JP2009046629A - 接着剤組成物、フィルム状接着剤、及びそれを用いた半導体装置 - Google Patents

接着剤組成物、フィルム状接着剤、及びそれを用いた半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被着体に対する充填性(埋め込み性)、低温ラミネート性などのプロセス特性、及び耐リフロー性などの半導体装置の信頼性を兼ね備えた、接着剤組成物、フィルム状接着剤、及びそれを用いた半導体装置を提供する。
【解決手段】特定の化学式で表されるテトラカルボン酸二無水物が全テトラカルボン酸二無水物の30モル%以上を含むテトラカルボン酸二無水物と、特定の化学式で表されるジアミンが全ジアミンの30モル%以上を含むジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂を少なくとも含有する接着剤組成物であって、前記ポリイミド樹脂のガラス転移温度が10℃〜100℃、100℃での溶融粘度が6000Pa・s以下、40℃でのフィルム表面タック力が200gf以下である接着剤組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、接着剤組成物、フィルム状接着剤、及びそれを用いた半導体装置に関する。
従来、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材の接合には、銀ペーストが主に使用されていた。しかしながら、近年の半導体素子の大型化、半導体パッケージの小型化・高性能化に伴い、使用される支持部材にも小型化、細密化が要求されるようになってきている。こうした要求に対して、銀ペーストでは、ぬれ広がり性、はみ出しや半導体素子の傾きに起因して発生するワイヤボンディング時の不具合、銀ペーストの厚み制御の困難、及び銀ペーストのボイド発生などにより、前記要求に対処しきれなくなってきている。そのため、前記要求に対処するべく、近年、フィルム状の接着剤が使用されるようになってきた(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
このフィルム状接着剤は、個片貼付け方式あるいはウェハ裏面貼付方式において使用されている。前者の個片貼付け方式のフィルム状接着剤を用いて半導体装置を製造する場合、まず、リール状のフィルム状接着剤をカッティングあるいはパンチングによって個片に切り出した後、支持部材に接着し、前記フィルム状接着剤付き支持部材に、ダイシング工程によって個片化された半導体素子を接合して、半導体素子付き支持部材を作製する。その後、ワイヤボンド工程、封止工程などを経ることによって半導体装置が得られる(例えば、特許文献3参照)。しかし、前記個片貼付け方式のフィルム状接着剤を用いるためには、フィルム状接着剤を切り出して支持部材に接着する専用の組立装置が必要であることから、銀ペーストを使用する方法に比べて製造コストが高くなるという問題があった。
一方、ウェハ裏面貼付け方式のフィルム状接着剤を用いて半導体装置を製造する場合、まず半導体ウェハの裏面にフィルム状接着剤の一方の面を貼付け、さらにフィルム状接着剤の他面にダイシングシートを貼り合わせる。その後、前記ウェハからダイシングによって半導体素子を個片化し、個片化したフィルム状接着剤付き半導体素子をピックアップし、それを支持部材に接合し、その後のワイヤボンド、封止などの工程を経ることにより、半導体装置が得られる。このウェハ裏面貼付け方式のフィルム状接着剤は、フィルム状接着剤付き半導体素子を支持部材に接合するため、フィルム状接着剤を個片化する装置を必要とせず、従来の銀ペースト用の組立装置をそのまま、あるいは熱盤を付加するなどの装置の一部を改良することにより使用できる。そのため、フィルム状接着剤を用いた組立方法の中で製造コストが比較的安く抑えられる方法として注目されている(例えば、特許文献4参照)。
しかし、最近になって、半導体素子の小型薄型化・高性能化に加えて、多機能化が進み、それに伴って複数の半導体素子を積層化した半導体装置が急増している。一方で前記の半導体装置の厚みは薄化の方向に進むことから、半導体ウェハについても、さらなる極薄化が進んでいる。それに伴い、搬送時のウェハ割れ、ウェハ裏面へフィルム状接着剤を貼付けた時のウェハ割れが顕在化してきた。これを防止するため、ウェハ表面に軟質保護テープ(通称、バックグラインドテープ)を貼り合わせる手法が採用されつつある。しかし、前記バックグラインドテープの軟化温度が100℃以下であること、貼り合せ時の熱応力によるウェハ反りの抑制のため、ウェハ裏面に100℃よりも低い温度で貼り付けが可能なフィルム状接着剤の要求が強くなってきている。さらに、ダイシング後のピックアップ性、すなわち一旦貼り合せたフィルム状接着剤とダイシングシートとの易剥離性など、半導体装置組立時の良好なプロセス特性を兼ね備えることが求められる。
さらに、組立プロセスの簡略化を目的に、フィルム状接着剤の一方の面に、ダイシングシートを貼り合せたフィルム状接着剤、すなわちダイシングシートとダイボンドフィルムを一体化させたフィルム(以下、ダイシング・ダイボンド一体型フィルム)とすることによって、ウェハ裏面への貼り合せプロセスの簡略化を図った手法が提案されている。このような一体型フィルムの形態にするためには、上記のバックグラインドテープと同様、ダイシングテープの軟化温度が100℃以下であること、ウェハ裏面への貼り合せ時の熱応力によるウェハ反りの抑制のため、100℃よりも低温で貼り付けが可能で、かつ上述の良好なプロセス特性が求められるようになる。
また、フィルム状接着剤を用いた半導体装置として、信頼性、すなわち、耐熱性、耐湿性、耐リフロー性なども求められている。耐リフロー性を確保するためには、260℃前後のリフロー加熱温度において、ダイボンド層の剥離または破壊を抑制できる高い接着強度を有することが求められる。このように、低温ラミネート性を含むプロセス特性と、耐リフロー性を含む半導体装置の信頼性を高度に両立できるフィルム状接着剤に対する要求が強くなってきている。
一方、支持部材が表面に配線を有する有機基板である場合、前記の配線段差に対する十分な充填性(埋め込み性)を確保することが、半導体装置の耐湿信頼性、及び配線間の絶縁信頼性を確保する上で重要である。前記の埋め込み性は、半導体装置の組立工程のうち、封止工程でのトランスファモールド時の熱と圧力を利用することによっても達成できる。しかしながら、上述したように複数の半導体素子の積層化が進むにつれて、個々の半導体素子を接合し、積層化するために要する熱履歴プロセス(ダイボンド、及びワイヤボンドなど)は、半導体素子の積層数の増大と共に長時間化する傾向にある。よって、複数の半導体素子を積層した半導体装置において、最下段である半導体素子と配線段差付き有機基板間の接合に用いられるダイボンディングフィルムには、ダイボンドからトランスファモールドの工程までの間に、上段の半導体素子を積層するための熱履歴を受ける。そのため、加熱硬化による流動性が低下し、基板表面の配線段差に対して、トランスファモールド工程での熱と圧力を利用した埋め込み性の確保が困難となる。前記の埋め込み性が確保されなかった場合、未充填による空隙が原因で、耐湿信頼性及び耐リフロー性の低下が懸念されるようになる。よって、このような半導体装置の最下段である半導体素子及び配線段差付き有機基板間の接合に用いられるダイボンディングフィルムにおいては、半導体組成を有機基板に接合する工程、すなわちダイボンドの時点で基板表面の配線段差への埋め込み性を確保できることが望まれる。ダイボンド時の熱と圧力は、熱応力による半導体素子の反り、及び半導体素子上の回路面へのダメージの抑制から、トランスファモールド時の熱と圧力よりも低温、低圧、さらに短時間の条件となるため、上記のダイボンディングフィルムとしては、この条件で発泡することなく、またボイドなく、基板表面の配線段差への埋め込み性を確保できる熱時流動性を有することが望まれる。
これまで、低温加工性と耐熱性を両立すべく、比較的Tgが低い熱可塑性樹脂と、熱硬化性樹脂とを組み合わせたダイボンディングフィルムが提案されている(例えば、特許文献5参照)。しかしながら、上述した低温、低圧、及び短時間の条件での基板表面の配線段差への埋め込みを可能にする熱時流動性の確保と、耐リフロー性を含めた高温時の耐熱性を両立できる材料、及びその設計はまだ十分ではない。さらに、ウェハの極薄化に伴い、ダイシング後良好なピックアップ性を確保できる特性の要求が強まっている中で、これらの特性を兼ね備える材料を開発するためには、更なる詳細または精密な材料設計が必要である。
特開平3−192178号公報 特開平4−234472号公報 特開平9−17810号公報 特開平4−196246号公報 特許第3014578号公報
上述したように、低温加工性と耐熱性を両立するための設計として、これまでに、比較的Tgが低いポリイミド樹脂又はアクリルゴムと、エポキシ樹脂からなる樹脂組成が提案され、さらに、低分子量、かつ低粘度のエポキシ樹脂の比率を増量した配合により、Bステージにおいて、低温、低圧、及び短時間の条件での基板表面の配線段差を埋め込む熱時流動性と、Cステージにおける耐熱性の両立を狙った設計が提案されている。しかしながら、ベース樹脂のTgを下げる設計、及び低粘度のエポキシ樹脂を増量する設計は、フィルム表面の粘着性(タック)の上昇、ダイシング時のダイボンド層バリの増大(フィルム延性による破断性の低下)、及びダイシング後のダイボンド層切断面再融着などの問題を招き、ダイシング後のピックアップ性確保が困難となる方向に進む。
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み、被着体に対する充填性(埋め込み性)、低温ラミネート性などのプロセス特性、及び耐リフロー性などの半導体装置の信頼性を兼ね備えた、接着剤組成物、フィルム状接着剤、及びそれを用いた半導体装置を提供することを目的とする。また、本発明は、上述したダイシングシートからの易剥離性などのプロセス特性に優れたフィルム状接着剤を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の解決手段を提供するに至った。
すなわち本発明は、以下に関する。
1. 下記式(I)で表されるテトラカルボン酸二無水物が全テトラカルボン酸二無水物の30モル%以上を含むテトラカルボン酸二無水物と、下記一般式(II)で表されるジアミンが全ジアミンの30モル%以上を含むジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂を少なくとも含有する接着剤組成物であって、前記ポリイミド樹脂のガラス転移温度が10℃〜100℃、100℃での溶融粘度が6000Pa・s以下、40℃でのフィルム表面タック力が200gf以下である接着剤組成物。
Figure 2009046629
Figure 2009046629

(式中R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキレン基又はフェニレン基を示し、R、R、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基又はフェノキシ基を示し、n=1である。)
2. ポリイミド樹脂が、さらに下記一般式(III)で表されるジアミンが全ジアミンの10モル%以上を含むジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂である項1に記載の接着剤組成物。
Figure 2009046629

(ただし、Q、Q及びQは炭素数1〜10のアルキレン基を示し、Pは0〜10の整数を示す。)
3. ポリイミド樹脂が、更に下記一般式(IV)で表されるジアミンが全ジアミンの10モル%以上含むジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂である項1または2に記載の接着剤組成物。
Figure 2009046629

(nは1〜20の整数で示す。)
4. ポリイミド樹脂が、更に下記一般式(V)で表されるジアミンが全ジアミンの10モル%以上含むジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂である項1〜3のいずれかに記載の接着剤組成物。
Figure 2009046629

(式中、mは0〜80の整数を示す)
5. さらに熱硬化性樹脂を含有する項1〜4のいずれかに記載の接着剤組成物。
6. 半導体素子を、半導体素子または半導体素子搭載用支持部材に接着するために用いられる項1〜5のいずれかに記載の接着剤組成物。
7. 項1〜6のいずれかに記載の接着剤組成物を用い、フィルム状に形成してなるフィルム状接着剤。
8. さらに、ダイシングシートが積層されてなる項7に記載のフィルム状接着剤。
9. ダイシングシートが、基材フィルム及び基材フィルム上に設けた粘着剤層を有してなる項8に記載のフィルム状接着剤。
10. 半導体素子搭載用支持部材が、配線段差付き有機基板である項6に記載の接着剤組成物。
11. 半導体素子搭載用支持部材が、配線段差付き有機基板である項7〜9のいずれかに記載のフィルム状接着剤。
12. 項1〜5のいずれかに記載の接着剤組成物、または項7〜9のいずれかに記載のフィルム状接着剤により、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材、及び/又は、半導体素子と半導体素子が接着されてなる構造を有する半導体装置。
本発明によれば、極薄ウェハ及び複数の半導体素子を積層した半導体装置に対応できるウェハ裏面貼付け方式の半導体素子固定用フィルム状接着剤を提供することができる。ウェハ裏面にフィルム状接着剤を貼り付ける際に、通常、フィルム状接着剤が溶融する温度まで加熱するが、本発明の半導体素子固定用フィルム状接着剤を使用すれば、極薄ウェハの保護テープ、又は貼り合わせるダイシングテープの軟化温度よりも低い温度でウェハ裏面に貼り付けることが可能となる。これにより、熱応力も低減され、大径化薄化するウェハの反り等の問題を解決できる。また、ダイボンド時の熱と圧力によって、基板表面の配線段差への良好な埋め込みを可能にする熱時流動性を確保でき、複数の半導体素子を積層した半導体装置の製造工程に好適に対応できる。また、高温時の高い接着強度を確保できるため、耐熱性を向上でき、さらに半導体装置の製造工程を簡略化できる。さらに、低温での貼り付けが可能であるため、ウェハの反り等の熱応力を低減しつつ、ダイシング時のチップ飛びを抑えることができる。また、ダイシング時の良好な切断性、及びダイシング後の良好なピックアップ性を確保できるため、半導体装置の製造時の作業性を向上できる。
また、本発明によれば、前記半導体素子固定用フィルム状接着剤とダイシングシートを貼りあわせたフィルム状接着剤を提供することができる。本発明のフィルム状接着剤によれば、ダイシング工程までの貼付工程を簡略化し、パッケージの組立熱履歴に対しても安定した特性を確保できる材料を提供することが可能である。また、本発明によれば、ダイシングシートとダイボンドフィルムの両機能を併せ持った粘接着剤層と基材とからなるフィルム状接着剤を提供することができる。
本発明の接着剤組成物(半導体素子固定用フィルム状接着剤)は、ポリイミド樹脂を含有し、前記ポリイミドのガラス転移温度が10℃〜100℃であり、かつ100℃での溶融粘度が6000Pa・s以下であり、かつ40℃でのフィルム表面タック力が200g以下であることを特徴とする。
本発明の接着剤組成物を用いたフィルム状接着剤の厚みは、1〜100μmであることが好ましい。本発明のフィルム状接着剤の形態としては、図1に示すように、単層のフィルム状接着剤1が挙げられる。この形態の場合、1〜20mm幅程度のテープ状や、10〜50cm程度のシート状とし、巻き芯に巻いた形態で搬送することが好ましい。また、基材フィルム2の片面(図示せず)又は両面(図2参照)にフィルム状接着剤1を設けてなる構造でもよい。尚、接着剤層の損傷・汚染を防ぐために適宜接着剤層にカバーフィルムを設けることなどもできる。例えば、図3に示されるように基材フィルム2の上にフィルム状接着剤1を設け、さらにカバーフィルム3を設ける構造を有するフィルム状接着剤としてもよい。
以下、本発明の接着剤組成物について説明する。前記の接着剤組成物は少なくとも下記式(I)で表されるテトラカルボン酸二無水物が全テトラカルボン酸二無水物の30モル%以上を含むテトラカルボン酸二無水物と、下記一般式(II)で表されるジアミンが全ジアミンの30モル%以上を含むジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂を用いることを特徴とする。
Figure 2009046629
Figure 2009046629

(式中R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキレン基又はフェニレン基を示し、R、R、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基又はフェノキシ基を示し、n=1である。)
前記ポリイミド樹脂は、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを公知の方法で縮合反応させて得ることができる。すなわち、有機溶媒中で、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを等モル又は、必要に応じて、前記の組成比を、テトラカルボン酸二無水物の合計1.0molに対して、ジアミンの合計0.5〜2.0mol、好ましくは、0.8〜1.0molの範囲で調整(各成分の添加順序は任意)し、反応温度80℃以下、好ましくは0〜60℃で付加反応させる。反応が進行するにつれ反応液の粘度が徐々に上昇し、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸が生成する。尚、接着剤組成物の諸特性の低下を抑えるため、上記の酸二無水物は無水酢酸で再結晶精製処理されることが好ましい。
なお、前記のテトラカルボン酸二無水物とジアミンの組成比については、テトラカルボン酸二無水物の合計1.0molに対して、ジアミンの合計が2.0molを超えると、得られるポリイミド樹脂中に、アミン末端のポリイミドオリゴマーの量が多くなる一方で、前記ジアミンの合計が0.5molを下回ると、酸末端のポリイミドオリゴマーの量が多くなり、ポリイミド樹脂の重量平均分子量が過度に低くなり、フィルム状接着剤の耐熱性などの特性が低下傾向にあるため、好ましくない。テトラカルボン酸二無水物とジアミンの組成比を上記の範囲内で調整することによって、ポリイミド樹脂の分子量を調整することができる。
使用する酸二無水物は、使用前に、モノマーの融点よりも10〜20℃低い温度で12時間以上、加熱乾燥する、又は無水酢酸で再結晶精製処理されることが好ましく、原料の純度の指標として、示差走査熱量測計(DSC)による吸熱開始温度と吸熱ピーク温度の差が10℃以内であることが好ましい。なお、上記の吸熱開始温度および吸熱ピーク温度とは、DSC(パーキンエルマー社製DSC−7型)を用いて、サンプル量5mg、昇温速度5℃/min、測定雰囲気:窒素、の条件で測定したときの値を用いる。
なお、上記ポリアミド酸は、50〜80℃の温度で加熱して解重合させることによって、その分子量を調整することもできる。ポリイミド樹脂は、上記反応物(ポリアミド酸)を脱水閉環させて得ることができる。脱水閉環は、加熱処理する熱閉環法と、脱水剤を使用する化学閉環法で行うことができる。
ポリイミド樹脂の原料としては前記式(I)で表されるテトラカルボン酸二無水物を全テトラカルボン酸二無水物の少なくとも30モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上を使用する。30モル%を下回ると、本発明において組み合せるジアミンとの反応性が損なわれる他、後述する常温でのフィルム状接着剤表面低粘着性の確保が困難になる、また耐加水分解性などの耐湿信頼性の確保が困難になる傾向にあり、好ましくない。
併用するテトラカルボン酸二無水物としては特に制限はないが、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,2’,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,8,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,2’,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メチルフェニルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェニルジメチルシリル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシクロヘキサン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリテート無水物)、エチレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビス(エキソ−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ−〔2,2,2〕−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェニル)フェニル〕プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェニル)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビス(トリメリット酸無水物)、1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビス(トリメリット酸無水物)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、下記一般式(VII)で表されるテトラカルボン酸二無水物、下記一般式(VIII)で表されるテトラカルボン酸二無水物等が挙げられ、中でも、優れた耐湿信頼性を付与できる点で、下記一般式(VIII)で示されるテトラカルボン酸二無水物が好ましい。これらテトラカルボン酸二無水物は単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。
Figure 2009046629

(式中、nは2〜20の整数を示す)
Figure 2009046629
本発明のポリイミド樹脂の原料として用いられるジアミンとしては前記一般式(II)で表されるジアミンを全ジアミンの少なくとも30モル%以上、好ましくは35モル%以上、より好ましくは40モル%以上を使用する。前記ジアミンを用いた場合、良好な接着性と低Tg化、及び低吸湿性を同時に付与できる点で好ましい。前記一般式(II)中、<nが1のとき>、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(4−アミノフェニル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ビス(4−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ビス(2−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(2−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノブチル)ジシロキサン、1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシ−1,3−ビス(4−アミノブチル)ジシロキサン等があり、前記ジアミンの使用量が30モル%を下回ると、上記の効果が得られにくくなる傾向にあるため好ましくない。
併用するジアミンとしては特に制限はないが、例えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテメタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジイソプロピルフェニル)メタン、3,3’−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、3,4’−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、4,4’−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルケトン、3,4’−ジアミノジフェニルケトン、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2’−(3,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、3,4’−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、4,4’−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−(3−アミノエノキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(4−アミノエノキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(3−アミノエノキシ)フェニル)スルフォン、ビス(4−(4−アミノエノキシ)フェニル)スルフォン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,5−ジアミノ安息香酸等の芳香族ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパンなどの他、下記一般式(III)で表されるエーテルジアミンが挙げられる。
Figure 2009046629

(ただし、Q、Q及びQは炭素数1〜10のアルキレン基を示し、Pは0〜10の整数を示す。)
さらに、具体的には下記化学式の脂肪族ジアミンが挙げられる。
Figure 2009046629
また、その他、下記一般式(IV)で表される脂肪族ジアミン、具体的には1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,2−ジアミノシクロヘキサンなどの脂肪族ジアミンが挙げられる。
Figure 2009046629

(nは1〜20の整数で示す。)
また、その他に、下記一般式(V)で表されるプロピレングリコール系ジアミンなどが挙げられ、具体的には、サンテクノケミカル株式会社製ジェファーミン ED−230,ED−400,ED−2000,ED−4000,ED−600,ED−900,ED−2001,EDR−148,BASF(製)ポリエーテルアミンD−230,D−400,D−2000等のポリオキシアルキレンジアミン等の脂肪族ジアミンが挙げられる。
Figure 2009046629

(式中、mは0〜80の整数を示す)
中でも、低Tg化と同時に熱時の高い流動性を付与できる点で上記式(III)で表されるエーテルジアミンが、また、低Tg化と同時に低吸湿性を付与できる点で上記式(IV)で表される脂肪族ジアミンが、また、後述する熱時の高い流動性を付与できる点で上記(V)で表されるプロピレングリコール系ジアミンを併用することが好ましい。また、使用量はいずれも全ジアミンの10モル%以上であることが好ましく、10〜70モル%がより好ましい。10モル%を下回ると、上述の効果が得られなくなる傾向にあり、好ましくなく。70モル%を超えるとワニスの安定性が悪くなるため好ましくない。なお、これらのジアミンは単独でも又は2種類以上組み合わせてもよい。
また、上記ポリイミド樹脂は単独又は必要に応じて2種以上を混合(ブレンド)してもよい。
本発明のフィルム状接着剤のウェハ裏面への貼り付け可能温度は、ウェハの保護テープ及びダイシングテープの軟化温度以下であることが好ましく、また半導体ウェハの反りを抑えるという観点からも、上記の貼り付け温度は、20〜120℃が好ましく、さらに好ましくは20〜100℃、特に好ましくは20〜80℃である。前記の温度での貼り付けを可能にするためには、使用されるポリイミド樹脂のTgは10〜100℃である。また、10〜80℃であることが好ましく、20〜80℃であることがより好ましい。前記ポリイミド樹脂のTgが100℃を超えると、ウェハ裏面への貼り付け温度が100℃を超える可能性が高くなり、Tgが10℃を下回ると、Bステージ状態でのフィルム表面の粘着力が強くなり、取り扱い性が悪くなる傾向にあり、いずれも好ましくない。
また、上記ポリイミド樹脂の重量平均分子量は20000〜100000の範囲内で制御されていることが好ましく、30000〜80000がより好ましく、30000〜60000が特に好ましい。重量平均分子量がこの範囲にあると、シート状又はフィルム状としたときの成膜性、可とう性、及び破断性が適当であり、また、熱時流動性が適当であるため、ダイシング性と基板表面配線段差への良好な埋込性を両立できる。上記重量平均分子量が20000より小さいと、フィルム形成性が悪くなる、また、フィルムの靭性が小さくなる傾向にあり、100000を超えると、破断性と熱時流動性が低下傾向にあり、ダイシング性、すなわちダイシング時のフィルム延性による切れ残りが増大する、また基板上の凹凸に対する埋め込み性が低下する傾向にあるので、いずれも好ましくない。
上記ポリイミド樹脂のTg、及び重量平均分子量を上記の範囲内とすることにより、ウェハ裏面への貼り付け温度を低く抑えることができるだけでなく、低温でのダイボンドも確保することができ、半導体素子の反りの増大を抑制できる。また、ダイシング時の良好な切断性を確保できる。さらに、本発明の特徴であるダイボンディング時の流動性を有効に付与できる。また、上記半導体素子搭載用支持部材が有機基板の場合、ダイボンディング時の加熱温度による前記有機基板の吸湿水分の気化を抑制でき、前記気化によるダイボンディング材層の発泡を抑制できる。なお、上記のTgとは、ポリイミドの主分散ピーク温度であり、レオメトリック サイエンティフィック製、回転型レオメーターARESを用いて、平行円板(直径8mm)に前記フィルムサンプルをサンプル厚みより2〜5μm小さなギャップ幅で挟み、周波数1Hz、歪み1%、昇温速度5℃/分、測定温度30℃〜300℃の条件で測定したときのtanδピーク温度を測定し、これをTgとした。また、上記の重量平均分子量とは、高速液体クロマトグラフィー(島津製作所製C−R4A)を用いて、ポリスチレン換算で測定したときの重量平均分子量である。
さらに、上記ポリイミド樹脂の100℃での溶融粘度が6000Pa・s以下である。好ましくは、100〜6000Pa・s、より好ましくは500〜3000Pa・sである。前記溶融粘度とは、前記フィルムサンプルをサンプル厚みより2〜5μm小さなギャップ幅で挟み、レオメトリック サイエンティフィック製、回転型レオメーターARESを用いて、平行円板(直径8mm)に挟み、周波数1Hz、歪み1%、昇温速度5/分、測定温度30℃〜300℃の条件で測定したときの100℃における複素粘度の値である。100℃での溶融粘度を上記の範囲内とすることにより、得られるフィルム状接着剤を用いて、表面に配線などが形成されている有機基板のような表面凹凸を有する支持部材に、半導体素子を80〜150℃の温度で1MPa以下の圧力で圧着したときに、前記支持部材表面凹凸への良好な段差埋込を確保できる。前記溶融粘度が100Pa・s未満であると、得られるフィルム状接着剤を用いたときの80〜150℃での加熱圧着時の熱流動が大きくなりすぎて、支持部材界面に残存する空気の巻き込み、あるいは発泡などにより、フィルム状接着剤内部にボイドが残存し易くなる傾向にあり、前記溶融粘度が6000Pa・sを超えると、得られるフィルム状接着剤を用いたときの上述の熱圧着による熱流動の確保が困難となり、凹凸を有する基板への段差埋込の確保が困難となる傾向にあり、いずれも好ましくない。
さらに上記のポリイミド樹脂を用いたフィルムの40℃でのフィルム表面タック強度が200gf以下である。好ましくは100gf以下であり、より好ましくは50gf以下である。前記タック強度とは、フィルムの塗工した上面について、レスカ製プローブタッキング試験機を用いて、JISZ0237−1991に記載の方法(プローブ直径5.1mm、引き剥がし速度10mm/s、接触荷重100gf/cm、接触時間1s)により、40℃におけるタック強度(粘着力)を測定したときの値である。前記タック強度が200gfを超えると、得られるフィルム状接着剤の室温におけるフィルム表面の粘着性が強くなり、フィルム取扱い性が悪くなる傾向にある他、ダイシング時のフィルム延性による破断性の低下によってバリが残存し易くなる、またダイシング後のダイシングテープとのはく離性が低下する、ダイシング後のフィルム切断面再融着などによるピックアップ性の低下を招く傾向にあるため好ましくない。なお、本発明において、室温とは、5〜30℃である。
本発明の接着剤組成物は、さらに(B)熱硬化性樹脂を組み合せることもできる。前記(B)熱硬化性樹脂は、熱により架橋反応を起こす反応性化合物からなる成分であれば特に限定されることはなく、例えば、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、マレイミド樹脂、アリルナジイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、レゾルシノールホルムアルデヒド樹脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、ポリイソシアネート樹脂、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌラートを含有する樹脂、トリアリルトリメリタートを含有する樹脂、シクロペンタジエンから合成された熱硬化性樹脂、芳香族ジシアナミドの三量化による熱硬化性樹脂等が挙げられる。中でも、ポリイミド樹脂との組み合せにおいて、高温での優れた接着力を持たせることができる点で、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、及びアリルナジイミド樹脂が好ましい。なお、これら熱硬化性樹脂は単独で又は二種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記熱硬化性樹脂を使用する場合、その含量は、低アウトガス性、フィルム形成性(靭性)、熱時流動性、さらには熱硬化による高温時の高い接着力を有効に付与できる点で、(A)ポリイミド樹脂100重量部に対して、1〜200重量部が好ましく、10〜100重量部がより好ましい。
上記熱硬化性樹脂の硬化のために、硬化剤や触媒を使用することができ、必要に応じて硬化剤と硬化促進剤、又は触媒と助触媒を併用することができる。上記硬化剤及び硬化促進剤の添加量、及び添加の有無については、後述する望ましい熱時の流動性、及び硬化後の耐熱性を確保できる範囲で判断、調整する。
好ましい熱硬化性樹脂の一つであるエポキシ樹脂としては、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を含むものがより好ましく、硬化性や硬化物特性の点からフェノールのグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂が極めて好ましい。このような樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型(又はAD型、S型、F型)のグリシジルエーテル、水添加ビスフェノールA型のグリシジルエーテル、エチレンオキシド付加体ビスフェノールA型のグリシジルエーテル、プロピレンオキシド付加体ビスフェノールA型のグリシジルエーテル、フェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、ビスフェノールAノボラック樹脂のグリシジルエーテル、ナフタレン樹脂のグリシジルエーテル、3官能型(又は4官能型)のグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂のグリシジルエーテル、ダイマー酸のグリシジルエステル、3官能型(又は4官能型)のグリシジルアミン、ナフタレン樹脂のグリシジルアミン等が挙げられる。これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。また、これらのエポキシ樹脂には不純物イオンである、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ハロゲンイオン、特に塩素イオンや加水分解性塩素等を300ppm以下に低減した高純度品を用いることがエレクトロマイグレーション防止や金属導体回路の腐食防止のために好ましい。
上記エポキシ樹脂を使用する場合は、必要に応じて硬化剤を使用することもできる。前記硬化剤としては、例えば、フェノール系化合物、脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド、脂肪族酸無水物、脂環族酸無水物、芳香族酸無水物、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、三フッ化ホウ素アミン錯体、イミダゾール類、第3級アミン等が挙げられ、中でもフェノール系化合物が好ましく、分子中に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有するフェノール系化合物がより好ましい。このような化合物としては、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、t−ブチルフェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジェンクレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジェンフェノールノボラック樹脂、キシリレン変性フェノールノボラック樹脂、ナフトール系化合物、トリスフェノール系化合物、テトラキスフェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ポリ−p−ビニルフェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂等が挙げられる。これらの中で、数平均分子量が400〜1500の範囲内のものが好ましい。これにより、半導体装置組立加熱時に、半導体素子又は装置等の汚染の原因となるアウトガスを有効に低減できる。
また、必要に応じて、硬化促進剤を使用することもできる。前記硬化促進剤としては、熱硬化性樹脂を硬化させるものであれば特に制限はなく、例えば、イミダゾール類、ジシアンジアミド誘導体、ジカルボン酸ジヒドラジド、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール−テトラフェニルボレート、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7−テトラフェニルボレート等が挙げられる。
本発明の接着剤組成物には、上記各成分の他に、必要に応じて、熱可塑系高分子成分、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂、カップリング剤、充填剤等を適宜配合してもよい。
(フィルム状接着剤の製造方法)
本発明の接着剤組成物は、(A)ポリイミド樹脂、(B)熱硬化性樹脂、及び必要に応じてフィラー、その他の成分を有機溶媒中で合成したポリイミド樹脂ワニスに配合、混練してワニス(接着剤層塗工用のワニス)を調製した後、基材フィルム上に前記ワニスの層を形成させ、加熱乾燥した後に基材を除去することで、フィルム状接着剤を得ることができる。上記の混合、混練は、通常の攪拌機、らいかい機、三本ロール、ボールミル等の分散機を適宜、組み合わせて行うことができる。上記の加熱乾燥の条件は、使用した溶媒が充分に揮散する条件であれば特に制限はないが、通常50〜200℃で、0.1〜90分間加熱して行う。
上記接着剤層の製造の際に用いる有機溶媒、即ちワニス溶剤は、材料を均一に溶解、混練又は分散できるものであれば制限はなく、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N―メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、ベンゼン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、ジオキサン、シクロヘキサノン、酢酸エチル等が挙げられる。
本発明のフィルム状接着剤の製造時に使用する基材フィルムは、上記の加熱、乾燥条件に耐えるものであれば特に限定するものではなく、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリエーテルナフタレートフィルム、メチルペンテンフィルム等が挙げられる。これらの基材としてのフィルムは2種以上組み合わせて多層フィルムとしてもよく、表面がシリコーン系、シリカ系等の離型剤などで処理されたものであってもよい。
また、本発明の1態様として、これまで説明した半導体素子固定用フィルム状接着剤とダイシングシートとを積層した構造を有してなるフィルム状接着剤が挙げられる。ダイシングシートの例としては、基材フィルム上に粘着剤層が積層されてなる構造を有してなるダイシングシート、又は基材フィルムのみからなるダイシングシートなどが挙げられる。この態様の場合、フィルム状接着剤が予めウェハに近い形状に形成されている(プリカット)ことが好ましい。
フィルム状接着剤として、より具体的には、図4に示すように、基材フィルム7、粘着剤層6及び本発明のフィルム状接着剤1とがこの順に形成されてなるフィルム状接着剤、又は図5に示すように、基材フィルム7と本発明のフィルム状接着剤1から形成されてなるフィルム状接着剤が挙げられる。このフィルム状接着剤は、半導体装置製造工程を簡略化する目的で、フィルム状接着剤1とダイシングシート5、又は引張テンションを加えたときの伸び(通称、エキスパンド)を確保できる基材フィルム7とを少なくとも備える一体型のフィルム状接着剤である。即ち、ダイシングシートとダイボンディングフィルムの両者に要求される特性を兼ね備えるフィルム状接着剤である。
このように基材フィルムの上にダイシングシートとしての機能を果たす粘着剤層を設け、さらに粘着剤層の上にダイボンディングフィルムとしての機能を果たす本発明のフィルム状接着剤とを積層させる、又は上述のエキスパンド可能な基材フィルムとを貼り合せることにより、ダイシング時にはダイシングシートとして、ダイボンディング時にはダイボンディングフィルムとしての機能を発揮する。そのため、前記の一体型のフィルム状接着剤は、半導体ウェハの裏面に一体型フィルム状接着剤のフィルム状接着剤を加熱しながらウェハ裏面にラミネートし、ダイシングした後、フィルム状接着剤付き半導体素子としてピックアップして使用することができる。
上記の粘着剤層は、感圧型、又は放射線硬化型のどちらでも良く、ダイシング時には半導体素子が飛散しない十分な粘着力を有し、その後の半導体素子のピックアップ工程においては半導体素子を傷つけない程度の低い粘着力を有するものであれば特に制限されることなく従来公知のものを使用することができる。
また、上記の基材フィルム7は、引張テンションを加えたときの伸び(通称、エキスパンド)を確保できるフィルムであれば特に制限はないが、材質がポリオレフィンのフィルムが好ましく用いられる。
本発明の接着剤組成物、及びフィルム状接着剤は、IC、LSI等の半導体素子と、42アロイリードフレーム、銅リードフレーム等のリードフレーム;ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等のプラスチックフィルム;ガラス不織布等基材にポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等のプラスチックを含浸、硬化させたもの;アルミナ等のセラミックス等の半導体搭載用支持部材等の被着体とを貼り合せるためのダイボンディング用接着材料として用いることができる。中でも、表面に有機レジスト層を具備してなる有機基板、表面に配線有する有機基板等の表面に凹凸を有する有機基板と半導体素子とを接着するためのダイボンディング用接着材料として好適に用いられる。
また、複数の半導体素子を積み重ねた構造のStacked−PKGにおいて、半導体素子と半導体素子とを接着するための接着材料としても好適に用いられる。
本発明のフィルム状接着剤の用途について、本発明のフィルム状接着剤を備える半導体装置について図面を用いて具体的に説明する。尚、近年は様々な構造の半導体装置が提案されており、本発明のフィルム状接着剤の用途は、以下に説明する構造の半導体装置に限定されるものではない。
図6には一般的な構造の半導体装置が示されている。図6において、半導体素子9は本発明のフィルム状接着剤1を介して半導体搭載用支持部材10に接着され、半導体素子9の接続端子(図示せず)はワイヤ11を介して外部接続端子(図示せず)と電気的に接続され、封止材12によって封止されている。
また、図7には半導体素子同士を接着した構造を有する半導体装置の一例が示されている。図7において、一段目の半導体素子9aは本発明のフィルム状接着剤1を介して半導体搭載用支持部材10に接着され、一段目の半導体素子9aの上に更に本発明のフィルム状接着剤1を介して二段目の半導体素子9bが接着されている。一段目の半導体素子9a及び二段目の半導体素子9bの接続端子(図示せず)は、ワイヤ11を介して外部接続端子と電気的に接続され、封止材によって封止されている。このように、本発明のフィルム状接着剤は、半導体素子を複数重ねる構造の半導体装置にも好適に使用できる。
尚、前記構造を備える半導体装置(半導体パッケージ)は、半導体素子と半導体搭載用支持部材との間に本発明のフィルム状接着剤を挾み、加熱圧着して両者を接着させ、その後ワイヤボンディング工程、必要に応じて封止材による封止工程等の工程を経ることにより得られる。前記加熱圧着工程における加熱温度は、通常、20〜250℃、荷重は、通常、0.01〜20kgf、加熱時間は、通常、0.1〜300秒間である。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1〜3、比較例1〜3)
下記のPI−1〜6に示す通り、ポリイミド樹脂フィルム塗工ワニスを調合した。さらに、100℃溶融粘度及びフィルム表面40℃タック力(強度)の特性を評価し、結果を下記表1及び表2に示した。
<PI−1>
温度計、攪拌機、冷却管、及び窒素流入管を装着した300mLフラスコ中に、エーテルジアミン(東京化成製、B13(分子量:220.31))11.01g(0.05mol)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(信越化学製、LP−7100(分子量:248.51))12.42g(0.05mol)、及びN−メチル−2−ピロリドン113gを仕込んだ反応液を攪拌した。ジアミンが溶解した後、フラスコを氷浴中で冷却しながら、予め無水酢酸からの再結晶により精製した4,4’−オキシジフタル酸二無水物32.62g(0.1mol)を少量ずつ添加した。室温で8時間反応させた後、キシレン75.5gを加え、窒素ガスを吹き込みながら180℃で加熱することにより、水と共にキシレンを共沸除去してポリイミド樹脂(PI−1)ワニスを得た。得られたポリイミド樹脂のGPCを測定したところ、ポリスチレン換算で、数平均分子量Mn=19000、重量平均分子量Mw=31000であった。また、得られたポリイミド樹脂のTgは53℃であった。
<PI−2>
温度計、攪拌機、冷却管、及び窒素流入管を装着した300mLフラスコ中に、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(信越化学製、LP−7100(分子量:248.51))12.42g(0.05mol)、ポリエーテルジアミン(BASF製、ED400(分子量:452.4))22.62g(0.05mol)、及びN−メチル−2−ピロリドン140gを仕込んだ反応液を攪拌した。ジアミンが溶解した後、フラスコを氷浴中で冷却しながら、予め無水酢酸からの再結晶により精製した4,4’−オキシジフタル酸二無水物32.62g(0.1mol)を少量ずつ添加した。室温で8時間反応させた後、キシレン80.5gを加え、窒素ガスを吹き込みながら180℃で加熱することにより、水と共にキシレンを共沸除去してポリイミド樹脂(PI−2)ワニスを得た。得られたポリイミド樹脂のGPCを測定したところ、ポリスチレン換算で、数平均分子量Mn=14000、重量平均分子量Mw=35000であった。また、得られたポリイミド樹脂のTgは45℃であった。
<PI−3>
温度計、攪拌機、冷却管、及び窒素流入管を装着した300mLフラスコ中に、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(信越化学製、LP−7100(分子量:248.51))9.94g(0.04mol)、エーテルジアミン(B−13(分子量:220.31))8.81g(0.04mol)、1,12−ドデカンジアミン(東京化成製:分子量200.36)4.0g(0.02mol)及びN−メチル−2−ピロリドン140gを仕込んだ反応液を攪拌した。ジアミンが溶解した後、フラスコを氷浴中で冷却しながら、予め無水酢酸からの再結晶により精製した4,4’−オキシジフタル酸二無水物32.62g(0.1mol)を少量ずつ添加した。室温で8時間反応させた後、キシレン80.5gを加え、窒素ガスを吹き込みながら180℃で加熱することにより、水と共にキシレンを共沸除去してポリイミド樹脂(PI−3)ワニスを得た。得られたポリイミド樹脂のGPCを測定したところ、ポリスチレン換算で、数平均分子量Mn=18000、重量平均分子量Mw=30000であった。また、得られたポリイミド樹脂のTgは62℃であった。
<PI−4>
温度計、攪拌機、冷却管、及び窒素流入管を装着した300mLフラスコ中に、1,12−ジアミノドデカン2.10g(0.035mol)、ポリエーテルジアミン(BASF製、ED2000(分子量:1923))17.31g(0.03mol)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(信越化学製、LP−7100)2.61g(0.035mol)、及びN−メチル−2−ピロリドン113gを仕込んだ反応液を攪拌した。1,12−ジアミノドデカン、及びポリエーテルジアミンが溶解した後、フラスコを氷浴中で冷却しながら、予め無水酢酸からの再結晶により精製した4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(フタル酸二無水物)15.62g(0.1mol)を少量ずつ添加した。室温で8時間反応させた後、キシレン75.5gを加え、窒素ガスを吹き込みながら180℃で加熱することにより、水と共にキシレンを共沸除去してポリイミド樹脂(PI−4)ワニスを得た。得られたポリイミド樹脂のGPCを測定したところ、ポリスチレン換算で、数平均分子量Mn=12000、重量平均分子量Mw=54000であった。また、得られたポリイミド樹脂のTgは22℃であった。
<PI−5>
温度計、攪拌機、冷却管、及び窒素流入管を装着した300mLフラスコ中に、エーテルジアミン(東京化成製B−12:分子量204.31)10.21g(0.05mol)、及びN−メチル−2−ピロリドン140gを仕込んだ反応液を攪拌した。ジアミンが溶解した後、フラスコを氷浴中で冷却しながら、予め無水酢酸からの再結晶により精製したデカメチレンビストリメリテート酸二無水物52.2g(0.1mol)を少量ずつ添加した。室温で8時間反応させた後、キシレン80.5gを加え、窒素ガスを吹き込みながら180℃で加熱することにより、水と共にキシレンを共沸除去してポリイミド樹脂(PI−5)ワニスを得た。得られたポリイミド樹脂のGPCを測定したところ、ポリスチレン換算で、数平均分子量Mn=28000、重量平均分子量Mw=83000であった。また、得られたポリイミド樹脂のTgは80℃であった。
<PI−6>
温度計、攪拌機、冷却管、及び窒素流入管を備えた300mlフラスコに、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン(和歌山精化製:分子量410.5)41g(0.1mol)、及びN−メチル−2−ピロリドン122gを仕込み攪拌した。ジアミンの溶解後、フラスコを氷浴中で冷却しながら、予め無水酢酸で再結晶精製した4,4’−オキシジフタル酸二無水物32.62g(0.1mol)を少量ずつ添加した。室温で8時間反応させたのち、キシレン83gを加え、窒素ガスを吹き込みながら180℃で加熱し、水と共にキシレンを共沸除去してポリイミド樹脂(PI−6)ワニスを得た。得られたポリイミドのGPCを測定した結果、ポリスチレン換算で、Mw=72000、Mn=23000であった。また、得られたポリイミド樹脂のTgは200℃であった。
<100℃溶融粘度>
得られたポリイミドフィルムを40μm厚にフィルム状にし、3〜7枚重ねて貼り合せて、100〜300μm厚に調整したフィルムについてレオメトリック サイエンティフィック製、回転型レオメーターARESを用いて、平行円板(直径8mm)に上記のポリイミド樹脂を用いたフィルムサンプルをサンプル厚みより2〜5μm小さなギャップ幅を挟み、周波数1Hz、歪み1%、昇温速度5/分、測定温度30℃〜300℃の条件で測定したときの100℃における複素粘度の値を100℃溶融粘度とした。
<フィルム表面40℃タック力(強度)>
得られたポリイミドフィルムを40μm厚にフィルム状に塗工した上面について、レスカ製プローブタッキング試験機を用いて、JISZ0237−1991に記載の方法(プローブ直径5.1mm、引き剥がし速度10mm/s、接触荷重100gf/cm、接触時間1s)により、40℃におけるタック力(粘着力)を測定し、これをフィルム表面40℃タック力(強度)とした。
Figure 2009046629
Figure 2009046629
実施例1〜3はいずれも、100℃での溶融粘度が6000Pa・s以下、40℃でのフィルム表面タック力が200gf以下の特性を満足することがわかった。本発明により、被着体に対する充填性(埋め込み性)、低温ラミネート性などのプロセス特性、及び耐リフロー性などが優れた接着剤組成物を提供することができる。
単層のフィルム状接着剤の一例を示す断面図である。 基材フィルムの両面に接着剤層を設けてなるフィルム状接着剤の一例を示す断面図である。 基材フィルムと接着剤層とカバーフィルムとを備えるフィルム状接着剤の一例を示す断面図である。 フィルム状接着剤の一例を示す断面図である。 フィルム状接着剤の一例を示す断面図である。 本発明のフィルム状接着剤を用いた半導体装置の一例を示す概念図である。 本発明のフィルム状接着剤を用いた半導体装置の一例を示す概念図である。
符号の説明
1 フィルム状接着剤
2 基材フィルム
3 カバーフィルム
5 ダイシングシート
6 粘着剤層
7 基材フィルム
9、9a、9b 半導体素子
10 半導体搭載用支持部材
11 ワイヤ
12 封止材

Claims (12)

  1. 下記式(I)で表されるテトラカルボン酸二無水物が全テトラカルボン酸二無水物の30モル%以上を含むテトラカルボン酸二無水物と、下記一般式(II)で表されるジアミンが全ジアミンの30モル%以上を含むジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂を少なくとも含有する接着剤組成物であって、前記ポリイミド樹脂のガラス転移温度が10℃〜100℃、100℃での溶融粘度が6000Pa・s以下、40℃でのフィルム表面タック力が200gf以下である接着剤組成物。
    Figure 2009046629

    Figure 2009046629

    (式中R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキレン基又はフェニレン基を示し、R、R、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基又はフェノキシ基を示し、n=1である。)
  2. ポリイミド樹脂が、さらに下記一般式(III)で表されるジアミンが全ジアミンの10モル%以上を含むジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂である請求項1に記載の接着剤組成物。
    Figure 2009046629


    (ただし、Q、Q及びQは炭素数1〜10のアルキレン基を示し、Pは0〜10の整数を示す。)
  3. ポリイミド樹脂が、更に下記一般式(IV)で表されるジアミンが全ジアミンの10モル%以上含むジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂である請求項1または2に記載の接着剤組成物。
    Figure 2009046629


    (nは1〜20の整数で示す。)
  4. ポリイミド樹脂が、更に下記一般式(V)で表されるジアミンが全ジアミンの10モル%以上含むジアミンとを反応させて得られるポリイミド樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の接着剤組成物。
    Figure 2009046629

    (式中、mは0〜80の整数を示す)
  5. さらに熱硬化性樹脂を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の接着剤組成物。
  6. 半導体素子を、半導体素子または半導体素子搭載用支持部材に接着するために用いられる請求項1〜5のいずれかに記載の接着剤組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の接着剤組成物を用い、フィルム状に形成してなるフィルム状接着剤。
  8. さらに、ダイシングシートが積層されてなる請求項7に記載のフィルム状接着剤。
  9. ダイシングシートが、基材フィルム及び基材フィルム上に設けた粘着剤層を有してなる請求項8に記載のフィルム状接着剤。
  10. 半導体素子搭載用支持部材が、配線段差付き有機基板である請求項6に記載の接着剤組成物。
  11. 半導体素子搭載用支持部材が、配線段差付き有機基板である請求項7〜9のいずれかに記載のフィルム状接着剤。
  12. 請求項1〜5のいずれかに記載の接着剤組成物、または請求項7〜9のいずれかに記載のフィルム状接着剤により、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材、及び/又は、半導体素子と半導体素子が接着されてなる構造を有する半導体装置。
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