JP2008024250A - ホットガスサイクルを有する車両用空調装置 - Google Patents

ホットガスサイクルを有する車両用空調装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ホットガスサイクルを有する空調装置において、比較的簡単な情報に基づいて、ホットガスサイクルの作動許可又は制限を判定できるようにし、窓曇りを確実に防止できるようにする。
【解決手段】非冷房運転時において送風装置18により送り出された空気量に関する情報である送風積算値に基づいて、ホットガスサイクル9の作動許可又は制限を判定する制御手段を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホットガスサイクルを有する車両用空調装置に関し、特にホットガスサイクル作動時における窓曇りの発生を防止するための技術に関するものである。
今日の車両用空調装置として、通常の冷凍サイクルに加え、暖房能力を補助するためのホットガスサイクルを有するものがある。このホットガスサイクルは、暖房時において、圧縮機から吐出される高温の冷媒を、凝縮器をバイパスさせて蒸発器に送ることにより、蒸発器を放熱器として作用させるものである。通常、自動車の暖房には、内燃機関の冷却水をヒータコアに通すことにより、空調空気を加熱する方法が用いられている。しかしながら、今日の自動車開発の動向において、ガソリンエンジンの効率化、ハイブリッド車、電気自動車等の開発が急速に進められており、エンジンの発熱量が従来に比べて大きく低下してきている。このため、上記のようなホットガスサイクルの利用が重要視されている。
しかしながら、上記のようなホットガスサイクルを有する空調装置においては、冷凍サイクルとしての作動後、即ち蒸発器を冷却(除湿)装置として使用した後にホットガスサイクルを作動させると、冷却時に蒸発器の表面に付着した凝縮水が蒸発し、車室内の窓を曇らせるといった問題がある。
このような問題の解決を図る従来発明として、ホットガスサイクル作動時に、所定の基準に従って窓ガラスが曇ると判定された場合には、圧縮機を断続的に作動させることによって、蒸発器の温度が所定温度以下となるようにするものが開示されている(特許文献1参照)。
また、他の従来発明として、冷房モード時における室内熱交換器(蒸発器)での凝縮水量と、暖房モード(ホットガスサイクル作動)時における室内熱交換器での凝縮水の蒸発量と、圧縮機が停止状態にある放置時における空調ケースの排水口からの凝縮水の排水量とに基づいて室内熱交換器の保水量を推定し、この推定された保水量に基づいてホットガスサイクルの作動を制限するものが開示されている(特許文献2参照)。
特開2000−219034号公報 特許第3651453号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される技術において、窓ガラスが曇るかどうかの判定は、ガラスの温度、室内への吹出温度、外気温、冷房モードの作動履歴、冷房モード停止後の経過時間、吹出モード等の情報に基づいて行われるが、これら多くの情報に基づいて判定結果をだすことは非常に困難である。また、上記特許文献2においては室内熱交換器の保水量が推定されるが、この保水量は外気温度、湿度等に影響されるものであって、同文献に開示される方法によってもその推定を正確に行うのは非常に困難である。
そこで、本発明は、ホットガスサイクルを有する空調装置において、比較的簡単な情報に基づいて、ホットガスサイクルの作動許可又は制限を判定できるようにし、窓曇りを確実に防止できるようにすることを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、圧縮機、凝縮器、減圧手段、冷暖房兼用熱交換器が配管接続され、冷媒が循環される冷媒サイクルと、前記圧縮機から圧送された冷媒を、少なくとも前記凝縮器をバイパスさせて前記冷暖房兼用熱交換器に送るホットガスサイクルを構成するホットガスサイクル構成手段と、内燃機関を循環する冷却水を放熱させるヒータコアと、前記冷暖房兼用熱交換器及び前記ヒータコアを通過する空調空気を送り出す送風装置とを具備して構成され、前記ホットガスサイクル構成手段は、非冷房運転時において前記送風装置により送り出された空気量に関する情報である送風積算値に基づいて、前記ホットガスサイクルの作動許可又は制限を判定する制御手段を具備することを特徴とするものである(請求項1)。
このように、本発明においては、ホットガスサイクルの作動許可又は制限が、送風積算値に基づいて判定される。送風積算値は、非冷房運転時、即ち暖房運転時を含む冷暖房兼用熱交換器を蒸発器として使用していない時の送風装置の作動時間を基に作成される情報であり、この送風積算値が大きい程、冷房終了後に冷暖房兼用熱交換器に多くの風があたったということであり冷暖房兼用熱交換器が乾いている可能性が大きく、一方送風積算値が小さい程、冷暖房兼用熱交換器が濡れており窓曇りを発生させる可能性が大きいということになる。従って、この送風積算値に基づいてホットガスサイクルの作動許可又は制限を判定することにより、比較的簡単且つ確実に窓曇りを防止できるようにすることができる。
また、上記請求項1記載の構成において、前記制御手段は、前記送風積算値が第1の設定送風積算値に満たない場合に、前記ホットガスサイクルの作動を制限することが好ましい(請求項2)。
冷暖房兼用熱交換器が窓曇りを発生させない程度に乾燥するまでの送風積算値を第1の設定送風積算値とすることにより、送風積算値が第1の設定送風積算値に満たない時は窓曇りが発生する可能性があるものと推定されるので、ホットガスサイクルの作動を制限することにより、窓曇りを防止することができる。
また、上記請求項1又は2記載の構成において、前記制御手段は、前記冷却水の温度が、第1の設定冷却水温度以上である場合には、前記送風積算値にかかわらず前記ホットガスサイクルを作動させないことが好ましい(請求項3)。
冷却水の温度が十分に高い時は、ヒータコア単独で十分な暖房能力を得ることができるので、送風積算値を考慮することなくホットガスサイクルを作動させない。上記第1の設定冷却水温度としては、80℃前後が好ましい。
また、上記請求項3記載の構成において、前記制御手段は、前記冷却水の温度が前記第1の設定冷却水温度よりも低く、且つ該第1の設定冷却水温度よりも低く設定された第2の設定冷却水温度よりも高い場合には、前記送風積算値が前記第1の設定送風積算値に満たない場合であっても、前記ホットガスサイクルの作動を許可することが好ましい(請求項4)。
冷暖房兼用熱交換器に結露が生じている時にホットガスサイクルが作動されたとしても、ヒータコアが所定温度以上であれば、冷暖房兼用熱交換器からの空気中の水分は、窓曇りを発生させない程度に蒸発してしまう。従って、上記構成のように、冷却水が第2の設定冷却水温度(60℃前後)より高い場合には、送風積算値が不足していてもホットガスサイクルを作動させて問題はない。これにより、ホットガスサイクルによる暖房補助機能を素早く働かせることができると共に、冷暖房兼用熱交換器の結露を素早く乾かすことができる。
また、上記請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、前記制御手段は、前記送風積算値が前記第1の設定送風積算値に満たない場合であっても、該第1の設定送風積算値よりも低く設定された第2の設定送風積算値に達している場合には、前記冷暖房兼用熱交換器の目標温度を高く設定し、前記ホットガスサイクルの作動を許可することが好ましい(請求項5)。
この構成によれば、第1の設定送風積算値よりも低い第2の設定送風積算値が設定され、送風積算値が第1の設定送風積算値に満たなくても第2の設定送風積算値に達していれば、冷暖房兼用熱交換器の目標温度を高くしてホットガスサイクルが作動される。これにより、送風積算値がやや不足している状況であっても、冷暖房兼用熱交換器の設定温度(圧縮機の仕事量)を増加させ、結露の蒸発を促進させることにより、早期にホットガスサイクルの作動を開始させることができる。
また、上記請求項1〜5のいずれかに記載の構成において、前記送風積算値は、前記ホットガスサイクルを使用しない通常暖房モードにおいて前記送風装置により送り出された空気量に関する情報である通常モード送風積算値と、前記ホットガスサイクルを作動させる補助暖房モードにおいて前記送風装置により送り出された空気量に関する情報である補助モード送風積算値とから算出されることが好ましい(請求項6)。
また、上記請求項6記載の構成において、前記送風積算値は、該送風積算値をTb、前記通常モード送風積算値をTbb、前記補助モード送風積算値をTbhとする時、
Figure 2008024250
上記数1の関係式により算出されることが好ましい(請求項7)。
補助暖房モードにおいては冷暖房兼用熱交換器の温度が上昇するので、同一の送風時間(送風量)であっても、通常暖房モードの場合に比べて、冷暖房兼用熱交換器の結露の蒸発が早い。従って、上記数1に示すように、補助モード送風積算値Tbhに1より大きい係数Cをかけることにより、送風積算値に対する補助モード送風積算値の影響を大きくすることができ、冷暖房兼用熱交換器が乾く時期を正確に把握することができる。
また、上記請求項1〜7のいずれか1つに記載の構成において、前記制御手段は、前記ホットガスサイクルの作動時において、冷媒圧力又は前記冷暖房兼用熱交換器の温度の少なくとも一方が設定された上限値を超えないように、前記圧縮機を制御することが好ましい(請求項8)。
ホットガスサイクルの作動時には、サイクル内の冷媒圧力が冷凍サイクル作動時に比べて高くなるので、上記構成のように、冷媒圧力又は冷暖房兼用熱交換器の温度に上限値を設定することにより、機器の保守を果たすことができる。
また、上記請求項1〜8のいずれかに記載の構成において、前記制御手段により前記ホットガスサイクルの作動が制限されている際に、該制限が実行されていることを乗員に知らせるための表示手段を具備することが好ましい(請求項9)。
窓曇り防止のためにホットガスサイクルの作動が制限されていることを乗員に知らせることができる。
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を説明する。尚、異なる実施例において、同一又は同様の作用効果を奏する箇所においてはその説明を省略する。
図1において、車両用空調装置に本発明の冷媒サイクルを適用した構成例が示されている。車両用空調装置は、空調ダクト1内に主暖房装置を構成するヒータコア2が配され、このヒータコア2の上流側に該ヒータコア2を通過する空気とこれをバイパスする空気との割合を調節するエアミックスドア3が配置されている。ヒータコア2には、内燃機関14のウォータジャケット内を流れる冷却水が循環されるようになっており、エアミックスドア3の開度を調節することで車室へ供給される空気の温度を可変できるようにしている。そして、エアミックスドア3の上流側には、以下に述べる冷媒サイクル4の一部を構成する冷暖房兼用熱交換器5が配置されている。
冷媒サイクル4は、冷媒を圧縮する圧縮機6と、この圧縮機6の吐出側に接続されて高温高圧の冷媒を凝縮する凝縮器7と、前記空調ダクト1のエアミックスドア3より上流側に配置されて圧縮機6の吸入側に接続される冷暖房兼用熱交換器5と、凝縮器7と冷暖房兼用熱交換器5とを結ぶ経路に設けられる減圧装置8とを有している。
減圧装置8は、凝縮器7の下流側に設けられる冷房用減圧装置9と、この冷房用減圧装置9と冷暖房兼用熱交換器5とを結ぶ経路に設けられたホットガス用減圧装置10とを一体化して構成されている。冷房用減圧装置9は、冷房運転時に適した減圧膨張特性が得られるように設定されたオリフィス径を有しており、ホットガス用減圧装置10は、暖房運転時に適した減圧膨張特性が得られるように設定されたオリフィス径を有している。また、ホットガス用減圧装置10のオリフィス径は、冷房用減圧装置9のオリフィス径よりも大きく設定されている。
圧縮機6と凝縮器7とを結ぶ経路には、第1の開閉弁11が設けられ、冷房用減圧装置9とホットガス用減圧装置10との間には、一端が第1の開閉弁11の入口側、即ち圧縮機6と第1の開閉弁11との間に接続されて凝縮器7を迂回するバイパス通路15の他端が接続されている。このバイパス通路15には、冷媒の流通を断続させる第2の開閉弁12が設けられている。
凝縮器7と冷房用減圧装置9との間には、逆止弁16が設けられ、冷媒が凝縮器7に逆流しないようになされている。また、冷暖房兼用熱交換器5と圧縮機6とを結ぶ経路にはアキュムレータ17が設けられ、サイクル内の過剰な冷媒を貯留すると共に圧縮機6へ液冷媒が戻されるのを防止するようになされている。
上記構成において、冷房運転時には、第1の開閉弁11を開、第2の開閉弁12を閉とし、圧縮機6から吐出された冷媒を、凝縮器7→逆止弁16→冷房用減圧装置9→ホットガス用減圧装置10→冷暖房兼用熱交換器5→アキュムレータ17の順に循環させる。そして、エアミックスドア3を二点鎖線で示す位置に設定し、送風ファン18によって通風ダクト1内に吸引された空気を冷暖房兼用熱交換器5に通過させ、車室内に開口する吹出口から送風させる。このように、冷房運転時においては、圧縮機6から吐出された冷媒が、凝縮器7で凝縮され、減圧装置8で減圧された後、冷暖房兼用熱交換器5で吸熱気化することにより、通風ダクト1内の空気が冷却される。
また、冷房運転時において、サイクルを流れる冷媒流量が少ない場合(低負荷時)には、ホットガス用減圧装置10のオリフィス径が冷房用減圧装置9よりも大きく設定されているため、ホットガス用減圧装置10は殆ど減圧作用を奏さず、凝縮器7から流出した冷媒は、殆ど冷房用減圧装置9のみの減圧作用を受けて冷暖房兼用熱交換器5へ送られる。このため、低流量時の冷房運転に適した冷房能力を得ることが可能となる。
更に、冷房運転時において、サイクルを流れる冷媒流量が多い場合(高負荷時)には、ホットガス用減圧装置10による減圧作用も無視できなくなるので、凝縮器7から流出した冷媒は、冷房用減圧装置9及びホットガス用減圧装置10両方の減圧作用を受けて冷暖房兼用熱交換器5へ送られる。このため、冷房用減圧装置9のみの場合よりも大きな減圧され、過冷却状態が形成されるので、冷房能力を大きくすることが可能となる。
一方、暖房運転時には、第1の開閉弁11を閉、第2の開閉弁12を開とし、圧縮機6から吐出された冷媒を、バイパス通路15→ホットガス用減圧装置10→冷暖房兼用熱交換器5→アキュムレータ17の順に循環させる。この循環経路をホットガスサイクル19と称する。そして、エアミックスドア3を実線で示す位置に設定して圧縮機6を駆動させ、送風ファン18により通風ダクト1内に吸引された空気を冷暖房兼用熱交換器5及びヒータコア2を通過させ、車室内に開口する吹出口から送風させる。このように、暖房運転時においては、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器7で凝縮されることなくホットガス用減圧装置10へ導かれ、ここで減圧された後に冷暖房兼用熱交換器5へ供給され、この冷暖房兼用熱交換器5で放熱されることにより、通風ダクト1内の空気が加熱される。
そして、上記構成の冷媒サイクル4には、更に、コンピュータ、所定のプログラムソフト等の協働により該冷媒サイクル4を制御する電子制御装置(ECU)20、内燃機関14を流れる冷却水の温度を検知する冷却水温度センサ25、圧縮機の吐出側の冷媒圧力を検知する冷媒圧力センサ26、冷暖房兼用熱交換器5の温度を検知する熱交換器温度センサ27が備えられている。
本発明に係るECU20は、暖房要求時にホットガスサイクル19を作動させるか否かを判定する機能を有し、この判定は、冷房運転時以外、即ち暖房運転時を含み冷暖房兼用熱交換器5が冷却装置として使用されない状況下での送風ファン18の駆動履歴に基づいて算出される送風積算値Tbに基づいてなされる。この送風積算値Tbは、例えば送風ファン18の単位時間当りの送風能力に駆動時間を乗算して求められる総送風量等の物理量であることが好ましい。また、暖房運転には、空調空気の加熱にヒータコア2のみを利用する通常モードと、ヒータコア2及びホットガスサイクル19作動時の冷暖房兼用熱交換器5を利用する補助モードとがあり、前記送風積算値Tbは、通常モードにおける積算値(通常モード送風積算値)Tbbと、補助モードにおける積算値(補助モード送風積算値)Tbhとから求められる。
送風積算値Tbは、下記数1のように表される。
Figure 2008024250
この式において、CはC>1を満たす係数であり、これにより、送風積算値Tbは、通常モード送風積算値Tbbの変化よりも補助モード送風積算値Tbhの変化に対してより大きな影響を受ける。これは、同じ送風量であっても、冷暖房兼用熱交換器5自体が加熱される補助モード作動時の方が、冷暖房兼用熱交換器5の結露がより早く乾くためである。
図2において、ECU20による制御例が示されている。この制御においては、先ず空調に関する各種信号の入力(ステップ101)に基づいて、冷房又は暖房のどちらが要求されているかを判定する(ステップ102)。ここで冷房の要求があると判定された場合には、上記冷房運転を実行させるべく所定の制御が実行され(ステップ103)、送風積算値Tb、通常モード送風積算値Tbb、補助モード送風積算値Tbhを初期化して0とする(ステップ104)。冷房運転が実行されるということは、冷暖房兼用熱交換器5に結露が生じる可能性があるということであるから、今まで蓄積されてきた各送風積算値Tb,Tbb,Tbhをリセットするのである。
前記ステップ102において、暖房の要求があると判定された場合には、エンジンの冷却水温度Twが第1の冷却水設定温度Tw1よりも大きいか否か(Tw>Tw1)が判定される(ステップ105)。この第1の冷却水設定温度Tw1は、80℃前後であることが好ましい。ここで、Tw>Tw1であると判定された場合(Y)には、圧縮機6をOFFとする(ステップ106)。即ち、冷却水の温度が十分高い場合には、ホットガスサイクル19を使用する必要はなく、通常のヒータコア2のみによる暖房で足りるため、このような処理がなされる。次いで、通常モード送風積算値Tbbに1を加算し(ステップ107)、送風積算値Tbを算出する(ステップ108)。
一方、前記ステップ105において、Tw>Tw1でないと判定された場合(N)には、次いで、冷却水温度センサ25により検出される冷却水温度Twが第2の冷却水設定温度Tw2よりも小さいか否か(Tw<Tw2)が判定される(ステップ109)。この第2の冷却水設定温度Tw2は、60℃前後であることが好ましい。ここで、Tw<Tw2であると判定された場合(Y)には、次いで、送風積算値Tbが設定送風積算値T1よりも大きいか否か(Tb>T1)が判定される(ステップ110)。ここで、Tb>T1ではないと判定された場合(N)、即ち冷房運転後の送風時間(量)が少ない場合には、冷暖房兼用熱交換器5が十分に乾いておらず、窓曇りが発生する可能性が高いため、先ず乗員に対してホットガスサイクルの作動が待機中である等の表示をした後(ステップ111)、前記ステップ106へ移行する(ヒータコア2のみによる暖房を実行する)。
一方、前記ステップ110において、Tb>T1であると判定された場合(Y)、即ち冷房運転後の送風時間が十分である場合には、冷暖房兼用熱交換器5は既に窓曇りを発生させない程度に乾いていると判断できるため、先ず乗員に対してホットガスサイクルが作動中である旨の表示をし(ステップ112)、ホットガスサイクル19を作動させ、ヒータコア2と冷暖房兼用熱交換器5とによる暖房を行う(ステップ113)。
また、前記ステップ109において、Tw<Tw2ではないと判定された場合(N)、即ち冷却水温度Twが第1の冷却水設定温度Tw1(およそ80℃)には満たないまでも、第2の冷却水設定温度Tw2(60℃)には達している場合には、前記ステップ110の判定を行うことなく、前記ステップ112に移行する。この処理は、冷却水温度Twが第2の冷却水温度Tw2を上回っていれば、冷暖房兼用熱交換器5に多少の結露があったとしても、空調空気がヒータコア2を通過する際に水分が蒸発されると予測されることから、行われるものである。
ホットガスサイクル19の作動後は、冷媒圧力センサ26により検出される圧縮機6の吐出圧力に基づいて圧縮機6のON/OFF判定、又は吐出容量制御が行われる(ステップ114)。即ち、吐出圧力が第1の設置圧力P1まで下がった時(A)に圧縮機6をON(ステップ115)とし、吐出圧力が第2の設定圧力P2まで上がった時(B)に圧縮機6をOFF(ステップ116)とする。この処理は、冷媒圧力の異常上昇を防ぐことを目的とする。
その後、補助モード送風積算値Tbhに1を加算し(ステップ117)、送風積算値Tbを算出する(ステップ118)。
上記本実施例に係る制御によれば、冷房運転終了後の送風ファン18の駆動履歴から求められる送風積算値Tbの大きさに基づいて、ホットガスサイクル19を作動させるか否かが判定される(ステップ110参照)。即ち、送風積算値Tbが設定送風積算値T1に達している場合には、冷房運転時に生じた冷暖房兼用熱交換器5の結露は窓曇りを発生させない程度に乾いているものと推定され、ホットガスサイクル19が作動する。これにより、ホットガスサイクル19の作動による窓曇りを確実に防止することができる。
また、ホットガスサイクル19を作動させなくても十分な暖房能力を得ることができると判断される第1の冷却水温度Tw1(およそ80℃)よりも低い第2の冷却水温度Tw2(およそ60℃)が設定されており、冷却水温度Twがこの第2の冷却水温度Tw2に達していれば、送風積算値Tbを考慮することなく、ホットガスサイクル19の作動が許可される(ステップ109参照)。これにより、ホットガスサイクル19の作動を早くし、素早く暖房能力を向上させることができる。
図3において、本発明の他の実施例に係る制御例が示されている。この制御において、先ず空調に関する各種信号の入力(ステップ201)に基づいて、冷房又は暖房のどちらが要求されているかを判定する(ステップ202)。ここで冷房の要求があると判定された場合には、冷房運転を実行させるべく所定の制御が実行され(ステップ203)、送風積算値Tb、通常モード送風積算値Tbb、補助モード送風積算値Tbhを0とし、また第1の蒸発器設定温度Te1及び第2の蒸発器設定温度Te2をそれぞれ初期値F,Gとする(ステップ204)。尚、これらF,Gは、外気温度に基づいて決定される。
前記ステップ202において、暖房の要求があると判定された場合には、冷却水温度センサ25により検出される冷却水温度Twが第1の冷却水設定温度Tw1(およそ80℃)よりも大きいか否か(Tw>Tw1)が判定される(ステップ205)。ここで、Tw>Tw1であると判定された場合(Y)には、圧縮機6をOFFとし(ステップ206)、次いで通常モード送風積算値Tbbに1を加算し(ステップ207)、送風積算値Tbを算出する(ステップ208)。
一方、前記ステップ205において、Tw>Tw1でないと判定された場合(N)には、次いで、冷却水温度Twが第2の冷却水設定温度Tw2(およそ60℃)よりも小さいか否か(Tw<Tw2)が判定される(ステップ209)。ここで、Tw<Tw2であると判定された場合(Y)には、次いで、送風積算値Tbが第1の設定送風積算値T1よりも大きいか否か(Tb>T1)が判定される(ステップ210)。
前記ステップ210において、Tb>T1ではないと判定された場合(N)には、次いで送風積算値Tbが第2の設定送風積算値T2より大きいか否か(Tb>T2)が判定される(ステップ211)。この第2の設定送風積算値T2は、T2<T1を満たす数値である。ここで、Tb>T2ではない(N)と判定された場合には、送風時間が少ないために冷暖房兼用熱交換器5が乾いておらず、窓曇りが発生する可能性が高いため、先ず乗員に対してホットガスサイクルの作動が待機中である等の表示をした後(ステップ212)、前記ステップ206へ移行する(ヒータコア2のみによる暖房を実行する)。
一方、前記ステップ210において、Tb>T1であると判定された場合(Y)、即ち冷房運転後の送風時間が十分である場合には、冷暖房兼用熱交換器5は既に窓曇りを発生させない程度に乾いていると判断できるため、先ず乗員に対してホットガスサイクル19が作動中である旨の表示をし(ステップ213)、ホットガスサイクル19を作動させる(ステップ214)。また、前記ステップ209において、Tw<Tw2ではない、即ち冷却水温度Twが第1の冷却水設定温度Tw1(およそ80℃)には満たないまでも、第2の冷却水設定温度Tw2(60℃)には達している場合には、空調空気がヒータコア2を通過する際に水分が蒸発されると予測されるため、前記ステップ213に移行してホットガスサイクル19を作動させる。
ホットガスサイクル19の作動後は、冷媒圧力センサ26により検出される圧縮機6の吐出圧力に基づいて圧縮機6のON/OFF判定がなされる(ステップ215)。即ち、吐出圧力が第1の設定圧力P1まで下がった時(A)に圧縮機6をON(ステップ216)とし、吐出圧力が第2の設定圧力P2まで上がった時(B)に圧縮機6をOFF(ステップ218)とする。この処理は、冷媒圧力の異常上昇を防ぐことを目的とするものである。
前記ステップ216又は217により圧縮機6のON/OFFが実行された後、補助モード送風積算値Tbhに1を加算し(ステップ218)、送風積算値Tbを算出する(ステップ118)。
また、前記ステップ211において、Tb>T2であると判定された場合(Y)には、乗員に対してホットガスサイクル19が作動中である旨の表示をした後(ステップ219)、冷暖房兼用熱交換器5の第1及び第2の設定圧力Te1及びTe2に所定の定数を加算し(ステップ220)、冷暖房兼用熱交換器5の目標温度を変更する。この処理は、送風積算値Tbが第1の設定送風積算値T1に満たないまでも、第2の設定送風積算値T2に達していれば、冷暖房兼用熱交換器5の目標温度を高く修正し、結露が蒸発しやすくすることにより、ホットガスサイクル19の作動を可能にするものである。ステップ220におけるD,Eは、冷却水温度に基づいて決定される。
そして、ステップ217において、熱交換器温度センサ27により検出される冷暖房兼用熱交換器5の温度が、第1の設定温度Te1まで下がれば(A)、前記ステップ215を実行し、第2の設定温度Te2まで上がれば(B)、圧縮機6をOFFにする。
上記本実施例に係る制御によれば、冷房運転以外での送風ファン18の駆動履歴から求められる送風積算値Tbの大きさに基づいて、ホットガスサイクル19を作動させるか否かが判定される(ステップ210参照)。即ち、送風積算値Tbが第1の設定送風積算値T1に達している場合には、冷房運転時に生じた冷暖房兼用熱交換器5の結露は窓曇りを発生させない程度に乾いているものと推定され、ホットガスサイクル19が作動する。これにより、ホットガスサイクル19の作動による窓曇りを確実に防止することができる。
また、ホットガスサイクル19を作動させなくても十分な暖房能力を得ることができると判断される第1の冷却水温度Tw1よりも低い第2の冷却水温度Tw2が設定されており、冷却水温度Twがこの第2の冷却水温度Tw2に達していれば、前記送風積算値Tbを考慮することなく、ホットガスサイクル19の作動が許可される(ステップ209参照)。これにより、ホットガスサイクル19の作動を早くし、素早く暖房能力を向上させることができる。
更に、第1の設定送風積算値T1よりも低い第2の設定送風積算値T2が設定されており、送風積算値Tbが第1の設定送風積算値T1に満たなくても第2の設定送風積算値T2に達していれば、冷暖房兼用熱交換器5の設定(目標)温度を増加してホットガスサイクル19を作動させる(ステップ211,220参照)。これにより、送風積算値Tbがやや不足している状況であっても、冷暖房兼用熱交換器5の設定温度(圧縮機6の仕事量)を増加させ、結露の蒸発を促進させることにより、早期にホットガスサイクル19の作動を開始させることができる。
図1は、本発明に係る冷媒サイクルの構成を示す図である。 図2は、本発明の実施例1に係る制御例を示すフローチャートである。 図3は、本発明の実施例2に係る制御例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 送風ダクト
2 ヒータコア
4 冷媒サイクル
5 冷暖房兼用熱交換器
6 圧縮機
7 凝縮器
8 減圧装置
11 第1の開閉弁
12 第2の開閉弁
14 内燃機関
15 バイパス通路
16 逆止弁
18 送風ファン
20 電子制御装置
25 冷却水温度センサ
26 冷媒圧力センサ
27 熱交換器温度センサ

Claims (9)

  1. 圧縮機、凝縮器、減圧手段、冷暖房兼用熱交換器が配管接続され、冷媒が循環される冷媒サイクルと、
    前記圧縮機から圧送された冷媒を、少なくとも前記凝縮器をバイパスさせて前記冷暖房兼用熱交換器に送るホットガスサイクルを構成するホットガスサイクル構成手段と、
    内燃機関を循環する冷却水を放熱させるヒータコアと、
    前記冷暖房兼用熱交換器及び前記ヒータコアを通過する空調空気を送り出す送風装置と、
    を具備して構成され、
    前記ホットガスサイクル構成手段は、非冷房運転時において前記送風装置により送り出された空気量に関する情報である送風積算値に基づいて、前記ホットガスサイクルの作動許可又は制限を判定する制御手段を具備することを特徴とするホットガスサイクルを有する車両用空調装置。
  2. 前記制御手段は、前記送風積算値が第1の設定送風積算値に満たない場合に、前記ホットガスサイクルの作動を制限することを特徴とする請求項1記載のホットガスサイクルを有する車両用空調装置。
  3. 前記制御手段は、前記冷却水の温度が、第1の設定冷却水温度以上である場合には、前記送風積算値にかかわらず前記ホットガスサイクルを作動させないことを特徴とする請求項1又は2記載のホットガスサイクルを有する車両用空調装置。
  4. 前記制御手段は、前記冷却水の温度が前記第1の設定冷却水温度よりも低く、且つ該第1の設定冷却水温度よりも低く設定された第2の設定冷却水温度よりも高い場合には、前記送風積算値が前記第1の設定送風積算値に満たない場合であっても、前記ホットガスサイクルの作動を許可することを特徴とする請求項3記載のホットガスサイクルを有する車両用空調装置。
  5. 前記制御手段は、前記送風積算値が前記第1の設定送風積算値に満たない場合であっても、該第1の設定送風積算値よりも低く設定された第2の設定送風積算値に達している場合には、前記冷暖房兼用熱交換器の目標温度を高く設定し、前記ホットガスサイクルの作動を許可することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のホットガスサイクルを有する車両用空調装置。
  6. 前記送風積算値は、
    前記ホットガスサイクルを使用しない通常暖房モードにおいて前記送風装置により送り出された空気量に関する情報である通常モード送風積算値と、
    前記ホットガスサイクルを作動させる補助暖房モードにおいて前記送風装置により送り出された空気量に関する情報である補助モード送風積算値と、
    から算出されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のホットガスサイクルを有する車両用空調装置。
  7. 前記送風積算値は、
    該送風積算値をTb、前記通常モード送風積算値をTbb、前記補助モード送風積算値をTbhとする時、
    Figure 2008024250
    上記数1の関係式により算出されることを特徴とする請求項6記載のホットガスサイクルを有する車両用空調装置。
  8. 前記制御手段は、前記ホットガスサイクルの作動時において、冷媒圧力又は前記冷暖房兼用熱交換器の温度の少なくとも一方が設定された上限値を超えないように、前記圧縮機を制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のホットガスサイクルを有する車両用空調装置。
  9. 前記制御手段により前記ホットガスサイクルの作動が制限されている際に、該制限が実行されていることを乗員に知らせるための表示手段を具備することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のホットガスサイクルを有する車両用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011237076A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Mitsubishi Electric Corp 冷凍冷蔵庫

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