JP2007284260A - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】結晶欠陥が少ないシリコン単結晶を安定的に製造する方法、及び、この安定条件を決定するための方法を提供すること。
【解決手段】CZ法によりシリコン単結晶11を引き上げて製造する方法は、当該引き上げ時には、シリコン単結晶11を囲むように配置されたクーラー24と、当該クーラー24の外側及び下側を囲むように配置される熱遮蔽体23とによって、シリコン単結晶11を冷却する冷却工程を行い、あらかじめ、クーラー24の下側に設けられた熱遮蔽体23の下面からシリコン融液13の表面までの距離(以下、Ms)を調整することによって、結晶欠陥が少ないシリコン単結晶11が得られる引き上げ速度の許容範囲を決定するMs調整工程を行い、当該決定された許容範囲内の引き上げ速度で前記引き上げを行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、CZ法によりシリコン単結晶を製造する方法に関し、更に詳しくは、結晶欠陥が少ないシリコン単結晶を安定的に製造する方法、及び、この安定条件を決定するための方法に関する。
半導体素子の基板には主として高純度のシリコン単結晶(以下、場合に応じて「結晶」と略す。)が使用されているが、その製造方法として、最も広く採用されている方法がチョクラルスキー法(以下、CZ法)である。CZ法によるシリコン単結晶製造装置(CZ炉)では、図1に示すようにチャンバ2の中心に自ら回転するルツボ21が昇降自在に設置されている。ルツボ21は、黒鉛ルツボ21aの中に石英ルツボ21bを収容したもので、石英ルツボ21bに塊状の多結晶シリコンを装填し、上記ルツボ21を取り囲むように設けられた円筒状のヒーター22によって原料を加熱溶解してシリコン融液13とする。そして、シードホルダ9に取り付けた種結晶をシリコン融液13に浸漬し、シードホルダ9およびルツボ21を互いに同方向または逆方向に回転しつつシードホルダ9を引き上げてシリコン単結晶11を所定の直径及び長さに成長させる。
上記CZ法によるシリコン単結晶(単結晶インゴット)の製造過程において、デバイスの特性を劣化させる原因になり得る結晶欠陥が、シリコン単結晶の成長中に発生する場合がある。この結晶欠陥はデバイスの製造過程で顕在化し、結果的にデバイスの性能を低下させる。
一般に、結晶欠陥というのは、以下の3種の欠陥であると考えられている。
(1) 空孔が凝集して生じたと考えられているボイド(空洞)欠陥。
(2) 酸化誘起積層欠陥(OSF:Oxidation Induced Stacking Fault)。
(3) 格子間シリコンが凝集して生じたと考えられている転位クラスタ欠陥。
これらの結晶欠陥の発生挙動は、成長条件によって以下のように変化することが知られている。
(1) 成長速度が速い場合には、シリコン単結晶は空孔過剰となり、ボイド欠陥のみが発生する。
(2) そして、そこから成長速度を減じると、シリコン単結晶の外周付近にリング状にOSFが発生し、OSF部の内側にはボイド欠陥が存在する構造となる。
(3) 成長速度を更に減じると、リング状OSFの半径は減少し、リング状OSF部の外側に転位クラスタが生じ、OSF部の内側にはボイド欠陥が存在する構造となる。
(4) さらに成長速度を減じると、シリコン単結晶全体に転位クラスタ欠陥が生じた構造となる。
上記のような現象が起こるのは、成長速度の減少に伴い、シリコン単結晶が空孔過剰状態から格子間シリコン過剰状態に変化するためであると考えられており、その変化はシリコン単結晶の外周側から始まると理解されている。
ここで、OSFはリーク電流増大など電気特性を劣化させるが、リング状OSFにはこれが高密度に存在する。そこで、通常のシリコン単結晶の製造においては、リング状OSFがシリコン単結晶の最外周に分布するように、比較的高速の引き上げ速度でシリコン単結晶を育成させる。この方法によって、シリコン単結晶の大部分が、リング状OSFの内側部分となり、転位クラスタ欠陥を回避することが可能となる。これは、リング状OSFの内側部分は、デバイスの製造過程にて発生する重金属汚染に対するゲッタリング作用が、外側部分の作用よりも大きいためでもある。
また、近年LSIの集積度増大にともない、ゲート酸化膜が薄膜化されて、デバイス製造工程での温度が低温化してきているため、高温処理で発生しやすいOSFが低減され、更には、結晶の低酸素化も重なり、リング状OSFなどのOSFは、デバイス特性を劣化させる因子としての問題が少なくなってきた。
しかし、高速育成単結晶中に主として存在するボイド欠陥の存在は、薄膜化したゲート酸化膜の耐圧特性を大きく劣化させることが明らかになっており、特にデバイスのパターンが微細化してくると、その影響が大きくなって高集積度化への対応が困難になるとされている。
このように、現在におけるシリコン単結晶の製造においては、ボイド欠陥及び転位クラスタ欠陥(以下、これらの欠陥を含んだものを「Grown−in欠陥」、「結晶欠陥」という)を回避することが重要になってきている。
従来、Grown−in欠陥のない結晶(以下、「無欠陥結晶」という。)を製造するために様々な知見が得られている。例えば、シリコン単結晶中心部の固液界面近傍での軸方向温度勾配(以下、「結晶中心部の温度勾配」という)とシリコン単結晶側面の固液界面近傍での軸方向温度勾配(以下、「結晶側面の温度勾配」という。)において、結晶側面の温度勾配が結晶中心部の温度勾配と同等か小さくなる、つまり、固液界面近傍での軸方向温度勾配が結晶径方向で均一に近い状態とすることで無欠陥結晶が製造可能であることが一般的に知られている。ここで、「結晶中心部の温度勾配」とは、図5に示すように、シリコン単結晶11の中心部(結晶中心線)11aにおける長手方向の温度勾配をいい、「結晶側面の温度勾配」とは、図5に示すように、シリコン単結晶11の側面11bにおける長手方向の温度勾配をいう。
シリコン単結晶の中心部の長手方向の温度勾配と、結晶側面の温度勾配とを均一にする方法としては、炉内部品の配置やヒーターの温度分布調整などにより、結晶側面の温度勾配を小さくする方法が採用されている。しかし、この方法では引き上げ速度が落ちるためシリコン単結晶の生産性が著しく低下することになる。
そこで、特許文献1では、シリコン単結晶製造装置にクーラー24(図1参照)を設けることにより、シリコン単結晶の引き上げ速度を向上させることができることが開示されている。しかし、クーラー24の設置は、シリコン単結晶の引き上げ速度の向上に寄与するのみで、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲(引き上げ速度の許容範囲の幅)の拡大に寄与しない。引き上げ速度の許容範囲を外れると、ボイド欠陥や転位クラスタ欠陥が発生し、良品のシリコン単結晶の取得率が低下してしまう。これに対して、引き上げ速度の許容範囲を広くすることにより、引き上げ速度の変動があった場合でも、良品のシリコン単結晶を安定的に生産することができる。従って、引き上げ速度の許容範囲を拡大できない場合、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶をより安定的に製造することが困難であった。
そのため、特許文献1に開示された発明は、結晶中心部の温度勾配と、結晶側面の温度勾配とを均一にするために、シリコン単結晶製造装置にクーラー24(図1参照)及び熱遮蔽体23(図1参照)を設け、更には、クーラー24の配置及び寸法、所定の温度範囲におけるシリコン単結晶の中心部の温度と周辺部(結晶側面)の温度との高低、並びに、シリコン単結晶の中心部の温度勾配と周辺部の温度勾配との大小について規定して、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶を安定して製造できることを目的としている。
特許第3573045号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明では、シリコン融液13からクーラー24の下端面までの距離(以下、Cs)について規定しているものの、石英ルツボ21bからの輻射熱を実際に受ける領域を示すために規定されるべき、クーラー24の下側に設けられた熱遮蔽体23の下面からシリコン融液13の表面までの距離(以下、Ms)については何ら規定されていない。
本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、結晶欠陥が少ないシリコン単結晶を安定的に製造する方法、及び、この安定条件を決定するための方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく本発明者らが鋭意検討した結果、クーラーの下側に設けられた熱遮蔽体の下面からシリコン融液の表面までの距離(以下、Ms)を調整することにより、引き上げ速度の許容範囲を向上させることが可能となり、これによって、結晶欠陥が少ないシリコン単結晶を安定的に製造することが可能となることを見出した。具体的には本発明は以下のものを提供する。
(1) CZ法によりシリコン融液からシリコン単結晶を引き上げて製造する方法であって、前記引き上げ時には、前記シリコン単結晶を囲むように配置されたクーラーと、当該クーラーの外側及び下側を囲むように配置される熱遮蔽体とによって、前記シリコン単結晶を冷却する冷却工程を行い、あらかじめ、前記クーラーの下側に設けられた熱遮蔽体の下面から前記シリコン融液の表面までの距離(以下、Ms)を調整することによって、結晶欠陥が少ない前記シリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲を決定するMs調整工程を行い、当該決定された許容範囲内の引き上げ速度で前記引き上げを行うシリコン単結晶の製造方法。
結晶欠陥の少ないシリコン単結晶を安定して製造するためには、結晶径方向の軸方向温度勾配分布を均一にする必要がある。結晶径方向の軸方向温度勾配分布を均一にするための要素として、結晶側面の温度勾配について検討してみると、結晶側面の温度勾配はルツボ(例えば、石英ルツボ21b)の表面からの輻射熱に少なくとも影響を受けていると考えることができる。そして、ルツボ表面からの輻射熱はMsによってのみ制御できるとすれば、Msを規定していない特許文献1に開示された発明では、結晶側面の温度勾配を完全に制御できないため、結晶径方向の軸方向温度勾配分布を均一にできない場合があると考えられる。従って、特許文献1に開示された発明では、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶を安定して製造できるとは考えにくい。
これに対して、(1)の発明によれば、従来は検討されていなかったMsが、結晶欠陥が少ない前記シリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲(引き上げ速度の許容範囲の幅)を決定するパラメーターとなる。したがって、Msをあらかじめ最適範囲に調整することで、結晶欠陥が少ないシリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲が最も広いところ、すなわち、最も安定的に製造できる条件を決定することができる。
(2) 前記Ms調整工程において、更に、前記シリコン単結晶の引き上げ時の結晶中心の固液界面の高さに応じて前記Msを調整する(1)記載のシリコン単結晶の製造方法。
上記の引き上げ速度の許容範囲は、Ms以外にも、シリコン単結晶の引き上げ時の結晶中心の固液界面の高さに応じて変化するものである。したがって、(2)の発明によれば、更に引き上げ速度の許容範囲が最も広いところ、すなわち、最も安定的に製造できる条件を決定することができる。
(3) 前記Ms調整工程において、前記結晶欠陥が少ない前記シリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲は、ボイド欠陥が発生する引き上げ速度をVmax、転位クラスタ欠陥が発生する引き上げ速度をVminとして、Vmax−Vminで表される範囲である(1)又は(2)記載のシリコン単結晶の製造方法。
引き上げ速度を下げて行くと、それに応じて欠陥分布が変化する。この場合、引き上げ速度の許容範囲は、空孔型欠陥(ボイド欠陥)が無くなる速度から、転位クラスタ欠陥が発生する速度までの範囲として見積もることができる。(3)の発明によれば、許容範囲をこの範囲に制御することで、結晶欠陥の少ない結晶を得ることができる。
(4) 前記Ms調整工程において、前記結晶欠陥が少ない前記シリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲は、0.04mm/min以上である(1)から(3)いずれか記載のシリコン単結晶の製造方法。
従来、引き上げ速度の許容範囲0.04mm/min以下では、シリコン結晶の直径を安定させながら引き上げ速度の変動幅を抑える必要があり、高度な温度制御が要求されるため、シリコン単結晶を安定的に生産することが困難であった。
(4)の発明によれば、充分な許容範囲である引き上げ速度の許容範囲0.04mm/min以上が確保でき、より好ましくは0.07mm/min程度までの許容範囲を得ることができる。この許容範囲は、生産技術上大変有利であり、製品品質のブレを無くして安定的な品質を常時供給することができる。
(5) 前記Ms調整工程において、前記引き上げるシリコン単結晶の直径をDとしたとき、前記Msを0.20D以上0.40D以下に調整する(1)から(4)いずれか記載のシリコン単結晶の製造方法。
(5)の発明によれば、Msを0.20D以上0.40D以下とすることで、シリコン融液の表面やルツボ内壁から結晶側面への熱輻射を適切なものとすることにより、好ましい結晶側面の温度勾配を生じさせるという効果を奏する。
(6) 前記Ms調整工程において、前記引き上げるシリコン単結晶の直径をDとしたとき、(a)前記クーラーの内径を1.20D以上1.50D以下、(b)前記クーラーの引き上げ方向の長さを0.30D以上、(c)前記クーラーの下端から前記シリコン融液の表面までの距離(以下、Cs)を0.40D以上1.00D以下、(d)前記クーラーの外側を囲む熱遮蔽体の内径を1.15D以上1.50D以下、(e)前記Msを0.20D以上0.40D以下、となるように調整する(1)から(5)いずれか記載のシリコン単結晶の製造方法。
(6)の発明によれば、上記(5)の発明に加え、(a)クーラーの内径を1.20D以上1.50D以下とすることで、結晶側面の冷却を適切なのとすることができる。また、(b)クーラーの引き上げ方向の長さを0.30D以上とすることで、適切な温度勾配を実現することが可能となる。また、(c)クーラーの下端から前記シリコン融液の表面までの距離を0.40D以上1.00D以下とすることで、結晶側面の温度勾配が結晶中心部の温度勾配よりも小さい、という適切な温度分布を実現することが可能となる。また、(d)クーラーの外側を囲む熱遮蔽体の内径を0.20D以上0.40D以下とすることで、融液表面からの結晶側面への熱輻射を適切なものにして、より好ましい結晶面内の温度勾配を生じさせるという効果を奏する。
(7) 前記Ms調整工程において、更に、前記クーラーの下面から、前記クーラーの下側に設けられた熱遮蔽体の上面までの距離(以下、Ps)を調整する(1)から(6)いずれか記載のシリコン単結晶の製造方法。
(8) 前記Psを0.65D以下に調整する(7)記載のシリコン単結晶の製造方法。
(9) 前記Psを0.45D以下に調整する(7)記載のシリコン単結晶の製造方法。
上記の引き上げ速度の許容範囲は、Ms以外にも、Psに応じて変化するものである。したがって、(7)の発明によれば、更に引き上げ速度の許容範囲が最も広いところ、すなわち、最も安定的に製造できる条件を決定することができる。具体的には(8)、(9)の態様のように、Psは0.65D以下とすることが好ましく、0.45以下とすることがより好ましく、特に好ましくは0.20D以上0.40D以下である。
(10) CZ法によるシリコン融液からのシリコン単結晶の引き上げにおいて、前記シリコン単結晶を囲むように配置されたクーラーと、当該クーラーの外側及び下側を囲むように配置される熱遮蔽体とによって、前記シリコン単結晶を冷却しながら前記引き上げを行う際に、あらかじめ、前記クーラーの下側に設けられた熱遮蔽体の下面から前記シリコン融液の表面までの距離(以下、Ms)を調整することによって、結晶欠陥が少ない前記シリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲を決定する方法。
(10)の発明によれば、Msが、結晶欠陥が少ない前記シリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲を決定する最も支配的なパラメーターとなる。したがって、Msをあらかじめ最適範囲に調整することで、結晶欠陥が少ないシリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲が最も広いところ、すなわち、最も安定的に製造できる条件を決定することができる。
(11) CZ法によりシリコン融液からシリコン単結晶を引き上げて製造する方法であって、前記引き上げ時には、前記シリコン単結晶を囲むように配置されたクーラーと、当該クーラーの外側及び下側を囲むように配置される熱遮蔽体とによって、前記シリコン単結晶を冷却する冷却工程を行い、引き上げるシリコン単結晶の直径をDとしたとき、(a)前記クーラーの内径を1.20D以上1.50D以下、(b)前記クーラーの引き上げ方向の長さを0.30D以上、(c)前記クーラーの下端から前記シリコン融液の表面までの距離を0.40D以上1.00D以下、(d)前記クーラーの外側を囲む熱遮蔽体の内径を1.15D以上1.50D以下、(e)前記クーラーの下側に設けられた熱遮蔽体の下面から前記シリコン融液の表面までの距離を0.20D以上0.40D以下、とするシリコン単結晶の製造方法。
(11)の発明によれば、(a)クーラーの内径を1.20D以上1.50D以下とすることで、結晶側面の冷却を適切なものとすることができる。また、(b)クーラーの引き上げ方向の長さを0.30D以上とすることで、適切な温度勾配を実現することが可能となる。また、(c)クーラーの下端から前記シリコン融液の表面までの距離を0.40D以上1.00D以下とすることで、結晶側面の温度勾配が結晶中心部の温度勾配と同等か小さくなるという適切な温度分布を実現することが可能となる。また、(d)クーラーの外側を囲む熱遮蔽体の内径を1.15D以上1.50D以下とすることで、融液表面や石英ルツボからの結晶側面への熱輻射を適切なものにして、より好ましい結晶面内の温度勾配を生じさせることが可能となる。また、(e)クーラーの下側に設けられた熱遮蔽体の下面からシリコン融液の表面までの距離を0.20D以上0.40D以下とすることで、融液表面からの結晶側面への熱輻射を適切なものにして、より好ましい結晶面内の温度勾配を生じさせることが可能となる。したがって、(11)の発明によれば、引き上げ速度の許容範囲を向上させることが可能となり、結晶欠陥が少ないシリコン単結晶を安定的に製造することが可能となる。
本発明によれば、引き上げ速度の許容範囲を向上させることが可能となり、これによって、結晶欠陥が少ないシリコン単結晶を安定的に製造することが可能となる
以下、図面を用いて本発明を更に詳細に説明する。
[シリコン単結晶製造装置の概要]
まず、本実施形態に係るシリコン単結晶製造装置(CZ炉)について、図1を用いて説明する。図1に示すように、シリコン単結晶製造装置には、ホットゾーンの構成として、チャンバ2の中心に必要に応じて自ら回転するルツボ21が昇降自在に設置されている。このルツボ21は、黒鉛ルツボ21aの中に石英ルツボ21bを収容したもので、石英ルツボ21bに塊状の多結晶シリコンを装填し、上記ルツボ21を取り囲むように設けられたヒーター22によって原料を加熱溶解してシリコン融液13とする。そして、シードホルダ9に取り付けた種結晶をシリコン融液13に浸漬し、シードホルダ9およびルツボ21を互いに同方向または逆方向に必要に応じて回転しつつシードホルダ9を引き上げてシリコン単結晶11を所定の直径及び長さに成長させる。
また、CZ炉のホットゾーン構成は、シリコン融液13から回転させられながら引き上げられるシリコン単結晶11を取り囲んで当該シリコン単結晶11への輻射熱量を調整する熱遮蔽体(熱遮蔽板)23と、シリコン単結晶11の側面11bの冷却を行うクーラー24と、を含む。なお、ホットゾーン構成にシリコン融液13に磁場を印加するためのソレノイドを採用することによって、シリコン単結晶中の酸素濃度の制御をしてもよい。更には、ソレノイドを採用することによって、シリコン融液13の対流を制御することにより、シリコン単結晶11全体にわたる安定成長、ドーパントや不純物元素の均一化などを図ることが可能である。また、水平方向の磁場や、カスプ磁場を印加するようにしてもよい。
熱遮蔽体23は、一般的にはカーボン部材で構成され、シリコン融液13等からの輻射熱を遮蔽することによってシリコン単結晶11の側面11bの温度調整を行うものである。また、熱遮蔽体23と同様に、クーラー24は、シリコン単結晶11を取り囲んで設置されている。このクーラー24は、熱伝導のよい、たとえば銅、ステンレス鋼、モリブデンなどの金属製とし、その内部に冷却用水などを通流させる。そして、このクーラー24の外側及び下側を囲むように、上記熱遮蔽体23が配置されている。クーラー24と、熱遮蔽体23とによって、シリコン単結晶11が冷却される。
[石英ルツボ表面からの輻射熱の影響]
次に、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶を安定して製造するための方法について検討する。前述したように、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶を安定して製造するためには、結晶径方向の軸方向温度勾配分布を均一にして、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲(引き上げ速度の許容範囲の幅)を拡大する必要がある。ここで、「結晶欠陥の少ないシリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲」とは、図2に示すように、ボイド欠陥が発生する引き上げ速度をVmax、転位クラスタ欠陥が発生する引き上げ速度をVminとして、Vmax−Vminで表される範囲である。
従来、この引き上げ速度の許容範囲を広げるために、シリコン単結晶製造装置(図1参照)にクーラー24を設けて、更には、クーラー24の下端(下面)からシリコン融液13の表面までの距離(以下、Cs)について規定することにより、結晶中心部の温度勾配と、結晶側面の温度勾配とを均一にすることが行われている。
しかし、本発明者らは、クーラー24によるシリコン単結晶の11の冷却ばかりでなく、石英ルツボ21b表面からの輻射熱が、結晶径方向の軸方向温度勾配分布を均一にするためには重要な要素であると考えた。更に、本発明者らは、石英ルツボ21b表面からの輻射熱を制御するためには、熱遮蔽体23下面(下端)からシリコン融液13の表面までの距離(以下、「Ms」と略して表現する。)を調整することにより、結晶側面への輻射熱の量を制御して、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶11の引き上げ速度の許容範囲を広げることができると考えた。そこで、図3に示すように、固液界面の高さと、Msとを変化させた場合のシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲の変化を調べた。図3は、横軸を固液界面の高さ、縦軸をMsとした場合の結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲の変化を示す図であり、図1に示すシリコン単結晶製造装置を用いて直径300mmのシリコン単結晶を製造したときのものである。なお、クーラー24の長さは300mmであり、クーラー24の下面からクーラー24の下側に設けられた熱遮蔽体23の上面までの距離(以下、Ps)を120mmで固定している。
[Msと引き上げ速度の許容範囲の関係]
図3に示すように、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲は、Ms、更には、固液界面高さに応じて変化している。すなわち、Ms、更には、固液界面高さを調整することによって、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲を決定することができる。
具体的には、固液界面の高さを5mm以上8mm未満としてMsを77mm以上110mm未満とすることにより、固液界面の高さを8mm以上11mm未満としてMsを75mm以上105mm未満とすることにより、固液界面の高さを11mm以上14mm未満としてMsを72mm以上103mm未満とすることにより、固液界面の高さを14mm以上17mm未満としてMsを69mm以上101mm未満とすることにより、固液界面の高さを17mm以上20mm未満としてMsを67mm以上98mm未満とすることにより、または、固液界面の高さが20mm以上23mm未満として63mm以上94mm未満とすることにより、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲を0.04mm/min以上とすることができる。
次に、Msの他に、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲を広げることが可能なパラメーターがないか検討してみたところ、本発明者らは、図4に示すように、Psを調整することによって、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲を広げることができると考えたので、以下説明する。図4は、Psを横軸、Msを縦軸とした場合の結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲の変化を示す図であり、図1に示すシリコン単結晶製造装置を用いて直径300mmのシリコン単結晶を製造したときのものである。なお、クーラー24の長さは300mmであり、固液界面の高さを11mmで固定している。
[Psと引き上げ速度の許容範囲の関係]
図4に示すように、Psが広がると結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲が狭くなる傾向にあることがわかる。これは、クーラー24の位置が固液界面から離れすぎると、クーラー24によるシリコン単結晶11の引き上げ速度を上げる効果が減少するためだと考えられる。そして、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲を広げるためのPsは、200mm以下(シリコン単結晶11の直径をDとすると0.65D以下)であることが好ましく、更に、140mm以下(シリコン単結晶11の直径をDとすると0.45D以下)であることがより好ましい。
具体的には、Psを50mm以上140mm未満としてMsを72mm以上105mm未満とすることにより、Psを140mm以上220mm未満としてMsを74mm以上110mm未満とすることにより、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲を0.04mm/min以上とすることができる。
[シリコン結晶製造装置の構成の数値限定]
図1内に示したように、シリコン単結晶11の直径をD、クーラー24の内径をCd、クーラー24の引き上げ方向の長さをCh、クーラー24の下端(下面)からシリコン融液13の表面までの距離をCs、熱遮蔽体23の内径をHd、熱遮蔽体23下端からシリコン融液13の表面までの距離をMs、クーラー24の下端(下面)から、クーラー24下側に設けられた熱遮蔽体の上面までの距離をPsとするとき、本実施形態では、これらそれぞれの大きさを次のように規制する。
(1) Cd :1.20D以上1.50D以下
(2) Ch :0.30D以上
(3) Cs :0.40D以上1.00D以下
(4) Hd :1.15D以上1.50D以下
(5) Ms :0.20D以上0.40D以下
(6) Ps :0.65D以下
これらの寸法の限定理由を以下に説明する。
クーラー24の内径であるCdは、シリコン単結晶11の直径をDとすると、1.20D以上1.50D以下の範囲内にすることが好ましい。このようにシリコン単結晶11の直径に比例させて、クーラー24の内径を規制するのは、クーラー24の内径が1.20Dを下回って近づきすぎると、単結晶化の確認が困難となり、また、1.50Dを超えて離れすぎると、冷却の効果が不十分となるためである。
クーラー24のシリコン単結晶11に面する側の内面の形状は、単結晶引き上げ軸と同軸の回転対称面とし、図1に例示したように、シリコン単結晶11の外面にほぼ平行な円筒状でもよいが、シリコン単結晶11に面した内径が1.20D以上1.50D以下の範囲内にある限り、異型形状であってもよい。例えば、下の方の部分の内径を上方より小さくした段付きの形状としたり、上の方に行くほど径の大きくなる円錐台を逆転させたような形状とすることもできる。このような異型形状にする場合、最小内径となる部分はシリコン融液表面に近い下端部にあることが好ましい。
クーラー24の引き上げ方向の長さであるChは、0.30D以上であることが好ましい。これはChが0.30D未満では、必要とする温度勾配を実現するという効果が得られなくなるからである。
クーラー24の下端(下面)からシリコン融液13の表面までの距離であるCsは0.40D以上1.00D以下であることが好ましい。これはCsが0.40D未満であると、結晶側面の温度勾配が大きくなりすぎて、結晶径方向で均一な軸方向温度勾配分布が得られなくなるからである。また、1.00Dを超えると、凝固直後のシリコン単結晶11に対する冷却が不十分になり、やはりクーラー24によって結晶界面近傍の軸方向温度勾配を嵩上げする効果がなくなってしまい、引き上げ速度の向上や引き上げ速度の許容範囲を拡大する効果がなくなってしまう。
クーラー24には、外側側面にルツボ21内壁に面して熱遮蔽体23a、下端部下側のシリコン融液13面に面して熱遮蔽体23bを配置する。これは、クーラー24の冷却効果が、装置内の不必要な部分にまで及ぶのを抑止し、必要とする温度分布を得やすくするため、およびクーラー24の加熱を防止するためである。熱遮蔽体23aおよび23bには、黒鉛、カーボンフェルト、セラミック製耐火材、あるいはこれらの複合材等を用いる。
クーラー24の下端のシリコン融液13面に面した位置の熱遮蔽体23bは、その内径Hdを1.15D以上1.50D以下であることとする。1.15D未満であると、結晶が変形した場合に結晶と熱遮蔽体23bが接触する恐れがあり、1.5Dを超えると石英輻射による結晶面内の温度勾配の均一化の効果とクーラー24による軸方向の全体的な温度勾配の嵩上げ効果とを同時に満たすことが出来なくなり、結晶径方向で均一な軸方向温度勾配分布が得られない。
熱遮蔽体110の下面からシリコン融液13の表面までの距離であるMsは、0.20D以上0.40D以下であることが好ましい。これはMsが0.20D未満であると、凝固直後の結晶側面へのシリコン融液13の表面やルツボ21内壁(具体的には、石英ルツボ21b)からの熱輻射が減少し、結晶側面の温度勾配が結晶中心部の温度勾配よりも大きくなりすぎて適切な温度勾配が得られなくなるので好ましくない。また、0.40Dを超えると、結晶側面へのシリコン融液13の表面やルツボ21内壁からの熱輻射が増加するので、やはり、結晶側面の温度勾配が結晶中心部の温度勾配よりも小さくなりすぎて適切な温度勾配が得られなくなるので好ましくない。
クーラー24の下面からクーラー24の下側に設けられた熱遮蔽体23の上面までの距離であるPsは、0.65D以下であることが好ましく、0.45D以下であることがより好ましい。クーラー24がシリコン融液13の表面から遠ざかるとクーラー24によって結晶界面近傍の軸方向温度勾配を嵩上げする効果が無くなり、結果として結晶欠陥が少ないシリコン単結晶を得られる引き上げ速度の許容範囲を拡大できなくなる。クーラー24によって界面近傍の軸方向温度勾配を高めるためには少なくとも0.65D以下にしないと効果が得られない。また、0.45D以下であれば軸方向温度勾配をさらに大きくすることができる。
上述の冷却用部材および熱遮蔽体を設置した単結晶製造装置を用いて、単結晶を製造する場合、単結晶全体をGrown−in欠陥(結晶欠陥)のきわめて少ない状態とするには、無欠陥領域を拡大できる最適速度で引き上げなければならない。この最適速度に対しては、これらの冷却用部材および熱遮蔽体の材質、形状、あるいは構造だけではなく、装置全体としての熱的状態も強く影響する。したがって、たとえば単結晶の引き上げ速度を育成中に徐々に変えていき、得られた単結晶を引き上げ軸に沿った面で縦断し、その縦断面における欠陥の分布を調査することによって、最適引き上げ速度を選定して、その速度にて引き上げることが好ましい。
以下に、本発明の実施例を示す。
[実施例]
図1に模式的に示したシリコン単結晶製造装置にて、直径300mmのシリコン単結晶11の引き上げを行った。クーラー24の内径、クーラーの長さ、Ps、Cs、熱遮蔽体23の内径、及び、Msを表1に示す条件で、シリコン単結晶11の引き上げを行った。表1に示すシリコン単結晶11の引き上げ条件の具体的な例を表2に示す(実施例1及び2)。本実施例によるシリコン単結晶11の引き上げ速度と、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲を表3に示す。
[比較例]
Ms、Cs、Psを表2に示す以外は、実施例と同じ条件でシリコン単結晶11の引き上げを行った(比較例1〜4)。本比較例によるシリコン単結晶11の引き上げ速度と、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲を表3に示す。
Figure 2007284260
Figure 2007284260
Figure 2007284260
表3に示すように、比較例に対して、実施例の方が、シリコン単結晶11の引き上げ速度を速くすることができ、更には、結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲が広いことがわかる。従って、実施例の条件で行った引き上げ条件の方が、比較例の引き上げ条件よりも、結晶欠陥が少ないシリコン単結晶を安定的に製造することが可能であることがわかる。
本発明を実施するためにシリコン単結晶製造装置を模式的に示した断面図である。 結晶欠陥の少ないシリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲を示す図である。 横軸を固液界面の高さ、縦軸をMsとした場合の結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲の変化を示す図である。 横軸をPs、縦軸をMsとした場合の結晶欠陥の少ないシリコン単結晶の引き上げ速度の許容範囲の変化を示す図である。 「結晶中心部の温度勾配」と「結晶側面の温度勾配」とを説明するための部分破断図である。
符号の説明
2 チャンバ
9 シードホルダ
11 シリコン単結晶
11a 結晶中心線
11b 結晶側面
13 シリコン融液
21 ルツボ
22 ヒーター
23 熱遮蔽板
24 クーラー

Claims (11)

  1. CZ法によりシリコン融液からシリコン単結晶を引き上げて製造する方法であって、
    前記引き上げ時には、前記シリコン単結晶を囲むように配置されたクーラーと、当該クーラーの外側及び下側を囲むように配置される熱遮蔽体とによって、前記シリコン単結晶を冷却する冷却工程を行い、
    あらかじめ、前記クーラーの下側に設けられた熱遮蔽体の下面から前記シリコン融液の表面までの距離(以下、Ms)を調整することによって、結晶欠陥が少ない前記シリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲を決定するMs調整工程を行い、
    当該決定された許容範囲内の引き上げ速度で前記引き上げを行うシリコン単結晶の製造方法。
  2. 前記Ms調整工程において、更に、前記シリコン単結晶の引き上げ時の結晶中心の固液界面の高さに応じて前記Msを調整する請求項1記載のシリコン単結晶の製造方法。
  3. 前記Ms調整工程において、前記結晶欠陥が少ない前記シリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲は、ボイド欠陥が発生する引き上げ速度をVmax、転位クラスタ欠陥が発生する引き上げ速度をVminとして、Vmax−Vminで表される範囲である請求項1又は2記載のシリコン単結晶の製造方法。
  4. 前記Ms調整工程において、前記結晶欠陥が少ない前記シリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲の幅は、0.04mm/min以上である請求項1から3いずれか記載のシリコン単結晶の製造方法。
  5. 前記Ms調整工程において、前記引き上げるシリコン単結晶の直径をDとしたとき、前記Msを0.20D以上0.40D以下に調整する請求項1から4いずれか記載のシリコン単結晶の製造方法。
  6. 前記Ms調整工程において、前記引き上げるシリコン単結晶の直径をDとしたとき、
    (1)前記クーラーの内径を1.20D以上1.50D以下、
    (2)前記クーラーの引き上げ方向の長さを0.30D以上、
    (3)前記クーラーの下端から前記シリコン融液の表面までの距離(以下、Cs)を0.40D以上1.00D以下、
    (4)前記クーラーの外側を囲む熱遮蔽体の内径を1.15D以上1.50D以下、
    (5)前記Msを0.20D以上0.40D以下、
    となるように調整する請求項1から5いずれか記載のシリコン単結晶の製造方法。
  7. 前記Ms調整工程において、更に、前記クーラーの下面から、前記クーラーの下側に設けられた熱遮蔽体の上面までの距離(以下、Ps)を調整する請求項1から6いずれか記載のシリコン単結晶の製造方法。
  8. 前記Psを0.65D以下に調整する請求項7記載のシリコン単結晶の製造方法。
  9. 前記Psを0.45D以下に調整する請求項7記載のシリコン単結晶の製造方法。
  10. CZ法によるシリコン融液からのシリコン単結晶の引き上げにおいて、
    前記シリコン単結晶を囲むように配置されたクーラーと、当該クーラーの外側及び下側を囲むように配置される熱遮蔽体とによって、前記シリコン単結晶を冷却しながら前記引き上げを行う際に、
    あらかじめ、前記クーラーの下側に設けられた熱遮蔽体の下面から前記シリコン融液の表面までの距離(以下、Ms)を調整することによって、結晶欠陥が少ない前記シリコン単結晶が得られる引き上げ速度の許容範囲を決定する方法。
  11. CZ法によりシリコン融液からシリコン単結晶を引き上げて製造する方法であって、前記引き上げ時には、前記シリコン単結晶を囲むように配置されたクーラーと、当該クーラーの外側及び下側を囲むように配置される熱遮蔽体とによって、前記シリコン単結晶を冷却する冷却工程を行い、引き上げるシリコン単結晶の直径をDとしたとき、
    (1)前記クーラーの内径を1.20D以上1.50D以下、
    (2)前記クーラーの引き上げ方向の長さを0.30D以上、
    (3)前記クーラーの下端から前記シリコン融液の表面までの距離を0.40D以上1.00D以下、
    (4)前記クーラーの外側を囲む熱遮蔽体の内径を1.15D以上1.50D以下、
    (5)前記クーラーの下側に設けられた熱遮蔽体の下面から前記シリコン融液の表面までの距離を0.20D以上0.40D以下、
    とするシリコン単結晶の製造方法。
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