することができる。
蛍光体含有層14中の蛍光体を分散させるマトリックスとしては、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂を使用することができるが、蛍光体含有層14上に平坦な反射鏡を設けることを考慮すると、SOG(スピンオングラス)といったガラス系材料を使用することが好ましい。SOGを使用することで、平坦な蛍光体含有層14を形成することが可能となり、その上に形成する反射鏡も平坦なものとすることができる。
蛍光体とこれを分散するガラス系材料(例えば、SOG)とを含む蛍光体含有層(SOG膜)は、シロキサンまたはシリケートを溶剤に混合させてSOG溶液を調製しこれに蛍光体を添加(例えば、10〜20質量%)して、ノズルを通じて基板上にSOG溶液を滴下して回転塗布(スピンコート)を実施した後、脱水及び凝縮のためにベーク又はキュリング行って、形成することができる。スピンコートの回転数は、1000〜5000rpmとすることが好ましい。
ここで、SOGは、好ましくは側鎖(side chain)がCxH2x+1(xは自然数)の結合構造を有する有機シリコン系であり、また、溶剤は、好ましくはエーテル系の溶剤であり、より好ましくはプロピレングリコールジメチルエーテルを使用する。しかし、エーテル系溶剤より性能は良くないがアルコール系の溶剤も使用することができる。
蛍光体含有層14の厚みは、20〜150μmであることが好ましく、40〜140μmであることがより好ましい。かかる範囲とすることで、良好な発光特性を維持しながら、簡易な構成の白色発光ダイオードを実現することができる。
反射鏡16は、既述のように、アノード電極12bと共に共振器を構成する。反射鏡16としては、SiO/HfO、SiO/MgO、SiO/YO、SiOとTiOとを積層した誘電体反射層、SiOとZrOとを積層した誘電体反射層を用いることが好ましい。反射鏡を構成する各層の厚みは、その屈折率をnとしたとき、λ/4n(λはLEDの発光波長)となることが好ましい。例えば、誘電体反射層は、それぞれの層を公知のスパッタリングにより、形成することができる。
なお、アノード電極12bを反射鏡とせずに、別途反射鏡を設けてもよい。この場合、反射鏡としては、既述の誘電体反射層や金属を使用することができる。そして、当該反射鏡を設ける場合は、アノード電極12bは、透明電極とすることが好ましく、例えば、ITOやZnOを使用することができる。
本発明の白色発光ダイオードについて、蛍光体含有層の厚みを変化させて、当該厚みと放射強度との関係を調査した。
具体的には、図1に示す構成の白色発光ダイオードについて調査した。まず、近紫外域(385nm)で発光する発光ダイオードとして、InGaAlNからなるGaN系LED層12を、両面を鏡面研磨されたサファイヤ基板(厚さ430μm)10上に形成した。フォトレジストを用いたパターニングとICP(Inductive Coupled Plasma)を用いたRIEによりn型InGaAlN層の一部を露出させ、Alからなるカソード電極12aを形成した。また、p型InGaAlN表面にアノード電極12bを形成した。ここではアノード電極としてAgを用いることにより近紫外光に対して90%の高い反射率を得ている。これによって、このAg電極は、既に述べた共振器を構成する一端の鏡として作用する。
蛍光体(Y2O2S:Eu,(Ba,Mg)Al10O17:Eu,Mn,(Ba,Mg)Al10O17:Eu)を重量比1:1.3:0.15で混合しSOGに重量比20%で混合してサファイヤ基板裏面に塗布し、蛍光体含有層14を形成した。これによって蛍光体を塗布した層の平坦性を得ることができる。続いてその上にスパッタリングを用いてSiO(厚さ65nm)およびZrO(厚さ45nm)を交互に3周期(それぞれ3層)ほど積層し、反射鏡16を設けることによって蛍光体の発する可視光の透過率が高く、LEDの発する近紫外光の反射率の高い鏡を具備する白色発光ダイオードを作製した。
図5に、上記白色発光ダイオードの放射強度の蛍光体含有層の厚さ依存性を示す。また、比較として、透過型(図3参照)および反射型(図4参照)の各構造の白色発光ダイオードにおける放射強度の蛍光体層の厚さ依存性を示す。図5より、共振型である本発明の白色発光ダイオードの採用により従来構造よりも薄い蛍光体含有層で最も高い発光強度が得られることが確認できた。
10・・・基板
12・・・GaN系LED層
12a・・・カソード電極
12b・・・アノード電極
14・・・蛍光体含有層
16・・・反射鏡
12・・・GaN系LED層
12a・・・カソード電極
12b・・・アノード電極
14・・・蛍光体含有層
16・・・反射鏡
Claims (3)
- 基板の一方の面側にGaN系LED層が設けられ、前記GaN系LED層にカソード電極およびアノード電極が設けられ、
前記基板の他方の面側に蛍光体含有層と反射鏡とが順次設けられていることを特徴とする白色発光ダイオード。 - 前記蛍光体含有層の厚みが、25〜150μmであることを特徴とする請求項1に記載の白色発光ダイオード。
- 前記蛍光体含有層が、蛍光体とこれを分散保持するガラス系材料とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の白色発光ダイオード。
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