JP2007283371A - ダイカスト鋳造機のスプールブッシュ - Google Patents

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Shiyouzo Tejima
将蔵 手島
Yoshiro Kashiwabara
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Abstract

【課題】型開き時、プランジャーチップがスプールブッシュ内を円滑に前進して製品ビスケットを押し出せるように改良されたダイカスト鋳造機のスプールブッシュを提供する。
【解決手段】本スプールブッシュ1は、溶湯の充填及び凝固時におけるプランジャーチップ7の前端面7aよりも後側で、且つ、型開き時におけるプランジャーチップ7の後端面7bよりも前側の所定位置18からスプールブッシュ1の前端部1aまでの内周面に、プランジャーチップ7の前端部の外周面と接触しない非接触部12を設けているので、型開き時、プランジャーチップ7の前端部7aの周縁部がスプールブッシュ1の内周面に食い込むことなく、その摺動抵抗を小さくすることができ、プランジャーチップ7がスプールブッシュ1内を円滑に前進でき製品ビスケットを押し出すことができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内部をプランジャーチップが摺動する、ダイカスト鋳造機のスプールブッシュに関するもので、詳しくは、型開き時、プランジャーチップの溶湯を押圧する前端面の周縁部がスプールブッシュの内周面に食い込むことがなく、円滑に前進して製品ビスケットを押し出せるように改良されたスプールブッシュに関するものである。
一般に、ダイカスト鋳造機において、図1に示すように、固定金型2には、溶湯をキャビティ4内へ供給する円筒状のスプールブッシュ51(図6参照)が嵌挿されている。このスプールブッシュ51の後端には、円筒状のプランジャースリーブ5が接続されており、このプランジャースリーブ5の後部の周壁部には、溶湯を供給するための注湯口6が設けられている。また、円柱状のプランジャーチップ7がプランジャースリーブ5内からスプールブッシュ51内に亘って摺動可能に設けられている。
そして、図1及び図6(a)に示すように、固定金型2と可動金型3との型締め後に、プランジャースリーブ5の注湯口6から溶湯(図6(a)の斑点部分)が注湯される。続いて、プランジャーチップ7が、図6(a)の位置から前進して、その前端面7aによって、溶湯をプランジャースリーブ5からスプールブッシュ51に導き、流路10を経由して固定金型2の固定入れ子2bと、可動金型3の可動入れ子3bとの間に形成されたキャビティ4内に充填させる。充填後、プランジャーチップ7は、溶湯がキャビティ4内で凝固するまでの間さらに低速で前進し、キャビティ4内の溶湯に圧力を付与して、図6(b)に示す位置で停止される。
その後、図1及び図6(c)に示すように、キャビティ4内の溶湯が凝固して、可動金型3が固定金型2から離脱して型開きされると、鋳造成形品15(図1のキャビティ4内の斜線部)は可動金型3の可動入れ子3bに張り付いた状態で固定金型2から離脱すると共に、プランジャーチップ7も図6(b)の位置から前進して、製品ビスケット15a(図6(c)においてプランジャーチップ7とスプールコア3cとの間で溶湯が凝固されたもの)を、スプールブッシュ51内から押し出すように離脱させる。
なお、従来のスプールブッシュ51には、図6に示すように、その内周面とその前端部51aとの間にテーパ部53が設けられており、充填時、溶湯をキャビティ4内へ流動し易くすると共に、型開き時、スプールブッシュ51からの製品ビスケット15aの離脱を容易にしている。
しかしながら、上述した鋳造工程において、図7(a)に示すように、スプールブッシュ51の前端部51aの下方にバリ等の異物52が付着した状態で、型締めが行われると、図7(b)に示すように、スプールコア3cが異物52に衝突することにより、スプールブッシュ51のスプールコア3c側の周壁部の下部が上方に押し上げられ、スプールブッシュ51のスプールコア3c側の部分が、図8の実線で示すような横長の楕円筒状に変形した状態となる。
このように、スプールブッシュ51のスプールコア3c側の部分が楕円筒状に変形した状態で、型開き時、プランジャーチップ7が、図6(b)の位置から図6(c)の位置まで製品ビスケット15aを押し出しながら前進すると、プランジャーチップ7の前端面7aの周縁部がスプールブッシュ51の内周面に食い込むようにして摺動するため、その摺動抵抗が大きくなってしまう。
そのために、プランジャーチップ7の前端面7aが円滑に製品ビスケット15aを押し出すことができず、プランジャーチップ7が製品ビスケット15aの移動に追従不能となり、キャビティ4内の鋳造成形品15(図1参照)と製品ビスケット15aとの間で切断されることがあり、この時期にスプールブッシュ51を交換するようにしている。
また、ダイカスト鋳造機のスプールブッシュの従来技術として、特許文献1には、スプールブッシュを、そのブッシュ本体の内周面にインサートライナーを嵌合させて構成し、ブッシュ本体とインサートライナーとの嵌合面であるインサートランナーの外周面に冷却用流体を流す冷却溝を設けており、スプールブッシュは、冷却水による冷却効果が十分で、金属溶湯が通過する際の温度上昇に伴う熱応力による割れが生じ難いことが開示されている。
特開2003−10953号公報
しかしながら、特許文献1の発明は、スプールブッシュに冷却溝を設け、金属溶湯が通過する際の温度上昇に伴う熱応力による割れを生じ難くしたもので、上述した問題点、すなわち、型開き時に、プランジャーチップがスプールブッシュ内を製品ビスケットを押し出しながら前進する際、プランジャーチップの前端面の周縁部がスプールブッシュの内周面に食い込むようにして摺動するため、その摺動抵抗が大きくなってしまい、プランジャーチップが円滑に前進して製品ビスケットを押し出すことができない、という問題点を解決できるものではない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、型開き時、プランジャーチップがスプールブッシュ内を円滑に前進して製品ビスケットを押し出せるように改良されたダイカスト鋳造機のスプールブッシュを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載したダイカスト鋳造機のスプールブッシュの発明は、ダイカスト鋳造機に備えられた、内部をプランジャーチップが摺動するスプールブッシュであって、該スプールブッシュは、キャビティ内への溶湯の充填及び凝固時における前記プランジャーチップの前端面よりも後側で、且つ、型開き時における前記プランジャーチップの後端面よりも前側の所定位置から前記スプールブッシュの前端部までの内周面に、前記プランジャーチップの前端部の外周面と接触しない非接触部を設けたことを特徴とするものである。
請求項2に記載したダイカスト鋳造機のスプールブッシュの発明は、請求項1に記載した発明において、前記非接触部は、前記スプールブッシュの内周面に、前記所定位置よりも前側の位置から前記スプールブッシュの前端部に向かって漸次拡開するテーパ部を形成すると共に、前記所定位置から前記スプールブッシュの前端部に向かって、前記プランジャーチップの外周面よりも大径の略同一径で延びる大径凹設部を形成して構成されたことを特徴とするものである。
請求項3に記載したダイカスト鋳造機のスプールブッシュの発明は、請求項1に記載した発明において、前記非接触部は、前記スプールブッシュの内周面に、前記所定位置から前記スプールブッシュの前端部に向かって漸次拡開するテーパ部を形成して構成されたことを特徴とするものである。
従って、請求項1に記載したダイカスト鋳造機のスプールブッシュの発明では、型開き時、プランジャーチップがスプールブッシュ内で製品ビスケットを押し出しながら前進する際、仮に、スプールブッシュのスプールコア側の部分が横長の楕円筒状に変形している状態であっても、プランジャーチップの前端面の周縁部がスプールブッシュの内周面に食い込むことがなくその摺動抵抗が小さいので、プランジャーチップが円滑に前進して製品ビスケットを押し出すようになる。
請求項2及び3に記載したダイカスト鋳造機のスプールブッシュの発明では、型開き時、プランジャーチップの前端面の周縁部がスプールブッシュの内周面に食い込むことがなく、プランジャーチップが円滑に前進して製品ビスケットを押し出し、しかも、スプールブッシュの前端部側の内周面が、その前端部に向かって漸次拡開するテーパ状に形成されていることから、充填時、溶湯がキャビティ内へ流動し易くなると共に、型開き時、製品ビスケットがスプールブッシュ内から離脱し易くなる。
本発明によれば、型開き時、プランジャーチップがスプールブッシュ内を円滑に前進して製品ビスケットを押し出せるように改良されたダイカスト鋳造機のスプールブッシュを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図5に基いて詳細に説明する。なお、従来例と同一部材は、同一符号を使用して説明する。
一般に、ダイカスト鋳造機の主要部の構成は、図1に示すように、固定金型2と、固定金型2に対して略水平方向に移動して、型締め及び型開きをする可動金型3とを備えている。固定金型2は、固定主型2aに固定入れ子2bが保持されて構成されている。一方、可動金型3も、可動主型3aに可動入れ子3bが保持されて構成されており、可動入れ子3bには、後述するプランジャーチップ7と対向する部位に、可動入れ子3bと同期して可動するスプールコア3cが連設されている。そして、型締め時には、固定入れ子2bと可動入れ子3bとの間にキャビティ4が形成される。
また、固定金型2の固定主型2aには、溶湯をキャビティ4内へ供給するべく、キャビティ4と連通する円筒状のスプールブッシュ1が嵌挿されている。このスプールブッシュ1の後端部には、内径が同一の円筒状のプランジャースリーブ5が接続されている。このプランジャースリーブ5の後部の周壁部に、溶湯を注湯するための注湯口6が形成されている。
さらに、スプールブッシュ1内及びプランジャースリーブ5内には、円柱状のプランジャーチップ7が摺動可能に設けられている。また、このプランジャーチップ7の後端面7bには、プランジャーロッド8が接続されている。このプランジャーロッド8には、射出シリンダ(図示略)が接続されており、射出シリンダの駆動により、プランジャーチップ7が、スプールブッシュ1内及びプランジャースリーブ5内を往復摺動する。
そして、本発明の実施の形態に係るダイカスト鋳造機のスプールブッシュ1は、図2に示すように、キャビティ4内への溶湯の充填及び凝固時(図2(a)の状態)におけるプランジャーチップ7の前端面7aよりも後側で、且つ、型開き時(図2(b)の状態)におけるプランジャーチップ7の後端面7bよりも前側の所定位置18からスプールブッシュ1の前端部1aまでの内周面に、プランジャーチップ7の前端部の外周面と接触しない非接触部12を設けて構成されている。
本スプールブッシュ1の非接触部12、12a、12bは、以下に説明する3形態のいずれかで構成される。
まず、第1の実施形態に係る非接触部12は、次のように構成されている。
すなわち、非接触部12は、図2及び図3に示すように、スプールブッシュ1の内周面に、非接触部12の起点となる所定位置18よりもやや前側の位置からスプールブッシュ1の前端部1aに向かって漸次拡開するテーパ部13を形成している。また、該テーパ部13の起点部分に、所定位置18からスプールブッシュ1の前端部1aに向かって、プランジャーチップ7の外径よりも大径の略同一径で延びる大径凹設部14を形成して構成されている。
次に、第2の実施形態に係る非接触部12aは、図4に示すように、スプールブッシュ1の内周面に、非接触部12aの起点となる所定位置18からスプールブッシュ1の前端部1aに向かって漸次拡開するテーパ部13を形成して構成されている。
次に、第3の実施形態に係る非接触部12bは、図5に示すように、スプールブッシュ1の内周面に、非接触部12bの起点となる所定位置18からスプールブッシュ1の前端部1aの手前までの範囲において、プランジャーチップ7の外径よりも大径の略同一径で延びる大径凹設部20を形成すると共に、その大径凹設部20とスプールブッシュ1の前端部1aとの間にテーパ部21を設けて構成されている。
なお、この第3の実施形態に係る非接触部12bにおいて、第1の実施形態に係る非接触部12との相違点は、大径凹設部20が形成される長さ及びテーパ部21の角度が相違点となる。
そして、本スプールブッシュ1を採用したダイカスト鋳造機の作用を説明する。
まず、固定金型2側に可動金型3が移動して型締めが行われた後、プランジャースリーブ5の注湯口6から溶湯が注湯される。続いて、プランジャーチップ7が前進して、その前端面7aにより溶湯をプランジャースリーブ5からスプールブッシュ1に導き、キャビティ4内へ充填させる。充填後、プランジャーチップ7は、溶湯がキャビティ4内で凝固するまでの間さらに低速で前進し、キャビティ4内の溶湯に圧力を付与して、図2(a)に示す位置で停止される。
その後、型開き時には、可動入れ子3b及びスプールコア3cが、固定入れ子2b及びスプールブッシュ1内から離脱するように移動すると同時に、プランジャーチップ7も図2(a)の位置から前進する。すると、鋳造成形品15が可動入れ子3bに張り付いた状態で固定入れ子2bから離脱すると共に、プランジャーチップ7が、スプールブッシュ1内に張り付いた製品ビスケット15aを押し出すようにして円滑に前進して、製品ビスケット15aをスプールブッシュ1内から離脱させて、図2(b)に示す位置で停止される。
この型開き時、プランジャーチップ7が、図2(a)の充填・凝固時の位置から図2(b)の型開き時の位置まで前進する際には、プランジャーチップ7の前端面7aの周縁部がスプールブッシュ1の内周面(非接触部12、12a、12b)に食い込むことがないので、その摺動抵抗が小さくなり、プランジャーチップ7がスプールブッシュ1内を円滑に前進でき製品ビスケット15aを押し出すことが可能となる。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係るダイカスト鋳造機のスプールブッシュ1には、その長さ方向の所定位置18からスプールブッシュ1の前端部1aまでの内周面に、プランジャーチップ7の前端部の外周面と接触しない非接触部12、12a、12bを設けているので、仮に、スプールブッシュ1のスプールコア3c側の部分が、横長の楕円筒状に変形していた場合でも、型開き時、プランジャーチップ7が、図2(a)の充填・凝固時の位置から図2(b)の型開き時の位置まで前進する際、プランジャーチップ7の前端面7aの周縁部がスプールブッシュ1の内周面(非接触部12、12a、12b)に食い込むことがなく、その摺動抵抗を小さくでき、プランジャーチップ7がスプールブッシュ1内を円滑に前進して製品ビスケット15aを押し出すことができる。
しかも、プランジャーチップ7が、図2(b)の型開き時の位置から後退する際にも、プランジャーチップ7の外周面がスプールブッシュ1のスプールコア3c側の内周面(非接触部12、12a、12b)に干渉することがないので、円滑に後退することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るスプールブッシュを採用したダイカスト鋳造機の主要部を示す図である。 図2は、本スプールブッシュの第1の実施形態に係る非接触部を示し、(a)は充填・凝固時、(b)は型開き時における、プランジャーチップのスプールブッシュ内での位置を示した図である。 図3は、図2(a)のA部の拡大図である。 図4は、本スプールブッシュの第2の実施形態に係る非接触部を示した図である。 図5は、本スプールブッシュの第3の実施形態に係る非接触部を示した図である。 図6は、ダイカスト鋳造時のプランジャーチップの動きを段階的に示した図である。 図7は、スプールブッシュのスプールコア側が変形する際の過程を示した図である。 図8は、スプールブッシュのスプールコア側の変形形状を示した図である。
符号の説明
1 スプールブッシュ,1a 前端部,2 固定金型,3 可動金型,4 キャビティ,7 プランジャーチップ,7a 前端面,7b 後端面,12、12a、12b 非接触部,13 テーパ部,14 大径凹設部,15 鋳造成形品,15a 製品ビスケット,18 所定位置,20 大径凹設部,21 テーパ部

Claims (3)

  1. ダイカスト鋳造機に備えられた、内部をプランジャーチップが摺動するスプールブッシュであって、
    該スプールブッシュは、キャビティ内への溶湯の充填及び凝固時における前記プランジャーチップの前端面よりも後側で、且つ、型開き時における前記プランジャーチップの後端面よりも前側の所定位置から前記スプールブッシュの前端部までの内周面に、前記プランジャーチップの前端部の外周面と接触しない非接触部を設けたことを特徴とするダイカスト鋳造機のスプールブッシュ。
  2. 前記非接触部は、前記スプールブッシュの内周面に、前記所定位置よりも前側の位置から前記スプールブッシュの前端部に向かって漸次拡開するテーパ部を形成すると共に、前記所定位置から前記スプールブッシュの前端部に向かって、前記プランジャーチップの外周面よりも大径の略同一径で延びる大径凹設部を形成して構成されたことを特徴とする請求項1に記載のダイカスト鋳造機のスプールブッシュ。
  3. 前記非接触部は、前記スプールブッシュの内周面に、前記所定位置から前記スプールブッシュの前端部に向かって漸次拡開するテーパ部を形成して構成されたことを特徴とする請求項1に記載のダイカスト鋳造機のスプールブッシュ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012040599A (ja) * 2010-08-23 2012-03-01 Toyota Motor Corp 鋳造装置

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