JP2009015212A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】カプセル型のトナー粒子を有するトナーにおいて、低温定着性、現像性、及び転写性が向上したトナーを提供すること。
【解決手段】少なく結着樹脂(a)、着色剤、及びワックスを少なくとも含有するトナー母粒子(A)の表面に、樹脂(b)を含有する表面層(B)を有するカプセル型のトナー粒子を有するトナーであって、結着樹脂(a)は、ポリエステルを主成分とする樹脂であり、樹脂(b)は、少なくともジオール成分とジイソシアネート成分との反応物を含む樹脂であり、トナー粒子表面のX線光電子分光分析(ESCA)による窒素量(n)が2.0atomic%以上7.0atomic%未満であり、トナー粒子表面の平均粗さ(Ra)が1.0nm以上5.0nm未満であり、トナー粒子のフロー式粒子像測定装置により測定された平均円形度が0.970以上1.000未満であることを特徴とするトナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法の如き画像形成方法を用いた複写機、プリンター、ファクシミリ及び軽印刷システム等の幅広い出力機器に於いて用いる事の出来る電子写真用のトナーに関する。
従来、電子写真法としては多数の方法が知られている。電子写真法は、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により像担持体(感光体)上に電気的潜像を形成し、次いで、該潜像をトナーで現像を行って可視像化し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後に、熱/圧力により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。
電気的潜像を可視化する方法としては、磁性トナーとキャリアから成る磁性二成分現像方式、非磁性トナーとキャリアから成る非磁性二成分現像方式、外添粒子を外添した非磁性トナーのみによる非磁性一成分現像方式、磁性トナーによる磁性一成分現像方式が一般的に広く用いられている。
近年、このような電子写真法を用いた複写装置は、より小型化、より軽量化、より高速化そしてより高信頼性が厳しく追及されて来ている。又、単なるオリジナル原稿を複写する為の事務処理用複写機という事だけでなく、コンピューターの出力用としてのデジタルプリンター或いはグラフィックデザイン等の高細密画像のコピー用にも使われ始めた。
更に小型化という観点に加え、今まで以上にプリント物、或いは複写物に対し、色再現性が良好で、且つ高画質なものを高速で多数枚安定して出力する事へのユーザーの欲求が強まっているのが現状である。それら欲求を具現化して行く上では、様々な技術的課題をクリアする必要があり、それに応じて種々のトナー製法といったものも提案されている。
電子写真法における高画質化の一つの方策としては、一般にトナーの粒子径を小さくすると言った事が考えられるが、従来の粉砕法による製造方法では装置上の問題や、エネルギー効率等から粒子径の限界が存在し、更なる小粒径化には対応し難い。
また、その粒子形状が不定形である為、現像器内での攪拌や接触ストレス等により更にトナーが粉砕され、極微粒子が発生したり、流動化剤がトナー表面に埋め込まれる為に画像品質が低下するという現象が発生している。
更にまた、その形状故に粉体としての流動性が悪く、多量の流動化剤を必要としたり、トナーボトル内への充填率が低く、コンパクト化への阻害要因となっている。
この様な背景のもと、より球形に近いトナー形状が求められつつある事から、最近の市場においては懸濁重合法、乳化凝集法等に代表される様な湿式法により得られるトナーも多く用いられる。
懸濁重合法では水系中にて液滴を形成し重合反応によりトナー粒子を得る為に、小粒径化に対しては多大なエネルギーを必要とする事なく製造する事が可能である。また、前述の粉砕法のトナーに比べ真球形に近い粒子を作り易いと言ったメリットもある。特に、トナーを真球形にすることは、転写特性の向上、帯電特性の安定化といった面で好適であり、近年、フルカラー画像を作成する上では必須の技術として確立されつつある。
一方で電子写真装置においても省エネルギー化が大きな技術的課題として考えられ、定着装置にかかる熱量の大幅な削減が挙げられており、トナーにおいても、より低エネルギーで定着が可能な、低温定着性に優れた特性が要求されつつある。
一般に前述に示す粉砕法により得られるトナーに関しては、シャープメルト性の高いポリエステル系の結着樹脂が汎用で用いられる場合が多い。粉砕法では、二軸溶融混練装置等を用い結着樹脂を加熱溶融し他の材料と共に混練工程を行う為に、該結着樹脂として所
謂熱可塑性樹脂であれば比較的制約なく用いられる。
一方、ビニル系モノマーから懸濁重合法や乳化凝集法によりトナーを得る場合、真球形に近いトナー粒子が製造可能であるが、ポリエステル系樹脂の様なシャープメルト性を得る事が困難である。従って、懸濁重合法により得られたトナーは低温定着性を具現化するのは難しい状況にある。
そこで、シャープメルトなポリエステル樹脂を用いることのできる湿式法として、樹脂成分を水と非混和性である有機溶媒に溶解し、この溶液を水相中に分散して油滴を形成することにより、球形トナーを製造するいわゆる「溶解懸濁法」が提案されている(例えば特許文献1)。
この手法によれば、低温定着性に優れるポリエステルを結着樹脂とし、小粒径で球形のポリエステルトナーを簡便に得る事が出来る。
また、上記のような溶解懸濁法において更なる低温定着性および耐熱保存性の向上を目的とし、ポリウレタン樹脂からなる皮膜状の1層以上のシェル層と樹脂からなるコア層とで構成されるコア・シェル型のトナーを調製する方法が提案されている。(例えば特許文献2、3)。
しかしながら、これら湿式法においてシャープメルト性のポリエステル樹脂を用いる事で低温定着性に好適であっても、前述の重合法により得られるトナーほどの真球形に近い形状は得られ難く、転写性の向上や、帯電安定化といった面で充分に満足出来るレベルには至っていない状況にある。
また、このようなコア・シェル型(カプセル型)のトナーにおいては、トナーの最外殻(シェル相)を構成する材料特性が定着特性を大きく影響すると考えられる。
特に、最外殻が均一な膜厚で構成出来なければ、内殻(コア相)に用いられる樹脂特性の影響を受けやすくなり、不安定な定着特性を示す様になる。一方で、最外殻が均一な膜厚で構成されたとしても、凹凸の多い不均一な表面性であると、耐熱保存性が弱く、長期放置に対しトナーがブロック上に塊やすくなる。また、トナー粒子間の摩擦により生ずる帯電性能が不安定になりやすい。更に、流動性を補うべく無機微粒子などの添加剤を加えた場合、凹部に添加剤が集中して溜まり、所望の流動性が得られ難くなるといった現像面での影響が大きくなる。
このようなカプセル型のトナーにおける帯電性改良といった点では、トナー表面の帯電部位として働く窒素量を規定するといった提案もされている(例えば特許文献4、5、6、7)。
しかしながら、上記提案ではトナー表面の窒素量を規定してはいるものの、全てにおいて着色剤由来のもので、X線光電子分光分析(ESCA)等により算出される窒素量も0.05〜1.3atomic%と少ないものであった。また、上記提案は、窒素量の規定がトナー表面とトナー内部との窒素量の比を算出しているものであり、必ずしもトナー表面に存在する窒素量と帯電特性の関係について述べられているものではなかった。
上述のように湿式法で作られるトナーの場合は、シャープメルト性を有するポリエステル樹脂の使用による低温定着性の向上が可能である。そこで、該トナーを、表面が平滑で真球形に近いカプセル型とし、耐熱保存性、現像性及び転写性の更なる向上を図ることが強く望まれる。
特開2006−154686号公報 特開2006−206848号公報 特開2006−226851号公報 特開2001−117264号公報 特開2003−295493号公報 特開2004−139003号公報 特開2005−099846号公報
本発明の目的は、上記カプセル型のトナー粒子を有するトナーにおいて、低温定着性、現像性、及び転写性が向上したトナーを提供することにある。
上記の目的は、下記の構成により達成する事が出来る。
すなわち、本発明は、結着樹脂(a)、着色剤、及びワックスを少なくとも含有するトナー母粒子(A)の表面に、樹脂(b)を含有する表面層(B)を有するカプセル型のトナー粒子を有するトナーであって、前記結着樹脂(a)は、ポリエステルを主成分とする樹脂であり、前記樹脂(b)は、少なくともジオール成分とジイソシアネート成分との反応物を含む樹脂であり、前記トナー粒子表面のX線光電子分光分析(ESCA)による窒素量(n)が2.0atomic%以上7.0atomic%未満であり、前記トナー粒子表面の平均粗さ(Ra)が1.0nm以上5.0nm未満であり、前記トナー粒子のフロー式粒子像測定装置により測定された平均円形度が0.970以上1.000未満であることを特徴とするトナーに関する。
本発明の好ましい形態によれば、溶解懸濁法によりトナー母粒子の表面に表面層を有するカプセル型トナーを得る事により、低温定着性と耐熱保存性の両立を達成する事が可能となる。また、本発明の好ましい態様によれば、トナー粒子が均一な表面性を有し、平均円形度の高いトナーを併せて提供することにより現像性、転写性に優れた可視画像を提供するに至った。
以下、本発明の好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
本発明のトナーは、結着樹脂(a)、着色剤、及びワックスを少なくとも含有するトナー母粒子(A)の表面に、樹脂(b)を含有する表面層(B)を有するカプセル型のトナー粒子を有するトナーであって、結着樹脂(a)は、ポリエステルを主成分とする樹脂であり、樹脂(b)は、少なくともジオール成分とジイソシアネート成分との反応物を含む樹脂であり、トナー粒子表面のX線光電子分光分析(ESCA)による窒素量(n)が2.0atomic%以上7.0atomic%未満であり、トナー粒子表面の平均粗さ(Ra)が1.0nm以上5.0nm未満であり、トナー粒子のフロー式粒子像測定装置により測定された平均円形度が0.970以上1.000未満であることを特徴とする。
本発明のトナーに用いられるトナー粒子表面のX線光電子分光分析(ESCA)による窒素量(n)は、2.0atomic%以上、7.0atomic%未満である。好ましくは2.5atomic%以上、7.0atomic%未満であり、より好ましくは2.5atomic%以上、6.5atomic%未満である。
X線光電子分光分析(以降、ESCAと称する)により測定されるトナー粒子表面の窒素量を、2.0atomic%以上、7.0atomic%未満とすることで、本発明のトナーは、定着性ばかりでなく、耐熱保存性、摩擦帯電性の安定化を達成することが可能となる。特にトナー粒子表面に帯電付与性の高い含窒素基が集中して存在することにより、トナー粒子間での摩擦帯電性能が飛躍的に向上すると共に、より安定なカプセル型のトナー粒子になる。
上記窒素量が2.0atomic%未満であると、本発明におけるカプセル型トナーを形成することが困難になる。従って、高温高湿環境下(例えば30℃/80%RH)や長期保存等においてトナー粒子が合一し易くなり、現像性の低下や画像上での白抜けといった画像欠陥を生じやすくなる。また、トナー粒子はチャージアップを生じやすくなり、結果として得られる可視画像の濃度低下を招き、またハーフトーン部での画像ムラといった
画像品質を著しく損ねる結果となり易い。
一方、上記窒素量が7.0atomic%以上であると、帯電量の低下を生じやすくなるため、非画像部でのカブリや現像器からのトナーのボタ落ちといった現象を招きやすくなる。また、樹脂(b)としての硬さ(溶融特性)が増す方向になるため、オンデマンド定着機や高速定着機を用いる場合において低温オフセットを生じやすくなるといった懸念がある。
本発明のトナーに用いられるトナー粒子表面の平均粗さ(Ra)は、1.0nm以上、5.0nm未満であり、好ましくは1.5nm以上、4.5nm未満であり、より好ましくは1.5nm以上、4.0nm未満である。
る。
また、本発明のトナーに用いられるトナー粒子のフロー式粒子像測定装置により測定された平均円形度は0.960以上、1.000未満であり、好ましくは0.965以上、0.990未満であり、より好ましくは0.965以上、0.985未満である。
上記トナー粒子表面の平均粗さおよび平均円形度は、現像性、転写性をより高める為に重要である。特に、上記カプセル型のトナー粒子においては、該平均粗さおよび平均円形度が上記トナー粒子表面の窒素量を規定することにより得られる帯電特性を損なうことなく、より現像性、転写性を高める上で重要である。
トナー粒子表面の平均粗さ(Ra)を1nm以上、5nm未満の範囲で平滑化することにより、トナー粒子同士の接触機会の均等化がはかられる。無機微粒子等をトナー粒子に添加した場合においても、凹部等に埋込まれることもない為、外添剤自身の機能性(流動性、帯電付与性など)が失われることなく、如何なく発揮され易い。
トナー粒子表面の平均粗さ(Ra)が5nm以上であると現像機内における攪拌部材等により受けるストレスから、表面層(B)の剥がれを生じたりすることで感光体部材等への融着や汚染を生ずる恐れがある。また、表面層の厚さの乱れを生じ易いことから、保存安定性が悪化しやすくなる。更に、補助剤としての外添剤微粒子等がトナー粒子表面に生じる凹部に埋込まれやすくなり、所望の帯電特性や、流動性が得られ難くなり易い。
一方、トナー粒子表面の平均粗さ(Ra)が1nm未満であるとトナー粒子の凹凸が小さすぎ、クリーニングブレードのめくれや、トナーのすり抜けと言ったクリーニング性能が著しく低下し好ましくない。
これらトナー粒子表面の平均粗さ(Ra)を1nm以上、5nm未満の範囲で平滑化する手段としては、例えば、後述するジオール成分とジイソシアネート成分の含有量をコントロールすることが挙げられる。樹脂(b)の成分であるジオール成分とジイソシアネート成分の含有量比をコントロールすることで表面層(B)の表面性状をコントロールすることが可能になることも本発明の特徴である。
また、一方で造粒後の乳化分散体を任意の温度で加熱処理することにより本発明にかかる所望の表面性状を得ることも可能である。
上記平均円形度を0.970以上1.000未満の範囲で高めて行くことで、トナー粒子間での接触点が少なくなり、離型効果が高まり、上記窒素量の範囲で帯電付与能が高くなった場合においても、トナー離れが安定に提供出来ることから常に高い転写特性を見出すことが可能となった。
トナー粒子の円形度が0.970未満であると、トナー粒子同士の接触点が増す事で転写特性が低下するばかりでなく、トナー粒子表面の平均粗さと同様に外添剤微粒子が凹部に埋込まれやすくなり所望の帯電特性や、流動性が得られ難くなるといった結果になる。
上記トナー粒子表面のESCAによる窒素量(n)が、2.0atomic%以上、7.0atomic%未満を達成する為に、表面層(B)が、トナー母粒子(A)に対し、1.0質量%以上15.0質量%未満であることが好ましい。上記窒素量は上記トナー粒
子表面の窒素量であり、表面層(B)の割合により該窒素量が大きく左右されると思われる。
表面層(B)の割合が、1.0質量%より小さい場合、カプセルの形状が不十分であり、前述の様な問題点を生じ易くなる。一方、表面層(B)の割合が、15.0質量%以上の場合は、定着時においても表面層(B)の性質を強く反映し、コアの特徴を発揮出来難くなり易い。さらに、トナー粒子の合一体が生じ易くなる事でトナー粒子の飛散、ボタ落ち等が悪化する恐れがある。
又、本発明における効果をいかんなく発揮する為には、上記表面層(B)がトナー母粒子(A)に対し、2.0質量%以上、12.0質量%未満が好ましく、2.5質量%以上10.0質量%未満がより好ましい。
更に上記窒素量を達成する手段として、樹脂(b)におけるジイソシアネート成分の含有量が20.0質量%以上40.0質量%未満の範囲で含有されていることが好ましい。
上記トナー粒子表面のESCAによる窒素量(n)は主にトナー粒子の表面層(B)中の窒素成分の含有量により左右されるものである。従って、表面層(B)を構成する樹脂(b)におけるジイソシアネート成分の含有量が特に重要である。
ジイソシアネート成分の含有量が20質量%未満であれば、上記窒素量(n)も2.0atomic%未満になる可能性が高く、トナー粒子の造粒性に大きく影響する。つまり、著しく造粒性が悪化し、粗粉の発生や、微粒子の合一等により現像性を損ねる結果となり易い。更にはトナー粒子の平均円形度や表面性状が急激に悪化してしまう恐れがあり、現像工程に於いて、帯電付与や流動性付与を目的とした無機微粒子をトナー粒子に添加した後、トナー表面での外添剤の埋没や遊離離脱等による耐久性の問題が懸念される。
一方、ジイソシアネート成分の含有量が40質量%以上含有されている場合には、上記窒素量(n)も7.0atomic%以上になりやすい。この場合、平均円形度や表面性状は比較的良好な状態で保持出来るが、急激な帯電量の低下を生じやすくなり、画像部へのトナー飛散やボタ落ちといった弊害を生じ易くなる。
又、一般的にジイソシアネート成分が多くなることでトナーは硬くなる傾向にあり、結果として表面層(B)の溶融特性が高くなり、低温オフセットを発生する要因となり易い。
本発明における効果を如何なく発揮する為に、樹脂(b)におけるジイソシアネート成分の含有量は、好ましくは23質量%以上、38質量%未満、より好ましくは25質量%以上、35質量%未満である。
上記樹脂(b)におけるジオール成分中に、少なくとも脂肪族ジオール成分を含有しており、該脂肪族ジオール成分の含有量が全ジオール成分に対し20質量%以上含有されていることが好ましい。該含有量は、好ましくは25質量%以上、より好ましくは30質量%以上である。
これにより、上記1nm以上、5nm未満のトナー粒子表面の平均粗さ(Ra)、および0.970以上、1.000未満のトナー粒子の平均円形度を達成することが可能となる。
特に、結着樹脂(a)のポリエステルを構成するジオール成分、及び、樹脂(b)におけるジオール成分が、共に脂肪族ジオールを含有することにより、結着樹脂(a)と樹脂(b)との親和性が増し、トナー粒子の表面平滑性を高めることが可能となる。更には、表面層(B)とトナー母粒子(A)の密着性が高まり安定なカプセル型のトナー形成が可能になることで、トナー一粒子あたりの円形度が高まる傾向にある。
次に、本発明に用いられる表面層(B)の構成について説明する。
表面層(B)は樹脂(b)を含有している。樹脂(b)は、溶剤に対する適度の親和性を有し、水分散性、粘度の調整、粒径の揃えやすさ等から、少なくともジオール成分とジイソシアネート成分との反応物を含む樹脂である。また、樹脂(b)は、ジオール成分と
ジイソシアネート成分がウレタン結合により形成された反応物を含む樹脂であることが好ましい。樹脂(b)は、ポリエステルを構成要素にもつポリウレタン樹脂を含むことが特に好ましい。
上記樹脂(b)に用いられるジオール成分としては、例えば、以下のものが挙げられる。
アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールなど);
アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等);
脂環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等);
上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物;及び
ポリラクトンジオール(ポリε−カプロラクトンジオール等)、ポリブタジエンジオール等。
上記したアルキレングリコールのアルキル部分は直鎖状であっても、分岐していてもよい。本発明に於いては分岐構造のアルキレングリコールも好ましく用いる事が出来る。これらのうち好ましいものは、酢酸エチルへの溶解性(親和性)を考えるとアルキル構造が好ましく、炭素数2〜12のアルキレングリコールを用いることが好ましい。
また、上記ジオール成分は、側鎖にカルボン酸基、またはスルホン酸基を持つジオール成分を含有していることが好ましい。
側鎖にカルボン酸基を有するジオール成分としてはジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロールペンタン酸等のジヒドロキシルカルボン酸類及びその金属塩を挙げることができる。
側鎖にスルホン酸基を有するジオール成分としてはスルホイソフタル酸、3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸及びその金属塩等を挙げることができる。
上記した側鎖にカルボン酸基、スルホン酸基、カルボン酸基の塩又はスルホン酸基の塩構造をもつジオール類はジオール成分とジイソシアネート成分との反応物を形成するモノマーのうち、10モル%以上50モル%以下、より好ましくは20モル%以上30モル%以下含まれていることが好ましい。
該ジオール類が10モル%より少ない場合には微粒子の分散性が悪くなり造粒性が著しく損なわれる場合がある。一方、50モル%より多い場合には、場合によってジオール成分とジイソシアネート成分との反応物が水系媒体中に溶解してしまい分散剤として十分な機能を果たせなる場合がある。
本発明においては、末端が水酸基であるポリエステルを好適なジオール成分として用いる事も出来る。
この時、末端が水酸基であるポリエステルの分子量(数平均分子量)は3000以下、より好ましくは2000以下である。
ポリエステルの分子量が上記以上大きくなると、イソシアネート末端の化合物との反応性が悪くなったり、ポリエステルの性質が強くなりすぎて酢酸エチルに可溶となってしまう等の問題を生じ易い。
又、上述したポリエステルはジオール成分とジイソシアネート成分との反応物を構成するモノマー中に於いて、1モル%以上10モル%以下、より好ましくは3モル%以上6モル%以下程度含有されている事が好ましい。
末端が水酸基であるポリエステルが10モル%より多く含有されている場合、ジオール成分とジイソシアネート成分との反応物が酢酸エチルに可溶となってしまう場合がある。
又、該ポリエステルが1モル%より少ないと、ジオール成分とジイソシアネート成分との反応物が熱的に固くなりすぎて定着性を阻害したり、結着樹脂との親和性が低下して表面層が形成され難い場合がある。
更には、樹脂(b)と結着樹脂(a)の親和性を高め、表面層(B)とトナー母粒子(A)との密着性を考えると上述した末端が水酸基であるポリエステルは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等で変性された、エーテル結合を有していても良い。
一方、樹脂(b)に用いられるジイソシアネート成分としては、例えば、以下のものが挙げられる。
炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ジイソシアネート、炭素数2〜18の脂肪族ジイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネート、炭素数8〜15の芳香族炭化水素ジイソシアネート及びこれらのジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物等)、並びにこれらの2種以上の混合物。
上記芳香族ジイソシアネートの具体例としては、以下のものが挙げられる。
1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製トリレンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)又はその混合物との縮合生成物〕等]。
上記脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、以下のものが挙げられる。
エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等の脂肪族イソシアネート。
上記脂環式ジイソシアネートの具体例としては、以下のものが挙げられる。
イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、2,6−ノルボルナンジイソシアネート。
上記芳香族炭化水素ジイソシアネートの具体例としては、以下のものが挙げられる。
m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)。
又、上記ジイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物等が挙げられる。
具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒド
ロカルビルホスフェート変性MDI等)、ウレタン変性TDI等のイソシアネートの変性物及びこれらの2種以上の混合物[例えば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。これらのうちで好ましいものは6〜15の芳香族ジイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ジイソシアネート、及び炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネートであり、特に好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、及びIPDIである。
更に本発明に於いては、上記したジイソシアネート成分に加えて、3官能以上のイソシアネート化合物を用いる事も出来る。上記した3官能以上のイソシアネート化合物としては例えば、ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート及びp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等が挙げられる。
上記樹脂(b)は上記ジオール成分とジイソシアネート成分との反応物からなる樹脂に加えて、アミノ化合物とイソシアネート化合物の反応物、所謂ウレア結合を持つ化合物も併用して用いる事が出来る。
本発明に用いる事の出来るアミンとしては例えば、ジアミン、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノヘキサン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジアミン、IPDA)、4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、アミノエチルエタノールアミン、ヒドラジン、ヒドラジン水和物、トリアミン、トリエチルアミン、ジエチレントリアミン及び1,8−ジアミノ−4−アミノメチルオクタンである。
更にはビニル系樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂を一部併用しても良い。
本発明においては低温もしくは軽圧力にて定着可能なトナーを達成するために、結着樹脂(a)は、ポリエステルを主成分とする樹脂である。ここで主成分とは結着樹脂の総量に対し50質量%以上をポリエステルが占めることを意味する。
この理由としてポリエステルの有するシャープメルト性が低温定着性に対し好適であること、カラートナーへ適用する場合、優れた混色性を発揮することが可能になるからである。
上記ポリエステルを構成するモノマー成分としては以下の物が挙げられる。
アルコール成分としては、好ましくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜6の脂肪族アルコールが挙げられる。
炭素数2〜8の脂肪族アルコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール等の直鎖系ジオール類が好ましいものとして挙げられる。
一方、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カルボン酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸等の脂肪族多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げられる。
カルボン酸成分は、帯電性の観点から、芳香族多価カルボン酸化合物が含有されていることが好ましく、その含有量は、カルボン酸成分中、30〜100モル%が好ましく、50〜100モル%がより好ましい。
また、原料モノマー中には、3価以上の多価アルコール及び/又は3価以上の多価カル
ボン酸化合物が含有されていてもよい。
更に本発明においては結着樹脂(a)の主成分であるポリエステルを構成する全ジオール成分中の50質量%以上が脂肪族ジオールであることが好ましい。
これは、以下の理由からである。
(1)前述の樹脂(b)において脂肪族ジオールがトナー粒子表面の平均粗さ(Ra)及び平均円形度を好適なものにするため。
(2)結着樹脂(a)にも脂肪族ジオールを用いることで、表面層(B)とトナー母粒子(A)の密着性が高まり、より安定なカプセル型のトナー構成を得ることが可能になるから。
上記脂肪族ジオールが50質量%未満であると、表面層(B)とトナー母粒子(A)の密着性が低下し、耐熱保存性が低下する傾向にある。
本発明において上記効果を更に高める為、上記脂肪族ジオールの好ましい量は、60質量%以上、より好ましくは70質量%以上である。
また、本発明のトナーに用いられる結着樹脂(a)は主成分である上記ポリエステル以外に、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステルとスチレンアクリルの混合樹脂、エポキシ樹脂等を含有していても構わない。
上記結着樹脂(a)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定されたピーク分子量が好ましくは8000以下であり、より好ましくは5500未満である。
更に、分子量10万以上の割合が好ましくは5.0%以下、より好ましくは1.0%以
下である。
ピーク分子量が8000以上の場合や、分子量10万以上の割合が5.0%を超える場合は、表面層樹脂の種類や量によっては定着性が著しく損なわれる場合がある。
また本発明においては、結着樹脂の分子量が1000以下の割合が10.0%以下、より好ましくは7.0%未満であることが、シャープメルト性を発現する上でも好ましい。
上記の様にトナーの分子量を調節する場合には、2種類以上の分子量を持つ結着樹脂を混合して用いても良い。
本発明のトナーに用いられるトナー母粒子(A)は、更に定着性を高めるために、結着樹脂、着色剤と共に、ワックスを含有する。
本発明に用いられるワックスとしては、例えば、以下のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量オレフィン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;脂肪族炭化水素系エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス;及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
本発明において特に好ましく用いられるワックスは、溶解懸濁において、ワックス分散液の作製のしやすさ、作製したトナー中への取り込みやすさ、定着時におけるトナーからの染み出し性、離型性から、エステルワックスが好ましい。
本発明においてエステルワックスとは、1分子中にエステル結合を少なくとも1つ有していればよく、天然ワックス、合成ワックスのいずれを用いてもよい。
合成エステルワックスとしては、例えば、長鎖直鎖飽和脂肪酸と長鎖直鎖飽和アルコー
ルから合成されるモノエステルワックスが挙げられる。長鎖直鎖飽和脂肪酸は一般式C2n+1COOHで表わされ、n=5〜28程度のものが好ましく用いられる。また長鎖直鎖飽和アルコールはC2n+1OHで表わされn=5〜28程度のものが好ましく用いられる。
ここで長鎖直鎖飽和脂肪酸の具体例としては、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ヘプタデカン酸、テトラデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラモン酸,ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸およびメリシン酸等が挙げられる。
一方、長鎖直鎖飽和アルコールの具体例としては、アミルアルコール、ヘキシールアルコール、ヘプチールアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、セリルアルコールおよびヘプタデカンノオール等が挙げられる。
また、1分子にエステル結合を2つ以上有するエステルワックスとしては、例えば、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオール-ビス-ステアレート、ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等が挙げられる。
また、天然エステルワックスの例としては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油、蜜ろう、ラノリン、カスターワックス、モンタンワックスおよびその誘導体等が挙げられる。
またその他の変性ワックスとしては、ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミド等)、ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミド等)、及びジアルキルケトン(ジステアリルケトン)等が挙げられる
上記ワックスは部分ケン化されていてもよい。
上記のうち、より好ましいワックスとしては、長鎖直鎖脂肪酸と長鎖直鎖飽和アルコールとによる合成エステルワックスもしくは、上記エステルを主成分とする天然ワックスである。
この理由は定かでないが、ワックスが直鎖状の構造を持つことにより、溶融状態での移動度が高くなるためであると思われる。すなわち、ワックスは定着時に結着樹脂であるポリエステルや表面層のジオールとジイソシアネートの反応物といった比較的極性の高い物質の間を通り抜けてトナー表層へ染み出ることが必要である。従って、このような極性の高い物質の間を通り抜けるには、ワックスは出きるだけ直鎖状の構造であることが有利に働いているものと思われる。
さらに、本発明においては上記した直鎖構造に加えてエステルがモノエステルであることがより好ましい。これも上述した理由と同様に、分岐した鎖にそれぞれエステルが結合しているようなバルキーな構造では、ポリエステルや本発明の表面層のような極性の高い物質を通り抜けて表面に染み出るのが困難な場合があると筆者らは推測している。
また本発明においては、必要に応じてエステルワックス以外の炭化水素系ワックスを併用することも好ましい形態の一つである。
上記エステルワックス以外の炭化水素系ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムおよびこれらの誘導体の如き石油系天然ワックス、フィッシャートロプッシュワックス、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等)の如き合成炭化水素、オゾケライト、セレシンの如き天然ワックスが挙げられる。
本発明において、トナー中に於けるワックスの含有量は、好ましくは5.0〜20.0
質量%、より好ましくは5.0〜15.0質量%である。5.0質量%より少ないと、トナーの離型性を保てなくなり、20.0質量%より多い場合は、トナー表面にワックスが露
出し易くなり、耐熱保存性の低下を招く恐れがある。
本発明においてワックスは、トナー粒子のDSC測定において、60℃以上90℃以下に最大吸熱ピークを有する様に選定されることが好ましい。最大吸熱ピークが60℃より低いと、トナー表面にワックスが露出し易くなり、耐熱保存性の低下を招く恐れがある。また最大吸熱ピークが90℃より高いと、定着時に適切にワックスが溶融せず低温定着性や耐オフセット性に劣る場合がある。
本発明のトナーに用いられる着色剤としては以下のものが挙げられる。
イエロー色に好適な着色剤としては、顔料或いは染料を用いることができる。具体的には、顔料としては、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,11,12、13、14、15、17、23、62、65、73、74、81、83、93、94、95、97、98、109、110、111、117、120、127、128、129、137、138、139、147、151、154、155、167、168、173、174、176、180、181、183、191、C.I.バットイエロー1,3,20。
染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントイエロー19、44、77、79、81、82、93、98、103、104、112、162。これらは単独或いは2種類以上を併用して用いることが可能である。
マゼンタ色に好適な着色剤としては、顔料或いは染料を用いることができる。具体的には、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,31,32,37,38,39,40,41,48,48;2、48;3、48;4、49,50,51,52,53,54,55,57,57;1、58,60,63,64,68,81,81;1、83,87,88,89,90,112,114,122,123,144、146,150,163,166、169、177、184,185,202,206,207,209,220、221、238、254;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35。
マゼンタ用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,52、58、63、81,82,83,84,100,109,111、121、122等、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27;C.I.ディスパースバイオレット1の如き油溶染料;C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40;C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28の如き塩基性染料。これらは単独或いは2種類以上を併用して用いることが可能である。
シアン色に好適な着色剤としては、顔料或いは染料を用いることができる。具体的には、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントブルー1、7、15、15;1、15;2、15;3、15;4、16、17、60、62、66;C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45。
染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントブルー25、36、60、70、93、95。これらは単独或いは2種類以上を併用して用いることが可能である
黒色の顔料としては、以下のものが挙げられる。ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、マグネタイト、フェライトの如き金属酸化物。
本発明においては着色剤として、極端に水への溶解度の高い染料、顔料を用いた場合、製造工程中に水中へ溶解し、造粒が乱れたり、所望の着色を得られなくなる可能性がある。
本発明においては、必要に応じて荷電制御剤を用いることができる。荷電制御剤は、トナー母粒子(A)に含まれていてもよいし、表面層(B)に含まれていても良い。
帯電制御剤としては、以下のものが挙げられる。ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、含金アゾ錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及びサリチル酸誘導体の金属塩。
具体的には、以下のものが挙げられる。ニグロシン系染料のボントロンN−03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX
VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基及び四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物。
本発明において、トナーの重量平均粒子径(D4)が3.0〜8.0μmであることが好ましい。現像器内にてトナーの入れ替わりが生じた時、トナーの粒子径の変動が少なくなると共に、現像部位からのボタ落ち等の部材汚染等が生じにくく、連続使用に於いても安定した現像性及び画像が得られやすいからである。
電子写真の高画質化に於いては一般的にトナー粒子径が小さい程、高解像で高画質の画像を得る事が可能と言われているが、逆に帯電特性等についてはチャージアップ等の傾向にあり、ガサツキ等の画像品質に関して不利な方向にある。
又、本発明の様なカプセル構造を有するトナーに於いては、トナーの重量平均粒子径が3.0μmよりも小さい場合、現像スリーブ等へのトナーフィルミングや、周辺部材へのトナーの融着を発生させ易くなる。更に、カプセル構造を構成し難くなり、異形なトナー粒子が増大したり、耐熱保存性が急激に悪化するといった問題も生じ易くなる。
特に、0.6〜2μmの所謂、超微粉トナーがより多く存在する場合には、規制部材周辺でのトナーパッキングが発生し易くなり、結果的に融着し易くなる。
逆に、トナーの重量平均粒子径(D4)が8.0μmよりも大きい場合には、ライン画像等を出力する場合に於いて飛び散りやボタ落ちを招き易くなり、細線再現性に劣る事となり易い。
本発明においては、上記トナー粒子を簡便に調製する手法として、以下の手法を好適に用いることができる。
すなわち、上記トナー粒子は、樹脂(b)を含有する微粒子を分散させた水系媒体中に、少なくとも結着樹脂(a)、着色剤及びワックスを有機媒体中に溶解又は分散させて得
られた溶解物又は分散物を分散させ、得られた分散液から溶媒を除去し乾燥することによって得られるトナー粒子であることが好ましい。また、水系媒体中及び/又は前記有機媒体中に3級アミン化合物を含有することが好ましい。上記調製方法においては、樹脂(b)を含有する微粒子がトナー組成物の液状物を懸濁させる際の分散剤としても機能することを狙いとしている。該調製方法を採用することにより、トナー表面への凝集工程等を必要とせず、より簡便な手法で本発明のカプセル型トナー粒子を調製することが出来る。
結着樹脂等を溶解させる有機媒体として使用出来る溶剤としては、酢酸エチル、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル等のエステル系溶剤、ジエチルエーテル等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサン等のケトン系溶剤が挙げられる。
ワックス、顔料についても有機溶剤中で分散された形態をとることが好ましい。即ち、予め湿式もしくは乾式で機械的に粉砕されたワックス、顔料を有機溶剤中に分散し、それぞれワックス分散液、顔料分散液を調製する。
ワックス、顔料についてはそれぞれの分散剤、樹脂等を添加することによっても分散性を上げることが出来る。これらは用いるワックス、顔料、結着樹脂、有機溶媒によっても異なるため、適宜選択し用いることが好ましい。
これら、樹脂分散液、ワックス分散液、顔料分散液、及び有機媒体を所望量配合し、分散させることで油相を作製することが出来る。
本発明に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用する事も出来る。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブ等)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)等が挙げられる。また、本発明に用いる水系媒体中に、上記油相に用いる有機溶剤を適量混ぜておくことも好ましい方法である。これは造粒中の液滴安定性を高め、また水系媒体に油相をより懸濁しやすくする効果があると思われる。
水系媒体中及び/又は前記有機媒体中に含有させる3級アミン化合物としては、トリエチルアミンが挙げられる。該3級アミン化合物を用いることで造粒中の液滴安定性を高める効果を得ることが可能となる。該3級アミン化合物の含有量は固形分に対して0.5〜0.8質量%であることが好ましい。尚、該3級アミン化合物は単独或いは2種類以上を併用して用いることが可能である。
本発明において、水系媒体中に樹脂(b)を含有する微粒子を分散させることが好ましい。樹脂(b)を含有する微粒子は、次工程での油相の安定性、トナー母粒子(A)のカプセル化にあわせ所望量配合して用いる。
水系媒体中には、公知の界面活性剤、分散剤、分散安定剤、水溶性ポリマー、又はカルボキシメチルセルロースナトリウムのような粘度調整剤等を添加することも出来る。
主だった界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤等が挙げられる。これらは、トナー粒子形成の際の極性に併せて任意に選択可能である。
アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等のアニオン界面活性剤;アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等のアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩
、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等の四級アンモニウム塩型のカチオンイオン界面活性剤;脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤;アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
上記分散剤としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、或いはアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等の水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体;ビニルアルコール、又はビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等のビニルアルコールとのエ一テル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等の、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド或いはこれらのメチロール化合物;アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等の酸クロライド類;ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等の窒素原子、又はその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体;ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等のポリオキシエチレン類;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類等が挙げられる。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとする事も出来るが、溶解、洗浄などにより除去する方がトナーの帯電面から好ましい。
本発明においては、より好ましい分散状態を維持する上で固体の分散安定剤を使用しても構わない。本発明において、分散安定剤を使用するのは次の理由による。即ち、トナーの主成分である結着樹脂が溶解した有機媒体は高粘度のものである。よって、高剪断力で有機媒体を微細に分散して形成された油滴の周囲を分散安定剤が囲み、油滴同士が再凝集するのを防ぎ、安定化させる為である。
分散安定剤としては、無機分散安定剤、及び有機分散安定剤が使用出来、無機分散安定剤の場合は、分散後に粒子表面上に付着した状態でトナー粒子が造粒されるので溶媒と親和性がない塩酸等の酸類によって除去が出来るものが好ましい。例えば、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、炭化水素ナトリウム、炭化水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ヒドロキシアパタイト、三リン酸カルシウム等が使用出来る。
トナー粒子の調製時に用いられる分散方法は特に制約されず、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波等の汎用装置が使用可能であるが、分散粒径を2〜20μm程度にする為には高速せん断式が好ましい。
回転羽根を有する攪拌装置としては、特に制約はなく、乳化機、分散機として汎用のものであれば使用可能である。
例えば、ウルトラタラックス(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業(株)製)、エバラマイルダー(荏原製作所(株)製
)、TKホモミックラインフロー(特殊機化工業(株)製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機(株)製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工(株)製)等の連続式乳化機、クレアミックス(エムテクニック社製) 、フィルミックス(特殊機化工業(株)製)等のバッチ式、若しくは連続両用乳化機等が挙げられる。
高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定されないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは3000〜20000rpmである。
分散時間としてはバッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、10〜150℃(加圧下)、好ましくは10〜100℃である。
得られた乳化分散体から有機溶媒を除去する為には、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用する事が出来る。
或いは、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧し、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー粒子を形成し、併せて水系分散剤を蒸発除去する事も可能である。
その場合、乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。
スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどの短時間の処理でも十分に目的とする品質が得られる。
乳化分散時の粒度分布が広く、その粒度分布を保って洗浄、乾燥処理が行われた場合、所望の粒度分布に分級して粒度分布を整える事が出来る。
用いた分散剤等は得られた分散液から出来るだけ取り除く事が好ましいが、より好ましくは分級操作と同時に行うのが好ましい。
前述の如く樹脂(b)を構成するジオール成分中、及び結着樹脂(a)のポリエステル
を構成するジオール成分中に脂肪族ジオール成分を含有することにより、トナー粒子の平均円形度の向上、及び表面平滑性の向上を図ることが可能である。一方、上記トナー粒子の調製方法においては、有機溶媒を除去した後、更に加熱工程を設けることも可能である。従って、該加熱工程を設けることで、トナー粒子表面の平滑化、及びトナー粒子の球形度の調節を実施することも可能である。
また、調製方法において分級操作を行うことも可能である。分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除く事も含まれる。勿論乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行っても良いが、液体中で行う事が効率の面で好ましい。得られた不要の微粒子、又は粗粒子は再び溶解工程に戻して粒子の形成に用いる事が出きる。その際微粒子、又は粗粒子はウェットの状態でも構わない。
本発明のトナーは、トナーの流動性、現像性、及び帯電性を補助する為の外添剤として、無機微粒子を好ましく用いる事が出来る。
無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmである事が好ましく、5nm〜500nmである事がより好ましい。又、無機微粒子のBET法による比表面積は、20〜500m/gである事が好ましい。
無機微粒子の使用割合は、トナー粒子100質量部に対して0.01〜5質量部である事が好ましく、0.01〜2.0質量部である事がより好ましい。無機微粒子は単独、若しくは複数種を併用し用いても何ら構わない。
無機微粒子の具体例としては、以下のものが挙げられる。
シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケ
イ素、窒化ケイ素。
上記外添剤は、高湿度下の流動特性や帯電特性の悪化防止のために、表面処理剤を用いて疎水性を上げることが好ましい。
表面処理剤としては、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等が挙げられる。
また、本発明のトナーは、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去する為の外添剤(クリーニング性向上剤)として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、高分子系微粒子などの有機微粒子、ポリメチルメタクリレート微粒子又はポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合等によって製造されたポリマー微粒子、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンの如き重合体の粒子等を挙げる事が出来る。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
本発明のトナーを二成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中の磁性キャリアとトナーの割合は、磁性キャリア100質量部に対してトナー1〜10質量部が好ましい。磁性キャリアとしては、平均粒子径20〜200μmの鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリア等、従来から公知のものが使用出来る。
本発明のトナーの各種物性の測定法について以下に説明する。
<トナー粒子表面の窒素量(n)の測定方法>
トナー粒子表面の窒素量(n)は、X線光電子分光分析(ESCA)による表面組成分析を行い算出した。ESCAの装置及び測定条件は、下記の通りである。
使用装置:PHI社(Physical Electronics Industries, INC.)製 Quantum 2000 Scanning ESCA Microprobe
分析方法:ナロー分析
測定条件:X線源 :N(50μ12.5W15KV)
光電子Angle :45°
Pass Energy:46.95eV
測定範囲 :φ50μm
測定時間 :15〜30分

以上の条件により測定されたN元素のピーク強度から、PHI社提供の相対感度因子を用いて表面原子濃度(原子%)を算出した。
<トナー粒子表面の平均粗さ(Ra)の測定方法>
トナー粒子表面の平均粗さ(Ra)は、走査型プローブ顕微鏡を用いて測定した。
以下に、測定条件及び測定方法を示す。

・プローブステーション:SPI3800N(セイコーインスツルメンツ(株)製)
・測定ユニット :SPA400
・測定モード :DFM(共振モード)形状像
・カンチレバー :SI−DF40P
・解像度 :Xデータ数 256
:Yデータ数 128

本発明においては、トナー粒子表面の1μm四方のエリアを測定した。測定するエリアは、走査型プローブ顕微鏡で測定されるトナー粒子表面の、中央部の1μm四方のエリアとした。測定するトナー粒子は、後述コールターカウンター法で測定される重量平均粒子径(D4)に等しい粒径のトナー粒子をランダムに選択した。測定されたデータは、2次補正を行った。異なるトナー粒子を5個以上測定し、得られたデータの平均値を算出して、トナー粒子表面の平均粗さ(Ra)とした。
上記のようにして求めた平均粗さ(Ra)は、JIS B0601で定義されている中心線平均粗さRaを、測定面に対して適用できるよう三次元に拡張したものであり、次式によって算出されるものである。
Figure 2009015212
F(X,Y):全測定データの示す面
:指定面が理想的にフラットであると仮定したときの面積
:指定面内のZデータ(指定面に対して垂直方向のデータ)の平均値
指定面とは、本発明においては1μm四方の測定エリアを意味する。
トナー粒子に外添剤が外添されているトナーにおいて、トナー粒子表面を、走査型プローブ顕微鏡を用いて測定する場合は外添剤を取り除く必要がある。具体的な方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
1)トナー粒子45mgをサンプル瓶に入れ、メタノールを10ml加える。
2)超音波洗浄機で1分間試料を分散させて外添剤を分離させる。
3)吸引ろ過(10μmメンブランフィルター)してトナー粒子と外添剤を分離する。磁性体を含むトナーの場合は、磁石をサンプル瓶の底にあててトナー粒子を固定して上澄み液だけ分離させても構わない。
4)上記2)、3)を計3回行い、得られたトナー粒子は真空乾燥機を用い、室温で十分に乾燥する。
外添剤を取り除いたトナー粒子を走査型電子顕微鏡で観察し、外添剤が取り除かれたことを確認した後、走査型プローブ顕微鏡でトナー粒子の表面観察をすることができる。外添剤が十分に取り除かれていない場合には、外添剤が十分に取り除かれるまで上記2)、3)を繰り返し行った後に走査型プローブ顕微鏡でのトナー粒子の表面観察を行う。
また、上記2)、3)に代わる外添剤を取り除く他の方法としては、アルカリで外添剤を溶解させる方法が挙げられる。アルカリとしては水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
<トナー粒子の平均円形度の測定方法>
トナー粒子の平均円形度は、トナー粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いるものである。トナー粒子の平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定・解析条件で測定した。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は512×512の画像処理解像度(一画素あたり0.37×0.37μm)で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積や
周囲長等が計測される。
次に、各粒子像の投影面積Sと周囲長Lを求める。上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円相当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度は、円相当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。

円形度C=2×(π×S)1/2/L

粒子像が真円形の時に円形度は1.000になり、粒子像の外周の凹凸の程度が大きくなるほど円形度は小さい値になる。
各粒子の円形度を算出後、円形度0.2〜1.0の範囲を800分割し、測定粒子数を用いて平均円形度の算出を行う。
具体的な測定方法としては、イオン交換水20mlに、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.02g加えた後、測定試料0.02gを加え、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散機(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製など)を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とした。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却した。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した上記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。上記手順に従い調製した分散液を上記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測して、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径2.00μm以上、200.00μm以下に限定し、トナーの平均円形度を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えばDuke Scientific社製5200Aをイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行った。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用し、解析粒子径を円相当径2.00μm以上、200.00μm以下に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
<トナー粒子の重量平均粒子径(D4)の測定方法>
トナー粒子の重量平均粒子径(D4)は、コールターカウンターのマルチサイザーII(コールター社製)を用い、該装置の操作マニュアルに従い測定した。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製したが、ISTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)を電解液として使用出来る。
測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加えた。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行った。該分散処理された試料懸濁電解液を、100μmアパーチャーを装備した上記装置に供し、粒径2.00乃至40.30μmのトナー粒子の体積及び個数を各チャンネルごとに測定して、トナーの体積分布と個数分布とを算出した。該トナー粒子の体積分布から求めた重量基準のトナー粒子の重量平均粒子径(D4)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求めた。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32.00〜40.30μmの13チャンネルを用いた。
<樹脂等のテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による分子量分布、ピーク分子量、及び数平均分子量の測定方法>
樹脂等のテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による分子量分布、ピーク分子量、及び数平均分子量は、次の条件で測定した。
測定試料は以下の様にして作成する。
試料(樹脂等)とTHFとを約0.5〜5mg/ml(約5mg/ml)の濃度で混合し、室温にて数時間(5〜6時間)放置した後、充分に振とうしTHFと試料を試料の合一体がなくなるまで良く混ぜた。更に、室温にて12時間以上(24時間)静置した。この時、試料とTHFの混合開始時点から、静置終了の時点までの時間が24時間以上となる様にした。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45〜0.5μm、マイショリディスクH−25−2 [東ソー社製]、エキクロディスク25CR [ゲルマン サイエンスジャパン社製]が好ましく利用出来る)を通過させたものをGPCの試料とした。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度に於けるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.5〜5mg/mlに調整した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定した。
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical Co.製或いは東洋ソーダ工業社製の分子量が6×10、2.1×10、4.0×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2.0×10、4.48×10のものを用いた。又、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。 尚、カラムとしては、1×10〜2×10の分子量領域を適確に測定する為に、市販のポリスチレンゲルカラムを複数組合せて用いた。本発明における、GPCの測定条件は以下の通りである。

[GPC測定条件]
装 置 :LC−GPC 150C(ウォーターズ社製)
カラム :KF801,802,803,804,805,806,807(ショウデックス製)の7連
カラム温度 :40℃
移動相 :THF(テトラヒドロフラン)
<トナー粒子、ワックス等の最大吸熱ピーク温度及び融点の測定方法>
トナー粒子、ワックスの最大吸熱ピーク温度は、DSC−7(パーキンエルマー社製)を用い、ASTM(D3418−82)に準じ、下記条件にて測定した。

温度曲線:昇温I (30℃〜200℃、昇温速度10℃/min)
降温I (200℃〜30℃、降温速度10℃/min)
昇温II(30℃〜200℃、昇温速度10℃/min)

測定試料は5mgを精密に秤量した。それをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定範囲30℃以上200℃以下の間で、昇温速度10℃/minで、常温常湿下(23℃/50%RH)で測定を行った。
最大吸熱ピーク温度は、昇温IIの過程でのピークの中で、吸熱が最も大きいピークのトップとなる温度とした。尚、融点は、上記最大吸熱ピーク温度と同じ値とした。
以下、実施例にて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は何らこれに制約されるもの
ではない。尚、以下の配合における部数は特に説明が無い場合は質量部である。
(樹脂Aの製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に1,2-プロピレングリコール70
0部、テレフタル酸ジメチルエステル716部、アジピン酸180部、および縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を入れ、180℃で空気還流下に生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。
次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素還流下に生成するプロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に反応させ、軟化点が、150℃になった時点で取り出した。回収されたプロピレングリコールは316部であった。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕、微粒子化し樹脂Aを得た。
(樹脂Bの製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に1,2-プロピレングリコール55
7部、テレフタル酸ジメチルエステル569部、アジピン酸184部、および縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を入れ、180℃で空気還流下に生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。
次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素還流下に生成するプロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に反応させ、プロピレングリコールを175部回収した。次いで180℃まで冷却し、無水トリメリット酸121部を加え、常圧密閉下で2時間反応後、220℃常圧で反応させ軟化点が180℃になった時点で取り出し室温まで冷却後、粉砕、微粒子化し樹脂Bを得た。
(樹脂Cの合成方法)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中にビスフェノールA・エチレンオキサイド(EO)2モル付加物345部、イソフタル酸168部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ常圧で8時間反応し、更に10〜15mmHgの減圧下で5時間反応した後、110℃まで冷却し、トルエン中にてイソホロンジイソシアネート20部を入れ110℃で5時間反応を行った。
次いで減圧下で脱溶剤し、反応容器から取り出した。室温まで冷却した後、粉砕微粒子化しウレタン変性ポリエステル樹脂である樹脂Cを得た。
(樹脂Dの合成方法)
ビスフェノールA・エチレンオキサイド(EO)2モル付加物670部、テレフタル酸ジメチルエステル210部、を常圧下において200℃、8時間重合し、更に10〜15mmHgの減圧下で5時間反応した後、150℃まで冷却し、これに無水フタル酸20部を加え2時間反応を行った。
脱溶剤後、反応容器から取り出し、粉砕微粒子化して変性されていないポリエステル樹脂である樹脂Dを得た。
(樹脂Eの合成方法)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中にスチレン229部、n−ブチルアクリレート231部、アクリル酸14部、2-ブタノン(溶媒)50部を入れ、更に重合開
始剤として2,2-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)8部を溶解し、60℃で8時間重合を行い、重合性単量体組成物を調製した。150℃まで昇温させ減圧下で脱溶剤し、反応容器から取り出した。室温まで冷却した後、粉砕微粒子化し、線形ビニル樹脂である樹脂Eを得た。
(ワックス分散液1の調製)
・カルナバワックス(融点72℃) 50質量部
・ワックス分散媒体(I) 30質量部
・酢酸エチル 420質量部
温度計、攪拌羽根付きの反応容器内に上記原料を投入し、系内を78℃に加熱することで十分に溶解させた。
次いで、系内を50rpmで緩やかに攪拌しながら1時間かけ30℃まで徐々に冷却し、ワックスを微粒子状に晶析させた後、ビーズミルで湿式粉砕しワックス分散液1を得た。
尚、上記ワックス分散媒体は、下記製造方法により得られたものである。
[ワックス分散媒体(I)の製造方法]
温度計及び撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン600質量部、最大吸熱ピーク温度が110℃の低密度ポリエチレン120質量部を入れ充分溶解し、窒素置換を行った。その後、スチレン1992質量部、アクリロニトリル168質量部、マレイン酸モノブチル240質量部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート78質量部及びキシレン455質量部の混合溶液を175℃で3時間かけて滴下し、さらにこの温度で30分間保持して重合を行った。次いで脱溶剤を行い、グラフト反応物であるワックス分散媒体(I)を得た。
(ワックス分散液2の調製)
・パラフィンワックス(融点75℃) 50質量部
・ワックス分散媒体(I) 30質量部
・酢酸エチル 420質量部
温度系、攪拌羽根突きの反応容器内に上記原料を投入し、ワックス分散液1と同様の工程からワックス分散液2を得た。
(着色剤分散液1の調製)
・樹脂A 22.5質量部
・銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 22.5質量部
・酢酸エチル 55.0質量部
上記原料を1mmのガラスビーズ10質量部とともに耐熱性のガラス容器に投入し、ペイントシェーカーにて5時間分散を行い、着色剤分散液1を得た。
(着色剤分散液2の調製)
・樹脂B 22.5質量部
・銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 22.5質量部
・酢酸エチル 55.0質量部
上記物質を1mmのガラスビーズ10質量部とともに耐熱性のガラス容器に投入し、ペイントシェーカーにて5時間分散を行い、着色剤分散液2を得た。
(液状トナー組成物1の調製)
・樹脂A 68.0質量部
・樹脂C 17.0質量部
・着色剤分散液1 20.0質量部
・ワックス分散液1 50.0質量部
・酢酸エチル 50.0質量部
・トリエチルアミン 0.55質量部
上記を、ビーカーに投入し、ディスパー分散機(特殊機化社製)にて2000rpmで3分間攪拌し、充分溶解させ液状トナー組成物1を調製した。分散液を顕微鏡で確認したところ、顔料及びワックスの分散性は良好であった。
(液状トナー組成物2の調製]
・樹脂B 50.0質量部
・樹脂D 45.0質量部
・着色剤分散液1 20.0質量部
・ワックス分散液1 50.0質量部
・酢酸エチル 50.0質量部
・トリエチルアミン 0.55質量部
上記を、ビーカーに投入し、ディスパー分散機(特殊機化社製)にて2000rpmで3分間攪拌し、充分溶解させ液状トナー組成物2を調製した。分散液を顕微鏡で確認したところ、顔料及びワックスの分散性は良好であった。
(液状トナー組成物3の調製)
・樹脂A 68.0質量部
・樹脂D 17.0質量部
・着色剤分散液2 20.0質量部
・ワックス分散液1 50.0質量部
・酢酸エチル 50.0質量部
・トリエチルアミン 0.55質量部
上記を、ビーカーに投入し、ディスパー分散機(特殊機化社製)にて2000rpmで3分間攪拌し、充分溶解させ液状トナー組成物3を調製した。分散液を顕微鏡で確認したところ、顔料及びワックスの分散性は良好であった。
(液状トナー組成物4の調製)
・樹脂A 17.0質量部
・樹脂C 68.0質量部
・着色剤分散液1 20.0質量部
・ワックス分散液2 50.0質量部
・酢酸エチル 50.0質量部
・トリエチルアミン 0.55質量部
上記を、ビーカーに投入し、ディスパー分散機(特殊機化社製)にて2000rpmで3分間攪拌し、充分溶解させ液状トナー組成物4を調製した。分散液を顕微鏡で確認したところ、顔料及びワックスの分散性は良好であった。
(液状トナー組成物5の調製)
・樹脂E 85.0質量部
・着色剤分散液1 20.0質量部
・ワックス分散液1 50.0質量部
・酢酸エチル 50.0質量部
・トリエチルアミン 0.55質量部
上記を、ビーカーに投入し、ディスパー分散機(特殊機化社製)にて2000rpmで3分間攪拌し、充分溶解させ液状トナー組成物5を調製した。分散液を顕微鏡で確認したところ、顔料及びワックスの分散性は良好であった。
(液状トナー組成物6の調製)
・樹脂C 85.0質量部
・着色剤分散液1 20.0質量部
・ワックス分散液1 50.0質量部
・酢酸エチル 50.0質量部
・トリエチルアミン 0.55質量部
上記を、ビーカーに投入し、ディスパー分散機(特殊機化社製)にて2000rpmで3分間攪拌し、充分溶解させ液状トナー組成物6を調製した。分散液を顕微鏡で確認した
ところ、顔料及びワックスの分散性は良好であった。
(樹脂微粒子分散液1の調製)
・1,4−ブタンジオールと、テレフタル酸の混合物(モル比1:1)から得られた、数平均分子量約2000のポリエステルジオール 250.0質量部
・1,2−プロピレングリコール 9.0質量部

・ジメチロールプロパン酸 80.0質量部
・3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸
5.0質量部
・アセトン 500.0質量部
攪拌棒、温度計をセットした反応容器中に上記原料を仕込み、60℃で1時間反応させ、次いで、イソホロンジイソシアネート200.0質量部を添加し、60℃で10時間反応させ冷却し反応物を得た。上記反応物をイオン交換水1000質量部に500rpmで攪拌しながら滴下乳化し、微粒子分散液を調製した。更に10%アンモニア水100質量部にトリエチルアミン50質量部を溶解させた水溶液を投入し、50℃で4時間反応させることにより伸長反応を行った。更にイオン交換水を固形分20質量%になるまで添加し樹脂微粒子分散液1を得た。
(樹脂微粒子分散液2の調製)
・1,4−ブタンジオールとアジピン酸の混合物(モル比1:1)から得られた、数平均分子量約1000のポリエステルジオール 250.0質量部
・1,2−プロピレングリコール 10.0質量部

・ジメチロールプロパン酸 130.0質量部
・3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸
10.0質量部
・アセトン 1000.0質量部
攪拌棒、温度計をセットした反応容器中に上記原料を仕込み、60℃で1時間反応させ、次いで、イソホロンジイソシアネート250.0質量部を添加し、60℃で10時間反応させ冷却し反応物を得た。上記反応物をイオン交換水1000質量部に500rpmで攪拌しながら滴下乳化し、微粒子分散液を調製した。更に10%アンモニア水100質量部にトリエチルアミン60質量部を溶解させた水溶液を投入し、50℃で4時間反応させることにより伸長反応を行った。更にイオン交換水を固形分20質量%になるまで添加し樹脂微粒子分散液2を得た。
(樹脂微粒子分散液3の調製)
樹脂微粒子分散液2の調製において、イソホロンジイソシアネートを120.0質量部添加する以外は同様にして樹脂微粒子分散液3を得た。
(樹脂微粒子分散液4の調製)
・1,2−プロピレングリコール、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールの40:50:10モル比における混合物と、テレフタル酸、イソフタル酸の等モル混合物から得られた、数平均分子量約2000のポリエステルジオール 90.0質量

・ビスフェノールA・EO(2モル付加物) 60.0質量部

・ジメチロールプロピオン酸 85.0質量部
・アセトン 1000.0質量部
攪拌棒、温度計をセットした反応容器中に上記原料を仕込み、60℃で1時間反応させ
、次いで、イソホロンジイソシアネート130.0質量部を添加し、60℃で10時間反応させ冷却し反応物を得た。上記反応物をイオン交換水1000質量部に500rpmで攪拌しながら滴下乳化し、微粒子分散液を調製した。更に10%アンモニア水100質量部にトリエチルアミン60質量部を溶解させた水溶液を投入し、50℃で4時間反応させることにより伸長反応を行った。更にイオン交換水を固形分20質量%になるまで添加し樹脂微粒子分散液4を得た。
(樹脂微粒子分散液5の調製)
・1,2−プロピレングリコール、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールの40:50:10モル比における混合物と、テレフタル酸、イソフタル酸の等モル混合物から得られた、数平均分子量約2000のポリエステルジオール 24.0質量部・ビスフェノールA・EO(2モル付加物) 60.0質量部

・ジメチロールプロピオン酸 85.0質量部
・アセトン 1000.0質量部
攪拌棒、温度計をセットした反応容器中に上記原料を仕込み、60℃で1時間反応させ、次いで、イソホロンジイソシアネート100.0質量部を添加し、60℃で10時間反応させ冷却し反応物を得た。上記反応物をイオン交換水1000質量部に500rpmで攪拌しながら滴下乳化し、微粒子分散液を調製した。更に10%アンモニア水100質量部にトリエチルアミン60質量部を溶解させた水溶液を投入し、50℃で4時間反応させることにより伸長反応を行った。更にイオン交換水を固形分20質量%になるまで添加し樹脂微粒子分散液5を得た。
(樹脂微粒子分散液6の調製)
・1,4−ブタンジオールとアジピン酸の混合物(モル比1:1)から得られた、数平均分子量約1000のポリエステルジオール 150.0質量部
・ジメチロールプロピオン酸 40.0質量部
・アセトン 1000.0質量部
攪拌棒、温度計をセットした反応容器中に上記原料を仕込み、60℃で1時間反応させ、次いで、イソホロンジイソシアネート100.0質量部を添加し、60℃で10時間反応させ冷却し反応物を得た。上記反応物をイオン交換水1000質量部に500rpmで攪拌しながら滴下乳化し、微粒子分散液を調製した。更に10%アンモニア水100質量部にトリエチルアミン60質量部を溶解させた水溶液を投入し、50℃で4時間反応させることにより伸長反応を行った。更にイオン交換水を固形分20質量%になるまで添加し樹脂微粒子分散液6を得た。
(樹脂微粒子分散液7の調製)
・1,2−プロピレングリコール、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールの40:50:10モル比における混合物と、テレフタル酸、イソフタル酸の等モル混合物から得られた、数平均分子量約2000のポリエステルジオール 30.0質量部・ビスフェノールA・EO(2モル付加物) 150.0質量部

・ジメチロールプロピオン酸 15.0質量部
・アセトン 1000.0質量部

攪拌棒、温度計をセットした反応容器中に上記原料を仕込み、60℃で1時間反応させ、次いで、イソホロンジイソシアネート200.0質量部を添加し、60℃で10時間反応させ冷却し反応物を得た。上記反応物をイオン交換水1000質量部に500rpmで攪拌しながら滴下乳化し、微粒子分散液を調製した。更に10%アンモニア水100質量部にトリエチルアミン10質量部を溶解させた水溶液を投入し、50℃で4時間反応させ
ることにより伸長反応を行った。更にイオン交換水を固形分20質量%になるまで添加し樹脂微粒子分散液7を得た。
(樹脂微粒子分散液8の調製)
樹脂微粒子分散液1の調製において、イソホロンジイソシアネートを50.0質量部添加する以外は同様にして樹脂微粒子分散液8を得た。
(樹脂微粒子分散液9の調製)
樹脂微粒子分散液1の調製において、イソホロンジイソシアネートを285.0質量部添加する以外は同様にして樹脂微粒子分散液9を得た。
(樹脂微粒子分散液10の調製)
・1,4−ブタンジオールとアジピン酸の混合物(モル比1:1)から得られた、数平均分子量約1000のポリエステルジオール 10.0質量部
・ビスフェノールA・EO(2モル付加物) 60.0質量部
・ジメチロールプロピオン酸 120.0質量部
・アセトン 1000.0質量部
攪拌棒、温度計をセットした反応容器中に上記原料を仕込み、60℃で1時間反応させ、次いで、イソホロンジイソシアネート100.0質量部を添加し、60℃で10時間反応させ冷却し反応物を得た。上記反応物をイオン交換水1000質量部に500rpmで攪拌しながら滴下乳化し、微粒子分散液を調製した。更に10%アンモニア水100質量部にトリエチルアミン10質量部を溶解させた水溶液を投入し、50℃で4時間反応させることにより伸長反応を行った。更にイオン交換水を固形分20質量%になるまで添加し樹脂微粒子分散液10を得た。
(無機微粒子分散液1の調製)
イオン交換水700gに0.1M−NaPO水溶液500gを投入し60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて12,000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl水溶液75gを徐々に添加し、Ca(POを含む無機微粒子分散液1を得た。
<実施例1>
(乳化〜造粒〜脱溶剤工程)
容器に下記を投入し、TKホモミキサー(特殊機化社製)にて5000rpmで1分攪拌し、水相を調製した。
・イオン交換水 255.0.質量部
・樹脂微粒子分散液1 15.0質量部
・カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0質量部
・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの50%水溶液 25.0質量部
・酢酸エチル 30.0質量部
次に、TKホモミキサーの回転数を10000rpmまで上げ、前記[液状トナー組成物1]200.0質量部を投入し2分間攪拌を続け、懸濁させた。
更に、容器に攪拌羽をセットし、200rpmで攪拌しながら系内を35℃に昇温し、且つ500mmHgに減圧した状態で5時間かけて酢酸エチルを留去し、樹脂分散液(D1)を得た。
(洗浄〜乾燥工程)
上記の樹脂分散液(D1)を濾過し、イオン交換水500質量部にリスラリーした後、系内を攪拌して塩酸を系内がPH4になるまで加えて、5分間攪拌した。
再度上記のスラリーを濾過後、イオン交換水200質量部を添加し、5分間攪拌する操
作を3回繰り返す事で、系内に残存した有機残留物を除去し、トナーの濾過ケーキを得た。
該濾過ケーキを温風乾燥機にて40℃で20時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩った後、平均粒径5.6μmの[トナー粒子1]を得た。また、トナー粒子1に於ける表面層(B)はトナー母粒子(A)に対し、7.5質量%であった。さらに、トナー粒子表面のX線光電子分光分析(ESCA)の窒素量(n)を測定したところ、6.1atomic%であった。トナー粒子1の物性を表1に示す。
<トナー1の調製>
得られた[トナー粒子1]100質量部に対して、疎水化処理した平均粒径20nmの疎水性シリカを1.0質量部、平均粒径110nmの単分散シリカを1.5質量部添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山)にて外添混合し、トナー1を得た。
<二成分現像剤1の調製>
上記[トナー1]8質量部とシリコーン被覆された平均粒径35μmのフェライトキャリア92質量部を混合してなる二成分現像剤1を調製した。
上記二成分現像剤について、下記に示す電子写真プロセス条件に変更可能な改造を施したカラーレーザーコピア(CLC5000:キヤノン社製、図1参照)を用いて、以下の画像評価試験を実施した。尚、試験用紙としては、CLC推奨紙であるカラーレーザーコピア用紙:A4(キヤノン販売社製)を用いた。また、下記において特に説明がない場合、常温常湿度環境下(23℃/60%RH)で測定を実施した。結果を表2に示す。
(1)画像濃度変動(初期及び10万枚耐久出力後)
図3に示す画像パターンの画出しを、低温低湿環境下(20℃/10%RH)及び高温高湿環境下(30℃/80%RH)で行い、初期及び10万枚後の画像濃度を測定した。
尚、上記画像濃度は5点(図中[1]〜[5])の平均値とし、画像濃度はX−Riteカラー反射濃度計(X−rite 500 Series;X−Rite社)で測定した。初期の画像濃度値、と初期から10万枚画出し後の画像濃度との差を変動幅とし、下記A〜Dで表した。変動幅については両環境を比較し悪い(大きい)値を採用した。
(評価基準)
A:変動幅0 以上、0.1未満(画像濃度変動なし)
B:変動幅0.1以上、0.2未満(実用上問題ないレベル)
C:変動幅0.2以上、0.3未満(変動幅が目視確認でき、若干問題となるレベル)
D:変動幅0.3以上 (実用上問題となるレベル)
(2)転写効率(転写特性)
常温常湿度環境下(23℃/60%RH)で、感光体上のトナー載量が0.55mg/cmになる様に感光体の電位コントラストを調整し、単色モードで、図4に示す画像パターンを出力した。
転写紙上に転写した画像濃度(a)、及び感光体上の転写残濃度(b)をX−Riteカラー反射濃度計(X−rite 500Series;X−Rite社)を用いて測定した。尚、感光体上の転写残濃度に関しては、感光体上の残余トナー層を透明な粘着テープ(セロテープ(登録商標);ニチバン社製)により定着剥離させ、転写画像の白地部に貼り、これを転写残濃度として測定した。(別途、白地部にセロテープ(登録商標)のみを貼り、テープ自身の反射濃度を測定しバックグラウンド分として差し引いた)
該画像濃度から、下記式(3)に示される転写効率(転写特性)を求めた。尚、転写電流は転写効率が最大になる様に調整した。
(評価基準)
95%以上 (問題ないレベル)
90%以上、95%未満 (実用上問題ないレベル)
80%以上、90%未満 (若干画質が劣るが、使用可能レベル)
80%未満 (実用上不可レベル)
Figure 2009015212


(3)摩擦帯電特性(帯電性)の評価
上記二成分現像剤を、蓋付きのプラスチックボトルに入れ、振とう機(YS−LD:(株)ヤヨイ社製)で、1秒間に4往復のスピードで1分間振とうし、現像剤を帯電させる。
次いで図2に示す摩擦帯電量を測定する装置において摩擦帯電量を測定する。図2において、底に500メッシュのスクリーン3のある金属製の測定容器2に、前述した現像剤、約0.5〜1.5gを入れ、金属製のフタ4をする。この時の測定容器2全体の質量を秤りW1(g)とする。次に吸引機1(測定容器と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口7から吸引し風量調節弁6を調整して真空計5の圧力を250mmAqとする。この状態で2分間吸引を行い、トナー粒子を吸引除去する。
この時の電位計の電位をV(ボルト)とする。ここで8はコンデンサーであり容量をC(mF)とする。また、吸引後の測定容器全体の質量を秤りW2(g)とする。この試料の摩擦帯電量(mC/kg)は下記式(4)の如く算出される。

式(4):試料の摩擦帯電量(mC/kg)=C×V/(W1−W2)


尚、本発明における摩擦帯電特性の評価は、上記測定方法を用い、1分間振とうした時の測定値と、5分間振とうした時の測定値との差分値(絶対値)にて評価を行った。
安定な帯電特性を示すものに関しては、該差分値が小さく、不安定な帯電特性(チャージアップやチャージダウン)を示すものは、該差分値が大きくなる傾向にある。
(評価基準)
5未満 (問題ないレベル)
5以上、10未満 (若干悪化傾向であるが、実用上問題ないレベル)
10以上 (実用上不可レベル)
(4)ハイライト再現性
X−Riteカラー反射濃度計(X−rite 500Series;X−Rite社)を用いて測定した画像濃度が、0.3〜0.6の画像を出力し、濃度の均一性、がさつきの程度を目視により評価する。
(評価基準)
A:画像濃度の均一性に優れた良好な出力画像である。
B:画像濃度の均一性にやや欠けるが実用上問題のないレベルである。
C:画像濃度の均一性が悪く、がさついた出力画像であり、実用上問題となるレベルである。
D:画像濃度の均一性が著しく悪く、がさついた出力画像であり、実用不可能なレベルである。
(5)カブリ
カブリ(反射率)(%)は、カラーレーザーコピア用紙(標準紙):A4(キヤノン販売社製)の反射率(%)、及びサンプルの非画像部の反射率(%)をリフレクトメータ(REFRECTOMETER MODEL TC−6DS;東京電色社製)を使用して測定し、下記式(5)より算出した。尚、リフレクトメータには、amberフィルターを装着した。数値が小さいほど、カブリが少ないことを示す。
尚、上記サンプルの非画像部の反射率(%)は、上記カラーレーザーコピア用紙(標準紙)を用い、図3に示す画像パターンの画像を出力し、該画像パターンの[6]〜[9]の部位(非画像部)の反射率(%)を上記リフレクトメータで測定し、その平均値とした。
式(5):カブリ(反射率)(%)=標準紙の反射率(%)−サンプルの非画像部の反射率(%)
(評価基準)
A:カブリが1.0%未満であり、良好なレベルである。
B:カブリが1.0%以上、2.0%未満であり、実用上問題のないレベルである。
C:カブリが2.0%以上、4.0%未満であり、実用上問題となるレベルである。
D:カブリが4.0%以上であり、実用不可能なレベルである。
(6)トナー飛散
印字率5%以上10%未満のライン画像を10万枚耐久出力後の現像装置、本体内現像装置周辺のトナーによる汚れ具合を目視にて観察する。
(評価基準)
A:現像装置、及び本体内現像装置周辺のトナーによる汚れが全く観察されない。
B:現像装置で微量のトナーによる汚れが観察されるが実用問題のないレベルである。
C:現像装置、及び本体内現像装置周辺のトナーによる汚れが観察され、実用上問題となるレベルである。
D:現像装置、本体内現像装置周辺がトナーによって著しく汚れ、本体機能にも悪影響を及ぼし、実用不可能なレベルである。
(7)定着性
上記CLC5000(キヤノン社製)の定着器を、手動で定着温度が設定可能な状態に改造し、定着試験を行った。
先ず、紙上のトナー載り量を0.60mg/cmになる様に、現像コントラストを調整し、図4に示す画像パターンの未定着画像を作成した。
次いで、常温常湿度環境下(23℃/60%RH)に於いて定着器の設定温度を100℃から順に10℃ずつ上げ、オフセットや巻きつきが生じない温度領域まで定着試験を行なった。
(7−1)グロスMax値の測定
上記各設定温度において図4に示す画像パターンの定着画像を作成し、該画像中の5点(図4の[1]〜[5])のグロス値の平均値(グロス平均値)を算出した。各設定温度のグロス平均値の最大値をグロスMax値とし、以下の様に評価した。
尚、グロス値はグロスメーターPG−3G(日本電色工業社製)を用い測定した。入射角は75度角とした。
(評価基準)
A:光沢度:40以上
B:光沢度:30以上、40未満
C:光沢度:20以上、30未満
D:光沢度:15以上、20未満
尚、実使用上問題ないレベルはA及びBであり、実使用上不可のレベルはC及びDである。
(7−2)低温定着開始温度(低温定着性)
上記各設定温度において図4に示す画像パターンの定着画像を作成した。該画像の後端から先端部にかけて、4.9KPaの荷重をかけつつ柔和な薄紙(商品名「ダスパー」、小津産業社製)により5往復摺擦し、摺擦前と摺擦後の画像濃度をそれぞれ測定して、下記式により画像濃度低下率ΔD(%)を算出した。このΔD(%)が1%未満のときの温度を定着開始温度とした。尚、画像濃度はX−Riteカラー反射濃度計(X−rite
500Series;X−Rite社)で測定した。
Figure 2009015212
(7−3)高温オフセット性の評価
定着器の設定温度を120℃から順に10℃ずつ上げること以外は、上記定着性評価に順じ、高温オフセット性の評価を実施した。オフセット(剥がれ)や巻きつきが生じた温度を高温オフセット発生温度とした。
(8)耐熱保存特性
約10gのトナーを100mlのポリカップに入れ、50℃で3日放置した後、目視で評価した。評価基準は以下の通りである。
(評価基準)
A:凝集物は見られない。(問題なし)
B:凝集物は見られるが容易に崩れる。(実用上問題なし)
C:凝集物をつかむことができ容易に崩れない。(使用不可レベル)
<実施例2>
実施例1の[水相の調製]に於いて、[樹脂微粒子分散液1]を[樹脂微粒子分散液2]に変更する以外は同様にして、トナー粒子2、トナー2及び二成分現像剤2を調製した。
該トナー粒子2に於ける表面層(B)はトナー母粒子(A)に対し、7.5質量%であった。また、トナー粒子表面のX線光電子分光分析(ESCA)の窒素量(n)を測定したところ、5.2atomic%であった。トナー粒子2の物性を表1に示す。
さらに、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤2による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例3>
実施例1の[水相の調整]に於いて、[樹脂微粒子分散液1]を[樹脂微粒子分散液3]に変更する以外は同様にして、トナー粒子3、トナー3及び二成分現像剤3を調製した。
該トナー粒子3に於ける表面層(B)はトナー母粒子(A)に対し、7.5質量%であった。また、トナー粒子表面のX線光電子分光分析(ESCA)の窒素量(n)を測定したところ、5.1atomic%であった。トナー粒子3の物性を表1に示す。
さらに、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤3による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例4>
実施例1の[水相の調整]に於いて、[樹脂微粒子分散液1]を[樹脂微粒子分散液4]に変更し含有量を15.0質量部から8.0質量部にする以外は同様にして、トナー粒
子4、トナー4及び二成分現像剤4を調製した。
該トナー粒子4に於ける表面層(B)はトナー母粒子(A)に対し、4.0質量%であった。また、トナー粒子表面のX線光電子分光分析(ESCA)の窒素量(n)を測定したところ、3.6atomic%であった。トナー粒子4の物性を表1に示す。
さらに、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤4による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例5>
実施例1の[水相の調整]に於いて、[樹脂微粒子分散液1]を[樹脂微粒子分散液5]に変更し含有量を15.0質量部から4.6質量部にする以外は同様にして、トナー粒子5、トナー5及び二成分現像剤5を調製した。
該トナー粒子5に於ける表面層(B)はトナー母粒子(A)に対し、2.3質量%であった。また、トナー粒子表面のX線光電子分光分析(ESCA)の窒素量(n)を測定したところ、2.4atomic%であった。トナー粒子5の物性を表1に示す。
さらに、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤5による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例6>
実施例5において、[樹脂微粒子分散液5]を[樹脂微粒子分散液6]に変更し含有量を4.6質量部から6.8質量部にする以外は同様にして、トナー粒子6、トナー6及び二成分現像剤6を調製した。トナー粒子6の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤6による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例7>
実施例1において、[液状トナー組成物1]を[液状トナー組成物2]に変更する以外は同様にして、トナー粒子7、トナー7及び二成分現像剤7を調製した。トナー粒子7の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤7による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例8>
実施例1において、[液状トナー組成物1]を[液状トナー組成物3]に変更し含有量を15.0質量部から15.6質量部にする以外は同様にして、トナー粒子8、トナー8及び二成分現像剤8を調製した。トナー粒子8の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤8による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例9>
実施例1において、[樹脂微粒子分散液1]を[樹脂微粒子分散液3]に変更し含有量を15.0質量部から28.2質量部にする以外は同様にして、トナー粒子9、トナー9及び二成分現像剤9を調製した。トナー粒子9の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤9による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例10>
実施例1において、[樹脂微粒子分散液1]を[樹脂微粒子分散液7]に変更し含有量を15.0質量部から8.6質量部にする以外は同様にして、トナー粒子10、トナー10及び二成分現像剤10を調製した。トナー粒子10の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤10による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例11>
実施例1において、[樹脂微粒子分散液1]の含有量を15.0質量部から10.6質量部に変更し、且つ[液状トナー組成物1]を[液状トナー組成物6]に変更する以外は
同様にして、トナー粒子11、トナー11及び二成分現像剤11を調製した。トナー粒子11の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤11による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例1>
実施例1において、[樹脂微粒子分散液1]を[無機微粒子分散液1]に変更する以外は同様にして、トナー粒子12、トナー12及び二成分現像剤11を調製した。トナー粒子12の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤12による画像評価を行った。
<比較例2>
実施例3において、[樹脂微粒子分散液3]を[樹脂微粒子分散液8]に変更し含有量を15.0質量部から13.4質量部にする以外は同様にして、トナー粒子13、トナー13及び二成分現像剤13を調製した。トナー粒子13の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤13による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例3>
実施例1において、[水相]を下記組成に変更し、
・イオン交換水 97.0質量部
・樹脂微粒子分散液9 14.3質量部
・カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0質量部
・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの0.1%水溶液 10.0質量部
・酢酸エチル 8.0質量部
且つ、[液状トナー組成物1]の添加量を85.0質量部に変更する以外は同様にして、トナー粒子14、トナー14及び二成分現像剤14を調製した。トナー粒子14の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤14による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例4>
実施例1の[水相の調製]に於いて、[樹脂微粒子分散液1]の含有量を15.0質量部から1.6質量部にする以外は同様にして、トナー粒子15、トナー15及び二成分現像剤15を調製した。
トナー粒子15の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤15による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例5>
実施例1に於いて、懸濁後の乳化分散液を80℃で30分間、加熱処理した以外は同様にしてトナー粒子16、トナー16及び二成分現像剤16を調製した。
トナー粒子16の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤16による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例6>
実施例1において、[樹脂微粒子分散液1]を[樹脂微粒子分散液10]に変更する以外は同様にして、トナー粒子17、トナー17及び二成分現像剤17を調製した。トナー粒子17の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤17による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例7>
実施例1において、[液状トナー組成物1]を[液状トナー組成物4]に変更する以外は同様にして、トナー粒子18、トナー18及び二成分現像剤18を調製した。トナー粒
子18の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤18による画像評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例8>
下記材料をヘンシェルミキサーにより混合し、得られた混合物を、ベント口を吸引ポンプに接続し吸引しつつ、二軸押出し機にて溶融混練を行った。この溶融混練物をスピードミルにて粗砕して、1mmのメッシュパスの粗砕物を得た。
更にジェットミルにて微粉砕を行った後、多分割分級機(エルボジェット)による分級操作を2度繰り返し、トナー粒子19を調製した。該トナー粒子19を用いること以外は実施例1と同様にして、トナー19及び二成分現像剤19を調製した。トナー粒子19の物性を表1に示す。また、実施例1と同様の方法で、二成分現像剤19による画像評価を行った。結果を表2に示す。
・樹脂A 80.0質量部
・樹脂B 20.0質量部
・カルナバワックス(融点72℃) 5.0質量部
・銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 10.0質量部
・樹脂微粒子分散液1の濾過乾燥品 20.0質量部
Figure 2009015212
尚、上記表1中の、
(1)「樹脂(b)中におけるジイソシアネート量」は、樹脂微粒子分散液を調製するにあたり、全樹脂分中のイソシアネート量(水等の溶液分は除く)を示したものであり、
(2)「樹脂(b)中における脂肪酸ジオール成分/全ジオール成分」は、樹脂微粒子中
のアルコール成分中に於ける脂肪族系成分の量比を示したものであり、
(3)トナー母粒子(A)の「脂肪酸ジオール成分/全ジオール成分」は、液状トナー組成物中のアルコール成分中に於ける脂肪族系成分の量比を示したものである。
Figure 2009015212

カラーレーザーコピア CLC5000(キヤノン社製)の断面模式図 摩擦帯電量測定装置の概略図 画像評価に於けるパターン図 画像評価に於けるパターン図
符号の説明
1 吸引機(測定容器2と接する部分は少なくとも絶縁体)
2 金属製の測定容器
3 500メッシュのスクリーン
4 金属製のフタ
5 真空計
6 風量調節弁
7 吸引口
8 コンデンサー
9 電位計
4A〜4D 感光体
9A〜9D 現像器
21A〜21D 帯電装置
22A〜22D レーザーユニット
23A〜23D 転写ブレード
24 転写ベルト
25 定着器
26A〜26D クリーナー
27 転写材

Claims (7)

  1. 結着樹脂(a)、着色剤、及びワックスを少なくとも含有するトナー母粒子(A)の表面に、樹脂(b)を含有する表面層(B)を有するカプセル型のトナー粒子を有するトナーであって、
    前記結着樹脂(a)は、ポリエステルを主成分とする樹脂であり、
    前記樹脂(b)は、少なくともジオール成分とジイソシアネート成分との反応物を含む樹脂であり、
    前記トナー粒子表面のX線光電子分光分析(ESCA)による窒素量(n)が2.0atomic%以上7.0atomic%未満であり、
    前記トナー粒子表面の平均粗さ(Ra)が1.0nm以上5.0nm未満であり、
    前記トナー粒子のフロー式粒子像測定装置により測定された平均円形度が0.970以上1.000未満であることを特徴とするトナー。
  2. 前記表面層(B)は前記トナー母粒子(A)に対し1.0質量%以上15.0質量%未満であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 前記樹脂(b)におけるジイソシアネート成分の含有量が20.0質量%以上40.0質量%未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記樹脂(b)におけるジオール成分中に、少なくとも脂肪族ジオール成分を含有しており、該脂肪族ジオール成分の含有量が全ジオール成分に対して20質量%以上含有されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  5. 前記結着樹脂(a)の主成分であるポリエステルを構成する全ジオール成分中の50質量%以上が脂肪族ジオールであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
  6. 前記トナー粒子は、樹脂(b)を含有する微粒子を分散させた水系媒体中に、少なくとも結着樹脂(a)、着色剤及びワックスを有機媒体中に溶解又は分散させて得られた溶解物又は分散物を分散させ、得られた分散液から溶媒を除去し乾燥することによって得られることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のトナー。
  7. 前記水系媒体中及び/又は前記有機媒体中に3級アミン化合物を含有することを特徴とする請求項6に記載のトナー。
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