JP2008196621A - 車両用防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の車両用防振装置によれば、流体ばねに力が加わった場合に、流体ばねが、角度変化(こじり変形)を起こして、傾いてしまうという問題点があった。そこで、流体ばねの角度変化を抑制できる車両用防振装置を提供する。
【解決手段】本発明の車両用防振装置は、積層ゴム3と流体ばね15とを備えた車両用防振装置1において、流体ばね15が、積層ゴム3と流体ばね15とに共通の共通中心線26に対して直交する方向への流体ばね15の変位及び共通中心線26に対して傾斜する方向への流体ばね15の変位を抑制する第1の変位抑制部25を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体ばねの角度変化を抑制可能な車両用防振装置に関する。
積層ゴムと空気ばねとを備えた車両用防振装置が知られている。
特開2005−36825号公報 特開2005−231464号公報
従来の車両用防振装置によれば、積層ゴムと流体ばね(空気ばね)とに共通の共通中心線に対して直交する方向への流体ばねの変位、即ち、流体ばねの横方向の変位を抑制できる。しかしながら、流体ばねに力が加わった場合に、流体ばねが、角度変化(こじり変形)を起こして、傾いてしまうという問題点があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、流体ばねの角度変化を抑制できる車両用防振装置を提供する。
本発明の車両用防振装置は、積層ゴムと流体ばねとを備えた車両用防振装置において、流体ばねが、積層ゴムと流体ばねとに共通の共通中心線に対して直交する方向への流体ばねの変位及び共通中心線に対して傾斜する方向への流体ばねの変位を抑制する第1の変位抑制部を備えたことを特徴とする。
流体ばねが、共通中心線に沿った方向への流体ばねの変位を抑制する第2の変位抑制部を備えたことも特徴とする。
流体ばねが、積層ゴムの一端に設けられた一端連結板と、この一端連結板と対向する対向連結板と、一端連結板と対向連結板との間を塞いで流体収納部を形成するダイヤフラムとにより構成され、第1の変位抑制部が、一端連結板及び対向連結板のうちの一方の連結板より他方の連結板の方向に突出するよう設けられた突起部と、他方の連結板に設けられて突起部の先端部を受け入れる凹部とにより形成され、流体ばねに力が加わった場合に突起部の先端部と凹部とが干渉して流体ばねの変位を抑制することも特徴とする。
積層ゴムが筒状に形成されて筒の両端に筒孔を覆う一端連結板と他端連結板とを備え、流体ばねが、筒孔の一端を覆う一端連結板と、この一端連結板と対向する対向連結板と、一端連結板と対向連結板との間を塞いで流体収納部を形成するダイヤフラムとにより構成され、一端連結板には貫通孔が形成され、第2の変位抑制部が、貫通孔を貫通して他端連結板と対向連結板とに繋がれた鎖により形成され、第1の変位抑制部が、上記貫通孔の内面に設けられて鎖と干渉する干渉面により形成され、流体ばねに力が加わった場合に鎖と干渉面とが互いに干渉して流体ばねの変位を抑制することも特徴とする。
本発明の車両用防振装置によれば、第1の変位抑制部を備えたので、共通中心線に対して直交する方向への流体ばねの変位及び共通中心線に対して傾斜する方向への流体ばねの変位を抑制できる。
また、第2の変位抑制部を備えたので、流体ばねの上下方向の所定量以上の変位を抑制でき、流体ばねの過大な伸びによる破断、あるいは、流体ばねの過大な圧縮による破断を防止できる。
第1の変位抑制部を、突起部と凹部とにより形成したので、共通中心線に対して傾斜する方向への流体ばねの変位を効果的に抑制できる。
第2の変位抑制部を鎖により形成し、第1の変位抑制部を鎖と干渉する干渉面により形成したので、第2の変位抑制部として機能する鎖によって流体ばねの上下方向の所定量以上の変位を抑制でき、流体ばねのダイヤフラムの過大な伸びによる破断、あるいは、流体ばねのダイヤフラムの過大な圧縮による破断を防止できるとともに、第1の変位抑制部として機能する干渉面によって、共通中心線に対して傾斜する方向への流体ばねの変位を効果的に抑制できる。
最良の形態1
以下、図1を参照し、最良の形態1の車両用防振装置1の構造を説明する。車両量防振装置1は、他端連結板としての下連結板2、積層ゴム3、一端連結板としての中間連結板4、ダイヤフラム5、対向連結板としての上連結板6を備える。
下連結板2、上連結板6及び中間連結板4は金属製の円板状に形成される。積層ゴム3は円筒状に形成される。積層ゴム3は、金属製リング板7とゴム製リング板8とが交互に積み重ねられて互いに加硫接着された複数の金属製リング板7と複数のゴム製リング板8とにより形成される。積層ゴム3の上下方向ばね定数は、8000N/mm〜14000N/mm程度に設定される。中間連結板4と積層ゴム3と下連結板2とが同軸になるように、積層ゴム3の下面となる一方の筒端面と下連結板2の上面となる円板面とが加硫接着され、積層ゴム3の上面となる他方の筒端面と中間連結板4の下面となる円板面とが加硫接着されたことによって、下連結板2と積層ゴム3と中間連結板4とからなる中空円柱状の積層ゴム体9が形成される。
ゴムにより形成されたダイヤフラム5は、タイヤのように内周部が開口された輪形状に形成される。ダイヤフラム5は、中間連結板4と上連結板6との間に設けられ、中間連結板4の周縁部10と上連結板6の周縁部11とで挟まれる。ダイヤフラム5の上側内周縁部12aと中間連結板4の上側外周縁部13aとが加硫接着され、ダイヤフラム5の他方の内周縁部12bと上連結板6の下側外周縁部13bとが加硫接着されて、ダイヤフラム5と中間連結板4と上連結板6とにより流体ばね15が形成され、ダイヤフラム5と中間連結板4と上連結板6との内側に流体ばね15の流体収納部16が形成される。
中間連結板4の上面の中央には上突起部17が設けられる。上連結板6の下面の中央には下突起部18が設けられる。上突起部17の上面の中央には凹部19が形成される。下突起部18の下端部20が、凹部19の凹部開口を経由して凹部19内側に位置する。この上突起部17の凹部19と下突起部18とによって第1の変位抑制部25が形成される。
上連結板6には、流体ばね15の流体収納部16と流体ばね15の外側とを繋ぐ図外の貫通孔が形成される。この貫通孔を介して流体ばね15の流体収納部16に空気や水や粘性体のような流体が注入された後に当該貫通孔が図外の蓋などで密閉される。
最良の形態1の車両用防振装置1は、例えば、上連結板6と図外の車両のボディとが図外の連結金具により連結され、下連結板2と図外の車両のサスペンションとが図外の連結金具により連結される。このように車両に連結された当該車両用防振装置1に力が加わった場合には、積層ゴム3及び流体ばね15により力が吸収される。
最良の形態1の車両用防振装置1は、力を受けていない初期状態において、積層ゴム3を上下に貫通する積層ゴム3の中心線と流体ばね15を上下に貫通する流体ばね15の中心線とが積層ゴム3と流体ばね15とに共通の共通中心線26を形成し、この共通中心線26と第1の変位抑制部25を上下に貫通する第1の変位抑制部25の中心線とが一致する。つまり、車両用防振装置1は、力を受けていない初期状態において、下突起部18及び凹部19の中心線と共通中心線26とが一致する。
最良の形態1の車両用防振装置1の第1の変位抑制部25は、上記共通中心線26に対して直交する方向への流体ばね15の変位及び共通中心線26に対して傾斜する方向への流体ばね15の変位を抑制する。
最良の形態1の車両用防振装置1において、第1の変位抑制部25の凹部19に対する下突起部18の下端部20の位置は、流体ばね15に力が加わった場合に、下突起部18の下端部20の下端の外周縁と凹部19の内壁とが干渉することによって、共通中心線26に対して傾斜する方向への流体ばね15の変位、即ち、流体ばね15の角度変化を効果的に抑制できる最適位置に決められる。尚、第1の変位抑制部25の下突起部18の下端部20を当該最適位置に位置させるために必要な流体収納部16の最適流体圧力は、試験などで予め求めておく。
最良の形態1の車両用防振装置1によれば、第1の変位抑制部25を備えたので、流体ばね15に力が加わった場合に、共通中心線26に対して傾斜する方向への流体ばね15の変位、即ち、流体ばね15の角度変化(こじり変形)を効果的に抑制できる。
また、流体ばね15の過大な角度変化がもたらすダイヤフラム5の破断や積層ゴム3への負担増による積層ゴム3の寿命低下も防止できる。
さらに、下突起部18及び凹部19の中心線が共通中心線26と一致するように下突起部18及び凹部19が設けられたので、流体ばね15にどのような方向から力が加わっても流体ばね15の角度変化を同じように抑制できる。
尚、最良の形態1の車両用防振装置1は、例えば、車体上部で重量物を吊るクレーンなどのように車体のゆれが大きい建設機械に取付けた場合に、建設機械の揺れ防止に効果的である。
最良の形態2
図2に示すように、中間連結板4の中央に共通中心線26を中心とした貫通孔28を形成し、上連結板6と下連結板2とを繋いで貫通孔28を貫通する鎖30を設けた構成とする。つまり、細長リング31の上下の両端に、細長リング31の中間を切断したようなU形状の止具33;34が引っ掛けられ、細長リング31の上端に引っ掛けられた止具33のU形状の両端部35が上連結板6に連結され、細長リング31の下端に引っ掛けられた止具34のU形状の両端部36が下連結板2に連結されて構成された鎖30による第2の変位制御部27を備えた構成とした。
また、貫通孔28に内面に形成された干渉面40が、対応する細長リング31及び止具33と干渉する第1の変位抑制部25を形成する。この第1の変位抑制部25を形成する干渉面40は、貫通孔28の孔の上半分に形成されて共通中心線26より離れる方向に孔の中央部41から上方に傾斜する上傾斜面42と、貫通孔28の孔の下半分に形成されて共通中心線26より離れる方向に孔の中央部41から下方に傾斜する下傾斜面43とにより構成される。つまり、干渉面40は、流体ばね15の上連結板6が共通中心線26に対してある一定角度まで傾いた場合に鎖30と接触して鎖30のそれ以上の倒れを抑制することによって、共通中心線26に対して傾斜する方向への流体ばね15の変位を抑制する第1の変位抑制部として機能する。また、車両用防振装置1は、力を受けていない初期状態において、貫通孔28の中心線と共通中心線26とが一致する。
最良の形態2によれば、第2の変位制御部27を備えたので、共通中心線26に沿った方向への流体ばね15の所定量以上の変位、即ち、流体ばね15の上下方向の所定量以上の変位を抑制できるので、ダイヤフラム5の過大な伸びによる破断、ダイヤフラム5の過大な圧縮による破断を防止できる。
第1の変位抑制部25を備えるので、流体ばね15の角度変化を効果的に抑制できる。
貫通孔28の中心線と共通中心線26とが一致したので、流体ばね15にどのような方向から力がかかっても流体ばね15の角度変化を同じように抑制できる。
第2の変位抑制部27を備えた車両用防振装置1は、例えば、車体の上下方向の動きが大きく、また、車体の重心を支点として車体の左右や車体の前後が上下に揺れ動きやすいトラックのような大型車に取り付けた場合に、鎖30による第2の変位制御部によって流体ばね15による上下方向の変位を抑制できるので、効果的である。また、第2の変位抑制部27に加えて第1の変位抑制部25を備えた構成では、流体ばね15のこじり変形も抑制されてトラックのような大型車の揺れ動きを効果的に抑制できる。
最良の形態3
図3に示すように、止具34のU形状の両端部36に繋がる1本のねじ棒部41を設け、このねじ棒部41を下連結板2に設けた貫通孔42を通して外に突出させ、この突出させたねじ棒部41にナット43を締結し、このナット43を回してねじ棒部42の突出長さを変更できるように構成すれば、上連結板6と下連結板2との間の距離を変更でき、流体ばね15の上下方向の変位吸収性能を調整できる。
最良の形態4
図3に示すように、上連結板6に連結された止具33を長くして、細長リング31を積層ゴム3の筒孔45内に位置させれば、中間連結板4の貫通孔28を止具33のみの形状に合わせた細長い貫通孔に形成できて、第1の変位抑制部25となる干渉面40を備えた貫通孔28の形成が容易となる。
最良の形態5
図3に示すように、ダイヤフラム5の外周面より直径の小さい円形リング46を用意し、ダイヤフラム5内に流体を注入する前にダイヤフラム5の外周と円形リング46の内周とを繋げておいてから、ダイヤフラム5内に流体を注入することによって、上連結板6と中間連結板4との間隔を広くした構成としてもよい。最良の形態5によれば、上連結板6と中間連結板4との間隔を広くできるので、共通中心線26に沿った方向への流体ばね15の変位、即ち、流体ばね15の上下方向の変位吸収性能を向上できる。
最良の形態6
図4に示すように、上連結板6が、中間連結板4と対向する円板部51と、円板部の円周縁より延長する円錐面を形成する円錐板により形成された傘のような形状の傘状拘束部52とを備えた構成を、最良の形態1乃至4の構成に適用すれば、傘状拘束部52を備えたので、上記共通中心線26に対して直交する方向への流体ばね15の変位(流体ばね15の横方向への変位)を抑制できるため、車体の横振動をさらに効果的に抑制できる。
本発明の車両用防振装置は、下連結部と図外の車両のボディとを図外の連結金具により連結し、上連結部と図外の車両のサスペンションとを図外の連結金具により連結するようにして使用しても同様な効果が得られる。本発明の車両用防振装置は、普通自動車のような一般車両や鉄道車両にも使用できる。鎖30の代わりに強度の高い紐を用いてもよい。
図3に示した最良の形態3;4;5の構成の1つ以上を図2に示した最良の形態2の車両用防振装置に採用してもよい。図4に示した最良の形態6の構成を最良の形態1乃至5の車両用防振装置に採用してもよい。
車両用防振装置の構造を示す縦断面図(最良の形態1)。 車両用防振装置の構造を示す縦断面図(最良の形態2)。 車両用防振装置の構造を示す縦断面図(最良の形態3乃至5)。 車両用防振装置の構造を示す縦断面図(最良の形態6)。
符号の説明
1 車両用防振装置、2 下連結板、3 積層ゴム、4 中間連結板、
5 ダイヤフラム、6 上連結板、15 流体ばね、16 流体収納部、18 下突起部、19 凹部、20 下端部、25 第1の変位抑制部、26 共通中心線、
27 第2の変位抑制部、30 鎖(第2の変位抑制部)、
40 干渉面(第1の変位抑制部)。

Claims (4)

  1. 積層ゴムと流体ばねとを備えた車両用防振装置において、流体ばねが、積層ゴムと流体ばねとに共通の共通中心線に対して直交する方向への流体ばねの変位及び共通中心線に対して傾斜する方向への流体ばねの変位を抑制する第1の変位抑制部を備えたことを特徴とする車両用防振装置。
  2. 流体ばねが、共通中心線に沿った方向への流体ばねの変位を抑制する第2の変位抑制部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用防振装置。
  3. 流体ばねが、積層ゴムの一端に設けられた一端連結板と、この一端連結板と対向する対向連結板と、一端連結板と対向連結板との間を塞いで流体収納部を形成するダイヤフラムとにより構成され、第1の変位抑制部が、一端連結板及び対向連結板のうちの一方の連結板より他方の連結板の方向に突出するよう設けられた突起部と、他方の連結板に設けられて突起部の先端部を受け入れる凹部とにより形成され、流体ばねに力が加わった場合に突起部の先端部と凹部とが干渉して流体ばねの変位を抑制することを特徴とする請求項1に記載の車両用防振装置。
  4. 積層ゴムが筒状に形成されて筒の両端に筒孔を覆う一端連結板と他端連結板とを備え、流体ばねが、筒孔の一端を覆う一端連結板と、この一端連結板と対向する対向連結板と、一端連結板と対向連結板との間を塞いで流体収納部を形成するダイヤフラムとにより構成され、一端連結板には貫通孔が形成され、第2の変位抑制部が、貫通孔を貫通して他端連結板と対向連結板とに繋がれた鎖により形成され、第1の変位抑制部が、上記貫通孔の内面に設けられて鎖と干渉する干渉面により形成され、流体ばねに力が加わった場合に鎖と干渉面とが互いに干渉して流体ばねの変位を抑制することを特徴とする請求項2に記載の車両用防振装置。
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