JP2008309681A - 絶縁劣化監視装置とその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】中性点接地方式のスター回路または、非接地の三相回路において、絶縁劣化の最大相の漏れ電流の有効成分を得ることにより絶縁劣化の判断の誤りを防止する絶縁劣化監視装置とその方法を提供する。
【解決手段】中性点接地のスター結線又は非接地の三相電路3における絶縁劣化を監視し、非測定電路の漏れ電流を検出する零相変流器4と、非測定電路の1つの線間電圧信号と、線間電圧位相信号のゼロクロス点を検出して演算周期の開始信号を出力する矩形波出力手段9と、2組の実効値1の電圧波形をテーブル化して記憶する記憶部13と、零相変流器4の電流信号と記憶部13に記憶された電圧波形とから漏れ電流を算出する演算部11と、開始信号を基にテーブル化された第1の電圧波形および第2の電圧波形と零相変流器4の出力電流とから漏れ電流の2つの位相成分を算出し、比較して大きい値の位相成分を基に絶縁劣化相の最大相の漏れ電流値を算出する絶縁劣化監視装置5。
【選択図】図1
【解決手段】中性点接地のスター結線又は非接地の三相電路3における絶縁劣化を監視し、非測定電路の漏れ電流を検出する零相変流器4と、非測定電路の1つの線間電圧信号と、線間電圧位相信号のゼロクロス点を検出して演算周期の開始信号を出力する矩形波出力手段9と、2組の実効値1の電圧波形をテーブル化して記憶する記憶部13と、零相変流器4の電流信号と記憶部13に記憶された電圧波形とから漏れ電流を算出する演算部11と、開始信号を基にテーブル化された第1の電圧波形および第2の電圧波形と零相変流器4の出力電流とから漏れ電流の2つの位相成分を算出し、比較して大きい値の位相成分を基に絶縁劣化相の最大相の漏れ電流値を算出する絶縁劣化監視装置5。
【選択図】図1
Description
本発明は、絶縁劣化監視装置とその方法に係り、特に負荷設備を含む配電系統の電路の漏れ電流を算出して絶縁劣化を監視する技術に関する。
配電系統では漏電火災防止や感電事故防止のために絶縁状態を定期的に測定しているが、従来は、停電させて電路の配電線(ケーブル、電線)や負荷設備のメガリング(絶縁抵抗測定)を行っていた。近年では、漏れ電流を常時活線で測定する方法が採用されるようになってきた。
特開2005−172617号公報
特開平06−339218号公報
特開昭61−54463号公報
上記特許文献1では、配電方式が三相回路においては漏れ電流の有効成分計算がデルタ回路に限定されており、スター回路に適用できないという問題があった。また、上記特許文献2では、非接地回路に設けられた零相変流器(以下ZCTと称す)と接地形計器用変圧器(以下GPTと称す)を用い、該GPTで得られる電圧位相と上記ZCTの出力電流の位相が所定範囲内かどうかを判断材料としているので、正確な数値が得られないという問題があった。また、上記特許文献3では、電圧信号重畳方式のため漏れ電流が3相の合計として計測しており、電路が3線同時劣化として判断され平均化された絶縁劣化状態となるため、最大の絶縁劣化相が劣化してないように検出され、最小の絶縁劣化相が劣化しているように検出されるので、早期の発見ができなくなるとともに誤判断の基になるという問題があった。例えばR相の漏れ電流が20mA、S相の漏れ電流が0.1mA、T相も漏れ電流が2mAであった場合、電圧重畳方式では平均化されるので7.36mAとなり、20mA劣化している相が3分の1の結果(−63.2%)となり、大きな誤差となって現れる。また、0.1mAであっても73.6倍もの大きな値となり絶縁劣化の判断が全くできない結果となる。
また、図7のように対地相電圧を基準にする場合、4線配電路では変圧器20の中性点の接地線信号23を取り込みこの基準電圧との同相成分を算出する方法があるが、配線数が多いという問題がある。さらに図8のように3線配電路では変圧器20から離れたところでは、中性点の接地線信号を取り込むことが出来ない場合もあり計測ができない問題があった。
本発明の目的は、これらの問題点を解決し、三相スター回路などにおける漏れ電流の有効成分を算出することができる絶縁劣化監視装置とその方法を提供することにある。
本発明は、中性点接地のスター結線又は非接地の三相電路における絶縁劣化を監視する絶縁劣化監視装置であって、非測定電路の1つの線間電圧信号と、該線間電圧位相信号のゼロクロス点を検出して演算周期の開始信号を出力する矩形波出力手段と、2組の実効値1の電圧波形をテーブル化して記憶する記憶部と、非測定電路の漏れ電流を検出する零相変流器からの電流信号と上記記憶部に記憶された電圧波形とから漏れ電流を算出する演算部と、上記開始信号を基にテーブル化された第1の電圧波形及び第2の電圧波形と上記零相変流器の出力電流とから漏れ電流の2つの位相成分を算出し、比較して大きい値の位相成分を基に絶縁劣化相の最大相の漏れ電流値を算出する絶縁劣化監視装置である。
また、本発明は、中性点接地のスター結線又は非接地の三相電路における絶縁劣化を監視する絶縁劣化監視装置であって、非測定電路の1つの線間電圧信号と、該線間電圧位相信号のゼロクロス点を検出して演算周期の開始信号を出力する矩形波出力手段と、2組の実効値1の電圧波形と前記2組について180度位相をずらした2組の実効値1の電圧波形とをテーブル化して記憶する記憶部と、非測定電路の漏れ電流を検出する零相変流器からの電流信号と上記記憶部に記憶された電圧波形とから漏れ電流を算出する演算部と、上記開始信号を基にテーブル化された第1の電圧波形、第2の電圧波形、第3の電圧波形及び第4の電圧波形と上記零相変流器の出力電流とから漏れ電流の4つの位相成分を算出し、比較して一番大きい値の位相成分を基に絶縁劣化相の最大相の漏れ電流値を算出する絶縁劣化監視装置である。
そして、本発明は、中性点接地のスター結線又は非接地の三相電路において、非測定電路の漏れ電流を零相変流器で検出した電流信号と、非測定電路の1つの線間電圧信号と、該線間電圧信号のゼロクロス点を演算周期の開始信号とし、2組の実効値1の電圧波形をテーブル化して記憶部に記憶するステップと、上記零相変流器の電流信号と上記記憶部に記憶された電圧波形とから漏れ電流を算出するステップと、上記開始信号を基にテーブル化された第1の電圧波形及び第2の電圧波形と上記零相変流器の出力電流とから漏れ電流の2つの位相成分を算出し、比較して大きい値の位相成分を基に絶縁劣化相の最大相の漏れ電流値を算出するステップとを有する絶縁劣化監視方法である。
更に、本発明は、中性点接地のスター結線又は非接地の三相電路において、非測定電路の漏れ電流を零相変流器で検出した電流信号と、非測定電路の1つの線間電圧信号と、該線間電圧信号のゼロクロス点を演算周期の開始信号とし、2組の実効値1の電圧波形と前記2組について180度位相をずらした2組の実効値1の電圧波形とをテーブル化して記憶するステップと、上記零相変流器の電流信号と上記記憶部に記憶された電圧波形から漏れ電流を算出するステップと、上記開始信号を基にテーブル化された第1の電圧波形、第2の電圧波形、第3の電圧波形及び第4の電圧波形と上記零相変流器の出力電流とから漏れ電流の4つの位相成分を算出し、比較して一番大きい値の位相成分を基に絶縁劣化相の最大相の漏れ電流値を算出するステップとを有する絶縁劣化監視方法である。
本発明によれば、中性点接地のスター結線または、非接地の三相電路においても1つの電圧信号の入力とZCTで絶縁劣化相の最大相の漏れ電流の有効成分が算出でき、従って電圧重畳方式における誤判断がなくなり、また接続線が少なくてすみ配線工数が減り、また、ZCTの設置方向を問わないので設置時の注意を減らすことができる絶縁劣化監視装置とその方法を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
以下、本発明の絶縁劣化監視装置とその方法の実施例について、図1〜図7により説明する。
以下、本発明の絶縁劣化監視装置とその方法の実施例について、図1〜図7により説明する。
実施例1を説明する。本実施例の絶縁劣化監視装置について、図3により説明する。図3は、絶縁劣化を監視しようとする非測定電路と、絶縁劣化監視装置の構成を示し、1は二次側の中性点2が設置された三相のスター結線の変圧器、3は電路で、R相、S相、T相の電路である。4aはZCTで、測定したい電路に設置されたもので、必要に応じて4nのように複数台設置してもよい。5は本実施例の絶縁劣化監視装置、6,7は電路3のR相とS相の線間から電圧位相を取り込む電圧信号線、8は上記電圧信号線6,7の電圧レベルを降圧するとともに絶縁を行なうための降圧絶縁手段、9は上記電圧信号のゼロクロス点を検出して演算の開始信号を出力する矩形波発生手段、10aは、上記ZCT4a、・・・、4nのZCTで検出された漏れ電流を増幅し、アナログ信号をディジタル信号に変換する増幅・A/D変換手段で、上記ZCT4a、・・・、4nに対応して設けたものである。11は上記矩形波発生手段9からの演算開始信号を受けて、増幅・A/D変換手段10a、・・・、10nからのディジタル信号と、後述する実効値1の電圧波形とから漏れ電流の有効成分の算出を主体とした演算制御手段、12は記憶手段13に記憶された複数の実効値1の電圧波形データを演算制御手段に順次選択して伝える選択手段、13は記憶手段で、実効値1の電圧波形データを記憶するもので、線間電圧より30度遅れた実効値1の電圧波形データ13bと、線間電圧より150度遅れた実効値1の電圧波形データ13c及び線間電圧と同相即ち電圧0度の実効値1の電圧波形データ13aをテーブル化して記憶したものである。電圧0度の実効値1の電圧波形データ13aは、単相方式の電路に適用するためのもので、利用範囲を拡大するためのものである。14は、漏れ電流の値Ioや漏れ電流の有効成分の算出結果を表示するための表示手段で、15は上記算出結果を上位装置に伝達するための通信手段、16は絶縁劣化監視装置5の各部に適正な電圧を供給するための電源部である。
このように構成された絶縁劣化監視装置5の動作は、電路3から取り込まれた線間電圧信号のゼロクロス点を検出して矩形波発生手段9から出力される演算開始信号により、ZCT4aから増幅・A/D変換手段を介して取り込んだ漏れ電流波形Ioと記憶部13に記憶した電圧30度遅れた実効値1の電圧波形データ13bとで後述する計算(1)を行なうものである。
次に記憶部13cに記憶した電圧150度遅れた実効値1の電圧波形13cと漏れ電流Ioとで後述する計算(2)を行なう。次に値(1)と値(2)の大小比較を行い、大きいほうの結果について後述する計算(3)を行なうものである。このようにして絶縁劣化の最大相の漏れ電流の有効成分が算出されるものである。
ここで、算出される漏れ電流の有効分成分の正確さについて前記電圧重畳方式で説明した値を用いて計算すると、R相20mA、S相0.1mA、T相2mAであるので、ZCTで検出される合成漏れ電流Ioは19.01mAであり、この値から上記方法により算出される絶縁劣化の最大相の漏れ電流は、19.9mAとなる。R相即ち20mAに対し19.9mAなので、−0.05%の結果が得られる。即ち、電圧重畳方式より遥かに高精度の結果を得ることができる。
ここで、算出される漏れ電流の有効分成分の正確さについて前記電圧重畳方式で説明した値を用いて計算すると、R相20mA、S相0.1mA、T相2mAであるので、ZCTで検出される合成漏れ電流Ioは19.01mAであり、この値から上記方法により算出される絶縁劣化の最大相の漏れ電流は、19.9mAとなる。R相即ち20mAに対し19.9mAなので、−0.05%の結果が得られる。即ち、電圧重畳方式より遥かに高精度の結果を得ることができる。
ところで、本実施例の絶縁劣化監視装置では、電圧位相を取り込む電圧信号線6,7は、電路3のR相とS相から取り込んだが、T相とR相から取り込んでも良い。また、S相とT相から取り込んでも良い。即ちどの相から計算を行なってもよく、次の電圧相との関係を120度保っておけばよい。また、1つ離れた次の電圧相であれば、240度保っておけばよいが、記憶部13に記憶する実効値1の電圧波形データも同様の関係を保って配置しておけばよい。しかしながら、どこでも良いという表現だとかえって混乱をまねく可能性もあり、実態配線上R相―T相が電路の両端になるので一義的に決めるのもよい。
また、上記説明は、中性点接地のスター回路について説明し、非接地回路のスター回路及びデルタ回路については省略したが、電圧位相は同じ関係であり、同じ方法で行えることは明白である。即ち、非接地回路では、漏れ電流を計測するためにGPTあるいは接地補償用コンデンサが用いられ、これらの中性点が接地され中性点接地方式のスター回路と同じになるためである。
次に、実施例1における絶縁劣化監視方法について、図1、図5及び図6により説明する。図1は、本実施例を示す絶縁劣化監視方法のベクトル図である。図5は中性点接地の三相3線または4線、また、非接地回路の三相3線スター回路とデルタ回路での位相関係を示すもので、各相電圧は120度の位相差であり、対地基準電圧となる各相電圧は、各線間電圧より30度遅れとなる。図6は線間電圧VS−VRを基準にとりこの関係を時系列で表現した例である。即ち、R相電圧VRは30度遅れ、S相は150度遅れ、T相は270度の遅れとなる。尚、中性点(N点)接地方式は点線で示すように対地に接地される。また、非接地回路では、中性点接地の代わりにGPTまたは接地補償用コンデンサで接地されることは公知である。
図1(a)において、電圧VR’は、線間電圧より30度遅れたことを示すものであり、電圧VS’、電圧VT’も同様である。また、R相の線で絶縁劣化が発生し、T相の線にも僅かな絶縁劣化が発生し、S相の線は健全相の例を示す。そして一般に中性点接地のスター回路では、電路の静電容量(コンデンサ)成分は極めて小さいことが知られており、また、非接地回路におけるスター回路、デルタ回路も極めて小さいことが知られているので、R相の漏れ電流IorとT相の漏れ電流Iotの合成された漏れ電流がZCTで検出されIoとしてR相とT相の間に現れる。この時のR相に対する位相をφとする。
ここで、ZCTで検出される合成された漏れ電流Ioから元のR相の漏れ電流Iorに展開するには、Io*cosφrとIo*sinφrにtan30度を乗じたものを加算すればよい。または、漏れ電流Ioの二乗からIo*cosφrの二乗を減算したものから平方根をとり、これにtan30度を乗じたものを加算すればよい。またT相の漏れ電流Iotに展開するには、Io*sinφrをtan30度で除算または、漏れ電流Ioの二乗からIo*cosφrの二乗を減算したものから平方根をとり、これにtan30度で除算すればよい。
さて、ここで必要とするのは、絶縁劣化している最大の相であり、上記例はR相が絶縁劣化の最大相、T相がその次に大きい劣化相という前提のものである。しかし、ZCTで検出されるIoはどの位置に現れるか不明である。
本実施例では、次のようにして解決したものである。
まず、漏れ電流IoのR相の電圧VR’と同相成分即ち図1(a)の値(1)であるIo*cosφrを算出し、次にS相の電圧VS’と同相成分即ち図1(b)の値(2)であるIo*cosφsを算出し、この結果の2つを比較して大きい側の値を用いてIo*cosφとIo*sinφにtan30度を乗じたものを加算する、または漏れ電流Ioの二乗からIo*cosφの二乗を減算したものから平方根をとり、これにtan30度を乗じたものを加算するものである。
ここで、Io*cosφとIo*sinφは、各相における漏れ電流Ioの位相角度を代表して表現したものであるが、Io*cosφ即ち漏れ電流Ioの有効成分だけで表現すると漏れ電流Ioの二乗からIo*cosφの二乗を減算したものから平方根をとる方法で統一することができる。
まず、漏れ電流IoのR相の電圧VR’と同相成分即ち図1(a)の値(1)であるIo*cosφrを算出し、次にS相の電圧VS’と同相成分即ち図1(b)の値(2)であるIo*cosφsを算出し、この結果の2つを比較して大きい側の値を用いてIo*cosφとIo*sinφにtan30度を乗じたものを加算する、または漏れ電流Ioの二乗からIo*cosφの二乗を減算したものから平方根をとり、これにtan30度を乗じたものを加算するものである。
ここで、Io*cosφとIo*sinφは、各相における漏れ電流Ioの位相角度を代表して表現したものであるが、Io*cosφ即ち漏れ電流Ioの有効成分だけで表現すると漏れ電流Ioの二乗からIo*cosφの二乗を減算したものから平方根をとる方法で統一することができる。
上記方法によれば、R相の電圧VR’から開始する必要もなく、S相の電圧VS’から開始してもよく、またT相の電圧VT’から開始しても良い。即ち2相について算出すればよいもので、線間電圧を基準とした場合の30度遅れ、150度遅れ、270度遅れの関係を保っていずれかの2相について算出すればよい。
なお、図1(b)では、S相の電圧VS’の同相成分の値(2)が180度反対の位置となっているが、三角関数で計算すれば符号がついた大きさとなり、何ら問題はない。
なお、図1(b)では、S相の電圧VS’の同相成分の値(2)が180度反対の位置となっているが、三角関数で計算すれば符号がついた大きさとなり、何ら問題はない。
以上を計算式で表現すると、
Iox=Io*cosφ+√(Io2−(Io*cosφ)2)・・・式(1)
となる。
Iox=Io*cosφ+√(Io2−(Io*cosφ)2)・・・式(1)
となる。
次にIo*cosφについての計算即ち漏れ電流Ioの有効成分は、相電圧と同相成分であるため、テーブル化された30度または150度遅れた実効値1の線間電圧波形とで電力演算を行なえばよいが、この内容は当該発明者が出願した前記特許文献1によるものであり、説明を省略する。
実施例2を説明する。本実施例の絶縁劣化監視装置について、図4を用いて説明する。実施例1の装置と同じところについては、同じ符号を用いてあり、説明を省略する。実施例2の装置では、記憶部13にさらに線間電圧より210度遅れた実効値1の波形データ13d及び線間電圧より330度遅れた実効値1の波形データ13eをテーブル化して記憶している。
このように構成された絶縁劣化監視装置5の動作は、前記した電圧30度遅れ及び電圧150度遅れの実効値1の波形データ13b、13cと、漏れ電流Ioの有効成分の計算を行なった後、さらに電圧210度及び330度遅れの実効値1の波形データ13d、13eと漏れ電流Ioの有効成分の計算を行い、4つのうちから一番大きいものを算出結果として用いるものである。
以上のようにして、ZCTの設置方向誤りあるいはZCTの二次出力線の配線誤りがあっても、絶縁劣化の最大相の漏れ電流の有効成分が正しく算出されるものである。従って、ZCTの設置や施工が行い易く、またZCT二次配線のやり直しなどのための停電も不要となり極めて効果は大きい。
実施例2の絶縁劣化監視方法について、図2により説明する。漏れ電流を検出するZCTの設置方向は、図7で示すように電源側がKで負荷側がLであり、二次側出力はkとlが対応している。しかしながら、設置方向を誤ったり、二次側の結線を誤ったりすることがあると、合成された漏れ電流Ioの位置が180度異なって現れる。また、線間電圧の取り方を例えばR−SとすべきところをS−Rとすれば同様に180度異なった結果となり、正しい絶縁劣化の最大相の漏れ電流を得ることができない。
実施例2はこのような問題点を鑑みて解決したものであり、設置・配線が間違っても絶縁劣化相の最大相の漏れ電流を正しく算出するものである。
図2において、Ioは実施例1と同じ位置に現れる合成された漏れ電流、Io’は、ZCTの設置方向を誤ったときに現れる合成された漏れ電流で、このIo’についてR相の電圧VR’と同相成分(有効成分)の値(1)を計算し、次にS相の電圧VS’と同相成分(有効成分)の値(2)を計算する。そして値(1)と値(2)の大きさを比較するが、値(1)はマイナスであり、値(2)が大きいので、この値を用いて漏れ電流Io’の計算を第1の実施例と同様の計算を行なう。ところが、設置方向を誤った際の漏れ電流Io’は180度異なっているため、展開した大きさIos’の大きさはIorの大きさより小さくなる。
そこで、漏れ電流Ioの位相を180度ずらす代わりに、電圧位相VR’及びVS’をそれぞれ180度ずらして線間電圧210度及び330度(30度及び150度に180度を加算したもの)で計算を行なうものである。
即ち、実施例1により計算した後、線間電圧210度及び330度で計算した値の結果を比較し、一番大きい方を絶縁劣化の最大相の値とするものである。
即ち、実施例1により計算した後、線間電圧210度及び330度で計算した値の結果を比較し、一番大きい方を絶縁劣化の最大相の値とするものである。
この方法によれば、ZCTの設置方向や二次出力線の接続を間違っても絶縁劣化の最大相の漏れ電流を正しく算出するので、設置時の注意を少なくすることができる。
以上説明したように、実施例の絶縁劣化監視装置は、負荷設備を含めた配電系統の配電線(電路)の漏れ電流計測即ち絶縁劣化状態の監視に適しており、火災事故や漏電事故を未然に防止するために有効であり、配電線(電路)の絶縁劣化の最大相の漏れ電流の有効成分を算出するので絶縁劣化状態を適切に判断することができ、利用した場合の効果は大である。
3 電路、4a、・・・、4n ZCT、5 絶縁劣化監視装置、6、7 電圧引き込み線、9 矩形波発生手段、10a,・・・、10n 増幅・A/D変換手段、11 演算制御手段、12 選択手段、13 記憶手段、13a 電圧0度実効値1波形データ、13b 電圧30度遅れ実効値1波形データ、13c 電圧150度遅れ実効値1波形データ、13d 電圧210度遅れ実効値1波形データ、13e 電圧330度遅れ実効値1波形データ。
Claims (4)
- 中性点接地のスター結線又は非接地の三相電路における絶縁劣化を監視する絶縁劣化監視装置であって、
非測定電路の1つの線間電圧信号と、該線間電圧位相信号のゼロクロス点を検出して演算周期の開始信号を出力する矩形波出力手段と、2組の実効値1の電圧波形をテーブル化して記憶する記憶部と、非測定電路の漏れ電流を検出する零相変流器からの電流信号と上記記憶部に記憶された電圧波形とから漏れ電流を算出する演算部と、上記開始信号を基にテーブル化された第1の電圧波形及び第2の電圧波形と上記零相変流器の出力電流とから漏れ電流の2つの位相成分を算出し、比較して大きい値の位相成分を基に絶縁劣化相の最大相の漏れ電流値を算出することを特徴とする絶縁劣化監視装置。 - 中性点接地のスター結線又は非接地の三相電路における絶縁劣化を監視する絶縁劣化監視装置であって、
非測定電路の1つの線間電圧信号と、該線間電圧位相信号のゼロクロス点を検出して演算周期の開始信号を出力する矩形波出力手段と、2組の実効値1の電圧波形と前記2組について180度位相をずらした2組の実効値1の電圧波形とをテーブル化して記憶する記憶部と、非測定電路の漏れ電流を検出する零相変流器からの電流信号と上記記憶部に記憶された電圧波形とから漏れ電流を算出する演算部と、上記開始信号を基にテーブル化された第1の電圧波形、第2の電圧波形、第3の電圧波形及び第4の電圧波形と上記零相変流器の出力電流とから漏れ電流の4つの位相成分を算出し、比較して一番大きい値の位相成分を基に絶縁劣化相の最大相の漏れ電流値を算出することを特徴とする絶縁劣化監視装置。 - 中性点接地のスター結線又は非接地の三相電路において、非測定電路の漏れ電流を零相変流器で検出した電流信号と、非測定電路の1つの線間電圧信号と、該線間電圧信号のゼロクロス点を演算周期の開始信号とし、2組の実効値1の電圧波形をテーブル化して記憶部に記憶するステップと、上記零相変流器の電流信号と上記記憶部に記憶された電圧波形とから漏れ電流を算出するステップと、上記開始信号を基にテーブル化された第1の電圧波形及び第2の電圧波形と上記零相変流器の出力電流とから漏れ電流の2つの位相成分を算出し、比較して大きい値の位相成分を基に絶縁劣化相の最大相の漏れ電流値を算出するステップとを有することを特徴とする絶縁劣化監視方法。
- 中性点接地のスター結線又は非接地の三相電路において、非測定電路の漏れ電流を零相変流器で検出した電流信号と、非測定電路の1つの線間電圧信号と、該線間電圧信号のゼロクロス点を演算周期の開始信号とし、2組の実効値1の電圧波形と前記2組について180度位相をずらした2組の実効値1の電圧波形とをテーブル化して記憶するステップと、上記零相変流器の電流信号と上記記憶部に記憶された電圧波形から漏れ電流を算出するステップと、上記開始信号を基にテーブル化された第1の電圧波形、第2の電圧波形、第3の電圧波形及び第4の電圧波形と上記零相変流器の出力電流とから漏れ電流の4つの位相成分を算出し、比較して一番大きい値の位相成分を基に絶縁劣化相の最大相の漏れ電流値を算出するステップとを有することを特徴とする絶縁劣化監視方法。
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2007
- 2007-06-15 JP JP2007158531A patent/JP2008309681A/ja active Pending
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