JP2009061902A - 鞍乗型三輪車 - Google Patents

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【課題】 鞍乗型の三輪車において、高速や低速の走行時のみならず停止時を含んで車体が安定し、旋回時にもコーナリングが安定するようにする。
【解決手段】 バーハンドル式の鞍乗型三輪車1として、前輪2が二輪で、後輪3を一輪とし、エンジン7から後輪3に駆動力を伝達する機構として、エンジン7と後輪3との間に中間軸8を設け、この中間軸8に回転自在に嵌合させたスプロケット部材12の第1歯車12aと変速機13の出力軸のスプロケットとの間に第1のチェーン14を設ける。また、スプロケット部材12の第2歯車12bと後輪3の車軸9のスプロケットとの間に第2のチェーン15を設け、前記中間軸8に、後輪3を揺動自在にするためのスイングアーム16を同軸に枢着する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、走行時や停止時に車体の姿勢が安定し、旋回時のコーナリング性能も良好な鞍乗型の三輪車に関する。
従来、鞍乗型の三輪車にあっては、例えば酒店やピザ店等の配達に使用されているスクーターの後輪を二輪にしたような三輪車がよく知られているが、コーナリング時にはライダーが身体を傾ける等の必要があるため、コーナリング性能を向上させるため、左右の後輪を揺動可能に支持するサスペンションアームと、このサスペンションアームを車体に懸架するアクティブサスペンションを備えた鞍乗型三輪車において、操舵角を検出するセンサと車速を検出するセンサを設け、操舵角と車両速度によってアクティブサスペンションの伸張量を制御するような技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、この技術では、車速と操舵角に基づき、ハンドルの操作側(カーブの内側)のアクティブサスペンションを収縮させると同時に、反対側(カーブの外側)のアクティブサスペンションを伸張させ、舵角が大きいほど、また車速が大きいほど伸縮量を大きく制御するようにしている。
特開2006−327244号公報
一方、前輪が二輪で、後輪が一輪の跨座式小型三輪車も知られており(例えば、特許文献2参照。)、この技術では、アウトドアにおける目的地等で資材等を運搬するのに適した分割構造の小型車両を提供するため、車体フレームとパワーユニットを別体に構成して両者を分解、結合自在にするとともに、車体フレーム側に前輪操舵装置と前輪ブレーキ走査装置を設置し、パワーユニット側に、エンジン出力を制御するアクセル操作装置と後輪ブレーキ装置と燃料タンクを設置するようにしている。
特開2004−306739号公報
ところで、前記特許文献1のように、操舵角を検出する操舵角センサや、車速を検出する速度センサを設けてアクティブサスペンションを伸縮させてコーナリング性能の向上を図るような技術は、装置構成が複雑化するとともに、制作費が高価になるという問題がある。また、特許文献2のように、車体フレームとパワーユニットを分割構成し、パワーユニット側にアクセル操作装置や燃料タンクなどを設けるような技術は、パワーユニットを後方に配置した場合に、重心が一輪である後輪側に集中するため、車体の姿勢が停止時を含んで不安定になりがちで、しかも重心が操向輪である前輪から遠ざかるため、旋回時のコーナリングも安定しないという問題がある。
そこで本発明は、鞍乗型三輪車において、高速や低速の走行時のみならず停止時を含んで車体が安定し、旋回時にもコーナリングが安定するようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、前輪が二輪で後輪が一輪で、エンジンの駆動力がチェーンを介して後輪に伝達される鞍乗型三輪車において、前記エンジンと後輪との間に中間軸を設け、この中間軸に設けたスプロケットに第1のチェーンを介して駆動力を伝達するとともに、このスプロケットに伝達された駆動力を第2のチェーンを介して後輪に伝達するようにし、また、前記中間軸に後輪を揺動自在に支持するためのスイングアームを枢着するようにした。
このように、エンジンと後輪との間に二本のチェーンを設けることにより、重量物であるエンジンをより前方の二輪側に配置することが可能となり、停止時等を含んで車体の安定が図られると同時に、重心が操向輪である前輪に近づくようになるため、旋回時のコーナリング性能が安定する。
また、駆動力はエンジンから中間軸のスプロケットを介して後輪に伝達されるため、中間軸より下流側に着目した場合、中間軸のスプロケットが出力部としての役割を果たすと同時に、後輪が出力部からの駆動力を入力する入力部として作用するようになり、出力部となる中間軸に直接スイングアームを枢着することにより、後輪が揺動した場合でも、出力部と入力部の間に配設される第2のチェーンの長さが一切変化せず、駆動力伝達を安定させることができる。
これに対して、エンジンから後輪まで一本のチェーンにより駆動力を伝達しようとすると、エンジンを前方に配置した場合に、チェーンの長さが長くなってたるみ等が発生しやすくなり、逆に、エンジンを後方に配置すると、重心が一輪側に移動して車体の安定度が損なわれると同時に、重心が操向輪である前輪から遠ざかり、コーナリング性能も悪化する。
因みに、後輪が一輪であると、例えば車椅子を使用する身体障害者等が、後輪の側方に車椅子を横付けして乗り降りし易くなる。
また、本発明では、前記中間軸とスイングアームとを、外付けのピロー型軸受けユニットを介して枢着するようにした。
このように、外付けのピロー型軸受けユニットで中間軸とスイングアームを枢着すれば、枢着部の点検や保守整備等を楽に行うことができる。
また、本発明では、前記鞍乗型三輪車としては、チェーンドライブ式の既存の鞍乗型四輪車を改造するようにし、前記中間軸として、鞍乗型四輪車の後輪の車軸を利用するようにした。
すなわち、既存の鞍乗型四輪車としては、例えば外国において販売されているバギー車等を輸入して改造するようにすれば、三輪車に改造することによって日本では側車付き二輪車として簡単に登録することができ、また、改造前の後輪の車軸を中間軸として利用すれば、必要な強度が確保されると同時に、大幅なコストダウンや製造工程の短縮が図られ、都合が良い。
エンジンと後輪との間に中間軸を設け、二本のチェーンで後輪に駆動力を伝達するようにするとともに、中間軸に直接スイングアームを枢着することにより、車体の安定やコーナリング性能の向上が図れると同時に、後輪が揺動してもチェーンが弛んだり、無理な引っ張り力がかかることなく、駆動力伝達を安定させることができる。そして、中間軸とスイングアームとの枢着部に外付けのピロー型軸受けユニットを使用することで、点検や保守整備等を楽に行うことができ、また、既存の鞍乗型四輪車を改造すれば、大幅なコストダウンが可能で製造時間の短縮も図られる。
本発明の実施に形態について添付した図面に基づき説明する。
ここで図1は本発明に係る鞍乗型三輪車の一例を示す外観図、図2は車体フレームの概要を示す平面図、図3は同側面図、図4は中間軸部分の説明図、図5はピロー型軸受けユニットの一例を示す説明図、図6はスイングアームが揺動したときの作用を説明する説明図である。
本発明に係る鞍乗型三輪車は、例えば50〜400cc程度のオートバイのエンジン等を利用した鞍乗型の三輪車において、高速や低速の走行時のみならず停止時を含んで車体が安定し、旋回時にもコーナリング性能が向上するように配慮されており、既存の鞍乗型四輪車を改造すれば極めて安価にかつ容易に製造することができる。
そこで、例えば台湾のハー・チー・インダストリアルによって設立されたブランド名「アドリー」の四輪バギーを改造した本実施例について説明する。
本鞍乗型三輪車1は、図1に示すように、二輪の前輪2と一輪の後輪3を備え、シート部4の前方にバーハンドル5を備えた三輪車であり、図2、図3に示すように、車体フレーム6の前部側にエンジン7が配設されるとともに、エンジン7と後輪3との間には、中間軸8が設けられている。
そして、この中間軸8は、改造前の鞍乗型四輪車の後輪の車軸を利用するようにされており、具体的には、改造前の鞍乗型四輪車でスイングアームとして使用されていた改造前スイングアーム部材11を複数の連結フレーム10によって車体フレーム6に連結することで固定した状態にするとともに、改造前の後輪の車軸を所定の長さだけ短く切断し、これを改造前スイングアーム部材11の車軸取付部に固定している。
そして、この中間軸8の中間部の所定箇所には、図4に示すような回転自在なスプロケット部材12を嵌合させており、このスプロケット部材12には、第1歯車12aと第2歯車12bを設けている。
そして、前記エンジン7の駆動力が伝達される変速機13(図2、図3)の出力軸のスプロケット(不図示)と中間軸8側のスプロケット部材12の第1歯車12aとの間には、第1のチェーン14が設けられており、中間軸8のスプロケット部材12の第2歯車12bと後輪3の車軸9のスプロケット(不図示)との間には、第2のチェーン15が設けられている。
このため、エンジン7からの駆動力は、変速機13や第1のチェーン14を介してスプロケット部材12に伝達され、このスプロケット部材12に伝達された駆動力は、第2のチェーン15を介して後輪3に伝達される。
また、中間軸8の両側端部には、左右一対のスイングアーム16の前端部側がピボット点として揺動自在に枢着されており、スイングアーム16の後端部側は、後輪3の車軸9に枢着されている。
そして、それぞれのスイングアーム16の中間上部と車体フレーム6との間には、スイングアーム16を懸架するサスペンションスプリング17が設けられている。
因みに、本スイングアーム16は、図4に示すように、2枚のプレート板を複数のアルミ製のスペーサ部材30を介して連結ボルト等で連結することで軽量化を図っており、容易に分解できるようにしている。
ところで、中間軸8とスイングアーム16の枢着部には、外付けのピロー型軸受けユニット18が使用されている。
このピロー型軸受けユニット18は、スイングアーム16の外側にボルト止め等により固定されており、その構造の一例としては、図5に示すように、内輪20と外輪21が両者間に配設される複数の軸受ボールにより回転自在にされるような構造のものである。なお、本実施例では、ピロー型軸受けユニット18の取り付け箇所にスペーサ部材30としてアルミブロックを介装しており、剛性の確保を図っている。
このような外付けのピロー型軸受けユニット18を使用することにより、軸受をスイングアーム16の内部に設けることに比べて点検や保守整備が容易となる。
以上のような鞍乗型三輪車1の作用等について説明する。
本鞍乗型三輪車1はエンジン7から後輪3に駆動力を伝達するチェーンが二本であるため、重量物であるエンジン7を後輪3から遠く離れた位置に配設することが可能となり、その結果、重心を二輪である前輪2側に近づけて車体を安定させることが容易となる。また、重心を操向輪である前輪に近づけることで、ステアリング性能を向上させ、安定させることができる。
また、不整地等を走行中に、例えば図6に示すように、後輪3が跳ね上がるように揺動した場合でも、第2のチェーン15はスイングアーム16の揺動軸である中間軸8と後輪3との間に設けられているため、後輪3が揺動しても第2のチェーン15の長さは一切変化せず、弛んだり、無理な引っ張り力が加わるような不具合がない。
このため、高速でも低速でも停止時でも車体が安定するとともに、旋回時のコーナリング特性も良好であり、しかも、チェーンの耐久性向上を図ることができる。
しかも、本実施例では、外国において販売されている四輪バギー車を改造しているため、日本では側車付き二輪車として簡単に登録することができ、また、改造前の後輪の車軸を中間軸として利用しているため、必要な強度が確保されると同時に、大幅なコストダウンや製造工程の短縮が図られる。また、燃費もよい。
また、中間軸8とスイングアーム16の枢着部に、外付けのピロー型軸受けユニット18を使用しているため、点検や保守整備を楽に行うことができる。
また、後輪3が一輪であるため、車椅子を使用する身体障害者等にとって特に乗り降りが便利であり、この場合は、後輪3の横に車椅子を横付けし、片手でシート部4を、もう一方の片手でハンドル5を握って勢い良く立ち上がることにより簡単に乗り移ることができる。
なお、本発明は以上のような実施形態に限定されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載した事項と実質的に同一の構成を有し、同一の作用効果を奏するものは本発明の技術的範囲に属する。
例えば、本鞍乗型三輪車1は、四輪バギー車等を改造するものだけでなく、当初から前輪が二輪で後輪が一輪として設計された三輪車にも適用でき、また、バーハンドル式以外の三輪車にしてもよい。
停止時を含めて走行時の車体の安定性がよく、また、四輪に比べて転がり抵抗が少ないため燃費が良好で、しかもコーナリング性能が良いため、スポーツ用やレジャー用としてのみならず、車椅子を使用する身体障害者等を含んで、市街地走行や通勤等における広い分野での普及が期待される。
本発明に係る鞍乗型三輪車の一例を示す外観図 車体フレームの概要を示す平面図 同側面図 中間軸部分の説明図 ピロー型軸受けユニットの一例を示す説明図 スイングアームが揺動したときの作用を説明する説明図
符号の説明
1…鞍乗型三輪車、2…前輪、3…後輪、7…エンジン、8…中間軸、14…第1のチェーン、15…第2のチェーン、16…スイングアーム、18…ピロー型軸受けユニット。

Claims (3)

  1. 前輪が二輪で後輪が一輪であり、エンジンの駆動力がチェーンを介して後輪に伝達される鞍乗型三輪車であって、前記エンジンと後輪との間に中間軸を設け、この中間軸に設けたスプロケットに第1のチェーンを介してエンジンの駆動力を伝達するとともに、このスプロケットに伝達された駆動力を第2のチェーンを介して後輪に伝達するようにし、また、前記中間軸に後輪を揺動自在に支持するためのスイングアームを枢着することを特徴とする鞍乗型三輪車。
  2. 前記中間軸とスイングアームとは、外付けのピロー型軸受けユニットを介して枢着されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型三輪車。
  3. 前記鞍乗型三輪車は、チェーンドライブ式の既存の鞍乗型四輪車を改造したものであり、前記中間軸は、鞍乗型四輪車の後輪の車軸を利用するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鞍乗型三輪車。
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