JP2008264902A - シリコン構造体とシリコン構造体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 スティッキング現象の発生の抑制とダイシングによるゴミ発生の抑制を両立することができるシリコン構造体とシリコン構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】 シリコン構造体100は、ベース層12上に中間層14を介して上層30が形成されている。上層30は可動部18、固定部16、ダイシング領域20に分けられる。可動部直下の基板上には突起状の中間層14aが形成されているため、可動部が基板に貼り付くことがない。ダイシング領域20の中間層は除去されているため、レーザーダイシングを行うことができ、ゴミの発生が抑制される。スティッキング現象の発生の抑制とダイシングに伴うゴミ発生の抑制を両立することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 シリコン構造体100は、ベース層12上に中間層14を介して上層30が形成されている。上層30は可動部18、固定部16、ダイシング領域20に分けられる。可動部直下の基板上には突起状の中間層14aが形成されているため、可動部が基板に貼り付くことがない。ダイシング領域20の中間層は除去されているため、レーザーダイシングを行うことができ、ゴミの発生が抑制される。スティッキング現象の発生の抑制とダイシングに伴うゴミ発生の抑制を両立することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、加速度センサや角速度センサ等を構成するシリコン構造体と、シリコン構造体の製造方法に関する。
シリコン基板を加工して固定部と可動部を形成し、各種のセンサ等として機能するシリコン構造体を製造する技術が開発されている。この技術では、シリコンの上層と酸化シリコンの中間層とベース層が積層されているSOI基板を利用することが多い。シリコン構造体の製造過程では、可動部となる範囲の上層の直下に位置している中間層をウエットエッチングして除去することによって上層がベース層から遊離した可動部を製造する際に、薬液の表面張力によって上層とベース層が引き寄せられ、上層とベース層が貼り付いてしまうスティッキング現象が生じやすい。
スティッキング現象の発生を抑制するために、可動部の直下に可動部に向けて突出する突起状の酸化膜を残すことにより、可動部を形成する上層とベース層の貼り付きを抑制する方法が提案されている。これが特許文献1に開示されている。
シリコン構造体の製造過程では、1枚のSOI基板から複数個のシリコン構造体を製造することが多い。そのために、SOI基板をダイシングする工程が必要とされる。SOI基板をダイシングする工程でゴミが発生しやすい。ゴミが発生すると、発生したゴミがシリコン構造体の動作を阻害する要因となりやすい。
ベース層にレーザーを照射してダイシングする方法(レーザーを照射してベース層中に脆い改質層をベース層の垂直方向に成長させてベース層をダイシングする方法)を用いると、ゴミの発生を抑制することができる。しかしながら、レーザーダイシングを行う際にベース層の表面に酸化シリコンの中間層が残っていると、ベース層をレーザーでダイシングすることができない。レーザーダイシングするためには、ダイシングラインに沿った位置でベース層の表面から酸化シリコンの中間層を除去しておく必要がある。
しかしながら、スティッキング現象の発生を抑制するために可動部を構成する上層の直下に上層に向けて突出する酸化シリコンの突起を残すことと、ダイシングラインに沿った位置でベース層の表面から酸化シリコンの中間層を除去することを両立させることは困難である。
ベース層にレーザーを照射してダイシングする方法(レーザーを照射してベース層中に脆い改質層をベース層の垂直方向に成長させてベース層をダイシングする方法)を用いると、ゴミの発生を抑制することができる。しかしながら、レーザーダイシングを行う際にベース層の表面に酸化シリコンの中間層が残っていると、ベース層をレーザーでダイシングすることができない。レーザーダイシングするためには、ダイシングラインに沿った位置でベース層の表面から酸化シリコンの中間層を除去しておく必要がある。
しかしながら、スティッキング現象の発生を抑制するために可動部を構成する上層の直下に上層に向けて突出する酸化シリコンの突起を残すことと、ダイシングラインに沿った位置でベース層の表面から酸化シリコンの中間層を除去することを両立させることは困難である。
図2にシリコン構造体の一例を示す。シリコン構造体は、シリコンの上層16,18と、酸化シリコンの中間層14と、ベース層12が積層されているSOI基板を利用して製造されている。図示22は、ダイシングラインであり、1枚のSOI基板をダイシングすることによって1枚のSOI基板から複数個のシリコン構造体を製造する。各々のシリコン構造体は、上層16が中間層14を介してベース層12に固定されている固定部と、直下の中間層が除去されてベース層12から遊離している可動部(遊離している上層)18を備えている。ベース層12から遊離している上層18は、図示しない位置において中間層14を介してベース層12に固定されている上層16に接続されて支持されており、ベース層12から遊離している位置関係に維持される。可動部を構成する上層18には複数の孔が形成されており、その孔からエッチング剤が侵入することによって、可動部を構成する上層18の直下の中間層14が除去されている。
図17の(A)は、従来のシリコン構造体200の断面を示す。シリコン構造体200は、ベース層12から遊離して可動部を構成する上層18の直下に、上層18に向けて突出する酸化シリコンの突起14aが残存した状態で中間層14のエッチングを終了することで製造されるシリコン構造体を示している。可動部となる上層18の直下に酸化シリコンの突起14aが形成されているため、上層18がベース層12に貼り付くことがない。しかしながら、酸化シリコンの突起14aが残存した状態で中間層14のエッチングを終了すると、ダイシングライン22に沿った範囲(ダイシング領域20)のベース層12の表面に酸化シリコンの中間層14が残ってしまうために、ベース層12をレーザーダイシンすることができない。
図17の(B)は、ダイシング領域20で酸化シリコンの中間層14が完全に除去されるまで中間層14をエッチングすることで製造されるシリコン構造体300の断面図を示している。ダイシング領域20で酸化シリコンの中間層14が完全に除去されるまで中間層14をエッチングすると、可動部となる上層18の直下の酸化シリコンの中間層まで完全に除去されてしまい、突起14aを残存させることができない。可動部を構成する上層18がベース層12に貼り付してしまうスティッキング現象の発生を防止することができない。
従来の技術では、突起14aを残存させてスティッキング現象の発生を抑制することと、ダイシング領域20では酸化シリコンの中間層14を完全に除去してレーザーでダイシング可能とすることを両立させることは困難である。
図17の(B)は、ダイシング領域20で酸化シリコンの中間層14が完全に除去されるまで中間層14をエッチングすることで製造されるシリコン構造体300の断面図を示している。ダイシング領域20で酸化シリコンの中間層14が完全に除去されるまで中間層14をエッチングすると、可動部となる上層18の直下の酸化シリコンの中間層まで完全に除去されてしまい、突起14aを残存させることができない。可動部を構成する上層18がベース層12に貼り付してしまうスティッキング現象の発生を防止することができない。
従来の技術では、突起14aを残存させてスティッキング現象の発生を抑制することと、ダイシング領域20では酸化シリコンの中間層14を完全に除去してレーザーでダイシング可能とすることを両立させることは困難である。
本発明では、スティッキング現象の発生を抑制するための突起14aを残存させ、その一方において、ダイシング領域20ではレーザーダイシングの邪魔となる中間層を完全に除去することが可能なシリコン構造体の製造方法を提供することを目的とする。またその方法で製造可能な構造のシリコン構造体を提供することをも目的とする。
本発明のシリコン構造体の製造方法は、シリコンの上層と酸化シリコンの中間層とベース層が積層されている1枚のSOI基板をダイシングすることによって複数個のシリコン構造体を製造する方法に関する。本製造方法は、SOI基板をダイシングして複数個のシリコン構造体に分離するダイシングラインに沿って伸びる範囲において、上層を異方性エッチングして除去する第1エッチング工程を備えている。また、シリコン構造体を形成する固定部と可動部を分離する範囲と、可動部の輪郭内に分散配置されている微小範囲において、上層を異方性エッチングして除去するのと同時に、第1エッチング工程で露出した中間層を薄層化する第2エッチング工程を備えている。さらに、第1エッチング工程と第2エッチング工程で上層が除去された範囲から中間層を等方性エッチングし、第1エッチング工程で上層が除去された範囲の中間層と、固定部と可動部を分離する範囲の中間層を完全に除去するのと同時に、可動部の輪郭内では隣接する微小範囲の間に上層に向けて突出するとともに上層に達しない酸化シリコンの突起部が残存する状態に至るまで中間層を除去する第3エッチング工程を備えている。さらに、中間層が除去されたダイシングラインに沿ってベース層にレーザーを照射してベース層をダイシングする工程を備えている。
上層の材料はシリコンであり、中間層の材料は酸化シリコンである必要があるが、ベース層の材料は限定されない。
上層の材料はシリコンであり、中間層の材料は酸化シリコンである必要があるが、ベース層の材料は限定されない。
本方法では、まず、ダイシングラインに沿って伸びる範囲(ダイシング領域)の上層をエッチングにより除去する。次に固定部と可動部を隔てている範囲と、可動部の輪郭内に分散配置されている微小範囲内の上層をエッチングにより除去する。後者のエッチングによって、ダイシング領域の中間層もエッチングされ、薄層化する。
次に中間層をエッチングする。中間層のエッチング工程は、可動部となる上層の直下に上層に向けて突出するものの上層には達しない突起部が残存する状態で終了する。中間層をエッチングするのに先立ってダイシング領域の中間層は薄層化されているために、可動部となる上層の直下に突起部が残存する状態で中間層のエッチング工程を終了しても、ダイシング領域の中間層を完全に除去することができる。
上記工程を経て製造されたシリコン構造体は、可動部を構成する上層の直下に、上層に向けて突出するものの上層には達しない突起部が残存しているため、上層がベース層に貼り付くことがない。また、ダイシング領域では酸化シリコンの中間層が完全に除去されているために、ダイシング領域でベース層をレーザーダイシングすることができる。スティッキング現象の発生を抑制し、ダイシングに伴うゴミ発生を抑制することができる。
次に中間層をエッチングする。中間層のエッチング工程は、可動部となる上層の直下に上層に向けて突出するものの上層には達しない突起部が残存する状態で終了する。中間層をエッチングするのに先立ってダイシング領域の中間層は薄層化されているために、可動部となる上層の直下に突起部が残存する状態で中間層のエッチング工程を終了しても、ダイシング領域の中間層を完全に除去することができる。
上記工程を経て製造されたシリコン構造体は、可動部を構成する上層の直下に、上層に向けて突出するものの上層には達しない突起部が残存しているため、上層がベース層に貼り付くことがない。また、ダイシング領域では酸化シリコンの中間層が完全に除去されているために、ダイシング領域でベース層をレーザーダイシングすることができる。スティッキング現象の発生を抑制し、ダイシングに伴うゴミ発生を抑制することができる。
本発明で実現されたシリコン構造体は、ベース層と、ベース層の表面に酸化シリコンの中間層を介して支持されているシリコン層で形成されている固定部と、固定部から伸びているとともにベース層から遊離しているシリコン層で形成されている可動部を備えている。本発明で実現されたシリコン構造体の場合、少なくともシリコン構造体の外周に沿っている範囲ではベース層が露出しており、可動部を構成しているシリコン層には表面から裏面に達する複数個の貫通孔が形成されており、そのシリコン層の裏面に、ベース層からシリコン層に向けて突出するとともにシリコン層に達しない酸化シリコンの突起部が残存している。
固定部は中間層を介して基板に支持されている。可動部を構成するシリコン層はベース層から遊離しており、可動部を構成する上層はベース層に対して変位することができる。可動部を構成する上層は固定部から伸びており、固定部を介してベース層に支持されている。可動部を構成する上層とベース層の間には、シリコン層に達しない酸化シリコンの突起部が残存しているために、可動部を構成する上層とベース層が貼り付くことがない。本発明のシリコン構造体では、ダイシングして複数個のシリコン構造体に分離する領域ではベース層が露出しており、レーザーダイシングすることができる。
本発明の一態様のシリコン構造体では、固定部に固定電極が形成されており、可動部に可動電極が形成されている。固定電極と可動電極を対向させておくと、両者によってコンデンサを形成することができ、その静電容量の変化を利用して可動部を移動させた物理量の大きさを検出することができる。
本発明によると、加速度センサやヨーレートセンサ等のシリコン構造体において、スティッキング現象の発生を抑制し、ダイシングに伴うゴミ発生を抑制することができる。そのようなシリコン構造体を製造することができる。
(第1実施例)
図2に、本実施例のシリコン構造体100の斜視図を示す。この斜視図は、図17に示した従来のシリコン構造200,300でも共通である。図1は、図2中のI−I線断面を示したものである。シリコン構造体100は、シリコンの上層16,18と、酸化シリコンの中間層14と、ベース層12が積層されているSOI基板を利用して製造されている。
固定部を構成する上層16は中間層14を介してベース層12に固定されている。可動部を構成する上層18は、図示しない位置で固定部を構成する上層16から伸びている。
可動部を構成する上層18には複数の孔18aが形成されており、メッシュ構造となっている。可動部を構成する上層18の直下の中間層14は、複数の孔18aから侵入したエッチング剤によって除去されている。可動部を構成する上層18は、ベース層12から遊離している。なお図1と図2中のI−I線断面では可動部18に形成されている孔18aの数が異なるが、図1ではわかりやすいよう孔の数を多く描いている。
ダイシングライン22に添って伸びているダイシング領域20では、酸化シリコンの中間層14が完全に除去されており、ダイシングライン22に添ってレーザーを照射することによってベース層12をダイシングすることができる。
シリコン構造体100はヨーレートセンサとして作動する。即ち、可動部を構成する上層18をX方向に振動させておくと、シリコン構造体100が図示Z軸の周りに回転したときに、上層18が図示Y方向に変位する。その変位量を検出することで、Z軸の周りの角速度を検出することができる。
図2に、本実施例のシリコン構造体100の斜視図を示す。この斜視図は、図17に示した従来のシリコン構造200,300でも共通である。図1は、図2中のI−I線断面を示したものである。シリコン構造体100は、シリコンの上層16,18と、酸化シリコンの中間層14と、ベース層12が積層されているSOI基板を利用して製造されている。
固定部を構成する上層16は中間層14を介してベース層12に固定されている。可動部を構成する上層18は、図示しない位置で固定部を構成する上層16から伸びている。
可動部を構成する上層18には複数の孔18aが形成されており、メッシュ構造となっている。可動部を構成する上層18の直下の中間層14は、複数の孔18aから侵入したエッチング剤によって除去されている。可動部を構成する上層18は、ベース層12から遊離している。なお図1と図2中のI−I線断面では可動部18に形成されている孔18aの数が異なるが、図1ではわかりやすいよう孔の数を多く描いている。
ダイシングライン22に添って伸びているダイシング領域20では、酸化シリコンの中間層14が完全に除去されており、ダイシングライン22に添ってレーザーを照射することによってベース層12をダイシングすることができる。
シリコン構造体100はヨーレートセンサとして作動する。即ち、可動部を構成する上層18をX方向に振動させておくと、シリコン構造体100が図示Z軸の周りに回転したときに、上層18が図示Y方向に変位する。その変位量を検出することで、Z軸の周りの角速度を検出することができる。
図1に、シリコン構造体100の断面図を示す。シリコン構造体100は、シリコン単結晶のベース層12上に、酸化シリコンの中間層14を介して、シリコン単結晶の上層30が積層されているSOI基板から形成されている。図2に示したように、上層30は、可動部を構成する上層18と固定部を構成する上層16に分離されている。ダイシング領域20では、上層30が除去されている。可動部を構成する上層18と固定部を構成する16の間の領域でも上層30が除去されている。可動部18に形成されている孔18aでも上層30が除去されている。
固定部を構成する上層16の裏面は中間層14を介してベース層12に固定されている。可動部を構成する上層18の裏面では、突起14aが残存する状態で中間層14が除去されている。突起14aは上層18に達していない。上層18はベース層12から遊離しており、ベース層12に対して変位可能である。突起14aは、図2に示す貫通孔18aの間を十文字に伸びる梁形状の交点に形成されている。上層18がベース層12側に変位すると、梁形状の交点に突起14aが当接するために、上層18はベース層12が貼り付くことがない。ダイシング領域では、中間層14が完全に除去されている。固定部を構成する上層16と可動部を構成する上層18を分離している領域28でも、中間層14が完全に除去されている。ダイシング領域20では中間層14が完全に除去されているため、ベース層12レーザーダイシングすることができる。スティッキング現象の発生の抑制とゴミ発生の抑制を両立することができる。
シリコン構造体100の製造方法を図3〜図16に示す。ベース層12の表面に中間層14を介して上層30が積層されているSOI基板を用意する(図3)。
次に、上層30上に、熱酸化やCVD法などを用いて酸化膜24を形成する(図4)。
次に、酸化膜24上に、フォトリソグラフィーにより、第1レジスト膜26のパターンを形成する(図5)。第1レジスト膜26は、上層30を残存させたい領域にのみ成形する。
次に、ドライエッチング法により第1レジスト膜26で覆われていない範囲の酸化膜24を除去する(図6)。
次に、残った第1レジスト膜26をアッシングや酸洗浄により除去する(図7)。
次に、第2レジスト膜36を塗布し、ダイシング領域20のみで開口しているパターンを形成する(図8)。
次に、第2レジスト膜36をマスクとして、ダイシング領域20の上層30をドライエッチングし、ダイシング領域20の中間層14を露出させる(図9)。ドライエッチングにはBosch法を用いることができる。ダイシング領域20は通常は大面積であるために、エッチングの際に酸素析出物等による針状残渣が上層30に発生しやすいが、本実施例では第2レジスト膜36をマスクとして使用することで、第2レジスト膜36からカーボンを供給するために、針状残渣発生を防止することができる。
次に、第2レジスト膜36をアッシングにより除去する(図10)。
次に、パターニングされた酸化膜24をマスクとして、上層30を再びエッチングする。このとき、固定部16と可動部18を隔てている範囲28、および可動部18に形成されている貫通孔18aの範囲内の上層30をエッチングする。このとき、ダイシング領域20中の中間層14もエッチングされ、薄膜化される。(図11)。図11では薄膜化した中間層を14bで示している。
次に、酸化膜24と中間層14を、HFなどの薬液によってウエットエッチングする。HFなどの薬液は貫通孔18a等から侵入して中間層14に到達する。このとき、ダイシング領域20での中間層14bは、図11の工程で薄膜化しているため、可動部18直下に貼り付き防止用の突起14aが残存している状態で中間層14のエッチング処理を終了しても、ダイシング領域20の中間層14を完全に除去することができる(図12)。
次に、図11の工程から図12の工程に至るまでの中間層の除去過程を図13〜図16に示す。図13〜図16では中間層14をわかりやすいよう拡大して図示している。
図13は、図11の工程の中間層14を拡大した図である。貫通孔18aの直下の中間層14はエッチングによって除去される。貫通孔18aの間を十文字に伸びる上層の裏面では、中間層が側方にエッチングされる。十文字に伸びている梁形状の交点の下方では、貫通孔に近い四方向の側面から中間層がエッチングされる。エッチングによって中間層はしだいに減少していき(図14〜図15)、ダイシング領域20の中間層は完全に除去される(図16)。このとき、十文字に伸びている梁形状の交点の下方では突起14aが残存している。
次に、上層30上に、熱酸化やCVD法などを用いて酸化膜24を形成する(図4)。
次に、酸化膜24上に、フォトリソグラフィーにより、第1レジスト膜26のパターンを形成する(図5)。第1レジスト膜26は、上層30を残存させたい領域にのみ成形する。
次に、ドライエッチング法により第1レジスト膜26で覆われていない範囲の酸化膜24を除去する(図6)。
次に、残った第1レジスト膜26をアッシングや酸洗浄により除去する(図7)。
次に、第2レジスト膜36を塗布し、ダイシング領域20のみで開口しているパターンを形成する(図8)。
次に、第2レジスト膜36をマスクとして、ダイシング領域20の上層30をドライエッチングし、ダイシング領域20の中間層14を露出させる(図9)。ドライエッチングにはBosch法を用いることができる。ダイシング領域20は通常は大面積であるために、エッチングの際に酸素析出物等による針状残渣が上層30に発生しやすいが、本実施例では第2レジスト膜36をマスクとして使用することで、第2レジスト膜36からカーボンを供給するために、針状残渣発生を防止することができる。
次に、第2レジスト膜36をアッシングにより除去する(図10)。
次に、パターニングされた酸化膜24をマスクとして、上層30を再びエッチングする。このとき、固定部16と可動部18を隔てている範囲28、および可動部18に形成されている貫通孔18aの範囲内の上層30をエッチングする。このとき、ダイシング領域20中の中間層14もエッチングされ、薄膜化される。(図11)。図11では薄膜化した中間層を14bで示している。
次に、酸化膜24と中間層14を、HFなどの薬液によってウエットエッチングする。HFなどの薬液は貫通孔18a等から侵入して中間層14に到達する。このとき、ダイシング領域20での中間層14bは、図11の工程で薄膜化しているため、可動部18直下に貼り付き防止用の突起14aが残存している状態で中間層14のエッチング処理を終了しても、ダイシング領域20の中間層14を完全に除去することができる(図12)。
次に、図11の工程から図12の工程に至るまでの中間層の除去過程を図13〜図16に示す。図13〜図16では中間層14をわかりやすいよう拡大して図示している。
図13は、図11の工程の中間層14を拡大した図である。貫通孔18aの直下の中間層14はエッチングによって除去される。貫通孔18aの間を十文字に伸びる上層の裏面では、中間層が側方にエッチングされる。十文字に伸びている梁形状の交点の下方では、貫通孔に近い四方向の側面から中間層がエッチングされる。エッチングによって中間層はしだいに減少していき(図14〜図15)、ダイシング領域20の中間層は完全に除去される(図16)。このとき、十文字に伸びている梁形状の交点の下方では突起14aが残存している。
上記の製造方法により、可動部直下に貼り付き抑制の中間層を残した状態で、ダイシング領域の中間層を完全に除去することができる。シリコン構造体の製造過程において、スティッキング現象の発生を抑制し、ダイシングに伴うゴミ発生を抑制することができる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
12:ベース層
14、14a、14b:中間層
16:固定部
18:可動部
18a:貫通孔、貫通孔形成位置
20:ダイシング領域
22:ダイシングライン
24:酸化膜
26:第1レジスト膜
28:固定部と可動部を隔てている範囲
30:上層、シリコン層
36:第2レジスト膜
100、200、300:シリコン構造体
14、14a、14b:中間層
16:固定部
18:可動部
18a:貫通孔、貫通孔形成位置
20:ダイシング領域
22:ダイシングライン
24:酸化膜
26:第1レジスト膜
28:固定部と可動部を隔てている範囲
30:上層、シリコン層
36:第2レジスト膜
100、200、300:シリコン構造体
Claims (3)
- シリコンの上層と酸化シリコンの中間層とベース層が積層されている1枚のSOI基板をダイシングすることによって複数個のシリコン構造体を製造する方法であり、
前記SOI基板をダイシングして複数個のシリコン構造体に分離するダイシングラインに沿って伸びる範囲において、前記上層を異方性エッチングして除去する第1エッチング工程と、
前記シリコン構造体を形成する固定部と可動部を分離する範囲と、前記可動部の輪郭内に分散配置されている微小範囲において、前記上層を異方性エッチングして除去するのと同時に、前記第1エッチング工程で露出した前記中間層を薄層化する第2エッチング工程と、
前記第1エッチング工程と前記第2エッチング工程で前記上層が除去された範囲から前記中間層を等方性エッチングし、前記第1エッチング工程で前記上層が除去された範囲の前記中間層と、前記固定部と前記可動部を分離する範囲の前記中間層を完全に除去するのと同時に、前記可動部の輪郭内では隣接する微小範囲の間に前記上層に向けて突出するとともに前記上層に達しない酸化シリコンの突起部が残存する状態に至るまで前記中間層を除去する第3エッチング工程と、
前記中間層が除去されたダイシングラインに沿って前記ベース層にレーザーを照射して前記ベース層をダイシングする工程を備えていることを特徴とするシリコン構造体の製造方法。 - シリコン構造体であり、
ベース層と、
前記ベース層の表面に酸化シリコンの中間層を介して支持されているシリコンの固定部と、
前記固定部から伸びているとともに前記ベース層から遊離しているシリコンの可動部を備えており、
少なくともシリコン構造体の外周に沿っている範囲では前記ベース層が露出しており、
前記可動部を構成するシリコン層には表面から裏面に達する複数個の貫通孔が形成されており、
前記可動部を構成するシリコン層の裏面に、前記ベース層から前記シリコン層に向けて突出するとともに前記シリコン層に達しない酸化シリコンの突起部が残存していることを特徴とするシリコン構造体。 - 前記固定部に、固定電極が形成されており、
前記可動部に、前記固定電極と対向する可動電極が形成されており、
前記固定電極と前記可動電極間の静電容量の変化を利用して前記可動部を移動させた物理量の大きさを検出することを特徴とする請求項2のシリコン構造体。
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|---|---|---|---|---|
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-
2007
- 2007-04-17 JP JP2007108545A patent/JP2008264902A/ja active Pending
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