JP2007281721A - 移動通信制御方法、移動通信システム及びルータ - Google Patents

移動通信制御方法、移動通信システム及びルータ Download PDF

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Abstract

【課題】モバイルノードがドメイン内のルータ間をハンドオーバする際にモバイルノードのレイヤ3アドレスが変化しないシステムにおいて、ハンドオーバ先のルータがモバイルノードあてのパケットを即座にモバイルノードに転送する。
【解決手段】ハンドオーバ先のAR_2はMNのL2アドレスとIPアドレスを含むトンネル確立要請メッセージを受信すると、MNのL2アドレスとIPアドレスが対応したプロキシ近隣キャッシュを生成し、AggARの間でトンネルを確立してAggARから受信したMNあてのパケットをバッファリングし、MNが自己にハンドオーバしたときにバッファリングしていたMNあてのパケットをプロキシ近隣キャッシュに基づいてMNに送信する。
【選択図】図2

Description

本発明は、移動通信制御方法、移動通信システム及びルータに関する。
現在、モバイル端末でのインターネットアクセスを可能とする「モバイルアクセス網」の改善と開発がなされている。特に、IPでの通信が可能であり、通信が途絶することなく移動が可能となるモバイル網の実現が望まれている。
下記の特許文献1では、図3に示すようにモバイル端末(Mobile Node:以下、MN)がモバイルIPを利用する環境下において、MNがハンドオーバ時にルータ情報を得るために、(1)でルータ要請メッセージ(Router Solicitation:以下、RS)をハンドオーバ先アクセスルータ(new Access Router:以下、nAR)に送信して、ルータ広告メッセージ(Router Advertisement:以下、RA)を要求して(2)で受信するか、若しくは定期的にルータが送信するRAを受信することを前提とするモバイルノード(MN)に着目している。このMNは、(3)でRAを受信してから気付アドレス(Care-of-Address:以下、CoA)を生成し、ホームエージェント(Home Agent:以下、HA)にCoAを通知するために結合更新メッセージ(Binding Update:以下、BU)をnARに送信する。このとき、nARにおいて近隣キャッシュ(Neighbor Cache)が存在していないので、BUに対するAckである結合確認メッセージ(Binding Acknowledgement:以下、BA)をMNに転送する際に、近隣探索(Neighbor Discovery)を行って、MNのL2アドレス解決を行う必要がある。この間、nARではMNあてのパケットが送信されずにバッファされて送信待ちの状態となる。したがって、MNのパケット受信時間の遅延や、ARのバッファ領域を超えるパケットが転送されてきた場合には、パケットロスを発生することもあり、ハンドオーバ後の通信の再開を妨げる。
この問題を解決するために、特許文献1では、(3)でBUを送信したMNは、同時に(4)でnARに対してエコー要求メッセージ(ICMP echo request)を送信することを提案している。この間の処理のシーケンスを図3に記載してある。(4)でICMP(Internet Control Message Protocol)echo requestを受信したnARは、(7)でエコー応答メッセージ(ICMP echo reply)をMNに送信するためにL2アドレスの解決が必要となる。このため、(5)でnARは近隣要請メッセージ(Neighbor Solicitaion:以下、NS)をMNに送信し、(6)でMNから近隣広告メッセージ(Neighbor Advertisement:以下、NA)を受信することで、nARは近隣キャッシュ(Neighbor Cache)を生成し、(7)でICMP echo requestをMNあてに送信する。この結果、nARにMNのNeighbor Cacheができるので、nARはMNあてのBAを(8)で、データパケットを(9)(10)(11)で受信した際に、近隣探索(Neighbor Discovery)を行ってL2アドレス解決をすることなく、パケット転送を行うことが可能となる。
また、下記の非特許文献1にはIPトンネルを用いた移動制御が開示されている。非特許文献1に記載されている技術はProxy Mobile IP(以下、Proxy MIP)と呼ばれるものである。Proxy MIPは、図4のようにサービスノード(Service Node:以下、SN)と基地局(Base Station:以下、BS)の間でIPトンネルを用いて、相手先(Correspondent Node:以下、CN)からMNへのパケット転送経路を決定している。図4において、パケットに付加されているIPヘッダのアドレスは以下のものである。ただし、IPはversion6のIPである。
* MNHA(Mobile Node Home Address):MNのHoA。
* CNA(Correspondent Node Address):CNのIPアドレス。
* CoA(Care of Address) :MNが通信を行うに際して使用するインタフェースに付与しているIPアドレス。CoAのprefixはSNが割り当てる。Mobile IPでの動きと同様に、CoAはHAにBU(Binding Update)をすることでHoAとの対応を通知する。
* HAA(Home Agent Address):MNのHAのIPアドレス。
* AR@:MNがリンクしているBSに付与されたIPアドレス。BSを特定可能とするためにBSと一対一に割り当てられたprefix(64bit)とMNのインタフェースID(64bit)から生成する。BSがこのアドレスをSNに通知することで、SNはMNの位置を把握することが可能となる。
Proxy MIPを使ったパケット転送では、図4において、CNがMN(HoAがMNHA)あてに送信したパケットが、MNまでに転送されるまでの処理の説明をする。MNHAあてに送信したパケット(図4の1.)は、HAで送信元をHAA、送信先をCoAとしたIPカプセル化をされて転送される(図4の2.)。この処理は、Mobile IPでの処理である。このCoAあてのパケットはSNまで転送されて、SNでアクセスネットワーク(access network)内でのパケット転送用のトンネリングを行う。このトンネリングには、パケットの送信先(CoA)をMNがリンクしているBSのアドレスであるAR@へと変更して転送することで行う(図4の3.)。BS内部にCoAとAR@の対応を記録しておくことで、BSは送信先(AR@)から本来の送信先であるCoAを特定することができる。BSで送信先(AR@)をCoAに戻されたパケットは、MNに向けて無線リンクを転送される(図4の4.)。
BSはMNがリンクしてきたら、BSと一対一の関係にあるprefixとMNのCoAのインタフェースIDを使って、AR@を生成してSNにCoAとAR@の対応を通知する。このようなアドレス生成をすることで、SNではこのAR@のprefixからMNがリンクしているBSを特定することが可能となる。また、BSでは、転送されてきた不特定のパケットの送信先アドレスであるAR@のインタフェースIDから、本来の転送先であるCoAを特定することができる。
このように、BSがSNにMNの位置を報告することが目的で、CoAとAR@の対応を通知するメッセージに、Mobile IPでのBU(Binding Update)を用いる。BSがMNの代わりに位置登録のBUを送信するので、この技術は、Proxy MIPと呼ばれている。このProxy MIPでは、BSとSN間でIPトンネリングが用いられているので、このアクセスネットワーク内でのハンドオーバを行っている限り、CoAの変更が起こらない。したがって、昨今、検討が盛んに行われているマイクロモビリティの制御に適している。マイクロモビリティでは、Mobile IPのようにグローバルネットワークでの移動制御を実現するのではなく、管理範囲を限定して、処理負荷やメッセージ送受信といった制御負荷の少ない移動制御を実施することを目的としている。
また、マイクロモビリティに対する要求の高まりを受けて、非特許文献1で挙げたようなトンネリングを用いた移動制御方式の検討を行い、標準化を実施する動向が起こっている。現在(2005年10月5日)、この標準化は、下記の非特許文献2に示すように、IETFのnetlmmというグループにて実施が試みられている。まだ、検討が始まったばかりであるため、システムアーキテクチャへのrequirementが提示されたのみである。非特許文献2に示されているrequirementでは、図5に示すようなネットワーク構成が考えられている。この構成のネットワークをLMM(Localized Mobility Management)ネットワーク又はドメインと呼ぶこととする。
CN側の外部ネットワークと接続するアグリゲーションAR(Aggregation AR:以下、AggAR)と、MNと接続するAR_1、AR_2、AR_3の間のネットワーク(LMMドメイン100)では、非特許文献1で挙げたようなIPトンネルの技術を用いて、データパケットの転送パスを生成している。MNは、Mobile IPを用いてCoAを生成し、HAにCoAとHoA(Home Address)との対応をBUメッセージによって通知している。ただし、MNは、AggARの管理下にあるAR_1、AR_2、AR_3間をハンドオーバしている際にはCoAの変化を起こさない。そのため、MNからHAへのBUを行っての位置登録処理は、LMMドメイン100間でのハンドオーバを行ったときだけ行われる。
このアドレス変更を起こさない移動制御を行う領域をLMMドメインと呼ぶこととし、以下では、「ハンドオーバ」と記載した場合は「LMMドメイン内のAR間でのハンドオーバ」を指し、「LMMドメイン間ハンドオーバ」と記載した場合は「LMMドメインを跨いでのAR間のハンドオーバ」を指すこととする。LMMネットワークの検討は、始まったばかりであり、明確な仕様はまだない。そのため、LMMドメイン内でのIPトンネルの生成方法及び制御方法に対しての仕様もない。そのため、現状での検討では、Proxy Mobile IP以外にもIP-in-IPトンネリングを使う手法など様々な手法が提案されている。しかし、どの手法でのプロトコル策定がなされたとしてもARが、MNにとってのfirst hop routerとなることでは共通している。
特開2005−27047号公報(要約書、図4) Local mobility for 3GPP System Architecture Evolution(ノキア提出)http://www.3gpp.org/ftp/Joint_Meetings/S2R3_0605_Montreal/Docs/SRJ-050061.zip netlmm:draft-kempf-netlmm-nohost-ps-00.txt、draft-kempf-netlmm-nohost-req-00.txt(これらは、IETFに提出されたInternet draftの文章である。)
図6は本発明が解決しようとする課題を説明するためのシステム及びその通信シーケンスを示す説明図である。図6に示すように、通常、ハンドオーバを行ったMNは、ハンドオーバ先のAR_1、AR_2、AR_3が広告するprefixを知ることとAR_1、AR_2、AR_3のリンクローカルアドレスを知るために、AR_1、AR_2、AR_3にそれぞれRA_1、RA_2、RA_3の送信を要求するRSを送信する。一方、LMMドメイン100内でのハンドオーバを行ったMNも、MN内部のIPスタック若しくはMIPスタックでの処理によって、RSを送信する。このとき、RAから、ARのリンクローカルアドレスの情報を得て、MN内でdefault routerを設定する。LMMドメイン100内でのハンドオーバ時には、MNのIPアドレスが変わらないことを保証するシステムであることが要求されている。したがって、MNはRAを受信してもRAのprefixを使ってCoAを生成し直すことはないような機能の実現を検討している。1つの方法としては、各ARが広告するRAに持たせるprefixをすべて同一のものとする方法がある。
しかし、このような方法を取ったとしても、ARはMNにとってfirst hop routerとなるので、MNのdefault routerはハンドオーバ先のARとする必要がある。このため、ハンドオーバ後のMNでは、default routerの変更処理を完了するまで、データパケットの送信を行えない。また、LMMドメイン内にて、ARが広告するprefixを単一のものとしてMNのIPアドレス変更を回避することで、シームレスハンドオーバを実現したとしても、ARがMNのNC(Neighbor Cache)を持っていないとMNあてのパケットをMNへの転送を開始できない。
そのため、特許文献1のような手法を取ることで、MNあてのデータパケットがARに到達する前にNCを生成することは有効である。しかし、特許文献1では、ハンドオーバのたびにMNがICMP echo requestをARに向けて送信する必要があり、MNは、標準のIPに対して特殊となる処理を行う必要がある。したがって、この手法は、汎用的な運用を妨げる方法であり、端末への特殊変更を回避するというNETLMMの要求事項にも反している。また、特許文献1の手法では、各MNがハンドオーバのたびに、MNとAR間でICMP echo requestとICMP echo replyの送受信が起こるので、制御メッセージがMNとAR間の無線リンク上の帯域を圧迫する原因となることも問題である。以上の問題は、非特許文献1においても、非特許文献2においても触れられておらず、解決方法の提示もない。
本発明は上記従来の技術の問題点に鑑み、モバイルノードがドメイン内のルータ間をハンドオーバする際にモバイルノードのレイヤ3アドレスが変化しないシステムにおいて、ハンドオーバ先のルータがモバイルノードあてのパケットを、ND(Neighbor Discovery)の処理を行わずに即座にモバイルノードに転送することができる移動通信制御方法、移動通信システム及びルータを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、モバイルノードがドメイン内のルータ間をハンドオーバする際に前記モバイルノードのレイヤ3アドレスが変化しない移動通信制御方法であって、
前記モバイルノードが現在接続している第1のルータと前記ドメインのアグリゲーション・ルータの間でトンネルを確立してパケットを転送するステップと、
前記第1のルータから近隣の第2のルータに対し、前記モバイルノードのレイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスを含むトンネル確立要請メッセージを送信するステップと、
前記トンネル確立要請メッセージを受信した前記第2のルータにおいて前記モバイルノードの前記レイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスが対応したプロキシ近隣キャッシュを生成するステップと、
前記第2のルータと前記アグリゲーション・ルータの間でトンネルを確立するステップと、
前記トンネルが確立した後、前記第2のルータ上の前記プロキシ近隣キャッシュを有効にするとともに、前記第2のルータにおいて前記アグリゲーション・ルータから受信した前記モバイルノードあてのパケットをバッファリングするステップと、
前記モバイルノードが前記第2のルータにハンドオーバしたときに、前記第2のルータが前記バッファリングしていた前記モバイルノードあてのパケットを前記プロキシ近隣キャッシュに基づいて前記モバイルノードに送信するステップとを、
有するようにした。
上記方法により、ハンドオーバ先のルータがモバイルノードあてのパケットを、ND(Neighbor Discovery)の処理を行わずに即座にモバイルノードに転送することができる。
また、本発明は、前記第1のルータが、あらかじめ保持している近隣のルータの設置情報を参照して、前記トンネル確立要請メッセージの送信先となる前記第2のルータを決定するステップを更に有するようにした。
また、本発明は、前記アグリゲーション・ルータがあらかじめ各ルータの設置情報を保持しており、前記第1のルータが、前記アグリゲーション・ルータに問い合わせることによって、前記トンネル確立要請メッセージの送信先となる前記第2のルータを把握するステップを有するようにした。
また、本発明は、前記モバイルノードが周辺のルータを探索して前記第1のルータに通知することにより、前記第1のルータが前記トンネル確立要請メッセージの送信先となる前記第2のルータを把握するステップを有するようにした。
また、本発明は上記目的を達成するために、モバイルノードがドメイン内のルータ間をハンドオーバする際に前記モバイルノードのレイヤ3アドレスが変化しない移動通信システムであって、
前記モバイルノードが現在接続している第1のルータと前記ドメインのアグリゲーション・ルータの間でトンネルを確立してパケットを転送する手段と、
前記第1のルータから近隣の第2のルータに対し、前記モバイルノードのレイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスを含むトンネル確立要請メッセージを送信する手段と、
前記トンネル確立要請メッセージを受信した前記第2のルータにおいて前記モバイルノードの前記レイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスが対応したプロキシ近隣キャッシュを生成する手段と、
前記第2のルータと前記アグリゲーション・ルータの間でトンネルを確立する手段と、
前記トンネルが確立した後、前記第2のルータ上の前記プロキシ近隣キャッシュを有効にするとともに、前記第2のルータにおいて前記アグリゲーション・ルータから受信した前記モバイルノードあてのパケットをバッファリングする手段と、
前記モバイルノードが前記第2のルータにハンドオーバしたときに、前記第2のルータが前記プロキシ近隣キャッシュに基づいて前記バッファリングしていた前記モバイルノードあてのパケットを前記モバイルノードに送信する手段とを、
有する構成とした。
上記構成により、ハンドオーバ先のルータがモバイルノードあてのパケットを、ND(Neighbor Discovery)の処理を行わずに即座にモバイルノードに転送することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、モバイルノードがドメイン内の第1のルータから第2のルータにハンドオーバする際に前記モバイルノードのレイヤ3アドレスが変化しない移動通信システムにおける前記第2のルータであって、
前記第1のルータと現在接続している前記モバイルノードが送信した、前記モバイルノードのレイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスを含むトンネル確立要請メッセージを受信した場合に、前記モバイルノードの前記レイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスが対応したプロキシ近隣キャッシュを生成するプロキシ近隣キャッシュ生成手段と、
前記ドメイン内のアグリゲーション・ルータの間でトンネルを確立するトンネル確立手段と、
前記トンネルが確立した後、前記プロキシ近隣キャッシュを有効にするとともに、前記アグリゲーション・ルータから受信した前記モバイルノードあてのパケットをバッファリングするバッファリング手段と、
前記モバイルノードが前記第2のルータにハンドオーバしたときに、前記バッファリングしていた前記モバイルノードあてのパケットを前記プロキシ近隣キャッシュに基づいて前記モバイルノードに送信する手段とを、
有する構成とした。
上記構成により、ハンドオーバ先のルータがモバイルノードあてのパケットを、ND(Neighbor Discovery)の処理を行わずに即座にモバイルノードに転送することができる。
本発明によれば、LMMドメインなどの内部においてモバイルノードのハンドオーバ完了後に、ハンドオーバ先のルータに転送されてきたデータパケットを、NDP(Neighbor Discovery Protocol)の処理を行わずに即座にMNに転送できる。また、モバイルノードからのパケット送信もハンドオーバ完了後にNDP処理を行わずに即座にできる。この結果、モバイルノードのハンドオーバ後にモバイルノードとハンドオーバ先のルータでのパケット送受信の再開をシームレスに行うことが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明に係る移動通信システムの一実施の形態を示す構成図、図2は図1の移動通信システムの通信シーケンスを示す説明図である。
本発明は、図3のネットワーク構成を持つLMMドメイン100内部で、移動通信を行うMNとMNのリンク先であるARに着目する。図1に解決手法を図示し、図2にその際の処理のシーケンス図を示す。図1、図2は、AR_1に接続していたMNがAR_2にハンドオーバしている状態を示している。図1のLMMドメイン100内をパケット転送する経路として、AggARと、MNがリンクしているAR_1の周辺に位置しているAR_2へのP2MP(point-to-multipoint)を構築しているとする。AggARでは、MNあてのパケットがLMMドメイン100の外部から転送されてくると、P2MPパス上にパケットを複製して転送する。各AR_1、AR_2、AR_3では、AggARで複製されて転送されてくるパケットをバッファリングし、MNがリンクしてきたら、このバッファしていたパケットをMNあてに転送する。このことで、AR_1、AR_2、AR_3間をハンドオーバするMNに対して、ハンドオーバ処理中のパケットロスを回避させ、ソフトハンドオーバを提供することを可能としている。
以下に、本発明の一実施の形態の説明を行う。最初に、ハンドオーバを行ったMNが、ハンドオーバ先のARに対するND(Neighbor Discovery)を行わないことで、パケット送信を即座に再開するための手法の説明を行う。LMMドメイン100内にある各AR_1、AR_2、AR_3は、RA(Router Advertisement)で広告する自ノード情報を同じものとする。これは、MNは、LMMドメイン100内部をハンドオーバしても、default router(=AggAR)の変更が起こらないようにするためである。各RAで共通して広告する自ノード情報は、AR_1、AR_2、AR_3のL2アドレス、AR_1、AR_2、AR_3のL3リンクローカルアドレス(以下、LLアドレス)である。なお、default routerの有効時間を示すrouter lifetimeは、各AR_1、AR_2、AR_3で任意に設定しても構わないし、各AR_1、AR_2、AR_3で共通にしても構わない。
MNが、自動アドレス生成を行う場合には、L3アドレス生成のために、RAでprefixの広告を行うが、このprefixは、LMMドメイン100内部で唯一のものでもよいし、MNごとに異なるものでもよい。MNがLMMドメイン100内部でのAR_1、AR_2、AR_3間のハンドオーバを行う際に、L3アドレスの変更が起こらないことが保証された機能を持っていれば、prefixのMNへの広告手法と管理については、限定しない。本説明においては、prefixはLMMドメイン100内部にて、唯一のものがMNに対して広告されているとする。
以上のことより、MNでは、default routerとして共通のアドレスを保持しているので、ハンドオーバ前にAR_1とリンクしていたMNが持つNC(Neighbor Cache)には、AR_2からRAを受信してもMNのNCは同一である。したがって、AR_1からAR_2へのハンドオーバを完了したMNは、default routerの変更とNCの変更を行う必要がないため、パケット送信を即座に再開できる。
次に、AggARからMNあてに転送したパケットをMNのハンドオーバ先のAR_2から即座にMNに転送するための手法の説明をする。MNがリンクしているARの周辺のARに対して、MNのL2アドレスとLLアドレス及びL3のグローバルアドレス(以下、この3つのアドレスをMNアドレス情報と呼ぶ)を保持させる。このMNアドレス情報は、MNがリンクしているARが周辺ARに対して通知する。各ARでは、このMNアドレス情報をNC(以下では、proxy Neighbor Cache)として保持する。このNCの状態を、「MNがリンクをしていないが、ハンドオーバをしてくる可能性がある状態」として「proxy」という状態を定義して保持させる。MNがリンクしてきたら、ARでは、即座に「proxy」の状態から「reachable」の状態への状態遷移を起こし、ARでバッファしていたパケットの転送を開始する。なお、MNがリンクしているARの「周辺のAR」の選別には、ARの周辺に地理的に近隣に設置されているARをその選別の対象としてもよい。また、MNの無線伝送機能を使って、MN周辺にあるARをMNのリンク先ARに通知させ、その情報を使って、MNのリンク先ARがMNの周辺のARを選別する方法もある。
図2のハンドオーバ時の処理のシーケンスを使って、proxy Neighbor Cache(proxy NC)の使用方法について説明する。図2中のA〜Eは図1のA〜Eに対応している。図2では、MNがAR_1の配下で電源を投入した場合の説明をしている。このとき、proxy NCの生成過程の説明を行うために、次の2点が行われていない。1つ目は、MNはAR_1とリンクしているが、AggARとAR_2間の経路がMN用のP2MPパスに含まれていない。2つ目には、AR_2にproxy NCがない。この2点を満たす処理は、MNがAR間のハンドオーバを実行するたびに、リンク先AR_1の周辺にあるAR_2に対して行う。
(1)AR_1とのリンクしたMNは、AR_1との間で、IP通信の開始時に行うNDPを実施する。この結果、AR_1は、MNにLMMドメイン100のprefixを通知し、MNはアドレスを生成する。また、MNは通信に先立ってMNアドレス情報をAR_1にNDPに従って通知する。若しくは、AR_1からのMNあてパケットを転送するために、AR_1がNDPに従ってMNアドレス情報を収集する。なお、この過程は、IPの標準的な処理であり、図2に図示していない。
(2)(1)でMNがAR_1とリンクした直後に、AR_1とAggAR間の経路を確立するために、AR_1はMNのIPアドレス(MN-IPaddr)とAR_1のIPアドレス(AR_1-IPaddr)を含むトンネル確立要求メッセージをAggARに送信する。このメッセージには、MNアドレス情報を含めて通知することで、AggAR内で、MN用のパスを識別するIDとして使用する。
(3)AggARはAR_1にMNのIPアドレス(MN-IPaddr)とAR_1のIPアドレス(AR_1-IPaddr)を含むトンネル確立応答メッセージを送信して、AggARとAR_1間のパスを確立する。なお、このとき、トンネル確立応答メッセージにAR_1の周辺にあるARのリストを含めて通知してもよい。AR_1は、パスが確立されたら、MNあてのパケット及びMNが送信したパケットの転送を開始する。
A.また、AR_1は、MNがハンドオーバする可能性のある周辺のAR(図2ではAR_2)に対して、P2MPパスへの参加とproxy NCの生成を要請するために、MNのL2アドレス(MN-L2addr)とIPアドレス(MN-IPaddr)を含むトンネル確立要請メッセージを送信する。このメッセージには、MNアドレス情報を含む。
(4)トンネル確立要請メッセージを受信したAR_2は、MNアドレス情報をproxy NCとして保持する。このNCの状態は、「proxy」として、このアドレスに対するパケットの転送を行ってはならない。また、このNCに対してのパケットバッファリングを「invalid」とする。
(5)proxy NCを生成したAR_2は、MNのP2MPパスへの参加とAggARで複製するパケット転送の開始を要求するために、MNのIPアドレス(MN-IPaddr)とAR_2のIPアドレス(AR_2-IPaddr)を含むトンネル確立要求メッセージをAggARに向けて送信する。このメッセージには、MNアドレス情報を含めている。
(6)AggARは、MNのIPアドレス(MN-IPaddr)とAR_2のIPアドレス(AR_2-IPaddr)を含むトンネル確立応答メッセージをAR_2に送信して、AggARとAR_2間にパスを確立し、MN用のP2MPパスへAR_2を収容する。なお、AR_2からのMNアドレス情報の通知を受けたAggARは、すでにMN用のパスが存在しているか、初めてトンネル確立の要求が来たのかをMNアドレス情報から識別する。
B.トンネル確立応答メッセージを受信したAR_2では、proxy NCのエントリに対するパケットバッファリングを「valid」にする。
(7)これ以降、AggARからMNあてのパケットが転送されてくると、バッファする。
(8)この後、MNが、AR_1とのリンクを外れ、AR_2とリンクをすると、MNはAR_2とのリンクを確立するために、MNのL2アドレス(MN-L2addr)を含むL2リンク確立メッセージをAR_2に送信する。
(9)AR_2は、MNにMNのL2アドレス(MN-L2addr)を含むL2リンク確立応答メッセージを送信して、MNとのリンク確立処理の完了をMNに通知する。
C.この結果、AR_2はMNとのリンクを確立するので、proxy NCとして保持していたMNのエントリの状態を「reachable」とし、
D.バッファしていたパケット転送を開始する。
E.この後、AR_2は、周辺ARに対して、(2)と同様なトンネル確立要請メッセージを送信して、AR_2の周辺にあるARにproxy NCの生成と、MN用のP2MPパスへの参加を要請する。
なお、このリンク中のARがトンネル確立要請メッセージを送信するハンドオーバ先ARの決定は、各ARが固定的に持っているARの設置情報を基にしてもよい。また、ARがAggARに問い合わせて決定してもよい。また、MNが、自ノードの周辺に存在するARの情報を収拾してリンク中のARに通知することで、ARが把握してもよい。
本発明は、モバイルノードがドメイン内のルータ間をハンドオーバする際にモバイルノードのレイヤ3アドレスが変化しないシステムにおいて、ハンドオーバ先のルータがモバイルノードあてのパケットを、ND(Neighbor Discovery)の処理を行わずに即座にモバイルノードに転送することができるという効果を有し、LMM(Localized Mobility Management)ネットワークなどに利用することができる。
本発明に係る移動通信システムの一実施の形態を示す構成図 図1の移動通信システムの通信シーケンスを示す説明図 従来の移動通信システムの通信シーケンスを示す説明図 他の従来の移動通信システム及びその通信シーケンスを示す説明図 さらに他の従来の移動通信システム及びその通信シーケンスを示す説明図 本発明が解決しようとする課題を説明するためのシステム及びその通信シーケンスを示す説明図
符号の説明
100 LMMドメイン
MN モバイルノード
AR_1、AR_2、AR_3 アクセスルータ
AggAR アグリゲーション・ルータ

Claims (6)

  1. モバイルノードがドメイン内のルータ間をハンドオーバする際に前記モバイルノードのレイヤ3アドレスが変化しない移動通信制御方法であって、
    前記モバイルノードが現在接続している第1のルータと前記ドメインのアグリゲーション・ルータの間でトンネルを確立してパケットを転送するステップと、
    前記第1のルータから近隣の第2のルータに対し、前記モバイルノードのレイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスを含むトンネル確立要請メッセージを送信するステップと、
    前記トンネル確立要請メッセージを受信した前記第2のルータにおいて前記モバイルノードの前記レイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスが対応したプロキシ近隣キャッシュを生成するステップと、
    前記第2のルータと前記アグリゲーション・ルータの間でトンネルを確立するステップと、
    前記トンネルが確立した後、前記第2のルータ上の前記プロキシ近隣キャッシュを有効にするとともに、前記第2のルータにおいて前記アグリゲーション・ルータから受信した前記モバイルノードあてのパケットをバッファリングするステップと、
    前記モバイルノードが前記第2のルータにハンドオーバしたときに、前記第2のルータが前記バッファリングしていた前記モバイルノードあてのパケットを前記プロキシ近隣キャッシュに基づいて前記モバイルノードに送信するステップとを、
    有する移動通信制御方法。
  2. 前記第1のルータが、あらかじめ保持している近隣のルータの設置情報を参照して、前記トンネル確立要請メッセージの送信先となる前記第2のルータを決定するステップを有する請求項1に記載の移動通信制御方法。
  3. 前記アグリゲーション・ルータがあらかじめ各ルータの設置情報を保持しており、前記第1のルータが、前記アグリゲーション・ルータに問い合わせることによって、前記トンネル確立要請メッセージの送信先となる前記第2のルータを把握するステップを有する請求項1に記載の移動通信制御方法。
  4. 前記モバイルノードが周辺のルータを探索して前記第1のルータに通知することにより、前記第1のルータが前記トンネル確立要請メッセージの送信先となる前記第2のルータを把握するステップを有する請求項1に記載の移動通信制御方法。
  5. モバイルノードがドメイン内のルータ間をハンドオーバする際に前記モバイルノードのレイヤ3アドレスが変化しない移動通信システムであって、
    前記モバイルノードが現在接続している第1のルータと前記ドメインのアグリゲーション・ルータの間でトンネルを確立してパケットを転送する手段と、
    前記第1のルータから近隣の第2のルータに対し、前記モバイルノードのレイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスを含むトンネル確立要請メッセージを送信する手段と、
    前記トンネル確立要請メッセージを受信した前記第2のルータにおいて前記モバイルノードの前記レイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスが対応したプロキシ近隣キャッシュを生成する手段と、
    前記第2のルータと前記アグリゲーション・ルータの間でトンネルを確立する手段と、
    前記トンネルが確立した後、前記第2のルータ上の前記プロキシ近隣キャッシュを有効にするとともに、前記第2のルータにおいて前記アグリゲーション・ルータから受信した前記モバイルノードあてのパケットをバッファリングする手段と、
    前記モバイルノードが前記第2のルータにハンドオーバしたときに、前記第2のルータが前記プロキシ近隣キャッシュに基づいて前記バッファリングしていた前記モバイルノードあてのパケットを前記モバイルノードに送信する手段とを、
    有する移動通信システム。
  6. モバイルノードがドメイン内の第1のルータから第2のルータにハンドオーバする際に前記モバイルノードのレイヤ3アドレスが変化しない移動通信システムにおける前記第2のルータであって、
    前記第1のルータと現在接続している前記モバイルノードが送信した、前記モバイルノードのレイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスを含むトンネル確立要請メッセージを受信した場合に、前記モバイルノードの前記レイヤ2アドレスと前記レイヤ3アドレスが対応したプロキシ近隣キャッシュを生成するプロキシ近隣キャッシュ生成手段と、
    前記ドメイン内のアグリゲーション・ルータの間でトンネルを確立するトンネル確立手段と、
    前記トンネルが確立した後、前記プロキシ近隣キャッシュを有効にするとともに、前記アグリゲーション・ルータから受信した前記モバイルノードあてのパケットをバッファリングするバッファリング手段と、
    前記モバイルノードが前記第2のルータにハンドオーバしたときに、前記バッファリングしていた前記モバイルノードあてのパケットを前記プロキシ近隣キャッシュに基づいて前記モバイルノードに送信する手段とを、
    有するルータ。
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