JP2007305237A - 磁気記録媒体用塗料組成物及びそれを用いてなる磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体用塗料組成物及びそれを用いてなる磁気記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】分散性、流動性、保存安定性を改善した磁気記録媒体用塗料組成物、および高平滑な磁気記録媒体用塗膜の提供。
【解決手段】リン酸エステル化合物、有機色素誘導体または複素芳香環誘導体、カーボンブラック、結合剤、および溶剤を含有してなる磁気記録媒体用塗料組成物であって、前記リン酸エステル化合物がアルコール類、ε−カプロラクトン単量体およびリン酸類を原料として合成されることを特徴とする磁気記録媒体用塗料組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、磁気記録媒体用塗料組成物及びそれを用いてなる磁気記録媒体に関する。
近年、磁気記録媒体、特にデータストレージテープ、ビデオテープの高記録容量化、高画質化に伴い、記録波長の短波長化、記録トラック幅の狭トラック化による高密度化が図られている。磁気記録媒体の記録特性向上には、強磁性粉末の磁気特性の改良、表面の平滑化などがあり種々の改良がなされている。また短波長化に伴い磁性層の厚みが厚いと出力が低下する自己減磁損失、厚み損失の問題が大きくなっており、磁性層の薄層化が求められてきている。
しかしながら磁性層を薄くすると、支持体の影響を受けやすくなり電磁変換特性の悪化を及ぼす。このため支持体に非磁性下層、磁性層の順に積層するいわゆる重層塗布型磁気記録媒体が使用されることが多くなってきている。これにより支持体の表面状態が磁性層表面に現れにくくなり磁性層薄膜の平滑性を向上させることができる。また現在ビデオテープ等の磁気記録媒体の磁気テープ終端検出は光透過率の差を検知することにより行われている。磁気記録媒体の薄層化、磁気記録媒体に分散されている強磁性粉末の微粒子化により磁気記録層の光透過率が大きくなるとテープ終端検出が困難になるため、磁性層または非磁性層にカーボンブラック等を添加して光透過率を小さくすることが行われている。また磁気記録媒体の表面電気抵抗値が高いと帯電により磁気記録媒体製造時や使用時に切断くずや粉塵等が磁気記録媒体表面に付着し、その結果ドロップアウトが増加する。そのため磁気記録媒体の表面電気抵抗値を下げる目的でもカーボンブラックが使用されている。
一方、磁気記録媒体にはテープの走行安定性を付与する目的でバック層を設けることが行われている。バック層においても上述した表面電気抵抗の低下による帯電防止、磁気テープ終端検出のためカーボンブラックが使用されている。
上述のように磁気記録媒体におけるバック層ではカーボンブラックが重要な役割を担うが、バック層としての表面平滑性等の要求が年々厳しくなってきており、その機能を発揮するためにはカーボンブラックを微細に分散する必要がある。しかしカーボンブラックは微細なほど分散安定化が難しく、形成された非磁性下層またはバック層の塗膜表面の平滑性が不十分だと磁性層薄膜の平滑性を荒らす原因となり、電磁変換特性等の記録特性の低下をもたらす。
そこでこれら磁気記録媒体用塗料組成物においてカーボンブラックの分散性を改善するため種々の検討が行われている。特許文献1ではバック層に、特許文献2では、バック層、磁性層、またはその下塗り層にカーボンブラックと特定の有機色素化合物を含有することによりカーボンブラックの分散性を改善し平滑性を向上することが開示されている。しかし、これらの有機色素誘導体を単に分散剤として使用するだけでは、平滑性や塗料の経時安定性が充分でない場合があり、特に経時した塗料を塗布した場合には平滑性が低下する為、塗料の使用期限が限定される、保存環境が制限されるなどの問題があった。
特開昭61−224136号報 特開平1−232524号報
本発明が解決しようとする課題は、磁気記録媒体用塗料組成物に関して分散性、流動性、保存安定性を改善し、高平滑な塗膜を得ることである。
本発明の少なくともカーボンブラック、結合剤、溶剤、下記一般式(1)で示される塩基性官能基含有有機色素誘導体または複素芳香環誘導体、下記一般式(2)で示されるリン酸エステルを含有することを特徴とする磁気記録媒体用塗料組成物に関する。
一般式(1)
P−[X1−(CH2m−N(R1,R2)]n
式中の記号は下記の意味を表す。
P;有機色素残基、またはアントラキノン残基、または置換基を有していてもよい複素環、または置換基を有していてもよい芳香族環
1;−CH2NH−、−SO2NH−、−CH2NHCO−、−CH2NHCOCH2NH−、−CONH−から選ばれる2価の連結基
1,R2;それぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、アリール基、またはR1,R2で窒素原子または酸素原子を含んでも良い複素環
m;1〜4の整数
n;1〜4の整数
一般式(2)

式中の記号は下記の意味を表す。
3;数平均分子量500〜30000のポリエーテルおよび/またはポリエステル
y;1または2の整数
更にはカーボンブラック100重量部に対し、一般式(1)で示される塩基性官能基含有有機色素誘導体または複素芳香環誘導体が0.5から20重量部、一般式(2)で示されるリン酸エステルが0.5から40重量部であることを特徴とする磁気記録媒体用塗料組成物に関する。
更にはカーボンブラック100重量部に対し、結合剤として少なくとも5から150重量部のポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする磁気記録媒体用塗料組成物に関する。
更にはy=1である一般式(2)で示されるリン酸エステルとy=2である一般式(2)で示されるリン酸エステルの存在比が100:0〜100:30である磁気記録媒体用塗料組成物に関する。
更にはR3が数平均分子量500〜10000のポリカプロラクトンである磁気記録媒体用塗料組成物に関する。
更には、カーボンブラック、結合剤、溶剤、塩基性官能基含有有機色素誘導体または複素芳香環誘導体、およびリン酸エステル化合物を含有してなる磁気記録媒体用塗料組成物であって、前記の塩基性官能基含有有機色素誘導体または複素芳香環誘導体が上記一般式(1)で示され、前記のリン酸エステル化合物が、ラウリルアルコール、n−ヘキサノール、ヘキサデシルアルコール、エチレングリコールモノブチルエーテルおよびエチレングリコールモノドデシルエーテルの群から選ばれる一種以上の化合物と、ε−カプロラクトン単量体と、ポリリン酸とを原料として合成されることを特徴とする磁気記録媒体用塗料組成物に関する。
更には非磁性支持体の一方の面に、非磁性粉末が結合剤に分散されてなる厚さ2.5μm以下の非磁性下層と強磁性粉末が結合剤に分散されてなる厚さ0.3μm以下の磁性層とが重層された構成を少なくとも有する磁気記録媒体において、該非磁性下層の形成用塗料組成物が本発明による磁気記録媒体用塗料組成物を用いてなることを特徴とする磁気記録媒体に関する。
更には非磁性支持体に対し互いに反対面に磁性層とバック層とを有する磁気記録媒体であって、該バック層が本発明による磁気記録媒体用塗料組成物を用いてなることを特徴とする磁気記録媒体に関する。
本発明の実施により得られる磁気記録媒体用塗料組成物は、特定の官能基を含む有機色素誘導体または複素芳香環誘導体とリン酸エステル基をその骨格中に含む樹脂を同時に使用しない分散体に比べて、良好な塗料の分散性、流動性、保存性及び塗膜の平滑性を示した。
本発明の磁気記録媒体用塗料組成物は、カーボンブラック、結合剤、溶剤、上記一般式(1)で示される塩基性官能基含有有機色素誘導体または複素芳香環誘導体、および上記一般式(2)で示されるリン酸エステルを含有してなる。
特に、本発明は、上記一般式(1)で示される塩基性官能基含有有機色素誘導体または複素芳香環誘導体、および上記一般式(2)で示されるリン酸エステルを併用することを特徴とする。
上記一般式(2)で示されるリン酸エステルは、片末端に水酸基を有するポリエーテルおよび/またはポリエステルのリン酸エステル化により得ることができる。
片末端に水酸基を有するポリエーテルは、モノアルコールにアルキレンオキサイドを付加することによって、また片末端に水酸基を有するポリエステルは、モノアルコールを開始剤として、ε−カプロラクトンの開環付加することによって得ることができる。
モノアルコールとしては分子内に1つの水酸基を持つものであれば特に限定されるものではなく、1級、2級、3級アルコール及びまたはグリコールエーテルまたはノニオン乳化剤の何れも使用可能である。例えば、アルコールとしてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、アミルアルコール、ヘキサノール、1‐ヘキサデカノール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等並びにその混合物が用いられる。特に、ヘキサノール、1‐ヘキサデカノール、またはラウリルアルコールなどが好ましい。
グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノドデシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。特に、エチレングリコールモノブチルエーテルまたはエチレングリコールモノドデシルエーテルなどが好ましい。
アルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−、1,4−、2,3−又は1,3−ブチレンオキサイド及びこれらの2種以上の併用系が用いられる。2種以上のアルキレンオキサイドを併用するときの結合形式はランダム及び/又はブロックのいずれでもよい。アルキレンオキサイドとして好ましいものは、エチレンオキサイド単独及びエチレンオキサイドと他のアルキレンオキサイドとの併用(ブロック及び/又はラダム付加)である。アルキレンオキサイドの付加数は、モノアルコールの水酸基1個当り、通常1〜300、好ましくは2〜250、特に好ましくは10〜100の整数である。
アルキレンオキサイドの付加は、公知の方法、例えばアルカリ触媒の存在下、100〜200℃の温度で行なうことができる。片末端に水酸基を有するポリエーテル中の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位の含量は、通常5〜99.8%、好ましくは8〜99.6%、特に好ましくは10〜98%である。ポリオキシアルキレン鎖中のオキシエチレン単位の含量は、通常5〜100%、好ましくは10〜100%、さらに好ましくは50〜100%、特に好ましくは60〜100%である。市販品としては、日本油脂社製ユニオックスシリーズなどがある。
片末端に水酸基を有するポリエステルは、モノアルコールを開始剤として、ε−カプロラクトンを開環付加することによって得ることができる。ε−カプロラクトンの付加反応は、公知の方法、例えば、脱水管、コンデンサを接続した反応器にモノアルコール、ε−カプロラクトン、重合触媒を仕込み、窒素気流下で行うことができる。低沸点のモノアルコールを用いる場合には、オートクレーブを用いて加圧下で反応させることができる。反応には、無溶剤またはトルエン、キシレンの様な適当な脱水溶媒を使用することもできる。反応に使用した溶媒は、反応終了後、蒸留等の操作により取り除くか、あるいはそのまま製品の一部として使用することもできる。
反応温度は120℃〜220℃、好ましくは、160℃〜210℃の範囲で行う。反応温度が120℃以下では反応速度がきわめて遅く、220℃以上ではε−カプロラクトンの付加反応以外の副反応、たとえばε−カプロラクトン付加体のε−カプロラクトンモノマーへの分解、環状のε−カプロラクトンダイマーの生成等が起こりやすい。
モノアルコール1モルに対するε−カプロラクトンの付加モル数は、1〜50モル、好ましくは、3〜20モルである。付加モル数が、1モルより少ないと、分散剤としての効果を得ることができず、50モルより大きいと反応物の分子量が大きくなりすぎ、分散性、流動性の低下を招く。
本発明の一般式(2)におけるRは数平均分子量500〜30000のポリエーテルおよび/またはポリエステルである。
重合触媒としては、例えば、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムヨード、テトラブチルアンモニウムヨード、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムヨードなどの四級アンモニウム塩、テトラメチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラメチルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラメチルホスホニウムヨード、テトラブチルホスホニウムヨード、ベンジルトリメチルホスホニウムクロリド、ベンジルトリメチルホスホニウムブロミド、ベンジルトリメチルホスホニウムヨード、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムヨードなどの四級ホスホニウム塩の他、トリフェニルフォスフィンなどのリン化合物、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウムなどの有機カルボン酸塩、ナトリウムアルコラート、カリウムアルコラートなどのアルカリ金属アルコラートの他、三級アミン類、有機錫化合物、有機アルミニウム化合物、有機チタネート化合物、及び塩化亜鉛などの亜鉛化合物等が挙げられる。触媒の使用量は 0.1ppm〜3000ppm、好ましくは1ppm〜100ppmである。触媒量が3000ppm以上となると、樹脂の着色が激しくなり、 製品の安定性に悪影響を与える。逆に、触媒の使用量が1ppm以下では環状エステルの開環重合速度が極めて遅くなるので好ましくない。
得られた片末端に水酸基を有するポリエーテルおよび/またはポリエステルは、五酸化リン、ポリリン酸、オルトリン酸、オキシ塩化リン等のリン酸化剤を1種あるいは2種以上組み合わせて反応させることによりリン酸エステル化を行うことができる。中でも、塩酸ガス等の副生がなく、特殊な設備が不要であることから、オルトリン酸、ポリリン酸及び五酸化リンからなる群より選ばれる1種以上のリン酸エステル化剤が好ましい。なかでもオルトリン酸換算含有量116%のポリリン酸が好ましい。
リン酸エステル化剤の仕込み比は、片末端に水酸基を有するポリエーテルおよび/またはポリエステルの水酸基に対する、リン酸エステル化剤中のリン原子のモル比が0.5〜1.5であることが好ましく、1.0〜1.3であることが更に好ましく、1.05〜1.2であることが最も好ましい。これは、エポキシ基に対するリン原子の比が0.5未満では、水酸基に対するリン酸エステル化が不十分となったり、リン酸ジエステルの副生量が増加したりする場合があり、1.5を超えると、添加量に見合う増量効果は得られないからである。
本合成により、y=1である一般式(2)で示されるリン酸エステルとy=2である一般式(2)で示されるリン酸エステルの混合物を得ることが出来る。その存在比は重量比で100:0〜100:30が好ましく、100:30以上にy=2のリン酸エステル成分が多くなると十分な分散性能が得られなくなる。
次に、本発明で用いられる塩基性官能基含有有機色素誘導体および複素芳香環誘導体(以下、単に誘導体と称することもある。)は下記一般式(1)で表される。
一般式(1)
P−[X1−(CH2)m−N(R1,R2)]n

式中の記号は下記に定義される。
P;有機色素残基、またはアントラキノン残基、または置換基を有していてもよい複素環、または置換基を有していてもよい芳香族環
1;−CH2NH−、−SO2NH−、−CH2NHCO−、−CH2NHCOCH2NH−、−CONH−から選ばれる2価の連結基
1,R2;それぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、若しくはアリール基、またはR1およびR2が一体となった窒素原子または酸素原子を含んでも良い複素環
m;1〜4の整数
n;1〜4の整数
一般式(1)中のPの有機色素残基はフタロシアニン系色素、アゾ系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、アントラピリミジン系色素、アンサンスロン系色素、インダンスロン系色素、フラバンスロン系色素、ペリレン系色素、ペリノン系色素、チオインジコ系色素、イソインドリノン系色素、トリフェニルメタン系色素等の顔料骨格または染料骨格が挙げられる。また、複素環または芳香族環としては例えば、チオフェン、フラン、ピリジン、ピラゾール、ピロール、イミダゾール、イソインドリン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、ベンズチアゾール、ベンズトリアゾール、インドール、キノリン、カルバゾール、アクリジン、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、フェナントレン等が挙げられる。
本発明における磁気記録媒体用塗料組成物は一般式(1)の誘導体及び一般式(2)のリン酸エステルの他、少なくともカーボンブラックと結合剤、溶剤を有し、カーボンブラック以外の非磁性粉末を1種または2種以上使用してもよい。
非磁性粉末の例としてはグラファイト、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、アルミナ、シリカ、窒化珪素、炭化珪素等が使用できる。これら非磁性粉末の平均粒子径は5〜1000nmであるが、非磁性下層の場合には10〜500nmが好ましく、更に非磁性粒子が球状の場合には平均粒子径80nm以下が好ましく、針状粒子の場合には平均長軸径が300nm以下のものが好ましい。これらの非磁性粉末には必要に応じて無機化合物、有機化合物で表面処理を施してもよい。特にアルミニウムの水酸化物または酸化物、珪素の水酸化物または酸化物から選ばれた1種または2種以上で被覆処理することが好ましい。
本発明に用いるカーボンブラックとしては、市販のファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどの各種のものを用いることができる。また、通常行われている各種前処理(気相プラズマ処理、液相酸化処理等)されたカーボンブラックも使用できる。また、本発明に使用するカーボンブラックは、粉状品、粒状品いずれの形態であってもよい。また、酸性、中性、塩基性を問わないが、一般式(1)で示される誘導体のカーボンブラックに対する吸着性、脱着性を考えた場合、表面官能基の少ない中性カーボンが好ましい。また、カーボンブラックの粒径としては、通常のインキや塗料に用いるカーボンブラックの粒径範囲と同様に5〜1000nmが好ましく、特に、10〜500nmが好ましい。ただし、ここでいう粒径は、電子顕微鏡などで測定された平均一次粒子径を示し、この物性値は一般にカーボンブラックの物理的特性を表すのに用いられている。
また、本発明における磁気記録媒体用塗料組成物をバック層として使用した場合、摩擦係数を調整し平滑性と走行性のバランスをとるため、平均一次粒子径が10〜50nmのカーボンブラックまたは非磁性粉末と平均一次粒子径が50〜500nmのカーボンブラックまたは非磁性粉末を2種以上組み合わせてもよい。
本発明における磁気記録媒体用塗料組成物には従来公知の分散剤、潤滑剤、研磨剤、防黴剤等の添加剤を含有してもよい。
カーボンブラックと一般式(1)で示される誘導体及び一般式(2)で示されるリン酸エステルの比率は、カーボンブラック100重量部に対し、一般式(1)で示される誘導体が0.5〜20重量部、一般式(2)で示されるリン酸エステルが0.5〜40重量部であることが好ましく、この範囲以外では得られる組成物は保存安定性不良や、該組成物を塗布して得られる媒体の平滑性が劣るものとなる。
本発明に用いられる結合剤はカーボンブラック100重量部に対し、結合剤として少なくとも5〜150重量部のポリウレタン樹脂を含有する事が好ましい。その他の結合剤については特に限定されるものではないが、磁気記録媒体に用いられる従来公知の樹脂を結合剤として組み合わせて使用できる。例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリロニトリル、スチレン、ビニルビチラール、ビニルアセタール等を構成単位として含む重合体または共重合体、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコン樹脂、硝化綿等の繊維素系樹脂が挙げられる。
また、媒体形成時に樹脂架橋剤として、ポリイソシアネートを組み合わせてもよい。ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、オルトトルイジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のイソシアネート類、またいわゆるブロック剤でブロックされたイソシアネート類またこれらのイソシアネート類とポリアルコールとの生成物、またイソシアネート類の縮合によって生成したポリイソシアネート等を使用できる。これらのイソシアネート類は結合剤中の極性基と反応することによって3次元的に架橋し、塗膜の強度、耐久性を高める効果がある。
本発明に用いられる有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、具体例としては磁気記録媒体用塗料に汎用的に使用されているメチルエチルケトン、トルエン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン等の任意比率の混合溶媒を使用することができる。これらの有機溶剤は必ずしも100%純粋である必要はなく、主成分以外にも異性体、未反応物、副反応物、分解物、酸化物、水分等の不純物が微量含まれていてもかまわない。
本発明における磁気記録媒体用塗料組成物の製造方法としては、従来公知の混練り機、分散機を使用した製造工程を用いることができる。使用する分散機の例としては、2本ロールミル、3本ロールミル、ニーダー、加圧ニーダー、連続ニーダー、エクストルーダー、連続エクストルーダー、ボールミル、アトライター、サンドミル、コボールミル、アジテーターミル、スーパーミル、ショットミル、ピンミル、ジェットミル、ディスクミル、ホモジナイザー、バスケットミル、ペブルミル、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、プラネタリーミキサー、ディゾルバー、超音波分散機などを単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の磁気記録媒体用塗料組成物は、非磁性下層用塗料組成物となる。また、非磁性支持体の一方の面に、非磁性粉末分散が上記の磁気記録媒体用塗料組成物に分散されてなる厚さ2.5μm以下の非磁性下層と強磁性粉末が結合剤に分散されてなる厚さ0.3μm以下の磁性層とが重層された構成を少なくとも有する磁気記録媒体も本発明の態様である。
また、本発明における磁気記録媒体用塗料組成物は、バック層用塗料組成物となる。また、非磁性支持体に対し互いに反対面に磁性層と上記の磁気記録媒体用塗料組成物を用いてなるバック層とを有する磁気記録媒体も本発明の態様である。
本発明における磁気記録媒体の磁性層は、強磁性粉末をバインダーに分散させた磁性塗料を塗布、乾燥するか、蒸着やスパッタリングにより金属薄膜を形成する方法により得られる。強磁性粉末としては、金属磁性粉末、酸化鉄、炭化鉄、バリウムフェライトなどの磁性をもつものであれば特に制限はなく、形状も球状、針状、板状等任意に選択して使用できる。これらの強磁性粉末には必要に応じて無機化合物、有機化合物で表面処理してもよい。また磁性層にはカーボンブラックや従来公知の潤滑剤、研磨剤、分散剤等の添加剤を含有させることができる。また蒸着またはスパッタリングにより形成される金属薄膜としてはFe、Co、及びNi等の強磁性金属ならびにこれらの合金からなるものがあり、単層であっても多層であってもよい。また蒸着層の上層にスパッタリング,CVD法等による保護膜を形成してもよく、従来公知の潤滑層を形成してもよい。
次に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。各例において、特に指定しない限り「部」とは重量部を、「%」とは重量%をそれぞれ表す。
実施例中の有機色素誘導体および複素芳香環誘導体については既に公知の方法で得られたものを用いた。
製造例1
窒素ガス導入管、コンデンサ、攪拌機を備えた反応容器に、ラウリルアルコール186g、ε−カプロラクトンモノマー571g、テトラブチルチタネート0.6gを仕込み、窒素ガスで置換した後、120℃で3時間加熱、撹拌した。カプロラクトンモノマーの消失を、テトラハイドロフランを溶離液とするGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)のRI検出器により確認した。40℃以下に冷却した後、オルトリン酸換算含有量116%のポリリン酸84.5グラムと混合し、徐々に昇温し、80℃で6時間、攪拌しながら加熱し、リン酸エステル化合物Aを得た。反応物の酸価は、166であった。
製造例2
窒素ガス導入管、コンデンサ、攪拌機を備えた反応容器に、ラウリルアルコール186g、ε−カプロラクトンモノマー1712g、テトラブチルチタネート1.7gを仕込み、窒素ガス置換した後、120℃で5時間加熱、撹拌した。40℃以下に冷却した後、オルトリン酸換算含有量116%ポリリン酸84.5グラムと混合し、徐々に昇温し、80℃で6時間、攪拌しながら加熱し、リン酸エステル化合物Bを得た。反応物の酸価は、59であった。
製造例3
窒素ガス導入管、コンデンサ、攪拌機を備えた反応容器に、n−ヘキサノール118g、ε−カプロラクトンモノマー505g、テトラブチルチタネート0.5gを仕込み、窒素ガス置換した後、140℃で2時間加熱、撹拌した。40℃以下に冷却した後、オルトリン酸換算含有量116%のポリリン酸84.5グラムと混合し、徐々に昇温し、80℃で6時間、攪拌しながら加熱し、リン酸エステル化合物Cを得た。反応物の酸価は、109であった。
製造例4
窒素ガス導入管、コンデンサ、攪拌機を備えた反応容器に、ヘキサデシルアルコール243g、ε−カプロラクトンモノマー502g、テトラブチルチタネート0.5gを仕込み、窒素ガス置換した後、120℃で3時間加熱、撹拌した。40℃以下に冷却した後、オルトリン酸換算含有量116%のポリリン酸84.5グラムと混合し、徐々に昇温し、80℃で6時間、攪拌しながら加熱し、リン酸エステル化合物Dを得た。反応物の酸価は、43であった。
製造例5
窒素ガス導入管、コンデンサ、攪拌機を備えた反応容器に、エチレングリコールモノブチルエーテル118g、ε−カプロラクトンモノマー860g、テトラブチルチタネート0.9gを仕込み、窒素ガス置換した後、140℃で5時間加熱、撹拌した。40℃以下に冷却した後、オルトリン酸換算含有量116%のポリリン酸84.5グラムと混合し、徐々に昇温し、80℃で6時間、攪拌しながら加熱し、リン酸エステル化合物Eを得た。
製造例6
窒素ガス導入管、コンデンサ、攪拌機を備えた反応容器に、分子量230のエチレングリコールモノドデシルエーテルFX-NS12010(日本触媒社製)230g、ε−カプロラクトンモノマー570g、テトラブチルチタネート0.9を仕込み、窒素ガス置換した後、140℃で5時間加熱、撹拌した。40℃以下に冷却した後、オルトリン酸換算含有量116%のポリリン酸84.5グラムと混合し、徐々に昇温し、80℃で6時間、攪拌しながら加熱し、リン酸エステル化合物Fを得た。反応物の酸価は、108であった。
以下、実施例1から6については、非磁性下層の表面性を評価するために、非磁性下層の上に磁性層の形成を行わずに評価を行った。なお、比較例1および2についても同様である。
[実施例1]
[非磁性下層の作成]
α−酸化鉄(平均長軸径0.10μm、BET値:55m2/g、pH=6) 80部
カーボンブラックA(平均一次粒子径17nm) 20部
アミン変性塩化ビニル樹脂 12部
ポリウレタン溶液(バイロンUR8300 東洋紡績株式会社製) 20部
α−アルミナ(平均粒子径0.2μm) 5部
ミリスチン酸 1部
ステアリン酸ブチル 1部
有機色素誘導体A(一般式(3)) 1部
製造例1で得られたリン酸エステル化合物A 10部
メチルエチルケトン 100部
トルエン 100部
シクロヘキサノン 50部
上記組成物をサンドミルで分散し、更にポリイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン株式会社製)を5部加え非磁性下層形成用組成物を得た。該組成物を9μm厚のポリエチレンテレフタラート支持体に塗布して約2.0μmの非磁性下層を形成した後、60℃で24時間加熱硬化させ非磁性下層を得た。
一般式(3)
[実施例2]
実施例1におけるリン酸エステル化合物Aを製造例2で得られたリン酸エステル化合物Bに変更した以外は実施例1と同様の方法で非磁性下層を得た。
[実施例3]
実施例1におけるリン酸エステル化合物Aを製造例3で得られたリン酸エステル化合物Cに変更した以外は実施例1と同様の方法で非磁性下層を得た。
[実施例4]
実施例1におけるリン酸エステル化合物Aを製造例4で得られたリン酸エステル化合物Dに変更した以外は実施例1と同様の方法で非磁性下層を得た。
[実施例5]
実施例1におけるリン酸エステル化合物Aを製造例5で得られたリン酸エステル化合物Eに変更した以外は実施例1と同様の方法で非磁性下層を得た。
[実施例6]
実施例1におけるリン酸エステル化合物Aを製造例6で得られたリン酸エステル化合物Fに変更した以外は実施例1と同様の方法で非磁性下層を得た。
[実施例7]
[磁性層の作成]
メタル磁性粉(比表面積50m2、保持力1500Oe) 100部
塩化ビニル樹脂(MR−110、日本ゼオン株式会社製) 10部
ポリウレタン溶液(UR−8300、東洋紡績株式会社製) 20部
α―アルミナ(粒子径:0.3μ) 3部
カーボンブラック(コンダクテックスSC、コロンビヤンカーボン株式会社製) 5部
ステアリン酸 1部
ステアリン酸ブチル 1部
トルエン 120部
メチルエチルケトン 120部
シクロヘキサノン 60部
上記組成物をサンドミルで分散した後に、ポリイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン製)を5部加え、磁性塗料を得た。該磁性塗料を9μm厚のポリエチレンテレフタラート支持体上に塗布、配向、乾燥後、カレンダー処理による鏡面加工を行い、3μm厚の磁性塗膜(磁性層)を作成した。
[バック層の作成]
カーボンブラックA(平均一次粒子径17nm) 100部
70%湿潤硝化綿(HIG1 SNPE JAPAN株式会社製) 70部
ポリウレタン溶液(バイロンUR8200 東洋紡績株式会社製) 100部
有機色素誘導体A(一般式(3)) 5部
製造例1で得られたリン酸エステル化合物A 10部
メチルエチルケトン 300部
トルエン 300部
シクロヘキサノン 120部
上記組成物をサンドミルで分散した後、ポリイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン株式会社製)を20部加えバック層用組成物を得た。該バック層用組成物を磁性層形成した反対面に塗布、乾燥して約0.6μmのバック層を形成した後、60℃24時間硬化し媒体を得た。
[実施例8]
実施例7と同様の方法で磁性層を形成し、バック層については実施例7におけるリン酸エステル化合物Aを製造例2で得られたリン酸エステル化合物Bに変更した以外は実施例7と同様の方法で媒体を得た。
[実施例9]
実施例7と同様の方法で磁性層を形成し、バック層については実施例7におけるリン酸エステル化合物Aを製造例3で得られたリン酸エステル化合物Cに変更した以外は実施例7と同様の方法で媒体を得た。
[実施例10]
実施例7と同様の方法で磁性層を形成し、バック層については実施例7におけるリン酸エステル化合物Aを製造例4で得られたリン酸エステル化合物Dに変更した以外は実施例7と同様の方法で媒体を得た。
[実施例11]
実施例7と同様の方法で磁性層を形成し、バック層については実施例7におけるリン酸エステル化合物Aを製造例5で得られたリン酸エステル化合物Eに変更した以外は実施例7と同様の方法で媒体を得た。
[実施例12]
実施例7と同様の方法で磁性層を形成し、バック層については実施例7におけるリン酸エステル化合物Aを製造例6で得られたリン酸エステル化合物Fに変更した以外は実施例7と同様の方法で媒体を得た。
[比較例1]
有機色素誘導体Aを使用しない以外は実施例1と同様の方法で組成物及び媒体を作成した。
[比較例2]
製造例1で得られたリン酸エステル化合物Aを使用しない以外は実施例1と同様の方法で組成物及び媒体を作成した。
[比較例3]
有機色素誘導体Aを使用しない以外は実施例7と同様の方法で組成物及び媒体を作成した。
[比較例4]
製造例1で得られたリン酸エステル化合物Aを使用しない以外は実施例7と同様の方法で組成物及び媒体を作成した。
以上の実施例1〜12、比較例1〜4で作成した媒体およびそれら組成物について、下記に示す方法で評価した。
[中心線平均粗さ]:バック層及び非磁性下層の表面を触針式表面粗さ計(触針径1ミクロン)によりJIS−B−0601−1982に基づきカットオフ値0.08で測定し、中心線平均粗さRaを求めた。Raは小さいほど平滑であることを示す。またRaについては組成物作成直後に塗布媒体を作成した塗膜と組成物を40℃1ケ月保存した後塗布媒体を作成した塗膜それぞれについて測定した。
[粗大粒子個数]:画像解析装置(SEIKO製SV−250)を用いて、1mm角の視野における塗膜中の1μm以上の粒子の数を測定し、10視野の積算値を求めて粗大粒子個数とした。
[塗料流動性]:組成物の粘度を液温25℃に調整した後、BL型粘度計において60rpm1分後の値を測定した。
[塗料安定性]:組成物を40℃で1ケ月保存した後の粘度を測定し、初期粘度との比較から評価した。
以上の評価結果を表1にまとめた。表1から明らかなように、本発明によって磁気記録媒体用組成物の分散性、流動性が大きく向上し、40℃保存1ケ月後においても作成直後と同等の塗料流動性、塗膜平滑性で良好な保存安定性が得られた。
高密度記録が要求されるデータストレージテープやデジタル放送用VTRテープ等の磁気記録媒体に限らずカーボンブラックを含有する他の記録メディア、表示材料、機能性材料等あらゆる分野に利用可能である。

Claims (8)

  1. カーボンブラック、結合剤、溶剤、下記一般式(1)で示される塩基性官能基含有有機色素誘導体または複素芳香環誘導体、および下記一般式(2)で示されるリン酸エステルを含有してなる磁気記録媒体用塗料組成物。
    一般式(1)
    P−[X1−(CH2)m−N(R1,R2)]n
    (式中の記号は下記に定義される。
    P;有機色素残基、アントラキノン残基、置換基を有していてもよい複素環、または置換基を有していてもよい芳香族環
    1;−CH2NH−、−SO2NH−、−CH2NHCO−、−CH2NHCOCH2NH−、−CONH−から選ばれる2価の連結基
    1,R2;それぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、若しくはアリール基、またはR1およびR2が一体となった窒素原子または酸素原子を含んでも良い複素環
    m;1〜4の整数
    n;1〜4の整数)
    一般式(2)

    (式中の記号は下記に定義される。
    3;数平均分子量500〜30000のポリエーテルおよび/またはポリエステル
    y;1または2の整数)
  2. カーボンブラック100重量部に対し、一般式(1)で示される塩基性官能基含有有機色素誘導体または複素芳香環誘導体が0.5〜20重量部、一般式(2)で示されるリン酸エステルが0.5〜40重量部であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体用塗料組成物。
  3. カーボンブラック100重量部に対し、結合剤として少なくとも5〜150重量部のポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする請求項1または2記載の磁気記録媒体用塗料組成物。
  4. y=1である一般式(2)で示されるリン酸エステルとy=2である一般式(2)で示されるリン酸エステルの存在比が100:0〜100:30である請求項1乃至3いずれか一項に記載の磁気記録媒体用塗料組成物。
  5. 3が数平均分子量500〜10000のポリカプロラクトンである請求項1乃至4いずれか一項に記載の磁気記録媒体用塗料組成物。
  6. カーボンブラック、結合剤、溶剤、塩基性官能基含有有機色素誘導体または複素芳香環誘導体、およびリン酸エステル化合物を含有してなる磁気記録媒体用塗料組成物であって、前記の塩基性官能基含有有機色素誘導体または複素芳香環誘導体が下記一般式(1)で示され、前記のリン酸エステル化合物が、ラウリルアルコール、n−ヘキサノール、ヘ
    キサデシルアルコール、エチレングリコールモノブチルエーテルおよびエチレングリコールモノドデシルエーテルの群から選ばれる一種以上の化合物と、ε−カプロラクトン単量体と、ポリリン酸とを原料として合成されることを特徴とする磁気記録媒体用塗料組成物。
    一般式(1)
    P−[X1−(CH2)m−N(R1,R2)]n
    (式中の記号は下記に定義される。
    P;有機色素残基、アントラキノン残基、置換基を有していてもよい複素環、または置換基を有していてもよい芳香族環
    1;−CH2NH−、−SO2NH−、−CH2NHCO−、−CH2NHCOCH2NH−、−CONH−から選ばれる2価の連結基
    1,R2;それぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、若しくはアリール基、またはR1およびR2が一体となった窒素原子または酸素原子を含んでも良い複素環
    m;1〜4の整数
    n;1〜4の整数)
  7. 非磁性支持体の一方の面に、非磁性粉末が結合剤に分散されてなる厚さ2.5μm以下の非磁性下層と強磁性粉末が結合剤に分散されてなる厚さ0.3μm以下の磁性層とが重層された構成を少なくとも有する磁気記録媒体において、該非磁性下層が請求項1乃至6いずれか一項に記載の磁気記録媒体用塗料組成物を用いてなることを特徴とする磁気記録媒体。
  8. 非磁性支持体に対し互いに反対面に磁性層とバック層とを有する磁気記録媒体であって、該バック層が請求項1乃至7いずれか一項に記載の磁気記録媒体用塗料組成物を用いてなることを特徴とする磁気記録媒体。
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