JP2008183146A - マットレス洗浄消毒装置、及びマットレス洗浄消毒方法 - Google Patents

マットレス洗浄消毒装置、及びマットレス洗浄消毒方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 マットレスに付着・侵入した汚物や殺菌後の死骸(カビ、雑菌、ダニ類)等を十分に洗い流すことができ、二次感染を防止することのできるマットレス洗浄消毒装置を提供する。
【解決手段】 マットレス(8a)(8b)を、それぞれを所定の傾斜角度で配設して断面視略ハ字状、及び略逆ハ字状に保持する保持部(3a)(3b)と、保持部(3a)(3b)を回転させて、上下反転させることができる駆動手段(5)と、洗浄水(30)を噴出するための多数のノズル(29)(29’)を有する噴水部(6)(6’)と、を備え、噴水部(6)(6’)より洗浄水(30)を噴出して、洗浄水(30)をマットレス(8a)(8b)の表面及び内部を通過して流下させることによって、マットレス(8a)(8b)に付着・侵入した汚物等を洗い流すようにして、マットレス洗浄消毒装置(1)を構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マットレス洗浄消毒装置、及びマットレス洗浄消毒方法に関する。
従来、病院や一般家庭等のベッドにはマットレスが用いられているが、中でも病院や老人施設等におけるマットレスは、不特定多数人が使用するものであり、その性格上、清潔に維持管理しておくことが求められる。また、一般家庭等におけるマットレスであっても、快適な使用のために清潔に保っておくことが望ましいのは当然のことである。にもかかわらず、マットレスの洗浄は困難で手間がかかることから、通常はマットレスを洗浄することなく長期間使用している。そして、これによりノミ・ダニ等の雑菌や臭気がマットレスの表面に付着、あるいは内部に侵入して、きわめて不衛生な状況となっている。
また、特殊マットや医療用マット等の特殊なマットレスについては、レンタル製品が使用されることがあり、この場合、洗浄の不完全なマットレスが転々と移動することとなるため、感染症の伝染等によって利用者の健康を害することもある。
かかる状況の下、近年では、MRSA、ゼロウィルス、緑膿菌の院内感染等に対する関心の高まりもあって、このようなマットレスを定期的に洗浄消毒し、清潔に維持しようとする動きがある。
しかしながら、マットレスの洗浄消毒を手作業で行おうとする場合、マットレスが多くの水を含んで重量が大幅に増加すること等から、複数の人手による多大な労力と時間が必要となる。
これに対して、マットレスを丸ごと洗濯でき、マットレス洗浄のための労力を軽減することを目的とした装置について、これまでに少数ではあるが提案されている。
この従来のマットレス洗濯装置としては、大きく二つのタイプに分けることができる。一つは、複数のマットレスをドラムの内周に沿って円弧状に、且つ回転自在にセットし、回転軸から洗浄水を噴射しながら洗濯を行うタイプのものである(例えば特許文献1)。もう一つは、同様に複数のマットレスをドラムの内周に沿って円弧状に、且つ回転自在にセットし、ドラム内に溜めた洗浄水に浸漬させながら洗濯を行うタイプのものである(例えば特許文献2)。
特許第2560115号公報 特許第3190457号公報
ところが、上記従来のマットレス洗濯装置によれば、装置の構造上、マットレスに付着した汚物や殺菌後の死骸(カビ、雑菌、ダニ類)等を十分に洗い流すことは難しく、また、一のマットレスから流出する汚物等を含んだ使用済みの洗浄水が、他のマットレスを再度汚染して二次感染を招来するという問題があった。
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、マットレスに付着・侵入した汚物や殺菌後の死骸(カビ、雑菌、ダニ類)等を十分に洗い流すことができ、二次感染を防止することのできるマットレス洗浄消毒装置、及びマットレス洗浄消毒方法を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載のマットレス洗浄消毒装置は、マットレスを対向して収容し、それぞれを所定の傾斜角度で、且つ互いに上下に重ならないように配設して保持する保持部と、
該保持部を回転させて、上下反転させることができる駆動手段と、
該保持部によって保持されるマットレスよりも上方に設けられ、洗浄水を噴出するためのノズルを有する噴水部と、を備え、
マットレスが上記所定の傾斜角度をなした一の状態を第1の状態とし、該駆動手段によって、該第1の状態が上下反転された状態を第2の状態として、該第1の状態、及び該第2の状態において、それぞれ該保持部を停止させ、該噴水部より洗浄水を噴出して、洗浄水をマットレスの表面及び内部を通過して流下させることによって、マットレスに付着・侵入している死滅した細菌、ダニ類を洗い流すようにしたことを要旨とする。
また、請求項2に記載のマットレス洗浄消毒装置は、2枚のマットレスを対向して収容し、それぞれを所定の傾斜角度で配設して断面視略ハ字状、及び略逆ハ字状に保持する保持部と、
該保持部を回転させて、上下反転させることができる駆動手段と、
該保持部によって保持されるマットレスよりも上方に設けられ、洗浄水を噴出するためのノズルを有する噴水部と、を備え、
マットレスが断面視略ハ字状、及び略逆ハ字状をなした状態において、それぞれ該保持部を停止させ、該噴水部より洗浄水を噴出して、洗浄水をマットレスの表面及び内部を通過して流下させることによって、マットレスに付着・侵入している死滅した細菌、ダニ類を洗い流すようにしたことを要旨とする。
また、請求項3に記載のマットレス洗浄消毒装置は、請求項1乃至2の何れかに記載の構成において、該保持部に保持されるマットレスの所定の傾斜角度が、水平面に対して55°〜70°であることを要旨とする。
また、請求項4に記載のマットレス洗浄消毒装置は、請求項1乃至2の何れかに記載の構成において、該保持部に保持されるマットレスの所定の傾斜角度を、マットレスの汚染度に応じて可変としたことを要旨とする。
また、請求項5に記載のマットレス洗浄消毒装置は、請求項1乃至4の何れかに記載の構成において、流下させた洗浄水を排出するための排出手段を備え、マットレスの表面及び内部を通過した使用済みの洗浄水を循環させることなく、排出手段を介して排出するようにしたことを要旨とする。
また、請求項6に記載のマットレス洗浄消毒装置は、請求項1乃至5の何れかに記載の構成において、接地面にキャスターを設けて、移動自在に構成したことを要旨とする。
また、請求項7に記載のマットレス洗浄消毒方法は、マットレスに消毒用薬剤を浸透させる工程と、
該消毒用薬剤を浸透させたマットレスを所定の傾斜角度で保持し、マットレスよりも上方から洗浄水を噴出して、洗浄水をマットレスの表面及び内部を通過して流下させる工程と、
さらにマットレスを上下反転させて所定の傾斜角度で保持し、マットレスよりも上方から洗浄水を噴出して、洗浄水をマットレスの表面及び内部を通過して流下させる工程と、
上記によって洗浄水を流下させたマットレスを日光消臭する工程と、を備えたことを要旨とする。
本発明によれば、マットレスを対向して収容し、それぞれを所定の傾斜角度で、且つ互いに上下に重ならないように配設して保持する保持部と、該保持部を回転させて、上下反転させることができる駆動手段と、該保持部によって保持されるマットレスよりも上方に設けられ、洗浄水を噴出するためのノズルを有する噴水部と、を備え、マットレスが上記所定の傾斜角度をなした一の状態を第1の状態とし、該駆動手段によって、該第1の状態が上下反転された状態を第2の状態として、該第1の状態、及び該第2の状態において、それぞれ該保持部を停止させ、該噴水部より洗浄水を噴出して、洗浄水をマットレスの表面及び内部を通過して流下させることによって、マットレス内に付着している死滅した細菌、ダニ類を洗い流すようにして、マットレス洗浄消毒装置を構成したため、マットレスに付着・侵入した汚物や殺菌後の死骸(カビ、雑菌、ダニ類)等を十分に洗い流すことができ、二次感染を防止することのできるマットレス洗浄消毒装置、及びマットレス洗浄消毒方法を提供することが可能となる。
本発明に係るマットレス洗浄消毒装置は、保持部と、駆動手段と、噴水部と、を備えて構成されるものである。
マットレスには、全体が繊維質の素材やウレタン等からなるマットレスや、金属製のコイルスプリングを内蔵してなるスプリング式マットレス等が存在するが、何れのマットレスも本発明の対象に含まれる。とりわけ特殊マットや医療用マット等、通気性や通水性に優れる一方で汚染度合いが高いと想定されるものに対しては、効果的に用いることができる。中でも、ポリエステル繊維等を用いて長さ方向に波形をなして形成される波形構造のものであれば、非常に効果的である。その他、密閉型(低反発)のマットレスに用いても高い効果が期待できる。
また、カバーが被覆されたマットレスは、カバーを外す際にダニ類、カビ、バクテリア、雑菌等が飛散するため、カバーを付けたままで本発明の装置にセットし、洗浄消毒を行う。汚れが著しい場合には、その後、さらにカバーを外してマットレスのみの洗浄消毒を行うことが好ましい。
保持部は、マットレスを1枚ずつそれぞれ所定の傾斜角度で、且つ互いのマットレスが上下に重ならないように配設して保持するためのものであり、好ましくは2枚のマットレスを、一定の間隔を隔てて対向して収容するように構成する。これによるマットレスの配置態様としては、マットレスが断面視略ハ字状、又は略逆ハ字状をなすものの他、マットレスが互いに略平行をなすように構成したものが考えられる。
また、保持部は、後述する駆動手段によって、保持部が上下反転された後においても、マットレスを所定の傾斜角度で配設し保持できるように構成する。
マットレスを所定の傾斜角度で配設するという観点からは、マットレス1枚のみ、あるいは3枚以上をジグザク状等に保持するように構成することも理論的には可能であるが、マットレス1枚のみでは洗浄の効率が悪く、逆に3枚以上では装置が大きくなり過ぎて、適当ではない。ただし、これらの態様を排除するものではない。
保持部は、後述する噴水部から噴出される洗浄水が通水し易い構造、例えば網状や格子状、多孔性の構造とし、収容されるマットレスを覆う面積がなるべく小さくなるよう、最低限の骨組からなる構成とすることが好ましい。
駆動手段は、上記保持部によってもたらされる2枚のマットレスの相対的位置関係を実質的に保ったまま、保持部を回転軸廻りに回転させ、上下反転させることができるようにしたものである。
これにより、例えば、断面視略ハ字状の状態にあるマットレスを180°反転して断面視略逆ハ字状の状態とし、断面視略逆ハ字状の状態にあるマットレスを180°反転して断面視略ハ字状の状態にすることが可能となる。
回転軸はマットレスの長さ方向に対して平行に設けてもよいし、垂直に設けてもよい。後者の場合、回転時に一のマットレスから流出する洗浄水が他のマットレスにかかることが無く、特に感染性の高いマットレスに適している。
駆動手段は、回転軸を介して保持部に回転力を伝達し、保持部を回転駆動させることができるものであれば、如何なる構成のものであってもよく、例えばモーターや手動式のレバーハンドル等を用いることができる。
噴水部は、上記保持部によって保持収容されるマットレスよりも上方に設けられ、マットレスの上方から洗浄水を噴出してマットレスの洗浄消毒を行うためのものである。噴水部には、洗浄水を下方に向かって噴出するためのノズルが備えられる。
噴水部からの流水量は、10〜15リットル/分とすることが好ましい。流水量が10リットル/分未満となると、水量が小さくなりすぎてマットレスに付着・侵入している死滅した細菌、ダニ類を十分に流し出すことが難しく、逆に15リットル/分を超えると、跳ね返りが生じて却って流水効果を下げることとなり、好ましくない。
洗浄水としては清水を用いるが、必要により、消毒用薬剤又は消毒用薬剤を混合した清水を噴水部から噴出するようにしてもよい。また、消毒用薬剤の供給経路を別系統として、噴水部の洗浄水用ノズルとは別に、消毒用薬剤専用の噴出口を設けることとしてもよい。
本発明の装置は、マットレスが上記所定の傾斜角度をなした一の状態(例えば断面視略ハ字状の状態)を第1の状態とし、上記駆動手段によって、第1の状態が上下反転された状態(例えば断面視略逆ハ字状の状態)を第2の状態として、第1の状態、及び第2の状態において、それぞれ上記保持部を停止させ、上記噴水部より洗浄水を噴出して、洗浄水をマットレスの表面及び内部を通過して流下させることによって、マットレスに付着した汚物等を洗い流すようにしたものである。
本発明では、マットレスが所定の傾斜角度をなした状態でマットレスを洗浄するようにして、マットレスの表面及び内部に付着・侵入した汚物、雑菌、殺菌後の死骸(カビ、雑菌、ダニ類)等を効果的に洗い流すことができるように構成したものである。
本発明では、上記第1の状態、及び第2の状態の双方の状態で洗浄を行うようにしたため、マットレスの表面全面(上下前後左右の六面)、及び内部を十分に洗浄することができる。また、非常に短時間でマットレスの水切りを行うことも可能である。
保持部に収容されるマットレスの上記所定の傾斜角度は、水平面に対して55°〜70°となるように構成するのが最適である。傾斜角度が55°未満となり平置きに近づくと、通水性が悪化し、水切りも不十分となる。逆に70°を超えて垂直置きに近づくと、マットレス表面及び内部の全体を洗い流すことができなくなる。
本発明の装置の全体形状や大きさ、形成素材等について特に制限は無いが、例えば、ステンレスやFRP等の耐候性・耐久性に優れた素材を用いて、病院のエレベータに入る程度のコンパクトな大きさにて構成し、病院の屋上に本発明の装置を設置し使用することとすれば、マットレスの運搬動線を短くできるとともに、洗浄後のマットレスを直ちに天日干し(日光消臭)することもできて、好ましい。
後述する実施例では、本発明の装置の外形を主にフレームのみで構成しているが、必要により、壁パネルや屋根パネルを貼設しても良い。ただし、その場合、雑菌等が繁殖し易くなるため、殺菌用気体供給手段等を併せて設けることが好ましい。
また、装置の接地面にキャスターを設けて移動自在に構成してもよく、その他、トラックやバンの後方に本発明の装置を搭載し、病院や一般家庭等を適宜訪問して使用することもできる。
洗浄後のマットレスは、天日干しして、日光(紫外線)による殺菌作用を施すことが好ましいが、必要により、本発明の装置に乾燥機能を付してもよい。その他、洗浄水として温水を供給するためのヒーターや、温風発生機能、排気機能等を併設してもよい。また、防水型の殺菌灯を設けるようにすれば、メンテナンスが容易となる。
本発明の装置は、マットレスを継続して快適・安全に使用するために用いられるものであることは勿論であるが、その他にも幅広く応用できる。例えば、マットレスの廃棄処分にあたり、本発明の装置を使用すれば、汚染されたマットレスを適切に洗浄消毒処理した上で廃棄処分することが可能となり、廃棄物処理法上の観点からも好ましい。
本発明に係るマットレス洗浄消毒装置の一実施形態を図1〜図5を参照して説明する。図1はマットレス洗浄消毒装置の平面図、図2はマットレス洗浄消毒装置の側面図、図3は図1におけるA〜A’側面断面図、図4は図1においてマットレスを上下反転させた状態を示す正面図、図5(a)はマットレスの洗浄状況を示す図、図5(b)はマットレスの洗浄状況を示す部分拡大図である。
本実施例に係るマットレス洗浄消毒装置(1)は、図1〜図3に示すように、角パイプ状のフレーム(2)によって外形を枠組み形成され、全体として前後に長い直方体形状をなして構成されるものであり、主として保持部(3a)(3b)、回転軸(4)、駆動手段(5)、噴水部(6)(6’)等を備えるものである。
保持部(3a)(3b)は、図1〜図3に示すように、2枚のマットレス(8a)(8b)を同時に収容できるように装置の前後方向に沿って構成されたものであり、マットレス(8a)(8b)をそれぞれ所定角度だけ傾斜して、つまり図5(a)に示す如く、マットレス(8a)(8b)の幅方向をそれぞれ水平面(X)から傾斜角度(θ)だけ傾斜して、断面視略ハ字状に保持するようになされている。
保持部(3a)(3b)は、図1〜図3に示すように、マットレス(8a)(8b)の外寸よりもそれぞれ一回り大きい内寸にて、平たく形成された矩形筒状をなし、前後端がマットレス(8a)(8b)の出し入れのために開放されている。
保持部(3a)(3b)は、図1〜図3に示すように、断面凹型の薄板材よりなる長尺の縁部材(10a)(10a’)、(10b)(10b’)を、凹部が互いに対向するように、且つ一定の間隔を隔てて上下に配置し、さらに縁部材(10a)と(10a’)、(10b)と(10b’)を、それぞれ長さ方向に適宜の間隔で、且つ内外両側に設けられる棒状の骨組部材(11)によって連結して構成されている。また、骨組部材(11)に直交して、帯状の補強部材(12)が設けられている。
なお、縁部材(10a)(10a’)、(10b)(10b’)は、後述する噴水部(6)(6’)からの洗浄水(30)が通水し易いように、多数の小孔が穿設されたパンチングメタルによって形成されている。
回転軸(4)は、図1〜図3に示すように、装置(1)の前後方向に沿って設けられるもので、両端を軸受(15)(15’)によって回転可能に軸支されるとともに、傾斜して配設される保持部(3a)(3b)の略中間の水平高さの位置であって、且つ保持部(3a)(3b)の間を二等分する線上に設けられている。このような位置に回転軸(4)を設けることにより、装置(1)全体の大きさを最小限に構成することが可能となる。
図1、図3に示すように、軸受(15)(15’)は、載置部材(16)(16’)上に固設されており、載置部材(16)(16’)は、フレーム(2)の前後端において、それぞれ所定の高さに横設される横架部材(17)(17’)と、その中央部近傍から立ち上り、載置部材(16)(16’)の一端に接続される立設部材(18)(18’)とによって、下方から支持される構成となっている。
上記した保持部(3a)(3b)は、図1、図3に示すように、上下に略水平に設けられる支持部材(20)(20’)によって支持され、それぞれ所定の傾斜角度を保つようになされているとともに、支持部材(20)(20’)を連結する連結部材(21a)(21b)が、回転軸(4)の周面に溶接され、これによって、保持部(3a)(3b)が、支持部材(20)(20’)、連結部材(21a)(21b)、回転軸(4)と一体となって、回転可能に構成されている。支持部材(20)(20’)、及び連結部材(21a)(21b)は、図3に示すように、前後方向に沿う適宜の位置に設けられている。
回転軸(4)の一端には、回転軸(4)さらには保持部(3a)(3b)に回転力を伝達するための駆動手段(5)が設けられている。駆動手段(5)は、図2、図3に示すように、プーリ(23)と、ベルト(24)と、モーター(25)とから構成されており、回転軸(4)の一端が延設され、その先端にプーリ(23)が固着されるとともに、ベルト(24)を介してモーター(25)により、回転軸(4)が回転駆動されるようになっている。
そして、この駆動手段(5)によって、保持部(3a)(3b)が回転軸(4)廻りを回転して上下反転され、図4に示すように、マットレス(8a)(8b)を断面視略逆ハ字状に保持できるようになっている。上記した載置部材(16)(16’)、横架部材(17)(17’)、立設部材(18)(18’)は、図1、及び図4の何れの状態においても、マットレス(8a)(8b)の保持部(3a)(3b)への出し入れを前面又は後面からスムーズに行える位置に設けられている。
また、図示は省略するが、本実施例に係るマットレス洗浄消毒装置(1)は、保持部(3a)(3b)の停止手段を備えている。保持部(3a)(3b)の停止手段とは、図1に示す如くの状態、及び図4に示す如くの状態で、それぞれ保持部(3a)(3b)を停止させ、その状態を保つ手段である。停止手段としては、公知の構成のものを用いることができ、例えば、保持部(3a)(3b)が所定の状態となったときに、手動で、あるいはセンサーの感知により自動で、ストッパー等を突出させて、保持部(3a)(3b)や回転軸(4)に係止させ、保持部(3a)(3b)を停止状態に保つようにする。
噴水部(6)(6’)は、図1〜図3に示すように、それぞれ先端が閉じた管状体よりなり、装置(1)上方に列設され、締付バンド(28)(28’)によりフレーム(2)に前後端を固着されている。噴水部(6)(6’)は、図1、及び図4に示す状態において、保持部(3a)(3b)に収容されるマットレス(8a)(8b)の最頂部の上方に位置するように、4本配置されており、噴水部(6)(6’)の管壁下面には、マットレス(8a)(8b)の上方側面部めがけて満遍なく洗浄水(30)を噴出できるノズル(29)(29’)が、前後方向に一定の間隔(例えば5〜15cm間隔)で、多数形成されている。
図1に示すように、内側の噴水部(6)と、外側の噴水部(6’)とには、それぞれ電磁弁(32)、(32’)を備えた給水管(31)、(31’)が分岐して接続されており、さらに給水管(31)(31’)は、図示しないポンプやタンクに接続され、タンクに貯留された洗浄水(30)がポンプによって圧送供給されるようになっている。
このような噴水部(6)(6’)のノズル(29)(29’)から噴出される洗浄水(30)は、図5(a)に示すように、所定の傾斜角度(θ)をなして配設されるマットレス(8a)(8b)の表面(35)、及び内部(36)を通過して流下されるため、マットレス(8a)(8b)の表面(35)及び内部(36)に付着・侵入した汚物、雑菌、殺菌後の死骸(カビ、雑菌、ダニ類)等が、洗浄水(30)とともに剥離脱落してゆくこととなる。
なお、図5(b)に示すように、噴水部(6)(6’)に設けられるノズル(29)(29’)の噴出角度αを、ノズル(29)(29’)と、マットレス(8a)(8b)の上方側面部(37)の両縁端部(37’)(37’’)と、をそれぞれ結んで形成される角度を含むように構成すれば、マットレス(8a)(8b)の表面(35)、及び内部(36)の全てに十分に、且つ効率よく、ノズル(29)(29’)から噴出された洗浄水(30)を行き渡らせることが可能となり、好ましい。
ノズル(29)(29’)と、マットレス(8a)(8b)の上方側面部(37)との距離は、洗浄水(30)の噴出圧力や流水量等との関係で適宜設計されるものであるが、特に10〜14cm程度が適している。ノズル(29)(29’)は、必要により、上下する構成とすることもできる。
マットレス洗浄消毒装置(1)の底面には、図3に示すように、底板(40)がフレーム(2)と一体に設けられ、底板(40)の適宜の位置には排出手段としての電磁弁(42)を備えた排水管(41)が接続されており、噴水部(6)(6’)から噴出されてマットレス(8a)(8b)を通過し、底板(40)上に流下される使用済みの洗浄水(30)が循環されることなく、排水管(41)を介して排出されるようになっている。このように使用済みの洗浄水(30)を循環させずに排水する構成とすることで、マットレス(8a)(8b)を却って効率よく洗浄消毒することが可能となる。
また、マットレス洗浄消毒装置(1)の底面四隅には、装置(1)を移動自在とするためのキャスター(44)が設けられている。
なお、制御装置を設けて、保持部(3a)(3b)の停止動作(回転角度の検出、ストッパーの出没)、モーター(25)の駆動、噴水部(6)(6’)による洗浄水(30)の噴出等の一連の動きを、制御装置によって制御するようにしてもよい。
次に、上記の如く構成されたマットレス洗浄消毒装置(1)を用いた、マットレス(8a)(8b)の洗浄方法について以下に説明する。
まず、準備工程として、マットレス(8a)(8b)の表面全面を、消毒用薬剤を含浸させた洗車ブラシでブラッシングし、消毒用薬剤を浸透させる。消毒用薬剤としては、塩化ベンサルコニウムの100倍水溶液を使用する。
数時間放置した後、マットレス(8a)(8b)を装置(1)にセットし、洗浄水(30)による水洗洗浄を行う。水洗洗浄は、図1に示す如くの状態で、噴水部(6)から一定時間マットレス(8a)(8b)に向かって洗浄水(30)を噴出し、その後、図4に示す如くの状態として、噴水部(6’)からさらに一定時間マットレス(8a)(8b)に向かって洗浄水(30)を噴出することにより行う。そして、必要により、これを繰り返す。
水洗洗浄が終了すれば、マットレス(8a)(8b)を装置(1)から取り出して、上記薬剤を含浸させたタオルで表面を拭き取る。その後、マットレス(8a)(8b)を屋外で日光に十分当てて天日干し(日光消臭)してから、仮保管場所にて数日間臭気、色調等を観察し、消毒(殺菌)効果が十分に得られていることを確認する。日光に当てることにより、消臭効果が得られるとともに、マットレス(8a)(8b)の内部(36)まで乾燥させることができる。
数日間の観察により異常がなければ、そのままマットレス(8a)(8b)を倉庫等に搬入して保管する。異常があれば、再度上記の工程を繰り返す。
[感染症感染のおそれがある場合]
マットレス(8a)(8b)の汚染の程度により、結核菌、緑濃菌、ヒゼンダニ等による感染症感染のおそれがあるような場合には、準備工程として、マットレス(8a)(8b)に消毒用薬剤を浸透させた後、ビニル袋に入れて密封し、日光によく当てながら2日間放置する。あとは、上記と同様にして、マットレス(8a)(8b)を装置(1)にセットし、水洗洗浄を繰り返せばよい。
なお、消毒用薬剤としては、ホルムアルデヒドの10〜20%水溶液を使用する。
本実施例のマットレス洗浄消毒装置(1)によれば、図1、及び図4に示す如くの状態で、マットレス(8a)(8b)をそれぞれ停止させて洗浄するようにしたため、マットレス(8a)(8b)に付着・侵入した汚物や殺菌後の死骸(カビ、雑菌、ダニ類)等を十分に洗い流すことができる。また、洗浄時に、一方のマットレス(8a)(又は(8b))を洗浄した洗浄水(30)が他方のマットレス(8b)(又は8a)を汚染することなく流下されるため、二次感染を招来するおそれがない。
本発明者は、本実施例の装置(1)を使用し、上記した洗浄消毒方法に従って、病院や老人施設、一般家庭等で用いられた600〜700床のマットレスの洗浄消毒を試験的に行ったところ、汚れや臭気が著しく消失し、十分に消毒(殺菌)効果が得られることを確認した。また、洗浄消毒を終えたマットレスを地上1m以上の位置で無包装の状態にて倉庫保管したが、一切異常は見られなかった。
本発明に係るマットレス洗浄消毒装置の他の実施形態について、図6(a)(b)を参照して説明する。図6(a)はマットレスの配置を示す図、図6(b)はマットレスを上下反転させた状態を示す図である。
装置の基本的な構成については、前実施例のものと共通であるが、この実施形態では特に保持部の傾斜角度を可変として、保持されるマットレス(8a)(8b)の傾斜角度を可変としたものである。すなわち、図6(a)(b)に示すように、マットレス(8a)(8b)が断面視略ハ字状、又は略逆ハ字状に配置された状態において、保持部の傾斜角度を一定の範囲内で調整可能とし、保持部に収容されるマットレス(8a)(8b)の傾斜角度を(θ’)〜(θ’’)の範囲内で所望のものに設定した上で、マットレス(8a)(8b)を洗浄できるようにしたものである。
上記のような構成とすることにより、マットレス(8a)(8b)の汚れが小さい場合には傾斜角度を小さく設定し、汚れが大きい場合には傾斜角度を大きく設定する、というようにマットレス(8a)(8b)の汚染度合いに応じて、最適な角度を選択設定できるようになっている。
なお、この実施形態では、マットレス(8a)(8b)の傾斜角度の変化に対応して、噴水部(6)(6’)の位置を、左右にスライドして微調整できるように構成されている。また、マットレス(8a)(8b)の傾斜角度を変更するための回転支軸は、図6(a)(b)に示した例に限らず、任意に設定してよい。
その他の実施形態を図7に示す。図7はマットレスの配置を示す図である。
図7に示すように、この実施形態では、保持部を同一方向に傾斜させ、マットレス(8a)(8b)を水平面(X)から所定の傾斜角度(θ)だけ傾斜して、且つ互いに平行をなすようにして保持できるようにしたものである。そして、図7に示す如くの状態を、本発明の駆動手段によって、回転軸(4’’)廻りにさらに上下反転させることができるようになっている。
このような構成であっても、本発明の目的を達成することが可能である。しかも、図7に示すように、回転軸(4’’)の軸芯を、断面視で点対称に配置されるマットレス(8a)(8b)の対称中心線に略一致させて設けることとすれば、回転軸(4’’)廻りに上下反転されたマットレス(8a)(8b)が、互いの位置関係は入れ替わるものの、反転前のマットレス(8a)(8b)と略同一の平行状態を呈することとなるため、反転の前後において同一の噴水部(6’’)を併用できるという利点がある。
さらに、その他の実施形態について図8を参照して説明する。図8は移動式噴水部を示す斜視図である。本実施形態は、特に噴水部の変形例について示すものである。
図8に示すように、この実施形態の噴水部は、移動式噴水部(50)(50’)によって構成されている。軸ボルト(51)は、保持部に収容されるマットレスの上方中央部、且つマットレスの長さ方向に平行して設けられるものであり、移動式噴水部(50)(50’)はこの軸ボルト(51)に沿って前後方向に移動自在に構成されている。
移動式噴水部(50)(50’)は、それぞれ、両端にノズル(53)(53’)が形成された管状体よりなり、軸ボルト(51)に直交して配設されるとともに、給水管(54)(54’)が接続されてノズル(53)(53’)から洗浄水を噴出可能となされている。移動式噴水部(50)(50’)の適宜の位置には、水量を調整するための電磁弁(55)(55’)が設けられている。また、移動式噴水部(50)(50’)は、軸ボルト(51)に螺合して配設されるナット型金具(56)(56’)上に、受台(57)(57’)を介して載置固定される。ナット型金具(56)(56’)は、互いに連結されている。
そして、移動式噴水部(50)(50’)は、図8に示すように、ガイド部材(59)(59’)によって移動可能に吊設支持されるが、移動式噴水部(50)(50’)が、軸ボルト(51)の回転に伴い、ナット型金具(56)(56’)と一体となって前後方向に移動しながら、マットレスの洗浄消毒を行えるようになっている。
ノズル(53)(53’)は、それぞれ、マットレスの配置形態(ハ字状、逆ハ字状)に応じて、内向き、外向きに形成されており、マットレスがハ字状に配置されているときは、内向きのノズル(53)のみから洗浄水が噴出され、逆ハ字状に配置されているときは、外向きのノズル(53’)のみから洗浄水が噴出されるようになっている。
このような移動式噴水部(50)(50’)であれば、ノズル(53)(53’)からの均一な噴水量・水圧を容易にコントロール可能となり好ましい。
図9に示す如く、波形構造を有するマットレス(パラマウントベッド社製「プレグラーマットレス」)から、X、Y、Z方向の試験片(φ6cm×6cm)を切り出し、以下のような試験を行った。
長尺の透明塩ビパイプ(内径約6cm)を3本垂直に立て、乾燥状態の上記試験片をそれぞれ、パイプ下端部内側に密嵌かつ挟持固定し、上端部に漏斗を設置して、上方から水を一定の速さで1000ml流し込んだ。漏斗下端から試験片上端までの距離は1mに保った。
そして、各試験片を通過して流下する水が、糸状から滴状に変化するまでの時間を測定し、以後一定時間をあけて、これを所定回数繰り返した。試験結果を表1及び表2に示す。
また、漏斗下端から試験片上端までの距離を15cmに変えて、同様の試験を行った。試験結果を表3及び表4に示す。なお、試験終了後の試験片に含まれる水量を測定したところ、それぞれ、X:40g、Y:47g、Z:43g、及びX:32g、Y:43g、Z:44gであった。
Figure 2008183146
Figure 2008183146
Figure 2008183146
Figure 2008183146
以上から明らかなように、X方向の試験片は、Y、Z方向のものに比べて、通水効率が高く水切り性にも優れていた。
本発明に係るマットレス洗浄消毒装置は、上記X方向に沿って洗浄水を流下させるようにしているため、マットレスに付着・侵入した汚物や殺菌後の死骸(カビ、雑菌、ダニ類)を十分に洗い流すことが可能となるものである。しかも、マットレスを所定の傾斜角度をなして配設保持するため、マットレス表面及び内部の全体を効率良く洗い流すことができる。
本発明は、マットレスに付着・侵入した汚物や殺菌後の死骸(カビ、雑菌、ダニ類)等を十分に洗い流すことができ、二次感染を防止することのできるマットレス洗浄消毒装置、及びマットレス洗浄方法を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
マットレス洗浄消毒装置の平面図である。 マットレス洗浄消毒装置の側面図である。 図1におけるA〜A’側面断面図である。 図1においてマットレスを上下反転させた状態を示す正面図である。 (a)マットレスの洗浄状況を示す図、(b)マットレスの洗浄状況を示す部分拡大図である。 (a)実施例2に係るマットレスの配置を示す図、(b)マットレスを上下反転させた状態を示す図である。 その他の実施形態に係るマットレスの配置を示す図である。 移動式噴水部を示す斜視図である。 試験片の切り出し状況を示す図である。
符号の説明
1 マットレス洗浄消毒装置
2 フレーム
3a、3b 保持部
4 回転軸
5 駆動手段
6、6’ 噴水部
8a、8b マットレス
10a、10a’ 縁部材
10b、10b’ 縁部材
11 骨組部材
12 補強部材
20、20’ 支持部材
21a、21b 連結部材
29、29’ ノズル
30 洗浄水
31、31’ 給水管
41 排水管

Claims (7)

  1. マットレスを対向して収容し、それぞれを所定の傾斜角度で、且つ互いに上下に重ならないように配設して保持する保持部と、
    該保持部を回転させて、上下反転させることができる駆動手段と、
    該保持部によって保持されるマットレスよりも上方に設けられ、洗浄水を噴出するためのノズルを有する噴水部と、を備え、
    マットレスが上記所定の傾斜角度をなした一の状態を第1の状態とし、該駆動手段によって、該第1の状態が上下反転された状態を第2の状態として、該第1の状態、及び該第2の状態において、それぞれ該保持部を停止させ、該噴水部より洗浄水を噴出して、洗浄水をマットレスの表面及び内部を通過して流下させることによって、マットレスに付着・侵入している死滅した細菌、ダニ類を洗い流すようにしたマットレス洗浄消毒装置。
  2. 2枚のマットレスを対向して収容し、それぞれを所定の傾斜角度で配設して断面視略ハ字状、及び略逆ハ字状に保持する保持部と、
    該保持部を回転させて、上下反転させることができる駆動手段と、
    該保持部によって保持されるマットレスよりも上方に設けられ、洗浄水を噴出するためのノズルを有する噴水部と、を備え、
    マットレスが断面視略ハ字状、及び略逆ハ字状をなした状態において、それぞれ該保持部を停止させ、該噴水部より洗浄水を噴出して、洗浄水をマットレスの表面及び内部を通過して流下させることによって、マットレスに付着・侵入している死滅した細菌、ダニ類を洗い流すようにしたマットレス洗浄消毒装置。
  3. 該保持部に保持されるマットレスの所定の傾斜角度が、水平面に対して55°〜70°である請求項1乃至2の何れかに記載のマットレス洗浄消毒装置。
  4. 該保持部に保持されるマットレスの所定の傾斜角度を、マットレスの汚染度に応じて可変とした請求項1乃至2の何れかに記載のマットレス洗浄消毒装置。
  5. 流下させた洗浄水を排出するための排出手段を備え、マットレスの表面及び内部を通過した使用済みの洗浄水を循環させることなく、排出手段を介して排出するようにした請求項1乃至4の何れかに記載のマットレス洗浄消毒装置。
  6. 接地面にキャスターを設けて、移動自在に構成した請求項1乃至5の何れかに記載のマットレス洗浄消毒装置。
  7. マットレスに消毒用薬剤を浸透させる工程と、
    該消毒用薬剤を浸透させたマットレスを所定の傾斜角度で保持し、マットレスよりも上方から洗浄水を噴出して、洗浄水をマットレスの表面及び内部を通過して流下させる工程と、
    さらにマットレスを上下反転させて所定の傾斜角度で保持し、マットレスよりも上方から洗浄水を噴出して、洗浄水をマットレスの表面及び内部を通過して流下させる工程と、
    上記によって洗浄水を流下させたマットレスを日光消臭する工程と、を備えたマットレス洗浄消毒方法。
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