JP2008270331A - フィルムコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性が高い、複数のコンデンサ要素が直列に接続されたフィルムコンデンサを提供することを目的とする。
【解決手段】長さ方向に絶縁された複数個の電極層を片面に形成した2枚の誘電体フィルム11、12を重ね合わせて巻回することにより構成するとともに、一方の誘電体フィルム11の電極層13a、13b、13cが他方の誘電体フィルム12の電極層14a、14bと対向するように配置してコンデンサ要素を複数個直列に接続したフィルムコンデンサにおいて、中央部付近のコンデンサ要素を構成する電極幅B、Cが幅方向外側のコンデンサ要素を構成する電極幅A、Dよりも広くなるように各電極層と各非金属部の幅を設定し、幅方向中央部付近のコンデンサ要素の静電容量を大きくして分担電圧を低くすることにより、中央部付近のコンデンサ要素の発熱を抑制して信頼性を向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高耐圧用のフィルムコンデンサに関するものである。
フィルムコンデンサはその耐電圧の向上のため、コンデンサ素子内部で複数のコンデンサ要素が直列に接続された回路構成としたいわゆる直列コンデンサが用いられている。
直列コンデンサの一例としてその断面図を図5に、等価回路図を図6に示している。
図5の直列コンデンサでは、帯状の誘電体フィルム51の片面にその長さ方向に沿って互いに電気的に分離した複数の電極層52a、52b、52c、…を配列し、別の帯状の誘電体フィルム53の片面に同様に複数の電極層54a、54b、…が配列されている。
さらに、電極層54aが誘電体フィルム51を挟んで互いに隣り合う電極層52a、52bと一部で重なり合うように、誘電体フィルム51と53を配置してロール状に巻回してフィルムコンデンサ素子を形成する。
そして、その巻回した中心端と外周端の各電極層よりそれぞれリード端子(図示せず)を導出してフィルムコンデンサとしている。
このような構成により、誘電体フィルム51を挟んで各電極層間である52aと54a、54bと52b、…との間に図6に示すようにコンデンサ要素65a、65b、65c、…がそれぞれ形成される。
また、誘電体フィルム51、53は巻回しているため、誘電体フィルム53の下に誘電体フィルム51が位置することになる。
したがって同様に誘電体フィルム53を挟んで各電極層間の52aと54a、54bと52b、…の間にコンデンサ要素66a、66b、66C…がそれぞれ形成される。
等価回路的には、同じ電極組で誘電体フィルムが異なるコンデンサ要素65aと66a、65bと66b、…の2つずつが並列に接続され、電極組の異なるコンデンサ要素が複数個直列に接続された構成となる。
このように、コンデンサ要素が直列に接続されると、各コンデンサ要素にはリード端子間の電圧が分割された低い電圧がかかることになるので、その耐圧は高められることになる。
なお、本出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2000−353637号公報
上記のような直列コンデンサでは、コンデンサ素子の幅方向に各コンデンサ要素が並んで、直列に接続された構成となっている。
このため、コンデンサ素子に電圧がかかった場合、コンデンサ素子の幅方向外側の65a、66aのようなコンデンサ要素はコンデンサ素子側面から放熱できるため、通電したときの発熱温度は低く抑えられるが、コンデンサ素子の内部に位置する65b、66bなどのコンデンサ要素は、周囲が熱伝導率の低い誘電体フィルム51、53で取り巻かれているため放熱しにくく、その結果外側のコンデンサ要素65a、66aよりも発熱温度が高くなる。
発熱温度が高いコンデンサ要素は、発熱温度が低いコンデンサ要素に比べて劣化しやすく、したがって劣化しやすい中央部付近のコンデンサ要素が引き金となってコンデンサ素子全体の故障を起こすことがある。
このようにコンデンサ要素の故障は、コンデンサ素子の信頼性の低下という課題につながるため、極力このような課題を回避する設計が行われている。
そこで本発明は、コンデンサ素子の幅方向中央部付近のコンデンサ要素の発熱温度を低下させて、信頼性の高いフィルムコンデンサを提供することを目的とする。
そしてこの目的を達成するために、本発明のフィルムコンデンサは、長尺状の誘電体フィルムの表面に、長手方向に絶縁された複数の電極層を蒸着した金属化フィルムを巻回または積層して、複数のコンデンサ要素が直列に接続されたフィルムコンデンサにおいて、前記誘電体フィルムの幅方向中央部付近のコンデンサ要素を構成する電極幅が幅方向外側のコンデンサ要素を構成する電極幅よりも広いことを特徴とするフィルムコンデンサである。
放熱しにくい幅方向中央部付近のコンデンサ要素を構成する電極幅を広くして静電容量を大きくすることにより、このコンデンサ要素にかかる電圧(分担電圧)が低減されるので、発熱温度が抑えられ、その結果コンデンサ素子中央部付近のコンデンサ要素の劣化が防止されるため、信頼性の高いコンデンサを得ることができる。
以下、本発明のフィルムコンデンサについて、一実施の形態および図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態のフィルムコンデンサの部分断面図、図2はその展開斜視図である。
図3は両面蒸着金属化フィルムを用いた場合の本実施の形態の別の例を示す部分断面図、図4は図1に示したフィルムコンデンサの等価回路図である。
図1、図2に示すように、誘電体フィルム11には長さ方向に絶縁された一方の電極層13a、13b、13cを形成し、また誘電体フィルム12には、他方の電極層14a、14bを形成している。
これらの電極層は、誘電体フィルムの長さ方向に連続した状態で設けられている。
そして誘電体フィルム11の電極層13aと13bの間、および電極層13bと13cの間には、長さ方向に連続した電極層がない非金属部15が設けられ、各電極層は互いに絶縁されている。
同様に、誘電体フィルム12の端部には電極引出部18と接触しないように、非金属部16を設け、電極層14aと14bの間にも非金属部17を設けている。
そしてこの誘電体フィルム11、12を重ね合わせて巻回することにより、一方の電極層13a〜13cが他方の電極層14a、14bと誘電体フィルム11を介して対向するように配置され、これらの電極層が対向する部分に誘電体フィルム11を誘電体とするコンデンサ要素が複数個直列に接続されることになる。
この電極層が誘電体フィルムを挟んで対向する部分はコンデンサ要素の静電容量を決定する部分であるが、電極層は誘電体フィルムの長さ方向に連続して設けられており、この幅により静電容量が決まる。
このため、この電極層が誘電体フィルムを挟んで対向する部分の幅を以下電極幅と呼称する。
そして、電極層13aと14aが対向する図1のAで示す電極幅のコンデンサ要素、すなわち図4の等価回路図で示されるコンデンサ要素41aが形成され、電極層14aと13bが対向するBで示す電極幅のコンデンサ要素、すなわち図4の等価回路図で示されるコンデンサ要素41bが形成される。
同様に電極層13bと14bが対向するCで示す電極幅のコンデンサ要素41c、電極層14bと13cが対向するDで示す電極幅のコンデンサ要素41dが形成される。
また、誘電体フィルム11、12は巻回されているため、誘電体フィルム11と12は交互に重なった状態であり、誘電体フィルム12の上下に誘電体フィルム11があることになる。
そして誘電体フィルム12の上の誘電体フィルム11との間に上記のようにコンデンサ要素41a、41b、41c、41dが形成され、同様に誘電体フィルム12と、その下に位置する誘電体フィルム11との間にコンデンサ要素42a、42b、42c、42dが形成される。
これらのコンデンサ要素は図4の等価回路図において、例えば41aと42aのように、電極組の異なるコンデンサ要素が複数個直列に接続された構成となっている。
そして本実施の形態では、各電極層の電極面積と非金属部の設定により、電極層13bと14a、および13bと14bが対向するB、Cで示した電極幅が、電極層13aと14a、および電極層14bと13cが対向するA、Dで示した電極幅よりも広くなるように構成している。
この構成により、電極層13bと14a間および13bと14b間に形成される中央部付近のコンデンサ要素41b、41c、42b、42cの静電容量が、電極層13aと14a間および14bと13c間に形成される両端部に近い外側のコンデンサ要素41a、42a、41d、42dの静電容量よりも大きくなる。
その結果、中央部付近のコンデンサ要素41b、41c、42b、42cにかかる分担電圧が、外側のコンデンサ要素41a、42a、41d、42dにかかる分担電圧よりも低くなる。
例えば、中央部付近のコンデンサ要素41bの静電容量を、外側のコンデンサ要素41aの2倍にすると、中央部付近のコンデンサ要素41bにかかる分担電圧は、外側のコンデンサ要素41aにかかる分担電圧の半分になる。
このように、中央部付近のコンデンサ要素41b、41c、42b、42cの分担電圧を低くすることにより発熱を抑えることができるため、劣化を抑制することができる。
そして、劣化のトリガーとなる中央部付近のコンデンサ要素41b、41c、42b、42cを劣化しにくくすることにより、直列コンデンサ全体の信頼性を上げることができる。
(実施例1)
図1、図2に示すように誘電体フィルムとしての厚みが6μmのポリプロピレンフィルム11の片面に、アルミニウムを蒸着して誘電体フィルム11の長さ方向に連続した電極層13a、13b、13cを形成し、同様に厚みが6μmのポリプロピレンフィルム12の片面に、電極層14a、14bを形成して2種類の金属化フィルムを得る。
この金属化フィルムを電極層13aと14a、14aと13b、13bと14b、14bと13cがポリプロピレンフィルム11を介して対向するように重ねて巻回し、両端面に電極引出部15を設けてフィルムコンデンサとする。
ここで、誘電体フィルム11の電極層13a、13cの幅を10mm、13bの幅を30mmとし、誘電体フィルム12の電極層14a、14bの幅を23mmとした。
また非金属部15と非金属部16の幅を5mmとし、非金属部17の幅を4mmとした。
この構成により対向する電極層間に挟まれた各コンデンサ要素の電極幅としては、外側のコンデンサ要素41a、42a、41d、42dの電極幅A、Dは5mmであり、中央部付近のコンデンサ要素41b、42b、41c、42cの電極幅B、Cは13mmとなる。
(実施例2)
実施例1における誘電体フィルム11の電極層13a、13cの幅を11mm、13bの幅を28mmとし、誘電体フィルム12の電極層14a、14bの電極幅を21mmとした。
また非金属部15と非金属部16の幅を5mmとし、非金属部17の幅を8mmとした。
実施例2における各コンデンサ要素の電極幅としては、外側のコンデンサ要素41a、42a、41d、42dの電極幅A、Dは6mmであり、中央部付近のコンデンサ要素41b、42b、41c、42cの電極幅B、Cは10mmとなる。
(実施例3)
実施例1における誘電体フィルム11の電極層13a、13cの幅を12mm、13bの幅を26mmとし、誘電体フィルム12の電極層14a、14bの幅を20mmとした。
また非金属部15と非金属部16の幅を5mmとし、非金属部17の幅を10mmとした。
実施例3における各コンデンサ要素の有効電極幅としては、外側のコンデンサ要素41a、42a、41d、42dの電極幅A、Dは7mmであり、中央部付近のコンデンサ要素41b、42b、41c、42cの電極幅B、Cは8mmとなる。
(比較例1)
誘電体フィルム11の電極層13a、13cの幅を13mm、13bの幅を24mmとし、誘電体フィルム12の電極層14a、14bの幅を21mmとした。
また非金属部15と非金属部16の幅を5mmとし、非金属部17の幅を8mmとした。
比較例における各コンデンサ要素の電極幅A、B、C、Dはすべて8mmである。
以上の実施例1〜3、比較例1のフィルムコンデンサ各20個について、5A〜30Aの電流を1000時間流したときの故障数をカウントした。
これら試作したフィルムコンデンサの定格電流は5Aであり、その倍の10Aまで故障を起こさないことが要望される。
その結果を(表1)に示す。
Figure 2008270331
(表1)の結果より、本実施の形態の実施例1〜3では10Aを連続印加した場合でも、故障数は0で、信頼性の高いフィルムコンデンサが得られていることがわかる。
また、実施例1〜3を比較すると、中央部付近のコンデンサ要素41b、41c、42b、42cを形成する電極幅が広い方が、大電流でも故障数が少なく、より大電流に耐えることがわかる。
本実施の形態では、図1に示すように異なる誘電体フィルム11、12に電極層を形成した例を示したが、これに限定されるものではなく、図3に示すように誘電体フィルム31の両面に電極層を設けた両面蒸着金属化フィルムと、電極層を設けていない誘電体フィルム32とでフィルムコンデンサを構成する場合でも同様の効果が得られる。
図3の構成では、誘電体フィルム31の片面に一方の電極層33a、33b、33cを形成し、同じ誘電体フィルム31の反対側の面に他方の電極層34a、34bを形成しており、図1と同様に電極層33aと34a間、34aと33b間、33bと34b間、34bと33c間で図4と同様のコンデンサ要素が形成される。
そしてこの図3の場合にも、電極層33a、33b、33c、34a、34bの幅と、非金属部35、36、37の幅を調整して中央部付近のコンデンサ要素を構成する電極幅を外側のコンデンサ要素を構成する電極幅より広くすることにより、中央部付近のコンデンサ要素の静電容量を大きくしてその分担電圧を下げ、発熱を抑制することにより信頼性の高いフィルムコンデンサを得ることができる。
本発明のフィルムコンデンサでは、中央部付近のコンデンサ要素を形成する電極幅を外側のコンデンサ要素を形成する電極幅よりも広くしたため、発熱が大きく、劣化しやすい中央部付近のコンデンサ要素にかかる電圧が低減される。これにより中央部付近のコンデンサ要素の劣化が低減され、フィルムコンデンサの信頼性の向上を図ることが可能となるとともに、より大電流にも使用でき、高耐圧用のフィルムコンデンサ等に有用である。
本発明の実施の形態による片面蒸着型金属化フィルムコンデンサの部分断面図 同片面蒸着型金属化フィルムコンデンサの展開斜視図 同両面蒸着型金属化フィルムコンデンサの部分断面図 同金属化フィルムコンデンサの等価回路図 従来の片面蒸着型金属化フィルムコンデンサの部分断面図 従来の金属化フィルムコンデンサの等価回路図
符号の説明
11、12 誘電体フィルム
13a、13b、13c 電極層
14a、14b 電極層
15、16、17 非金属部
18 電極引出部
31、32 誘電体フィルム
33a、33b、33c 電極層
34a、34b 電極層
35、36、37 非金属部
41a、42a、41d、42d 外側のコンデンサ要素
41b、42b、41c、42c 中央部付近のコンデンサ要素
51、53 誘電体フィルム
52a、52b、52c 電極層
54a、54b 電極層
65a、65b、65c コンデンサ要素
66a、66b、66c コンデンサ要素

Claims (1)

  1. 長尺状の誘電体フィルムの表面に、長手方向に絶縁された複数の電極層を蒸着した金属化フィルムを巻回または積層して、複数のコンデンサ要素が直列に接続されたフィルムコンデンサにおいて、誘電体フィルムの幅方向中央部付近のコンデンサ要素を構成する電極幅が幅方向外側のコンデンサ要素を構成する電極幅よりも広いことを特徴とするフィルムコンデンサ。
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