JP2008024187A - 舶用電気推進装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】船舶の推進のためのプロペラを駆動する交流電動機が、航行中に減速時や潮流などの影響で発電機として駆動されることにより発生する交流電力を、直流電力に変換してキャパシタに蓄えておくことにより、この直流電力を再び交流電力に変換して、推進用交流電動機に供給したり、船内電力需要設備に利用できるようにしたりする舶用電気推進装置を提供する。
【解決手段】ディーゼルエンジン4により駆動される交流発電機5からの電力が、プロペラ2を駆動するための交流発電機3へ供給される。航行中にプロペラ2が水車として作動して交流電動機3に発電作用を行わせる際に生じた交流電力は、コンバータ10を介し直流電力に変換されてキャパシタ11に蓄えられる。キャパシタ11の直流電力は、第1インバータ12を介し推進用交流電動機3へ送られたり、第2インバータ14を介し船内電力需要設備15へ送られたりして省エネルギー効果に寄与する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気推進船に関し、特にディーゼルエンジンなどの原動機で発電機を作動させることにより生じる電力を用いることによって、電動機を介し船舶の推進のためのプロペラを作動させるようにした、舶用電気推進装置に関する。
現在、地球温暖化問題から環境負荷低減が求められている。そこで、船舶の分野でも、船内における機関配置の自由度や可制御性の特性から電気推進装置が注目されている。そして、従来の舶用電気推進装置は、発電用原動機,発電機および推進用電動機で構成されている。
特開2005−176475号公報
船舶の場合は、海流・潮流,風,波浪によって推進馬力が変動し、また最近の船では船内で使用される電気機器が増えており、航海中における船内電力需要も変動するが、従来の電気推進船では大規模な船舶用蓄電装置がないために減速時や潮流,風向の変化などの際に生じる推進用電動機の回生エネルギーを有効に利用できる手段がなく、これを電気抵抗器等で熱に変換するか、あるいは回生エネルギーを生じないように推進用電動機の制御を行っているという実態がある。
一方、船舶では推進馬力が船速の3乗に比例するため、減速運航をすると省エネルギーの効果が高いことが知られている。しかし、船には運航スケジュールの確保という制約があり、さらに将来の負荷変動(推進馬力の変化,船内電力需要の変化)が予測できないので、リスク回避のため一定出力で運航し目的港付近で時間調整をしている実態がある。
さらに、発電機の運転台数を切り替える際には、電力の需要と供給とのバランスを適切に図る必要がある。このような電力の需要と供給とのバランスが崩れると周波数の変動等の電力の品質低下を引き起こすことになる。
そこで、本発明は、船舶の推進のためのプロペラを駆動する交流電動機が、航行中に減速時や潮流などの影響で発電機として駆動されることにより発生する交流電力を、直流電力に変換してキャパシタに蓄えておくことにより、同キャパシタから取り出した直流電力を再び交流電力に変換して、船舶の推進用交流電動機に供給したり、船内電力需要設備へ利用できるようにしたりすることにより、全体として大幅な省エネルギー効果が得られるようにした舶用電気推進装置を提供することを課題とする。
本発明の舶用電気推進装置は、船舶の推進のためのプロペラと、同プロペラの回転駆動のための推進用交流電動機と、同推進用交流電動機に電力を供給すべく推進用配電系を介し接続された交流発電機と、同交流発電機を作動させるための原動機とを備えるとともに、航行中に上記プロペラが水車として作動して上記推進用交流電動機に発電作用を行わせる際に生じた交流電力を直流電力に変換するコンバータと、同コンバータで得られた直流電力を蓄えるためのキャパシタとを備え、同キャパシタに蓄えられた直流電力を第1インバータを介し所要の交流電力に変換して上記推進用交流電動機へ給電するための予備推進用配電系が設けられるとともに、上記キャパシタに蓄えられた直流電力を第2インバータを介し所要の交流電力に変換して船内電力需要設備へ給電するための船内需要配電系が設けられていることを特徴としている。
また、本発明の舶用電気推進装置は、上記交流発電機で生じた余剰電力をコンバータを介し直流電力として上記キャパシタに蓄えるための余剰電力配電系が設けられていることを特徴としている。
さらに、本発明の舶用電気推進装置は、上記推進用配電系と、上記予備推進用配電系と、上記船内需要配電系と、上記余剰電力配電系とを併設された配電盤が設けられていることを特徴としている。
また、本発明の舶用電気推進装置は、上記原動機における出力の制御と、上記キャパシタにおける蓄電の制御とを気象海象予測値および運航実績値に基づいて総合的に行うことにより上記船舶を最適状態で運航すべく、気象海象予測電子データ受信器および運航データベースからの情報に基づいて上記原動機の制御および上記キャパシタの制御を行う最適運航制御システムが設けられていることを特徴としている。
さらに、本発明の舶用電気推進装置は、上記の推進用配電系および予備推進用配電系を介して送られる交流電力を、コンバータで直流電力に変換してからインバータで再び交流電力に戻す際に所要の電圧および周波数を有する交流電力に変換して上記推進用交流電動機へ供給するための推進用電力調整手段が設けられていることを特徴としている。
本発明の舶用電気推進装置では、船舶の推進のためのプロペラを回転駆動する交流電動機が、航行中に潮流などの影響で上記プロペラの水車としての作動により発電機として駆動されて交流電力を発生した場合に、この交流電力をコンバータにより直流電力に変換して蓄電するキャパシタが設けられるとともに、同キャパシタに蓄えられた直流電力を第1インバータを介し所要の交流電力に変換して上記推進用交流電動機へ給電するための予備推進用配電系と、上記キャパシタに蓄えられた直流電力を第2インバータを介し所要の交流電力に変換して船内の照明等の電力需要設備へ給電するための船内需要配電系とが設けられているので、船舶の航行中に上記交流発電機を作動させるためのディーゼルエンジンなどの原動機における燃料消費の節減がもたらされるとともに、船内電力需要設備への電力供給についても大幅なコスト削減が期待される。
また、航行中や入港の際などに、上記交流発電機で一時的に生じた余剰電力をコンバータを介し直流電力として上記キャパシタに蓄えるための余剰電力配電系が設けられていると、上記交流発電機を回転駆動する原動機の運転が、無駄なく円滑に行われるようになる。
そして、上記の推進用配電系,予備推進用配電系,船内需要配電系および余剰電力配電系を併設された配電盤が設けられることにより、船内の電力系統が整然として制御しやすくなり、ひいては運航の安全に寄与することができる。
また、上記原動機における出力の制御と、上記キャパシタにおける蓄電の制御とを気象海象予測値および運航実績値に基づいて総合的に行うことにより、上記船舶を早めに運航して到着港の港外で待つようなことなく最適状態で運航して定時入港を行えるように、気象海象予測電子データ受信器および運航データベースからの情報に基づいて上記原動機の制御および上記キャパシタの制御を行う最適運航制御システムが設けられていると、上記原動機における燃料消費の節減が一層的確にもたらされるようになる。
すなわち、気象海象予測情報および運航データベースに基づいた最適運航制御システムにより、従来の運航と比較して遅延リスク管理ができるため、減速運航を実施した定時運航が可能になり、さらに気象海象を考慮した減速運航における減速時の回生エネルギーも回収できるようになる。
さらに、上記の推進用配電系や予備推進用配電系を介して推進用交流電動機へ送られる交流電力を、途中で推進用電力調整手段におけるコンバータにより一旦直流電力に変換してから、インバータで再び交流電力に戻す際に、所要の電圧および周波数を有する交流電力に変換することにより、上記推進用交流電動機への電力供給が、所望の出力を発揮できるように常に適切に行われるようになる利点が得られる。
図1は本発明の一実施例としての舶用電気推進装置を模式的に示す説明図である。
図1に示すように、船舶1の船尾に設けられた推進用のプロペラ2が、交流電動機3により、図示しないギヤ系を介して交流電動機3により回転駆動されるように構成されている。
そして、船内には推進用交流電動機3に推進用配電系5aを介し電力を供給できるように、複数の交流発電機5が設置されて、同交流発電機5を作動させるための原動機としての複数のディーゼルエンジン4も装備されている。
なお、この原動機としてはディーゼルエンジン4の代わりにガスタービンを設けるようにしてもよい。
また、航行中に減速時や潮流の影響などでプロペラ2が水車として作動して、推進用交流電動機3に発電作用を行わせる際に生じた交流電力を直流電力に変換するコンバータ10と、同コンタータ10で得られた直流電力を蓄えるためのキャパシタ11とが船内に配備されている。
さらに、キャパシタ11に蓄えられた直流電力を第1インバータ12を介し所要の交流電力に変換して推進用交流電動機3へ給電するための予備推進用配電系13が設けられるとともに、同キャパシタ11に蓄えられた直流電力を第2インバータ14を介し所要の交流電力に変換して船内電力需要設備15へ給電するための船内需要配電系16が設けられている。
また、交流発電機5で生じた余剰電力を、コンバータ20を介し直流電力としてキャパシタ11に蓄えるための余剰電力配電系20aが設けられている。
そして、推進用配電系5aと、予備推進用配電系13と、船内需要配電系16と、余剰電力配電系20aとを併設された配電盤6が設けられている。なお、配電盤6には複数の交流発電機5からの電力を受ける受電部6aが設けられ、推進用配電系5aおよび余剰電力配電系20aは、いずれも受電部6aに接続されている。
さらに、ディーゼルエンジン4における出力の制御と、キャパシタ11における蓄電の制御とを気象海象予測値および運航実績値に基づいて総合的に行うことにより、この船舶1を最適状態で運航できるように、気象海象予測電子データ受信器17および運航データベース18からの情報に基づいてディーゼルエンジン4の制御およびキャパシタ11の制御を行う最適運航制御システム19が設けられている。
また、推進用配電系5aおよび予備推進用配電系13を介して送られる交流電力を、コンバータ7で直流電力に変換してからインバータ8で再び交流電力に戻す際に所要の電圧および周波数を有する交流電力に変換して推進用交流電動機3へ供給するための推進用電力調整手段9が設けられている。
上述の実施例の舶用電気推進装置では、船舶1の推進のためのプロペラ2を回転駆動する交流電動機3が、航行中に減速時や潮流などの影響でプロペラ2の水車としての作動により発電機として駆動されて交流電力を発生した場合に、この交流電力をコンバータ10により直流電力に変換して蓄電するキャパシタ11が設けられるとともに、同キャパシタ11に蓄えられた直流電力を第1インバータ12を介し所要の交流電力に変換して推進用交流電動機3へ給電するための予備推進用配電系13と、キャパシタ11に蓄えられた直流電力を第2インバータ14を介し所要の交流電力に変換して船内の照明等の電力需要設備15へ給電するための船内需要配電系16とが設けられているので、船舶1の航行中に交流発電機5を作動させるための原動機としてのディーゼルエンジン4における燃料消費の節減がもたらされるとともに、船内電力需要設備15への電力供給についても大幅なコスト削減が期待される。
また、航行中や入港の際などに、交流発電機5で一時的に生じた余剰電力を、コンバータ20を介し直流電力としてキャパシタ11に蓄えるための余剰電力配電系20aが設けられているので、交流発電機5を回転駆動するディーゼルエンジン4の運転が、無駄なく円滑に行われるようになる。
そして、上述の推進用配電系5a,予備推進用配電系13,船内需要配電系16および余剰電力配電系20aを併設された配電盤6が設けられることにより、船内の電力系統が整然として制御しやすくなり、ひいては運航の安全に寄与することができる。
また、ディーゼルエンジン4における出力の制御と、キャパシタ11における蓄電の制御とを気象海象予測値および運航実績値に基づいて総合的に行うことにより船舶1を最適状態で運航して定時入港を行えるように、気象海象予測電子データ受信器17および運航データベース18からの情報に基づいてディーゼルエンジン4の制御およびキャパシタ11の制御を行う最適運航制御システム19が設けられているので、ディーゼルエンジン4における燃料消費の節減が一層的確にもたらされるようになる。
さらに、推進用配電系5aや予備推進用配電系13を介して推進用交流電動機3へ送られる交流電力を、途中で推進用電力調整手段9におけるコンバータ7により一旦直流電力に変換してから、インバータ8で再び交流電力に戻す際に、所要の電圧および周波数を有する交流電力に変換することにより、推進用交流電動機3への電力供給が、所望の出力を発揮できるように常に適切に行われるようになる利点が得られる。
本発明の一実施例としての舶用電気推進装置を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 船舶
2 プロペラ
3 交流電動機
4 ディーゼルエンジン
5 交流発電機
6 配電盤
6a 受電部
7 コンバータ
8 インバータ
9 推進用電力調整手段
10 コンバータ
11 キャパシタ
12 第1インバータ
13 予備推進用配電系
14 第2インバータ
15 船内電力需要設備
16 船内需要配電系
17 気象海象予測電子データ受信器
18 運航データベース
19 最適運航制御システム
20 コンバータ
20a 余剰電力配電系

Claims (5)

  1. 船舶の推進のためのプロペラと、同プロペラの回転駆動のための推進用交流電動機と、同推進用交流電動機に電力を供給すべく推進用配電系を介し接続された交流発電機と、同交流発電機を作動させるための原動機とを備えるとともに、航行中に上記プロペラが水車として作動して上記推進用交流電動機に発電作用を行わせる際に生じた交流電力を直流電力に変換するコンバータと、同コンバータで得られた直流電力を蓄えるためのキャパシタとを備え、同キャパシタに蓄えられた直流電力を第1インバータを介し所要の交流電力に変換して上記推進用交流電動機へ給電するための予備推進用配電系が設けられるとともに、上記キャパシタに蓄えられた直流電力を第2インバータを介し所要の交流電力に変換して船内電力需要設備へ給電するための船内需要配電系が設けられていることを特徴とする、舶用電気推進装置。
  2. 上記交流発電機で生じた余剰電力をコンバータを介し直流電力として上記キャパシタに蓄えるための余剰電力配電系が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の舶用電気推進装置。
  3. 上記推進用配電系と、上記予備推進用配電系と、上記船内需要配電系と、上記余剰電力配電系とを併設された配電盤が設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の舶用電気推進装置。
  4. 上記原動機における出力の制御と、上記キャパシタにおける蓄電の制御とを気象海象予測値および運航実績値に基づいて総合的に行うことにより上記船舶を最適状態で運航すべく、気象海象予測電子データ受信器および運航データベースからの情報に基づいて上記原動機の制御および上記キャパシタの制御を行う最適運航制御システムが設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の舶用電気推進装置。
  5. 上記の推進用配電系および予備推進用配電系を介して送られる交流電力を、コンバータで直流電力に変換してからインバータで再び交流電力に戻す際に所要の電圧および周波数を有する交流電力に変換して上記推進用交流電動機へ供給するための推進用電力調整手段が設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載の舶用電気推進装置。
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