JP2009007727A - 耐熱性および強度に優れるポリプロピレン繊維の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐熱性、強度および保水性に優れるポリプロピレン繊維の製造方法の提供。
【解決手段】 アイソタクチックペンタッド分率(IPF)が94%以上のポリプロピレンを溶融紡糸した後に冷却固化して製造したポリプロピレン未延伸繊維を、温度120〜150℃で延伸倍率3〜10倍で前延伸した後、温度170〜190℃で、変形速度1.5〜15倍/分および延伸張力1.0〜2.5cN/dtexの条件下に、延伸倍率1.2〜3.0倍で後延伸するポリプロピレン繊維の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、強度に優れ、耐熱性、保水性に優れるポリプロピレン繊維の製造方法に関する。
ポリプロピレン繊維は、耐薬品性、軽量性などの特性に優れ、容易に溶融でき、リサイクル性に優れ、しかも焼却してもハロゲンガスなどの有害ガスを発生せず焼却処分が容易であるなどの理由で、多種多様な用途で広く用いられている。しかしながら、ポリプロピレン繊維は、合成繊維の中では耐熱性が十分に高いとはいえないため、耐熱性の向上が求められている。
例えば、リサイクル性および強度に優れるシートとして、ポリプロピレン繊維で補強したポリオレフィンシートが知られており、この繊維補強シートの製造にあたっては、生産性の向上およびポリプロピレン繊維とポリオレフィンシート基材との間の接着性の向上などの点から、ポリオレフィンをできるだけ高温で溶融してポリオレフィン基材とポリプロピレン繊維の接着を行う必要がある。しかしながら、ポリプロピレン繊維の耐熱性が不十分で、繊維補強シートの製造時にポリオレフィンを高温で溶融することができないため、生産速度を十分に高くすることができず、更にはポリプロピレン繊維とポリオレフィン基材との間の接着が不十分になり、生産性の低下、得られる繊維補強ポリオレフィンシートの強度不足などを招いていた。
また、ポリプロピレン繊維製の布帛をフィルターとして用いることが行われており、当該フィルターは高温環境下で用いられることもあることから、耐熱性の向上が求められている。
ポリプロピレン繊維の耐熱性の向上を目的とした従来技術としては、アイソタクチックペンタッド分率が96%以上98.5%未満で、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が0.1〜30g/10分であるホモポリプロピレン樹脂を溶融成形後に延伸してなる、170℃、10分間における熱収縮率が10%以下で、融解ピーク温度が178℃以上であるポリプロピレン繊維が知られている(特許文献1を参照)。
しかしながら、このポリプロピレン繊維は、吸熱ピーク形状が、ブロードなダブル形状またはシングル形状であって、結晶が不均一であるため、耐熱性が未だ十分に高いとはいえない。
他の従来技術としては、アイソタクチック指数が90〜99%のポリプロピレンホモポリマーを溶融紡糸するか又は溶融紡糸した後に延伸してなる、155〜170℃で2つのDSC吸熱ピークを有するポリプロピレン繊維が知られている(特許文献2を参照)。
しかしながら、このポリプロピレン繊維では、2つのDSC吸熱ピークのうちで低温側の吸熱ピークがポリプロピレン繊維の耐熱性の指標をなし、しかも吸熱ピーク形状がブロードであって、結晶が不均一であるため、耐熱性が十分ではない。
また、ポリプロピレン繊維は、様々な産業資材用途で利用される汎用の合成繊維であり、多くの用途において、その疎水性が問題となっている。例えば、紙、不織布などの用途では、主体をなす繊維に高い親水性が求められることが多く、また様々なマトリックス材料用の補強材として用いられる繊維に対してもマトリックス中での均一分散性およびマトリックスに対する接着強度などの点から親水性が求められているが、ポリプロピレン繊維は疎水性で、親水性に劣ることから、親水性を求められる紙や不織布、補強材などの用途にはそのままでは使用しにくい。
そこで、ポリプロピレン繊維の親水性の向上や保水性の向上にかかる技術が従来から提案されている。例えば、ポリエチレンワックスを用いて粒子状の吸水性樹脂を樹脂中に均一に分散させたポリプロピレンを溶融紡糸して吸水性ポリプロピレン繊維を製造することが知られている(特許文献3)。しかし、この方法による場合は、粒子を添加したポリプロピレンを紡糸・延伸することになり、紡糸性および延伸性への影響が避けられず、十分な強度を有するポリプロピレン繊維が得られない。
また、ポリプロピレン繊維に電離性放射線を照射することによって、またはポリプロピレン繊維にエンボス加工・延伸処理を施すことによって、或いはポリプロピレンを引き取り速度に変化を持たせて溶融紡糸した後に延伸することによって、表面に凹凸を有するポリプロピレン繊維を製造することが知られている(引用文献4〜6)。しかしながら、これらの方法は、単繊維繊度が50〜100000デニールという繊度の大きなポリプロピレン繊維に対して実施されており、単繊維繊度が10dtex以下の細繊度のポリプロピレン繊維に対しては、繊維の損傷が著しく適用が困難である。
なかでも、特許文献4には、延伸前後に電離性放射線を照射して、50〜50000デニール、特に3000〜12000デニールのモノフィラメントを得る技術が記載されているが、この手法を単繊維繊度が10dtex以下、特に3dtex以下のポリプロピレン繊維に実施した場合には、強度低下、毛羽の多発、形状ムラなどが激しく、工程通過性、品質、品位のいずれにおいても問題を抱えることになる。
また、ポリプロピレン未延伸糸を、熱風槽で125〜155℃で延伸して製造した、9cN/dtex以上の単糸強度を有し、繊維表面の曲面に添って筋状の粗面構造を有するポリプロピレン繊維が知られている(特許文献7)。しかしながら、このポリプロピレン繊維では、繊維表面に存在する筋状の粗面構造の間隔および高さが共に小さいため、繊維が十分な保水性を有しておらず、マトリックスとの親和性が不十分である。
さらに、ポリプロピレン未延伸糸を、3.0〜5.0kg/cm2(温度133〜151℃)の加圧飽和水蒸気により1段で延伸して延伸糸を製造する方法が知られている(特許文献8)。しかしながら、この方法により得られるポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)は、繊維表面における凹凸の形成が不十分で、凹凸の間隔および高さが小さく、繊維が十分な保水性を有しておらず、マトリックスとの親和性が十分ではない。
特開2002−302825号公報 特開2001−20132号公報 特開平4−41710号公報 特公昭61−26510号公報 特開昭56−9268号公報 特公昭61−301号公報 特開2003−293216号公報 特許第3130288号公報 「Macromolecules」、第6巻、1973年、p925 「Macromolecules」、第8巻、1975年、p687
本発明の目的は、均一な結晶構造を有していて、耐熱性に優れ、しかも強度に優れるポリプロピレン繊維の製造方法を提供することである。
また、本発明の目的は、保水性が高く、強度に優れるポリプロピレン繊維の製造方法を提供することである。
更に、本発明は、保水性、強度および耐熱性に優れるポリプロピレン繊維の製造方法を提供することである。
本発明者は、前記した目的を達成するために鋭意検討を重ねてきた。その結果、特定以上のアイソタクチックペンタッド分率(IPF)を有するポリプロピレンを用いて溶融紡糸した後に冷却固化してポリプロピレン未延伸繊維を製造し、それにより得られるポリプロピレン未延伸繊維を特定の条件下で前延伸および後延伸すると、走査示差熱量測定(DSC)において特定の吸熱・融解特性を示し、均一な結晶構造を有していて、耐熱性に優れ、しかも強度にも優れる、従来にないポリプロピレン繊維を得ることができた。
さらに、本発明者は、前記した特定の方法を採用して単繊維繊度が3dtex以下、特に0.1〜3dtexのポリプロピレン繊維を製造すると、繊維表面に、大径の隆起部と小径の非隆起部が繊維軸に沿って交互に存在した所定の平均間隔および平均高さの凹凸を有していて保水性に優れ、しかも強度に優れるポリプロピレン繊維が得られること、また当該ポリプロピレン繊維における走査示差熱量測定(DSC)による吸熱・融解特性を特定のものにすることで、ポリプロピレン繊維の結晶構造が均一になり、高保水性および高強度という特性と併せて、耐熱性にも優れたものになることを見出して、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1) アイソタクチックペンタッド分率(IPF)が94%以上のポリプロピレンを溶融紡糸した後に冷却固化して製造したポリプロピレン未延伸繊維を、温度120〜150℃で延伸倍率3〜10倍で前延伸した後、温度170〜190℃で、変形速度1.5〜15倍/分および延伸張力1.0〜2.5cN/dtexの条件下に、延伸倍率1.2〜3.0倍で後延伸することを特徴とするポリプロピレン繊維の製造方法である。
そして、本発明は、
(2) 前延伸及び後延伸の総延伸倍率が3.9〜20倍である前記(1)の製造方法;および、
(3) ポリプロピレン未延伸繊維の製造時の溶融紡糸速度A(m/分)と、前延伸および後延伸の総延伸倍率B(倍)との積(A×B)が、3000〜17000(m・倍/分)である前記(1)または(2)の製造方法;
である。
さらに、本発明は、
(4) 走査示差熱量測定(DSC)による吸熱ピーク形状が10℃以下の半価幅を有するシングル形状で、融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上であり、且つ繊維強度が7cN/dtex以上であるポリプロピレン繊維を製造するものである前記(1)〜(3)のいずれかの製造方法;
(5) 単繊維繊度が0.1〜3dtexおよび繊維強度が7cN/dtex以上で、表面に大径の隆起部と小径の非隆起部が繊維軸に沿って交互に存在してなる平均間隔が6.5〜20μmで平均高さが0.35〜1μmの凹凸を有するポリプロピレン繊維を製造するものである前記(1)〜(3)のいずれかの製造方法;および、
(6) 単繊維繊度が0.1〜3dtex、繊維強度が7cN/dtex以上、走査示差熱量測定(DSC)による吸熱ピーク形状が10℃以下の半価幅を有するシングル形状で、融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上であり、表面に大径の隆起部と小径の非隆起部が繊維軸に沿って交互に存在してなる平均間隔が6.5〜20μmで平均高さが0.35〜1μmの凹凸を有するポリプロピレン繊維を製造するものである前記(1)〜(3)のいずれかの製造方法;
である。
本発明の製造方法による場合は、耐熱性および強度に優れるポリプロピレン繊維を円滑に製造することができる。
特に、本発明の製造方法による場合は、アイソタクチックペンタッド分率(IPF)が94%以上のポリプロピレンを用いて、走査示差熱量測定(DSC)における吸熱ピーク形状が10℃以下の半価幅を有するシングル形状で、その融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上であるという特有の特性を備えていて、結晶性が高く、均一な結晶構造を有し、耐熱性に極めて優れるポリプロピレン繊維を円滑に製造することができる。
本発明の製造方法で得られる前記したポリプロピレン繊維は、その高い耐熱性によって、高温に曝されても、また摩擦を受けても、簡単に融解せずに、繊維形状および繊維強度を良好に維持することができる。
さらに、本発明の製造方法による場合は、繊維強度が7cN/dtex以上であって強度に優れ、しかも保水性に優れるポリプロピレン繊維を円滑に製造することができる。
特に、本発明の製造方法による場合は、表面に、大径の隆起部と小径の非隆起部が繊維軸に沿って交互に位置してなる平均間隔が6.5〜20μmで平均高さが0.35〜1μmの凹凸を有し、前記した特定の凹凸を有することによって、10%以上という高い保水率を有するポリプロピレン繊維を円滑に製造することができる。
また、本発明の製造方法による場合は、単繊維繊度が0.1〜3dtex、繊維強度が7cN/dtex以上、走査示差熱量測定(DSC)による吸熱ピーク形状が10℃以下の半価幅を有するシングル形状で、融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上であり、表面に前記した特定の凹凸を有する、高耐熱性、高保水性および高強度という特性を兼ね備える、従来にないポリプロピレン繊維を円滑に製造することができる。
本発明の製造方法で得られるポリプロピレン繊維は、前記した優れた特性を活かして、短繊維、長繊維、繊維束などの形態で、または織編物、不織布、網状体、紙などの繊維構造体の形態にして、種々の用途に有効に使用することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の製造方法では、繊維の製造原料であるポリプロピレンとして、アイソタクチックペンタッド分率(IPF)(以下単に「IPF」ということがある)が94%以上のポリプロピレンを用いることが必要あり、IPFが95〜99%のポリプロピレンを用いることが好ましく、IPFが96〜99%のポリプロピレンを用いることがより好ましい。
ポリプロピレンのIPFが94%未満であると、ポリプロピレン繊維に均一な結晶構造を形成されにくくなって、十分な強度および耐熱性を有するポリプロピレン繊維を製造できなくなる。一方、IPFが99%を超えるポリプロピレンは工業的には量産が困難であるため、コスト面などから実用性が低い。
本発明では、ポリプロピレンとして、IPFが前記した値を満たすものであれば、1種類のプロピレン単独重合体を用いてもよいし、またはプロピレンと他の共重合性単量体からなるプロピレン共重合体のみを用いてもよい。或いは、混合物全体でのIPFが前記した値を満たすものであれば、ポリプロピレンとして、2種類以上のプロピレン単独重合体の混合物、1種または2種以上のプロピレン単独重合体と1種または2種以上のプロピレン共重合体の混合物、または2種類以上のプロピレン共重合体の混合物を用いてもよい。
また、本発明では、最終的に得られるポリプロピレン繊維を構成するプロピレン系重合体全体でのIPFが前記した値を満たすものであれば、2種類以上のプロピレン単独重合体および/またはプロピレン共重合体を用いて芯鞘型、海島型、サイドバイサイド型などの形態で複合または混合してなる複合紡糸繊維または混合紡糸繊維を製造してもよく、さらにポリプロピレンと他の重合体が芯鞘型、海島型、サイドバイサイド型などの形態で複合した複合繊維を製造してもよい。
ポリプロピレンにおけるIPFは、その立体規則性を表わす指標であり、ポリプロピレンを繊維化した際の結晶性に影響を及ぼす。一般には、IPFが高いポリプロピレンほど立体規則性が高い。ポリプロピレンにおけるIPFは、13C−NMRのシグナルから求めることができ、本明細書におけるポリプロピレンのIPF値は、以下の実施例に記載する方法で求めた値をいう。
ポリプロピレン繊維を製造する際の溶融紡糸性、延伸性などが良好になり、さらに本発明で規定する上記した特定の特性を備えるポリプロピレン繊維が円滑に得られる点から、本発明の製造方法で使用するポリプロピレンは、JIS K 7210に従って温度230℃、荷重2.16kg、時間10分の条件で測定したときのメルトフローレート(MFR)が5〜70gであることが好ましく、10〜50gであることがより好ましく、15〜40gであることが更に好ましい。
本発明では、IPFが94%以上のポリプロピレンを溶融紡糸してポリプロピレン未延伸繊維(未延伸糸)を製造し、それを冷却固化した後に、その冷却固化した未延伸ポリプロピレン繊維を特定の条件下で前延伸および後延伸してポリプロピレン繊維を製造する。
ポリプロピレン未延伸繊維の製造に当たっては、IPFが94%以上のポリプロピレンを200〜3500m/分、特に300〜2000m/分の紡糸速度で溶融紡糸した後に冷却固化する方法が好ましく採用される。
ポリプロピレンの溶融紡糸および溶融紡糸したポリプロピレン繊維の冷却固化は、通常の方法で行うことができ、一般的にはポリプロピレンを200〜300℃で溶融混練した後、それを220〜280℃の紡糸口金から吐出させ、それに5〜50℃の冷却用気体(空気など)を吹き付けて冷却固化する方法が採用される。
未延伸ポリプロピレン繊維の単繊維繊度は特に制限されず、延伸工程での延伸倍率、最終的に得られるポリプロピレン繊維の用途などに応じて決めることができ、一般的には0.3〜90dtex、特に1〜60dtexであることが、延伸のし易さ、強度などの点から好ましい。
本発明を実施するに当って、溶融紡糸を低紡糸速度で行った場合(一般に紡糸速度が200〜1000m/分程度の場合)には、溶融紡糸後に冷却固化して得られるポリプロピレン未延伸繊維(未延伸糸)を、次の延伸工程で高倍率で延伸する(一般に総延伸倍率5〜20倍)ことで、高耐熱性および高強度を有する目的とするポリプロピレン繊維、特に走査示差熱量測定(DSC)による吸熱ピーク形状が10℃以下の半価幅を有するシングル形状で、融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上であり、且つ繊維強度が7cN/dtex以上であるポリプロピレン繊維を製造することができる。
一方、溶融紡糸を高紡糸速度で行った場合(一般に紡糸速度が1000〜3500m/分程度の場合)には、溶融紡糸後に冷却固化して得られるポリプロピレン未延伸繊維(未延伸糸)を延伸する際の延伸倍率が低くても(一般に総延伸倍率3.9〜7倍)、溶融紡糸した繊維を冷却固化する段階での配向が高くなるため、結果として前記した走査示差熱量測定(DSC)による特性と7cN/dtex以上の繊維強度を有する耐熱性および強度に優れるポリプロピレン繊維を製造することができる。
冷却固化したポリプロピレン未延伸繊維(未延伸糸)は、巻き取らずにそのまま引き続いて延伸処理を行ってもよいし、または一旦巻き取った後に、巻き出しながら次の延伸処理を行ってもよく、そのうちでも、一旦巻き取った後に巻き出しながら次の延伸処理を行うことが、延伸条件の制御や管理が容易である点から好ましい。
本発明では、冷却固化したポリプロピレン未延伸繊維(未延伸糸)を、総延伸倍率(前延伸と後延伸の合計延伸倍率)が3.9〜20倍になるようにして、温度120〜150℃および延伸倍率3〜10倍で前延伸した後、温度170〜190℃で、変形速度1.5〜15倍/分および延伸張力1.0〜2.5cN/dtexの条件下に延伸倍率1.2〜3.0倍で後延伸してポリプロピレン繊維を製造する。
前延伸および後延伸は、熱風炉または熱プレートを用いて行うことが、延伸処理が円滑に行われる点から好ましい。前延伸および後延伸の両方を熱風炉を用いて行ってもよいし、前延伸と後延伸の両方を熱プレートを用いて行ってもよいし、前延伸を熱風炉を用いて行い、後延伸を熱プレートを行ってもよいし、または前延伸を熱プレートを用いて行い、後延伸を熱風炉を用いて行ってもよい。
前延伸および/または後延伸を熱風炉を用いて行う場合は、本発明における前延伸時の上記温度および後延伸時の上記温度は熱風炉の雰囲気温度をいい、また前延伸および/または後延伸を熱プレートを用いて行う場合は、本発明における前延伸時時の上記温度および後延伸時の上記温度は熱プレートの温度をいう。
冷却固化してなるポリプロピレン未延伸繊維(未延伸糸)の前延伸は、1段で行ってもよいし、または多段で行ってもよく、一般的には1段〜3段で行うことが好ましい。
また、前延伸したポリプロピレン延伸繊維(延伸糸)の後延伸は、1段で行ってもよいし、または多段で行ってもよく、一般的には1段〜5段で行うことが好ましい。
延伸処理を行うに当たっては、前延伸して得られるポリプロピレン延伸繊維(延伸糸)を巻き取らずにそのまま引き続いて後延伸する方法を採用してもよいし、または前延伸して得られるポリプロピレン延伸繊維(延伸糸)を冷却(一般に室温程度)して巻き取った後に再度巻き出して後延伸する方法を採用してもよい。そのうちでも、前延伸して得られるポリプロピレン延伸繊維(延伸糸)を一旦巻き取った後に巻き戻して後延伸する後者の方法が、目的とするポリプロピレン繊維をより円滑に得ることができる点から好ましい。
前延伸は、冷却固化してなるポリプロピレン未延伸繊維(未延伸糸)を、温度(雰囲気温度)が120〜150℃、特に125〜140℃の熱風炉に導入するか、または温度が120〜150℃、特に125〜140℃の熱プレートに接触させて、1段または多段で延伸倍率3〜10倍、特に3〜5倍で行うことが好ましい。
また、後延伸は、前記した条件下で前延伸して得られるポリプロピレン延伸繊維(延伸糸)を、温度(雰囲気温度)が170〜190℃、更には170〜185℃、特に170〜180℃の熱風炉に導入するか、または温度が170〜190℃、更には170〜185℃、特に170〜180℃の熱プレートに接触させて、1段または多段で延伸倍率1.2〜3.0倍、特に1.3〜2.5倍で行うことが好ましい。
熱風炉または延伸プレートを用いて後延伸を行う際には、熱風炉の雰囲気温度または延伸プレート温度を、後延伸処理を施す直前のポリプロピレン繊維のDSC曲線での吸熱開始温度+10℃以上の温度にして後延伸を行うことが好ましい。
前延伸および後延伸の総延伸倍率は3.9〜20倍であることが好ましく、4.5〜11倍であることがより好ましく、4.7〜10.5倍であることが更に好ましい。
また、ポリプロピレン未延伸繊維(未延伸糸)を製造するための溶融紡糸速度をA(m/分)とし、前記した前延伸および後延伸を行った後の総延伸倍率をB(倍)としたときに、A×Bの値が、3000〜17000(m・倍/分)、特に3500〜15000(m・倍/分)の範囲になるようにして、ポリプロピレンの溶融紡糸と前記した前延伸および後延伸を行うと、目的とするポリプロピレン繊維を円滑に製造することができる。
ここで、前延伸における前記した延伸倍率は、前延伸工程から排出された直後の繊維(糸)の長さを前延伸工程に導入された未延伸繊維(未延伸糸)の長さで除した値をいい、また後延伸における前記した延伸倍率は、後延伸工程から排出された直後の繊維(糸)の長さを後延伸工程に導入された繊維(糸)の長さで除した値をいう。
また、前記した前延伸および後延伸の総延伸倍率とは、後延伸工程から排出された直後の繊維(糸)の長さを前延伸工程に導入された未延伸繊維(未延伸糸)の長さで除した値をいう。
後延伸は、前記した温度(170〜190℃)および延伸倍率(1.2〜3.0倍)を採用すると共に、変形速度1.5〜15倍/分および延伸張力1.0〜2.5cN/dtexという条件を採用して行う。かかる後延伸条件を採用することによって、目的とするポリプロピレン繊維を得ることができる。
後延伸時の変形速度は1.6〜12倍/分であることが好ましく、1.7〜10倍/分であることがより好ましい。
また、後延伸時の延伸張力は、1.1〜2.5cN/dtexが好ましく、1.3〜2.5cN/dtexがより好ましい。
ここで、後延伸における前記した変形速度とは、後延伸での延伸倍率(倍)を後延伸に要した時間(分)[熱風炉で後延伸する場合は繊維(糸)が熱風路内に存在していた時間、、延伸プレートで後延伸する場合は繊維(糸)が延伸プレートに接触していた時間]で除した値をいい、後延伸を多段で行った場合は、後延伸での最終延伸倍率(合計延伸倍率)を後延伸に要した延伸処理時間の合計で除した値をいう。
また、後延伸における前記延伸張力は、後延伸における最終段の延伸を行った直後の糸の張力を、張力計を用いて測定する。
アイソタクチックペンタッド分率(IPF)が94%以上のポリプロピレンを溶融紡糸した後に冷却固化してなるポリプロピレン未延伸繊維を、上記した条件下で前延伸した後に更に上記した条件下で後延伸してポリプロピレン繊維を製造する本発明の方法により、耐熱性および強度に優れるポリプロピレン繊維、特に、DSCによる吸熱ピーク形状が10℃以下の半価幅を有するシングル形状で、融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上であり、且つ繊維強度が7cN/dtex以上である、耐熱性および強度に優れるポリプロピレン繊維を円滑に製造することができる。
さらに、アイソタクチックペンタッド分率(IPF)が94%以上のポリプロピレンを溶融紡糸した後に冷却固化してなるポリプロピレン未延伸繊維を、上記した条件下で前延伸した後に更に上記した条件下で後延伸してポリプロピレン繊維を製造する本発明の方法において、前延伸工程に供給するポリプロピレン未延伸繊維の単繊維繊度、前延伸および/または後延伸における延伸倍率などを調整することによって、最終的に単繊維繊度が3dtex以下、特に0.1〜3dtexのポリプロピレン繊維が得られるようにした場合には、上記した7cN/dtex以上の繊維強度、上記した特定のDSC特性[DSCによる吸熱ピーク形状が10℃以下の半価幅を有するシングル形状で、融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上であるという特性]と共に、表面に大径の隆起部と小径の非隆起部が繊維軸に沿って交互に存在してなる平均間隔が6.5〜20μmで平均高さが0.35〜1μmの凹凸を有する」という特定の凹凸構造を有するポリプロピレン繊維を製造することができる。このポリプロピレン繊維は、耐熱性および強度に優れると共に表面に前記した特定の凹凸を有することによって保水性にも優れ、通常10%以上の高い保水率を有している。
ここで、本明細書でいう「DSC測定による吸熱ピーク形状」と「半価幅」について説明する。
まず、図1は、ポリプロピレン繊維におけるDSC測定による吸熱ピーク形状を模式的に示した図である。
図1において、(a)は本発明の製造方法によりポリプロピレン繊維の吸熱ピーク曲線の代表例に相当し、唯一の吸熱ピーク(シングルピーク)を有し、当該シングルピークはシャープでしかも大きなピークをなし、融解エンタルピー変化量(△H)も、従来のポリプロピレン繊維に比べて大きな値をなす。
一方、図1において、(b)は従来のポリプロピレン繊維の吸熱ピーク曲線の一例であって、2つの吸熱ピーク(ダブルピーク)を有し、ピークの幅(半価幅)は大きく、融解エンタルピー変化量(△H)は小さい。
また、図1において、(c)は従来のポリプロピレン繊維の吸熱ピーク曲線の他の例であり、吸熱ピークは1個(シングルピーク)ではあるが、融解エンタルピー変化量(△H)は小さい。
次に、図2は、ポリプロピレン繊維のDSC測定による吸熱ピークにおける半価幅の求め方を示した図である。
図2には、本発明の製造方法により得られるポリプロピレン繊維のDSC測定による吸熱特性(融解特性)の代表例を示しており、唯一の吸熱ピーク(シングルピーク)の頂点Xから温度軸に下ろした垂線と、吸熱ピークのベースラインとの交点をYとしたときに、線分X−Yを二等分する点をMとし、Mを通り温度軸に平行な直線と吸熱曲線との交点をそれぞれN1およびN2としたときに、線分N1−N2の長さ(温度幅)が本明細書でいう「半価幅(℃)」に相当する。
ポリプロピレン繊維の吸熱ピーク曲線が、図1の(b)に示すように2つの吸熱ピークを有するダブルピークである場合や、3つ以上の吸熱ピークを有する場合は、最も高い吸熱ピークの頂点をXとし、当該頂点Xから温度軸に下ろした垂線と、吸熱ピークのベースラインとの交点をYとし、線分X−Yを二等分する点をMとし、Mを通り温度軸に平行な直線と吸熱曲線との交点のうち、温度の最も低い交点をN1とし、温度の最も高い交点をN2としたときに、線分N1−N2の長さ(温度幅)が本明細書でいう「半価幅(℃)」に相当する。この場合には、半価幅(℃)は一般に広いものとなる。
そして、吸熱ピーク曲線において、吸熱ピークのベースライン(図2を参照)と、当該ベースラインよりも上の吸熱ピーク曲線によって包囲される部分の面積が、本明細書における「融解エンタルピー変化量(△H)」に相当する。
ポリプロピレン繊維における結晶形成が不十分であると、DSC測定時の結晶の再配列などによって吸熱ピークや発熱ピークが新たに発現して複雑なDSC曲線になる場合がある。さらに、ポリプロピレン繊維における結晶形成が不十分であると、DSC測定時の昇温速度の違いによって、同じ試料であっても、吸熱ピークや発熱ピークの発現や消失が生じて吸熱ピーク曲線が変化することがある。
それに対して、本発明の製造方法により得られるポリプロピレン繊維は、DSC測定時の昇温速度1〜50℃/分の範囲では、昇温速度が異なっても、その吸熱ピーク曲線は1個の吸熱ピークのみを有する、シャープで大きなシングルピーク形状をなし、高い融解エンタルピー変化量(△H)を有している。そのことは、本発明の製造方法で得られるポリプロピレン繊維が、均一で高い結晶性を有し、その結果として、高い耐熱性を備えていることを裏付けている。
また、本発明の製造方法で得られるポリプロピレン繊維は、上記したようにDSC測定による融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上となっている。
ポリプロピレン繊維の融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g未満であると、耐熱性が不十分となり、各種用途に用いたときに、摩擦や高温加熱によって溶融、溶断し易くなり、問題を生ずる。
例えば、融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g未満のポリプロピレン繊維は、ロープにしたときに摩擦によって溶融して切断し易くなり、スポーツウエアとして用いた場合には摩擦時に繊維表面が溶融するトラブルが生じ易くなる。さらに、紙用原料として用いた場合には、乾燥用のヤンキードライヤーへの繊維に付着などトラブルが生じ易くなり、またニードルパンチ不織布にしてエアフィルターとして用いた場合に高温空気による溶融トラブルが生じ易くなる。
ポリプロピレン繊維の融解エンタルピー変化量(△H)が高いほど、耐熱性が高くなるが、165J/gを超えるポリプロピレン繊維は、製造速度を大幅に低下しないと製造が困難であり、またIPFが100%に近いポリプロピレンを用いて製造することが必要であるため、工業的には実効性が低い。
かかる点から、本発明の製造方法により得られるポリプロピレン繊維では、融解エンタルピー変化量(△H)は、125〜165J/gであることが好ましく、128〜165J/gであることがより好ましく、130〜165J/gであることが更に好ましく、133〜165J/gであることが一層好ましい。
また、本明細書におけるポリプロピレン繊維の繊維強度(単繊維繊度強度)は、以下の実施例に記載した方法で測定した繊維強度をいう。
本発明の製造方法により得られるポリプロピレン繊維の繊維強度は上記したように7cN/dtex以上であり、7〜13cN/dtexであることが好ましく、8〜13cN/dtexであることがより好ましく、9〜13cN/dtexであることが更に好ましく、10〜13cN/dtexであることが一層好ましい。
本発明の製造方法により得られるポリプロピレン繊維は、前記した繊維強度を有することにより、各種用途に有効に使用することができる。ポリプロピレン繊維の繊維強度が7cN/dtex未満であると、ポリプロピレン繊維を用いて強度に優れる各種製品を製造することが困難になったり、所定の強度を得るためにポリプロピレン繊維を多量に使用することが必要になり、ポリプロピレン繊維が本来有する軽量であるという特性を活かせなくなる。例えば、繊維強度が7cN/dtex未満のポリプロピレン繊維からロープを製造すると、強力の大きなロープが得られにくくなり、十分な強力のロープを得るためにポリプロピレン繊維を多く用いて太繊度のロープとせざるを得ず、軽量性が損なわれる。また、ポリプロピレン繊維の繊維強度が7cN/dtex未満であると、セメントなどの様々なマトリックスの補強に用いた際に、十分な補強効果を発揮し得ない場合がある。
一方、繊維強度が13cN/dtexを超えるポリプロピレン繊維は、その製造に当たって、量産性の低い条件を採用する必要があるため、実用面で難がある。
また、本明細書における「ポリプロピレン繊維が、表面に、大径の隆起部と小径の非隆起部が繊維軸に沿って交互に位置してなる凹凸を有する」とは、図3の模式図に示すように、ポリプロピレン繊維が長さ方向に沿って均一の径を有しておらず、径の大きな隆起部(凸部)(図3におけるA1,A2,A3,A4,・・・・)と、それよりも径の小さな非隆起部(凹部)(図3におけるB1,B2,B3,B4,・・・・・)が、繊維軸(繊維の長さ方向)に沿って交互に形成されていて、繊維表面が凹凸をなしていること意味する。
そして、本明細書における前記「平均間隔」とは、繊維軸に沿って形成された多数の凹凸(隆起部と非隆起部)のうち、隣り合う2つの隆起部(凸部)の間の間隔(距離)(図1におけるA1−A2,A2−A3,A3−A4,・・・の長さ)の平均値を意味する。
また、前記「平均高さ」は、繊維軸に沿って形成された多数の凹凸(隆起部と非隆起部)のうち、隣り合う2つの非隆起部(凹部)の最小径部分を結ぶ仮想直線(図3におけるB1とB2を結ぶ直線,B2とB3を結ぶ直線,B3とB4を結ぶ直線,・・・)への、当該隣り合う2つの非隆起部(凹部)の間にある隆起部(凸部)の頂点からの垂線の長さ(図3におけるh1,h2,h3,h4,・・・)の平均値を意味する。
ポリプロピレン繊維の繊維軸に沿って形成された前記凹凸の平均間隔および平均高さは、ポリプロピレン繊維を走査型電子顕微鏡などを用いて撮影した写真から求めることができ、本明細書における凹凸の前記平均間隔および平均高さは以下の実施例に記載する方法で求められる値をいう。
上記したように、最終的に得られるポリプロピレン繊維の単繊維繊度が0.1〜3dtexになるようにして本発明の方法にしたがってポリプロピレン繊維を製造することによって、表面に、平均間隔が6.5〜20μmで平均高さが0.35〜1μmである前記した凹凸を繊維軸に沿って有するポリプロピレン繊維を円滑に得ることができる。本発明の製造方法により得られる前記した特定の凹凸を繊維軸に沿って有するポリプロピレン繊維は、当該凹凸の存在によって高い保水性を有しており(一般に保水率が10%以上)、例えば、セメントやその他のマトリックス材料に配合したときに、マトリックスと高い親和性を有し、また保水性が要求される他の用途にも有効に使用することができる。
前記した凹凸の平均間隔が6.5μm未満であると、および/または平均高さが0.35μm未満であると、繊維表面の凹凸が微細になり過ぎて、保水性が低下する。一方、凹凸の平均間隔が20μmを超えるかおよび/または平均高さが1μmを超えるポリプロピレン繊維は、ポリプロピレン繊維の製造速度を大幅に低下しないと製造できず、またIPFが100%に近いポリプロピレンを使用する必要があるため、実用性に乏しい。
本発明の製造方法により得られるポリプロピレン繊維のうち、表面に前記した凹凸を有するポリプロピレン繊維では、繊維軸方向に沿って形成された凹凸の平均間隔が6.6〜20μm、特に6.8〜20μmであることが好ましく、平均高さが0.40〜1μm、特に0.45〜1μmであることが好ましい。
また、本発明の製造方法により得られる表面に沿って凹凸を有する前記ポリプロピレン繊維では、その保水率が10.5%以上であることが好ましく、11〜50%であることがより好ましく、12〜50%であることが更に好ましい。保水率が50%を超えるポリプロピレン繊維は、繊維表面の凹凸を極めて大きなものとしなければならず、現実には、生産性よく製造することが困難である。
なお、本明細書におけるポリプロピレン繊維の保水率は、以下に実施例に記載する方法で測定した保水率をいう。
本発明の製造方法では、前延伸および後延伸を行って最終的に得られるポリプロピレン繊維の繊度(単繊維繊度)は特に制限されず、ポリプロピレン繊維の用途などに応じて決めることができる。ポリプロピレン繊維を製造する際の製造の容易性(特に延伸のし易さ)、各種用途への適用性、耐久性などの点から、ポリプロピレン繊維の繊度(単繊維繊度)は、一般的に0.01〜500dtexであることが好ましく、0.05〜50dtexであることがより好ましく、0.1〜5dtexであることが更に好ましい。
特に、7cN/dtex以上の繊維強度、上記した特定のDSC特性[DSCによる吸熱ピーク形状が10℃以下の半価幅を有するシングル形状で、融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上であるという特性]と共に、上記した特定の凹凸を表面に有するポリプロピレン繊維を製造する場合には、最終的に得られるポリプロピレン繊維の単繊維繊度が0.1〜3dtex、更には0.2〜2.5dtex、特に0.3〜2.4dtexになるようにしてポリプロピレン繊維の製造を行うことが好ましい。
ポリプロピレン繊維の繊度(単繊維繊度)が小さ過ぎると、構造体などに用いた際に、摩耗によって溶融、断糸して構造体の劣化を招くことがあり、一方大きすぎると、ポリプロピレン繊維を得るための延伸物性が低下して、高強度で、高度に結晶化したポリプロピレン繊維が得られないことがある。
本発明の製造方法においては、最終的に得られるポリプロピレン繊維の形状(横断面形状)は特に制限されず、中実の円形断面形状であってもよいし、それ以外の異形断面形状であってもいずれでもよい。繊維の横断面が異形断面形状である場合の具体例としては、偏平形、十字形、Y字形、T字形、V字形、星形、多葉形、アレイ形、中空形などを挙げることができる。ポリプロピレン繊維を補強材として用いる場合は、表面積の大きい異形断面形状、特に多葉形などにしておくと、マトリックスとの接着強度が高くなり、強度の高い繊維補強成形体などを得ることができる。
本発明の目的を妨げない範囲で、原料として用いるポリプロピレン中に、例えば、熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤、離型剤、充填剤、帯電防止剤などの1種または2種以上を含有させておくことができる。ポリプロピレン繊維は比重が一般に水よりも小さく、そのままでは水に浮くため、ポリプロピレン繊維を水中に分散させたい場合には、浮遊防止のために、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、メタクリル酸カリウムなどを繊維中に含有させることで、比重を適宜調整することができる。
本発明の製造方法で得られるポリプロピレン繊維は、表面処理を行うことなくそのまま使用してもよいし、または様々な物質との親和性の向上、帯電防止、処理剤の安定化などの目的で、任意の表面処理剤で表面処理してもよい。限定されるものではないが、本発明の製造方法で得られるポリプロピレン繊維に用い得る表面処理剤の具体例としては、ポリオキシエチレンソフタノール、脂肪酸カリウム石鹸、アルキルホスフェートカリウム塩、ジアルキルチオジプロピオネート、ジ−2−エチルヘキシルスルフォサクシネートナトリウム塩、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンデシルエーテルホスフェートカリウム塩、ポリオキシエチレンひまし油エーテル、アルカンスルフォネートナトリウム塩、イソオクチルパルミテート、イソオクチルステアレート、イソセチルホスフェートカリウム塩、ヤシ脂肪酸アマイド、オレイルアルコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ジオクチルフルフォサクシネートナトリウム塩、ポリオキシエチレンデシルエーテルホスフェートアミン塩、ポリエチレングリコールヤシ脂肪酸エステルなどを挙げることができる。
本発明の製造方法で得られるポリプロピレン繊維は、モノフィラメント、マルチフィラメント、スライバー、短繊維、撚糸(紡績糸)、仮撚糸、交絡糸、その他の加工糸の形態にして使用することができる。
また、本発明の製造方法で得られるポリプロピレン繊維は、織編物、不織布、網状物、紙などの繊維構造体として使用することができる。また、本発明で得られるポリプロピレン繊維または当該繊維を用いた繊維構造体を、繊維補強プラスチック成形体、繊維補強ゴム成形体、繊維補強水硬性物質成形体(コンクリート、モルタル、スレート、瓦など)などにおける繊維補強材として用いることができる。また、本発明で得られるポリプロピレン繊維は、耐熱性に優れるため、コード、ロープに使用することができ、当該コード、ロープを用いて、耐摩耗性および軽量性に優れるスリングロープ、漁網、養生ネット、ゴルフボールネットなどを製造することができる。
本発明で製造方法により得られるポリプロピレン繊維を織編物の製造に用いる場合は、ジェット織機、スルザー織機、ラピヤー織機、丸編み機、縦編み機、横編み機、トリコット機などを使用して種々の織編物を製造することができる。前記織編物は、本発明で得られるポリプロピレン繊維のみから製造してもよいし、必要に応じて、綿、絹、羊毛、麻などの天然繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリビニルアルコール繊維などの合成繊維、ビスコース、レーヨンなどの半合成繊維などの他の繊維の1種または2種以上と併用して製造してもよい。例えば、本発明で得られる耐熱性に優れるポリプロピレン繊維と綿を組み合わせて編地(ニット)を製造すると、体育館の床などと摩擦しても溶融することがなく、軽量で、しかも吸汗性に優れるスポーツ衣料用として好適な編地(ニット)を得ることができる。
本発明で得られるポリプロピレン繊維を用いて不織布を製造する場合は、例えば、本発明のポリプロピレン繊維に捲縮を付与し、カーディング後にニードルパンチを施してフェルト状の不織布とすることもできるし、カーディング時にポリオレフィン系のバインダー繊維を混綿して、熱処理することにより、嵩高な乾式不織布とすることもできる。また、本発明のポリプロピレン繊維を短繊維状にカットし、ポリオレフィン系のバインダー繊維を混合して水分散スラリーを調製した後に、抄造し、乾燥処理することにより湿式不織布(紙)を得ることができる。本発明のポリプロピレン繊維を用いて不織布を製造するに当たっては、ポリプロピレン繊維が高い耐熱性を有していて、接着処理工程、乾燥処理工程などの処理工程を高温で行うことができるため、不織布を高い生産速度で製造することができる。
本発明により得られるポリプロピレン繊維を用いて得られる不織布や紙は、耐熱性および耐薬品性に優れるため、工業用フィルターなどとして有効に使用することができる。
本発明により得られるポリプロピレン繊維を用いて、多軸メッシュまたは多軸プリプレグを作製することもできる。例えば、本発明により得られるポリプロピレン繊維を用いて2軸メッシュを作製し、ポリオレフィン系シートと積層し熱圧着することにより、引張強度および引裂き強度が飛躍的に向上したポリプロピレン繊維補強ポリオレフィンシートを高い生産性で円滑に製造することができる。すなわち、本発明により得られるポリプロピレン繊維を用いて作製した2軸メッシュは、従来のポリプロピレン繊維製2軸メッシュに比べて耐熱性に優れているため、従来よりも高い温度でポリオレフィンシートを溶融することができ、それに伴って生産速度を十分に高くすることができ、しかもポリプロピレン繊維製2軸メッシュとポリオレフィンシートとの間の接着が十分に行われることによって、強度の高いポリプロピレン繊維補強ポリオレフィンシートを生産性良く製造することができる。
本発明により得られるポリプロピレン繊維を、ポリオレフィンなどの重合体シートの補強用に用いる場合には、ポリプロピレン繊維を織編物にして用いるよりも、一方向プリプレグ状にして用いると、ポリプロピレン繊維の強度利用率を高くすることができる。
また、本発明により得られるポリプロピレン繊維を短繊維にして、オレフィン系重合体に配合して溶融混練、成形を行って、強度に優れる繊維補強成形体を得ることができる。本発明により得られるポリプロピレン繊維は耐熱性に優れていて、かなりの高温に曝されても溶融せずに繊維形状を維持できるので、従来よりも高温でオレフィン系重合体への配合、オレフィン系重合体の溶融混練を行うことができ、それによってポリプロピレン繊維で補強されたオレフィン系重合体成形体を高い生産速度で得ることができる。
そして、それにより得られるポリプロピレン繊維補強オレフィン系重合体成形体は、軽量性、リサイクル性に優れているため、自動車部品、電気・電子部品、衛生用品、その他の用途に広く用いることができる。
本発明により得られるポリプロピレン繊維またはそれからなる繊維構造体を用いて樹脂の補強を行うに当たっては、熱硬化性樹脂の硬化時の反応熱や、熱可塑性樹脂の成形加工時の温度で当該ポリプロピレン繊維の特質が損なわれない限りは、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のいずれに対しても用いることができる。本発明により得られるポリプロピレン繊維またはそれからなる繊維構造体を用いて補強を行うことのできる樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル系樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ乳酸、変性ポリエステル、変性ポリアミドなどを挙げることができる。
また、本発明の製造方法により得られるポリプロピレン繊維をコンクリートやモルタルなどの補強に用いる場合は、ポリプロピレン繊維の使用割合は、ポリプロピレン繊維以外のコンクリートまたはモルタル用原料の合計体積に対して、0.01〜10体積%、特に0.03〜5体積%程度の量とすることが好ましい。
コンクリートやモルタル用原料へのポリプロピレン繊維の混合は、例えば、パンミキサー、アイリッヒミキサー、傾動式ミキサー、強制二軸ミキサー、オムニミキサー、ホバートミキサー、ハンドミキサーなどの各種ミキサーを用いて行うことができる。その際の原料としては、水硬性材料、骨材、フィラー、ポリプロピレン繊維、それ以外の補強用繊維、その他の混和剤などを挙げることができる。前記水硬性材料としては、普通ポルトランドセメント、早強セメント、中庸セメント、高炉セメント、シリカフューム、フライアッシュなどの1種または2種以上を使用することができる。前記骨材としては、砂利、砕砂、川砂、海砂、山砂、粉末珪砂、各種軽量骨材などを、またフィラーとしては炭酸カルシウム、カオリンなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上を使用することができる。また、前記したその他の混和剤としては、減水剤、増粘剤、起泡剤、膨張剤、収縮低減剤などを挙げることができる。
コンクリートまたはモルタル用の原材料の混合方法、添加順序、撹拌時間などは特に制限されず、適宜調整することができる。また、コンクリートまたはモルタルを形成させる際の成形方法としては、流し込み成形、振動成形、遠心成形、サクション成形、押出成形、プレス成形などの従来から用いられている成形方法を採用することができる。また、養生方法も特に制限されず、例えば、気中養生、水中養生、湿布養生、オートクレーブ養生、それらの2つ以上の組み合わせる方法などを採用することができる。
また、本発明により得られるポリプロピレン繊維を用いてスレートを製造する場合は、円網、長網、フローオンなどの方式によってスレートを製造することができる。スレート用の材料としては、水硬性材料、補強用繊維(本発明のポリプロピレン繊維および必要に応じて他の補強用繊維)、パルプ、凝集剤、その他の添加剤(無機物質など)を挙げることができる。本発明により得られるポリプロピレン繊維をスレートの補強に用いる場合は、ポリプロピレン繊維の使用割合は、ポリプロピレン繊維以外のスレート用原料の合計質量に対して、0.1〜7質量%、特に1〜5質量%程度の量とすることが好ましい。
スレートの製造に用いる前記水硬性材料としては、普通ポルトランドセメントが好適に使用されるが、それに限定されるものではない。また、前記パルプとしては広範なものが使用でき、具体例としては、針葉樹、広葉樹、マニラ麻、ミツマタ、コウゾ、ガンピ、サラゴ、桑、ワラ、竹、アシ、サバイ、ララン草、エスパルト、バガス、サイザル、ケナフ、リンター、バナナ、故紙などを挙げることができ、前記したパルプのうちの晒したものまたは未晒しのものの1種または2種以上を含有すればよく、叩解度と添加量を適宜制御して使用する。前記針葉樹としては、スギ科、マツ科、ヒノキ科、ナンヨウスギ科などの針葉樹を挙げることができ、また前記広葉樹としては、ニレ科、ブナ科、フトモモ科、カツラ科、モクセイ科、ミカン科、カバノキ科、カエデ科、クルミ科、シナノキ科、ウコギ科、アカテツ科、ニシキギ科、キョウチクトウ科、クマツヅラ科、モクテン科、アオギリ科などを挙げることができる。また、前記その他の添加剤としては、高炉スラグ、フライアッシュ、炭酸カルシウム、シリカフューム、セピオライト、ベントナイト、アタパルジャイト、マイカ、ワラスナイトなどの無機物質などを挙げることができる。これらの添加剤は、硬化体の物性を向上させる効果、例えば耐凍結融解性の向上、腐食性物質(塩素、硫酸などの各種酸)の侵入抑制、補強繊維とマトリックスとの付着性の改善、懸濁液の粘性を適度に調節して抄造効率を向上させる効果や、抄造体の乾燥収縮制御を行う効果、硬化体の強度向上効果などを発現する効果を有し、スレートを製造する際の工程通過性、成形性、スレートの機械的物性の阻害を招かない範囲で用いるようにする。
スレートを製造する際の原料スラリーを調製する際の添加順序、撹拌時間などは適宜調整することができる。また、スレートを製造する際の養生方法も特に制限されず、コンクリートやモルタル成形体の場合と同様に、例えば、気中養生、水中養生、湿布養生、オートクレーブ養生、それらの2つ以上の組み合わせる方法などを採用することができる。
また、本発明の製造方法により得られるポリプロピレン繊維のうち、表面に上記した特定の凹凸を有するポリプロピレン繊維は、従来のポリプロピレン繊維に比べて、保水性に優れ、ものによっては更に耐熱性にも優れている。そのため、例えば、コンクリート、モルタル、スレートなどの製造に用いる際には、水硬化材料(マトリックス)との親和性が高くマトリックスと高い接着強度で接着し、またオートクレーブ養生などの高温で養生を行ってもポリプロピレン繊維の溶融が生じず、良好な繊維形態および繊維物性を維持することができるので、養生時間の短縮を図りながら、強度に優れるコンクリート、モルタル、スレートなどの成形体の生産性よく製造することができる。
本発明の製造方法で得られるポリプロピレン繊維は、従来のポリプロピレン繊維に比べて、耐熱性により優れているので、いずれの用途においても、その使用温度範囲を高くすることができ、例えば、コンクリート、モルタル、スレートなどの製造に用いる際には、オートクレーブ養生などの高温で養生を行ってもポリプロピレン繊維の溶融が生じず、良好な繊維形態および繊維物性を維持することができるので、養生時間の短縮を図ることができ、ひいてはコンクリート、モルタル、スレートなどの成形体の生産性を向上させることができる。
以下に実施例などにより本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。以下の実施例などにおいて、ポリプロピレンのアイソタクチックペンタッド分率(IPF)、延伸時の延伸張力、ポリプロピレン繊維のDSC、単繊維繊度、繊維強度、繊維表面の凹凸の平均間隔および平均高さ、摩擦防融性および保水率の測定は次のようにして行った。
(1)ポリプロピレンのアイソタクチックペンタッド分率(IPF):
超伝導核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製「Lambda500」)を使用して、非特許文献1に記載されている「13C−NMRスペクトル法」に従ってポリプロピレンのIPFを求めた。具体的には、ポリプロピレン中における、13C−NMRスペクトルにおいてプロピレン単量体単位が5個連続してアイソタクチック結合したプロピレン単位(アイソタクチックペンタッド単位)の含有割合(分率)(%)を求めてIPFとした。その際に、13C−NMRスペクトルにおけるピークの帰属に関しては、非特許文献2に記載されている方法に従って決定した。
(2)延伸時の延伸張力:
荷重張力計測器(日本電産シンポ社製「DTMX−5B」)を使用して、延伸炉(熱風炉)から出た直後の糸、または延伸プレートから離れた直後の糸の張力を測定して延伸張力(cN/dtex)とした。
(3)ポリプロピレン繊維のDSC測定:
ポリプロピレン繊維を温度20℃および相対湿度65%の雰囲気下に5日間放置して調湿した後、長さ1mmに切断し、その5mgを量り採ってアルミパン(容量100μL)(METTLER TOLEDO社製「No.51119872」)に入れ、アルミパンカバー(METTLER TOLEDO社製「No.51119871」)を用いてシールし、走査示差熱量測定器(TA Instuments社製「DSC2010」)を使用して、窒素雰囲気中で、昇温速度10℃/分で測定した1st runのDSC曲線から、吸熱ピークの半価幅(℃)および融解エンタルピー変化量(△H)(J/g)を、図1および図2(特に図2)を参照して前述した方法で求めた。
(4)ポリプロピレン繊維の繊度(単繊維繊度):
ポリプロピレン繊維を、温度20℃および相対湿度65%の雰囲気下に5日間放置して調湿した後、調湿したポリプロピレン繊維(単繊維)の一定長(900mm)を採取し、その質量を測定して繊度を算出した。同じ調湿ポリプロピレン繊維について、前記と同じ測定操作を10回行い、その平均値を採ってポリプロピレン繊維の繊度(単繊維繊度)とした。なお、繊維が細くて一定試長の質量測定により繊度が測定できない場合は、同じ調湿繊維について、繊度測定装置(Textechno製「VIBROMAT M」)を使用して繊度を測定した。
(5)ポリプロピレン繊維の繊維強度:
ポリプロピレン繊維を温度20℃および相対湿度65%の雰囲気下に5日間放置して調湿した後、ポリプロピレン繊維(単繊維)を長さ60mmに切断して試料とし、当該試料(長さ60mmのポリプロピレン単繊維)の両端を把持して(両端から10mmまで把持)、繊維強度測定装置(Textechno製「FAFEGRAPH M」)を使用して、温度20℃、相対湿度65%の環境下で、引張速度60mm/分で伸張して、切断時の応力を測定し、その値をポリプロピレン単繊維の繊度で除して繊維強度(cN/dtex)を求めた。なお同じポリプロピレン繊維について同じ操作を10回行って繊維強度を求め、その平均値を採ってポリプロピレン繊維(ポリプロピレン単繊維)の繊維強度とした。
(6)ポリプロピレン繊維の繊維表面の凹凸の平均間隔および平均高さ:
走査型電子顕微鏡(HITACHI製「S−510」)を使用して、ポリプロピレン繊維(単繊維)を、繊維軸に対して垂直方向から1000倍の倍率で写真撮影し、得られた写真について、図3に基づいて先に説明した方法にしたがって、繊維表面の凹凸の平均間隔および平均高さを求めた。平均間隔および平均高さの算出に当たっては、10本のポリプロピレン繊維(単繊維)について、1本の繊維につき、5箇所(各測定箇所の間隔10cm)ずつを選んでその箇所での凹凸の間隔および高さを測定し(延べ50箇所)、その平均値を採って、凹凸の平均間隔(μm)および平均高さ(μm)とした。
(7)摩擦防融性:
(i) 以下の実施例または比較例で得られたポリプロピレン繊維を束ねて1000dtexのマルチフィラメント糸にし、そのマルチフィラメント糸を用いて、基布密度が経30本/25.4mmおよび緯30本/25.4mmの平織生地を作製した。
(ii) 上記(i)で得られた平織生地から試験片(幅×長さ=3.5cm×8.5cm)を切り出し、試験片を1800rpmで回転しているローラー(材質:桜木)に1134g(2.5ポンド)の荷重で押し当て、試験開始から試験片の溶融が始まるまでの時間の長さを測定した。測定に当たっては、摩擦音が大きくなった瞬間を試験片の溶融開始時点とした。同じ試料(平織生地)について同じ試験を3回行って、平均値を採って、摩擦防融性の指標とした。試験片が摩擦により溶融を開始するまでの時間が長いほど、耐熱性に優れていることを示す。
(8)ポリプロピレン繊維の保水率:
ポリプロピレン繊維1gを105℃で5時間乾燥させた後、質量(M1)を測定する。その乾燥ポリプロピレン繊維をイオン交換水30ml中に浸漬して、20℃で10分間静置した後、取り出して露出状態(他の材料で包まずに)のまま卓上遠心機(KOKUSAN社製「H−27F」)に入れて、温度20℃の温度で、3000rpmの回転速度で5分間遠心脱水し、その質量(M2)を測定し、下記の数式(1)から保水率(%)を求めた。

ポリプロピレン繊維の保水率(%)={(M2−M1)/M1}×100 (1)
《実施例1》
(1) ポリプロピレン[プライムポリマー社製「Y2000GV」、IPF=97%、MFR=18g/10分(230℃、荷重2.16kg)]を溶融紡糸装置の押出機に投入して240℃で溶融混練し、紡糸ヘッドに取り付けた温度245℃の紡糸口金[孔数24個(円形孔)、孔径0.2mm]から22.3g/分の量で吐出し、800m/分の引き取り速度でポリプロピレン未延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って、室温で保存した(ポリプロピレン未延伸糸の総繊度=288dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度128℃の熱風炉に導入して、2段で4.6倍に前延伸してポリプロピレン前延伸糸を製造し、ボビンに巻き取り、室温で保存した(ポリプロピレン前延伸糸の総繊度=63dtex/24フィラメント、吸熱開始温度=153.5℃)。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度172℃の熱風炉に導入して、変形速度1.7倍/分および延伸張力1.18cN/dtexの条件下に、3段で1.3倍に後延伸して、総延伸倍率が6.0倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=48dtex/24フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表1に示すとおりの結果であった。
また、上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)を走査型電子顕微鏡(HITACHI製「S−510」)を使用して写真撮影(倍率1000倍)したところ、図4に示すとおりであった。
《実施例2》
(1) 実施例1の(1)において、未延伸糸の引き取り速度を3000m/分に変えた以外は実施例1の(1)と同じ操作を行って、ポリプロピレン未延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って室温で保存した(ポリプロピレン未延伸糸の総繊度=214dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度128℃の熱風炉に導入して、2段で3.1倍に前延伸して、ポリプロピレン前延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って室温で保存した(ポリプロピレン前延伸糸の総繊度=69dtex/24フィラメント、吸熱開始温度=155.3℃)。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度172℃の熱風炉に導入して、変形速度1.8倍/分および延伸張力1.34cN/dtexの条件下に、3段で1.5倍に後延伸して、総延伸倍率が4.7倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=46dtex/24フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表1に示すとおりの結果であった。
《実施例3》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じポリプロピレンを溶融紡糸装置の押出機に投入して240℃で溶融混練し、紡糸ヘッドに取り付けた温度245℃の紡糸口金[孔数48個(十字形孔)、孔径0.2mm]から20.2g/分の量で吐出し、800m/分の引き取り速度でポリプロピレン未延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って室温で保存した(ポリプロピレン未延伸糸の総繊度=436dtex/48フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度138℃の熱風炉に導入して、2段で3.9倍に前延伸して、ポリプロピレン前延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って室温で保存した(ポリプロピレン前延伸糸の総繊度=112dtex/48フィラメント、吸熱開始温度=155.2℃)。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度172℃の熱風炉に導入して、変形速度2.1倍/分および延伸張力1.12cN/dtexの条件下に、1段で1.3倍に後延伸して、総延伸倍率が5.1倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=86dtex/48フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表1に示すとおりの結果であった。
《実施例4》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じポリプロピレンを用いて実施例1の(1)と同じ条件を採用してポリプロピレン未延伸糸を製造してボビンに巻き取った。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、実施例1の(2)と同じ条件を採用して前延伸を行って、ポリプロピレン前延伸糸を製造し、ボビンに巻き取った。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度180℃の熱風炉に導入して、変形速度1.7倍/分および延伸張力1.06cN/dtexの条件下に、3段で1.3倍に後延伸して、総延伸倍率が6.0倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=50dtex/24フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表1に示すとおりの結果であった。
《実施例5》
(1) ポリプロピレン[プライムポリマー社製「ZS1337A」、IPF=96%、MFR=20g/10分(230℃、荷重2.16kg)]を用いて、実施例1の(1)と同じ溶融紡糸条件を採用して、ポリプロピレン未延伸糸を製造してボビンに巻き取った(ポリプロピレン未延伸糸の総繊度=288dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度135℃の熱風炉に導入して、2段で4.8倍に前延伸して、ポリプロピレン前延伸糸を製造しボビンに巻き取って室温に保存した(ポリプロピレン前延伸糸の総繊度=60dtex/24フィラメント、吸熱開始温度=152.0℃)。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度172℃の熱風炉に導入して、変形速度1.6倍/分および延伸張力1.33cN/dtexの条件下に、3段で1.8倍に後延伸して、総延伸倍率が8.6倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=50dtex/24フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表1に示すとおりの結果であった。
《実施例6》
(1) ポリプロピレン[IPF=98%、MFR=16g/10分(230℃、荷重2.16kg)]を用いて、実施例1の(1)と同じ溶融紡糸条件を採用して、ポリプロピレン未延伸糸を製造してボビンに巻き取った(未延伸糸の総繊度=293dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度128℃の熱風炉に導入して、2段で4.6倍に前延伸してポリプロピレン前延伸糸を製造しボビンに巻き取って室温に保存した(ポリプロピレン前延伸糸の総繊度=64dtex/24フィラメント、吸熱開始温度=156.4℃)。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度178℃の熱風炉に導入して、変形速度2.8倍/分および延伸張力1.54cN/dtexの条件下に、4段で2.2倍に後延伸して、総延伸倍率が10.1倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=29dtex/24フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
《実施例7》
(1) ポリプロピレン[IPF=98%、MFR=16g/10分(230℃、荷重2.16kg)]およびポリプロピレン[プライムポリマー社製「Y3002G」、IPF=93%、MFR=30g/10分(230℃、荷重2.16kg)]を1:1の質量比で混合した混合物(混合物のIPF=95.5%)を用いて、実施例1の(1)と同じ溶融紡糸条件を採用して、ポリプロピレン未延伸糸を製造してボビンに巻き取った(ポリプロピレン未延伸糸の総繊度=288dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度128℃の熱風炉に導入して、2段で4.6倍に前延伸して、ポリプロピレン前延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って室温に保存した(ポリプロピレン前延伸糸の総繊度=63dtex/24フィラメント、吸熱開始温度=152.5℃)。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度172℃の熱風炉に導入して、変形速度1.7倍/分および延伸張力1.20cN/dtexの条件下に、3段で1.3倍に後延伸して、総延伸倍率が6.0倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=48dtex/24フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
《実施例8》
(1) 溶融紡糸装置の紡糸ヘッドに芯鞘型複合繊維製造用の紡糸口金[孔数24個(円形孔)、孔径0.2mm]を取り付け、ポリプロピレン(プライムポリマー社製「Y3002G」、IPF=93%)を芯成分およびポリプロピレン[IPF=98%、MFR=16g/10分(230℃、荷重2.16kg)]を鞘成分として用いて、芯成分:鞘成分=1:2の質量比で、240℃で溶融混練し、紡糸口金(口金温度245℃)から22.3g/分の量で吐出し、800m/分の引き取り速度でボビンに巻き取って芯鞘型のポリプロピレン未延伸糸を製造して、室温で保存した(ポリプロピレン未延伸糸の総繊度=287dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度128℃の熱風炉に導入して、2段で4.6倍に前延伸してポリプロピレン前延伸糸を製造しボビンに巻き取って室温に保存した(ポリプロピレン前延伸糸の総繊度=62dtex/24フィラメント、吸熱開始温度=152.2℃)。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度172℃の熱風炉に導入して、変形速度1.7倍/分および延伸張力1.25cN/dtexの条件下に、3段で1.3倍に後延伸して、総延伸倍率が6.0倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=48dtex/24フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
《実施例9》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じポリプロピレンを用いて実施例1の(1)と同じ条件を採用してポリプロピレン未延伸糸を製造してボビンに巻き取った。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度128℃の熱風炉に導入して、1段で4.6倍に前延伸して、ポリプロピレン前延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って室温に保存した(ポリプロピレン前延伸糸の総繊度=63dtex/24フィラメント)。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度172℃の熱プレートに接触させて、変形速度13.8倍/分および延伸張力1.43cN/dtexの条件下に、1段で1.6倍に後延伸して(熱プレートへの接触時間=15秒)、総延伸倍率が7.4倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=39dtex/24フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
《実施例10》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じポリプロピレンを用いて実施例1の(1)と同じ条件を採用してポリプロピレン未延伸糸を製造してボビンに巻き取った。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、実施例1の(2)と同じ条件を採用して前延伸を行って、ポリプロピレン前延伸糸を製造し、ボビンに巻き取った。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、実施例1の(3)と同じ条件を採用してポリプロピレン延伸糸を製造し、ボビンに巻き取った。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸をボビンから巻き出して、温度168℃の熱風炉に導入して、2%収縮させてポリプロピレン糸を製造した。
(5) 上記(4)で得られたポリプロピレン糸について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
《実施例11》
(1) 溶融紡糸装置の紡糸ヘッドに芯鞘型複合繊維製造用の紡糸口金[孔数24個(円形孔)、孔径0.2mm]を取り付け、ポリエチレン(三菱化成製「HJ490」、MFR=20g/10分)を芯成分およびポリプロピレン[IPF=98%、MFR=16g/10分(230℃、荷重2.16kg)]を鞘成分として用いて、芯成分:鞘成分=1:1の質量比で、240℃で溶融混練し、紡糸口金(口金温度245℃)から22.3g/分の量で吐出し、800m/分の引き取り速度でボビンに巻き取って芯鞘型のポリプロピレン未延伸糸を製造して室温で保存した(ポリプロピレン未延伸糸の総繊度=282dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度128℃の熱風炉に導入して、2段で4.6倍に前延伸してポリプロピレン前延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って室温で保存した(ポリプロピレン前延伸糸の総繊度=61dtex/24フィラメント、吸熱開始温度=148.7℃)。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度172℃の熱風炉に導入して、変形速度1.7倍/分および延伸張力1.24cN/dtexの条件下に、3段で1.3倍に後延伸して、総延伸倍率が6.0倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=47dtex/24フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
《比較例1》
(1) ポリプロピレン(プライムポリマー社製「Y3002G」、IPF=93%)を用いて、実施例1の(1)と同じ溶融紡糸条件を採用して、ポリプロピレン未延伸糸を製造してボビンに巻き取って、室温で保存した(ポリプロピレン未延伸糸の総繊度=288dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度128℃の熱風炉に導入して、2段で4.6倍に前延伸して、ポリプロピレン前延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って室温に保存し(ポリプロピレン前延伸糸の総繊度=68dtex/24フィラメント、吸熱開始温度=151.8℃)。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度172℃の熱風炉に導入して、変形速度1.7倍/分および延伸張力0.96cN/dtexの条件下に、3段で1.3倍に後延伸して、総延伸倍率が6.0倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=48dtex/24フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性および保水率を上記した方法で測定したところ、下記の表3に示すとおりの結果であった。なお、この比較例1で得られたポリプロピレン繊維は、表面に凹凸を有していなかった。
《比較例2》
実施例1の(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性および保水率を上記した方法で測定したところ、下記の表3に示すとおりの結果であった。なお、この比較例2で得られたポリプロピレン繊維は、表面に凹凸を有していなかった。
《比較例3》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じポリプロピレン(プライムポリマー社製「Y2000GV」、IPF=97%)を用いて、実施例1の(1)と同じ溶融紡糸条件を採用して、ポリプロピレン未延伸糸を製造してボビンに巻き取った。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度143℃の熱風炉に導入して、1段で6.9倍に延伸して、ポリプロピレン延伸糸(総繊度=42dtex/24フィラメント)を製造した。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表3に示すとおりの結果であった。
《比較例4》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じポリプロピレン(プライムポリマー社製「Y2000GV」、IPF=97%)を用いて、実施例1の(1)と同じ溶融紡糸条件を採用して、ポリプロピレン未延伸糸を製造してボビンに巻き取った。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度90℃の熱水槽に導入して、1段で3.7倍に前延伸した後、巻き取らずに引き続いて温度138℃の熱風炉に導入して1.2倍に後延伸して、総延伸倍率が4.4倍の延伸糸(総繊度=65dtex/24フィラメント)を製造した。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表3に示すとおりの結果であった。
《比較例5》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じポリプロピレン(プライムポリマー社製「Y2000GV」、IPF=97%)を用いて、実施例1の(1)と同じ溶融紡糸条件を採用して、ポリプロピレン未延伸糸を製造してボビンに巻き取った。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度90℃の熱水槽に導入して、1段で3.7倍に前延伸した後、巻き取らずに引き続いて温度172℃の熱風炉に導入して1.2倍に後延伸して、総延伸倍率が4.4倍の延伸糸(総繊度=65dtex/24フィラメント)を製造した。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)は、毛羽が多く、使用できるものではなかったため、DSC測定、繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法および保水率の測定を行わなかった。
《比較例6》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じポリプロピレン(プライムポリマー社製「Y2000GV」、IPF=97%)を溶融紡糸装置の押出機に投入して270℃で溶融混練し、紡糸ヘッドに取り付けた温度295℃の紡糸口金[孔数24個(円形孔)、孔径0.2mm]から9.5g/分の量で吐出し、1500m/分で引き取ってポリプロピレン未延伸糸を製造し、ボビンに巻き取り、室温で保存した(ポリプロピレン未延伸糸の総繊度=65dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度130℃の熱風炉に導入して、1段で1.5倍に延伸して、ポリプロピレン延伸糸(総繊度=44dtex/24フィラメント)を製造した。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表4に示すとおりの結果であった。
《比較例7》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じポリプロピレン(プライムポリマー社製「Y2000GV」、IPF=97%)を溶融紡糸装置の押出機に投入して230℃で溶融混練し、紡糸ヘッドに取り付けた温度300℃の紡糸口金[孔数30個(円形孔)、孔径0.8mm]から20g/分の量で吐出し、300m/分で引き取ってポリプロピレン未延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って室温で保存した(ポリプロピレン未延伸糸の総繊度=535dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度110℃の熱ローラーで、1段で3.7倍に延伸して、ポリプロピレン延伸糸(総繊度=145dtex/24フィラメント)を製造した。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン延伸糸の両端を固定した後、165℃のエアーオーブン中に30分間入れて熱処理を施した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表4に示すとおりの結果であった。
《比較例8》
(1) ポリプロピレン[プライムポリマー社製「ZS1337A」、IPF=96%、MFR=20g/10分(230℃、荷重2.16kg)]を溶融紡糸装置の押出機に投入して300℃で溶融混練し、紡糸ヘッドに取り付けた温度320℃の紡糸口金[孔数24個(円形孔)、孔径0.2mm]から22.3g/分の量で吐出し、600m/分の引き取り速度でポリプロピレン未延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って、室温で保存した(ポリプロピレン未延伸糸の「総繊度=304dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度90℃の加熱ロールにより1段で1.5倍に前延伸した後、ボビンに巻き取って室温に保存し(ポリプロピレン前延伸糸の総繊度=203dtex/24フィラメント、吸熱開始温度=150.8℃)。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン前延伸糸をボビンから巻き出して、温度138℃の熱風炉に導入して、1段で4.9倍に後延伸して、総延伸倍率が7.4倍のポリプロピレン延伸糸(総繊度=40.8dtex/24フィラメント)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表4に示すとおりの結果であった。
《比較例9》
(1) 実施例1の(1)で使用したのと同じポリプロピレン[プライムポリマー社製「Y2000Gv」、IPF=97%、MFR=18g/10分(230℃、荷重2.16kg)]を溶融紡糸装置の押出機に投入して255℃で溶融混練し、紡糸ヘッドに取り付けた温度260℃の紡糸口金[孔数24個(円形孔)、孔径0.2mm]から35.4g/分の量で吐出し、600m/分の引き取り速度でポリプロピレン未延伸糸を製造し、ボビンに巻き取って、室温で保存した(ポリプロピレン未延伸糸の「総繊度=635dtex/24フィラメント)。
(2) 上記(1)で得られたポリプロピレン未延伸糸をボビンから巻き出して、温度145℃のスチーム槽により1段で11.5倍に延伸して、ポリプロピレン延伸糸(総繊度=55.2dtex/24フィラメント)を製造した。
(3) 上記(2)で得られたポリプロピレン延伸糸(ポリプロピレン繊維)について、DSC測定[吸熱ピーク形状、半価幅、融解エンタルピー変化量(△H)の測定]、並びに繊維強度、摩擦防融性、表面の凹凸寸法(凹凸の平均間隔および平均高さ)および保水率の測定を上記した方法で行ったところ、下記の表4に示すとおりの結果であった。
上記の表1および2にみるように、実施例1〜10では、IPFが94%以上のポリプロピレンを溶融紡糸した後に冷却固化して製造したポリプロピレン未延伸繊維を用いて、本発明で規定する条件を採用して前延伸および後延伸を行って単繊維繊度が3dtex以下のポリプロピレン繊維を製造している、すなわち温度120〜150℃で延伸倍率3〜10倍で前延伸した後、温度170〜190℃で、変形速度1.5〜15倍/分および延伸張力1.0〜2.5cN/dtexの条件下に、延伸倍率1.2〜3.0倍で後延伸して単繊維繊度が3dtex以下のポリプロピレン繊維を製造していることにより、DSC測定による吸熱ピーク形状が10℃以下の半価幅を有するシングル形状で、融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上であって、摩擦防融性試験での摩擦溶融開始時間が6.8〜8.0秒と長くて耐熱性に優れ、繊維強度が7cN/dtex以上であって繊維強度が高く、しかも表面に大径の隆起部と小径の非隆起部が繊維軸に沿って交互に存在してなる平均間隔が6.5〜20μmで平均高さが0.35〜1μmの凹凸を有していて、10%以上の高い保水率を有するポリプロピレン繊維が円滑に得られている。
また、実施例11では、繊維強度が7cN/dtex以上であって繊維強度が高く、しかも表面に大径の隆起部と小径の非隆起部が繊維軸に沿って交互に存在してなる平均間隔が6.5〜20μmで平均高さが0.35〜1μmの凹凸を有していて、10%以上の高い保水率を有するポリプロピレン繊維(芯鞘型ポリプロピレン繊維)が円滑に得られている。
それに対して、比較例1〜9では、本発明で規定する範囲外の条件を採用したことにより、比較例1〜9で得られたポリプロピレン繊維は、高繊維強度、高耐熱性および高保水性を兼ね備えておらず、繊維強度、耐熱性および保水性のうちの少なくとも1つ、大半は2つ以上において劣っている。
本発明の製造方法により、結晶性が高く、均一な結晶構造を有し、耐熱性に極めて優れ、更に高い繊維強度を有し、しかも保水性に優れるポリプロピレン繊維を円滑に製造することができ、本発明の製造方法により得られるポリプロピレン繊維はそれらの特性を活かして、短繊維、長繊維、繊維束などの形態で、または織編物、不織布、網状体、紙などの繊維構造体の形態にして、種々の用途に有効に使用することができる。
ポリプロピレン繊維におけるDSC測定による吸熱ピーク形状を模式的に示した図である。 ポリプロピレン繊維のDSC測定による吸熱ピークにおける半価幅の求め方を示した図である。 本発明の製造方法により得られるポリプロピレン繊維の凹凸形状を模式的に示すと共に、凹凸の平均間隔および平均高さの求め方について説明した図である。 実施例1で得られたポリプロピレン繊維の走査型電子顕微鏡で撮影した写真である。

Claims (6)

  1. アイソタクチックペンタッド分率(IPF)が94%以上のポリプロピレンを溶融紡糸した後に冷却固化して製造したポリプロピレン未延伸繊維を、温度120〜150℃で延伸倍率3〜10倍で前延伸した後、温度170〜190℃で、変形速度1.5〜15倍/分および延伸張力1.0〜2.5cN/dtexの条件下に、延伸倍率1.2〜3.0倍で後延伸することを特徴とするポリプロピレン繊維の製造方法。
  2. 前延伸および後延伸の総延伸倍率が3.9〜20倍である請求項1に記載の製造方法。
  3. ポリプロピレン未延伸繊維の製造時の溶融紡糸速度A(m/分)と、前延伸および後延伸の総延伸倍率B(倍)との積(A×B)が、3000〜17000(m・倍/分)である請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 走査示差熱量測定(DSC)による吸熱ピーク形状が10℃以下の半価幅を有するシングル形状で、融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上であり、且つ繊維強度が7cN/dtex以上であるポリプロピレン繊維を製造するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 単繊維繊度が0.1〜3dtexおよび繊維強度が7cN/dtex以上で、表面に大径の隆起部と小径の非隆起部が繊維軸に沿って交互に存在してなる平均間隔が6.5〜20μmで平均高さが0.35〜1μmの凹凸を有するポリプロピレン繊維を製造するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 単繊維繊度が0.1〜3dtex、繊維強度が7cN/dtex以上、走査示差熱量測定(DSC)による吸熱ピーク形状が10℃以下の半価幅を有するシングル形状で、融解エンタルピー変化量(△H)が125J/g以上であり、表面に大径の隆起部と小径の非隆起部が繊維軸に沿って交互に存在してなる平均間隔が6.5〜20μmで平均高さが0.35〜1μmの凹凸を有するポリプロピレン繊維を製造するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
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