JP2007507181A - ブロードバンド・ネットワークにおける故障識別方法及び装置 - Google Patents

ブロードバンド・ネットワークにおける故障識別方法及び装置 Download PDF

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Abstract

ブロードバンドネットワーク、特にはADSLネットワークのアクセス部分においてサービスに影響する状態を識別するシステム。測定ユニットは予定される性能を識別する助けとなる回線上の情報を提供する。実際の性能を示す加入者回線上のモデムからの情報が得られ、予想値と比較される。その差はサービスに影響する状態、及びその差の性質に応じて、回線上のサービスに影響する状態のタイプを識別するために利用される。物理的な測定値は、加入者回線の長さを特定するために利用される。モデム情報はMIBを通じて得られ、回線上のビット負荷の決定を許容する。干渉源は実際のビット負荷と測定長に対応する回線に予想されるビット負荷とを比較することによって識別される。

Description

本出願は、広くはブロードバンド・ネットワーク、特にネットワーク内の故障識別に関するものである。
関連技術
近年、ブロードバンド・ネットワークは広く普及しており、多くの企業や家庭がブロードバンド・ネットワーク接続を有している。2つの一般的なブロードバンド・ネットワークのタイプは、ADSLとケーブルである。
これらのブロードバンド・ネットワークにおいて、個々の加入者は一般的にアクセス・ネットワークを通じてネットワークへ接続している。ADSLネットワークでは、アクセス・ネットワークは通常、ナローバンド音声電話用のツイストペア銅線上で物理的に実現されている。これらのワイヤは、中央の局から、それぞれが近郊エリア、又は他のサービス・エリアの一部を通るケーブルの束(バンドル)でルーティングされる。サービス・エリア内の個人宅やオフィスへ接続するために、ケーブルからワイヤがタップ形式で取り出しされる。中央局にある装置は残りのブロードバンド・ネットワークへ接続され、ネットワークから特定の加入線へ信号をルーティングすることができる。ADSLネットワークにおいて、本装置はデジタル加入者線アクセス・マルチプレクサ(DSLAM:Digital Subscriber Line Access Multiplexer)という。
ケーブル・ネットワークは、概念的には似ているが、異なるハードウェアで実現される。ブロードバンド・ネットワークは、多くのアクセス・ネットワークを含み、ネットワークに接続されている加入者がそれを通じてネットワークに接続される。特定の近郊区域の加入者は近郊区域のルータへ共通ケーブルを通して接続される。ケーブル・ネットワーク上の情報はIPアドレッシング(IP addressing)を利用して伝送され、各加入者はそれぞれ固有のIPアドレスを有する。このようにして、各加入者は「仮想」加入者線の一部として加入者に送られた情報を受信する。
従来、ネットワークのアクセス部分は、サービス・プロバイダが保持するのにもっとも難しい部分の一つであった。ネットワーク・サービス・プロバイダは、何十万という加入者へサービスを提供する場合がある。加入者群は、アクセス・ネットワークを介してネットワークへアクセスすることとなる。従って、多くのアクセス・ネットワークが保持されなくてはならない。更に、アクセス・ネットワークは重大な潜在的障害や干渉に晒されながら、広いエリアに亘って物理的に広がっている。更に、アクセス・ネットワークの地理的分散により、ネットワーク上のユーザへのサービスに影響を及ぼすかもしれない状態の特定や識別が高価になるとともに、困難となっている。
ここでは、ADSLネットワークをブロードバンド・ネットワークの一例として用いる。しかし、ケーブルや他のタイプのブロードバンド・ネットワークが存在し、ADSLネットワークにおいて起こる問題と類似した問題に直面している。
ADSLアクセス・ネットワークにおけるサービスに影響するいくつかの状態は、回線上の物理的な問題から生ずる。たとえば、ブリッジタップや抵抗不均衡である。もし通信線上に存在すれば、その回線を介して伝送可能なデータレートを減少させてしまう場合がある。同様に、ノイズや干渉の発生源が性能へも影響を与える場合がある。そのような干渉源の一つは他のタイプのサービスを提供するケーブル・バンドルの回線からのクロストークである。地域電話営業会社に対し強制的に彼らのネットワークを、それらの使用を求めている全てのキャリアへ開放させるといった政府の規制のため、ADSLサービスに干渉する回線の事例がサービスを提供するケーブル・バンドル内には更にあるものと予想される。
従って、ネットワーク・オペレータにとって、干渉を含み、サービスに影響する状態を迅速に識別できることが望まれるであろう。
発明の概要
以上の背景を念頭におき、本発明はアクセス・ネットワーク中のサービスに影響する状態を検出するための効率的手法の提供を目的とする。
上記、及び他の目的は各加入者回線に接続するためのモデムを有するネットワーク上で達成される。モデムからの情報は、回線上のサービスに影響する状態を識別するために利用される。一実施態様としては、モデムからの情報は、サービスに影響する状態を識別するために回線の電気的特性を測定することで得られる情報と結合される。別の実施態様としては、データ伝送レートがモデムからの情報により周波数の関数として記述される。
発明の詳細な説明
本発明を添付図面を参照して説明する。添付図面は、一定の縮尺で描かれていない。各種図面において図示される略同一の構成要素は類似の参照番号で表されている。明瞭化のために、全ての図面において、全ての要素に番号付けしているわけではない。
本発明は、以下の詳細な説明における、あるいは図示されている詳細構成や、要素配置における用途に制限されない。本発明は他の実施態様が可能であり、又は様々な方法で実行、実施することができる。また、ここで用いられる表現や用語は、あくまでも記述のためであり、制限するものとみなすべきではない。「含む(including)」、「備える(comprising)」、「有する(having)」、あるいは「包含する(containing)」、「伴う(involving)」、といった語句の使用、及びこれらの派生語の使用は、その後記載された事項と同等物を包含することを意味しており、追加事項も同様にそれらと同等のものを意味する。
図1はブロードバンド・ネットワークにおけるアクセス・ネットワーク100を示す。図示例では、ブロードバンド・ネットワークはADSLネットワークである。ADSLネットワークにおいて、電話サービスを提供するのに使用されるものと同じ物理回線がアクセス・ネットワークにしばしば使用される。図1では、それらの線は112〜112として図解されている。アクセス・ネットワークにおいてはより多くの加入者線を有するであろうが、単純化のために4本しか示していないということは理解される。
加入者回線112は、ユーザ構内114〜114をスイッチ(交換機)110に接続する。図1の例では、加入者構内114〜114は従来の簡素な電話サービス(POTS: plain old telephone service)のみを受けているが、加入者構内114はブロードバンド・データ・サービスを受けている。
スイッチ110はナローバンド・ネットワーク152に接続する。スイッチ110はナローバンド・ネット152を介して搬送される電話呼を適切な加入者線にルーティングする。
ネットワークはまた、測定ユニット116を含む。測定ユニット116は、スイッチ110を通じて加入者線112〜112のいずれにも接続される。当該技術分野で既知のように、測定ユニット116は加入者線の電気特性を測定することができる。最適な測定ユニット例はイリノイ州ディアフィールドのテラダイン(Teradyne, Inc.)によって販売されたCelerity(登録商標)製品である。
測定ユニット116はサービス・センタ118へデータを供給する。サービス・センタ118はネットワーク・オペレータによって管理されたコール・センターとなる可能性がある。図1ではサービス・センタ118は一カ所に示されているが、サービス・センタ118はネットワーク上には分散された多くのコンピュータを包含していることは理解すべきである。別の方法としては、ネットワーク・オペレーション・センタといった別のネットワーク設備の一部としてサービス・センタ118を実装することができる。
ブロードバンド・サービスは加入者線112を通して加入者構内114へ供給される。従って、加入者線112はブロードバンド・ネットワーク150にその中心端で接続される。当該接続はDSLAM160を通じてなされる。
図2を参照すると、加入者線112との接続の追加詳細が示されている。図2はデバイス282を含む加入者構内114を示し、そのデバイス282はブロードバンド・ネットワークを介してディジタル・データを送受信する。従来の設定では、デバイス282はパーソナル・コンピュータであろう。
構内114は構内スプリッタ268を含む。スプリッタ268は従来型の電話284に接続するロー・パス・フィルタ270を含む。スプリッタ268はまた、ネットワーク終端装置260に接続したハイ・パス・フィルタ272を含む。スプリッタ268は、例えば電話サービスを提供するのに使用される、低周波信号を電話284へルーティングし、例えばブロードバンドのデータを運ぶのに使用される、高周波信号をネットワーク終端装置にルーティングすることを確実にする。
ネットワーク終端装置260はモデムと呼ばれる場合があり、送受信ユニット262を含む。ここで、用語「モデム」は一般に、加入者とブロードバンド・ネットワークの間の通信を確立するアクセス・ネットワークと情報を双方向に送受信する任意の装置を表すために使用される。
ネットワーク終端装置260は、また、マルチプレクサ(多重化装置)264などの動的チャネル割り当てを実行するための回路を含む場合がある。例えば、ADSLモデムはデュアル・レイテンシ・モード(例えば、高速インターリーブ)をサポートするための2つのATMチャネル間におけるデータを割り当てすることがある。しかし、これら要素は本発明の実施には必要ではない。
ネットワーク終端260はまた、ここではホーム・ネットワーク280に対する物理的接続266を含む。物理的接続の仕様タイプはネットワークに接続した構内デバイスのタイプによる。
回線の中心には、対応する中央局スプリッタ218がある。スプリッタ218はロー・パス・フィルタ220及びハイ・パス・フィルタ222を含む。ロー・パス・フィルタ220はスイッチ110に接続される。ロー・パス・フィルタ220はスイッチ110と加入者線112間で低周波音声信号を通す。ハイ・パス・フィルタ222はDSLAM160と加入者線112間で高周波信号を通す。
DSLAM160は対応するトランシーバ212を含む。また、マルチプレクサ264と類似したマルチプレクサ214を含む。DSLAM160はまた、ブロードバンド・ネットワーク150に対する物理的接続216を含む。
動作中、構内114に向かうネットワーク150からのブロードバンド情報は、DSLAM160を通り、トランシーバ・ユニット212でコード化される。この情報は、加入者回線112を通過し、そこでネットワーク終端260中のトランシーバ・ユニット266によって受信される。そして、当該情報は、ホーム・ネットワーク280内で利用される形式へ変換される。同様にして、加入者端末282からの情報はホーム・ネットワーク280を通じてトランシーバ262へ送られる。トランシーバ262は加入者回線112を介してDSLAM中のトランシーバ・ユニット212に伝送される形式に情報を変換する。トランシーバ212は、その情報を受信し、DSLAM160がその情報をブロードバンド・ネットワーク150上で伝送される形式にすることを可能にする。
加入者回線112を通じてブロードバンド・ネットワーク150から加入者端末282へ情報が供給されるとき、アクセス・ネットワークは下り方向へデータを供給すると言われる。逆に、情報が加入者端末282で生成され、加入者回線112を通してDSLAMへ送られるとき、アクセス・ネットワークは上り方向に動作していると言われる。ADSLネットワークでは、上り方向に伝送される情報レートは、下り方向に流れるレートよりも低い。
図2は、DSLAM160がネットワーク・マネジメント・システム290に接続されていることを示す。ネットワーク・マネジメント・システム290は、ネットワーク内で適切な動作をするように、DSLAM160を構成するために、命令をDSLAM160へ供給する。加えて、DSLAM160は、ネットワークのアクセス部分の性能についてのデータを取得する。この情報はネットワーク・マネジメント・システム290へ送られる。
図3A〜3Dは、本発明の好適な実施態様を理解するために有効なグラフを示す。図3Aは一軸に周波数を示し、もう一方の軸にトーンあたりのビットを示す。ADSLシステムにおいて、周波数範囲はトランシーバ212と262の間へ情報を伝えるために使用される。その周波数範囲は周波数ビン(bin)に分割される。使用時には、別個のキャリア(搬送波)信号は周波数ビン毎に伝送される。周波数ビン、又はビン中のキャリア信号は時に「トーン」と呼ばれる。
情報を伝達するために、キャリアは変調される。変調されたキャリア信号は変調状態の離散的な数の1つを取ることができる。しかし、各キャリアは、変調状態と同数である必要はない。
各周波数ビン中の変調状態の数は、トレーニング・シーケンスの間に決定される。まず、トランシーバ262及びトランシーバ212が通信を確立すると、トレーニング・シーケンスにはいる。トレーニング・シーケンスは、信頼できるコミュニケーションを確実にするために各周波数ビンのキャリアが持つことができる変調状態の最大数を決定することを目標とする。
異なる変調状態がキャリア信号の何らかの特性変化によって生成される。ADSLシステムでは、変調状態はキャリアの振幅や位相を変化させることで生成される。各変調状態はキャリア信号の振幅と位相の特定の組み合わせに対応している。
キャリアに多くの変調状態があるとき、それぞれの変調状態は他の多くのものと同様に見える。それゆえ、信号のわずかなひずみでさえ、それが伝えられたとき、受信トランシーバが信号の変調状態を誤って識別してしまう可能性を生じさせる。伝送された情報を特定するときの誤りを低減するために、変調状態の数はひずみを受けるトーンのために低減される。
キャリアの変調状態数は、データが送られるときの単一の間隔でその周波数ビンで伝送することができる情報ビットの数を示す。例えば、2つの変調状態があるときに、1ビットの情報が伝送される。4つの変調状態が利用される場合、2ビットが伝送される、等である。図3Aは各トーンの変調状態数(ビット)のプロットを示す。このプロットは加入者線112等、特別なコミュニケーションリンクのためのいわゆる「ビット密度」を示す。図に示すように、トーンあたりのビット数は、異なる周波数において相違する。ポイント310は、トーン中に比較的大きな数のビットが伝送されるときの周波数を示す。反対に、ポイント314はトーン中に比較的小さな数のビットが伝送されるときのトーンを示す。ポイント310は、ひずみ又は雑音がほとんどないトーンに対応している。ポイント314は比較的多量のひずみ又は雑音があるトーンを表している。
図3B,3C,3Dは異なった条件下におけるビット密度の同様のプロットを示す。図3A及び3Bは、外部干渉をおおむね受けない回線を表している。しかし、図3Bのパターンは、図3A より長い回線に関するビット密度のパターンを表している。回線が長いほど、短い回線よりもキャリア信号がより減衰する。より高い周波数キャリアにおいて、減衰は最も顕著になる。キャリアの減衰はレシーバの類似した変調状態を区別する能力を減小させるため、各キャリアは回線が長いほどより少ない変調状態をとることができる。それ故、ビット密度はより長い回線、特に高周波において低くなる。
図3Cは、図3Aと同じ回線を表すが、ビット密度は干渉源が存在する状態で決定される。図3Cは、使用されていないT1回路が加入者線112と同じケーブル・バンドルに存在するときの回線のビット密度をプロットした例である。図3Cのビット密度パターンは図3Aビット密度パターンに類似している。しかし、図3Cのビット密度パターンはポイント314において低下がある。本例では、ポイント314は772kHz を含む周波数ビンを表している。この低下はアイドル状態にあるT1回路によって引き起こされた干渉の特性を表している。
図3Dは図3Bと同じ回線を表している。しかし、図3Dのプロットは、干渉源が存在する状態でなされている。図からわかるように、図3Dのパターンは図3Bにおけるパターンを大体たどっている。しかし、干渉源は特に高周波において、ビット密度を減少させる。
本発明者は、異なる干渉源が加入者線のビット密度に異なる影響を与えることを発見した。また、干渉源による特定の影響は回線長によることも発見した。後述するように、干渉源が存在しているか否か、及びその干渉源の性質の両方を特定する技術を開発するため、本発見を使用している。
図4を参照すると、本技術の好適な実施態様が示されている。好適な実施態様において、図4に示されているプロセスはサービス・センタ118のコンピュータ上で実行される。しかし、当該プロセスが実行されている具体的方法は、発明において重要ではなく、多くの代替手段が可能である。実際のアプリケーションでは、プロセスを実行するための具体的なデータ処理装置は、結果の使用目的に依存する。
図4は、回線長の推定を行うステップ410で始まることを示す。多くの処理ステップが可能だが、明瞭化のため示していないことは理解すべきである。例えば、測定ユニット116は、従来のメタリック故障分析を行うために利用することができる。テラダイン(Teradyne)が販売するCelerityシステムは、回線のショート、オープン、交差、抵抗不均衡といった、メタリック故障分析を行う。測定ユニット116によって決定される回線の条件によって、最初に回線修理をすることが必要か、又は望ましいことになる。あるいは、回線の電気特性の測定をステップ412において使用し、基準データの選択を変更することができる。
図示された実施態様では、測定ユニット116から得られた測定値は、回線長を推定するためだけに利用される。2006年6月20日に出願され、現在出願中の特許、シリアル番号 10/176,014、名称が、「平均ループ損失を用いたDSLサービスのための電話回線のプリクアリフィケーションシステム及び方法(system and method for pre-qualification of telephone lines for DSL service using an average loop loss)」はADSL環境で特に有益な回線長を推定する方法を示している。この特許出願は参照によりここに援用される。しかし、代替の方法でも回線長を推定することが可能である。簡単な回線長の推定は、回線のキャパシタンスを測定することによって得られる。あるいは、回線長の推定は回線上の測定値から導き出す必要はない。時として、ネットワーク・オペレータは、回線敷設の際、各加入者回線モード長の記録を有しているであろう。工事記録から回線長を推定することは、それらの記録がしばしば不正確であることから、目下、好適な実施態様とはいえない。
更に、代替手段としては、DSLAM160から得られる情報から回線長を推定することが可能である。トランシーバ212や262は回線112上で情報を相互に送るため、各信号が回線によって減衰している量を測定することができる。回線の減衰は、一般にその長さに関係することから、減衰の情報もまた回線長を推定することに利用される。回線の減衰情報は、ネットワーク・マネジメント・システム290を通じて、DSLAM160から得ることができる。DSLAM160からの減衰情報を、回線長の推定に利用する場合、上り方向のリンクの減衰をその計算のために利用することが望ましい。少なくともいくつかのDSLAMにより測定された回線長と減衰との関係は、上り方向のリンクよりも、下り方向のリンクが線形でないことが観測された。
特定のDSLAM160 によって測定された減衰と、回線長の関係を決定づける簡単な方法は、テストセットアップを用いて一連の実験的な測定することである。その関係は、多くの異なった種類のDSLAMによって決定されることが望ましい。DSLAMデータが回線長を推定するためにステップ410にて使用される場合、テストされている加入者回線112に付随するDSLAM160の特定タイプについての蓄積データがアクセスされる。
一旦、回線長が推定されると、ステップ412のプロセスへ進む。ステップ412において、基準パラメータ・データが選択される。図4の実施態様では、分析されているパラメータは回線のビット密度パターンである。図3A及び3Bに示されるように、回線のビット密度は回線長による。したがって、推定された長さの回線を示す適切な基準データ・セットが選択される。基準として利用するため、データは干渉無しの回線を示す。好適な実施態様としては、基準データはサービス・センタ118にあるコンピュータ内のライブラリ450に格納される。
次に、ステップ414に進む。ステップ414では被試験回線について対応するパラメータが決定されている。ここで、DSLAM160から被試験回線情報を得る。図1に示されるように、DSLAM160はネットワーク・マネジメント・システム290がDSLAM160からの情報を得るためのMIB452インターフェースを有する。
今日普及しているネットワークは規格に従って実装されている。規格は全てのネットワーク構成要素が実行しなければならないインターフェースを規定する。このように、ネットワークを構築する者は、異なるソースによって作られたコンポーネントからネットワークを組み立てることができるが、その構成要素はネットワーク上で全てが一緒になって機能する。標準インターフェースは異なるネットワークの構成要素が簡単に相互作用することを可能にする。例えば、サーバセンタ118内のコンピュータはMIB452を通じてDSLAM160の操作に関するパラメータに容易にアクセスすることができる。
当該規格は、インターフェースを通じて利用可能でなければならない最少の情報を規定する。多くの製造業者はインターフェースを通じて付加的な機能を実装する。例えば、図3に示されているビット密度はADSL規格の一部としてMIB452を通して利用可能でなくてはならない情報の一部ではない。しかし、この情報を任意のインターフェースを通じて利用可能にするDSLAM製造業者もある。最も広く利用されているDSLAMの一つはアルカテル社(Alcatel)のASAMシリーズである。図3に示されているビット密度に関する情報はASAMシリーズDSLAMのTL1インターフェースを通じて利用できる。
被試験回線のためのパラメータ・データが獲得されると、プロセスはステップ416へ進む。ステップ416では、干渉パラメータが特定される。好適な実施態様では、干渉パターンは、基準データと被試験回線のパラメータを比較することによって決定している。被試験回線が基準値より低いビット密度を有する周波数ビンでは、その違いは干渉源に帰因する。エレメント460はこの異なるパターンを表す。エレメント460はグラフとして示される。エレメント460は、ステップ416を実行するコンピュータのメモリにあるデータ・セットとして実装されることが望ましい。そのデータ・セットはエレメント460として描写されたカーブ上の点を表す一連の点を含むであろう。しかし、エレメント460のグラフに示された情報を表すための任意の便利な方法を使用することができる。
ステップ418においては、収集されたデータの分析結果がレポートされる。その結果の形式は、得られた情報の利用目的による。簡素な形式としては、460に示されているような干渉パターンが報告される。しかし、グラフ形式で結果を報告する必要はない。例えば、ステップ418では、被試験回線に干渉源があるか否かだけを報告することができる。そのような決定は、実際の測定パラメータが基準パラメータと異なる相当数の周波数ビン、又は測定パラメータと基準パラメータ間の重要なずれのある周波数ビンのいずれかを認識することでなされる。本実施態様では、重要な差異を構成する程度は、ステップ418を実行するプログラムが記述される前に、実験室における制御状態の下、実験的に測定される。
ステップ418で報告可能な結果に関するさらなる例において、結果は存在する干渉源のタイプに関する報告を含むことができる。図3で説明したように、アイドル状態のT1回路によって引き起こされた干渉はおよそ772kHzの周波数で干渉パターンにスパイク(spike)を生成する。異なるタイプの干渉源は、異なる干渉パターンを生成する。既知タイプの干渉で生成された干渉パターンに、得られた干渉を照合させることで、特定の干渉源が識別される。好適な本実施形態において、特定の干渉源と関連する干渉パターンはステップ418がプログラムされる前に決定される。干渉パターンは、干渉問題の影響を受けたことが表示される回線を調査し修理するときの収集データ、又は、干渉が付加された実験室における回線測定結果から認識できる。一実施形態において、干渉パターンは異なるDSLAM が同じ干渉源に異なって反応することを意味するモデム特異性があり、ステップ418で、被試験回線上のDSLAM及び/又はDSLAM-モデムのペアに起因する干渉パターンを知るために測定された干渉パターンを照合するようプログラムされている。
特定される干渉源の別の例としては、1.024MHz周辺で性能の低下を引き起こすE1干渉器(interferer)、又は、0から392kHzの範囲で性能の低下を引き起こすHDSLがある。
図4は、測定値が差信号を生成するための基準値と比較されるマルチステップのプロセスとして、干渉を特定する過程を例示していることを理解すべきである。そして、差信号は、干渉源のパターン特性を探すために分析される。そのステップは、本発明を理解する助けとして図4に関連し、別に説明する。しかし、そのプロセスは他の順序で実行されるか、複数のステップを結合してもよいことを理解すべきである。例えば、回線ライブラリ450は、干渉源を含んだ様々な長さの回線のパラメータ・データを包含してもよい。この場合、分析ステップとしては、測定されたパラメータとライブラリ450内の基準パラメータの選択されたものと間の差を計算するのではなくて、測定パラメータ・データに最も密接に適合する回線ライブラリ450内の基準パラメータ・データを見つける方法に基づくであろう。信号分析に基づく相互相関法(cross-correlation)は、信号内のあるパターンを認識する方法として、当該技術分野で既知であり、また、パラメータから干渉源を認識するために利用される。
また、信号の分析は、全ての周波数の分析を含む必要がない点も理解すべきである。いくつかの干渉源は、制限された周波数範囲に亘って影響を与える。そのような干渉源が存在しているか否か特定するとき、その範囲の周波数だけに亘って示される干渉を示すパターンを探すことで、分析を簡素化できる。
更に、その分析はグラフ化される必要がない点を理解すべきである。回線ライブラリ450と干渉パターン460は、本発明の理論的動作を理解する助けとして、部分的にグラフ化されている。一組の規則やデータテーブルを利用して、比較ができる可能性がある。干渉を生成するアイドル状態のT1回路を例とすると、規則は以下の形式となるであろう。すなわち、772kHzを含む周波数ビンのビット数が基準のビット数の40パーセント未満である場合、T1回路がアイドル状態であることを示す。更に一般的には、いくつかの干渉源は、ある周波数範囲における回線パフォーマンス・パラメータがあるスレッショルド以下であるならば特定されるであろう。
本発明をADSLネットワークと関連して説明した。ここで説明したプロセスは、そのようなネットワークでの利用に限定されない。例えば、ケーブル・ネットワークは加入者と通信するアクセス・ネットワークにおける中央ロケーションのモデムも含む。これらのモデムは、ネットワーク管理情報を提供するためのインターフェースもまた含む。DSLAM160のMIB452を通じて得られた情報と同一の方法で、ケーブル・ネットワークにおけるアクセス・ネットワークの 動作に関するパラメータをケーブル・モデムから得ることができる。
本発明の少なくとも一実施態様の、いくつかの側面について説明してきたが、当業者が様々な変更、修正、及び改良について容易に気づくことは理解される。例えば、ステップ412では回線長に基づいて基準データが選択されることを上述した。しかし、任意の利用可能な情報が、基準データを選択するために利用されるであろう。例えば、測定された抵抗不均衡又は、欠陥のあるブリッジタップ(bridged tops)が基準データの選択を促すであろう。この場合、基準ライブラリ450は、異なる長さの異なる物理特性を有する回線の表示を含む。このような変更、修正、改良は明細書の開示の一部であり、本発明の精神及び範囲に含まれるものと解釈する。
別の例として、回線性能はDMTシステムにおけるトーンあたりのビット・レートを得ることによって分析される。他のDMTパラメータを使用して分析を行うことが可能である。しかし、対応する分析は、他のトーンあたりの情報を利用することで実行可能である。あるいは、サービス・センタ内のコンピュータが複数のタイプのDMTパラメータを利用するとして分析を行うようにプログラムされる。利用された特定の分析は被試験アクセス・ネットワークにおけるモデムからどのDMTパラメータが容易に利用可能であったかによるであろう。モデムによって利用可能となる他のDMTパラメータ例としては、トーンあたりのノイズ及びトーンあたりの減衰が含まれる。
従って、上記の記述と図面は例示の一つにすぎない。
従来技術のアクセス・ネットワークを示した図である。 図1のアクセス・ネットワークの一部をより詳細に示した図である。 図3A〜図3Dは、本発明の実施態様の動作を理解するために有用な一連のグラフである。 本発明の好適な実施態様において使用された方法を示すフロー・チャートである。

Claims (27)

  1. 中央点のモデム、及び各加入者へのリモート点におけるモデムを備え、複数の加入者がネットワークを介して前記中央点に接続され、前記ネットワークのアクセス部分においてサービスに影響する状態を識別する方法であって、
    a)加入者線の電気的特性の測定値を取得し、
    b)前記加入者線に接続するモデムから、前記加入者線の性能に関する情報を取得し、
    c)測定された電気的特性及びモデムからの情報を利用して、サービスに影響する状態を識別する、
    ことを含む方法。
  2. 請求項1記載の方法において、前記加入者回線は、DSLサービスを搬送する電話回線を備える方法。
  3. 請求項1記載の方法において、前記DSLサービスはADSLである方法。
  4. 請求項1記載の方法において、前記加入者回線はケーブル・システムのローカル・ループにおける接続によって生成された仮想回線を備える方法。
  5. 請求項1記載の方法において、前記モデム情報はモデムのMIBインターフェースを通じて得られる方法。
  6. 請求項1記載の方法において、前記測定された電気特性は、基準を決定するために利用され、サービスに影響する状態はモデム情報を基準と比較することで識別される方法。
  7. 請求項6記載の方法において、前記電気測定値は加入者回線の長さを示す方法。
  8. 請求項7記載の方法において、前記モデム情報はビット負荷を供給し、前記基準は異なる長さの回線のためのビット負荷を含むセットから選択される方法。
  9. 請求項1記載の方法において、前記サービスに影響する状態は干渉源である方法。
  10. 請求項1記載の方法において、前記測定された電気特性は、サービスに影響する状態の存在なしで回線を表す基準を選択するために利用される方法。
  11. 請求項1記載の方法において、更に、サービスに影響する状態の識別結果をレポートすることを含む方法。
  12. 請求項11記載の方法において、レポートは干渉源が加入者回線上にあるか否かのレポートを含む方法。
  13. 請求項11記載の方法において、レポートは存在する干渉源のタイプについてのレポートを含む方法。
  14. 請求項11記載の方法において、前記レポートはパラメータの基準セットと加入者回線上の測定パラメータ間における差のグラフである方法。
  15. 請求項1記載の方法において、中央点におけるモデム及びリモート点におけるモデムは複数のトーンを変調することにより情報を通信し、加入者線の性能に関する情報は、加入者線の性能に関する複数トーンあたりの情報を含み、各情報は1トーンに対応する、方法。
  16. 請求項15記載の方法において、サービスに影響する状態の識別は、トーンあたりの性能情報をトーンあたりの基準情報と比較することを含む、方法。
  17. 中央点のモデム、及び各加入者へのリモート点におけるモデムを備え、複数の加入者がネットワークを介して前記中央点に接続され、前記ネットワークのアクセス部分においてサービスに影響する状態を識別する方法であって、
    a) 加入者線に接続されているモデムから加入者線の周波数の関数としてデータ伝送レートに関する情報を獲得し、
    b) サービスに影響する状態を示すパターンを包含するか否かを決定するために周波数の関数として伝送レート上のデータを解析し、
    c) 前記サービスに影響する状態に関連するパターンが識別されるとき、加入者線上のサービスに影響する状態を識別する、
    ことを含む方法。
  18. 請求項17記載の方法において、同じサービスに影響する状態のための前記パターンが、異なる長さの加入者回線で異なる方法。
  19. 請求項17記載の方法において、更に、前記加入者回線長を決定することを含み、及びサービスに影響する状態を示すパターンを選択することは、前記回線長に基づくパターンを選択することを含む、方法。
  20. 請求項17記載の方法において、前記加入者回線はADSL回線であり、前記ADSL回線長は加入者回線に接続されるモデムから得られる上り方向の減衰から推定される方法。
  21. 請求項17記載の方法において、前記サービスに影響する状態は干渉である方法。
  22. 請求項21の記載の方法において、更に、前記干渉源を識別することを含む方法。
  23. 請求項17記載の方法において、前記加入者回線はADSL回線であり、前記サービスに影響する状態は、同じケーブル・バンドル中のアイドル状態にあるT1 回路を含む状態のセットから選択される、方法。
  24. 複数のトーンを変調することにより通信する中央点のモデム及び各加入者へのリモート点におけるモデムを備え、複数の加入者がネットワークを介して前記中央点に接続され、前記ネットワークのアクセス部分においてサービスに影響する状態を識別する方法であって、
    a)加入者線に接続しているモデムから、複数のトーンそれぞれのための前記加入者回線の性能を示すトーンあたりの情報を取得し、
    b)サービスに影響する状態を示すパターンを含むか否か判断するため、周波数の関数として前記トーンあたりの情報を解析し、
    c)そのサービスに影響する状態に関連するパターンが識別されるとき、前記加入者回線上のサービスに影響する状態を識別する、
    ことを含む方法。
  25. 請求項24記載の方法において、前記トーンあたりの情報はトーンあたりのビット・レートである方法。
  26. 請求項24記載の方法において、前記トーンあたりの情報はトーンあたりのSN比である方法。
  27. 請求項24記載の方法において、前記トーンあたりの情報はトーンあたりの減衰である方法。
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