JP2009018342A - ワークの異径部成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】偏芯スピニング工法を用いて、傾斜スピニング工法によるのと類似形状を形成する。
【解決手段】偏芯スピニング工法において、ワーク中心軸に対し垂直な公転面上を公転するローラの軌道が非円形となるよう個別に駆動制御するとともに公転中心位置も協調制御して、ワーク中心軸に対し傾斜状の小径部を形成する。
【選択図】図2
【解決手段】偏芯スピニング工法において、ワーク中心軸に対し垂直な公転面上を公転するローラの軌道が非円形となるよう個別に駆動制御するとともに公転中心位置も協調制御して、ワーク中心軸に対し傾斜状の小径部を形成する。
【選択図】図2
Description
本発明はワークの異径部成形方法に関し、円筒状の金属管素材の端部にテーパ部と筒状縮径部を一体的に形成する異径部成形方法に係る。
筒状の金属管素材(以下、ワークという)の端部にテーパ部と偏芯(偏心)縮径部(直管状の筒状部)をスピニング加工にて一体的に形成する異径部成形方法について、例えば下記の特許文献1には、ワーク(の非加工部)の中心軸とスピニング成形ローラ(成形ロールとも呼ばれる。以下、ローラという)のスピニング加工中における瞬間的な(仮想)公転軸が偏芯するようにセットし、公転中心軸と加工目標軸とを一致させた状態で公転中心軸を中心にワークとローラとを相反回転させつつワーク軸方向に移動させることでワークにスピニング加工を施して、ワーク中心軸に対して偏芯した筒状小径部を形成する方法が開示されている。ここにおいて、ローラは常にワーク中心軸と直角な平面(公転面)上で円軌道を描き、複数ローラの場合は同円軌道を描く。更に特許文献2及び特許文献3には、前記スピニング加工のサイクル毎に複数の目標加工軸及び目標形状を設定することで、高縮管率かつ高精度の最終目標形状を得る方法も開示されている。これらを総じて、『本来的偏芯スピニング工法』という。
そして、下記の特許文献4乃至7には、本来的偏芯スピニング工法の一実施形態であって、ローラ支持手段(面盤等)の回転軸とワーク中心軸とを同軸上に維持(制限)したまま、ローラの(仮想)公転中心軸及び公転軌道をワーク(非加工部)の中心軸から偏芯させて偏芯縮径部を形成する、特殊な実施形態が開示されている。これらを総じて、『制限的偏芯スピニング工法』という。
制限的偏芯スピニング工法は、ワーク中心軸とスピニング加工中における瞬間的なローラ公転軸の関係が本来的偏芯スピニング工法と同一であるので、当然ながら形成可能な縮径部形状も同一である。ローラ支持や駆動方法等の周辺部分、非本質部分だけが異なるに過ぎないので、本来的偏芯スピニング工法以上の加工メリットを享受できるものではない。しかしながら、設備機構上、あるいは設備設置スペース上、クランプ手段とローラ公転手段を相互に偏芯駆動することが制限されるような場合に限り、ローラ運用で対処できる点において設備上の便宜性は期待できる。
更に、前記特許文献5乃至7においては、制限的偏芯スピニング工法を用いて、ワーク(非加工部)の中心軸に対して非偏芯状の筒状小径部を形成する方法も開示されている。これは、前記刊行物3に開示された、ワーク中心軸と筒状小径部の中心軸とが同一平面内で相互に角度を有する『傾斜スピニング工法』か、両軸が3次元的に捩れの関係にある『捩れスピニング工法』によるものと、近似するワーク形状が得られるかのように記載されている。しかしながら後述理由により、実際はこのような近似形状は成形不可能であった。
上述の、『傾斜スピニング工法』、『捩れスピニング工法』のうち、『傾斜スピニング工法』の形状が制限的偏芯スピニング工法で実現不可能なことを、図5乃至図7を用いて詳説する。なお、『捩れスピニング工法』は『傾斜スピニング工法』の軸関係を非同一平面化した応用工法であるので、重ねての説明は省略する。図5乃至図7は、特許文献5乃至7に記載された『偏角スピニング』と称される傾斜スピニング工法の擬似的工法について、共通概念を推測し模式化したものである。ただし、いずれの特許文献とも偏角スピニングと称するも、その意味や具体的工法について詳細説明が欠如しているため、これには言及しない。
図5は、素管のままの非加工部101と、偏芯スピニング加工によって形成されたテーパ部103及び小径部104から成るワーク100を現す。非加工部101の中心軸102と直管状の小径部104の中心軸106とが偏芯(オフセット)している。テーパ部103及び小径部104を形成するスピニング加工は、各交点中心a、b、d、c、eを公転中心とするローラ107の円軌道が、径縮小しつつ中心軸102方向へ移動することによって成される。該円軌道は、常に中心軸102と垂直な公転面(108、109等)上にあって、公転面が中心軸102方向へ相対的に平行移動する。なお、本来的偏芯スピニング工法によっても、制限的偏芯スピニング工法によっても、この関係は同じである。
図6は、特許文献5乃至7において形成可能と記載され、中心軸202に対し非偏芯形状の小径部204を有するワーク200である。そして、ワーク200に至る前工程が、図7である。前述の制限的偏芯スピニング工法によって、図7の偏芯縮径部104を先ず形成する。次いで、ローラ公転中心dからgの間で複数回の偏芯スピニング加工を偏芯縮径部104に施すことで、図6の筒状小径部204を形成するものと推測される。なお、筒状小径部204には中心軸202と同一平面状で傾斜状態の仮想中心軸208を便宜上記載した。
図7の小径部104を図6の小径部204へとスピニング加工で変形させるためには、図下側でβ分の縮径加工と図上側でγ分の拡径加工を達成する必要がある。しかしながら、回転塑性加工たるスピニング加工は、縮径に伴う余肉を塑性流動させて所望形状を得るので、γ分の拡径加工は不可能である。すなわち、当初から材料が包含していないγ領域へ、ローラ107によって材料を流動させることは不可能である。小径部104を小径部204へと略同径のまま屈曲変形できるとすれば、スピニング加工ではなくて引き曲げ(ベンド)加工であるが、曲げ芯金もない上に、点接触であるローラにベンド加工が望めないことは明白であるし、特許文献5乃至7にもその旨の説明記載はない。以上のごとくであるから、図7の小径部104を図6の小径部204へと屈曲成形することは、現状のスピニング加工では不可能である。
万一、(何らかの手段を付加するなどして)スピニング加工にて小径部104を204へと変形することができたとしても、その端面205は仮想中心軸208上のY視において楕円を描く。すなわち、長径と短径を有し角度θ1分だけ潰れた楕円断面となってしまい、接続軸(仮想中心軸208)に対し円断面である相手部品との嵌合接続ができないという問題も発生する。これは、ローラが中心軸302と直角な公転面107上を円軌道で公転する限り、避けられない結果である。
本発明は上記問題に鑑み、偏芯スピニング工法を用いても、傾斜スピニング工法によるものと類似形状を形成できる工法を提案することを目的とする。
上記課題を解決するために、1番目の発明では、ワークの中心軸とローラの公転中心軸とを偏芯させ、公転中心軸を加工目標軸に一致させた状態で公転中心軸を中心にワークとローラを相反回転させるとともに、ローラをワーク外周面に押し付けつつワーク中心軸に沿った方向へ相対駆動してスピニング加工を施し、テーパ部とその先端に筒状小径部を形成するワークの異径部成形方法において、ワークの中心軸に対し垂直な公転面上におけるローラ軌道が公転中心軸周りに回転対称である非円形となるよう駆動制御し、テーパ部および/又は筒状小径部を公転面上において非円形断面に形成するスピニング加工を含むようにした。
2番目の発明では、1番目の発明において、ローラのワーク中心軸に沿った方向の相対駆動と協調して偏芯量と公転軌道を変化させる。
3番目の発明では、2番目の発明におけるスピニング加工の後、更なる同スピニング加工によってテーパ部および筒状小径部を鼓状に絞り込み、テーパ部および/又は筒状小径部をワークの中心軸に対して非平行に形成する。
本発明によれば、偏芯スピニング工法によって、傾斜スピニング工法によるものと類似形状を形成できる。
以下、図面を参照して本発明のスピニング工法について説明する。図1(A)〜(G)は、本発明の第1の実施形態による偏芯スピニング加工を、各工程(スピニングサイクル)毎に示すものである。なお、被加工部の縮径率と形状精度を高めるには、このようにスピニングサイクル数(ステップ数)を増やすとよい。もちろん、1サイクル辺りのローラのパス数(往復数)を増やすことも好適である。
先ず、(A)工程においては、図示しない金属管(ワーク1)の端部に対し、公知の偏芯スピニング加工(本来的偏芯スピニング工法あるいは制限的偏芯スピニング工法)を施して、非加工部3の中心軸6に対して偏芯した軸7を有する筒状小径部5と、非加工部3と筒状小径部5の間にテーパ部4とを一体的に形成してワーク2を得る。この時の各ローラ9の公転中心軸は軸7であるとともに、軸7はそのステップにおける目標加工形状の中心軸(目標加工軸)であり、軸7を中心にワーク1とローラ9とを相対反転させている。なお、素管である金属管の断面は、円形に限らず任意である。
本来的偏芯スピニング工法であれ制限的偏芯スピニング工法であれ、(A)乃至(C)工程でのローラ公転は、公転中心(8,16,26)を中心としワーク中心軸と直角な公転面上での円軌道でよい。なお、同一公転面上にローラは1個でも構わないが、加工の効率化と精度向上から、複数個のローラを公転軌道上に等間隔配置し、公転しながら同時に径変更(開閉)させることが好ましい。本実施形態においては、同一公転面上の同一軌道上に、等間隔で3つのローラ9を配している。ワークとローラの相対反転駆動としては、ワークを回転不可に把持しローラを公転させる方式でもよいし、ワークを中心軸周りに回転させローラを軸方向および軸直角方向に相対往復動させる方式でもよいし、両方式の組み合せでもよい。
続いて、次ステップである(B)工程において、次なる目標軸に公転中心軸15を一致させ、前工程で形成したワーク2の端部に対し、同様に偏芯スピニング加工を施して、更に大きな偏芯間隔かつ小径な筒状小径部13を形成し、ワーク10を得る。
続いて、次ステップである(C)工程において、次なる目標軸に公転中心軸25を一致させ、前工程で形成したワーク10の端部に対し、同様に偏芯スピニング加工を施して、更に大きな偏芯間隔かつ小径な筒状小径部23を形成し、ワーク20を得る。
続いて、次ステップである(D)工程において、ワーク10から更に偏芯間隔を増やして、ローラ公転中心軸であるともに目標加工軸である軸35をセットする。そして、前記工程までのローラ公転軌道とは異なり、各ローラ9を公転面上に軸35を中心とする楕円軌道で公転させる。楕円軌道は、(D)図において天地方向に短径を裏表方向に長径を有する180度の軸回転対称形状であって、後述の切断面48が真円となるように楕円度が設定される。このようなローラの楕円軌道でスピニング加工を施し、非加工部31の中心軸34に対して偏芯した軸35を有し公転面上で楕円断面を有する筒状小径部33と、非加工部31と筒状小径部33の間で断面形状が徐変するテーパ部32とを一体的に形成して、ワーク30を得る。
このような非円形のローラ軌道は、公転面上において公転中心軸を中心とする回転対称形状である。すなわち、公転面上において特定角度の回転毎に自ら一致する形状であって、上記楕円の他には、長円(180度の回転対称/2回対称)、正三角形(120度の回転対称/3回対称)、多角形(各形状毎の角度の回転対称)等があるので、任意に適用すればよい。いずれのローラ軌道形状においても、回転対称中心点は必ずその瞬間のスピニング加工のローラ公転中心軸上にある。
続いて、(E)工程において、(D)工程と同様の偏芯スピニング加工を施して、公転面上において更に偏芯かつ小径の楕円断面を有する筒状小径部43を得る。そして、軸45に対し角度θ2で交差する切断面48にて筒状小径部43を切断し、先端部を廃棄する。
(F)は、ワーク40の先端が切除された筒状小径部51を有するワーク50を示す。筒状小径部51の端面52は、その面直視(軸55視)にて、端面中心53を有する略真円を描く。従って、例えば、ワーク50が排気管部品のケーシングとして供されるのであれば、軸周りに略真円の接続部を有する相手部品(排気管、排気部品等)との接続は軸55上で円筒同士の嵌合となり、気密も維持される。
(G)は、相手部品との接続のため板状の締結フランジ56を用いる例である。このように、円断面開口を有する締結フランジ56を筒状小径部51に外嵌し、溶接固定することも可能となる。
以上の如く本実施形態においては、(A)乃至(C)工程にて、公転面内で円形のローラ軌道を適用し、仕上げ工程に相当する(D)乃至(E)工程にて楕円形(非円形)のローラ軌道を適用したので、偏芯スピニング工法であっても、傾斜スピニング工法と類似の筒状小径部を形成できる。すなわち、(F)図において、軸55を公転中心とするローラ公転をすることなしに軸55周りに円断面を形成できる。なお、(A)乃至(E)工程全てを楕円形(非円形)ローラ軌道としてもよいが、ローラ軌道の制御が複雑化し公転スピード(加工スピード)が落ちることが懸念されるので、支障ない加工ステップにおいては従来の円軌道スピニングを適用するのが合理的である。
以上の工程を具現化する設備の2実施形態を示す。第1実施形態は図8に記載の装置であって、特許文献1乃至3に記載のように、ワークが非回転(非自転)であってローラがワーク周囲を公転する実施形態、所謂ワーク固定式である。特許文献1乃至3に記載の工法が、(瞬間仮想)公転軸の周りを同径の複数ローラが円軌道で公転するのに対し本実施形態では非円軌道で公転し、各ローラは公転面上で公転軸を中心とする回転対称の図形を共通して描くことが特徴である。
スピニング加工装置400は、ベース404上にレール405、ガイド406を介して筐体401が載置され、レール405とガイド406を摺動させることで、ベース404上に筐体401をX軸方向へ任意に相対移動させられるようになっている。ベース404と筐体401の相対駆動装置の詳細、およびスピニング加工における各軸の制御に関しては、特許文献1乃至3に準じる。筐体401内の図示しない慣用の回転駆動装置によって、主軸402およびそれに固定された面盤403は、任意に回転駆動される。
面盤403の一側面には、電気駆動のアクチュエータA407・B408・C409が等間隔に取付けられている。アクチュエータA407・B408・C409を貫通するアームA410・B411・C412の各先端部には、スピニング加工用のローラA413・B414・C415が自転自在に取付けられている。ローラA413・B414・C415の自転中心軸が主軸402の中心軸417と平行を保ったまま、アクチュエータA407・B408・C409の作動により、それぞれ任意に中心軸417と近接/離隔(以下、開閉駆動)が自在になっている。すなわち、図示しない慣用の制御装置からの開閉駆動指示および動力が筐体401、主軸402、面盤403を介してアクチュエータA407・B408・C409へそれぞれ個別に伝達され、アクチュエータA407・B408・C409によるアームA410・B411・C412の個別な進退駆動によって、ローラA413・B414・C415が個別、あるいは同時に開閉駆動される。もちろん、これら開閉駆動は、面盤403のY方向回転中や筐体401のX方向移動中にも自在である。制御装置からアクチュエータA407・B408・C409までの電気伝達経路は、スリップ給電等周知慣用の機構を適用すればよい。なお、アクチュエータA407・B408・C409の駆動は、電動に限らず、油圧駆動、空圧等、任意である。
図8(a)は、加工開始前に素管であるワーク416がセットされた状態を想像線で図示したものであり、ワーク416右端部は図示しないクランプ手段によって回転不能に保持されている。この状態から、特許文献1乃至3に記載の工法と同様に、ローラ公転とローラ開閉とX軸方向相対移動の3軸動を協調的に制御して、スピニング加工による絞り加工をワーク416左端部に施す。
図8(b)は、本発明の特徴であるローラ(最内側)の非円軌道公転を図示するものである。主軸402の中心軸417を公転中心とする楕円状公転軌道419においては、各ローラA413・B414・C415はその最内側が公転軌道419に接し公転軌道419をトレースするように、公転中に個別開閉駆動される。すなわち、アクチュエータA407・B408・C409は1回の公転の間に、割出に応じてアームA410・B411・C412を径方向へ適宜進退駆動するものである。スピニング加工においては、X軸方向への公転面の移動に伴って楕円状公転軌道419も拡大/縮小させねばならないので、当然、X軸方向への公転面の移動と各ローラA413・B414・C415の開閉駆動は、図示しない制御装置によって協調制御される。
このような装置、およびその駆動制御によって、本発明の工法は実現される。なお、同一軌道上のローラ数やローラ開閉手段は任意に選択すればよいし、各ローラを複数の公転面上に配設しても構わない。
以上の工程を具現化する装置の第2実施形態を、図9に示す。これは所謂ワーク回転式のスピニング加工装置500であって、装置自体は旧来の同軸スピニング加工において周知慣用である。ワーク505自身がその中心軸506周りに回転する間に、各ローラ507・508は個別に中心軸506と近接/離隔(以下、開閉駆動)される。
筐体501はベース502上に固設され、回転クランプ503が、回転中心軸506を中心に筐体501によって保持および駆動される。筐体501内の図示しない慣用の回転駆動装置によって、回転クランプ503およびそれに内蔵されるチャック504は、任意に回転駆動される。ワーク505の左側部分は、回転クランプ503内にチャック504によって強固に把持されている。チャック504の構造、および、チャック504へ把持/開放信号や駆動力を伝達する機構は、周知機構を用いればよい。
制御装置517からの開閉駆動指示がスライダA513・B514およびアクチュエータA509・B510へ個別に伝達され、アクチュエータA509・B510によるアームA511・B512の個別なy方向進退駆動によって、ローラA507・B508が個別、あるいは同時に開閉駆動される。なお、公転面515、すなわちローラA507・B508のx方向への相対移動は、スライダA513・B514がそれぞれアクチュエータA509・B510をx+方向あるいはx−方向へ駆動することによってなされる。図9においては、2つのローラは同一公転面515上にあるが、スライダA513・B514を操作し2つの公転面を設定することも任意である。
スピニング加工自体は、図8のワーク固定式におけるワークとローラの相対反転関係を逆にしたものに過ぎない。すなわち、ローラかワークのどちらを公転駆動するかの違いだけであって、ワークにとっては同じ加工である。本実施形態においては、公転面515における瞬間的な仮想公転中心は、公転中心軸516である。x軸方向への公転面515の移動に伴って非円公転軌道が拡大/縮小されねばならないので、当然、x軸方向への公転面の移動と各ローラA507・B508の開閉駆動は、制御装置517によって協調制御される。
このような装置、およびその駆動制御によっても、本発明の工法は実現可能である。なお、同一軌道上のローラ数、ローラ開閉手段は任意に選択すればよいし、各ローラを複数の公転面上に配設しても構わないことも、ワーク回転式と同じである。ワーク固定式/回転式の装置選択は任意である。更に両者を組合せた両回転式も考えられるが、複雑化するばかりで、メリットは期待できない。
図2乃至図4は、本発明の第2の実施形態による偏芯スピニング加工を示すものであって、図3のワーク80の中心軸81に対して同一面内で非平行な直管状小径部83を形成するための工法である。すなわち、傾斜スピニング工法による形状と類似のテーパ部および小径部を形成できる。
先ず、図示しないワーク素管に対し、第1の実施形態における(A)乃至(C)ステップの偏芯スピニング加工を施して、ワーク20を得て図2の加工に供する。そして、小径部23に対し更なる偏芯スピニング加工を施す。ワーク20のテーパ部22と小径部23の境界面69を起点とし、その中心を公転中心イとして偏芯スピニング加工を開始する。但し、第1の実施形態は公転中心をワーク中心軸と平行に移動させていたが、本実施形態においては、中心軸61に沿った方向(図右方)へ移動するのに協調して偏芯量(図上下方向)と公転軌道(径)を連続的に変更し、連続して終点ハまで公転中心を移動させつつスピニング加工を行なう。すなわち、ローラの最内側が所望形状を描くように、中心軸61方向への移動と、偏芯量と、公転軌道とが連続的に協調制御され、本実施形態特有の偏芯スピニング加工が施される。
ここにおいて、公転面上で非円形軌道の場合は、もちろん割出(インデックス。中心軸周りの公転軌道の傾き角度)も織り込まれていることが肝要である。本実施形態においては、中心軸61と仮想中心軸76が包含される平面内に楕円軌道の短径が位置するように割出設定され、その割出が変化しないよう加工される。その他、公転中心が移動するに伴って、公転軌道の割出が変化するような加工も可能であるが、その場合には割出も協調制御項として加える必要がある。
このように、公転中心をイ、ロ、…ハと移動させる位置に応じて対応する公転面上の公転軌道形状も協調して連続制御すれば、最低1パスのスピニング加工によって、所望形状であるテーパ部65及び66を得られる。
そして更に、仕上げ加工として公転中心イからハに亘って再度偏芯スピニング加工を施す。この仕上げ加工においても、公転中心位置(座標)と公転軌道を協調制御しながらテーパ部65を鼓状に絞り込む。その結果、ワーク中心軸に対して傾斜した軸76を有し筒状の絞り部74を得る。すなわち、傾斜スピニング加工による形状と類似の絞り部74が得られる。この工法は図5乃至図7の工法とは違い、材料の存在する部分に対する縮径加工なので、ローラは常にワーク外表面に接触・押圧し、塑性流動により無理なく絞り部74を実現できる。
以上のようにして、傾斜スピニング加工による形状と類似の、絞り部及び非平行小径部を有するワーク80を得られる。仕上げ加工において、第1の実施形態と同様に楕円軌道を適用すれば、仮想中心軸76上のX視で円形断面の小径部83を得ることが可能である。そして、例えば触媒コンバータ86等の排気部品のケースとして使用する際には、図4のように締結用フランジ85を嵌合し溶接固定しても良い。
以上、本発明の実施形態を説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更があっても、本発明に包含される。
本発明は、あらゆる金属管のスピニング加工に適用可能である。
1,2,10,20,30,40,50,60,70,80,100,200,300 416,505 ワーク
3,11,21,31,41,62,101,201,301 非加工部
4,12,22,32,42,64,65,66,82,103,203,303 テーパ部
5,13,23,33,43,51,83,104,204 筒状小径部
6,14,24,34,44,61,81,102,106,202,302,417,506 中心軸
7,15,25,35,45,206,207,516 公転中心軸
8,16,26,36,46,公転中心
9,73,107,413,414,415,507,508 ローラ
48,75 切断面
56,85 締結フランジ
53 端面中心
54 角度
55,76,208 仮想中心線
63 環状溝
47,52,67,84,105,205 端面
68 端部
69,71 境界面
70,72,108,109,418,515 公転面
74 絞り部
86 触媒コンバータ
400,500 スピニング加工装置
401,501 筐体
402 主軸
403 面盤
404,502 ベース
405 レール
406 ガイド
407,408,409,509,510 アクチュエータ
410,411,412,511,512 アーム
503 回転クランプ
504 チャック
513,514 スライダ
517 制御装置
3,11,21,31,41,62,101,201,301 非加工部
4,12,22,32,42,64,65,66,82,103,203,303 テーパ部
5,13,23,33,43,51,83,104,204 筒状小径部
6,14,24,34,44,61,81,102,106,202,302,417,506 中心軸
7,15,25,35,45,206,207,516 公転中心軸
8,16,26,36,46,公転中心
9,73,107,413,414,415,507,508 ローラ
48,75 切断面
56,85 締結フランジ
53 端面中心
54 角度
55,76,208 仮想中心線
63 環状溝
47,52,67,84,105,205 端面
68 端部
69,71 境界面
70,72,108,109,418,515 公転面
74 絞り部
86 触媒コンバータ
400,500 スピニング加工装置
401,501 筐体
402 主軸
403 面盤
404,502 ベース
405 レール
406 ガイド
407,408,409,509,510 アクチュエータ
410,411,412,511,512 アーム
503 回転クランプ
504 チャック
513,514 スライダ
517 制御装置
Claims (3)
- ワークの中心軸とローラの公転中心軸とを偏芯させ、公転中心軸を加工目標軸に一致させた状態で公転中心軸を中心にワークとローラを相反回転させるとともに、ローラをワーク外周面に押し付けつつワーク中心軸に沿った方向へ相対駆動してスピニング加工を施し、テーパ部とその先端に筒状小径部を形成するワークの異径部成形方法において、
ワークの中心軸に対し垂直な公転面上におけるローラ軌道が、公転中心軸周りに回転対称な非円形となるよう駆動制御し、
前記テーパ部および/又は前記筒状小径部を前記公転面上において非円形断面に形成するスピニング加工を含む、
ワークの異径部成形方法。 - 前記ローラの前記ワーク中心軸に沿った方向の相対駆動と協調して前記偏芯の量と前記ローラ軌道を変化させる、
ことを特徴とする請求項1記載のワークの異径部成形方法。 - 前記スピニング加工の後、更なる前記スピニング加工によってテーパ部および筒状小径部を鼓状に絞り込み、前記テーパ部および/又は前記筒状小径部をワークの中心軸に対して非平行に形成する、
ことを特徴とする請求項2記載のワークの異径部成形方法。
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|---|---|---|---|
| JP2008033767A JP2009018342A (ja) | 2007-06-11 | 2008-01-17 | ワークの異径部成形方法 |
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|---|---|---|---|
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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|---|---|---|---|
| JP2008033767A Pending JP2009018342A (ja) | 2007-06-11 | 2008-01-17 | ワークの異径部成形方法 |
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|---|---|
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-
2008
- 2008-01-17 JP JP2008033767A patent/JP2009018342A/ja active Pending
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