JP2007297251A - 成膜方法および被成膜基板 - Google Patents

成膜方法および被成膜基板 Download PDF

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Abstract

【課題】HVPE法で膜を成長させる方法において、基板の温度制御を容易にして、工程数を減少できる成膜方法および被成膜基板を提供する。
【解決手段】処理室110内の基板保持部10上に基板16を支持する工程と、基板16の下側に配置された加熱部材20で、基板16の外周縁16aを基板16の中心部16bより高い温度に加熱する加熱工程と、基板16上にHVPE法により膜を成長させる成膜工程とを備えている。加熱部材20は、それぞれ独立して温度制御可能な複数のヒータ14a,14b,14cを有し、加熱工程において、基板16は複数のヒータ14a,14b,14cで温度制御することが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、成膜方法および被成膜基板に関し、たとえばHVPE法により単結晶の膜を形成する成膜方法および被成膜基板に関する。
種々の物質の薄膜形成方法として、従来から気相成長法が提案されている。気相成長法として、たとえば特開平10−316499号公報(特許文献1)には、昇華法またはハロゲン化学輸送法(Chemical Vapor Transport:CVT法)で成長室の底部に配置した種結晶上にII−IV族化合物半導体結晶を成長させる方法が開示されている。特許文献1には、種結晶を底部に配置した保護板上に支持部材を用いずに載せ、保護板と成長室の側壁との隙間を0.5mm以下になるように調整し、種結晶の裏面の全面を保護板と隙間なく接触させて結晶成長を行なう方法が記載されている。特許文献1の成長方法によれば、種結晶裏面に隙間が存在しないので種結晶表面の一部が昇華して隙間に輸送させることを防止するとともに、種結晶を支持する部材等により種結晶に応力が加わることを抑制できる。そのため、結晶性に優れたII−IV族化合物半導体結晶を得られる。
また、III族窒化物半導体膜は、発光素子、電子素子、および半導体センサなどの半導体デバイスを形成するための材料として非常に有用である。このような膜を成長させるために、従来から、たとえばHVPE(Hydride Vapor Phase Epitaxy:ハイドライド気相成長)法を採用することができる。HVPE法は、MOVPE法と比較して、成長速度が速く、容易に膜を成長できる。
特開平10−316499号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示のII−IV族化合物半導体結晶の成長方法にHVPE法を適用すると、昇華法に比べてHVPE法は過飽和が高く、種結晶の側面におけるガスの対流が生じてしまうため、種結晶の側面に多結晶が発生してしまうという問題がある。種結晶の側面に多結晶が発生すると、多結晶化した側面などの外周部を取り除く工程が必要となる。すなわち、膜の成長過程において工程数が増加するという問題がある。
また、上記特許文献1に開示のII−IV族化合物半導体結晶の成長方法では、成長室に載置された種結晶の温度は、成長室越しに加熱されるので、種結晶の温度制御が難しいという問題がある。
それゆえ本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、HVPE法で膜を成長させる方法において、基板の温度制御を容易にして、工程数を減少できる成膜方法および被成膜基板を提供することである。
本発明の成膜方法は、支持する工程と、加熱工程と、成膜工程とを備えている。支持する工程は、処理室内の基板保持部上に基板を支持する。加熱工程は、基板の下側に配置された加熱部材で、基板の外周縁を基板の中心部より高い温度に加熱する。成膜工程は、基板上にHVPE法により膜を成長させる。
本発明の成膜方法によれば、支持された基板の下側に配置された加熱部材により、基板を直接加熱できるので、基板の温度制御を容易にできる。そのため、基板の外周縁を膜が成長しにくい温度まで加熱した状態で成膜することよって、過飽和の高いHVPE法により膜を成長させる場合であっても、多結晶が付着しやすい基板の外周縁に膜がほとんど成長しない。よって、多結晶の膜が付着した部分を取り除く工程を実施する必要がなくなるので、工程数を減少できる。
上記成膜方法において好ましくは、加熱部材は、それぞれ独立して温度制御可能な複数のヒータを有し、加熱工程において、基板は複数のヒータで温度制御している。
これにより、基板の表面において、結晶の成長しやすい温度になる部分と結晶を成長させない温度になる部分とに容易に調整できる。そのため、基板の中心部を単結晶で結晶性の良好な膜が成長しやすい温度に調整し、基板の外周縁を多結晶の膜が成長しにくい温度に調整することが容易にできる。よって、その状態で成膜工程を実施すると、基板の外周縁に多結晶がほとんど存在しないので、多結晶の膜が付着した部分を取り除く工程を実施する必要がなくなるので、工程数を減少できる。
上記成膜方法において好ましくは、成膜工程で形成される膜の最大厚みが1mm以上である。
これにより、基板の外周縁上に成長する多結晶からなる膜の厚みはほとんどない一方、基板の中心部上に成長する単結晶からなる膜の厚みを大きくできる。そのため、加工性などの利便性に優れた膜を得ることができる。
上記成膜方法において好ましくは、加熱工程は、基板の最も温度の高い部分と最も低い部分との温度差が50℃以上400℃以下となるように加熱している。
これにより、基板の最も温度の高い部分の上には、多結晶からなる膜がほとんど形成されない。一方、基板の最も温度の低い部分の上には、単結晶からなる膜が成長する。
上記成膜方法において好ましくは、基板は、シリコン、サファイヤ、炭化シリコン、窒化ガリウム、および窒化アルミニウムよりなる群から選ばれる1種以上の材質からなる。これにより、基板上に、非常に有用である単結晶からなる膜を得られる。
本発明の被成膜基板は、上記成膜方法により得られる膜がAlxInyGa(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1)である。
本発明の被成膜基板によれば、基板の外周縁上に多結晶からなる膜がほとんど形成されないとともに、基板の外周縁以外の表面上に単結晶からなるAlxInyGa(1-x-y)Nからなる膜が形成される。よって、単結晶の膜を備える非常に有用な被成膜基板を得られる。
このように、本発明の成膜方法によれば、HVPE法により膜を成長させる方法において、基板の温度制御を容易にできるので、基板の外周縁を膜が成長しにくい温度に加熱することよって、多結晶が付着しやすい基板の外周縁に膜がほとんど成長しない。よって、多結晶の膜が形成された部分を取り除く工程を実施する必要がなくなるので、工程数を減少できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態における成膜方法を示すフローチャートである。図2は、本発明の実施の形態における成膜方法に用いる成膜装置を示す概略図である。図3(A)は、本発明の実施の形態における基板保持部を示す断面図であり、(B)は、本発明の実施の形態における加熱部材を示す概略上面図である。図4(A)は、本発明の実施の形態における別の加熱部材を示す概略斜視図であり、(B)は、本発明の実施の形態における別の加熱部材を示す概略上面図であり、(C)は、本発明の実施の形態におけるさらに別の加熱部材を示す概略上面図である。なお、図3(B)、図4(B)、および図4(C)において、基板16を点線で示している。図5は、本発明の実施の形態における成膜工程後の基板保持部を示す断面図である。図1〜図5を参照して、本発明の実施の形態における成膜方法を説明する。
実施の形態における成膜方法は、処理室110内の基板保持部10上に基板16を支持する工程(S10)と、基板16の下側に配置された加熱部材20で、基板16の外周縁16aを基板16の中心部16bより高い温度に加熱する加熱工程(S20)と、基板16上にHVPE法により膜17を成長させる成膜工程(S30)とを備えている。
具体的には、たとえば図2に示す成膜装置100を用いて行なう。成膜装置100は、基板保持部10と、第1ガスボンベ101と、第2ガスボンベ102と、第1ガス入口103と、第2ガス入口104と、ソースボート105と、ヒータ106と、排気口107と、処理室110とを備えている。
なお、成膜装置100は、たとえば横型反応炉としている。基板保持部10は、処理室110の内部で横置きおよび縦置きのいずれかに配置されることが好ましい。実施の形態における成膜装置100では、基板保持部10は、たとえば縦置きに配置している。なお、特にこれらの構成に限定されず、たとえば、基板保持部10の台座11の裏面側を別の部材で保持することもできる。
実施の形態における成膜方法は、図1に示すように、まず、処理室110内の基板保持部10上に基板16を支持する工程(S10)を実施する。この工程(S10)では、たとえば図3(A)に示す基板保持部10に基板16を支持する。
図3(A)に示すように、基板保持部10は、たとえば台座11と、爪部材12と、加熱部材20とを備えている。台座11は、基板16を載置するための部材である。爪部材12は、基板16を台座11に保持するための部材である。加熱部材20は、たとえば保持台13と、ヒータ14と、支持部15とを有している。加熱部材20は、たとえば基板保持部10に埋め込まれ、ヒータ14は、基板16の下側(基板16が台座11に載置されている面と反対の面側)に配置されている。なお、基板保持部10は、基板16を支持できれば特にこの構成に限定されず、たとえば爪部材12のみであってもよい。また、基板支持部10は、たとえば処理室110と一体成形されていてもよい。
基板16は、シリコン、サファイヤ、炭化シリコン、窒化ガリウム、および窒化アルミニウムよりなる群から選ばれる1種以上の材質からなることが好ましい。これらの材質を用いると、後述する成膜工程(S30)でAlxInyGa(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1)からなる膜により被覆された被成膜基板を容易に得ることができる。
次に、基板16の下側に配置された加熱部材20で、基板16の外周縁16aを基板16の中心部16bより高い温度に加熱する加熱工程(S20)を実施する。加熱工程(S20)では、たとえば図3(A)および図3(B)に示す加熱部材20により実施する。
なお、基板16の外周縁16aとは、基板16の平面形状が円形または矩形であれば、円形または矩形の外周の端縁を意味する。また、基板16の中心部とは、基板16の平面形状の中心部分を意味し、基板16の平面形状が円形であれば円の中心を、基板16の平面形状が矩形であれば矩形の中心を意味する。
加熱部材20を構成している保持台13には、基板16を支持する面と対向する面側にヒータ14が配置されている。ヒータ14は、基板16の平面形状と相似形状とすることが好ましく、基板16の外周縁16aとほぼ同じ形状とすることがより好ましい。実施の形態では、基板16の平面形状が円形であるので、ヒータ14の平面形状も円形の加熱線としている。ヒータ14は、たとえば抵抗加熱ヒータを用いることができる。支持部15は、台座11に安定して取り付けるための部材である。
図3(A)および図3(B)に示すように、ヒータ14を基板16の外周縁16aの下側に配置して、基板16の下側から直接加熱することにより、基板の外周縁16aを結晶成長しにくい高温にできる。
加熱部材20が有しているヒータ14の数は特に限定されないが、加熱部材20は、それぞれ独立して温度制御可能な複数のヒータを有し、加熱工程(S20)において、基板16は複数のヒータで温度制御することが好ましい。複数のヒータとは、2以上のヒータであれば特に限定されないが、3〜6のヒータであることがより好ましい。3〜6のヒータを有していると、基板16の外周縁16aに多結晶からなる膜が成長しにくく、かつ基板16の中心部16bに単結晶が成長しやすい温度に制御しやすいからである。
加熱部材20が複数のヒータを有している場合には、たとえば図4(A)〜(C)に示すように、基板16の下側に3のヒータ14a,14b,14cを配置している。そして、図4(A)および図4(B)に示すように、基板16の外周縁16aの下側に配置されているヒータ14aを最も高温(多結晶の膜が成長しない温度)にして、基板16の外周縁16aから中心部16bに沿った方向に配置されているヒータ14b、14cを低い温度(単結晶の膜が成長しやすい温度)になるように制御する。
加熱部材30,40におけるヒータ14a,14b,14cの配置は、基板16の外周縁16aが多結晶の成長しにくい温度に制御できれば特にこれに限定されない。たとえば図4(C)に示すように、基板16における外周縁16aの一部およびその外部とを含む部分の下側にヒータ14aを配置してもよい。また、たとえば基板16の外部(たとえば爪部材12)の下側にヒータ14aを配置(図示せず)してもよい。この場合には、基板16の外周縁16aの下側にヒータ14bを配置するなどして、外周縁16aが高温となるように制御する。
加熱工程(S20)では、基板16の最も温度の高い部分と最も低い部分との温度差は、50℃以上400℃以下となるように加熱することが好ましく、50℃以上200℃以下となるように加熱することがより好ましい。50℃以上とすることによって、基板16の中心部16bで単結晶からなる膜を成長させるとともに、外周縁16aで多結晶からなる膜をより成長させにくくできる。一方、400℃以下とすることによって、基板16の外周縁16aで多結晶の膜を成長させないとともに、中心部16bで単結晶の膜をより成長させやすくなる。200℃以下とすることによって、基板16の中心部16bで単結晶の膜をより一層成長させやすくなる。
加熱工程(S20)では、基板16の表面の温度を制御するために、たとえば外周縁16aおよび中心部16bの少なくとも2箇所での温度を測定している。温度の測定には、たとえば熱電対などを用いることができる。
次に、基板16上にHVPE法により膜を成長させる成膜工程(S30)を実施する。成膜工程(S30)を実施することにより、図5に示すように、基板16上に成長した膜17が形成されている被成膜基板50を得ることができる。
具体的には、図2に示すように、まずソースボート105に原料を供給する。そして、ソースボート105を加熱する。そして、第2ガス入口104を開ける。そして、第2ガス入口104から供給される第2ガスボンベに貯蔵されている第2ガスとソースボート105の原料とを反応させて反応ガスを生成する。そして、第1ガス入口103を開ける。そして、反応ガスと第1ガス入口103から供給される第1ガスボンベ101に貯蔵されている第1ガスとを基板16の被成膜面に当たるように流して(供給して)反応させる。なお、基板16に供給されるガスの流れは、常に一定となるようにすることが好ましい。また、ヒータ106により、成膜装置100の内部をたとえば700℃以上1500℃以下の適切な速度で成膜する温度で加熱する。また、排気口107で、反応後のガスを外部に排出する。
加熱工程(S20)実施後の基板16について成膜工程(S30)を実施すると、基板16上に成長した膜17は、図5に示すように、基板16の外周縁16aから中心部16bに向かって、成長した膜17の厚みが徐々に大きくなっている。また、基板16の外周縁16a上には多結晶の膜が存在しない。また、基板16上に成長した膜17は単結晶からなる。さらに、膜17は結晶性に優れている。
膜17の成長速度をたとえば100μm/hr程度まで大きくすると、成膜工程(S30)で形成される膜17の最大厚みDが大きくなる。厚みの大きい膜17を形成することができれば、膜17を分割することによって、複数の単結晶からなる膜17を同時に得られる。なお、分割の方法としては、たとえば切断またはへき開などの方法を用いることができる。切断とは、電着ダイヤモンドホイールの外周刃を持つスライザーなどで機械的に膜17を分割することをいう。へき開とは、結晶格子面に沿って膜17を分割することをいう。
成膜工程(S30)で形成される膜17の最大厚みDは、1mm以上であることが好ましく、3mm以上7mm以下であることがより好ましい。最大厚みDを1mmとすることによって、多結晶からなる膜が存在しないとともに、加工性などの利便性が良い単結晶の膜17が得られる。最大厚みDを3mm以上とすることによって、利便性のより良い単結晶の膜17が得られる。一方、7mm以下とすることによって、容易に膜17を得ることができる。なお、最大厚みDは、基板16の中心部16b上に形成される膜17の厚みとなる。
また、成膜工程(S30)では、第1ガスの流量、第2ガスの流量、原料の種類、または原料の量などを調整することにより、膜17の厚みや膜17の材質などを適宜変更できる。
なお、実施の形態では、加熱工程(S30)後に成膜工程(S30)を実施しているが、特にこれに限定されない。たとえば、成膜工程(S30)における成膜の準備(たとえば原料の供給、処理室の加熱など)を実施した後に、加熱工程(S20)を実施し、その後に成膜工程(S30)における基板上に結晶を成長させる成膜を実施してもよい。
上記工程(S10〜S30)を実施することにより、基板16上に単結晶からなる膜17を成長させて、被成膜基板50を製造できる。特に、準備工程(S10)で、シリコン、サファイヤ、炭化シリコン、窒化ガリウム、および窒化アルミニウムよりなる群から選ばれる1種以上の材質からなる基板16を準備する場合には、上記成膜方法(S10〜S30)によりAlxInyGa(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1)からなる膜17を基板16上に形成した被成膜基板50を得ることができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態における成膜方法によれば、処理室110内の基板保持部10上に基板16を支持する工程(S10)と、基板16の下側に配置された加熱部材20で、基板16の外周縁16aを基板16の中心部16bより高い温度に加熱する加熱工程(S20)と、基板16上にHVPE法により膜17を成長させる成膜工程(S30)とを備えている。支持された基板16の下側に配置された加熱部材20により、基板16を直接加熱できる。そのため、基板保持部10の処理室110内での配置などの条件によらずに、基板16の温度制御を容易にできる。過飽和の高いHVPE法により膜17を成長させる場合であっても、基板16の外周縁16aに膜が成長しにくい温度まで加熱するような温度制御をした状態で膜17を成長させる場合には、多結晶が付着しやすい基板16の外周縁16aに膜17がほとんど成長しない。よって、多結晶からなる膜が形成された部分を取り除く工程を実施する必要がなくなるので、工程数を減少できる。
上記成膜方法において好ましくは、加熱部材20は、それぞれ独立して温度制御可能な複数のヒータ14a,14b,14cを有し、加熱工程(S20)において、基板16は複数のヒータ14a,14b,14cで温度制御している。これにより、基板16の表面において、結晶の成長しやすい温度になる部分と結晶を成長させない温度になる部分とに容易に調整できる。そのため、基板16の中心部16bを単結晶で結晶性の良い膜の成長しやすい温度に調整し、基板16の外周縁16aを多結晶からなる膜を成長させない温度に調整することが容易にできる。よって、基板16の外周縁16aに多結晶をほとんど存在させないために、多結晶の膜を除去する工程を実施する必要がなくなるので、工程数を減少できる。
上記成膜方法において好ましくは、成膜工程(S30)で形成される膜17の最大厚みDが1mm以上である。これにより、基板16の外周縁16a上に成長する多結晶からなる膜17の厚みはほとんどない一方、基板16の中心部16b上に成長する単結晶からなる膜17の厚みを大きくできる。そのため、厚みの大きい膜17を分割などをすることによって、複数の単結晶からなる膜17を同時に得られるため、加工性などの利便性に優れた膜17を得ることができる。
上記成膜方法において好ましくは、加熱工程(S20)は、基板16の最も温度の高い部分と最も低い部分との温度差が50℃以上400℃以下となるように加熱している。これにより、基板16の最も温度の高い部分の上には、多結晶からなる膜がほとんど形成されない。一方、基板16の最も低い部分の上には、結晶性の良い膜が成長する。
上記成膜方法において好ましくは、基板16は、シリコン、サファイヤ、炭化シリコン、窒化ガリウム、および窒化アルミニウムよりなる群から選ばれる1種以上の材質からなる。これにより、基板16上に非常に有用であるとともに、単結晶からなる膜17を得られる。
本発明の被成膜基板50は、上記成膜方法(S10〜S30)により得られる膜がAlxInyGa(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1)である。これにより、基板16の外周縁16a上に多結晶の膜がほとんど形成されないとともに、基板16の外周縁16a以外の表面上には単結晶のAlxInyGa(1-x-y)Nからなる膜17が形成される。このような膜17は、たとえば発光ダイオード、レーザダイオードなどの発光素子、整流器、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ、HEMT(High Electron Mobility Transistor:高電子移動度トランジスタ)などの電子素子、温度センサ、圧力センサ、放射線センサ、可視−紫外光検出器などの半導体センサ、SAWデバイス(Surface Acoustic Wave Device:表面弾性波素子)などに用いることができる。よって、単結晶の非常に有用な膜を備える被成膜基板50を得られる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、実施の形態における成膜方法にしたがって、被成膜基板を製造した。具体的には、まず、処理室110内の基板保持部10上に基板16を支持する工程(S10)を実施した。支持する工程(S10)では、平面形状が2インチの円形で、厚みが400μmであるGaNからなる基板16を準備した。そして、図4(A)および図4(B)に示すような3のヒータを有する加熱部材30を備える基板保持部10上に、基板16を支持した。
次に、基板16の下側に配置された加熱部材30で、基板16の外周縁16aを基板16の中心部16bより高い温度に加熱する加熱工程(S20)を実施した。加熱工程(S20)では、基板16の外周縁16aの温度を1200℃、中心部16bの温度を1150℃として、温度の高い部分と最も低い部分との温度差を50℃となるように加熱した。この温度制御は、基板16の外周縁16aと中心部16bとの温度を熱電対で測定して調整した。
次に、基板16上にHVPE法により膜17を成長させる成膜工程(S30)を実施した。具体的には、NH3ガスを内部に充填した第1ガスボンベ101と、HClを内部に充填した第2ガスボンベ102とを準備した。そして、ソースボート105にGaNを充填し、800℃に加熱した。次に、第2ガス入口104を開けて、第2ガス入口から供給されるHClガスとソースボート105のGaとを式(1)のように反応させて、GaClガスを生成した。
Ga+HCl=GaCl+1/2H2・・・・・式(1)
そして、第1ガス入口103を開けて、加熱工程(S20)で温度制御された基板16に生成したGaClガスと第1ガス入口103から供給されるNH3ガスとを基板16の被成膜面に当たるように流して、被成膜面上で下記の式(2)のように反応させて、基板16の被成膜面上に最大厚みDが1mmのGaN結晶からなる膜を成膜した。
GaCl+NH3=GaN+HCl+H2・・・・・式(2)
なお、HClガスおよびNH3ガスの分圧を調整し、多結晶が被成膜面に付着せず、かつ膜17の成長速度が20μm以上となるようにした。
以上の工程(S10〜S30)を実施することにより、基板16上にGaNからなる膜17を成長させた実施例1の被成膜基板30を得た。
(比較例1)
比較例1は、基本的には実施例1と同様の構成を備えていたが、基板16の外周縁16aを加熱できる加熱部材を備えていない成膜装置を用いて被成膜基板を製造した点においてのみ異なる。具体的には、加熱工程(S20)において、基板16の中心部16bの下側に1のヒータを配置して、基板16の中心部16bを加熱した。
(評価方法)
実施例1および比較例1の被成膜基板において、微分干渉顕微鏡で観察することで、多結晶からなる膜が存在しているかを確認した。
また、実施例1および比較例1の被成膜基板において、成長させた膜の表面を研磨した後に、透過型電子顕微鏡を用いて、転位密度を測定した。
(評価結果)
実施例1の被成膜基板には、基板の外周縁上に多結晶の付着した膜は全くなく、単結晶からなる膜を形成できた。また、転位密度は5×105[個/cm2]と良好であった。一方、比較例1の被成膜基板は、転位密度は5×105[個/cm2]と良好であったものの、基板の外周縁上に多結晶からなる膜が成長した。
以上説明したように、実施例によれば、基板の外周縁を基板の中心部より高い温度に加熱して成膜することによって、基板の外周縁上に多結晶からなる膜を成長させないとともに、基板の外周縁以外の部分上に単結晶からなり、結晶性の良好な膜を成長できることが確認できた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態における成膜方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における成膜方法に用いる成膜装置を示す概略図である。 (A)は、本発明の実施の形態における基板保持部を示す断面図であり、(B)は、本発明の実施の形態における加熱部材を示す概略上面図である。 (A)は、本発明の実施の形態における別の加熱部材を示す概略斜視図であり、(B)は、本発明の実施の形態における別の加熱部材を示す概略上面図であり、(C)は、本発明の実施の形態におけるさらに別の加熱部材を示す概略上面図である。 本発明の実施の形態における成膜工程後の基板保持部を示す断面図である。
符号の説明
10 基板保持部、11 台座、12 爪部材、13 保持台、14,14a,14b,14c ヒータ、15 支持部、16 基板、16a 外周縁、16b 中心部、17 膜、20,30,40 加熱部材、50 被成膜基板、100 成膜装置、101 第1ガスボンベ、102 第2ガスボンベ、103 第1ガス入口、104 第2ガス入口、105 ソースボート、106 ヒータ、107 排気口、110 処理室。

Claims (6)

  1. 処理室内の基板保持部上に基板を支持する工程と、
    前記基板の下側に配置された加熱部材で、前記基板の外周縁を前記基板の中心部より高い温度に加熱する加熱工程と、
    前記基板上にHVPE法により膜を成長させる成膜工程とを備える、成膜方法。
  2. 前記加熱部材は、それぞれ独立して温度制御可能な複数のヒータを有し、
    前記加熱工程において、前記基板は前記複数のヒータで温度制御する、請求項1に記載の成膜方法。
  3. 前記成膜工程で形成される前記膜の最大厚みが1mm以上である、請求項1または2に記載の成膜方法。
  4. 前記加熱工程は、前記基板の最も温度の高い部分と最も低い部分との温度差が50℃以上400℃以下となるように加熱する、請求項1〜3のいずれかに記載の成膜方法。
  5. 前記基板は、シリコン、サファイヤ、炭化シリコン、窒化ガリウム、および窒化アルミニウムよりなる群から選ばれる1種以上の材質からなる、請求項1〜4のいずれかに記載の成膜方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の成膜方法により得られる膜がAlxInyGa(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1)である、被成膜基板。
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