JP2008201493A - 昇降装置 - Google Patents

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【課題】ローラの軸方向端面とマストとの接触を抑制して、ローラとマストとの間に生じる摩擦力を軽減することができる昇降装置を提供する。
【解決手段】昇降装置の基台に立設されているマスト2は鉄板を平面視C字状に屈曲させてなり、前面部21、後面部22及び平板状の側面部23を有する。ローラ3に接触すべき前面部21は接触面部2a,2aを有する平面視V字状をなし、ローラ3は、軸方向両端部に形成されたテーパ面32,32を有する。テーパ面32,32は、接触面部2a,2aに対応し、マスト2の接触面部2a,2aとローラ3のテーパ面32,32とが接触してローラ3が平面視V字状の前面部21に横方向を挟まれた状態で回動するため、ローラ3の横方向の不要な移動が抑制され、この結果、ローラ3の端面33がマスト2の側面部23に接触して大きな摩擦力が生じることが抑制されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、各種の被昇降物を昇降させるための昇降装置に関する。
フォークリフト、電動リフター等の昇降装置は、工場、倉庫等で用いられて、昇降部に載置された荷物を任意の高さに上げる又は下げるよう構成されている。このような昇降装置においては、昇降部の側部に取り付けられているローラが、左右に離隔配置された2本のマストに接触して回動することによって、昇降部がマストに案内されて円滑に昇降する(特許文献1参照)。
図4は、従来の昇降装置が備えるマスト92及びローラ93の構成の略示平面図であり、図5は、マスト92及びローラ93の他の構成の略示正面図である。図4中、上側が正面側、下側が背面側である。
昇降装置の基台に2本立設されている各マスト92は、鉄板を平面視コ字状に屈曲させてなり、各平板状の前面部92a、後面部92b及び側面部92cを有する。前面部92a及び後面部92b夫々は後述する回転軸部94に略平行であり、側面部92cは回転軸部94に略直交する。
ローラ93はマスト92の内側に配されて、回動可能に回転軸部94に支持されており、回転軸部94は、マスト92に接触しないようにしてマスト92のコ字の開口を左右方向に横貫して、昇降部91に支持されている。
マスト92の前面部92aと後面部92bとはローラ93の外径よりも長く離隔しており、ローラ93は、周面が、前面部92a及び後面部92bの何れか一方に接触して回動する。図5にはローラ93が後面部92bに接触している場合が例示してある。
また、ローラ93の端面(図中左端面)が側面部92cに接触しないように、ローラ93の端面と側面部92cとの間には適宜の空隙が設けてある。
しかしながら、例えば昇降時の昇降部91の横方向のガタつきが原因で、ローラ93の横ズレが生じ、ローラ93の端面が側面部92cに接触することがある。また、例えば、マスト92,92の歪み、傾斜等によって、マスト92,92上部同士の離隔距離と下部同士の離隔距離とが異なる場合や、昇降部91の重量又は昇降部91に載置された物品の重量が不均一で、昇降部91が横方向に傾いている場合等にも、ローラ93の端面がマスト92に接触することがある。
このようにしてローラ93の端面とマスト92とが接触する場合、大きな摩擦力が生じるため、昇降部91の昇降が阻害されるという問題があった。
この問題を解決するために、従来は図4に示すように、摩擦力が小さい滑り板95を昇降部91の側部に設けてマスト92の外面に摺動させることによって昇降部91の横ズレを、延いてはローラ93の横ズレを防止して、ローラ93の端面がマスト92に接触することを防止している。
又は、図5に示すように、周面が側面部92cに接触して回動する追加ローラ96を設けることによって、ローラ93の横ズレを防止して、ローラ93の端面がマスト92に接触することを防止している。
特開2002−154796号公報
しかしながら、図4に示す昇降装置においては、ローラ93の端面とマスト92とが接触することによる摩擦力よりは小さいものの、滑り板95とマスト92とが接触することによる摩擦力が生じるため、昇降部91の昇降が阻害されることがある。
また、図5に示す昇降装置においては、追加ローラ96の配設が必要であるため、部品点数、組立工程等が増大して昇降装置が高コスト化する。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、ローラの軸方向両端部に形成されているテーパ状の面と、マストの平面視V字状又はU字状をなしている内面とが接触する構成とすることにより、ローラの端面とマストとの接触を抑制することができる昇降装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、鉄板を折り曲げてマストを形成する構成とすることにより、所要の形状を有するマストを容易に形成することができる昇降装置を提供することにある。
第1発明に係る昇降装置は、一方向に離隔して立設されており、平面視C字状であってC字の開口側が対向している2本のマストと、昇降部が前記マストに案内されて昇降するために、前記マストの内面の一部に接触して回動し、前記一方向の回転軸を有する複数個のローラとを備える昇降装置であって、前記一部が平面視V字状又はU字状をなしており、前記ローラの軸方向両端部に、前記一部に接触すべきテーパ状の面が形成されていることを特徴とする。
第2発明に係る昇降装置は、各マストは、鉄を用いてなる板部材を屈曲させることによって形成されていることを特徴とする。
第1発明の昇降装置による場合、マストの、ローラに接触すべき部分の形状と、ローラの、マストに接触すべき部分の形状とが対応しており、ローラの軸方向両端部には、マストの内面の一部(以下、内面部という)に接触すべきテーパ状の面(以下、テーパ面という)が形成されている。また、マストは全体として平面視C字状に形成されており、マストの内面部は、平面視V字状又はU字状に形成されている。このようなマストは、一方向、即ちローラの軸方向に離隔して2本立設されており、2本のマストはC字の開口側が対向している。そして、マストの本数に対応して、少なくとも2個のローラが備えられている。
ローラのテーパ面が、マストの内面部に接触して回動することによって、昇降部がマストに案内されて昇降する。このときローラとマストとの間に発生する摩擦力は、ローラの軸方向端面又は昇降部に設けられた滑り板とマストとの接触によって発生する摩擦力よりも小さい。即ち、昇降部は非常に滑らかに昇降することができる。
また、ローラは、軸方向両端部が、マストの平面視V字状又はU字状をなす内面部に挟まれるようにして配されるため、テーパ面が内面部に当接することで、ローラの軸方向の移動が制限される。具体的には、例えば昇降部がローラの軸方向に振動することによって、ローラの軸方向端面がマストに接近する方向の外力がローラに加えられた場合、この軸方向端面側のテーパ面がマストの内面部に押し付けられるだけで、ローラが実際にマストに接近することが抑制される。この結果、ローラの軸方向端面がマストに接触することが抑制され、ローラの軸方向端面とマストとの接触による大きな摩擦力の発生を抑制することができる。
更に、ローラの軸方向の不要な移動が抑制されているため、全く歪みがないマストを用いたり、マスト同士を完全に平行に立設させたりする必要がなく、マストの形成精度、組立精度等が多少低い昇降装置であっても、マストとローラの軸方向端面との接触を抑制することができる。更にまた、昇降部の重量又は昇降部に載置された物品の重量が不均一であっても、ローラの軸方向の不要な移動が抑制されているため、昇降部が横方向に傾斜することによるマストとローラの軸方向端面との接触を抑制することができる。
また、マストの内面部とローラのテーパ面とが面で接触し、例えばマストの内面部とローラの直角状の軸方向端部とが線(平面視では点)で接触することがないため、ローラの接触によるマストの損傷を抑制することができる。しかも、内面部とテーパ面とが面で接触することによって適宜の摩擦力が生じるため、ローラの傾斜、空転等を抑制することができる。
また、昇降装置が、ローラの軸方向端面とマストとの接触を防止するための滑り板、追加ローラ等の部材を備える必要がないため、部品点数、組立工程等が増大することなく、安価に昇降装置を製造することができる。
第2発明の昇降装置による場合、鉄を用いてなる板部材を屈曲させることによって、所要の形状を有するマストが形成される。このような板部材の折り曲げ加工は容易であるため、昇降装置を容易に製造することができる。
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1及び図2は、本発明に係る昇降装置1の略示側面図及び略示平面図であり、図3は、昇降装置1が備えるマスト2及びローラ3の略示平面図である。ここで、図1は左側が正面側、図2及び図3は上側が正面側である。
昇降装置1は、側面視L字状の昇降部11と、左右方向(即ち図2の左右方向)に離隔して基台10に立設されている2本のマスト2,2と、昇降部11に取り付けられている4個のローラ3,3,…とを備え、更に、電動又は手動で昇降部11を昇降させるための図示しない昇降機構を備えている。
昇降部11は、マスト2,2間に配されている基部11aと、基部11aの下部から前方へ突出し、荷物が載置される左右2本のフォーク部11b,11bとを備え、基部11aの上部両側方及び下部両側方に、ローラ3,3,…が配されている。
上部(及び下部)の2個のローラ3,3は、回転軸部34の両端に回動可能に支持されている。各回転軸部34,34は左右方向に配され、昇降部11の基部11aに支持されている。
右側方(及び左側方)のローラ3,3は、昇降部11の昇降に伴い、右側(及び左側)のマスト2の内面の一部(後述する前面部21又は後面部22)に接触して回動する。このため、昇降部11がマスト2,2に案内されて図1中矢符方向に昇降する。ここで、フォーク部11b,11bの自重、フォーク部11b,11bに載置された物品の重量等によって、昇降部11は前下方へ傾くため、上部(及び下部)の2個のローラ3,3は、マスト2,2の前面部21(及び後面部22)に接触し、後面部22(及び前面部21)には接触しない。図3には、ローラ3が前面部21に接触している場合が例示されている。
各ローラ3は、軸方向中央部に、軸方向に対して平行な周面31が形成してあり、軸方向両端部に、軸方向に対して傾斜するテーパ面32,32が形成してある。このような形状のローラ3は、金属製、合成樹脂製等の円筒部材の軸方向両端部を削ることによって容易に得られる。
各マスト2は平面視C字状であり、左右のマスト2,2は、C字の開口側を対向させた状態で互いに略平行に立設され、また、上部同士を図示しない横桟によって連結されている。更に詳細には、各マスト2は、ローラ3の軸方向を中心として前方及び後方に略対称形状に配された夫々平面視V字状の前面部21及び後面部22と、ローラ3の軸方向に略直行する方向に配された平面視I字状の側面部23とを有し、前面部21と後面部22とが、V字の内側を対向させて、前面部21及び後面部22のV字の一端同士を側面部23が連結して、全体として平面視C字状に形成されている。ここで、前面部21(及び後面部22)は、後述するようにテーパ面32,32に接触する夫々平板状の接触面部2a,2aをV字に配してなる(ただし、図3中、後面部22に係る接触面部2a,2aの符号の記載は省略してある)。
このような各マスト2は、鉄製の帯状の平板部材の幅方向の適宜の位置を屈曲させることによって、容易に得られる。
各ローラ3はマスト2の内側に配され、ローラ3の回転軸部34は、マスト2に接触しないようにしてマスト2のC字の開口を左右方向に横貫している。
マスト2の接触面部2a,2aの傾きと、ローラ3のテーパ面32,32の傾きとは対応しており、また、前面部21(又は後面部22)の接触面部2a,2aにテーパ面32,32が接触している場合、後面部22(又は前面部21)とローラ3との間に適宜の空隙が設けられるよう、前面部21と後面部22とは適長離隔されており、更に、ローラ3の端面33(更に詳細には図3中左側の端面33)が側面部23に接触しないよう、端面33と側面部23との間には適宜の空隙が設けられている。
以上のような昇降装置1は、工場、倉庫等で用いられ、昇降機構が作動することによって、昇降部11のフォーク部11b,11bに載置された荷物が任意の高さに上げ又は下げられる。このとき、上側(及び下側)のローラ3のテーパ面32,32は、マスト2の前面部21(及び後面部22)の接触面部2a,2aに接触して回動する。
テーパ面32,32と接触面部2a,2aとの間に発生する摩擦力は、ローラ3の端面33とマスト2の側面部23との接触によって発生する摩擦力や、従来の昇降装置に設けられている滑り板とマスト2との接触によって発生する摩擦力等よりも小さい。即ち、昇降部11は非常に滑らかに昇降する。
テーパ面32,32が接触面部2a,2aに接触することによって、ローラ3は軸長方向を平面視V字状の前面部21(又は後面部22)に挟まれる。このため、ローラ3の軸長方向の不要な移動(即ち横ズレ)、傾斜等が抑制される。
具体的には、例えば昇降部11に横方向の振動が加えられて、ローラ3に対し、端面33が側面部23に接近する方向(即ち図3中白抜矢符方向)に相対移動しようとした場合、この端面33側のテーパ面32が接触面部2aに当接しているため、ローラ3の図3中白抜矢符方向の移動が制限される。
以上の結果、端面33が側面部23に接触することが抑制されるため、ローラ3とマスト2との不要な接触による大きな摩擦力の発生が抑制される。
また、ローラ3,3,…が横ズレを抑制されているため、昇降部11の横方向のガタつき、傾斜等が抑制され、更に、形成精度、互いに平行に立設すべき組立精度等が低いマスト2,2に対しても、ローラ3,3,…の各側面部23との接触が抑制されるため、特に、非常に高い(上下方向に長い)マスト2,2を備える昇降装置1に対して、本発明は大変有用である。
ここで、ローラ3の周面31はマスト2に接触しない。
ローラ3の形状を略完全に前面部21及び後面部22の形状(特に接触面部2a,2aの角度)に対応させることは困難であるため、仮に、ローラ3に周面31を設けない場合は、ローラ3と前面部21(及び後面部22)との形状の差異によってローラ3の回動が阻害されることがある。また、一方のテーパ面32から他方のテーパ面32に切り替わる部分が鋭角状をなすため、マスト2が損傷することもある。つまり、周面31は、テーパ面32,32と接触面部2a,2aとの形状の差異を吸収してローラ3を円滑に回動させ、更に、マスト2の損傷を抑制するために設けられている。
また、仮に、ローラ3ではなく、従来の円筒形状のローラを備える場合、ローラの軸方向両端部が接触面部2a,2aに当接して横ズレを抑制するが、この場合、ローラが接触面部2a,2aに当接することによって、この当接位置を力点、接触面部2a,2aの平面視中心位置を支点とする梃子の原理で接触面部2a,2aの角度が容易に広がり、接触面部2a,2a間でローラを挟み持つことが困難になる可能性がある。このような接触面部2a,2aの広がりを抑制するためには、接触面部2a,2aに対するローラの当接位置を接触面部2a,2aの平面視中心位置に近づけることが望ましいが、この場合、ローラの軸方向の長さが短く(即ちローラの厚みが薄く)なるため、ローラが破損し易くなる。また、ローラと接触面部2a,2aが面ではなく線(平面視では点)で接触することになるため、接触面部2a,2aが損傷し易く、また、ローラの傾斜、空転等が生じ易くなる。
つまり、テーパ面32,32を有するローラ3は、これらの不具合を抑制している。
なお、前面部21及び後面部22をU字状に形成し、前面部21及び後面部22の形状に対応させて各テーパ面32に膨らみを持たせてもよいが、U字状よりもV字状の方が、マスト2が形成し易い。
また、1本のマストに対して、左右に並設された複数のローラが接触する構成や、内マスト及び外マストを備え、昇降する内マストに接触するローラが、固定された外マストに取り付けられている構成等でもよい。
本発明に係る昇降装置の略示側面図である。 本発明に係る昇降装置の略示平面図である。 本発明に係る昇降装置が備えるマスト及びローラの略示平面図である。 従来の昇降装置が備えるマスト及びローラの構成の略示平面図である。 従来の昇降装置が備えるマスト及びローラの他の構成の略示正面図である。
符号の説明
1 昇降装置
11 昇降部
2 マスト
21 前面部(内面の一部)
22 後面部(内面の一部)
3 ローラ
32 テーパ面(テーパ状の面)
34 回転軸部(回転軸)

Claims (2)

  1. 一方向に離隔して立設されており、平面視C字状であってC字の開口側が対向している2本のマストと、
    昇降部が前記マストに案内されて昇降するために、前記マストの内面の一部に接触して回動し、前記一方向の回転軸を有する複数個のローラと
    を備える昇降装置であって、
    前記一部が平面視V字状又はU字状をなしており、
    前記ローラの軸方向両端部に、前記一部に接触すべきテーパ状の面が形成されていることを特徴とする昇降装置。
  2. 各マストは、鉄を用いてなる板部材を屈曲させることによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
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