JP2009058580A - 揺動体装置及びその製造方法、光偏向器、画像形成装置 - Google Patents

揺動体装置及びその製造方法、光偏向器、画像形成装置 Download PDF

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貴久 加藤
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Abstract

【課題】共振周波数を調整するに当たり、可動部の質量を調整するための質量調整剤を、精度良く可動部に付加することが可能となる揺動体装置及びその製造方法、該揺動体装置を用いた光偏向器、画像形成装置を提供する。
【解決手段】支持基板に対し、支持部によってねじり軸まわりに揺動可能に支持された可動部を備え、該可動部を該ねじり軸まわりに共振周波数で駆動する揺動体装置であって、
前記可動部は、該可動部の質量を調整する質量調整剤を付加する付加領域を備えると共に、該付加領域の表面は周辺よりも前記質量調整剤とのぬれ性が高く構成され、
前記付加領域への質量調整剤の付加によって、前記可動部の共振周波数が調整可能に構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、揺動体装置及びその製造方法、揺動体装置を用いた光偏向器、画像形成装置に関する。
例えば、光の偏向走査によって画像を投影するプロジェクションディスプレイ、電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタ、デジタル複写機等の画像形成装置に好適に利用可能な揺動体装置を用いた光偏向器が実現できる技術に関するものである。
従来から、半導体プロセスによってウエハから製造される微小機械部材はマイクロメータオーダの加工が可能であり、これらを用いて様々な微小機能素子が実現されている。
例えば、このような技術によって形成される可動部(マイクロ揺動体)をねじり振動し、該可動部(マイクロ揺動体)の共振現象を利用したアクチュエータ(マイクロ揺動体装置)として、種々の提案がなされている。
特に、このような可動部(マイクロ揺動体)の上に光偏向素子である反射面を配置し、該可動部(マイクロ揺動体)の共振現象を利用して光走査を行う光偏向器は、従来のポリゴンミラー等の回転多面鏡を使用した光走査光学系に比べ、次のような利点を有している。
すなわち、光偏向器を小型化することが可能であること、半導体プロセスによって製造されるシリコン単結晶からなる光偏向器は理論上金属疲労が無く耐久性にも優れていること、消費電力が少ないこと、等の特徴がある。
特に、上記可動部(マイクロ揺動体)のねじり振動の固有振動モードの周波数付近で駆動することにより、低消費電力とすることができる。
しかしながら、一方では、このような共振現象を利用した光偏向器においては、製造過程において生じる寸法誤差等により、個々のアクチュエータ間における固有振動モードの周波数である共振周波数にばらつきを生じる。
したがって、このような個々のデバイス間におけ共振周波数のばらつきは、好ましくないことから、共振周波数を調整する必要が生じる。
また、アクチュエータを使用する上で、動作(駆動)周波数である基準周波数が所定の値に定められている場合においては、固有振動モードの周波数と基準周波数との間で不一致が生じる。
したがって、このようなアクチュエータにより構成された光偏向器においては、上記固有振動モードの周波数と基準周波数との不一致が、可動部の振れ角のばらつきの原因となる。
光偏向器を用いたレーザービームプリンタ等の電子写真プロセスにおいては、レーザ光を感光体上で走査することによって画像を形成する。
したがって、画像の縦横比を安定させ、画質の劣化を抑制するためには、感光体の回転速度に対応させる上で、上記光偏向器における可動部の振れ角のばらつきをなくすため、光偏向器の共振周波数を所定の値に調整する必要が生じる。
従来において、上記のような共振周波数の調整を可能としたアクチュエータとして、特許文献1では、アクチュエータの共振周波数を調整するに際し、質量を調整するための除去部を設けたアクチュエータが提案されている。
また、特許文献2では、樹脂による質量片をミラー基板(マイクロ揺動体)に塗布して、共振周波数の調整を可能とした振動ミラーが提案されている。
特開2006−230048号公報 特開2004−219889号公報
上記したように、共振現象を利用したアクチュエータにおいては、低消費電力化を図る上で可動部(マイクロ揺動体)を固有振動モードの周波数付近で駆動することが望まれることから、共振周波数を調整する必要が生じる。
また、このようなアクチュエータにより構成された光偏向器を用いた画像形成装置においては、画像の縦横比を安定させ、画質の劣化を抑制するために、光偏向器の共振周波数を所定の値に調整する必要が生じる。
しかしながら、上記従来例のものにおいては、これらの共振周波数を所定の値に調整する上で、つぎのような課題を有している。
上記特許文献1のものにおいては、質量部本体に設けられた除去部を除去することで、共振周波数の調整が行われているが、このような方法では製造過程で生じる形状のばらつき等による共振周波数を精度良く調整する上で、必ずしも十分な結果を得ることは難しい。
また、上記従来例の特許文献2のものにおいては、ミラー基板(マイクロ揺動体)に塗布する質量片が微小である場合等において、揺動軸中心に対して片寄りを生じることなく、バランス良く位置決めして塗布することは難しい。
そのため、ミラー揺動時に質量片位置が揺動軸に対して非対称である事によって慣性モーメントが発生し、ミラーの揺動特性に好ましくない結果を生じさせてしまうこととなる。
本発明は、上記課題に鑑み、共振周波数を調整するに当たり、可動部の質量を調整するための質量調整剤を、精度良く可動部に付加することが可能となる揺動体装置及びその製造方法、該揺動体装置を用いた光偏向器、画像形成装置の提供を目的とする。
本発明は、つぎのように構成した揺動体装置及びその製造方法、該揺動体装置を用いた光偏向器、画像形成装置を提供するものである。
本発明の揺動体装置は、支持基板に対し、支持部によってねじり軸まわりに揺動可能に支持された可動部を備え、該可動部を該ねじり軸まわりに共振周波数で駆動する揺動体装置であって、
前記可動部は、該可動部の質量を調整する質量調整剤を付加する付加領域を備えると共に、該付加領域の表面は周辺よりも前記質量調整剤とのぬれ性が高く構成され、
前記付加領域への質量調整剤の付加によって、前記可動部の共振周波数が調整可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置は、前記付加領域の表面が親水性に構成され、且つ質量調整剤が親水性の部材で構成されることにより、前記ぬれ性の高い構成とされていることを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置は、前記付加領域の表面が疎水性に構成され、且つ質量調整剤が疎水性の部材で構成されることにより、前記ぬれ性の高い構成とされていることを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置は、前記質量調整剤が、樹脂で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置は、前記付加領域がアルミで構成され、前記質量調整剤がはんだで構成されることにより、前記ぬれ性の高い構成とされていることを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置は、前記付加領域の表面は、周辺よりも表面粗さが大きい粗さに構成されていることを特徴とする。
また、本発明の光偏向器は、上記したいずれかに記載の揺動体装置と、該揺動体装置における前記可動部に設けられた光偏向素子と、を有することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、光源と、感光体と、上記の光偏向器と、を有し、
前記光源からの光を前記光偏向器により偏向し、前記光の少なくとも一部を、前記感光体上に入射することを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置の製造方法は、支持基板に対し、支持部によってねじり軸まわりに揺動可能に支持された可動部を備え、該可動部を該ねじり軸まわりに共振周波数で駆動する揺動体装置の製造方法であって、
前記可動部の共振周波数を調整するため、前記可動部の表面に該可動部の質量を調整する質量調整剤を付加するに際し、
前記可動部の表面に設けられた前記質量調整剤を付加する付加領域を、周辺よりも前記質量調整剤とのぬれ性が高くなるように形成し、該付加領域に前記質量調整剤を付加する工程を有することを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置の製造方法は、前記質量調整剤を付加するに際し、ノズルから樹脂の液滴を塗布する微小塗布装置を用い、前記付加領域に樹脂による前記質量調整剤を塗布することを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置の製造方法は、前記質量調整剤を付加するに際し、前記付加領域をアルミで形成し、レーザはんだ付け装置を用い、該アルミによる付加領域に、はんだによる前記質量調整剤を溶着することを特徴とする。
本発明によれば、共振周波数を調整するに当たり、可動部の質量を調整するための質量調整剤を、精度良く可動部に付加することが可能となる揺動体装置及びその製造方法、該揺動体装置を用いた光偏向器、画像形成装置を実現することができる。
つぎに、本発明の揺動体装置の構成を適用した実施の形態におけるマイクロ揺動体装置及びその製造方法について説明する。
図1に、本実施形態のマイクロ揺動体装置について説明する図を示す。
図1(a)は、本実施形態のマイクロ揺動体装置の表面を示す上面図であり、図1(b)は上記図1(a)におけるマイクロ揺動体装置の裏面を示す図である。
図1において、2は支持基板、3は支持部、5は質量調整剤、6は可動部、7は永久磁石、8は付加領域である。
本実施形態のマイクロ揺動体装置は、支持基板2に対し、ねじりバネによる支持部によってねじり軸まわりに揺動可能に支持された可動部6を備え、該可動部を該ねじり軸まわりに共振周波数で駆動するように構成されている。
具体的には、図1(a)に示されるように、支持基板2に可動部6が2本で1対の支持部3で支持された構造となっている。
両端の支持基板2は、固定され、2本で1対の支持部3は可動部6をB軸(つまり、ねじり軸)を中心に弾性的に、E方向にねじり振動自在に支持するものである。
このようなマイクロ揺動体装置において、上記可動部6の上に光偏向素子である反射面が配置された構成とすることで、このマイクロ揺動体装置を光偏向器として利用することができる。
このように構成されたマイクロ揺動体装置においては、ねじり軸Bまわりにねじり振動の固有振動モードを有する。
その周波数fは良く知られているように、つぎの(式1)で表される。

f=1/(2・π)・√(2・K/I) (式1)

ここで、Kは1つの支持部3のねじり軸Bまわりのねじりバネ定数、Iは可動部6のねじり軸Bまわりの慣性モーメントを示している。
このような、固有振動モードの周波数fは、例えば、後述する光偏向器での応用のように、駆動周波数をこれとほぼ一致させることで省電力な駆動を実現できる。周波数fが、駆動周波数を決定してしまうため、周波数fの製造ばらつきが小さいことが望ましい。
一方、図1(b)に示されるように、マイクロ揺動体装置の裏面における可動部6には、永久磁石7が設置されている。
永久磁石7は、図の長軸方向に着磁されている。そして、図示しない電磁コイルにより、交流磁界を印加し、トルクを発生することができる。
交流磁界の周波数を固有振動モードの周波数f付近とすることにより、共振現象を利用した揺動を行うことが可能となる。
また、可動部は、前記共振周波数を調整するため、該可動部の表面に該可動部の質量を調整する質量調整剤が付加される付加領域を備えている。
具体的には、付加領域8が可動部6の4角に図示のように設置されている。そして、4箇所のうち2個所には、質量調整剤5が付加されている。
本実施形態のマイクロ揺動体装置においては、質量調整剤5は付加領域8によって定められた領域に、精度よく付加するために、可動部の付加領域の表面は周辺よりも前記質量調整剤とのぬれ性が高く構成されている。
図2に、本実施形態のマイクロ揺動体装置における質量調整剤とのぬれ性が高く構成された可動部の付加領域の構成を説明するための図1(b)におけるC−C断面を示す。
図2に示すように、本実施形態のマイクロ揺動体装置では、付加領域の表面は周辺よりも前記質量調整剤とのぬれ性が高く構成され、質量調整剤5は付加領域8によって定められた領域に付加されるように構成されている。
具体的には、質量調整剤5は付加領域8と良好なぬれ性を有する部材で形成され、これに対して付加領域8の周辺となる可動部6の面はぬれ性が低い構成とされている。
つぎに、本実施形態のマイクロ揺動体装置を製造するに際し、慣性モーメントを調整する方法について説明する。
図3に、本実施形態のマイクロ揺動体装置の製造における慣性モーメントの調整に際し、質量調整剤を付加する工程を模式的に説明するための図1(b)のC−C断面を示す。
本実施形態において、質量調整剤5として、例えば、紫外線で硬化する付加領域8とぬれ性が良好な樹脂を用いることができる。
このような樹脂による質量調整剤5は、ディスペンサ9により、付加領域8に滴下される。滴下量は、予め測定された固有振動モードの周波数と調整目標値との差から、上記した式1の関係を用いて、必要な慣性モーメント調整量を算出することで決定される。
上記樹脂による質量調整剤5は、付加領域8とぬれ性が良好であり、一方、付加領域8の周囲は、上記樹脂による質量調整剤5とはぬれ性が良好でない。
したがって、滴下後、上記樹脂による質量調整剤5は、付加領域8内にぬれ性によりとどまる。その後、紫外線を照射し、質量調整剤5を固着することができる。
ここで、本実施形態のマイクロ揺動体装置においては、固有振動モードの周波数は、調整目標値に対して高く設定されている。
したがって、上記した、式1でのねじりバネ定数Kがばらつきを有していても、質量調整剤5を付加するのみで、目標値へ調整することが可能となる。
このように、本実施形態のマイクロ揺動体装置によれば、付加領域8を質量調整剤5に対するぬれ性を周囲より良好にすることにより、付加領域内に滴下された質量調整剤5を、液体の状態で正確な位置に、とどめることが可能となる。
したがって、質量調整剤5の付加位置を高精度とすることができ、これにより慣性モーメントを調整することで、マイクロ揺動体装置の固有振動モードの周波数を高精度に調整することができる。これにより、省電力で駆動することが可能となるマイクロ揺動体装置を実現することができる。
また、質量調整剤5と付加領域8のこのような性質により、ディスペンサ9の位置は、付加領域8内のいずれかの位置でよいため、滴下のための位置決め精度を緩和しても、正確に周波数調整可能となる。
また、ぬれ性がよい表面に滴下するため、固着後の密着性が強固となるため、質量調整剤5が剥離したりせず、周波数調整の耐久性、信頼性を向上させることが可能となる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1では、本発明の揺動体装置の構成を適用したマイクロ揺動体装置及びその製造方法の構成例について、図1を用いて説明する。
本実施例は、基本的な構成が実施形態1と同様であるから、実施形態1における図1の説明と重複する部分の説明については省略する。
本実施例において、マイクロ揺動体装置の可動部6は、厚さ300μm、ねじり軸Bの方向の長さが0.8mm、幅が3.2mmの可動板で形成されている。単結晶シリコンをドライエッチングにより、エッチングして支持基板2、支持部3、可動部(可動板)6を形成する。
付加領域8は、予めシリコン酸化膜をフォトリソグラフでパターニングし形成する。
付加領域8は親水性の性質を有し、その周辺はシリコン表面が露出しているため、付加領域8と比べ疎水性が高い。
そして、質量調整剤5として、親水性を有する紫外線硬化樹脂を用いる。
したがって、本実施例では、親水性の付加領域8内に、質量調整剤5を保持することが可能となる。
また、親水性を有する紫外線硬化樹脂による質量調整剤5は、親水性の性質を有する付加領域8とぬれ性が良好であるので、紫外線照射後、質量調整剤5の密着性を強固とすることができる。
本実施例において、質量調整剤5として、樹脂を用いることにより、マイクロ構造体の周波数の調整分解能を高くすることができる。
樹脂は、密度が低いことから、質量調整剤を付加する工程で、圧力式のディスペンサやインクジェット方式により、ノズルから樹脂の液滴を塗布する微小塗布装置を用い、微小な液滴として滴下し、付加領域に塗布できるため、調整分解能を高くすることができる。
また、塗布のための装置が小型でよいため安価に調整可能となる。更に、樹脂の硬化には、200度を大きく越えるような高温が不必要なため、マイクロ構造体の永久磁石などの構成物に熱による特性の劣化を引き起こさないで、製造可能となる。
また、本実施例によれば、質量調整剤5として、親水性の性質を有する物質を用いることにより、付加領域8を同じく親水性とし、周辺を疎水性とする構成が可能となる。
この構成により、付加領域8以外の面は疎水性であるため、空気中の汚れが付着しにくい構成とすることが可能となる。
また、シリコン表面は、特別な処理をほどこさない場合、疎水性であるため、シリコン基板に親水性の付加領域8のみ形成すれば、シリコンを用いて簡単な構成でこのような構成が容易に実施可能となる。
シリコンは、半導体製造方法を用いて微細な構造体を形成可能であり、剛性が高く、密度が小さいため、マイクロ揺動体装置を構成するのに適した材料である。さらに、疎水性の汚れが多い環境では、質量調整剤5に付着・吸収される汚れが少なくなるため、密着性の劣化や質量自体の変化を引き起こしにくくすることが可能である。
一方、本実施例において、質量調整剤5として、上記した親水性に限られず、疎水性の性質を有する紫外線硬化樹脂を用いることもできる。
この場合には、例えば、可動部(可動板)6の表面に、シリコン酸化膜を蒸着して親水性を有する構成にする。
これに対して、付加領域8は、シリコン表面を露出させて疎水性を有する構成にする。
これにより、質量調整剤5と付加領域8を同じく疎水性とし、良好なぬれ性を有する構成とすることができる。
また、質量調整剤5を疎水性の性質を有する物質とすることにより、質量調整剤5が周囲の親水性の物質、特に、水分など、を吸収することを防止することで、密着性の劣化や、質量自体の変化を引き起こすことを抑制することが可能となる。
更に、付加領域8の周囲が親水性の性質となるため、疎水性の汚れが多い環境では、可動部6への汚れの付着を減ずることが可能となる。
本実施例によれば、質量調整剤5の付加位置を高精度とすることができ、これにより慣性モーメントを調整することで、マイクロ揺動体装置の固有振動モードの周波数を高精度に調整することができる。
これにより、省電力で駆動することが可能となるマイクロ揺動体装置を実現することができる。
[実施例2]
実施例2では、本発明の揺動体装置の構成を適用した実施例1とは異なる形態のマイクロ揺動体装置及びその製造方法の構成例について説明する。
図4に、本発明の実施例2におけるマイクロ揺動体装置の構成例について説明する上面図を示す。
図4には、図1の実施例1と同じ構成に同一の符号が付されており、本実施例における支持基板2、支持部3、可動部6、永久磁石7は、実施例1と同じ寸法で形成されている。
また、支持基板2、支持部3、可動部6は、単結晶シリコンをドライエッチングにより、エッチングして形成される。
付加領域8、反射面4は、アルミを真空蒸着し、その後フォトリソグラフでパターニングし形成される。
本実施例のマイクロ揺動体装置においては、質量調整剤5は付加領域8によって定められた領域に、精度よく付加するために、可動部の付加領域の表面は周辺よりも前記質量調整剤とのぬれ性が高く、つぎのように構成されている。
図5に、本実施例のマイクロ揺動体装置における質量調整剤とのぬれ性が高く構成された可動部の付加領域の構成を説明するための図4(b)におけるC−C断面を示す。
本実施例において、付加領域8は、アルミ表面であり、付加領域8の周囲はシリコン表面が露出している。
更に、本実施例においては、質量調整剤5として、アルミにぬれ性の高いはんだが用いられる。
したがって、付加領域8は質量調整剤5とぬれ性が高く、付加領域8の周辺部は質量調整剤5とぬれ性が低い構成となる。
このような構成により、図5に示されるように、付加領域8に質量調整剤5を精度良く付加することが可能となる。
また、はんだを用いることにより、密度の大きい金属材料を質量調整剤5として用いることができるため、少ない体積の質量調整剤を用いて大きな周波数変化を調整することが可能となる。
また、密度が大きいことにより、質量調整剤を塗布する付加領域の面積を小さくでき、可動部6を小型とすることができる。
そのため、駆動時の空気抵抗を低減可能であるため、駆動の不安定性を低減できる。
つぎに、本実施例のマイクロ揺動体装置の製造に際し、慣性モーメントの調整方法について説明する。
この方法で慣性モーメントを調整することで、周波数を高精度に調整することが可能となる。
図6に、本実施例のマイクロ揺動体装置の製造での慣性モーメントの調整に際し、質量調整剤を付加する工程を模式的に説明するための図4(b)におけるC−C断面を示す。
本実施例において、質量調整剤5としてのはんだは、レーザはんだ付け装置10により、非接触で付加領域8に溶着される。
はんだを溶着される位置の精度が高精度でなくとも、付加領域8の位置精度によって、はんだの溶着位置の精度を決定することができる。
そのため、調整のための装置を簡便な装置とすることができるため、安価に周波数調整が可能となる。
また、付加領域8の表面は、更に、周辺よりも表面粗さが大きい粗さとすることにより、はんだとのぬれ性を上げることができる。
例えば、付加領域8のみサンドブラスト加工を施す。はんだは表面があらい面にぬれ性が良好なため、質量調整剤5が剥離したりせず、周波数の耐久性、信頼性が向上する。
本実施例では、反射面4により、光を走査する光偏向器として機能する。
質量調整剤5により固有振動モードの周波数が良好に調整されるため、個々の光偏向器における、可動部の振れ角のばらつきを抑制することが可能となる。
[実施例3]
実施例3では、本発明の揺動体装置を適用して構成した光偏向器を用いた画像形成装置の構成例について説明する。
図7に、本実施例における画像形成装置の構成例を説明する概略斜視図を示す。
図7に示す本実施例の画像形成装置において、703は本発明の揺動体装置を適用して構成した光偏向器であり、本実施例では入射光を1次元に走査する。
701はレーザ光源、702はレンズ或いはレンズ群、704は書き込みレンズ或いはレンズ群、705はドラム状の感光体である。
本実施例の画像形成装置は、光源と、感光体と、上記の光偏向器と、を有し、前記光源からの光を前記光偏向器により偏向し、前記光の少なくとも一部を、前記感光体上に入射するように構成されている。
さらに具体的に説明すると、レーザ光源701から射出されたレーザ光は、光の偏向走査のタイミングと関係した所定の強度変調を受けている。
この強度変調光は、レンズ或いはレンズ群702を通って、光走査系(光偏向器)703により1次元的に走査される。この走査されたレーザ光は、書き込みレンズ或いはレンズ群704により、感光体705上に画像を形成する。
ここで、走査方向と直角な方向に回転軸の回りに回転される感光体705は、図示しない帯電器により一様に帯電されており、この上に光を走査することによりその走査部分に静電潜像が形成される。
次に、図示しない現像器により静電潜像の画像部分にトナー像が形成され、これを、例えば、図示しない用紙に転写・定着することで用紙上に画像が形成される。
本実施例によれば、本発明の揺動体装置を適用して構成した上記光偏向器703を用いることで、所定の周波数に良好に調整され、良好な画像を形成することが可能となる。
本発明の実施の形態におけるマイクロ揺動体装置の構成を説明する図である。図1(a)は、本実施形態のマイクロ揺動体装置の表面を示す上面図であり、図1(b)は上記図1(a)におけるマイクロ揺動体装置の裏面を示す図である。 本発明の実施の形態のマイクロ揺動体装置における質量調整剤とのぬれ性が高く構成された可動部の付加領域の構成を説明するための図1(b)におけるC−C断面を示す図である。 本発明の実施の形態のマイクロ揺動体装置の製造での慣性モーメントの調整に際し、質量調整剤を付加する工程を模式的に説明するための図1(b)のC−C断面を示す図である。 本発明の実施例2におけるマイクロ揺動体装置の構成を説明する上面図である。 本発明の実施例2のマイクロ揺動体装置における質量調整剤とのぬれ性が高く構成された可動部の付加領域の構成を説明するための図4(b)におけるC−C断面を示す図である。 本発明の実施例2のマイクロ揺動体装置の製造での慣性モーメントの調整に際し、質量調整剤を付加する工程を模式的に説明するための図4(b)におけるC−C断面を示す図である。 本発明の実施例3における画像形成装置の構成例を説明する概略斜視図である。
符号の説明
2:支持基板
3:支持部
4:反射面
5:質量調整剤
6:可動部
7:永久磁石
8:付加領域
9:ディスペンサ
10:レーザはんだ付け装置
701:光源(レーザ光源)
702:レンズ或はレンズ群
703:光偏向器(光走査系)
704:書き込みレンズ或はレンズ群
705:感光体

Claims (11)

  1. 支持基板に対し、支持部によってねじり軸まわりに揺動可能に支持された可動部を備え、該可動部を該ねじり軸まわりに共振周波数で駆動する揺動体装置であって、
    前記可動部は、該可動部の質量を調整する質量調整剤を付加する付加領域を備えると共に、該付加領域の表面は周辺よりも前記質量調整剤とのぬれ性が高く構成され、
    前記付加領域への質量調整剤の付加によって、前記可動部の共振周波数が調整可能に構成されていることを特徴とする揺動体装置。
  2. 前記付加領域の表面が親水性に構成され、且つ質量調整剤が親水性の部材で構成されることにより、前記ぬれ性の高い構成とされていることを特徴とする請求項1に記載の揺動体装置。
  3. 前記付加領域の表面が疎水性に構成され、且つ質量調整剤が疎水性の部材で構成されることにより、前記ぬれ性の高い構成とされていることを特徴とする請求項1に記載の揺動体装置。
  4. 前記質量調整剤が、樹脂で構成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の揺動体装置。
  5. 前記付加領域がアルミで構成され、前記質量調整剤がはんだで構成されることにより、前記ぬれ性の高い構成とされていることを特徴とする請求項1に記載の揺動体装置。
  6. 前記付加領域の表面は、周辺よりも表面粗さが大きい粗さに構成されていることを特徴とする請求項5に記載の揺動体装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の揺動体装置と、
    該揺動体装置における前記可動部に設けられた光偏向素子と、
    を有することを特徴とする光偏向器。
  8. 光源と、感光体と、請求項7に記載の光偏向器と、を有し、
    前記光源からの光を前記光偏向器により偏向し、前記光の少なくとも一部を、前記感光体上に入射することを特徴とする画像形成装置。
  9. 支持基板に対し、支持部によってねじり軸まわりに揺動可能に支持された可動部を備え、該可動部を該ねじり軸まわりに共振周波数で駆動する揺動体装置の製造方法であって、
    前記可動部の共振周波数を調整するため、前記可動部の表面に該可動部の質量を調整する質量調整剤を付加するに際し、
    前記可動部の表面に設けられた前記質量調整剤を付加する付加領域を、周辺よりも前記質量調整剤とのぬれ性が高くなるように形成し、該付加領域に前記質量調整剤を付加する工程を有することを特徴とする揺動体装置の製造方法。
  10. 前記質量調整剤を付加するに際し、ノズルから樹脂の液滴を塗布する微小塗布装置を用い、前記付加領域に樹脂による前記質量調整剤を塗布することを特徴とする請求項9に記載の揺動体装置の製造方法。
  11. 前記質量調整剤を付加するに際し、前記付加領域をアルミで形成し、レーザはんだ付け装置を用い、該アルミによる付加領域に、はんだによる前記質量調整剤を溶着することを特徴とする請求項9に記載の揺動体装置の製造方法。
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