JP2008010338A - コネクタ - Google Patents

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知由 深谷
Tsutomu Tanaka
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Abstract

【課題】フード部の内周面とタワー部の外周面との間に隙間がある場合に、その隙間を詰めるがた詰め構造の強度を高める。
【解決手段】雌ハウジング10には、端子金具30を収容するタワー部13が設けられるとともに、このタワー部13の周囲を取り囲むようにして筒部14が設けられ、タワー部13の外周面と筒部14の内周面との間に、雄ハウジング90のフード部91が正規深さで進入することにより、両ハウジング10,90が正規嵌合される。タワー部13の外周面には、突出端側が根元側より拡幅された異形リブ20が突設されており、フード部91の内周面には、異形リブ20側へ突出してその突出端を異形リブ20の突出端に突き合わせ可能とされ、かつ、異形リブ20の突出端の幅範囲内での位置ずれを許容されるリブ93が設けられている。
【選択図】図13

Description

本発明は、コネクタに関する。
コネクタとして、互いに嵌合可能な雌雄一対のコネクタハウジングを備え、このうち、雌コネクタハウジングに、雌側の端子金具を収容するタワー部およびその周囲を取り囲む筒部が設けられ、雄コネクタハウジングに、雄側の端子金具のタブを突出状態で配するフード部が設けられているものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。フード部がタワー部と筒部との間に正規深さで進入することにより、雌雄の両コネクタハウジングが正規嵌合されて、雌雄の両端子金具が電気的に接続されるようになっている。
特開平10−79275号公報
ところで、フード部の内周面とタワー部の外周面との間に隙間があると、両コネクタハウジングの嵌合後、振動を受けることにより、前記隙間の範囲で、雌雄の両端子金具の相対位置が嵌合方向と交差する方向に変動し、両端子金具の接続信頼性が保てなくなるおそれがある。そのため、フード部の内周面とタワー部の外周面のうちのいずれか一方の面に、他方の面に向けて突出するリブを形成し、このリブの突出端を他方の面に当接させることにより、両面間のがたをなくそうとする手法がしばしばとられる。
しかし、フード部の内周面とタワー部の外周面との間の間隙寸法が大きい場合に、上記がた詰め構造としてリブを採用すると、リブの突出寸法が大きくなり、リブの強度を維持し難くなるという事情がある。もちろん、リブの突出寸法に合わせてリブの幅寸法を増大させれば、リブの強度を維持できるわけであるが、そうすると今度は、この部分にひけが発生するおそれが生じてしまう。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、フード部の内周面とタワー部の外周面との間に隙間がある場合に、その隙間を詰めるがた詰め構造の強度を高めることを目的とする。また、前記がた詰め構造にひけが発生するのを抑えることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、互いに嵌合可能な一対のコネクタハウジングを備え、このうち、一方のコネクタハウジングには、端子金具を収容するタワー部が設けられ、このタワー部に、他方のコネクタハウジングに設けられたフード部が正規深さで外嵌されることにより、前記両コネクタハウジングが正規嵌合されるコネクタであって、前記タワー部の外周面と前記フード部の内周面のいずれか一方の面には、突出端側が根元側より拡幅された先端拡幅部が突設されており、他方の面には、前記先端拡幅部側へ突出してその突出端を前記先端拡幅部の突出端に突き合わせ可能とされ、前記先端拡幅部の突出端の幅範囲内での位置ずれを許容される突部が設けられている構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記先端拡幅部は、径方向外向きに突出する支柱と、この支柱の突出端にて同支柱の突出方向と略直交する方向に延出される受け台とからなるところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
雌雄の両コネクタハウジングが正規嵌合されると、タワーの外周面とフード部の内周面のいずれか一方の面に突設された先端拡幅部と、他方の面に設けられた突部とが、相互の突出端同士を突き合わせることにより、タワー部の外周面とフード部の内周面との間に生じ得るがたを詰めるようになっているから、タワー部の外周面とフード部の内周面のいずれか一方の面にのみ先端拡幅部または突部が設けられることでがた詰めがなされるものに比べ、先端拡幅部または突部の突出寸法が低く抑えられる。結果、がた詰め構造として機能する先端拡幅部または突部の強度が高められる。
また、突部が先端拡幅部の突出端の幅範囲内での位置ずれを許容されているから、仮に、タワー部とフード部の相対位置が寸法公差等に起因して位置ずれしていたり、あるいは、外力を受けることでタワー部とフード部の相対位置が変動したりしても、突部が先端拡幅部により受け止められる限り、双方の突出端同士を突き合わせることが可能となり、がた詰めの信頼性が高められる。
<請求項2の発明>
先端拡幅部は、径方向外向きに突出する支柱と、この支柱の突出端にて同支柱の突出方向と略直交する方向に延出される受け台とからなるため、この受け台の延出範囲で突部の突出端を支持可能とされる。この場合、受け台の延出寸法を大きくしても、それに合わせて支柱を太くする必要がなく、ひけの発生を抑えることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。コネクタFは、雌側の端子金具30を収容する雌ハウジング10と、この雌ハウジング10に対して後方から取り付けられるリアホルダ50とを備え、雌ハウジング10は相手側の雄ハウジング90に嵌合可能とされる。さらに、コネクタFは、雌雄の両ハウジング10,90の嵌合状態を検知するための検知部材99と、リアホルダ50(ひいては雌ハウジング10)および端子金具30間を水密状にシールするシール部材98と、雌雄の両ハウジング10,90間を水密状にシールするシールリング97とを備えている。なお、以下の説明において、前後方向については雌雄の両ハウジング10,90の嵌合面側を前方とし、上下方向については図1を基準とする。
相手側の雄ハウジング90は合成樹脂製であって、図14に示すように、前面が開口された円筒状のフード部91を備えている。フード部91の奥側壁には一つの雄タブ92が貫通して装着されている。雄タブ92は導電性金属製であって板状をなし、その板面を前後方向に沿わせ、フード部91内に突出して配されている。フード部91の内周面には、複数条のリブ93(突部)が前後方向に延出して形成されている。リブ93は、周方向に間隔をあけて複数設けられ、図示する場合は略45度の角度差をもって等間隔で8条設けられている。各リブ93は、断面方形であって互いに同形状をなし、前後方向に同幅をもって構成され、雌ハウジング10側のリブ受け部19に当接可能とされている。そして、各リブ93は、フード部91の前縁から少し奥に入った位置からフード部91の奥端に延出して形成されている。
また、フード部91の外周面には、図13に示すように、同外周面の両側下部より側方へ張り出す左右一対のガイドリブ94が前後方向に延出して形成されている。両ガイドリブ94は、雌ハウジング10側のガイド受け部11に進入可能となっている。そして、フード部91の外周面の上端部には、ロック部95が突設されている。ロック部95は、雌ハウジング10側のロックアーム12と弾性的に係止可能とされている。フード部91の外周面のうち、ロック部95を挟んだ両側には、左右一対の保護壁96が前後方向に延出して形成されている。両保護壁96は、ロック部95を保護して、両ハウジング10,90の嵌合時にはロックアーム12の両側に配されるようになっている。両保護壁96の外側面の前端部には、同保護壁96と一体化した左右一対の解除部89が突設されている。両解除部89は、両ハウジング10,90が正規嵌合されたときに、雌ハウジング10に組み付けられた検知部材99と干渉して雌ハウジング10に対する検知部材99の係止状態を解除するようになっている。
続いて、雌ハウジング10について説明する。雌ハウジング10は合成樹脂製であって、前部に、相手側のフード部91に内嵌されるタワー部13およびこのタワー部13の周囲を包囲してタワー部13との間にフード部91を進入させる空間を保有する筒部14を備え、後部に、タワー部13と一体的に連なって後方へ突出して後方からリアホルダ50を装着させる取付部15を備える。筒部14の左右の両側下部には、前方からフード部91のガイドリブ94が進入して両ハウジング10,90の嵌合動作を案内するガイド受け部11が前後方向の全長に亘りかつ側方へ張り出して形成されている。取付部15は、筒状、詳しくは円筒状をなし、タワー部13より一回り大きく、かつ筒部14よりは小さく形成されている。タワー部13には、取付部15の内側空間と連通するキャビティ16が前後方向に貫通して形成されている。キャビティ16内には、後方から取付部15の内側空間を通して一つの端子金具30が挿入可能とされている。
端子金具30は、雄タブ92を挿入可能な箱形状の本体部31と、本体部31の後方に連なるとともに電線Wの端末に露出された芯線にかしめ付けにより接続されるバレル部32とからなる。本体部31はタワー部13におけるキャビティ16内に遊動規制状態で嵌合され、バレル部32は筒部14の内側空間に配されている。電線Wには、バレル部32より後方に、ゴム製のシール部材98が嵌着されている。シール部材98は後方から取付部15内に挿入され、取付部15の内周面および電線Wの外周面に密着して両面間をシールするようになっている。本体部31にはランス孔33が設けられ、このランス孔33にキャビティ16の内壁に設けられたランス17が嵌まり込むことで、端子金具30がキャビティ16内に抜け止め保持されるようになっている。
タワー部13の前面には、雄タブ92の挿通を許容するタブ挿通口13Aが幅方向にスリット状に開口して形成され、このタブ挿通口13Aに本体部31の前面が臨んでいる。タワー部13の外周面には、同タワー部13の後部に、ゴム製のシールリング97が嵌着されている。シールリング97は、両ハウジング10,90が正規嵌合されたときに、フード部91の内周面およびタワー部13の外周面に密着して両面間をシールするようになっている。なお、筒部14の左右両側には、シールリング97と対応する位置に、窓孔18が開口して形成されており、両ハウジング10,90が正規嵌合されたときには、この窓孔18を通してフード部91の先端を視認可能となっている。
タワー部13の外周面には、周方向に間隔をあけて複数条のリブ受け部19が前後方向に延出して形成されている。各リブ受け部19は、両ハウジング10,90の嵌合時に、フード部91の内周面に設けられたリブ93と対向して配され、双方の突出端面同士を突き合わせ可能としてある。各リブ受け部19には、図13に示すように、根元側より先端(突出端)側が拡幅された形態の異形リブ20(先端拡幅部)が含まれている。
異形リブ20は、タワー部13の左右の両側面において軸中心を挟んで対称に配されており、このうち、両側面の高さ方向の両端部に位置するものは断面鳩尾形をなすアリ型リブ21とされ、両側面の高さ方向の中間部に位置するものは、断面略Tの字形をなすT型リブ22とされている。アリ型リブ21とT型リブ22の双方の先端面(突出端面)は、筒部14の内周面と同心の仮想円弧上に沿った略弧状をなし、アリ型リブ21とT型リブ22との間に形成された隙間は成形時のピン型抜きに伴って形成される型抜き空間とされる。
さらに、T型リブ22は、径方向外向きに張り出してタワー部13の外周面に立ち上げられた支柱22Aと、支柱22Aの立ち上げ方向と直交する方向に延びる受け台22Bとからなり、タワー部13の前端から前後方向途中にかけて延出されている。このT型リブ22の後端は、シール部材98の前端より少し前方位置に設定されている。受け台22Bの幅寸法(延出長さ)は、リブ93の先端面の幅寸法よりも大きく設定されている。そして、受け台22Bは、その形成範囲に亘って相手側のリブ93を支持可能とされ、この形成範囲でリブ93の位置ずれを吸収できるようになっている。
そして、受け台22Bは、図10に示すように、前端から後端に向けて徐々に拡幅する形態とされ、奥側に行くに従ってアリ型リブ21との隙間をつめるようになっている。各リブ受け部19のうち、異形リブ20を除いたものは、タワー部13の上下両面に配され、内部が肉抜きされて断面門型のトンネル状をなしている。このうち、タワー部13の下面に設けられたものの内部は、ランス17の成形に伴って形成される型抜き空間とされる。また、タワー部13の後端には、筒部14の後端に連なるよう径方向外向きに張り出す連結部23が形成されている。
雌ハウジング10の上部には、図2に示すように、ロックアーム12が前後方向に延出して形成されている。ロックアーム12は、連結部23と対応する位置に設けられた支点部24を中心として上下方向にシーソ状に揺動変位可能(弾性変位可能)とされる。ロックアーム12の前半部は、筒部14とタワー部13との間に隠蔽状態で配され、ロックアーム12の後半部は、取付部15より上方に露出状態で配され、その後端部に、ロック解除時に押圧操作される操作部25が一段高い位置に設けられている。筒部14の上部には、断面門型に膨出するアーム収容部14Aが形成され、このアーム収容部14Aの内部にロックアーム12が配されている。アーム収容部14Aの後部は、取付部15の上面に連成され、その上壁に、操作用窓孔26が切り欠き形成されている。ロックアーム12の操作部25は操作用窓孔26を通して進入する作業者の手指により解除操作される。
ロックアーム12には、後端に開口するロック溝27が前後方向に延出して形成されている。両ハウジング10,90が正規嵌合されると、ロック溝27にロック部95が嵌まり込み、ロック溝27の前端にロック部95が係止することで、両ハウジング10,90が離脱規制状態にロックされるようになっている。また、ロックアーム12のロック溝27には、後方から検知部材99が嵌着される。検知部材99は、ロック溝27に対して半嵌合状態で保持される押し込み規制位置と、そこから前方へ押し込まれロック溝27に対して正規嵌合状態で保持される検知位置とを変位可能とされる。アーム収容部14Aの両側壁の内面には、レール溝28が前後方向に延出して形成され、このレール溝28の長さ方向途中に、検知部材99に設けられた左右一対の脚部99Aと引っ掛け状態で係合する止め部29が形成されている。止め部29と脚部99Aとが互いに係合されることで検知部材99が押し込み規制位置に保持され、両ハウジング10,90が正規嵌合されるに伴いフード部91の解除部89が脚部99Aの先端と干渉して同脚部99Aを上方へ持ち上げることにより、脚部99Aと止め部29との係合状態が解除され、検知部材99の検知位置への押し込み操作が許容されるようになっている。したがって、検知部材99の押し込み操作が可能であれば、両ハウジング10,90が正規嵌合状態にあると判断でき、検知部材99の押し込み操作が不能であれば、両ハウジング10,90が半嵌合状態にあると判断できる。
一方、取付部15の外周面には、同取付部15の前後方向の略中央部に、左右一対のロック受け部34が突設されている。ロック受け部34は、リアホルダ50に設けられたロック片51と弾性的に係止可能とされ、その後面が前端に向かって上り勾配となるテーパ状の案内面とされ、その前面が略垂直に切り立つ係止面とされる。
取付部15の外周面のうち、ロック受け部34の周囲には、図3に示すように、枠部35が形成されている。枠部35は、ロック受け部34の後方領域のみ開放させてロック受け部34の周囲を略コの字に取り囲んでなるものである。また、枠部35は、リアホルダ50の装着後にはロック片51の側縁に沿って配され、異物との引っ掛かりによってロック片51が偶発的に撓み変形されてロック解除されるのを回避できるようになっている。
取付部15の外周面には、同外周面の下端に、ガイド凸条36が前後方向に延出して形成されている。ガイド凸条36には、リアホルダ50に設けられたガイド受け溝52が進入可能とされている。そして、取付部15の外周面には、図4に示すように、周方向に間隔をあけて複数の凹部37が形成されている。この凹部37は、底面側へ行くに従って(深くなるにつれ)徐々に拡幅される断面アリ溝状をなし、周方向に等間隔をあけて、詳しくは周方向に90度の角度差をもって、全部で4つ形成されている。また、凹部37は、前後方向に延出して形成され、後端が取付部15の後面(開口面)に開口するとともに、前端がアーム収容部14Aの後端と前後方向について同位置に配されている。凹部37のうち、上部に配される左右一対のものは、アーム収容部14Aの両側壁の根元に連なっている。
続いて、リアホルダ50について説明する。リアホルダ50は合成樹脂製であって、図7ないし図9に示すように、キャップ状、詳しくは有底の円筒状をなし、取付部15に対して後方から被せ付けられるようになっている。このリアホルダ50は、略円板状の奥壁53と奥壁53の周縁から前方へ突出する略円筒状の周壁54とからなり、周壁54が取付部15に外嵌可能とされ、奥壁53が取付部15の開口を閉止可能とされ、かつシール部材98の抜け止めをなすようになっている。
奥壁53の中心部には、電線Wを挿通させる電線貫通孔55が設けられている。奥壁53の後面には、略円筒状の筒状部56が後方へ突出して形成され、この筒状部56内には、電線貫通孔55に対し、同軸同径をもって連通する電線挿通路57が前後方向に延出して形成されている。リアホルダ50における電線貫通孔55および電線挿通路57には、端子金具30に接続された一本の電線Wが遊動規制状態で貫通保持されている。筒状部56の前後長さは、周壁54の前後長さのほぼ半分である。また、奥壁53の内面(前面)には、同内面の外周縁部を余してこの外周縁部より一段前方へ入った位置に、内嵌部58が形成されている。内嵌部58は、奥壁53と同心の円弧をなす外周縁および電線貫通孔55を縁取る内周縁を有し、かつ、その内面が略垂直に切り立つフラット面とされシール部材98の後面に面当たり状態で当着可能とされている。そして、この内嵌部58は、取付部15内に緊密に嵌められ、その外周面が取付部15の内周面に密着可能とされている。内嵌部58の外周面と取付部15の内周面との間は、取付部15の後端開口縁を嵌め入れ可能な嵌合空間とされる。なお、奥壁53の外面(後面)には、内嵌部58と対向する位置に、複数の凹所59が設けられており、奥壁53におけるひけが防止されるようになっている。
周壁54の下端部には、径方向外向きに膨出された断面門型の膨出部61が形成され、この膨出部61内に、ガイド受け溝52が前後方向に延出して形成されている。取付部15にリアホルダ50を装着するに際し、膨出部61のガイド受け溝52にガイド凸条36が進入することで、リアホルダ50の軸周りの回転が阻止され、かつ、リアホルダ50の装着動作が案内されるようになっている。また、取付部15が正規姿勢をとらないでリアホルダ50に装着されようとすると、膨出部61が取付部15の後端開口縁に干渉することでそれ以上の装着動作が規制され、これによりリアホルダ50の装着開始時にリアホルダ50の姿勢が不正規であることを認識できるようになっている。
また、周壁54の左右両側には、取付部15のロック受け部34に対して弾性的に係止可能な一対のロック片51が形成されている。ロック片51は、門型枠状をなし、周壁54の前端に開口して後方へ延びる上下一対のスリット62間にて内外に撓み変形可能とされる。ロック片51には、同ロック片51の前端部を残しつつ前後方向に延出されて後端に開口する係止溝63が保有されている。取付部15に対するリアホルダ50の装着過程では、ロック片51の前端部がロック受け部34に乗り上げられてロック片51が撓み変形させられ、リアホルダ50が正規装着されると、ロック片51が弾性復帰しつつ係止溝63にロック受け部34が嵌り込み、これによりリアホルダ50が取付部15に離脱規制状態でロックされるようになっている。
また、周壁54の内周面には、根元側より先端側の方が幅広とされる先端拡幅凸部64が周方向に間隔をあけて複数設けられている。詳しくは先端拡幅凸部64は、根元から先端にかけて徐々に拡幅される断面台形状、詳しくは断面等脚台形状をなし、周方向に等間隔をあけて、詳しくは90度の角度差をもって、全部で4つ配されている。また、先端拡幅凸部64は、前後方向に延出して形成され、その前端がリアホルダ50の前端開口縁に位置するとともに、その後端が奥壁53の前面に位置するようにして、周壁54の前後長さの略全長に亘って形成されている。上下方向(高さ方向)で互いに隣接する先端拡幅凸部64間には、両先端拡幅凸部64から等距離の位置に、上記したロック片51が配されている。この先端拡幅凸部64は、リアホルダ50が取付部15と正対したときに凹部37と対向する位置にあり、凹部37とあり継ぎ係合可能とされて、凹部37と径方向で係止し合うようになっている。
さらに、周壁54の外周面には、上記した先端拡幅凸部64と対応する位置に、この先端拡幅凸部64と背中合わせとなるようにして凹溝65が形成されている。この凹溝65は、断面円弧状であって前後方向に沿って形成され、詳しくは周壁54の前後長さの全長に亘って形成されている。凹溝65および先端拡幅凸部64は径方向に沿った軸線を挟んで全体として左右対称形をなしている。
次に、本実施形態の組み付け手順を説明する。まず、雌ハウジング10のキャビティ16内に電線Wの端末に接続された端子金具30を挿入する。端子金具30は、取付部15からタワー部13内に進入し、タワー部13側にてランス17により弾性的に係止される。端子金具30がキャビティ16内に正規挿入されるに従い、電線Wの端末に嵌着されたシール部材98は取付部15内に嵌合保持される。また、タワー部13の後端部にシールリング97を嵌着させ、さらに、電線Wの延出方向の途中に、電線貫通孔55および電線挿通路57に電線Wを通したリアホルダ50を待機させる。
そして、取付部15に対して後方からリアホルダ50を被せ付ける。その際、リアホルダ50のガイド受け溝52の入り口(開口)に取付部15のガイド凸条36を進入させるとともに、取付部15の凹部37の入り口(開口)にリアホルダ50の先端拡幅凸部64を進入させる。この場合、リアホルダ50の外周面に形成された凹溝65を、相手側の凹部37に対応位置させることにより、先端拡幅凸部64を凹部37に位置合わして正確に嵌合させることが可能となる。その状態からリアホルダ50を凹部37に沿って前方へ押し込み移動させると、周壁54のスリット62に取付部15の枠部35が前方から進入し、かつ、ロック片51の先端がロック受け部34の案内面に摺接しつつ乗り上がり、これによってロック片51が撓み変形させられる。リアホルダ50が正規深さで取付部15に被せ付けられると、奥壁53の内嵌部58が取付部15の後端開口縁に嵌まり込み、取付部15内に保持されたシール部材98の抜け止めがなされるとともに、ロック片51の弾性復帰に伴い係止溝63にロック受け部34が嵌り込む。ロック片51はロック受け部34の係止面に対してリアホルダ50の抜け方向で係止し合い、これにより、リアホルダ50の抜け止めが確実になされる。取付部15に対してリアホルダ50が正規深さで嵌合されると、凹部37の前面に先端拡幅凸部64の前端が当接可能に配され、かつ、ロック片51の周囲が取付部15の枠部35により包囲される。
次いで、相手側となる雄ハウジング90のフード部91内にタワー部13を嵌合させる。雌雄の両ハウジング10,90が互いに正規嵌合されると、ロックアーム12がロック部95を弾性係止して、両ハウジング10,90がロックされ、かつ、解除部89によって検知部材99の係止状態が解除されて、検知部材99が検知位置へと押し込み操作される。この場合に、検知部材99の押し込みが規制されると、両ハウジング10,90が半嵌合状態に留まっていることがわかるので、両ハウジング10,90をさらに深く嵌合させて正規嵌合状態に至らしめる。また、両ハウジング10,90が正規嵌合されると、雄タブ92が端子金具30の本体部31内に正規深さで挿入されて両端子間の接続がとられ、かつ、シールリング97の外周面にフード部91の内周面が密着して両ハウジング10,90間のシールがとられる。
ところで、両ハウジング10,90の嵌合後、雌ハウジング10から導出された電線Wが軸交差方向に振られると、リアホルダ50に対して同じく軸交差方向に引っ張り力が作用することとなる。そうすると、リアホルダ50が取付部15とのクリアランスの範囲で傾倒し、最悪、ロック受け部34がロック片51の係止溝63から離間してロックが外れることが懸念される。しかるに本実施形態によれば、リアホルダ50に対して前記引っ張り力が作用しても、先端拡幅凸部64と凹部37とが径方向であり継ぎ係合することにより、リアホルダ50と取付部15との密着状態を保持することが可能となっている。
以上のように本実施形態によれば、先端拡幅凸部64と凹部37とがあり継ぎ係合することにより、リアホルダ50が取付部15から外れるのを阻止するようにしたから、シールリング97が取付部15から不用意に抜け落ちることがない。この場合に、先端拡幅凸部64は、奥壁53に至るまで延出して形成されているから、電線Wの振れの支点部分でその振動力が抑えられ、リアホルダ50の離脱を確実に阻止することができる。
また、リアホルダ50の周壁54が円筒状をなし、しかも先端拡幅凸部64が周壁54の内周面に設けられて外部側方から視認不能となっているため、リアホルダ50の装着時、リアホルダ50が正規装着位置から軸中心周りに回転すると、リアホルダ50の装着動作がいったん規制されてしまう。しかるに本実施形態によれば、周壁54の外周面のうち、先端拡幅凸部64と対応する位置に、凹溝65が形成されているから、リアホルダ50の装着時、この凹溝65を位置決め用の目印として機能させることが可能となる。つまり、凹溝65と凹部37とが一直線上に並び合った状態からリアホルダ50の装着動作を開始することにより、リアホルダ50を正規姿勢で取付部15に装着することが可能となる。
さらに、この凹溝65は先端拡幅凸部64と背中合わせの位置に対応して設けられているから、この部分が過剰に厚肉化することがなく、引けの発生が抑えられる。そして、取付部15にリアホルダ50の内嵌部58が内嵌するようになっているから、電線Wが大きく振られても、その振れ方向(軸交差方向)で内嵌部58と取付部15とが係止し合って、内嵌部58が取付部15に対して引っ掛け状態となり、リアホルダ50が外れるのをいっそうと確実に防止することができる。
また、雌雄の両ハウジング10,90が嵌合状態にあるときに、タワー部13とフード部91の相対位置が寸法公差等に起因して位置ずれしていても、あるいは、外力を受けることでタワー部13とフード部91の相対位置が変動したりしても、異形リブ20が周方向に延出する部分(例えば、受け台22B)を含み、その形成範囲でリブ93を支持可能としてあるから、リブ93と異形リブ20の双方の突出端同士を確実に突き合わせることが可能となる。結果、両ハウジング10,90間に生じ得るがたを確実に抑えることができる。しかもこの場合に、タワー部13からフード部91側に向けて異形リブ20が突成され、かつ、フード部91からタワー部13側に向けてリブ93が突成されているため、タワー部13とフード部91のいずれか一方のみからリブ(異形リブ)が突成されている場合に比べ、リブ93(異形リブ20)の突出寸法を低く抑えることができる。結果、リブ93(異形リブ20)の強度が高められ、リブ93がその長さ方向途中で折損される事態を回避できる。
さらに、異形リブ20には、支柱22Aと受け台22BとでTの字形をなすT型リブ22が含まれているから、受け台22Bの形成範囲を大きくしても、支柱22Aにひけが生じるのを防止できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明によれば、上記実施形態とは逆に、リアホルダの周壁の内周面に凹部が形成され、取付部の外周面に先端拡幅凸部が形成されていてもよい。
(2)本発明によれば、上記実施形態とは逆に、タワー部の外周面にリブ(突部)が形成され、フード部の内周面に異形リブ(先端拡幅部)が形成されてもよい。
(3)上記実施形態では、先端拡幅凸部はあり状をなし、凹部があり溝状をなしていたが、本発明によれば、先端拡幅凸部と凹部とが互いにあり継ぎ係合可能な形態であればよく、例えば、先端拡幅凸部は断面Tの字形をなしていても構わない。
(4)上記実施形態では、先端拡幅部が異形リブとして、突部がリブとして、ぞれぞれ前後方向に延出して形成されていたが、本発明によれば、先端拡幅部と突部とは、雌雄の両ハウジングが正規嵌合されたときに突き合わせ可能な位置に配されていればよく、単なる突起部として形成されていてもよい。
本実施形態のコネクタの側面図 嵌合状態にあるコネクタの側断面図 雌ハウジングの側面図 雌ハウジングの背面図 雌ハウジングの平面図 取付部にリアホルダが被さった状態を示すコネクタの要部縦断面図 リアホルダの側面図 リアホルダの正面図 リアホルダの背面図 雌ハウジングの要部破断側面図 雌ハウジングの横断面図 フード部にタワー部が内嵌された状態を示すコネクタの横断面図 フード部にタワー部が内嵌された状態を示すコネクタの要部縦断面図 雄ハウジングの側断面図
符号の説明
F…コネクタ
10…雌ハウジング
11…ガイド受け部
13…タワー部
14…筒部
20…異形リブ(先端拡幅部)
22…T型リブ
22A…支柱
22B…受け台
91…フード部
92…雄タブ
93…リブ(突部)

Claims (2)

  1. 互いに嵌合可能な一対のコネクタハウジングを備え、このうち、一方のコネクタハウジングには、端子金具を収容するタワー部が設けられ、このタワー部に、他方のコネクタハウジングに設けられたフード部が正規深さで外嵌されることにより、前記両コネクタハウジングが正規嵌合されるコネクタであって、
    前記タワー部の外周面と前記フード部の内周面のいずれか一方の面には、突出端側が根元側より拡幅された先端拡幅部が突設されており、他方の面には、前記先端拡幅部側へ突出してその突出端を前記先端拡幅部の突出端に突き合わせ可能とされ、前記先端拡幅部の突出端の幅範囲内での位置ずれを許容される突部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記先端拡幅部は、径方向外向きに突出する支柱と、この支柱の突出端にて同支柱の突出方向と略直交する方向に延出される受け台とからなることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
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