JP2007266231A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波を印加される電極における放電電流分布の均一化あるいは任意の制御を可能とすること。
【解決手段】整合器34とサセプタ(下部電極)12との間の高周波給電ライン36は、主給電棒38、給電分配板40、中心給電棒42および周辺給電棒44からなっている。高周波電源32からの高周波は整合器34より主給電棒38を通って給電板40に達し、ここから先は中心給電棒42と周辺給電棒44とに分流してサセプタ12まで並列に流れる。サセプタ12の主面(上面)の各位置における高周波電流ないし放電電流の分布は、中心給電棒42からの中心分岐電流によって得られる電流分布と各周辺給電棒44からの周辺分岐電流によって得られる電流分布とが重ね合わさったものとなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被処理基板にプラズマ処理を施す装置に係わり、特に電極に高周波を印加してプラズマを生成する高周波放電方式のプラズマ処理装置に関する。
半導体デバイスやFPD(Flat Panel Display)の製造プロセスにおけるエッチング、堆積、酸化、スパッタリング等の微細加工または処理には、処理ガスに比較的低温で良好な反応を行わせるためにプラズマが利用されている。一般に、プラズマ処理装置は、プラズマを生成する方式として、グロー放電または高周波放電を利用するものと、マイクロ波を利用するものとに大別される。
高周波放電方式のプラズマ処理装置は、たとえば特許文献1に記載されるように、減圧可能な処理容器または反応室内に上部電極と下部電極とを平行に配置し、下部電極の上に被処理基板(半導体ウエハ、ガラス基板等)を載置し、上部電極もしくは下部電極に整合器を介してプラズマ生成用の高周波を印加する。この高周波によって生成された高周波電界により電子が加速され、電子と処理ガスとの衝突電離によってプラズマが発生し、プラズマ中のラジカルやイオンによって基板表面に所望の微細加工(たとえばエッチング加工)が行われる。
特開平6−283474
ところで、最近は、製造プロセスにおけるデザインルールの微細化につれてプラズマ処理に低圧下での高密度プラズマが要求されており、上記のような高周波放電方式のプラズマ処理装置では従来(一般に13.56MHz)よりも格段に高い高周波数領域(40MHz以上)の周波数を用いるようになってきている。しかしながら、高周波放電の周波数が高くなると、高周波電源から給電棒を介して電極の背面または裏面に印加される高周波が表皮効果により電極表面を伝わって電極主面(プラズマと対向する面)に回り、電極主面の各部から高周波の電流がプラズマに向かって流れる。ここで、従来のプラズマ処理装置においては、1本の給電棒を電極背面の中心に接続する構成を採るので、電極主面の中心が給電棒から最も遠い距離に位置する特異点となる。よって、電極主面の中心部における放電電流(プラズマに向って流れる高周波電流)がエッジ部における放電電流よりも大きくなって、生成されるプラズマの密度も電極中心部側が電極エッジ部側より高くなり、プロセス特性が同心円状に半径方向でばらつくという問題があった。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、高周波を印加される電極における放電電流分布の均一化あるいは任意の制御を可能とし、ひいてはプラズマ密度分布の均一化やプロセス特性の面内均一性の向上をはかるプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のプラズマ処理装置は、真空排気可能な処理容器内に第1の電極を設け、前記処理容器内に高周波電界を形成するとともに処理ガスを流し込んで前記処理ガスのプラズマを生成し、前記プラズマの下で被処理基板に所望のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、所定周波数の高周波を出力する高周波電源と、前記高周波電源からの前記高周波を前記第1の電極に供給するために前記第1の電極の背面の中心部に接続される中心給電体と、前記高周波電源からの前記高周波を前記中心給電体と並列に前記第1の電極に供給するために前記第1の電極の背面の周辺部に接続される周辺給電体とを有する。
上記の構成においては、高周波電源からの高周波が途中から中心給電体と周辺給電体とに分かれて給電される。そして、中心給電体を流れる高周波電流は、第1の電極の背面中心部に到達すると、そこから電極エッジ経由で電極主面側に回り込んで、中心給電体の反対側の位置つまり電極中心部に特異点をつくって、その特異点で極大または最大となるような放電電流分布を形成する。一方、周辺給電体を流れる高周波電流は、第1の電極の背面周辺部に到達すると、そこから電極エッジ経由で電極主面側に回り込んで、周辺給電体の反対側(点対称)の位置に特異点をつくって、その特異点で極大または最大となるような放電電流分布を形成する。こうして、中心給電体より給電される高周波に基づく電流分布と周辺給電体より給電される高周波に基づく電流分布とが第1の電極の主面上の各位置で重なり合うことで、合成放電電流の空間分布特性が得られる。中心給電体を流れる高周波電流と周辺給電体を流れる高周波電流との比(分配比)を調節することで、合成放電電流の空間分布特性を均一化することも任意に制御することも可能となる。
本発明の好適な一態様によれば、周辺給電体が、第1の電極の背面周辺部に円周方向に所定の間隔を置いて接続される複数本の周辺給電棒によって構成される。この場合、それら複数の周辺給電棒は、第1の電極に対する給電ないし電流分布の対称性の点からそれら全部が同一の材質・形状・サイズを有し、同一の導波管特性を有するのが好ましい。また、第1の電極に対する周辺給電棒の接続ポイント位置(特に半径方向の位置)は、被処理基板のサイズまたは口径に応じて選定されてよい。
また、好適な一態様として、それら複数本の周辺給電棒は、第1の電極と、その背後に対向して配置され、かつ高周波電源に電気的に接続されている導電性の分配用給電板との間に設けられる。この場合、周辺給電棒と平行に、中心給電棒も第1の電極と給電分配板との間に設けられてよい。
また、別の好適な一態様によれば、可変のインピーダンスを与えるための可変コンデンサが中心給電体および周辺給電体の少なくとも一方と直列に接続される。この可変コンデンサの容量を可変することで、中心給電体を流れる中心分岐電流と周辺給電体を流れる周辺分岐電流との比(分配比)を任意に可変し、上記のような第1の電極の主面における合成放電電流の空間分布特性を自由に制御することができる。
このような可変コンデンサを備える場合には、中心給電体を流れる中心分岐電流の電流値を測定するための第1の電流測定部と、周辺給電体を流れる周辺分岐電流の電流値を測定するための第2の電流測定部と、それら第1および第2の電流測定部よりそれぞれ得られる中心分岐電流測定値および周辺分岐電流測定値に基づいて可変コンデンサの容量を制御する容量制御部も備えるのがさらに好ましい。容量制御部は、第1および第2の電流測定部より中心分岐電流および周辺分岐電流の電流値をフィードバックし、中心分岐電流と分岐電流の比(分配比)が設定値になるように可変コンデンサの容量を制御する。
また、別の好適な一態様によれば、中心給電体または周辺給電体のいずれか一方を通る高周波の位相を任意にシフトさせるための位相推移器が備えられる。位相推移器により、たとえば周辺給電体を通る高周波の位相を変えることで、中心給電体を流れる中心分岐電流と周辺給電体を流れる周辺分岐電流との間に位相差をもたせ、その位相差に応じて第1の電極の主面上の各位置における高周波電流の重なり具合(合成ベクトル量)を制御し、合成放電電流の空間分布特性を任意に制御することができる。
本発明のプラズマ処理装置によれば、上記のような構成および作用により、高周波が印加される電極において放電電流の分布を均一化し、あるいは任意に制御可能とすることができる。このことによって、プラズマ密度分布の均一化やプロセス特性の面内均一性の向上をはかることができる。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。
図1に、本発明の第1の実施形態によるプラズマ処理装置の構成を示す。このプラズマ処理装置は、カソードカップルの平行平板型プラズマエッチング装置として構成されており、たとえばアルミニウムまたはステンレス鋼等の金属製の円筒型チャンバ(処理容器)10を有している。チャンバ10は保安接地されている。
チャンバ10内には、被処理基板としてたとえば半導体ウエハWを載置する円板状の下部電極またはサセプタ12が水平に配置されている。このサセプタ12は、たとえばアルミニウムからなり、絶縁性の筒状保持部14を介してチャンバ10の底から垂直上方に延びる導電性の筒状支持部16に支持されている。筒状保持部14の上面には、サセプタ12の上面を環状に囲むたとえば石英からなるフォーカスリング18が配置されている。
チャンバ10の側壁と筒状支持部16との間には環状に排気路20が形成され、この排気路20の入口または途中に環状のバッフル板22が取り付けられるとともに底部に排気口24が設けられている。この排気口24に排気管26を介して排気装置28が接続されている。排気装置28は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有しており、チャンバ10内の処理空間を所望の真空度まで減圧することができる。チャンバ10の側壁には、半導体ウエハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ30が取り付けられている。
サセプタ12には、プラズマ生成およびDCバイアス生成用の高周波電源32が整合器34および高周波給電ライン36を介して電気的に接続されている。高周波電源32は、所定の高周波数たとえば60MHzの高周波を所定のパワーで出力する。整合器34は、高周波電源32側のインピーダンスと負荷(電極、プラズマ、チャンバ)側のインピーダンスとの間で整合(マッチング)をとる。高周波給電ライン36は、この実施形態における本発明の特徴部分であり、主給電棒38、給電分配板40、中心給電棒42、周辺給電棒44を含んでいる。給電ライン36の詳細な構成および作用は後に詳述する。
サセプタ12の上面には半導体ウエハWを静電吸着力で保持するための静電チャック50が設けられている。この静電チャック50は導電膜からなる電極50aを一対の絶縁膜50b,50cの間に挟み込んだものであり、電極50aには直流電源52がスイッチ54を介して電気的に接続されている。直流電源52より印加される直流電圧により、クーロン力で半導体ウエハWを静電チャック50上に吸着保持することができる。
サセプタ12の内部には、たとえば円周方向に延びる環状の冷媒室54が設けられている。この冷媒室54には、チラーユニット56より配管58,60を介して所定温度の冷媒たとえば冷却水が循環供給される。冷媒の温度によって静電チャック50上の半導体ウエハWの処理温度を制御できる。さらに、伝熱ガス供給部62からの伝熱ガスたとえばHeガスが、ガス供給管64を介して静電チャック50の上面と半導体ウエハWの裏面との間に供給される。
チャンバ10の天井には、サセプタ12と平行に向かい合って接地電位の上部電極を兼ねるシャワーヘッド66が設けられている。このシャワーヘッド66は、多数のガス通気孔68aを有する下面の電極板68と、この電極板68を着脱可能に支持する電極支持体70とを有する。電極支持体70の内部にガス室72が設けられ、このガス室72のガス導入口72aには処理ガス供給部74からのガス供給管76が接続されている。なお、電極板68はたとえばSi,SiCからなり、電極支持体70はたとえばアルマイト処理されたアルミニウムからなる。
制御部78は、このプラズマエッチング装置内の各部たとえば排気装置28、高周波電源32、直流電源52のスイッチ54、チラーユニット56、伝熱ガス供給部62および処理ガス供給部74等の個別動作および装置全体の動作(シーケンス)を制御する。
このプラズマエッチング装置において、エッチングを行なうには、先ずゲートバルブ30を開状態にして加工対象の半導体ウエハWをチャンバ10内に搬入して、静電チャック50の上に載置する。そして、処理ガス供給部74よりエッチングガス(一般に混合ガス)を所定の流量および流量比でチャンバ10内に導入し、排気装置28によりチャンバ10内の圧力を設定値にする。さらに、高周波電源32をオンにして所定のパワーで高周波を出力させ、この高周波を整合器34および高周波給電ライン36を介してサセプタ12に印加する。また、スイッチ54をオンにして直流電源52より直流電圧を静電チャック50の電極50aに印加して、静電チャック50の静電吸着力により半導体ウエハWを静電チャック50上に固定する。シャワーヘッド66より吐出されたエッチングガスは両電極12,66間で高周波の放電によってプラズマ化し、このプラズマで生成されるラジカルやイオンによって半導体ウエハWの主面がエッチングされる。
次に、図1〜図3につき、このプラズマ処理装置において本発明の特徴部分である高周波給電ライン36の構成および作用を説明する。
上記したように、整合器34とサセプタ(下部電極)12との間の高周波給電ライン36は、主給電棒38、給電分配板40、中心給電棒42および周辺給電棒44からなっている。より詳細には、サセプタ(下部電極)12の背後または下方に、これと平行に、つまり水平に円板状の分配用給電板40が配置され、整合器34と給電板40との間に1本の主給電棒38が鉛直に設けられ、給電板40とサセプタ12との間に1本の中心給電棒42と複数本たとえば4本の周辺給電棒44が各々鉛直に(互いに平行に)設けられる。なお、図1において、高周波給電ライン36、特に主給電棒38は、整合器34とチャンバ10の底面との間で同軸の筒状導体80により電磁気的に遮蔽されている。
図2および図3に示すように、中心給電棒42はサセプタ12の背面の中心部に接続され、周辺給電棒44はサセプタ12の背面の周辺部に円周方向に所定の間隔(図示の例の場合は90°間隔)を置いて接続されている。高周波給電ライン36を構成する各部38〜44の材質には、たとえば表面が銀メッキされた銅あるいはアルミニウムを好適に使用できる。また、各給電棒38,42,44は円柱体または円筒体(中空管)のいずれであってもよい。もっとも、周辺給電棒44は、サセプタ12に対する給電ないし電流分布の対称性の点から(4本の)全部が同一の材質・形状・サイズを有し、同一の導波管特性を有するのが好ましい。また、サセプタ12に対する周辺給電棒44の接続ポイント位置(特に半径方向の位置)は、サセプタ12上に載置される半導体ウエハWの口径に応じて選定されてよく、たとえば半導体ウエハWのエッジの真下付近に周辺給電棒44が位置する構成としてよい。
かかる構成の高周波給電ライン36において、高周波電源32からの高周波は整合器34より主給電棒38を通って給電板40に到達し、ここから先は中心給電棒42と周辺給電棒44とに分流してサセプタ12まで並列に流れる。なお、給電板40において、高周波は、表皮効果により表面伝いで主給電棒38の先端(上端)から給電板40のエッジ部を経由して裏面40bからおもて面40aに回り込み、おもて面40aで各周辺給電棒44および中心給電棒42に分かれて伝搬する。その際、上記のような対称性と同一の導波管特性とからほぼ同一の周辺分岐電流IEが各周辺給電棒44を流れ、主給電棒38より流れてきた大元の電流ISから全(4本の)周辺給電棒44分の周辺分岐電流4×IEを位相差を考慮して差し引いた電流(IS−4IE)が中心分岐電流ICとして中心給電棒42を流れる。中心分岐電流ICと周辺分岐電流IEの比は、中心給電棒42および周辺給電棒44の材質・形状・サイズや周辺給電棒44の本数等によって所望の値に設定することができる。
サセプタ12においても、高周波は表皮効果により表面伝いで各給電棒42,44の先端(上端)からサセプ12のエッジ部を経由して裏面12bからおもて面つまり主面12aに回り込む。そして、サセプタ主面12a上の各位置で高周波電流の一部が放電電流Iaとしてプラズマに向って流れ、残りIbが電極表面層を流れる。このサセプタ主面12a上の各位置における高周波電流ないし放電電流の分布は、中心給電棒42からの高周波電流ICによって得られる電流分布と各周辺給電棒44からの高周波電流IEによって得られる電流分布とが重ね合わさったものである。
ここで、中心給電棒42からの高周波電流ICによって得られるサセプタ主面12a上の電流分布は、図4に示すように、中心給電棒42からサセプタ直径方向において左右に分岐した高周波電流が合流する位置、つまり中心給電棒42の反対側のサセプタ中心位置が特異点PCとなり、この特異点PCで放電電流iaが極大になる。一方、各周辺給電棒44からの高周波電流IEによって得られるサセプタ主面12a上の電流分布は、図5に示すように、当該周辺給電棒44からサセプタ直径方向において左右に分岐した高周波電流が合流する位置、つまり当該周辺給電棒44から反対側(点対称)の位置が特異点PEとなり、この特異点PEで放電電流iaが極大になる。
こうして、中心給電棒42より給電される高周波電流ICに基づく電流分布と4本の周辺給電棒44より給電される高周波電流IEに基づく電流分布とが重なり合うと、サセプタ主面12a上の各位置における合成放電電流が半径方向および円周方向のいずれにおいても平均化または均一化される。これにより、サセプタ12上方で生成されるプラズマの密度の空間分布特性において均一性が向上し、ひいては半導体ウエハWにおけるプロセス特性(エッチレートやCD等)の面内均一性が向上する。
図6に、本発明の第2の実施形態によるプラズマ処理装置の要部の構成を示す。この第2の実施形態のプラズマ処理装置は、高周波給電ライン36に可変コンデンサ80および電流センサ82,84を取り付ける構成以外は上記した第1の実施形態の装置(図1)と同じであり、同様の構成または機能を有する部分には同一の符号を付してある。
図6に示すように、高周波給電ライン36において、可変コンデンサ80は分配用給電板40と中心給電棒42との間に設けられる。この可変コンデンサ80は、ボックスの中に給電板40と中心給電棒42との間に接続される実際の電気部品としての可変コンデンサたとえば真空バリコンと、制御部78の制御の下で該真空バリコンの容量を可変するためのアクチエータ(たとえばモータ)とを内蔵している。このように、中心給電棒42と直列に可変コンデンサ80が接続されることで、その直列回路の合成インピーダンスは可変コンデンサ80を挿入しない場合よりも大きくなり、可変コンデンサ80の容量を可変することで合成インピーダンスを可変できる。すなわち、可変コンデンサ80の容量を小さくするほど合成インピーダンスを大きくし、中心給電棒42を流れる中心分岐電流ICを相対的に減少させ、周辺給電棒44を流れる周辺分岐電流IEを相対的に増大させることができる。
電流センサ82,84は、たとえばカレントトランスあるいはアンテナコイルからなり、中心給電棒42、周辺給電棒44を流れる中心分岐電流IC、周辺分岐電流IEの電流値をそれぞれ検出する。なお、通常は各周辺給電棒44の周辺分岐電流IEを等しくしているので、電流センサ84はいずれか1本の周辺給電棒44に取り付けられてよい。各電流センサ82,84の出力信号(分岐電流検出値)は制御部78に送られる。
制御部78は、上記のように可変コンデンサ80の容量可変制御を通じて中心給電棒42を流れる中心分岐電流ICと周辺給電棒44を流れる周辺分岐電流IEとの比(分配比)を任意に可変できるだけでなく、電流センサ82,84より中心分岐電流IC、周辺分岐電流IEの各電流値をフィードバックすることにより分配比を所望の値に制御することができる。このような分配比可変制御機能により、サセプタ12の主面12a上の放電電流分布特性を一層高精度または高精細に均一化できるとともに、さらには積極的にサセプタ12上の放電電流分布特性に所望の偏りをもたせて(たとえば中心部よりエッジ部の方を大きくさせて)、他の要因(たとえばガス流量の影響)によるエッチレート分布の偏りやばらつきを補正することも可能である。
図7に、本発明の第3の実施形態によるプラズマ処理装置の要部の構成を示す。この第3の実施形態も、高周波給電系統に特徴を有しており、他の装置構成部分は上記第1の実施形態のものと同じでよい。
図7に示すように、この実施形態では、高周波電源32からサセプタ12までの高周波給電ラインが、中心給電棒42側と周辺給電棒44側とで別系統になっている。より詳細には、高周波電源32の出力端子→ケーブル86→第1整合器34A→中心給電棒42→サセプタ12のルートで第1の給電系統88が構成されている。一方、高周波電源32の出力端子→ケーブル90→位相推移器(フェーズ・シフタ)92→ケーブル94→第2整合器34B→給電棒96→給電筒98→環状給電板100→周辺給電棒44→サセプタ12のルートで第2の給電系統102が構成されている。
第1の給電系統88は従来型の給電ラインに相当する部分である。第1の給電系統88において、高周波電源32より出力された高周波は、ケーブル86および第1整合器34Aを通って中心給電棒42に供給され、そこから先は上記した第1の実施形態と同様にしてサセプタ12の主面120a側に回り込んでプラズマ空間へ放出される。
第2の給電系統102は、本発明によって付け加えられている部分である。第2の給電系統102において、高周波電源32より出力された高周波は、ケーブル90、位相推移器92、ケーブル94、第2整合器34Bおよび給電棒96を通って給電筒98に到達し、環状給電板100で複数本(図示の例は4本)の周辺給電棒44に分流し、そこから先は上記した第1の実施形態と同様にしてサセプタ12の主面12aに回り込んでプラズマ空間へ放出される。給電筒98と環状給電板100は一体形成されたものであってよい。
位相推移器92は、たとえばボリューム抵抗または可変コンデンサを含むRC回路からなり、制御部78(図1)の制御の下で第2の給電系統102を通る高周波の位相をたとえば0°〜180°の範囲内で任意に変えることができる。このように、第2の給電系統102を通る高周波の位相を変えることで、中心給電棒42を流れる中心分岐電流ICと周辺給電棒44を流れる周辺分岐電流IEとの間に位相差をもたせ、その位相差に応じてサセプタ12の主面12a上の各位置で両高周波電流IC,IEの重なり具合(合成ベクトル量)を制御することが可能となる。このような位相制御の方法によっても、サセプタ12の主面12a上の放電電流分布特性を均一化し、あるいは積極的に所望の偏りまたはばらつきをもたせることができる。なお、位相推移器92を第1の給電系統88側に設ける構成も可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、上述した実施形態は本発明を限定するものではない。当業者にあっては、具体的な実施態様において本発明の技術思想および技術範囲から逸脱せずに種々の変形・変更を加えることが可能である。
たとえば、上記した実施形態では複数本の周辺給電棒44で周辺給電体を構成したが、第3の実施形態における給電筒98のように1つの筒状給電体で本発明の周辺給電体を構成することも可能である。また、第1および第2の実施形態において主給電棒38から中心給電棒42および周辺給電棒44へ分岐させる際にも分配用給電板40の構成に限るものではなく、たとえば主給電棒38から直接四方に枝分かれする形態で中心給電棒42および周辺給電棒44の分岐路を形成することも可能である。また、第2の実施形態において可変コンデンサ80を周辺給電体側に設ける構成も可能である。
また、図示省略するが、サセプタ12に比較的高い周波数(たとえば40MHz)の高周波波と比較的低い周波数(たとえば2MHz)の高周波とを重畳して印加する下部2周波重畳印加方式も可能であり、あるいは上記電極にプラズマ生成用の高周波を印加する場合にその上部給電ラインに本発明を適用することも可能である。広い意味で、真空排気可能な処理容器内に少なくとも1つの電極を有するプラズマ処理装置に本発明は適用可能である。さらに、本発明は、プラズマエッチングに限定されず、プラズマCVD、プラズマ酸化、プラズマ窒化、スパッタリングなどの他のプラズマ処理にも適用可能である。また、本発明における被処理基板は半導体ウエハに限るものではなく、フラットパネルディスプレイ用の各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等も可能である。
本発明の第1の実施形態におけるプラズマエッチング装置の構成を示す縦断面図である。 第1の実施形態における高周波給電ラインの構成を示す斜視図である。 実施形態の高周波給電ラインにおける周辺給電棒の配置構造を示す平面図である。 実施形態において中心給電棒からの高周波に基づくサセプタ(下部電極)上の放電電流の分布を模式的に示す図である。 実施形態において周辺給電棒からの高周波に基づくサセプタ(下部電極)上の放電電流の分布を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるプラズマエッチング装置の要部(高周波給電ライン)の構成を示す縦断面図である。 本発明の第3の実施形態におけるプラズマエッチング装置の要部(高周波給電系統)の構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 チャンバ(処理容器)
12 サセプタ(下部電極)
28 排気装置
32 高周波電源
34,34A,34B 整合器
36 高周波給電ライン
38 主給電棒
40 分配用給電板
42 中心給電棒
44 周辺給電棒
66 シャワーヘッド(上部電極)
74 処理ガス供給部
78 制御部
80 可変コンデンサ
82,84 電流センサ
88 第1の給電系統
92 位相推移器
102 第2の給電系統

Claims (11)

  1. 真空排気可能な処理容器内に第1の電極を設け、前記処理容器内に高周波電界を形成するとともに処理ガスを流し込んで前記処理ガスのプラズマを生成し、前記プラズマの下で被処理基板に所望のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、
    所定周波数の高周波を出力する高周波電源と、
    前記高周波電源からの前記高周波を前記第1の電極に供給するために前記第1の電極の背面の中心部に接続される中心給電体と、
    前記高周波電源からの前記高周波を前記第1の電極に供給するために前記中心給電体と並列に前記第1の電極の背面の周辺部に接続される周辺給電体と
    を有するプラズマ処理装置。
  2. 前記周辺給電体が、前記第1の電極の背面周辺部に円周方向に所定の間隔を置いて接続される複数本の周辺給電棒を有する請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記複数本の周辺給電棒が、前記第1の電極と、その背後に対向して配置され、かつ前記高周波電源に電気的に接続されている導電性の分配用給電板との間に設けられる請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記中心給電棒が、前記第1の電極と前記給電板との間に設けられる請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 可変のインピーダンスを与えるために前記中心給電体および前記周辺給電体の少なくとも一方と直列に接続される可変コンデンサを有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記中心給電体を流れる中心分岐電流の電流値を測定するための第1の電流測定部と、
    前記周辺給電体を流れる周辺分岐電流の電流値を測定するための第2の電流測定部と、
    前記第1および第2の電流測定部よりそれぞれ得られる中心分岐電流測定値および周辺分岐電流測定値に基づいて前記可変コンデンサの容量を制御する容量制御部と
    を有する請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記中心給電体または前記周辺給電体のいずれか一方を通る高周波の位相を任意にシフトさせるための位相推移器を有する請求項1〜6のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記処理容器内に前記第1の電極と平行に対向する第2の電極が設けられる請求項1〜7のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記第1の電極に前記基板が保持される請求項1〜8のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記高周波電源が、第1の周波数を有する第1の高周波を出力する第1の高周波電源と、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数を有する第2の高周波を出力する第2の高周波電源とを含み、
    前記第1の高周波と前記第2の高周波とが重畳して前記第1の電極に供給される請求項9に記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記第2の電極に前記基板が保持される請求項1〜8のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。



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