JP2008013473A - 筋機能低下抑制剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた筋萎縮の抑制、これに伴う筋力機能低下の抑制、さらに運動能力低下による寝たきりを抑制する作用を有し、安全性が高い医薬品又は飲食品を提供すること。
【解決手段】カテキン類を有効成分とする筋萎縮抑制剤又は筋力機能低下抑制剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、筋萎縮又は筋力低下等の筋機能低下を抑制する効果を発揮する医薬品又は飲食品に関する。
一般に、筋肉の筋質量や筋力が減少する筋萎縮には、廃用性筋萎縮やサルコペニア等が挙げられる。筋萎縮が起こると、それに伴って筋機能の低下がみられるようになる。
特に高齢者は、加齢による筋萎縮や筋力の低下が認められ、筋肉損傷や骨折しやすくなる。この治療・療養のための安静状態やギプス固定等の活動制限下におかれると、廃用性筋萎縮や筋機能の低下が急速に進行する。
高齢者は、斯かる悪循環に陥りやすく、最悪の場合には寝たきりになるため、生活機能を改善し健康寿命を延伸し、クオリティオブライフ(QOL)を維持するためには、ある程度の運動を促がすことにより廃用性筋萎縮や筋機能の低下を抑制し、運動能力を保ち、身体機能を全般的に良好に保つことが重要である(寝たきりゼロへの10カ条、厚生省、平成2年)。
これまで、筋萎縮や筋機能の低下を防ぐ試みとしては、健常時に適度な運動の継続或いはリハビリテーションの理学療法等に限られており、より効果的な抑制方法が望まれていた。
かかる観点から、運動や理学療法のみならず、筋萎縮及びそれに伴う筋機能の低下、ひいては寝たきりを予防しうる成分の探索が行われている。例えば、シスチン及びテアニンによる老化防止(特許文献1)、果実ポリフェノールによる筋萎縮抑制(特許文献2)、リコピンによる筋蛋白分解抑制(特許文献3)、スーパーオキシドジスムターゼによる筋の酸化ストレス軽減(特許文献4)等である。
一方、緑茶や紅茶等に含まれているカテキン類には、コレステロール上昇抑制作用(特許文献5)、血糖上昇阻害作用(特許文献6)、持久力向上作用(特許文献7)、筋ジストロフィ抑制作用(非特許文献1)等、生理的な有益性があると報告されている。しかしながら、カテキン類が廃用性筋萎縮及びそれに伴う筋機能低下に及ぼす作用についてはこれまで全く知られていない。
国際公開第2005-123058号パンフレット 特開2001-89387号公報 特開2004-59518号公報 特開2006-62976号公報 特開昭60-156614号公報 特開平4-253918号公報 特開2005-89384号公報 Dorchies OM et al, AJP-Cell Physiol, 616-25, 2006
本発明の目的は、筋機能低下や筋萎縮を抑制し、寝たきり予防に有用な、安全性が高い医薬品又は飲食品を提供することにある。
そこで本発明者は、天然物由来の成分について検討を行ったところ、意外にも、カテキン類に行動制限下においても、優れた筋萎縮抑制及び筋力低下抑制作用があることを見出した。
すなわち、本発明は、カテキン類を有効成分とする寝たきり予防剤を提供するものである。
また、本発明は、カテキン類を有効成分とする筋機能低下抑制剤を提供するものである。
また、本発明は、カテキン類を有効成分とする筋萎縮抑制剤を提供するものである。
また、本発明は、カテキン類の筋機能低下抑制剤、筋萎縮抑制剤、及び/又は寝たきり予防剤としての使用を提供するものである。
また、本発明は、カテキン類の筋機能低下抑制剤、筋萎縮抑制剤、及び/又は寝たきり予防剤の製造のための使用を提供するものである。
さらに、本発明は、カテキン類を含有し、筋機能低下抑制及び/又は筋萎縮を作用することを特徴とし、筋機能低下抑制、筋萎縮抑制及び/又は寝たきり予防のために用いる旨の表示を付した飲食品を提供するものである。
すなわち、本発明によれば、筋機能の低下を抑え、寝たきり予防効果を発揮する、安全性の高い飲食品、医薬品等を提供することができる。
本発明において、「筋萎縮」とは、筋細胞の減少や縮小により筋量が低下することをいい、長期間の安静臥床や骨折などによるギプス固定、あるいは微小重力暴露によるもの(廃用性筋萎縮という。)、加齢に伴うもの(サルコペニアという。)が挙げられる。したがって「筋萎縮の抑制」とは、不活動や加齢に伴う筋量の低下を抑制することを指す。
また、本発明において、「筋機能低下」とは、筋萎縮に伴って、筋が構造的あるいは質的に変化し、筋力や運動能力が低下することを示す。したがって「筋機能低下の抑制」とは、筋萎縮に伴う筋力や運動能力の低下を抑制することを指す。
また、ここでいう「寝たきり」とは、例えば、高齢者の脳卒中や骨折等の治療や療養等において運動量が極度に少なくなり、さらに筋機能が低下し、寝かせきり状態からつくられるものをいう(寝たきりゼロへの10カ条、厚生省、平成2年)。
本発明におけるカテキン類とは、カテキン、カテキンガレート、ガロカテキン及びガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類並びに、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類の総称であり、これらの一種以上を含有するのが好ましい。また、カテキン類は、非重合体であるのが好ましい。
本発明に使用するカテキン類は、一般的には茶葉から直接抽出すること、又はその茶抽出物を濃縮若しくは精製することにより得ることができるが、他の原料由来のもの、カラム精製品及び化学合成品でもあってもよい。
当該茶抽出は、Camellia属、例えばC. sinensis、C. assamica、又はそれらの雑種から得られる茶葉から製茶された茶葉に、水又は熱水やこれらに抽出助剤を添加し、攪拌抽出等をすることにより行うことができる。また、煮沸脱気や窒素ガス等の不活性ガスを通気して溶存酸素を除去しつつ、いわゆる非酸化的雰囲気下で抽出する方法を併用してもよい。抽出助剤としては、アスコルビン酸ナトリウム等の有機酸、又はこれら有機酸塩類が挙げられる。
当該製茶された茶葉には、(1)煎茶、番茶、玉露、てん茶、釜煎り茶等の緑茶類;(2)総称して烏龍茶と呼ばれる鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の半発酵茶;(3)紅茶と呼ばれるダージリン、ウバ、キーマン等の発酵茶が含まれる。
当該茶抽出物の濃縮は、上記抽出物を濃縮することにより行うことができ、当該茶抽出物の精製は、溶剤やカラムを用いて精製することにより行うことができる。茶抽出物の濃縮物や精製物の形態としては、固体、水溶液、スラリー状等種々のものが挙げられる。
例えば、当該茶抽出物は、特開昭59-219384号、特開平4-20589号、特開平5-260907号、特開平5-306279号等に詳細に例示されている方法で調製することができる。また、市販品を用いることもでき、斯かる市販品としては、三井農林(株)「ポリフェノン」、(株)伊藤園「テアフラン」、太陽化学(株)「サンフェノン」、サントリー(株)「サンウーロン」等が挙げられる。
当該茶抽出物中のカテキン類は、非重合体で存在し、かつ液に溶解しているもの又は茶の微細粉末の懸濁物に吸着若しくは包含された固形状のものとして存在する。
また、当該抽出物中のカテキン類の含有量は、30〜98質量%、好ましくは40〜90質量%である。また、これらの総ポリフェノール中のカテキン類の含有率は、製造直後でカテキン量が10質量%以上で、好ましくは20質量%以上である。
また、茶葉中のカテキン類の大部分はエピ体カテキン類として存在しており、このエピ体カテキン類を用いて熱や酸やアルカリ等の処理により立体異性体である非エピ体に変化させることができる。従って、非エピ体カテキン類を使用する場合には、緑茶類、半発酵茶類又は発酵茶類からの抽出液や茶抽出液の濃縮物を水溶液にして、例えば40〜140℃、0.1分〜120時間加熱処理して得ることができる。また非エピカテキン類含有量の高い茶抽出液の濃縮物を使用してもよい。それらは単独又は併用してもよい。
後記実施例に示されるように、カテキン類は、テノトミーや尾懸垂処理といった行動制限下に生じる筋質量の減少や最大筋力の低下を抑制する作用を有し、筋機能低下抑制剤筋、萎縮抑制剤及び筋機能の低下によって引き起こされる寝たきり状態を抑制する寝たきり予防剤(以下、「筋機能低下抑制剤等」とする。)として使用することができ、また筋萎縮抑制剤等を製造するために使用することができる。当該筋萎縮抑制剤等は、ベッドレスト、ギブス固定、座業等の活動制限下の生活による運動量の不足や減少、身体への過重負荷の減少や加齢による筋萎縮や筋機能低下の抑制の効果を発揮する、ヒト若しくは動物用の飲食品又は医薬品として有用である。また、飲食品として使用する場合には、筋萎縮抑制、筋力機能低下抑制又は寝たきり予防の生理機能をコンセプトとし、その旨を表示した飲食品、例えば、病者用食品、高齢者用食品、特定保険用食品等の特別用途飲食品や機能性食品に応用できる。
本発明のカテキン類は、筋萎縮の抑制に用いられるが、加齢に伴う筋萎縮や廃用性筋萎縮の抑制に用いられるのが好ましく、特に廃用性筋萎縮が好ましく、またこれらの筋萎縮に伴う筋力機能低下の抑制に用いられる。
本発明の筋機能低下抑制剤等を医薬品として使用する場合は、例えば、錠剤及び顆粒剤等経口用固形製剤又は、エリキシル剤、シロップ剤及び懸濁剤等の経口用、経腸用または経管用の液体製剤とすることができる。
経口用固形製剤は、カテキン類に賦形剤、必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。賦形剤としては、ラクトース、サッカロース等の糖、グリシン等のアミノ酸、セルロース等が挙げられる。潤滑剤として二酸化珪素、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール等、結合剤としてデンプン、ゼラチン、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が例示できる。崩壊剤としてはデンプン、寒天等がある。
また、液体製剤は、矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて常法により内服液剤、エリキシル剤、シロップ剤、懸濁剤等を製造することができる。
また、本発明の筋機能低下抑制剤等を飲食品として使用する場合は、例えば、チーズ(ナチュラル、プロセス)、アイスクリーム、ヨーグルトその他乳製品、ソース、スープ、ふりかけ、和菓子類(せいべい等)、洋菓子類(ポテトチップス、プリン、ゼリー、グミキャンディー、キャンディー、ドロップ、キャラメル、チョコレート、チューインガム等)、焼き菓子類(カステラ、ケーキ、ドーナッツ、ビスケット、クッキー、クラッカー等)、各種飲料等の形態とすることができる。
飲食品を製造する場合には、カテキン類に一般飲食品で用いられる種々の原料を配合し、通常の方法により加工製造することができる。
飲料として、炭酸系飲料(ソフトドリンク)、非炭酸系飲料(果汁飲料、ネクター飲料、野菜飲料等)、清涼飲料、スポーツ飲料、ニアウオーター、ダイエット飲料、茶、コーヒー、ココア及びアルコール飲料等のいずれでもよく、また、他の飲料成分と組み合わせることで、更に幅広い範囲の飲料を提供することが可能である。
上記飲料は、容器に充填した容器詰飲料とするのが好ましく、容器詰飲料としては、例えば、特許公報3742094号、公報記載の非茶系容器詰飲料、特開2002−272373号公報記載の茶系容器詰飲料が例示できる。以下に配合組成の一例を示す。
容器詰飲料は、非重合体成分(A)非エピ体カテキン類と(B)エピ体カテキン類を含有し、それらの含有量が容器詰めされた飲料500mL当り、
成分(A)=合計量5〜2250mg、
成分(A)+(B)=合計量50〜2500mg、
質量比(A)/(B)=0.1〜9.0
を含有する。
非重合体であって水に溶解状態にある成分(A)非エピ体カテキン類と、同じく非重合体であって水に溶解状態にある成分(B)エピ体カテキン類を、飲料500mL当り合計量50〜2500mg含有するが、好ましくは460〜2500mg、より好ましくは500〜1300mg、更に好ましくは600〜1300mg、特に640〜800mg含有するのが、味の点から好ましい。
また成分(A)は、飲料500mL当り5〜2250mg含有するが、好ましくは90〜2250mg含有するが、更に好ましくは140〜2250mg、特に140〜1880mg含有するのが、安定性の点から好ましい。
飲料中で総ポリフェノール中のカテキン類の含有率としては、製造直後でカテキン量が10質量%以上で、好ましくは20質量%以上である。
更に成分(A)と成分(B)の含有質量比は(A)/(B)=0.1〜9.0であるが、好ましくは0.25〜9.0、更に好ましくは0.43〜5.67、特に0.67〜5.67が、味及び安定性の点から好ましい。
また、カテキン類の含有量の30〜98質量%、好ましくは40〜90質量%が、エピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキンから選ばれたものであると、飲料としての呈味が更に優れ、後を引くような収斂性もなく好ましい。ここでエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキンは1種以上含有するが、通常は全て含有される。
飲料のpHは、25℃で3〜7、好ましくは4〜7、特に5〜7とするのが、味及びカテキン類の化学的安定性の点で好ましい。
上記飲料は、カテキン類にあわせて、酸化防止剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エキス類、pH調整剤、品質安定剤等の処方上添加して良い添加剤を適宜、単独或いは併用して配合しても良い。
使用される容器は、一般の飲料と同様にポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の形態で提供することができる。ここでいう飲料とは希釈せずに飲用できるものをいう。
上記容器詰は、例えば、金属缶のように容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては食品衛生法に定められた殺菌条件で製造される。PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器等で高温短時間殺菌後、一定の温度まで冷却して容器に充填する等の方法が採用される。また無菌下で、充填された容器に別の成分を配合して充填してもよい。更に、酸性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを中性に戻すことや、中性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを酸性に戻す等の操作も可能である。
病者用食品としては、適当量の栄養補給が困難な高齢者やベッドレスト状態の病者に投与される経腸栄養剤や濃厚流動食(食品)等が挙げられる。
経腸栄養剤や濃厚流動食は、カテキン類に栄養組成物の原料を配合し、通常の方法により製造することができる。具体的には、カテキン類及び種々の原料を適当な溶媒に溶解、混合した後、ホモジナイザー等で均質化し、レトルトやプラスチック等の各種容器に充填したのち公知の殺菌法により、液状、半個体状や固体状の製剤を得ることができる。また、上記のようにホモジナイザー等で均質化した後、公知の噴霧乾燥等により、粉末状の製剤も得ることができる。
栄養組成物の一例として、蛋白質、糖類、脂肪、微量元素、ビタミン類、乳化剤、香料等が配合された栄養組成物が挙げられる。蛋白質源としては、アミノ酸バランスのとれた栄養価の高い乳蛋白質、大豆蛋白質、卵アルブミン等の蛋白質が挙げられるが、これらの分解物、卵白のオリゴペプチド、大豆加水分解物等の他、アミノ酸単体の混合物も使用してもよい。
本栄養組成物の投与(摂取)量は、栄養剤としてのカロリー換算で成人1日当たり10〜50kcal/体重kgが好ましい。
本発明の筋萎縮抑制剤等に含まれるカテキン類の配合量は、その使用形態により異なるが、食品やペットフード等の場合、通常0.01〜5質量%、更に0.05〜5質量%、特に0.1〜1質量%とするのが好ましい。上記以外の医薬品、例えば錠剤、顆粒剤、カプセル剤等の経口用固形製剤、内服液剤、シロップ剤等の経口用液体製剤等の場合は、通常0.01〜95質量%、更に5〜95質量%、特に10〜95質量%とするのが好ましい。
本発明の筋萎縮抑制剤等の投与量(有効摂取量)は、一日当り100〜3000mg/60kg体重とするのが好ましく、特に250〜2000mg/60kg体重、更に250〜1000mg/60kg体重とするのが好ましい。投与量は、投与される患者の年齢、体重、症状の程度等によって異なることは明らかである。
実施例1及び2で用いた試料は、総カテキン量81%の緑茶抽出物を用いた。また、カテキン類の組成は、ガロカテキン(7%)、ガロカテキンガレート(4%)、エピカテキン(9%)、エピガロカテキン(23%)、エピカテキンガレート(12%)、エピガロカテキンガレート(41%)、その他(4%)であった。
実施例1 テノトミー(Tenotomy)処置マウスにおけるカテキン類の有効性
雄性Balb/cマウス(9週齢)を1週間予備飼育し、体重を基準に3群(非処置群、対照群、カテキン群)に群分けした(各群n=8)。その後、各群のマウスに、表1に示す配合で調製した飼料を2週間給餌した。
上記飼料を2週間給餌した後、対照群及びカテキン群のマウス後肢アキレス腱にテノトミー処置を施し、後肢脹脛部位に属する筋群(ひらめ筋等)への張力負荷を排した。張力が減じた筋は廃用性筋萎縮を呈し、筋質量や筋力が低下する。非処置群は、テノトミー処理を施さなかった。
摘出筋における筋力測定
テノトミー処置後2週間、試験飼料での飼育を継続して行い、マウスを解剖に供した。マウスよりひらめ筋を摘出、37℃のKrebs溶液中(通気条件:95%-酸素, 5%-二酸化炭素)で、トランスデューサー(WPI: FORT100)に固定した。その後、電気刺激(0.2msec、40Hz)を施し最大筋力を測定した。ひらめ筋の湿質量を図1に、筋力の測定結果を図2に示す。
実施例2 尾懸垂処置マウスにおけるカテキン類の有効性
雄性Balb/cマウス(9週齢)を1週間予備飼育し、体重を基準に3群(非処置群、対照群、カテキン群)に群分けした(各群n=8)。その後、各群のマウスに、上記表1に示す配合で調製した試験飼料を2週間給餌した。
試験飼料を2週間給餌した後、対照群及びカテキン群のマウスに尾懸垂処置を施し、後肢筋群(ひらめ筋等)への重力荷重を排した。荷重が減じた筋は廃用性筋萎縮を呈し、筋質量や筋力が低下する。非処置群は、尾懸垂処置を施さなかった。
摘出筋における筋力測定
尾懸垂処置後10日間、試験飼料での飼育を継続して行い、マウスを解剖に供した。マウスよりひらめ筋を摘出、37℃のKrebs溶液中(通気条件:95%-酸素, 5%-二酸化炭素)で、トランスデューサー(WPI: FORT100)に固定した。その後、電気刺激(0.2msec、40Hz)を施し最大筋力を測定した。ひらめ筋の湿質量を図3に、筋力の測定結果を図4に示す。
試験例1及び2の結果より、カテキン類を摂取することで筋の萎縮が抑制され、筋力低下も抑制された。また、本試験1及び2において、カテキン類の処置前投与による筋量及び筋力向上はほとんど認められなかった。これより、カテキン類は、筋活動量低下に伴う筋萎縮及び筋機能低下を抑制する効果を有することが明らかであり、寝たきり抑制剤或いは筋機能低下抑制剤として有用であると言える。
実施例3 各種製剤例
製剤例1 筋機能低下抑制/筋萎縮抑制/寝たきり予防(以下、筋機能低下抑制等とする。)用飲料
表2に示した配合及び条件で、本発明の製剤を茶系飲料として調製した。また、本飲料におけるカテキン類の組成を表3に示す。本飲料の保存安定性及び風味は良好であった。
製剤例2 筋機能低下抑制等用経腸栄養剤
表4に示した配合で、本発明の製剤を経腸栄養剤としてレトルト容器に密封し、高圧蒸気滅菌法の常法に従い殺菌し、調製した。ミネラル類は、Na、K、Ca、Mg、P、Cl、Fe等の有機又は無機塩混合物、ビタミン類は、ビタミンA、D、E、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、ナイアシン、パントテン酸等の混合物を、国民栄養所要量に合致した量用いた。
製剤例3 筋機能低下抑制等用ゼリー食品
本発明の製剤をゼリー食品として調製した。カラギーナンとローカストビーンガムの混合ゲル化剤0.65%、グレープフルーツの50%の濃縮果汁5.0%、クエン酸0.05%、ビタミンC0.05%、テアビゴ(DSMニュートリショナル・プロダクツ)0.54%を混合し、これに水を加えて100%に調整し、65℃で溶解した。更に少量のグレープフルーツフレーバーを添加して85℃で5分間保持して殺菌処理後、100mLの容器に分注した。8時間静置して徐冷しながら5℃に冷却して、ゲル化させ、口に含んだ時に口溶け性が良好で、果実風味を有し食感良好なカテキン類を含有するゼリー食品を得た。
製剤例4 筋機能低下抑制等用ビタミン内服液
本発明の製剤をビタミン内服液として調製した。タウリン800mg、ショ糖11000mg、カラメル50mg、安息香酸ナトリウム30mg、ビタミンB1硝酸塩5mg、ビタミンB2 20mg、ビタミンB6 20mg、ビタミンC 2000mg、ビタミンE 100mg、ビタミンD3 2000IU、ニコチン酸アミド20mg、ポリフェノン70S(三井農林)540mgを適量の精製水に加えて溶解し、リン酸水溶液でpH3に調節した後、更に精製水を加えて全量を50mLとした。これを80℃で30分滅菌して、カテキン類を含有するビタミン内服液を得た。
製剤例5 筋機能低下抑制等用チュアブル錠剤
本発明の製剤をチュアブル錠剤として調製した。アスコルビン酸180mg、クエン酸50mg、アスパルテーム12mg、ステアリン酸マグネシウム24mg、結晶セルロース120mg、乳糖274mg、テアフラン90S(伊藤園)540mgなる処方(1日量1200mg)で、日本薬局方(製剤総則「錠剤」)に準じて錠剤を製造し、カテキン類を含有するチュアブル錠剤を得た。
製剤例6 筋機能低下抑制等用錠剤
本発明の製剤を下記処方に基づいて常法により錠剤として調製した。成分配合量(質量%):ポリフェノン70S(三井農林)20、リンゴ酸ナトリウム20、パラチノース20、アスコルビン酸20、ビタミンミックス(日本香料薬品社製)5、結晶セルロース5、ショ糖エステル4、二酸化ケイ素1、卵殻カルシウム5。
テノトミー処置における対照群及びカテキン群並びに非処置群のひらめ筋質量(mg)。 テノトミー処置における対照群及びカテキン群並びに非処置群の最大筋力(g)。 尾懸垂処置における対照群及びカテキン群並びに非処置群のひらめ筋質量(mg)。 尾懸垂処置における対照群及びカテキン群並びに非処置群の最大筋力(g)。

Claims (7)

  1. カテキン類を有効成分とする筋機能低下抑制剤。
  2. カテキン類を有効成分とする筋萎縮抑制剤。
  3. 筋萎縮が廃用性筋萎縮又はサルコペニアである請求項2記載の抑制剤。
  4. カテキン類を有効成分とする寝たきり予防剤。
  5. カテキン類の筋機能低下抑制剤、筋萎縮抑制剤、及び/又は寝たきり予防剤としての使用。
  6. カテキン類の筋機能低下抑制剤、筋萎縮抑制剤、及び/又は寝たきり予防剤の製造のための使用。
  7. カテキン類を含有し、筋機能低下抑制及び/又は筋萎縮を作用することを特徴とし、筋機能低下抑制、筋萎縮抑制及び/又は寝たきり予防のために用いる旨の表示を付した飲食品。
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