JP2009062829A - 内燃機関の動弁機構 - Google Patents

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展之 長谷川
Munehiro Sagata
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Abstract

【課題】部品の組み付け不良を防止できる内燃機関の動弁機構を提供する。
【解決手段】動弁機構1は、バルブ2と、スプリングリテーナ3と、1対のコッタ4と、バルブスプリング5と、バルブリフタ6と、を有している。バルブ2は、シリンダヘッド9により軸方向へ移動可能に支持されたステム22と、ステム22のB1側端部に設けられた弁体21と、を有している。スプリングリテーナ3は、コッタ4を介してステム22のB2側端部に装着されている。バルブスプリング5はシリンダヘッド9とスプリングリテーナ3との間に配置されている。バルブリフタ6はステム22の頭部23と当接するように設けられている。スプリングリテーナ3は、バルブスプリング5の端部を支持する支持部35と、バルブスプリング5の端部を支持部35へ案内するリブ34と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の動弁機構に関する。
従来の内燃機関には、燃焼室の吸気および排気を行うために動弁機構が設けられている。この種の動弁機構は主に、バルブと、スプリングリテーナと、1対のコッタと、バルブスプリングと、バルブリフタと、から構成されている。
バルブは、シリンダヘッドにより移動可能に支持されたステムと、ステムの一端に設けられた弁体と、を有している。ステムの他端には、スプリングリテーナが1対のコッタを介して装着されている。シリンダヘッドにはバルブスプリングシートが固定されている。スプリングリテーナとバルブスプリングシートとの間には、バルブスプリングが配置されている。バルブスプリングの端部には、バルブスプリングの端部やスプリングリテーナを覆うように、バルブリフタが設けられている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004−27978号公報
しかし、従来の動弁機構では、バルブリフタの内径はバルブスプリングの外径よりも大きく設定されており、バルブリフタとバルブスプリングとの間には半径方向に隙間が形成されている。このため、組み付け時において、例えばスプリングリテーナに対してバルブスプリングの端部が半径方向にずれていても、バルブリフタが所定の位置に収まる。この場合、バルブリフタによりバルブスプリングの端部およびスプリングリテーナが覆われているため、スプリングリテーナに対してバルブスプリングの端部がずれているか否かが外部から判断できず、バルブスプリングが組み付け不良の状態で製品が出荷されるおそれがある。
本発明の課題は、部品の組み付け不良を防止できる内燃機関の動弁機構を提供することにある。
本発明に係る内燃機関の動弁機構は、バルブと、支持部材と、バルブスプリングと、バルブリフタと、を備えている。バルブは、シリンダヘッドにより軸方向へ移動可能に支持されたステムと、ステムの第1端部に設けられた弁体と、を有している。支持部材はステムの第2端部に装着されている。バルブスプリングはシリンダヘッドと支持部材との間に配置されている。バルブリフタはステムの第2端部と当接するように設けられている。支持部材は、バルブスプリングの端部を支持する支持部を有している。支持部は、バルブスプリングの端部と軸方向に当接する環状の当接面と、当接面の半径方向内側に配置され軸方向に直交する方向にバルブスプリングの端部と当接可能な規制面と、を有している。支持部材およびバルブリフタのうち少なくとも一方は、バルブスプリングの端部を支持部へ案内する案内部を有している。
この動弁機構では、バルブスプリングの端部が案内部により支持部へ案内されるため、組み付け時に支持部材に対するバルブスプリングの位置がずれても、バルブスプリングの端部が所定の位置に導かれる。これにより、部品の組み付け不良を防止することができる。
本発明に係る動弁機構では、案内部によりバルブスプリングの端部が支持部へ案内されるため、部品の組み付け不良を防止することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
<動弁機構の全体構成>
図1を用いて本発明の第1実施形態に係る動弁機構1について説明する。図1は動弁機構1の部分断面図である。
図1に示すように、動弁機構1は主に、バルブ2と、スプリングリテーナ3と、1対のコッタ4と、バルブスプリング5と、バルブリフタ6と、から構成されている。
バルブ2は、シリンダヘッド9により移動可能に支持されたステム22と、弁体21と、を有している。ステム22は、中心軸Aを有する棒状の部分であり、棒状のステム本体25と、ステム本体25の端部に設けられた頭部23と、を有している。ステム本体25は、シリンダヘッド9に固定された円筒状のバルブガイド91により中心軸Aに沿った方向(以下、軸方向という)へ移動可能に支持されている。弁体21は、ステム22の軸方向B1側の端部(第1端部)に設けられており、シリンダヘッド9に固定されたバルブシート92と軸方向に当接可能である。ステム22の外周側には、バルブスプリングシート7およびオイルシール8が設けられている。
バルブスプリング5は、例えばコイルスプリングであり、軸方向に圧縮可能なようにステム22の外周側に配置されている。具体的には、バルブスプリング5の軸方向B1側の端部は、バルブスプリングシート7により支持されており、バルブスプリング5の軸方向B2側の端部は、ステム22の軸方向B2側の端部(第2端部)に装着されたスプリングリテーナ3により支持されている。バルブスプリングシート7およびスプリングリテーナ3により、中心軸Aに直交する方向(以下、半径方向という)へのバルブスプリング5の移動が規制されている。バルブスプリング5の中心軸は、ステム22の中心軸Aと概ね一致している。バルブスプリング5は、予め圧縮された状態で、シリンダヘッド9とスプリングリテーナ3との間に配置されている。バルブスプリング5のばね力により、シリンダヘッド9に固定されたバルブシート92に弁体21が押し付けられる。
バルブリフタ6は、カムシャフト(図示せず)に固定されたカムと摺動する部材であり、バルブスプリング5の端部およびスプリングリテーナ3を覆っている。具体的には、バルブリフタ6は、スプリングリテーナ3の外周側に配置された円筒状の筒状部61と、筒状部61の軸方向B2側の端部に設けられた円板状の蓋部62と、を有している。
バルブリフタ6は、シリンダヘッド9により軸方向へ移動可能に支持されるとともに、バルブ2により軸方向に支持されている。具体的には、筒状部61はシリンダヘッド9のタペットホール93に挿入されており、蓋部62はステム22の頭部23と軸方向に当接している。筒状部61とバルブスプリング5の端部との半径方向間には、隙間が確保されている。
<スプリングリテーナおよびその周辺部材の構成>
この動弁機構1は、スプリングリテーナ3の構成に特徴を有している。図2および図3を用いて、スプリングリテーナ3およびその周辺部材の構成について説明する。図2はスプリングリテーナ3およびその周辺の部分断面図である。図3はスプリングリテーナ3の平面図および断面図である。
図2に示すように、スプリングリテーナ3は、バルブ2に対してバルブスプリング5の端部を支持するための部材であり、1対のコッタ4を介してステム22の軸方向B2側の端部に装着されている。
1対のコッタ4は、半円筒状の2つの部材からなり、ステム本体25を挟み込むように頭部23の軸方向B1側に装着されている。コッタ4は半径方向内側に突出する突出部41を有しており、ステム本体25の軸方向B2側に形成された溝24に突出部41が嵌め込まれている。これにより、ステム22に対するコッタ4の軸方向の位置が決まる。
1対のコッタ4の外周部にはスプリングリテーナ3が嵌め込まれている。具体的には図2および図3に示すように、スプリングリテーナ3は、筒状のボス部31と、ボス部31から半径方向外側へ延びる環状の支持部35と、第1案内部としての3つのリブ34(第1リブ)と、を有している。
図2および図3に示すように、ボス部31はテーパ形状の孔31aを有しており、1対のコッタ4は孔31aに嵌め込まれている。孔31aと同様に、コッタ4の外周部がテーパ形状であるため、コッタ4に対するスプリングリテーナ3の軸方向B2側への移動は規制される。これらの構成により、バルブ2に対するスプリングリテーナ3の軸方向の位置および角度が決まる。
支持部35は、バルブスプリング5の座巻51(端部)を軸方向に支持する当接部32と、座巻51を半径方向に支持する規制部33と、を有している。当接部32は、バルブスプリング5の座巻51を支持するための環状の部分であり、座巻51と軸方向に当接する環状の当接面32aを有している。例えば、当接面32aは中心軸Aと直交する面に対して平行に配置されている。
当接部32の軸方向B1側には規制部33が形成されている。規制部33は、座巻51と半径方向に当接可能な規制面33aと、軸方向B1側を向く環状面33bと、を有している。規制面33aは、半径方向に垂直な周面であり、当接面32aの半径方向内側に配置されている。規制部33によりスプリングリテーナ3に対するバルブスプリング5の座巻51の半径方向の移動が規制される。当接面32aおよび規制面33aにより、スプリングリテーナ3の外周部には座巻51が収容される収容空間Sが形成されている。
リブ34は、ボス部31から半径方向外側に延びる板状の部分であり、例えばボス部31および支持部35と一体成形されている。図3(a)に示すように、3つのリブ34は中心軸A回りに等ピッチで配置されている。リブ34は、ボス部31および支持部35を連結するように規制部33の軸方向B1側に配置されており、環状面33b上に形成されている。
リブ34は、中心軸Aに対して半径方向に向かって傾斜する第1案内面としての案内面34aを有している。案内面34aは、軸方向B1側および半径方向外側を向く平面であり、軸方向のB2側へいくにしたがって半径方向の位置が当接面32aおよび規制面33aに近づくように形成されている。言い換えると、案内面34aは、半径方向外側へいくにしたがって(中心軸Aから遠ざかるにしたがって)軸方向の位置が当接面32aおよび規制面33aに近づくように形成されている。
軸方向から見た場合、リブ34はボス部31から当接面32aの内周縁まで半径方向外側へ延びている。より詳細には、案内面34aはボス部31の端面31bから当接面32aおよび規制面33aまで半径方向外側へ延びている。案内面34aの半径方向内側の縁は、端面31bの外周縁と概ね一致しており、案内面34aの半径方向外側の縁は、規制面33aの軸方向B1側の縁と概ね一致している。このため、端面31b、案内面34aおよび規制面33aは、連続的に形成されている(つながっている)といえる。
<組み付け工程>
この動弁機構1では、スプリングリテーナ3がリブ34を有しているため、部品の組み付け不良を防止できる。ここで、図1〜図6を用いて動弁機構1の組み付け工程について説明する。図4および図6は組み付け時におけるスプリングリテーナ3の状態図の一例である。
図1に示すように、まず、シリンダヘッド9のバルブガイド91にステム22が挿入され、ステム22が燃焼室側(図1では軸方向B1側)に下がらないように燃焼室側から治具(図示せず)によりバルブ2が支持される。次に、オイルシール8およびバルブスプリングシート7がステム22に挿入され、バルブスプリングシート7上にバルブスプリング5が配置される。
その後、スプリングリテーナ3がバルブスプリング5の端部に仮置きされ、スプリングリテーナ3の孔31aに1対のコッタ4が挿入される。コッタ4の突出部41がステム22の溝24に嵌め込まれるまで、スプリングリテーナ3およびコッタ4がステム22に対して軸方向B1側へ押し下げられる。コッタ4の突出部41が溝24に嵌め込まれた後、スプリングリテーナ3への押し付け力が解除される。この結果、バルブスプリング5のばね力によりスプリングリテーナ3が軸方向B2側へ押し上げられ、テーパ形状の孔31aにテーパ形状のコッタ4が嵌め込まれる。このように、テーパ形状のコッタ4およびバルブスプリング5のばね力を利用して、バルブ2に対するスプリングリテーナ3の位置決めが行われる。
さらに、タペットホール93にバルブリフタ6が嵌め込まれ、スプリングリテーナ3およびバルブスプリング5の座巻51にバルブリフタ6が装着される。その後、シリンダヘッド9に図示しないカムシャフトが組み付けられ、動弁機構1の組み付けが完了する。
ここで、バルブスプリング5の座巻51に対してスプリングリテーナ3がずれた状態で仮置きされる場合を想定する(図4(a))。この場合、バルブスプリング5の座巻51は規制部33に嵌め込まれずに、リブ34に接触する。
スプリングリテーナ3の仮置き後、ステム22に対してスプリングリテーナ3が押し下げられるため、スプリングリテーナ3に対して軸方向B1側への押し付け力F1が作用し、案内面34aを介して座巻51に半径方向外側の力F2が作用する(図4(a))。この結果、リブ34の案内面34aに沿ってスプリングリテーナ3に対してバルブスプリング5が半径方向に移動し(あるいは、バルブスプリング5に対してスプリングリテーナ3が半径方向に移動し)、座巻51がスプリングリテーナ3の収容空間Sへ導かれる。この結果、座巻51が規制部33に嵌まり込む(図4(b))。コッタ4がステム22に装着された後に、スプリングリテーナ3への押し付け力F1が解除されると、コッタ4およびバルブスプリング5のばね力によりスプリングリテーナ3がバルブ2に対して所定の位置に位置決めされる(図5)。これにより、バルブ2およびスプリングリテーナ3に対してバルブスプリング5も所定の位置に配置される。
このように、この動弁機構1では、バルブスプリング5がリブ34によりスプリングリテーナ3に対して所定の位置に案内されるため、バルブスプリング5およびスプリングリテーナ3などの部品の組み付け不良を防止することが可能となる。
<特徴>
動弁機構1の特徴は以下の通りである。
(1)
前述のように、この動弁機構1では、組み付け時において、スプリングリテーナ3に対してバルブスプリング5の座巻51がずれていても、座巻51がリブ34により支持部35(より詳細には、規制部33および当接面32aにより形成される収容空間S)へ案内される。この結果、組み付け完了後には、座巻51およびスプリングリテーナ3が互いにずれることなく所定の位置に配置されている。
このように、この動弁機構1では、バルブスプリング5およびスプリングリテーナ3などの部品の組み付け不良を防止することができる。
(2)
軸方向から見た場合に、案内面34aを有するリブ34が、ボス部31から当接面32aの内周縁まで半径方向外側へ延びている。言い換えると、軸方向から見た場合に、当接面32aの内周縁から半径方向内側へリブ34が延びている。また、3つの案内面34aの半径方向外側の縁は規制面33aの縁と概ね一致している。
このように、案内面34aと規制面33aとの間に別の平面等が形成されておらず、案内面34aと規制面33aとが連続的に形成されているため、案内面34aにより座巻51が確実に支持部35へ導かれる。
(3)
リブ34がステム22の中心軸Aに対して半径方向に向かって傾斜する案内面34aを有している。より具体的には、案内面34aは、軸方向B2側へいくにしたがって半径方向の位置が当接面32aに近づくように形成されている。このため、スプリングリテーナ3およびバルブスプリング5の間に作用する軸方向の押し付け力F1が、リブ34により半径方向外側の力F2に変換される。これにより、組み付け時の軸方向の押し付け力を利用して、バルブスプリング5の座巻51を所定の位置へ案内することができる。
(4)
バルブスプリング5の座巻51を案内する部分(案内部)が板状のリブ34により形成されている。このため、スプリングリテーナ3の重量の増加を最小限に抑えることができる。また、リブ34によりスプリングリテーナ3の強度を効率よく高めることができる。
さらに、3つのリブ34が中心軸A回りに等ピッチで配置されているため、リブ34の数量を最小限に抑えつつ、すなわち、スプリングリテーナ3の重量の増加を最小限に抑えつつ、部品の組み付け不良を防止することができる。
〔第2実施形態〕
前述の第1実施形態では、バルブスプリング5の座巻51を案内する部分がスプリングリテーナ3に設けられている。しかし、案内部が設けられる部材はスプリングリテーナ3に限られない。ここで、図6および図7を用いて第2実施形態に係る動弁機構101について説明する。図6は動弁機構101の部分断面図である。図7はバルブリフタ106およびその周辺の部分断面図である。
なお、前述の第1実施形態と実質的に同一の機能を有する構成については、第1実施形態と同じ符号を付すとともに、詳細な説明は省略する。
<動弁機構の構成>
この動弁機構101では、バルブリフタ6に案内部が設けられている。具体的には図6に示すように、スプリングリテーナ103は、前述のスプリングリテーナ3のようにリブ34を有していない。このため、スプリングリテーナ103はバルブスプリング5の座巻51を支持部35へ案内する機能を有していない。
それに対して、図7に示すように、バルブリフタ106は、筒状部161と、筒状部161の軸方向B2側に形成された蓋部162と、第2案内部としての3つのリブ163(第2リブ)と、を有している。
リブ163は、筒状部161の内周縁から半径方向内側に延びる板状の部分であり、例えば筒状部161および蓋部162と一体成形されている。3つのリブ163は、中心軸A回りに等ピッチで配置されており、支持部35の半径方向外側に隙間を介して配置されている。
リブ163は、中心軸Aに対して半径方向に向かって傾斜する第2案内面としての案内面163aを有している。案内面163aは、軸方向B1側および半径方向内側を向く平面であり、軸方向B2側へいくにしたがって半径方向の位置が当接面32aに近づくように形成されている。言い換えると、案内面163aは、半径方向内側へいくにしたがって(中心軸Aに近づくにしたがって)軸方向の位置が当接面32aおよび規制面33aに近づくように形成されている。案内面163aの半径方向内側の縁は、蓋部162と頭部23とが当接している状態で、当接面32aと軸方向の同位置に配置されている。
<組み付け工程>
例えば、スプリングリテーナ3がバルブ2に対して固定された状態で、バルブスプリング5の座巻51がスプリングリテーナ3に対してずれている場合を想定する(図8(a))。この場合、座巻51の一部が当接部32の半径方向外側へ突出しているため、バルブリフタ106がバルブスプリング5に対して装着されると、リブ163の案内面163aがバルブスプリング5の座巻51と当接する(図8(b))。この状態では、バルブリフタ106の蓋部162は頭部23と当接していない。
例えば、作業員や組立装置などによりバルブリフタ106が押さえつけられると、バルブリフタ106に軸方向B1側への押し付け力F11が作用する。この結果、案内面163aを介して半径方向内側への力F12が作用する。これにより、図9に示すように、バルブスプリング5の座巻51が規制部33に嵌め込まれるとともに、バルブリフタ106が所定の位置に収まる。
なお、この押し付け力F11としては、作業員や組立装置により付与される押し付け力以外に、例えば、カムシャフトを回転させる際にカムからバルブリフタ106へ伝達される押し付け力なども考えられる。
また、図8(b)に示すように、バルブリフタ106のリブ163が座巻51と当接すると、バルブリフタ106の位置が所定の位置に比べて軸方向B2側となる。このため、バルブリフタ106の組み付け後にバルブリフタ106の軸方向の位置を確認することで、バルブスプリング5が所定の位置に配置されているか否かを外部から識別することが可能となる。
<特徴>
動弁機構101の特徴は以下の通りである。
(1)
この動弁機構101では、組み付け時において、スプリングリテーナ3に対してバルブスプリング5の座巻51がずれていても、座巻51がリブ163により支持部35(より詳細には、規制部33および当接面32aにより形成される収容空間S)へ案内される。この結果、例えば組み付け完了後には、座巻51およびスプリングリテーナ3が互いにずれることなく所定の位置に配置されている。これにより、この動弁機構1では、バルブスプリング5およびスプリングリテーナ3などの部品の組み付け不良を防止することができる。
また、バルブリフタ106の軸方向の位置を確認することで、バルブスプリング5が所定の位置に配置されているか否かを外部から識別することが可能となり、これに基づいて、例えば部品の位置の再調整を行うことができる。
以上より、この動弁機構101では、バルブスプリング5およびスプリングリテーナ3などの部品の組み付け不良を防止することができる。
(2)
リブ163がステム22の中心軸Aに対して半径方向に向かって傾斜する案内面163aを有している。より具体的には、リブ163の案内面163aは、軸方向B2側へいくにしたがって半径方向の位置が当接面32aに近づくように形成されている。このため、バルブリフタ106およびバルブスプリング5の間に作用する軸方向の押し付け力F11が、リブ163により半径方向内側の力F12に変換される。これにより、組み付け時の軸方向の押し付け力を利用して、バルブスプリング5の座巻51を所定の位置へ案内することができる。
(3)
バルブスプリング5の座巻51を案内する部分(案内部)が板状のリブ163により形成されている。このため、バルブリフタ106の重量の増加を最小限に抑えることができる。また、リブ163によりバルブリフタ106の強度を効率よく高めることができる。
さらに、3つのリブ163が中心軸A回りに等ピッチで配置されているため、リブ163の数量を最小限に抑えつつ、すなわち、バルブリフタ106の重量の増加を最小限に抑えつつ、部品の組み付け不良を防止することができる。
(4)
バルブリフタ106が所定の位置に配置された場合(バルブリフタ106の蓋部162がステム22の頭部23と当接している場合)、案内面163aの半径方向内側の縁は、当接面32aと同じ軸方向の位置に配置されている。このため、リブ163によりバルブスプリング5の座巻51が確実に支持部35へ案内される。
〔他の実施形態〕
本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
(A)
前述の第1および第2実施形態を組み合わせることもできる。具体的には、第1実施形態に係る動弁機構1において、バルブリフタ6の代わりに第2実施形態のバルブリフタ106を採用してもよい。
(B)
前述の実施形態では、案内部が3つのリブ34または3つのリブ163により構成されているが、リブ34および163の数量は3つに限定されない。
また、リブ34は板状の部分であるが、案内部が一体の部分であってもよい。例えば図10に示すように、スプリングリテーナ203は、ボス部31と、支持部35と、案内部233と、を有している。案内部233は、中心軸Aに対して傾斜する案内面233aを有している。
この場合、例えばスプリングリテーナ3に比べて、スプリングリテーナ203の重量が増加するが、バルブスプリング5の座巻51がスプリングリテーナ203に対してずれている場合に、バルブスプリング5の座巻51が確実に案内面233aと当接する。これにより、バルブスプリング5の座巻51をより確実に支持部35へ案内することができる。
なお、バルブリフタ106の場合も同様に、板状の案内部を環状の案内部にすることは可能である。
(C)
前述の実施形態では、スプリングリテーナ3の規制面33aが規制部33に設けられている。しかし、例えば規制面33aがリブ34に設けられている場合も考えられる。具体的には、図11に示すスプリングリテーナ303は、ボス部31と、支持部35と、3つのリブ334と、を有している。リブ334は、案内面334aと、規制面334bと、を有している。案内面334aは前述の案内面34aに相当する面であり、規制面334bは前述の規制面33aに相当する面である。案内面334aと規制面334bとは、つながっており、連続的に形成されている。
この場合、座巻51の半径方向の移動を規制する規制部33がリブ334の一部として形成されているため、前述のスプリングリテーナ3に比べてさらに軽量化を図ることができる。
(D)
前述の実施形態では、スプリングリテーナ3の案内面34aが平面により構成されている。しかし、案内面34aは、平面に限られず、例えば曲面または平面と曲面との組み合わせにより形成される面などであってもよい。
例えば、図12(a)に示すスプリングリテーナ403では、リブ434が半径方向外側へ突出するように湾曲する案内面434aを有している。この場合、前述のリブ34に比べて、中心軸Aに直交する平面に対する案内面434aの傾斜角が、規制面33a周辺で大きくなるため、特に、規制面33a周辺におけるリブ434の案内機能が高まる。
また、図12(b)に示すスプリングリテーナ503では、リブ535が半径方向内側へ凹むように湾曲する案内面534aを有している。この場合、前述のリブ34に比べて、スプリングリテーナ503の軽量化が可能となる。
(E)
前述の実施形態では、スプリングリテーナ3のリブ34が中心軸A回りに等ピッチで配置されている。しかし、リブ34の案内機能を損なわない範囲内で、リブ34が不等ピッチで配置されていてもよい。
また、リブ34の場合と同様に、バルブリフタ106のリブ163の案内機能を損なわない範囲内で、リブ163が等ピッチからずれた状態で配置されていてもよい。
(F)
前述の実施形態では、案内面34aの半径方向外側の縁と規制面33aの軸方向B1側の縁とが概ね一致している。ここで、「概ね一致している」には、リブ34の案内機能を損なわない範囲内で、案内面34aの半径方向外側の縁と規制面33aの軸方向B1側の縁とがずれている場合も含まれる。
(G)
前述の第2実施形態では、蓋部162が頭部23と当接している状態で、リブ163の案内面163aの縁が、軸方向において当接面32aと同じ位置に配置されている。しかし、案内面163aが当接面32aの軸方向B1側に配置されていてもよい。すなわち、リブ163が軸方向B1側へさらに長く形成されていてもよい。この場合、第2実施形態に比べて、バルブリフタ106の重量が増加するが、バルブスプリング5の座巻51を案内する機能あるいはバルブスプリング5がずれていることが外部から識別できる機能が高まる。
本発明に係る動弁機構では、部品の組み付け不良を防止することができる。このため、本発明は内燃機関の動弁機構の分野において有用である。
動弁機構の部分断面図(第1実施形態) スプリングリテーナおよびその周辺の部分断面図(第1実施形態) スプリングリテーナの平面図および断面図(第1実施形態) 組み付け時におけるスプリングリテーナの状態図の一例(第1実施形態) 組み付け時におけるスプリングリテーナの状態図の一例(第1実施形態) 動弁機構の部分断面図(第2実施形態) バルブリフタおよびその周辺の部分断面図(第2実施形態) 組み付け時におけるバルブリフタの状態図の一例(第2実施形態) 組み付け時におけるバルブリフタの状態図の一例(第2実施形態) スプリングリテーナの平面図および断面図(他の実施形態) スプリングリテーナの平面図および断面図(他の実施形態) スプリングリテーナの断面図(他の実施形態)
符号の説明
1 動弁機構
2 バルブ
3 スプリングリテーナ(支持部材)
4 コッタ
5 バルブスプリング
6 バルブリフタ
7 バルブスプリングシート
8 オイルシール
9 シリンダヘッド
21 弁体
22 ステム
31 ボス部
32 当接部
32a 当接面
33 規制部
33a 規制面
34 リブ(案内部、第1案内部)
34a 案内面(第1案内面)
35 支持部
106 バルブリフタ
161 筒状部
162 蓋部
163 リブ(案内部、第2案内部)
163a 案内面(第2案内面)

Claims (12)

  1. シリンダヘッドにより軸方向へ移動可能に支持されたステムと、前記ステムの第1端部に設けられた弁体と、を有するバルブと、
    前記ステムの第2端部に装着された支持部材と、
    前記シリンダヘッドと前記支持部材との間に配置されたバルブスプリングと、
    前記ステムの第2端部と当接するように設けられたバルブリフタと、を備え、
    前記支持部材は、前記バルブスプリングの端部を支持する支持部を有しており、
    前記支持部は、前記バルブスプリングの端部と前記軸方向に当接する環状の当接面と、前記当接面の半径方向内側に配置され前記軸方向に直交する方向に前記バルブスプリングの端部と当接可能な規制面と、を有しており、
    前記支持部材およびバルブリフタのうち少なくとも一方は、前記バルブスプリングの端部を前記支持部へ案内する案内部を有している、
    内燃機関の動弁機構。
  2. 前記案内部は、前記ステムの中心軸に対して傾斜する案内面を有している、
    請求項1に記載の内燃機関の動弁機構。
  3. 前記支持部材は、前記規制面に対して前記中心軸側かつ前記ステムの第1端部側に配置された前記案内部としての第1案内部を有している、
    請求項2に記載の内燃機関の動弁機構。
  4. 前記第1案内部は、前記軸方向の前記第2端部側へいくにしたがって前記軸方向に直交する方向の位置が前記当接面に近づくように形成される前記案内面としての第1案内面を有している、
    請求項3に記載の内燃機関の動弁機構。
  5. 前記中心軸から最も遠い前記第1案内面の縁は、前記規制面の縁と略一致している、
    請求項4に記載の内燃機関の動弁機構。
  6. 前記第1案内部は、前記軸方向に延びる少なくとも3つの板状の第1リブである、
    請求項3から5のいずれかに記載の内燃機関の動弁機構。
  7. 前記少なくとも3つの第1リブは、前記中心軸回りに略等ピッチで配置されている、
    請求項6に記載の内燃機関の動弁機構。
  8. 前記バルブリフタは、前記支持部の外側に配置された前記案内部としての第2案内部を有している、
    請求項2に記載の内燃機関の動弁機構。
  9. 前記第2案内部は、前記軸方向の前記第2端部側へいくにしたがって前記軸方向に直交する方向の位置が前記当接面に近づくように形成される前記案内面としての第2案内面を有している、
    請求項8に記載の内燃機関の動弁機構。
  10. 前記第2案内部は、前記軸方向に延びる少なくとも3つの板状の第2リブである、
    請求項8または9に記載の内燃機関の動弁機構。
  11. 前記少なくとも3つの第2リブは、前記中心軸回りに略等ピッチで配置されている、
    請求項10に記載の内燃機関の動弁機構。
  12. 前記中心軸に最も近い前記第2案内面の縁は、前記軸方向において、前記当接面と同じ位置または前記当接面よりも前記ステムの第1端部側に配置されている、
    請求項8から11のいずれかに記載の内燃機関の動弁機構。
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