JP2009005104A - 高周波回路およびアンテナ - Google Patents

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武尚 和田
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Abstract

【課題】良好な無指向特性で広帯域特性のコリニアアンテナを実現する。
【解決手段】フレキシブルな絶縁基板11の表面に給電線14およびその給電線14が分岐接続される複数のアンテナ素子12が設けられた第1基板10と、フレキシブルな絶縁基板21の表面全面に接地パターン22が設けられた第2基板20と備える。第2基板20の表面の上に第1基板10の裏面を重ねて、第1基板10が外側となるように、第1および第2基板10,20を筒形状に巻き、給電線12が接地パターン22によって上下面を覆われてトリプレート線路が形成され、そのトリプレート線路の外面にアンテナ素子12が露出するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、トリプレート線路からなる高周波回路およびこれを利用したアンテナに関するものである。
無指向特性のアンテナとして、(1)軸方向に一直線状に配列したアンテナ素子にワイヤ、同軸ケーブル、プリント基板等で直列給電を行う構造(非特許文献1、2、3参照)、(2)同様の構造で並列給電を行うもの、(3)金属円筒上に間隔を設けてパッチアンテナを複数巻いて直列給電を行う構造(非特許文献4)、(4)偏波共用の構造(非特許文献5)、(5)角柱の表裏2面にパッチアンテナを配置した構造(非特許文献6)がある。
Johnson,Richard and Jasik,Henry(ed.),"Antnna Engineering Handbook",Second Edition McGraw Hill,1984,pp.14-27 Randy.Bancroft and Blaine Bateman,"An Omnidirectional Planar Microstrip Antenna",IEEE TRANSACTIONS ON ANTENNAS AND PROPAGATION,VOL.52,NO.11,NOVEMBER.2004、pp3151-3153 kin-Lu Wong et al.,"Omnidirectional Planar Dipole Array Antenna",IEEE TRANSACTIONS ON ANTENNAS AND PROPAGATION,VOL.52,NO.2,FEBRUARY.2004,pp.624−628. N.Herscovic,"The Cylindrical Omnidirectional Patch Antenna",IEEE TRANSACTIONS ON ANTENNAS AND PROPAGATION,VOL.49,NO.12,DECEMBER.2001,pp.1746−1753. 大島 外 著、「2GHz帯偏波共用オムニアンテナ」、2003年、電子情報通信学会通信ソサエティ大会 149頁 松下 外 著、「2面型垂直偏波オムニ指向特性アンテナに対する無給電パッチの効果」、2005年、電子情報通信学会通信ソサエティ大会 85頁。
ところが、(1)の構造は、その構造が簡単なため低コストで生産可能という利点があるものの、直列給電であるので、周波数特性が狭帯域となる問題がある。また(2)の構造は、並列給電であるため周波数特性が広帯域となる利点があるが、給電線路が露出するために、アンテナ素子がその給電線路と干渉し、指向特性を乱してしまうため、無指向特性を得ることができない。また(3)の構造は、給電線路を入れるスペースに余裕がないため直列給電とならざるを得ず、周波数帯域が狭帯域となる。また(4)の構造は、立体的であるため部品点数が多くなり、安価に作成することが難しく、また給電線路を入れるスペースに余裕がないため(3)と同様な問題がある。さらに(5)の構造も無指向特性を向上させるには筒の大きさを小さくせざるを得ず、給電線路を入れるスペースに余裕がないため、(3)と同様な問題がある。
本発明の目的は、並列給電線路の構成が容易なトリプレート線路の給電線路を有する高周波回路およびこれを利用したアンテナを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1にかかる発明の高周波回路は、フレキシブルな絶縁基板の表面に給電線が設けられた第1基板と、フレキシブルな絶縁基板の表面に接地パターンが設けられた第2基板とを備え、前記第2基板の前記表面の上に前記第1基板の裏面を重ねて、前記第1基板が外側となるように前記第1および第2基板を筒形状に巻き、前記給電線が前記接地パターンによって上下面を覆われ、トリプレート線路が形成されるようにしたことを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の高周波回路において、前記第1基板を前記給電線と同じ形状の第1導電板に置き換え、および/又は、前記第2基板を前記接地パターンと同じ形状の第2導電板に置き換え、前記第1基板と前記第2導電板、前記第1導電板と前記第2基板、又は前記第1導電板と前記第2導電板を、絶縁シートを介して筒形状に巻いたことを特徴とする。
請求項3にかかる発明のアンテナは、フレキシブルな絶縁基板の表面に給電線および該給電線が接続されたアンテナ素子が設けられた第1基板と、フレキシブルな絶縁基板の表面に接地パターンが設けられた第2基板とを備え、前記第2基板の前記表面の上に前記第1基板の裏面を重ねて、前記第1基板が外側となるように前記第1および第2基板を筒形状に巻き、前記給電線が前記接地パターンによって上下面を覆われてトリプレート線路が形成され、該トリプレート線路の外面に前記アンテナ素子が位置するようにしたことを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項3に記載のアンテナにおいて、前記第1基板を前記給電線および前記アンテナ素子と同じ形状の第1導電板に置き換え、および/又は、前記第2基板を前記接地パターンと同じ形状の第2導電板に置き換え、前記第1基板と前記第2導電板、前記第1導電板と前記第2基板、又は前記第1導電板と前記第2導電板を、絶縁シートを介して筒形状に巻いたことを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項3又は4に記載のアンテナにおいて、前記アンテナ素子を前記巻きの軸方向に並ぶように複数個設けたことを特徴とする。
請求項6にかかる発明は、請求項5に記載のアンテナにおいて、前記給電線を、前記複数個の前記アンテナ素子への給電が並列給電となるよう配線したことを特徴とする。
請求項7にかかる発明は、請求項3、5又は6に記載のアンテナにおいて、前記第2基板に、前記巻き付け状態で前記アンテナ素子の上面に位置する無給電パッチ素子を設けたことを特徴とする。
本発明の高周波回路によれば、給電線路がトリプレート線路で形成されるため、他に悪影響を与えない給電線路を構成でき、並列給電線路も容易に構成でき、しかもその構造は筒形状であるので、狭い筒内等に配置することが可能となる。また、本発明のアンテナによれば、トリプレート線路の給電線路の外側にアンテナ素子が露出するように筒形状に構成されるが、給電線とアンテナ素子が相互干渉することはなく、指向特性に悪い影響を与えることはない。アンテナ素子を筒の軸方向に複数配置すれば、無指向特性のコリニアアンテナを形成でき、並列給電によって広帯域を実現できる。
<第1の実施例>
図1は本発明の第1の実施例のコリニアアンテナの展開図である。10は第1基板であり、フレキシブルな絶縁性基板11の表面に4個のアンテナ素子(パッチ素子)12が縦方向に等ピッチで配置され、その各アンテナ素子12の下端中央には、そこから1個の給電端子13に至る給電線14が配線されている。この給電線14は給電端子13から各アンテナ素子12までの距離が等長となるように2段に亘って分岐配線されている。なお、本実施例では水平方向で最大利得を得るために、各アンテナ素子の励振分布が一様かつ同相となるよう設計しているが、最大利得方向を下方にチルトさせる等の垂直面内指向特性の形成を行う場合は、給電線路の線路長や分岐の分配比を平面トリプレート線路と同様な手法で調整することで、各アンテナ素子の励振分布を制御可能である。15,16,17はそれぞれ縦向に等ピッチで5個ずつ、アンテナ素子12や給電線14から離れた位置に形成された位置決め穴であり、各段は横方向に並んでいる。
20は第2基板であり、フレキシブルな絶縁性基板21の表面全面に接地パターン22が配置されている。25,26,27は第1基板10の位置決め穴15,16,17と同様の位置決め穴である。
30は第1発泡シート、40は第2発泡シートであり、いずれもフレキシブルな絶縁スペーサとして働く。発泡シート30には、アンテナ基板10の位置決め穴15,16,17と同様の位置決め穴35,36,37が形成されている。また、発泡シート40には、アンテナ基板10の位置決め穴15,16と同様の位置決め穴45,46が形成されている。
さて、これを組み立てるには、図2(a)に示すように、絶縁性の円柱50の上に、接地パターン22が形成された面を上面とした第2基板20、第1発泡シート30,アンテナ素子12と給電線14が形成された面を上面とした第1基板10、第2発泡シート40を、順次重ねておき、位置決め穴15,25,35,45が合致し、位置決め穴16,26,36,46が合致するように、その重合シートを円柱50の周囲に巻き付ける。
巻き付けが終わった後は、縦方向に並ぶそれぞれの位置決め穴15〜17,25〜27、35〜37,45,46に絶縁性ビス60(合計5個)を挿入して円柱50の穴55にねじ込み、その重合シートの状態を保持する。このとき、第1および第2発泡シート30,40は、絶縁スペーサとして働く。これにより、図2(b)、図3に示すように、アンテナ素子12の横方向の幅a(図1参照)の長さがほぼ1周の長さ(図3C−C参照)を形成するよう、アンテナ素子12が、円柱50の軸方向に一直線で4個並ぶことになる。
上記巻き付けにおいて、第2基板20は、始めは給電線14の下側に位置するが、巻き付けが進み1周目を越えた2周目に入ると、その給電線14の上側に位置する。このため、その給電線14の幅b(図1参照)の部分は、アンテナ素子12よりも円柱50に近い内側において、上下両面が第2基板20の接地パターン22で挟まれたトリプレート線路(図3C−C参照)として動作する。よって、給電線14のアンテナ素子12に対する干渉が抑制されることになる。
また、第2基板20の接地パターン22の2周目の部分は、アンテナ素子12からみて下側に位置するため、アンテナ素子12に対しては接地として振る舞い、円筒型のコンフォーマルアンテナとほぼ同様な特性を呈することが可能となる。アンテナ素子12の幅a(図1参照)を調整することで、水平面内の無指向特性を得ることができる。
また、給電線14は、上記のようにトリプレート線路としてアンテナ中に隠れ、各アンテナ素子12に対して並列給電を行う。このため、周波数が異なっても、各アンテナ素子12には同一の条件で給電が行われるので、広帯域での動作が可能となる。
<第2の実施例>
図4は本発明の第2の実施例のコリニアアンテナの展開図である。本実施例では、第1の実施例における第2基板20を、符号20Aで示す第2基板20Aに置き換え、且つ第2発泡シート40を符号40Aで示す第2発泡シート40Aに置き換えている。
第2基板20Aは、横方向の幅を1周分延長して位置決め穴28を追加している。また、この第2基板20Aの導体パターンは、接地パターン22aと、第1基板10のアンテナ素子12に対応する無給電パッチ素子22bとで構成している。29は導体パターンの形成されていない絶縁領域である。第2発泡シート40Aも、横方向の幅を1周分延長して位置決め穴47を追加している。
本実施例では、組み立てにおいて、図5(a)に示すように、絶縁性の円柱50の上に、接地パターン22aと導体パターン22bが形成された面を上面とした第2基板20A、第1発泡シート30、アンテナ素子12と給電線14が形成された面を上面とした第1基板10、第2発泡シート40Aを、順次重ねておき、位置決め穴15,25,35,45が合致し、位置決め穴16,26,36,46が合致するようにして、その重合シートを円柱50の周囲に巻き付ける。
巻き付けが終わった後は、縦方向に並ぶそれぞれの位置決め穴15〜17,25〜28、45〜37,45〜47に絶縁性ビス(合計5個)を挿入して円柱50の穴55にねじ込み、その重合シートの状態を保持する。
本実施例では、第1の実施例における作用効果に加えて、幅aにおける給電線14の部分についても接地パターン22aによってトリプレート線路が構成されるので、結局、給電線14の全てがトリプレート線路となり、給電線14とアンテナ素子12との干渉防止がより効果的となる。また、アンテナ素子12の上面に非接触で無給電パッチが位置するので、帯域特性がより改善される。
図6に本実施例のコリニアアンテナの垂直面内、水平面内の指向特性を示した。3つの周波数(2.50GHz、2.55GHz、2.60GHz)でほぼ同じ特性(広帯域特性)を示し、特に水平面内の指向特性は無指向を示している。
<その他の実施例>
なお、以上の第1および第2の実施例はコリニアアンテナについてのものであるが、アンテナ素子12を取り外し、給電線14のみを配置することで、筒形状のトリプレートの給電線路を構成することができる。筒の外面にアンテナ素子を軸方向に複数個並べて構成したコリニアアンテナが別構成としてある場合は、このコリニアアンテナの筒内に、上記筒形状のトリプレートの給電線路を嵌め込むことにより、その給電線路によって、複数のアンテナ素子に並列給電を行うことが可能となる。
また、第1基板10は、アンテナ素子12および給電線14と同じ形状の導電板に置き換え、第2基板20も接地パターン22と同じ導電板に置き換えて、発泡シート30,40によりそれら両導電板の相互間の絶縁を確保して、筒形状に巻いて、コリニアアンテナを構成してもよい。
本発明の第1の実施例のコリニアアンテナの展開図である。 図1の各アンテナ構成要素の巻き付けの説明図である。 図2(b)のA−A,B−B,C−C,D−Dの断面図である。 本発明の第2の実施例のコリニアアンテナの展開図である。 図4の各アンテナ構成要素の巻き付けの説明図である。 図5(b)のコリニアアンテナの特性図である。
符号の説明
10:第1基板、11:絶縁基板、12:アンテナ素子、13:給電端子、14:給電線、15〜17:位置決め穴
20,20A:第2基板、21:絶縁基板、22,22a:接地パターン,22b:無給電パッチ素子、25〜28:位置決め穴、29:絶縁領域
30:第1発泡シート、35〜37:位置決め穴
40,40A:第2発泡シート、45〜47:位置決め穴

Claims (7)

  1. フレキシブルな絶縁基板の表面に給電線が設けられた第1基板と、フレキシブルな絶縁基板の表面に接地パターンが設けられた第2基板とを備え、前記第2基板の前記表面の上に前記第1基板の裏面を重ねて、前記第1基板が外側となるように前記第1および第2基板を筒形状に巻き、前記給電線が前記接地パターンによって上下面を覆われ、トリプレート線路が形成されるようにしたことを特徴とする高周波回路。
  2. 請求項1に記載の高周波回路において、
    前記第1基板を前記給電線と同じ形状の第1導電板に置き換え、および/又は、前記第2基板を前記接地パターンと同じ形状の第2導電板に置き換え、
    前記第1基板と前記第2導電板、前記第1導電板と前記第2基板、又は前記第1導電板と前記第2導電板を、絶縁シートを介して筒形状に巻いたことを特徴とする高周波回路。
  3. フレキシブルな絶縁基板の表面に給電線および該給電線が接続されたアンテナ素子が設けられた第1基板と、フレキシブルな絶縁基板の表面に接地パターンが設けられた第2基板とを備え、前記第2基板の前記表面の上に前記第1基板の裏面を重ねて、前記第1基板が外側となるように前記第1および第2基板を筒形状に巻き、前記給電線が前記接地パターンによって上下面を覆われてトリプレート線路が形成され、該トリプレート線路の外面に前記アンテナ素子が位置するようにしたことを特徴とするアンテナ。
  4. 請求項3に記載のアンテナにおいて、
    前記第1基板を前記給電線および前記アンテナ素子と同じ形状の第1導電板に置き換え、および/又は、前記第2基板を前記接地パターンと同じ形状の第2導電板に置き換え、
    前記第1基板と前記第2導電板、前記第1導電板と前記第2基板、又は前記第1導電板と前記第2導電板を、絶縁シートを介して筒形状に巻いたことを特徴とするアンテナ。
  5. 請求項3又は4に記載のアンテナにおいて、
    前記アンテナ素子を前記巻きの軸方向に並ぶように複数個設けたことを特徴とするアンテナ。
  6. 請求項5に記載のアンテナにおいて、
    前記給電線を、前記複数個の前記アンテナ素子への給電が並列給電となるよう配線したことを特徴とするアンテナ。
  7. 請求項3、5又は6に記載のアンテナにおいて、
    前記第2基板に、前記巻き付け状態で前記アンテナ素子の上面に位置する無給電パッチ素子を設けたことを特徴とするアンテナ。
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