JP2007273902A - 有機led素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な方法によって視野角による色度変化の低減が図られた有機LED素子を提供する。
【解決手段】1つの画素内に、ITO2の膜厚がTである第1の部分2aと、ITO2の膜厚がTである第2の部分2bとが、所定の面積比で設けられている。膜厚Tと膜厚Tの値は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっている。第1の部分2aと第2の部分2bとの膜厚差は、30nm〜70nmであることが好ましい。また、第1の部分2aと第2の部分2bとの段差部分は、なだらかな形状であることが好ましい。
【選択図】図14

Description

本発明は、有機LED(Light−Emitting Diode)素子に関する。
有機LED素子は、有機EL(Electro Luminescence)素子とも呼ばれ、有機物中に注入された電子と正孔が再結合して生じた励起子によって発光が起こる現象を利用した素子である。
近年では、この有機LED素子を用いたディスプレイの開発が盛んに行われている。これは、有機LEDディスプレイが、液晶ディスプレイに比較して、広い視野角、速い応答速度および高いコントラストなどを有することによるものである。
一般に、有機LED素子は、透明導電膜と金属電極の間に有機膜が挟持された構造を有し、素子の内部で発光した光は、透明電極を介して素子の外部に取り出される。ここで、発光光は、素子の内部で全方位に等しい強度で放射される。すなわち、素子の前方に放射される光と等しい強度の光が、素子の背面方向にも放射される。したがって、外部に取り出す光の量を高めるには、背面に放射された光を前方に反射させ、効率よくこれを取り出すことが必要となる。
しかし、素子の前方に直接向かう光と、反射して前方に戻ってくる光とは、互いに干渉し合う。また、各層を構成する部材の間には屈折率差があるために、界面においても光の反射が起こる。このことを、図21を用いて説明する。
図21は、有機LED表示装置の断面模式図である。図に示すように、有機LED表示装置91は、ガラス基板92の上に、陽極であるITO(Indium Tin Oxide)93と、有機膜94と、陰極であるアルミニウム膜95とが、この順に積層された有機LED素子96を有する。ここで、ガラス基板92の屈折率は1.55程度、有機膜94の屈折率は1.8程度、ITO93の屈折率は1.9程度である。
また、有機LED表示装置91には、ガラス基板92の上に、有機LED素子96を封止する封止部材97が設けられている。尚、図21において、符号98は、有機LED素子96に駆動電圧を印加する電源を模式的に示したものである。
有機LED素子96に電圧を印加すると、陰極からは電子が、陽極からは正孔がそれぞれキャリアとして注入される。これらのキャリアは有機膜94の内部で再結合し、これにより発生した励起子によって発光が起こる。
発光領域から放射された光には、有機LED表示装置91の前方(図の下方向)に向かう光99の他に、一旦背面方向(図の上方向)に向かった後、アルミニウム膜95で反射されてから前方に向かう光100もある。
また、ガラス基板92とITO93との界面には、大きな屈折率段差があるために、前方に向かった後に、ガラス基板92で反射されて背面方向に向かい、さらに、アルミニウム膜95で反射されて再び前方に向かう光101もある。
同様に、背面方向に向かった後に、アルミニウム膜95、ガラス基板92、アルミニウム膜95の順で反射される光102もある。
これらの光(99,100,101,102)は互いに干渉し合うので、色度が視野角に依存して変化してしまうという問題があった。
こうした問題に対しては、従来より、有機LED素子を構成する各膜の膜厚について、前方放射光と背面放射光の反射光との位相差が、光学干渉の強め合いの条件を満たすように最適化することが行われている(例えば、非特許文献1参照。)。
例えば、発光領域から陰極反射面までの光学的距離をL、陽極側反射面までの距離をLとすると、波長λの光に対する干渉の強め合いの条件は、
={(2m+1)/4}λ
={(m+1)/2}λ
(但し、m=0,1,・・・)
となる。したがって、光学的干渉の影響を受ける発光スペクトルや、外部量子効率が最適となるLを求め、Lを構成する有機膜(正孔注入層や正孔輸送層)とITOとの膜厚バランスを調整することによって、有機LED素子の外部に取り出される光を大きくすることができる。
宮口 敏、外6名、"有機ELフルカラーディスプレイの開発"、パイオニア アール・アンド・ディー(PIONER R&D)、第11巻、第1号、p.21−28
しかしながら、光学干渉の強め合いの条件を満たすように膜厚を最適化する方法では、各膜について屈折率に応じた膜厚の厳密な制御が必要となる。一方、色度の視野角依存性に対する要求は高まる傾向にあり、これを膜厚の最適化のみによって対処するのには限界があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、簡易な方法によって視野角による色度変化の低減が図られた有機LED素子を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明は、基板の上に形成された陽極と、
前記陽極の上に形成されて、少なくとも発光層を含む有機層と、
前記有機層の上に形成された陰極とを備えた有機LED素子において、
1つの画素内に、前記基板から前記陰極までの距離が異なる部分が所定の面積比で設けられており、
前記距離は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっていることを特徴とするものである。
本発明においては、前記陽極はITOであって、
1つの画素内に、前記ITOの膜厚がTである第1の部分と、前記ITOの膜厚がTである第2の部分とを有し、
前記第1の部分と前記第2の部分とは所定の面積比で設けられていて、
前記Tと前記Tの値は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっているものとすることができる。
この場合、前記第1の部分と前記第2の部分との段差部分は、なだらかな形状であることが好ましい。
あるいは、前記第1の部分と前記第2の部分との段差部分には、順テーパ形状の絶縁膜が形成されていることが好ましい。
本発明においては、前記陽極は、前記発光層からの光を透過する材料からなり、
前記基板の上の所定箇所には、前記陽極に被覆されるようにして前記陽極と屈折率の近い透明膜が設けられていて、
前記透明膜と前記陽極の積層部分と前記陽極のみからなる単層部分とは、所定の面積比で設けられており、
前記積層部分の膜厚Tと前記単層部分の膜厚Tの値は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっているものとすることができる。
本発明においては、1つの画素内に、前記有機層の膜厚がTである第1の部分と、前記有機層の膜厚がTである第2の部分とを有し、
前記第1の部分と前記第2の部分とは所定の面積比で設けられていて、
前記Tと前記Tの値は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっているものとすることができる。
本発明によれば、1つの画素内に、基板から陰極までの距離が異なる部分が所定の面積比で設けられており、この距離は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっているので、視野角による色度変化の小さい有機LED素子を得ることができる。
以下の記載では、有機層から発光される光が白色光である場合を例に述べる。一般に、白色光における色度変化が、観察者に最も敏感に認識されるからである。
図1〜図6は、ITOの膜厚が130nm、140nm、150nm、160nm、170nmおよび180nmである場合について、色度の視野角依存性を示したものである。尚、有機層の膜厚は、いずれも142nmである。また、視野角は、パネルの法線方向に対して、0度、30度、45度および60度と変化させている。
尚、図1〜図6における色度変化は、シミュレーションによって求めたものであり、変調スペクトルから発光スペクトルを求めることによって得られる。シミュレーションの具体的方法について、図21を用いて説明する。
変調スペクトルは、次のようにして求めた。
図21で、アルミニウム膜での反射は2回までとし、3回以上の反射は無視して光99,100,101,102の間の干渉のみを考えた。また、ガラス基板92の裏面での反射は考慮しないこととした。
上記の4種の光(99,100,101,102)の内の1種の光について考えたとき、波長λにおける光の透過強度は、I(λ)を元スペクトル強度、nをi番目の透過層の屈折率、nをj番目の透過層の屈折率とすると、
(λ)Π{1−(n−n/(n+n} (1)
で表される。
また、この光の位相は、波長λにおいて、
exp{Σ2π(nd/λ)} (2)
で表される。但し、nは透過層の屈折率、dは透過層の膜厚である。
式(1)および式(2)を用い、4種の光のそれぞれについて各波長ごとの透過強度と位相を算出し、これらのベクトル和をI(λ)とすると、変調スペクトルは{I(λ)/I(λ)}によって得られる。
次に、発光スペクトルは、図21で光99のみが外部に取り出されたと仮定したときのスペクトル(元スペクトル)に、対応する膜厚の変調スペクトルを乗じることによって得られる。尚、元スペクトルは、色度に影響を与える4種の光(99,100,101,102)を重ね合わせた合成波の発光スペクトルを、観察者が実際にディスプレイを見たときの発光スペクトルに等しいと近似し、これを対応する変調スペクトルで割ることによって得た。
上記の計算手法によって、ITOの膜厚ごとに正面から観察した発光スペクトルを計算することができる。ITOの膜厚を変化させると、発光色は、色度座標上で楕円の一部に類似した曲線を描く。そして、ITOの膜厚を厚くすると、色度座標は、楕円上を時計回りに移動するような挙動を示す。
一方、観察方向を正面(視野角0度)から傾けていくと、発光色の色度座標は、あたかもITOの膜厚が薄くなったかのように、上記楕円上を反時計回りに移動することが実測から判明している。
そこで、観察角度を変えたときの発光スペクトルのシミュレーションは、観察角度に応じて、ITOの膜厚が薄くなったときの正面観察における発光スペクトルの計算結果を用いることとした。観察角度がθであるときに、有機膜とITO膜の膜厚の合計がcosθ倍に減少するとし、その減少分をITOの膜厚の減少として計算すると、得られた値は実測による結果とよく合うことがわかった。但し、ここでθは、ガラス基板からITO膜を見たときの観察角度である。ガラス基板と空気の界面では、スネルの法則にしたがって光の屈折が起こるので、θは、実際のディスプレイを観察する角度より小さくなる。例えば、視野角30度のときθは19.5度となり、視野角45度のときθは28.1度となり、視野角60度のときθは35.3度となる。
このようにして計算した視野角による色度変化を図1〜図6に示す。
図1〜図6を用いて、膜厚が厚くなった場合や視野角が大きくなった場合について、さらに説明する。
図1において、視野角が0度、30度、45度および60度であるときの色度座標は、それぞれ(0.301,0.316)、(0.318,0.326)、(0.334,0.344)および(0.351,0.370)となり、視野角0度を原点とすると、視野角が大きくなるにつれて、色度座標は反時計回りに移動している。この移動方向は、各ITOの膜厚において同様である。例えば、図6の各視野角における色度座標を示すと、0度の場合は(0.300,0.367)、60度の場合は(0.310,0.320)となる。
また、ITOの各膜厚が変わったときに色度座標がどのように移動するかを、各膜厚の視野角0度の値で示すと、膜厚が130nm、140nm、150nm、160nm、170nmおよび180nmであるときの色度座標は、それぞれ(0.310,0.316)、(0.294,0.319)、(0.291,0.328)、(0.292,0.341)、(0.296,0.354)および(0.300,0.367)となり、ITOの膜厚が厚くなるにつれて、視野角0度の色度座標は時計回りに移動することがわかる。
図1〜図6を比較すると、ITOの膜厚が160nmであるときに、視野角による色度変化が最も小さくなる(図4)。そして、ITOの膜厚を160nmより薄くすると、上記の曲線は楕円上を反時計回りに移動する(図1〜図3)。一方、ITOの膜厚を160nmより厚くすると、上記の曲線は楕円上を時計回りに移動する(図5〜図6)。このように、基準値から膜厚を薄くする場合と厚くする場合とでは、色度の変化する方向が正反対となる。
以上のことから、本発明者は、色度変化を互いに打ち消し合うような膜厚のITOを組み合わせて用いることにより、視野角による色度の変化を抑制できると考え、本発明に至った。
図7は、ITOの膜厚が130nmである部分と、ITOの膜厚が180nmである部分とが、面積比にして4:6の割合で設けられた有機LED素子の視野角による色度変化を示したものである。色度の視野角依存性は、図1〜図6と同様のシミュレーションによって求めた。尚、比較のために、膜厚が130nmであるITOのみを用いた場合と、膜厚が180nmであるITOのみを用いた場合についても示している。
図7に示すように、膜厚の異なるITOを用いた場合の各視野角における色度は、ITOの膜厚が130nmである場合の対応する視野角における色度と、ITOの膜厚が180nmである場合の対応する視野角における色度との平均値となっている。したがって、膜厚の異なるITOを組み合わせて用いることにより、単一の膜厚のITOのみを用いた場合に比較して、視野角による色度変化を小さくできることが分かる。
図8〜図12は、ITOの膜厚が130nmである部分と、ITOの膜厚が180nmである部分との面積比を変えたときの視野角による色度変化を示したものである。色度の視野角依存性は、図1〜図6と同様のシミュレーションによって求めた。尚、有機層の膜厚は、いずれも142nmである。また、視野角は、パネルの法線方向に対して、0度、30度、45度および60度と変化させている。
図8〜図12より、面積比を変えることによって、視野角による色度変化をさらに小さくできることが分かる。尚、これらの図を比較すると、面積比を4:6〜5:5とした場合が色度変化を最も小さくすることができる。この例のように、面積比は、概ね等分程度とすることが好ましいが、素子の構成やパターンなどに応じて最適な面積比を設定することがより好ましい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に述べる。
実施の形態1.
本実施の形態では、1つの画素内、すなわち、1つの有機LED素子について2種類の膜厚のITOを用いる。膜厚は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合うような値に設定する。そして、膜厚の厚いITOの部分が、平面で見て円形を呈し、それ以外の部分が膜厚の薄いITOからなるようにする。但し、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、膜厚の薄いITOの部分が、平面で見て円形を呈し、それ以外の部分が膜厚の厚いITOからなるようにしてもよい。
図13は、本実施の形態における有機LED素子の平面図である。尚、ITOの形状を説明するために、有機層および陰極については省略している。
図14は、図13のA−A′線に沿う断面図である。また、図15は、図13のB−B′線に沿う断面図である。
図14および図15に示すように、ガラス基板1の上には、陽極としてのITO2、有機層3および陰極4が形成されており、これらによって有機LED素子5が構成される。また、各有機LED素子5の間のガラス基板1の上には、断面が順テーパ形状である絶縁膜6が形成されている。さらに、ITO2のパターンに対して直交する方向の絶縁膜6の上には、断面が逆テーパ形状である隔壁7が形成されている。ここで、絶縁膜6は、ITO2と陰極4との短絡を防ぐ目的で設けられる。また、隔壁7は、有機層3および陰極4を分離する目的で設けられる。
有機LED素子5では、ITO2の膜厚は均一ではなく、膜厚の厚い第1の部分2aと、第1の部分より膜厚の薄い第2の部分2bとに分けられる。第1の部分2aの膜厚Tは、例えば180nmとすることができる。一方、第2の部分2bの膜厚Tは、例えば130nmとすることができる。尚、本実施の形態では、ITO2が、さらに膜厚の異なる1または2以上の部分を有していてもよい。
図13に示すように、第1の部分2aは、平面で見て円形を呈する。第1の部分2aと第2の部分2bの面積比を変えることにより、視野角による色度変化を変えることができる。したがって、有機LED素子の構成やパターンなどに応じて、最適な面積比とすることが好ましい。本実施の形態では、第1の部分2aと第2の部分2bの面積比を、例えば4:6〜5:5程度とすることができる。
有機LED素子5は、次のようにして形成することができる。
まず、ガラス基板1の上の光の発光領域にITO2を設ける。
具体的には、ガラス基板1の上に、第1の部分2aと第2の部分2bの膜厚差(T−T)に相当する膜厚の第1のITOを成膜する。次いで、第1のITOを第1の部分2aの形状にパターニングする。例えば、膜厚50nmの第1のITOを蒸着法によって成膜した後、フォトリソグラフィー法を用いて、第1のITOを円形にパターニングする。尚、図14および図15では、パターニングされた第1のITOを点線で示している。次に、ガラス基板1の上で第1のITOを被覆するようにして、第2の部分2bの膜厚Tに相当する膜厚の第2のITO(図示せず)を成膜する。例えば、蒸着法を用いて、第2のITOを130nmの膜厚で成膜することができる。次いで、フォトリソグラフィー法によって、第2のITOを表示画素の形状にパターニングする。以上の工程により、第1の部分2aと第2の部分2bとからなるITO2を形成することができる。
第1の部分2aと第2の部分2bの膜厚差(T−T)は、30nm〜70nmであることが好ましい。膜厚差が小さくなりすぎると、視野角による色度変化を打ち消し合う効果があまり期待できなくなる。一方、膜厚差が大きくなりすぎると、ITO2に大きな段差が生じて、段差部分における有機層3の膜厚が薄くなる結果、ITO2と陰極4の間で短絡が起こりやすくなる。
そこで、本実施の形態においては、第2のITOを成膜した後に、ITO2の表面を研磨することが好ましい。これにより、第1の部分2aと第2の部分2bとの間の段差をなだらかにすることができるので、段差に起因してITO2と陰極4の間で短絡が起こるのを防ぐことができる。
ITO2を形成した後は、公知の方法にしたがって、ガラス基板1の上の非発光領域に絶縁膜6を形成する。次いで、絶縁膜6の上に隔壁7を形成した後、さらに、有機層3および陰極4を順に形成することによって、有機LED素子5を得ることができる。
ガラス基板1としては、例えば、アルカリガラス、無アルカリガラスまたは石英ガラスなどを用いることができる。尚、本実施の形態においては、ガラス基板以外に、可視光に対する透過率が高い他の基板を用いることもできる。例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコールまたはポリフッ化ビニリデンおよびポリフッ化ビニルなどのフッ素含有ポリマーなどの透明材料からなる基板を用いることができる。
陽極には、透明であって仕事関数の大きな金属若しくはその合金または他の導電性化合物であれば、ITO以外の他の材料を用いることもできる。例えば、SnOまたはZnOなどを用いることができる。これらの膜を用いた場合にも、ITOと同様に、上述した工程にしたがって形成することができる。
絶縁膜6は、表示画素となる位置に開口部を有しており、ITO2を分離して電気的に絶縁する。また、ITO2と陰極4が短絡するのを防ぐ役割も果たす。絶縁膜6としては、例えばポリイミド系樹脂などを用いることができ、印刷法などによって形成することができる。
隔壁7は、ポリイミドなどの絶縁性樹脂からなり、有機層3および陰極4を分離する目的で設けられる。
尚、隔壁7は、図1では逆テーパ状の断面形状を有しているが、上層に形成する有機層7の分子量によっては、順テーパ状またはアーチ状などの断面形状を有していてもよい。すなわち、低分子量の材料を用いて有機層3を形成する場合には、蒸着法による成膜が一般的となる。そこで、隔壁7の断面形状を逆テーパ状とし、ITO2の上部から垂直に材料を堆積させることによって、寸法精度のよい有機層3を形成することができる。一方、高分子量の材料では、インクジェット法などの塗布法を用いて成膜することが必要となる。したがって、ITO2の上に塗布液を流し込むために、隔壁7の断面形状を順テーパ状またはアーチ状にすることが望ましい。隔壁7は、所望の断面形状の形成に適したレジスト組成物を用いて形成することができる。
有機層3は、少なくとも発光層を含み、電子と正孔が再結合して生じた励起子によって白色発光を起こす層である。具体的には、正孔輸送層、発光層および電子輸送層からなる3層型の構造とすることができる。また、有機層3は、発光層が正孔輸送性または電子輸送性を併せ持つ2層型の構造とすることもできる。さらに、ITO2からの正孔注入障壁を低くするために、正孔輸送層とITO2の間に、ITO2とのイオン化ポテンシャルの差が小さい正孔注入層がさらに1層設けられた構造とすることもできる。これらの膜は、蒸着法によって成膜することができるが、少なくとも1つの膜を、スプレー法、インクジェット法、スピンコート法および転写法などの湿式塗布法によって形成してもよい。
正孔輸送層としては、例えば、N,N'−ビス(1−ナフチル)−N,N'−ジフェニル−1,1'−ビフェニル−4,4'−ジアミン(NPD)、N,N'−ジフェニル−N,N'−ビス[N−フェニル−N−(2−ナフチル)−4'−アミノビフェニル−4−イル]−1,1'−ビフェニル−4,4'−ジアミン(NPTE)、1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(HTM2)およびN,N'−ジフェニル−N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−1,1'−ジフェニル−4,4'−ジアミン(TPD)などが挙げられる。
電子輸送層としては、例えば、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(BND)および2−(4−t−ブチルフェニル)−5−(4−ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)などが挙げられる。
発光層には、注入された電子と正孔が再結合できる場を提供し、且つ、発光効率の高い材料を用いる。具体的には、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム錯体(Alq)、ビス(8−ヒドロキシ)キナルジンアルミニウムフェノキサイド(Alq′OPh)、ビス(8−ヒドロキシ)キナルジンアルミニウム−2,5−ジメチルフェノキサイド(BAlq)、モノ(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)リチウム錯体(Liq)、モノ(8−キノリノラート)ナトリウム錯体(Naq)、モノ(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)リチウム錯体、モノ(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)ナトリウム錯体およびビス(8−キノリノラート)カルシウム錯体(Caq)などのキノリン誘導体の金属錯体、テトラフェニルブタジエン、フェニルキナクドリン(QD)、アントラセン、ペリレン並びにコロネンなどの蛍光性物質が挙げられる。
上記の蛍光性物質は、それ自体で発光が可能なホスト物質と組み合わせて、ドーパントとして使用することが好ましい。これにより、ホスト物質の発光波長特性を変化させることができ、長波長に移行した発光が可能になるとともに、素子の発光効率および安定性を向上させることが可能となる。
ホスト物質としては、キノリノラト錯体が好ましく、特に、8−キノリノールおよびその誘導体を配位子としたアルミニウム錯体が好ましい。
陰極4には、仕事関数の小さな金属またはその合金が用いられる。具体的には、アルカリ金属、アルカリ土類金属および周期表第3族の金属などが挙げられる。この内、安価で化学的安定性のよい材料であることから、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)またはこれらの合金などが好ましく用いられる。これらの膜は、例えば、蒸着法などにとって成膜し、隔壁7によってパターニングされた陰極4とすることができる。また、フォトリフォグラフィー法を用いてパターニングされた陰極4とすることもできる。
尚、陰極4を形成した後は、ガラス基板1を他のガラス基板(図示せず)と重ね合わせ、シール材(図示せず)を介してこれらを接着した後に、重ね合わせた基板の外周部付近における不要な部分を切断除去する。その後、必要な電気的接続を行うことによって、有機LEDディスプレイとすることができる。ここで、ガラス基板1に対向させる基板は、ガラス基板に限られるものではない。例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコールまたはポリフッ化ビニリデンおよびポリフッ化ビニルなどのフッ素含有ポリマーなどの他の透明材料からなる基板を用いることもできるし、また、アルミニウムなどの金属材料からなる基板を用いることもできる。
このように、本実施の形態では、1つの画素内に膜厚の異なるITOを所定の面積比で設け、さらに、これらの膜厚(T,T)を視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値としている。これにより、視野角による色度変化の方向が異なる光が、1つの画素から同時に取り出されるようになる。視認者には、これらの光が混合して認識されることになるので、単一の膜厚のITOのみを用いた場合に比較して、視野角による色度変化を低減することが可能となる。
尚、図13〜図15の例では、膜厚の厚いITOの部分が、平面で見て円形を呈し、それ以外の部分が膜厚の薄いITOからなる構造について述べた。しかしながら、本実施の形態はこれに限られるものではない。本実施の形態は、1つの画素内に膜厚の異なるITOが所定の面積比で設けられており、さらに、これらの膜厚が視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっていればよい。したがって、膜厚の厚い部分(または、薄い部分)が、平面で見て円形以外の他の形状であってもよい。
図16は、膜厚の厚いITOの部分(第1の部分201a)が、平面で見て矩形を呈し、それ以外の部分が膜厚の薄いITO(第2の部分201b)からなるようにした例である。尚、図16において、図13と同じ符号を用いた部分は同じものであることを示している。
図16で、ITO201の形状以外の部分については、図13〜図15と同様とすることができる。尚、膜厚の薄いITOの部分が、平面で見て矩形を呈し、それ以外の部分が膜厚の厚いITOからなるようにしてもよい。
図16で、第1の部分201aと第2の部分201bとの膜厚差(T−T)は、30nm〜70nmとすることが好ましい。また、これらの面積比は、例えば4:6〜5:5程度とすることができるが、有機LED素子の構成やパターンなどに応じて、最適な値に設定することが好ましい。
図16の構造であっても、単一の膜厚のITOのみを用いた場合に比較して、視野角による色度変化を低減することができる。
また、本実施の形態においては、1画素を2分割または4分割し、分割した各画素単位に膜厚の異なるITOを設けてもよい。この場合にも、1つの画素内に膜厚の異なるITOが所定の面積比で設けられており、さらに、これらの膜厚が視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっていれば、上記と同様の効果を得ることができる。但し、この場合には、円形や矩形のパターンを形成する場合に比較して、より高い精度で画素の位置合わせを行うことが必要となる。
図17は、1つの画素11を2分割し、一方の画素単位11aにおけるITOの膜厚を厚くし、他方の画素単位11bにおけるITOの膜厚を薄くした例である。尚、図17において、図13と同じ符号を用いた部分は同じものであることを示している。
図17では、膜厚の厚い第1の部分202aと、膜厚の薄い第2の部分202bとの膜厚差(T−T)は、30nm〜70nmとすることが好ましい。また、これらの面積比は、例えば4:6〜5:5程度とすることができるが、有機LED素子の構成やパターンなどに応じて、最適な値に設定することが好ましい。
図17の構造であっても、単一の膜厚のITOのみを用いた場合に比較して、視野角による色度変化を低減することができる。
ところで、上述の通り、ITOの膜厚差に起因して、ITOと陰極との間で短絡が起こるのを防ぐためには、ITOを研磨することによって段差をなだらかにすることが好ましい。しかしながら、ITOを研磨しなくても短絡が発生するのを防ぐことができる。
図18は、図17のC−C′線に沿う断面図である。この例では、ITO202の段差部分に、断面が順テーパ形状の絶縁膜12を設けている。この構成によれば、ITO202の段差を絶縁膜12によって被覆するので、ITO202の急峻な段差を、絶縁膜12のなだらかな段差に変えることができる。したがって、ITO202に研磨を行わなくても、陰極4との間で短絡が起こるのを防ぐことができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、膜厚の異なるITOを所定の面積比で述べる例について述べた。これに対して、本実施の形態では、ITOの膜厚は一定とした状態で、ITOの下層に、パターニングされた窒化ケイ素(SiN)膜を設けることを特徴とする。
図19は、本実施の形態における有機LED素子の断面図である。図に示すように、ガラス基板21の上には、パターニングされたSiN膜22、陽極としてのITO23、有機層24および陰極25が形成されており、これらによって有機LED素子26が構成される。また、各有機LED素子26の間の支持基板21の上には、断面が順テーパ形状である絶縁膜27が形成されている。
有機LED素子26では、ITO23は均一な膜厚で形成される。一方、SiN膜22には、組成を調整することによって、ITO23の屈折率(1.9)に近い屈折率を有するものを用いる。このようにすることにより、SiN膜22とITO23との積層部分28について、実施の形態1におけるITOの膜厚が厚い部分と同様に考えることができる。
すなわち、積層部分28の膜厚Tと、ガラス基板21の上にITO23が形成された部分(以下、本実施の形態においては、単層部分と称する。)29の膜厚Tとを、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う膜厚とし、さらに、これらの部分が所定の面積比となるようにすることによって、1つの画素から、視野角による色度変化の方向が異なる光を同時に取り出すことができる。すると、視認者には、これらの光が混合して認識されることになるので、SiN膜22を形成しない場合に比較して、視野角による色度変化を低減することが可能となる。
図19の例では、SiN膜22の形状を、平面で見て円形とすることができる。例えば、図13の円形部分と類似の形状でSiN膜22を形成することができる。但し、本実施の形態はこれに限られるものではなく、例えば、図16の矩形部分と類似の形状でSiN膜22を形成することもできる。さらに、1画素を2分割し、一方の画素単位をSiN膜とITOとの積層膜とし、他方の画素単位をITOの単層膜としてもよい。
積層部分28と単層部分29との膜厚差(T−T)は、30nm〜70nmとすることが好ましい。換言すると、SiN膜22の膜厚を30nm〜70nmとすることが好ましい。また、積層部分28と単層部分29との面積比は、例えば4:6〜5:5程度とすることができるが、有機LED素子の構成やパターンなどに応じて、最適な値に設定することが好ましい。
有機LED素子26は、次のようにして形成することができる。
まず、ガラス基板21の上にSiN膜22を形成する。例えば、蒸着法によってSiN膜を成膜した後、ドライエッチングによって所定の形状にパターニングする。このとき、エッチング条件を調整して、断面形状が順テーパ状になるようにする。これにより、ITO23を形成した後で研磨を行わなくても、積層部分28と単層部分29との段差をなだらかにすることができるので、ITO23と陰極25の間で短絡が起こるのを防ぐことができる。
SiN膜22を形成した後は、発光領域にITO23を設ける。具体的には、SiN膜22を被覆するようにしてガラス基板21の上にITOを成膜した後、フォトリソグラフィー法を用いてパターニングすればよい。その後は、実施の形態1と同様にすることによって、有機LED素子26を得ることができる。
尚、本実施の形態においては、ITOの屈折率に近い透明膜であれば、SiN膜22に代えて用いることができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、膜厚の異なるITOを所定の面積比で述べる例について述べた。これに対して、本実施の形態では、ITOの膜厚は一定とした状態で、有機層の膜厚を変えることを特徴とする。
図20は、本実施の形態における有機LED素子の断面図である。図に示すように、ガラス基板31の上には、陽極としてのITO32、有機層33および陰極34が形成されており、これらによって有機LED素子35が構成される。また、各有機LED素子35の間の支持基板31の上には、断面が順テーパ形状である絶縁膜36が形成されている。
有機LED素子35では、ITO32は均一な膜厚で形成される。一方、有機層33の膜厚は均一ではなく、膜厚の厚い第1の部分33a(膜厚T)と、第1の部分より膜厚の薄い第2の部分33b(膜厚T)とに分けられる。第1の部分33aと第2の部分33bとの膜厚差(T−T)は、30nm〜70nmとすることが好ましい。また、第1の部分33aと第2の部分33bとの面積比は、例えば4:6〜5:5程度とすることができる。但し、有機LED素子の構成やパターンなどに応じて、最適な面積比に設定することが好ましい。尚、本実施の形態では、有機層33が、さらに膜厚の異なる1または2以上の部分を有していてもよい。
図20の構成によれば、第1の部分33aおよび第2の部分33bについて、実施の形態1におけるITOの膜厚が厚い部分および薄い部分とそれぞれ同様に考えることができる。
すなわち、第1の部分33aの膜厚Tと第2の部分33bの膜厚Tを、それぞれ視野角による色度変化を互いに打ち消し合う膜厚とし、さらに、これらの部分が所定の面積比となるようにすることによって、1つの画素から、視野角による色度変化の方向が異なる光を同時に取り出すことができる。すると、視認者には、これらの光が混合して認識されることになるので、有機層を一定の膜厚で形成した場合に比較して、視野角による色度変化を低減することが可能となる。
図20の例では、第1の部分33aの形状を、平面で見て円形とすることができる。例えば、図13の円形部分と類似の形状で第1の部分33aを形成することができる。但し、本実施の形態はこれに限られるものではなく、例えば、図16の矩形部分と類似の形状で第1の部分33aを形成することもできる。さらに、1画素を2分割し、一方の画素単位を第1の部分33aとし、他方の画素単位を第2の部分33bとしてもよい。
有機LED素子35は、次のようにして形成することができる。
まず、ガラス基板31の上の発光領域にITO32を設ける。具体的には、ガラス基板31の上にITOを蒸着法によって成膜した後、フォトリソグラフィー法を用いてパターニングすればよい。
ITO32を形成した後は、公知の方法にしたがって、ガラス基板31の上の非発光領域に絶縁膜36を形成する。次いで、絶縁膜36の上に隔壁37を形成した後、さらに、有機層33を形成する。
有機層33は、正孔輸送層、発光層および電子輸送層からなる3層型の構造とすることができる。また、正孔輸送層と陽極の間に、陽極とのイオン化ポテンシャルの差が小さい正孔注入層がさらに1層設けられた構造とすることもできる。
本実施の形態においては、正孔輸送層および正孔注入層の少なくとも一方の膜厚を部分的に厚く形成することが好ましい。例えば、正孔輸送層を蒸着法によって成膜した後、第2の部分33bに対応する部分をメタルマスクで覆った状態で、さらに正孔輸送層を成膜する。これにより、メタルマスクで覆われていない部分の正孔輸送層を厚く形成することができる。次いで、メタルマスクを取り除いてから、蒸着法によって発光層および電子輸送層を順に成膜する。
有機層33を形成するのに、電子輸送層ではなく、正孔輸送層や正孔注入層の膜厚を部分的に変える方が好ましいのは、一般に、これらの層を変える方が、素子特性に与える影響が小さいと考えられるからである。すなわち、正孔の移動度は電子に比較して大きいことから、膜厚を変えることによる電圧の上昇は、正孔輸送層や正孔注入層の膜厚を大きくした場合の方が小さくて済む。また、発光位置から陰極までの距離は、発光光の干渉に影響を与えるため、電子輸送層の膜厚を変えると、光の取り出し効率が変わってしまうおそれがある。さらには、発光位置から陰極までの距離の適正値は、発光色によって異なるので、電子輸送層の膜厚を変えることにより、発光色の色味に変化が生じるおそれもある。
有機層33を形成した後は、実施の形態1と同様にすることによって、有機LED素子35を得ることができる。
以上述べたように、本発明によれば、1つの画素内に、基板から陰極までの距離が異なる部分が所定の面積比で設けられており、この距離は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっているので、視野角による色度変化の小さい有機LED素子を得ることができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。
すなわち、本発明は、基板の上に形成された陽極と、この陽極の上に形成されて、少なくとも発光層を含む有機層と、この有機層の上に形成された陰極とを備えた有機LED素子において、1つの画素内に、基板から陰極までの距離が異なる部分が所定の面積比で設けられており、この距離は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっていることを特徴とするものである。したがって、実施の形態1〜3では、発光層からの光は陽極の側から取り出されるものとしたが、陰極の側から取り出されてもよく、さらに、陽極および陰極の両方の側から取り出されるようにしてもよい。この場合、陰極には、陽極と同様にITOなどの透明電極を用いる。
色度の視野角依存性を示す図である。 色度の視野角依存性を示す図である。 色度の視野角依存性を示す図である。 色度の視野角依存性を示す図である。 色度の視野角依存性を示す図である。 色度の視野角依存性を示す図である。 色度の視野角依存性を示す図である。 色度の視野角依存性を示す図である。 色度の視野角依存性を示す図である。 色度の視野角依存性を示す図である。 色度の視野角依存性を示す図である。 色度の視野角依存性を示す図である。 実施の形態1における有機LED素子の平面図の一例である。 図13のA−A′線に沿う断面図である。 図13のB−B′線に沿う断面図である。 実施の形態1における有機LED素子の平面図の他の例である。 実施の形態1における有機LED素子の平面図の他の例である。 図17のC−C′線に沿う断面図である。 実施の形態2における有機LED素子の平面図である。 実施の形態3における有機LED素子の平面図である。 有機LED表示装置の断面模式図である。
符号の説明
1,21,31 ガラス基板
2,201,202,23,32 ITO
3,24,33 有機層
4,25,34 陰極
5,26,35 有機LED素子
6,27,36 絶縁膜
7 隔壁
22 SiN

Claims (6)

  1. 基板の上に形成された陽極と、
    前記陽極の上に形成されて、少なくとも発光層を含む有機層と、
    前記有機層の上に形成された陰極とを備えた有機LED素子において、
    1つの画素内に、前記基板から前記陰極までの距離が異なる部分が所定の面積比で設けられており、
    前記距離は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっていることを特徴とする有機LED素子。
  2. 前記陽極はITOであって、
    1つの画素内に、前記ITOの膜厚がTである第1の部分と、前記ITOの膜厚がTである第2の部分とを有し、
    前記第1の部分と前記第2の部分とは所定の面積比で設けられていて、
    前記Tと前記Tの値は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっていることを特徴とする請求項1に記載の有機LED素子。
  3. 前記第1の部分と前記第2の部分との段差部分は、なだらかな形状であることを特徴とする請求項2に記載の有機LED素子。
  4. 前記第1の部分と前記第2の部分との段差部分には、順テーパ形状の絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の有機LED素子。
  5. 前記陽極は、前記発光層からの光を透過する材料からなり、
    前記基板の上の所定箇所には、前記陽極に被覆されるようにして前記陽極と屈折率の近い透明膜が設けられていて、
    前記透明膜と前記陽極の積層部分と前記陽極のみからなる単層部分とは、所定の面積比で設けられており、
    前記積層部分の膜厚Tと前記単層部分の膜厚Tの値は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっていることを特徴とする請求項1に記載の有機LED素子。
  6. 1つの画素内に、前記有機層の膜厚がTである第1の部分と、前記有機層の膜厚がTである第2の部分とを有し、
    前記第1の部分と前記第2の部分とは所定の面積比で設けられていて、
    前記Tと前記Tの値は、視野角による色度変化を互いに打ち消し合う値となっていることを特徴とする請求項1に記載の有機LED素子。
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