JP2009062886A - 火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置 - Google Patents

火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】実圧縮比が変化したときに適切にアイドリング回転数を制御する。
【解決手段】アイドリング運転時において、機関回転数が目標アイドリング回転数からずれたときには機関回転数が目標アイドリング回転数となるように点火時期が基準点火時期に対して一時的に進角側又は遅角側に変化せしめられる。アイドリング運転時における実圧縮比が変更せしめられたときにはアイドリング運転時における基準点火時期が同一の機関の発生トルクの得られる点火時期まで移動せしめられる。
【選択図】図11

Description

本発明は火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置に関する。
アイドリング運転時における機関回転数を目標アイドリング回転数に制御する方法として、機関回転数が目標アイドリング回転数からずれたときには機関回転数が目標アイドリング回転数となるようにスロットル弁開度を変化させて吸入空気量を制御する方法がある。しかしながらこの場合、機関シリンダ内に供給される吸入空気量が変化してから機関の発生トルクが変化するまでに時間遅れがあるため機関回転数をなかなか目標アイドリング回転数に落ち着かせることができないという問題がある。
これに対し、点火時期を変化させるとただちに機関の発生トルクが変化するので機関回転数が目標アイドリング回転数からずれたときに機関回転数が目標アイドリング回転数となるように点火時期を制御すると機関回転数を応答性よく目標アイドリング回転数に向けて戻すことができる。しかしながら点火時期を変化させることによって変化させうる機関の発生トルクの変化量には限界があり、吸入空気量を変化させた場合ほど機関の発生トルクを大きく変化させることができない。
そこで機関回転数が目標アイドリング回転数からずれたときには機関回転数が目標アイドリング回転数となるように吸入空気量と点火時期を同時に制御するようにした内燃機関が公知である(例えば特許文献1を参照)。
特開平1−80752号公報
ところで実圧縮比が変化すると点火時期を変化させたときの機関の発生トルクの変化量が大きく変化し、実圧縮比が低下するほど点火時期を変化させたときの機関の発生トルクの変化量が大きくなる。この場合、点火時期を変化させたときの機関の発生トルクの変化量が大きくなると機関回転数がハンチングを生ずるためになかなか目標アイドリング回転数に落ち着かない。これに対し点火時期を変化させたときの機関の発生トルクの変化量が小さいと機関回転数が目標アイドリング回転数に落ち着くまでに時間を要する。即ち、点火時期を変化させたときの機関の発生トルクの変化量には最適値が存在することになる。
従って実圧縮比を変化させることのできる火花点火式内燃機関において、アイドリング運転時における実圧縮比が変化せしめられる場合にはどのような実圧縮比になっても点火時期を変化させたときの機関の発生トルクの変化量が最適になるようにする必要がある。
そこで本発明では、実圧縮比を変化させることのできる火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置において、アイドリング運転時において機関回転数が目標アイドリング回転数に維持されているときには機関の運転状態に応じ予め定められている基準点火時期に点火時期を維持すると共に、機関回転数が目標アイドリング回転数からずれたときには機関回転数が目標アイドリング回転数となるように点火時期を基準点火時期に対して一時的に進角側又は遅角側に変化させる点火時期制御装置を具備しており、アイドリング運転時における実圧縮比が変更せしめられたときには、機関回転数が目標アイドリング回転数に対して同一量ずれたときに点火時期の変化に基づく機関の発生トルクの変化量が実圧縮比にかかわらずほぼ同一となるように目標アイドリング回転数からの機関回転数のずれ量に対する点火時期の変化量の比又は基準点火時期の少くともいずれか一方を実圧縮比に応じて変化させるようにしている。
アイドリング運転時における実圧縮比がどのような実圧縮比に変化せしめられても点火時期を変化させたときの機関の発生トルクの変化量を最適な変化量とすることができる。
図1に火花点火式内燃機関の側面断面図を示す。
図1を参照すると、1はクランクケース、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は燃焼室5の頂面中央部に配置された点火栓、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートを夫々示す。吸気ポート8は吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、各吸気枝管11には夫々対応する吸気ポート8内に向けて燃料を噴射するための燃料噴射弁13が配置される。なお、燃料噴射弁13は各吸気枝管11に取付ける代りに各燃焼室5内に配置してもよい。
サージタンク12は吸気ダクト14を介してエアクリーナ15に連結され、吸気ダクト14内にはアクチュエータ16によって駆動されるスロットル弁17と例えば熱線を用いた吸入空気量検出器18とが配置される。一方、排気ポート10は排気マニホルド19を介して例えば三元触媒を内蔵した触媒コンバータ20に連結され、排気マニホルド19内には空燃比センサ21が配置される。また、シリンダブロック2には機関冷却水温を検出するための水温センサ22が取付けられている。
一方、図1に示される実施例ではクランクケース1とシリンダブロック2との連結部にクランクケース1とシリンダブロック2のシリンダ軸線方向の相対位置を変化させることによりピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積を変更可能な可変圧縮比機構Aが設けられており、更に実際の圧縮作用の開始時期を変更可能な実圧縮作用開始時期変更機構Bが設けられている。なお、図1に示される実施例ではこの実圧縮作用開始時期変更機構Bは吸気弁7の閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構からなる。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具備する。吸入空気量検出器18、空燃比センサ21および水温センサ22の出力信号は夫々対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42と車速に比例した出力パルスを発生する車速センサ43とが接続される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して点火栓6、燃料噴射弁13、スロットル弁駆動用アクチュエータ16、可変圧縮比機構Aおよび可変バルブタイミング機構Bに接続される。
図2は図1に示す可変圧縮比機構Aの分解斜視図を示しており、図3は図解的に表した内燃機関の側面断面図を示している。図2を参照すると、シリンダブロック2の両側壁の下方には互いに間隔を隔てた複数個の突出部50が形成されており、各突出部50内には夫々断面円形のカム挿入孔51が形成されている。一方、クランクケース1の上壁面上には互いに間隔を隔てて夫々対応する突出部50の間に嵌合せしめられる複数個の突出部52が形成されており、これらの各突出部52内にも夫々断面円形のカム挿入孔53が形成されている。
図2に示されるように一対のカムシャフト54,55が設けられており、各カムシャフト54,55上には一つおきに各カム挿入孔51内に回転可能に挿入される円形カム56が固定されている。これらの円形カム56は各カムシャフト54,55の回転軸線と共軸をなす。一方、各円形カム56間には図3においてハッチングで示すように各カムシャフト54,55の回転軸線に対して偏心配置された偏心軸57が延びており、この偏心軸57上に別の円形カム58が偏心して回転可能に取付けられている。図2に示されるようにこれら円形カム58は各円形カム56間に配置されており、これら円形カム58は対応する各カム挿入孔53内に回転可能に挿入されている。
図3(A)に示すような状態から各カムシャフト54,55上に固定された円形カム56を図3(A)において実線の矢印で示される如く互いに反対方向に回転させると偏心軸57が下方中央に向けて移動するために円形カム58がカム挿入孔53内において図3(A)の破線の矢印に示すように円形カム56とは反対方向に回転し、図3(B)に示されるように偏心軸57が下方中央まで移動すると円形カム58の中心が偏心軸57の下方へ移動する。
図3(A)と図3(B)とを比較するとわかるようにクランクケース1とシリンダブロック2の相対位置は円形カム56の中心と円形カム58の中心との距離によって定まり、円形カム56の中心と円形カム58の中心との距離が大きくなるほどシリンダブロック2はクランクケース1から離れる。シリンダブロック2がクランクケース1から離れるとピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積は増大し、従って各カムシャフト54,55を回転させることによってピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積を変更することができる。
図2に示されるように各カムシャフト54,55を夫々反対方向に回転させるために駆動モータ59の回転軸には夫々螺旋方向が逆向きの一対のウォームギア61,62が取付けられており、これらウォームギア61,62と噛合する歯車63,64が夫々各カムシャフト54,55の端部に固定されている。この実施例では駆動モータ59を駆動することによってピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積を広い範囲に亘って変更することができる。なお、図1から図3に示される可変圧縮比機構Aは一例を示すものであっていかなる形式の可変圧縮比機構でも用いることができる。
一方、図4は図1において吸気弁7を駆動するためのカムシャフト70の端部に取付けられた可変バルブタイミング機構Bを示している。図4を参照すると、この可変バルブタイミング機構Bは機関のクランク軸によりタイミングベルトを介して矢印方向に回転せしめられるタイミングプーリ71と、タイミングプーリ71と一緒に回転する円筒状ハウジング72と、吸気弁駆動用カムシャフト70と一緒に回転しかつ円筒状ハウジング72に対して相対回転可能な回転軸73と、円筒状ハウジング72の内周面から回転軸73の外周面まで延びる複数個の仕切壁74と、各仕切壁74の間で回転軸73の外周面から円筒状ハウジング72の内周面まで延びるベーン75とを具備しており、各ベーン75の両側には夫々進角用油圧室76と遅角用油圧室77とが形成されている。
各油圧室76,77への作動油の供給制御は作動油供給制御弁78によって行われる。この作動油供給制御弁78は各油圧室76,77に夫々連結された油圧ポート79,80と、油圧ポンプ81から吐出された作動油の供給ポート82と、一対のドレインポート83,84と、各ポート79,80,82,83,84間の連通遮断制御を行うスプール弁85とを具備している。
吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相を進角すべきときは図4においてスプール弁85が右方に移動せしめられ、供給ポート82から供給された作動油が油圧ポート79を介して進角用油圧室76に供給されると共に遅角用油圧室77内の作動油がドレインポート84から排出される。このとき回転軸73は円筒状ハウジング72に対して矢印方向に相対回転せしめられる。
これに対し、吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相を遅角すべきときは図4においてスプール弁85が左方に移動せしめられ、供給ポート82から供給された作動油が油圧ポート80を介して遅角用油圧室77に供給されると共に進角用油圧室76内の作動油がドレインポート83から排出される。このとき回転軸73は円筒状ハウジング72に対して矢印と反対方向に相対回転せしめられる。
回転軸73が円筒状ハウジング72に対して相対回転せしめられているときにスプール弁85が図4に示される中立位置に戻されると回転軸73の相対回転動作は停止せしめられ、回転軸73はそのときの相対回転位置に保持される。従って可変バルブタイミング機構Bによって吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相を所望の量だけ進角させることができ、遅角させることができることになる。
図5において実線は可変バルブタイミング機構Bによって吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相が最も進角されているときを示しており、破線は吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相が最も遅角されているときを示している。従って吸気弁7の開弁期間は図5において実線で示す範囲と破線で示す範囲との間で任意に設定することができ、従って吸気弁7の閉弁時期も図5において矢印Cで示す範囲内の任意のクランク角に設定することができる。
図1および図4に示される可変バルブタイミング機構Bは一例を示すものであって、例えば吸気弁の開弁時期を一定に維持したまま吸気弁の閉弁時期のみを変えることのできる可変バルブタイミング機構等、種々の形式の可変バルブタイミング機構を用いることができる。
次に図6を参照しつつ本願において使用されている用語の意味について説明する。なお、図6の(A),(B),(C)には説明のために燃焼室容積が50mlでピストンの行程容積が500mlであるエンジンが示されており、これら図6の(A),(B),(C)において燃焼室容積とはピストンが圧縮上死点に位置するときの燃焼室の容積を表している。
図6(A)は機械圧縮比について説明している。機械圧縮比は圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積のみから機械的に定まる値であってこの機械圧縮比は(燃焼室容積+行程容積)/燃焼室容積で表される。図6(A)に示される例ではこの機械圧縮比は(50ml+500ml)/50ml=11となる。
図6(B)は実圧縮比について説明している。この実圧縮比は実際に圧縮作用が開始されたときからピストンが上死点に達するまでの実際のピストン行程容積と燃焼室容積から定まる値であってこの実圧縮比は(燃焼室容積+実際の行程容積)/燃焼室容積で表される。即ち、図6(B)に示されるように圧縮行程においてピストンが上昇を開始しても吸気弁が開弁している間は圧縮作用は行われず、吸気弁が閉弁したときから実際の圧縮作用が開始される。従って実圧縮比は実際の行程容積を用いて上記の如く表される。図6(B)に示される例では実圧縮比は(50ml+450ml)/50ml=10となる。
図6(C)は膨張比について説明している。膨張比は膨張行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積から定まる値であってこの膨張比は(燃焼室容積+行程容積)/燃焼室容積で表される。図6(C)に示される例ではこの膨張比は(50ml+500ml)/50ml=11となる。
次に図7および図8を参照しつつ本発明において使用されている超高膨張比サイクルについて説明する。なお、図7は理論熱効率と膨張比との関係を示しており、図8は本発明の実施例において負荷に応じ使い分けられている通常のサイクルと超高膨張比サイクルとの比較を示している。
図8(A)は吸気弁が下死点近傍で閉弁し、ほぼ吸気下死点付近からピストンによる圧縮作用が開始される場合の通常のサイクルを示している。この図8(A)に示す例でも図6の(A),(B),(C)に示す例と同様に燃焼室容積が50mlとされ、ピストンの行程容積が500mlとされている。図8(A)からわかるように通常のサイクルでは機械圧縮比は(50ml+500ml)/50ml=11であり、実圧縮比もほぼ11であり、膨張比も(50ml+500ml)/50ml=11となる。即ち、通常の内燃機関では機械圧縮比と実圧縮比と膨張比とがほぼ等しくなる。
図7における実線は実圧縮比と膨張比とがほぼ等しい場合の、即ち通常のサイクルにおける理論熱効率の変化を示している。この場合には膨張比が大きくなるほど、即ち実圧縮比が高くなるほど理論熱効率が高くなることがわかる。従って通常のサイクルにおいて理論熱効率を高めるには実圧縮比を高くすればよいことになる。しかしながら機関高負荷運転時におけるノッキングの発生の制約により実圧縮比は最大でも12程度までしか高くすることができず、斯くして通常のサイクルにおいては理論熱効率を十分に高くすることはできない。
一方、このような状況下で本発明者は機械圧縮比と実圧縮比とを厳密に区分して理論熱効率を高めることについて検討し、その結果理論熱効率は膨張比が支配し、理論熱効率に対して実圧縮比はほとんど影響を与えないことを見い出したのである。即ち、実圧縮比を高くすると爆発力は高まるが圧縮するために大きなエネルギーが必要となり、斯くして実圧縮比を高めても理論熱効率はほとんど高くならない。
これに対し、膨張比を大きくすると膨張行程時にピストンに対し押下げ力が作用する期間が長くなり、斯くしてピストンがクランクシャフトに回転力を与えている期間が長くなる。従って膨張比は大きくすれば大きくするほど理論熱効率が高くなる。図7の破線は実圧縮比を10に固定した状態で膨張比を高くしていった場合の理論熱効率を示している。このように実圧縮比を低い値に維持した状態で膨張比を高くしたときの理論熱効率の上昇量と、図7の実線で示す如く実圧縮比も膨張比と共に増大せしめられる場合の理論熱効率の上昇量とは大きな差がないことがわかる。
このように実圧縮比が低い値に維持されているとノッキングが発生することがなく、従って実圧縮比を低い値に維持した状態で膨張比を高くするとノッキングの発生を阻止しつつ理論熱効率を大巾に高めることができる。図8(B)は可変圧縮比機構Aおよび可変バルブタイミング機構Bを用いて、実圧縮比を低い値に維持しつつ膨張比を高めるようにした場合の一例を示している。
図8(B)を参照すると、この例では可変圧縮比機構Aにより燃焼室容積が50mlから20mlまで減少せしめられる。一方、可変バルブタイミング機構Bによって実際のピストン行程容積が500mlから200mlになるまで吸気弁の閉弁時期が遅らされる。その結果、この例では実圧縮比は(20ml+200ml)/20ml=11となり、膨張比は(20ml+500ml)/20ml=26となる。図8(A)に示される通常のサイクルでは前述したように実圧縮比がほぼ11で膨張比が11であり、この場合に比べると図8(B)に示される場合には膨張比のみが26まで高められていることがわかる。これが超高膨張比サイクルと称される所以である。
前述したように一般的に言って内燃機関では機関負荷が低いほど熱効率が悪くなり、従って車両走行時における熱効率を向上させるためには、即ち燃費を向上させるには機関低負荷運転時における熱効率を向上させることが必要となる。一方、図8(B)に示される超高膨張比サイクルでは圧縮行程時の実際のピストン行程容積が小さくされるために燃焼室5内に吸入しうる吸入空気量は少なくなり、従ってこの超高膨張比サイクルは機関負荷が比較的低いときにしか採用できないことになる。従って本発明による実施例では機関低負荷運転時には図8(B)に示す超高膨張比サイクルとし、機関高負荷運転時には図8(A)に示す通常のサイクルとするようにしている。
次に図9を参照しつつ運転制御全般について説明する。
図9には機関負荷に応じた機械圧縮比、膨張比、吸気弁7の閉弁時期、実圧縮比、吸入空気量、スロットル弁17の開度およびポンピング損失の各変化が示されている。なお、本発明による実施例では触媒コンバータ20内の三元触媒によって排気ガス中の未燃HC,COおよびNOxを同時に低減しうるように通常燃焼室5内における平均空燃比は空燃比センサ21の出力信号に基いて理論空燃比にフィードバック制御されている。
さて、前述したように機関高負荷運転時には図8(A)に示される通常のサイクルが実行される。従って図9に示されるようにこのときには機械圧縮比は低くされるために膨張比は低く、図9において実線で示されるように吸気弁7の閉弁時期は図5において実線で示される如く早められている。また、このときには吸入空気量は多く、このときスロットル弁17の開度は全開又はほぼ全開に保持されているのでポンピング損失は零となっている。
一方、図9に示されるように機関負荷が低くなるとそれに伴って機械圧縮比が増大され、従って膨張比も増大される。またこのときには実圧縮比がほぼ一定に保持されるように図9において実線で示される如く機関負荷が低くなるにつれて吸気弁7の閉弁時期が遅くされる。なお、このときにもスロットル弁17は全開又はほぼ全開状態に保持されており、従って燃焼室5内に供給される吸入空気量はスロットル弁17によらずに吸気弁7の閉弁時期を変えることによって制御されている。このときにもポンピング損失は零となる。
このように機関高負荷運転状態から機関負荷が低くなるときには実圧縮比がほぼ一定のもとで吸入空気量が減少するにつれて機械圧縮比が増大せしめられる。即ち、吸気空気量の減少に比例してピストン4が圧縮上死点に達したときの燃焼室5の容積が減少せしめられる。従ってピストン4が圧縮上死点に達したときの燃焼室5の容積は吸入空気量に比例して変化していることになる。なお、このとき燃焼室5内の空燃比は理論空燃比となっているのでピストン4が圧縮上死点に達したときの燃焼室5の容積は燃料量に比例して変化していることになる。
機関負荷が更に低くなると機械圧縮比は更に増大せしめられ、機械圧縮比が燃焼室5の構造上限界となる限界機械圧縮比に達すると、機械圧縮比が限界機械圧縮比に達したときの機関負荷L1よりも負荷の低い領域では機械圧縮比が限界機械圧縮比に保持される。従って機関低負荷運転時には機械圧縮比は最大となり、膨張比も最大となる。また、このとき実圧縮比は機関中高負荷運転時とほぼ同じ実圧縮比に維持される。
一方、図9において実線で示されるように吸気弁7の閉弁時期は機関負荷が低くなるにつれて燃焼室5内に供給される吸入空気量を制御しうる限界閉弁時期まで遅らされ、吸気弁7の閉弁時期が限界閉弁時期に達したときの機関負荷L2よりも負荷の低い領域では吸気弁7の閉弁時期が限界閉弁時期に保持される。吸気弁7の閉弁時期が限界閉弁時期に保持されるともはや吸気弁7の閉弁時期の変化によっては吸入空気量を制御しえないので他の何らかの方法によって吸入空気量を制御する必要がある。
図9に示される実施例ではこのとき、即ち吸気弁7の閉弁時期が限界閉弁時期に達したときの機関負荷L2よりも負荷の低い領域ではスロットル弁17によって燃焼室5内に供給される吸入空気量が制御される。従ってアイドリング運転時にもスロットル弁17によって燃焼室5内に供給される吸入空気量が制御されることになる。ただし、スロットル弁17による吸入空気量の制御が行われると図9に示されるようにポンピング損失が増大する。
一方、前述したように図8(B)に示す超高膨張比サイクルでは膨張比が26とされる。この膨張比は高いほど好ましいが20以上であればかなり高い理論熱効率を得ることができる。従って本発明では膨張比が20以上となるように可変圧縮比機構Aが形成されている。また、図9に示される例では機械圧縮比は機関負荷に応じて連続的に変化せしめられている。しかしながら機械圧縮比は機関負荷に応じて段階的に変化させることもできる。
一方、図9において破線で示すように機関負荷が低くなるにつれて吸気弁7の閉弁時期を早めることによってもスロットル弁17によらずに吸入空気量を制御することができる。従って、図9において実線で示される場合と破線で示される場合とをいずれも包含しうるように表現すると、本発明による実施例では吸気弁7の閉弁時期は、機関負荷が低くなるにつれて、燃焼室内に供給される吸入空気量を制御しうる限界閉弁時期L2まで吸気下死点BDCから離れる方向に移動せしめられることになる。
さて、図9に示されるようにアイドリング運転時には通常、機械圧縮比が最大値とされる。しかしながら、本発明による実施例ではアイドリング運転時における機械圧縮比は必要に応じて種々に変更せしめられる。例えば、本発明による実施例ではアイドリング運転時、特に機関始動直後における暖機運転時には触媒コンバータ20内の触媒を暖機するために機械圧縮比が低下せしめられる。
即ち、機械圧縮比の高い超高膨張比サイクルのもとでは熱効率が高くなるために排気ガス温が極度に低くなる。従って例えば機関暖機運転時に超高膨張比サイクルでもってアイドリング運転が行われると排気ガス温が低い温度に維持されるために触媒がなかなか活性化しないという問題を生ずる。そこで本発明による実施例では機関始動直後における暖機運転時には機械圧縮比を低下させて排気ガス温を上昇させ、それによって触媒を早期に活性化させるようにしている。
ところでアイドリング運転時に機械圧縮比が低下せしめられると実圧縮比も低下せしめられる。従って本発明による実施例ではアイドリング運転時に実圧縮比が高くされたり、或いは低くされたりすることになる。ところがアイドリング運転時における機関回転数を目標アイドリング回転数に制御するアイドリング回転数制御を行っている場合、実圧縮比の変化がアイドリング回転数制御に大きな影響を与える。次にこのことについて図10を参照しつつ説明する。
図10はアイドリング運転時における点火栓6による点火時期と機関の発生トルクとの関係を示している。なお、図10において実線はアイドリング運転時における実圧縮比が高いときを示しており、破線はアイドリング運転時における実圧縮比が低いときを示している。
一方、図10においてIbはアイドリング運転時における実圧縮比が高いときの基準点火時期を示しており、アイドリング運転時における実圧縮比が高いときに機関回転数が目標アイドリング回転数、例えば600r.p.m.に維持されているときには点火時期はこの基準点火時期Ibに維持される。この基準点火時期IbはMBT(Minimum Advance for Best Torque)よりも若干遅角側にあり、この基準点火時期Igは機関冷却水温等の機関の運転状態に応じて予め定められている。
さて、本発明による実施例では機関回転数が目標アイドリング回転数からずれたときには機関回転数が目標アイドリング回転数となるように点火時期が基準点火時期Ibに対して一時的に進角側又は遅角側に変化せしめられ、このような点火時期の制御を行うために点火時期制御装置が設けられている。
この場合、点火時期が基準点火時期Igに対して進角されると機関の発生トルクが増大するために機関回転数が上昇し、点火時期が基準点火時期Igに対して遅角されると機関の発生トルクが低下するために機関回転数が低下する。図10はこのときの点火時期の変化量Iaに対する機関の発生トルクの変動量TQa1を示している。このときの点火時期の変動量Iaに対する機関の発生トルクの変動量TQa1、即ち点火時期変化に対する機関の発生トルク変化の感度はそれほど高くない。
これに対し、アイドリング運転時における実圧縮比が小さくされると図10において破線で示されるようにMBTが進角側に移動する。従ってこのとき基準点火時期Ibが同じ点火時期に維持されているとすると図10に示されるように点火時期の変動量Iaに対する機関の発生トルクの変動量TQa2、即ち点火時期変化に対する機関の発生トルク変化の感度はかなり高くなる。
しかしながらこのように機関の発生トルク変化の感度が高くなると機関回転数がハンチングを生じ、機関回転数が目標アイドリング回転数になかなか落ち着かないという問題を生ずる。この場合、このような機関回転数のハンチングの発生を阻止するためにはこのときの機関の発生トルクの変化量TQa2を高圧縮比のときの機関の発生トルクの変化量TQa1とほぼ同一にする必要がある。即ち、このときの機関の発生トルク変化の感度を高圧縮比のときの機関の発生トルク変化の感度とほぼ同一にする必要がある。
そこで本発明による第1の実施例では図11に示されるようにアイドリング運転時における実圧縮比が高圧縮比から低圧縮比に変更せしめられたときにはアイドリング運転時における基準点火時期Igが同一の機関の発生トルクTQbの得られる点火時期Ig′まで移動せしめられる。即ち、第1実施例ではアイドリング運転時における実圧縮比が変更せしめられたときにはアイドリング運転時における基準点火時期が同一の機関の発生トルクの得られる点火時期まで移動せしめられる。
なお、この場合、図12に示されるようにアイドリング運転時における実圧縮比が低下せしめられるほどアイドリング運転時における基準点火時期が進角側とされる。
このようにアイドリング運転時における基準点火時期が同一の機関の発生トルクの得られる点火時期まで移動せしめられると実圧縮比にかかわらずに機関の発生トルク変化の感度を予め定められた最適な感度に維持することができる。その結果、実圧縮比にかかわらずに機関回転数がハンチングを生ずるのが阻止され、機関回転数を速やかに目標アイドリング回転数に落ち着かせることができる。
図13に目標アイドリング回転数N0に対する機関回転数Nのずれ量(N−N0)と、基準点火時期Igに対する点火時期の変化量、即ち点火時期補正量ΔIとの関係を示す。図13からわかるように機関回転数Nが目標アイドリング回転数N0よりも高いときにはずれ量(N−N0)が大きくなるほど遅角方向への点火時期補正量ΔIが大きくされ、機関回転数Nが目標アイドリング回転数N0よりも低いときにはずれ量(N−N0)の絶対値が大きくなるほど進角方向への点火時期補正量ΔIが大きくされる。
次に図14および図15を参照しつつ本発明による第2の実施例について説明する。この実施例では図14に示されるようにアイドリング運転時における実圧縮比が高圧縮比から低圧縮比に変更せしめられても基準点火時期Igは変更されず、このとき低圧縮比における点火時期の変化量Ia2に対する機関の発生トルクの変化量TQa2が高圧縮比における点火時期の変化量Ia1に対する機関の発生トルクの変化量TQa1とほぼ同一になるように、即ち低圧縮比における機関の発生トルク変化の感度が高圧縮比における機関の発生トルク変化の感度とほぼ同一になるように実圧縮比が小さくなるほど点火時期の変化量Ia1,Ia2が小さくされる。
この点火時期の変化量Ta1,Ta2、即ち基準点火時期Igに対する点火時期補正量ΔIと、目標アイドリング回転数N0に対する機関回転数Nのずれ量(N−N0)との関係が図15に示されている。なお、図15においてaは実圧縮比が最も高いときを表しており、eは実圧縮比が最も低いときを表しており、a,b,c,d,eの順で実圧縮比が次第に低くなっていく。
図15に示される場合にも各実圧縮比a,b,c,d,eのときについてみると、機関回転数Nが目標アイドリング回転数N0よりも高いときにはずれ量(N−N0)が大きくなるほど遅角方向への点火時期補正量ΔIが大きくされ、機関回転数Nが目標アイドリング回転数N0よりも低いときにはずれ量(N−N0)の絶対値が大きくなるほど進角方向への点火時期補正量ΔIが大きくされるが、同一のずれ量(N−N0)に対する点火時期補正量ΔIは実圧縮比が低くなるほど低下せしめられる。
即ち、この第2実施例ではアイドリング運転時における実圧縮比が低下せしめられるほど目標アイドリング回転数からの機関回転数のずれ量(N−N0)に対する点火時期の変化量ΔIの比が小さくされる。このようにアイドリング運転時における実圧縮比が低下せしめられるほどΔI/(N−N0)を小さくすると実圧縮比にかかわらずに機関の発生トルク変化の感度を予め定められた最適な感度に維持することができる。その結果、実圧縮比にかかわらずに機関回転数がハンチングを生ずるのが阻止され、機関回転数を速やかに目標アイドリング回転数に落ち着かせることができる。
なお、本発明では第1実施例と第2実施例とを組合せることもでき、従って本発明を包括的に表現すると、アイドリング運転時における実圧縮比が変更せしめられたときには、機関回転数が目標アイドリング回転数に対して同一量ずれたときに点火時期の変化に基づく機関の発生トルクの変化量が実圧縮比にかかわらずほぼ同一となるように目標アイドリング回転数からの機関回転数のずれ量に対する点火時期の変化量の比又は基準点火時期の少くともいずれか一方を実圧縮比に応じて変化させるようにしていることになる。
なお、本発明による実際の実施例では吸入空気量を制御するための吸入空気量制御装置を具備しており、機関回転数が目標アイドリング回転数からずれたときには機関回転数が目標アイドリング回転数となるように点火時期に加え、吸入空気量が変化せしめられる。この場合、図1に示される実施例では吸入空気量制御装置が機関吸気通路内に配置されたスロットル弁17からなる。
図16にアイドリング回転数制御のタイムチャートを示す。図16に示されるようにアイドリング運転時において機関回転数が目標アイドリング回転数N0よりも低下するとスロットル弁17の開度が増大せしめられる。本発明による実施例では図17に示されるように機関回転数Nが目標アイドリング回転数N0よりも高いときには目標アイドリング回転数N0に対する機関回転数Nのずれ量(N−N0)が大きくなるほど閉弁方向へのスロットル開度補正量Δθが増大せしめられ、機関回転数Nが目標アイドリング回転数N0よりも低いときには目標アイドリング回転数N0に対する機関回転数Nのずれ量(N−N0)の絶対値が大きくなるほど開弁方向へのスロットル開度補正量Δθが増大せしめられる。
スロットル弁17の開度が増大せしめられると図17に示されるように時間遅れをもって燃焼室5内に供給される吸入空気量が増大する。一方、機関回転数が目標アイドリング回転数N0よりも低下すると点火時期が基準点火時期Ibに対して進角される。点火時期が基準点火時期Ibに対して進角されると機関の発生トルクが増大し、次いで燃焼室5内へ供給される空気量が増大すると機関の発生トルクが更に増大するので機関回転数は速やかに目標アイドリング回転数N0まで戻される。
図18は本発明によるアイドリング回転数制御の第1実施例を実行するためのルーチンを示しており、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実行される。
図18を参照するとまず初めにステップ100においてアイドリング運転時であるか否かが判別される。例えばアクセルペダル40の踏込み量が零で機関回転数が設定回転数、例えば1000r.p.m.よりも低いとき、或いはアクセルペダル40の踏込み量が零で車速が設定速度、例えば5km/h以下のときにアイドリング運転時であると判断される。
アイドリング運転時であるときにはステップ101に進んで目標とする実圧縮比が算出される。次いでステップ102では目標アイドリング回転数N0が算出される。次いでステップ103では目標とするスロットル開度θ0が算出される。次いでステップ104では目標アイドリング回転数N0に対する機関回転数Nのずれ量(N−N0)に基づいて図17に示す関係からスロットル開度補正量Δθが算出される。次いでステップ105では目標スロットル開度θ0にスロットル開度補正量Δθを加算することによって最終的なスロットル開度θ(=θ0+Δθ)が算出され、スロットル弁17の開度がこのスロットル開度θとされる。
次いでステップ106では目標実圧縮比に応じた基準点火時期Ibが算出される。次いでステップ107では目標アイドリング回転数N0に対する機関回転数Nのずれ量(N−N0)に基づいて図13に示す関係から点火時期補正量ΔIが算出される。次いでステップ108では基準点火時期Ibに点火時期補正量ΔIを加算することによって最終的な点火時期I(=Ib+ΔI)が算出され、点火時期がこの点火時期Iとされる。
本発明による第2実施例も図18に示されるアイドリング回転数制御ルーチンを用いて実行される。ただし、この場合ステップ100から105および108においては第1実施例と同じ処理が行われるが、ステップ106,107においては異なる処理が実行される。即ち、図18に示すルーチンにおいて第2実施例を実行する場合、ステップ106では目標実圧縮比に応じては変化せず、機関冷却水温等のみに応じて変化する基準点火時期Ibが算出される。
次いでステップ107では目標アイドリング回転数N0に対する機関回転数Nのずれ量(N−N0)および目標実圧縮比に基づいて図15に示す関係から点火時期補正量ΔIが算出される。次いでステップ108では基準点火時期Ibに点火時期補正量ΔIを加算することによって最終的な点火時期I(=Ib+ΔI)が算出され、点火時期がこの点火時期Iとされる。
なお、ステップ105では目標アイドリング回転数N0に対する機関回転数Nのずれ量(N−N0)に比例した量がスロットル開度補正量Δθとされ、ステップ108では目標アイドリング回転数N0に対する機関回転数Nのずれ量(N−N0)に比例した量が点火時期補正量ΔIとされる。即ち、ステップ105,108ではP(比例)制御が行われている。しかしながらこれらステップ105,108ではP制御に代えてPI制御、或いはPD制御、或いはPIDを行うことができる。
火花点火式内燃機関の全体図である。 可変圧縮比機構の分解斜視図である。 図解的に表した内燃機関の側面断面図である。 可変バルブタイミング機構を示す図である。 吸気弁および排気弁のリフト量を示す図である。 機械圧縮比、実圧縮比および膨張比を説明するための図である。 理論熱効率と膨張比との関係を示す図である。 通常のサイクルおよび超高膨張比サイクルを説明するための図である。 機関負荷に応じた機械圧縮比等の変化を示す図である。 点火時期と機関の発生トルクとの関係を示す図である。 点火時期と機関の発生トルクとの関係を示す図である。 実圧縮比と基準点火時期との関係を示す図である。 機関回転数と点火時期補正量との関係を示す図である。 点火時期と機関の発生トルクとの関係を示す図である。 機関回転数と点火時期補正量との関係を示す図である。 アイドリング回転数制御を示すタイムチャートである。 機関回転数とスロットル開度補正量との関係を示す図である。 アイドリング回転数制御を実行するためのフローチャートである。
符号の説明
1 クランクケース
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 ピストン
5 燃焼室
7 吸気弁
70 吸気弁駆動用カムシャフト
A 可変圧縮比機構
B 可変バルブタイミング機構

Claims (9)

  1. 実圧縮比を変化させることのできる火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置において、アイドリング運転時において機関回転数が目標アイドリング回転数に維持されているときには機関の運転状態に応じて予め定められている基準点火時期に点火時期を維持すると共に、機関回転数が目標アイドリング回転数からずれたときには機関回転数が目標アイドリング回転数となるように点火時期を基準点火時期に対して一時的に進角側又は遅角側に変化させる点火時期制御装置を具備しており、アイドリング運転時における実圧縮比が変更せしめられたときには、機関回転数が目標アイドリング回転数に対して同一量ずれたときに点火時期の変化に基づく機関の発生トルクの変化量が実圧縮比にかかわらずほぼ同一となるように目標アイドリング回転数からの機関回転数のずれ量に対する点火時期の変化量の比又は基準点火時期の少くともいずれか一方を実圧縮比に応じて変化させるようにした火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置。
  2. アイドリング運転時における実圧縮比が変更せしめられたときにはアイドリング運転時における基準点火時期が同一の機関の発生トルクの得られる点火時期まで移動せしめられる請求項1に記載の火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置。
  3. アイドリング運転時における実圧縮比が低下せしめられるほどアイドリング運転時における基準点火時期が進角側とされる請求項2に記載の火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置。
  4. アイドリング運転時における実圧縮比が低下せしめられるほど目標アイドリング回転数からの機関回転数のずれ量に対する点火時期の変化量の比が小さくされる請求項1に記載の火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置。
  5. 吸入空気量を制御するための吸入空気量制御装置を具備しており、機関回転数が目標アイドリング回転数からずれたときには機関回転数が目標アイドリング回転数となるように点火時期に加え、吸入空気量が変化せしめられる請求項1に記載の火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置。
  6. 上記吸入空気量制御装置が機関吸気通路内に配置されたスロットル弁からなる請求項5に記載の火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置。
  7. 吸気弁の閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構を具備しており、吸気弁の閉弁時期は、機関負荷が低くなるにつれて、燃焼室内に供給される吸入空気量を制御しうる限界閉弁時期まで吸気下死点から離れる方向に移動せしめられ、吸気弁の閉弁時期が上記限界閉弁時期に達したときの機関負荷よりも負荷の高い領域では燃焼室内に供給される吸入空気量が上記スロットル弁によらずに吸気弁の閉弁時期を変えることによって制御され、吸気弁の閉弁時期が上記限界閉弁時期に達したときの機関負荷よりも負荷の低い領域では上記スロットル弁によって燃焼室内に供給される吸入空気量が制御される請求項6に記載の火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置。
  8. 吸気弁の閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構と、機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構とを具備しており、機関排気通路内に配置された触媒の温度を上昇すべきときにはアイドリング運転時に機械圧縮比を低下させると共に実圧縮比を低下させて排気ガス温を上昇させるようにした請求項1に記載の火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置。
  9. 上記機械圧縮比は機関負荷が低くなるにつれて限界機械圧縮比まで増大せしめられる請求項8に記載の火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置。
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