JP2009073997A - エポキシ樹脂組成物、そのエポキシ樹脂組成物を用いたプリプレグ及び金属張積層板 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、そのエポキシ樹脂組成物を用いたプリプレグ及び金属張積層板 Download PDF

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Abstract

【課題】プリント配線板の絶縁材料として好ましく用いられる、難燃性及び高い耐熱性を備えるエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】一分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する臭素化エポキシ化合物、シアネートエステル化合物、硬化触媒、及び遊離ハロゲン吸着材を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物を用いる。遊離ハロゲン吸着材としては、ゼオライト、活性炭、イオン 交換体、及び、シリカゲル等が好ましく用いられる。
【選択図】なし

Description

本発明は、プリント配線板の絶縁材料として好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物に関し、詳しくは耐熱性及び難燃性に優れたプリント配線板を製造するために好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物、そのエポキシ樹脂組成物を用いたプリプレグ及び金属張積層板に関するものである。
近年の情報通信分野で用いられる電子機器においては、信号の大容量化や高速化が進展しており、高周波特性が良く、配線数増加による高多層化に対応できるプリント配線板が要求されている。
このような電子機器に用いられるプリント配線板においては、MHz帯からGHz帯という高周波領域における信頼性を維持するために、低誘電率(ε)及び低誘電正接(tanδ)が必要になる。従来、このような電気特性を有するプリント配線板として、その絶縁層に、エポキシ樹脂にポリフェニレンエーテル(PPE)を配合した熱硬化性樹脂組成物を用いたものが知られている。このような熱硬化性樹脂組成物は、通常のエポキシ樹脂組成物よりも優れた誘電特性を示すが、他の高価な高周波基板用材料であるPTFE等のフッ素樹脂や、BT樹脂、ポリイミド樹脂などと比較すると、耐熱性が低いという問題があった。
このような耐熱性の低さを改良するために、下記特許文献1や特許文献2には、特定のエポキシ化合物と低分子量化されたフェノール変性ポリフェニレンエーテルと、硬化剤としてシアネート化合物を必須成分として含むエポキシ樹脂組成物が開示されている。このようなエポキシ樹脂組成物は、耐熱性が高く、優れた誘電特性をも備えている。
また、プリント配線板の絶縁層に用いられるエポキシ樹脂組成物には、上記のような、誘電特性や耐熱性に加えて、高い難燃性も求められる。このようなエポキシ樹脂組成物に難燃性を付与するために、エポキシ樹脂成分として臭素化エポキシ化合物を所定量配合するという方法が広く用いられていた。
特開平10−265669号公報 特開2000−7763号公報
臭素化エポキシ化合物を樹脂成分として含有し、硬化剤としてシアネート化合物を含有するエポキシ樹脂組成物は、従来用いられていた、硬化剤として酸無水物やフェノール系硬化剤を用いた場合に比べると耐熱性は優れているものの、他の高周波基板用材料の耐熱性と比べると未だ不充分であった。
本発明は、臭素化エポキシ化合物を樹脂成分として含有し、硬化剤としてシアネート化合物を含有するエポキシ樹脂組成物において、より高い耐熱性を維持することができるエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、臭素化エポキシ化合物を樹脂成分として含有し、硬化剤としてシアネート化合物を含有するエポキシ樹脂組成物において、耐熱性を改良するための検討を行った結果、臭素化エポキシ化合物が有する臭素原子が高温時において脱離することにより、樹脂骨格を分解して、硬化物の耐熱性を低下させていると思われる幾つかの知見を得た。かかる知見から、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のエポキシ樹脂組成物は、一分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する臭素化エポキシ化合物、シアネートエステル化合物、硬化触媒、及び遊離ハロゲン吸着材を含有することを特徴とするものである。本発明のように、エポキシ樹脂組成物中に遊離ハロゲン吸着材を含有させることにより、高温時において臭素化エポキシ化合物から発生する遊離臭素(臭素イオンまたは臭素ラジカル)を、吸着材が捕捉して樹脂骨格を分解する作用を抑制するために、耐熱性の低下を抑制することができる。
上記のような遊離ハロゲン吸着材としては、ゼオライト、活性炭、イオン交換体、及びシリカゲルから選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。
また、前記エポキシ樹脂組成物は、数平均分子量が10000以下のポリフェニレンエーテルをさらに含有する場合には、より高い誘電特性が得られる点から好ましい。
また、前記エポキシ樹脂組成物中には、硬化触媒が有機金属塩を含有することが、より高い耐熱性や流動性を維持できる点から好ましい。
また、本発明のプリプレグは、前記エポキシ樹脂組成物を繊維質基材に含浸させ、硬化させて得られるものである。
また、本発明の金属張積層板は、前記プリプレグに金属箔が積層して、加熱加圧成形して得られるものである。
本発明によれば、耐熱性及び難燃性に優れた、プリント配線板等の製造に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物が得られる。
本発明に用いられる、一分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する臭素化エポキシ化合物の種類は、特に限定されない。その具体例としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物等の臭素置換体である臭素化エポキシ化合物が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、特に、ビスフェノールA型エポキシ化合物の臭素置換体である、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ化合物が難燃性及び硬化性に優れている点から好ましく用いられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、ハロゲンを含有しないエポキシ化合物をさらに含有してもよい。その具体例としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物及びナフタレン型エポキシ化合物が、硬化物にさらに高い耐熱性を与える点から好ましく用いられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物中の前記臭素化エポキシ化合物の配合割合としては、樹脂成分全量中に、臭素含有割合が5〜30質量%、さらには10〜20質量%になるように配合されることが、充分な難燃性を維持できる点から好ましい。また、前記臭素化エポキシ化合物を含むエポキシ化合物全量の配合割合としては、樹脂成分全量中に、20〜70質量%、さらには30〜60質量%配合されることが、充分な耐熱性と優れた機械的特性及び電気特性を維持できる点から好ましい。
本発明に用いられるシアネートエステル化合物は、1分子中に2個以上のシアネート基を有する化合物であれば特に限定なく用いられる。その具体例としては、例えば、2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−シアナートフェニル)メタン、2,2−ビス(4−シアナートフェニル)エタン等またはこれらの誘導体等の芳香族系シアネートエステル化合物等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記シアネートエステル化合物は、エポキシ樹脂の硬化剤として作用し、剛直な骨格を形成する成分である。このために、高いガラス転移点(Tg)を与える。また、低粘度であるために得られる樹脂ワニスの高流動性を維持することができる。
なお、シアネートエステル化合物は、有機金属塩等の硬化触媒の存在により、シアネートエステル化合物同士においても自己重合する。この自己重合反応は、シアネート基同士が反応してトリアジン環を形成することによって重合反応が進むものである。このような自己重合反応も耐熱性向上に寄与する。
シアネートエステル化合物の配合割合としては、樹脂成分中、20〜70質量%、さらには30〜60質量%配合されることが、耐熱性が充分に得られ、また、基材に対する含浸性が優れ、樹脂ワニス中でも結晶が析出しにくい点から好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物中には、数平均分子量10000以下のポリフェニレンエーテルがさらに含有されることが好ましい。このようなポリフェニレンエーテルは、重合反応により得られたものであっても、高分子量のPPEをフェノール系化合物とラジカル開始剤の存在下でトルエン等の溶媒中で加熱し再分配反応させて得られたものであってもよい。
なお、上記再分配反応により得られるポリフェニレンエーテルは、分子鎖の両末端に硬化に寄与するフェノール系化合物に由来する水酸基を有するために、さらに高い耐熱性を維持することができる点から好ましい。また、重合により得られたポリフェニレンエーテルは、優れた流動性を示す点から好ましい。
前記ポリフェニレンエーテルの数平均分子量は、10000以下であり、好ましくは2000〜4000である。前記数平均分子量が10000を超える場合には、流動性が悪くなり、またエポキシ化合物のエポキシ基との反応性も低下して、硬化反応に長い時間を要したり、硬化系に取り込まれず未反応のものが増加してガラス転移温度が低下し、十分な耐熱性の改善が望めなくなる。
前記ポリフェニレンエーテルの分子量の調節は、前記再分配反応においては、用いるフェノール系化合物の配合量を調整することによりできる。即ち、フェノール系化合物の配合量が多いほど、その分子量は低くなる。
上記再分配反応に供される高分子量のPPEとしては市販品等の公知のものが使用でき、その代表的なものとしてポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられる。また、上記再分配反応にて用いられるフェノール系化合物としては、特に限定されないが、例えばビスフェノールA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等のように、フェノール性水酸基を分子内に2個以上有する多官能のフェノール系化合物が好ましく用いられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ポリフェニレンエーテルの配合割合としては、樹脂成分中20〜60質量%、さらには30〜50質量%であることが優れた誘電特性を充分に付与することができる点から好ましい。
本発明に用いられる硬化触媒は、前記エポキシ化合物及び、必要に応じて添加されるポリフェニレンエーテルと、硬化剤であるシアネートエステル化合物との反応を促進させる触媒であり、具体的には、例えば、オクタン酸,ステアリン酸,アセチルアセトネート,ナフテン酸,サリチル酸等の有機酸のZn,Cu等の有機金属塩、トリエチルアミン,トリエタノールアミン等の3級アミン、2−エチル−4−イミダゾール,4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類等が挙げられる。これらは、単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、有機金属塩、特には、オクタン酸亜鉛が好ましく用いられる。
前記硬化触媒の配合割合は特に限定されないが、例えば、有機金属塩を用いる場合には、樹脂成分100質量部に対して0.005〜5質量部程度であることが好ましく、イミダゾール類を用いる場合には、樹脂成分100質量部に対して0.01〜5質量部程度であることが好ましい。
本発明に用いられる、遊離ハロゲン吸着材は、イオン交換反応、物理吸着、又は化学吸着により遊離ハロゲン(ハロゲンイオン又はハロゲンラジカル)をトラップする粉末状の物質であれば特に限定なく用いられる。その具体例としては、例えば、合成ゼオライト,天然ゼオライト等のゼオライト、活性炭、シリカゲル、化学合成された無機イオン交換体やイオン交換樹脂等が挙げられる。その市販品の例としては、東亞合成(株)製の無機イオン交換体IXEシリーズや、ユニオン昭和(株)製のモレキュラーシーブ等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
遊離ハロゲン吸着材の配合割合としては、ハロゲンイオンなどを捕捉するための充分量であれば特に限定されないが、樹脂成分100質量部に対して、1〜30質量部、さらには、5〜10質量部であることが、得られる樹脂組成物の流動性を充分に維持する点等から好ましい。
このような遊離ハロゲン吸着材は、樹脂ワニス中で分散されて存在する。この分散時における粒子径としては、0.01〜50μm、さらには、1〜10μm程度であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、難燃性を付与するために難燃剤をさらに添加してもよい。難燃剤の具体例としては、例えば、臭素系難燃剤等のハロゲン系難燃剤や、リン系難燃剤等が挙げられるが、ハロゲンの発生をより抑制するためには、リン系難燃剤が好ましく用いられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、加熱時における寸法安定性を高めたり、難燃性を高める等の目的で、必要に応じて無機充填材が添加されてもよい。
無機充填材の具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、タルク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、マイカ、ホウ酸アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。
無機充填材の配合割合としては、樹脂成分100質量部に対して、10〜100質量部、さらには、20〜50質量部であることが、流動性や金属箔との密着性を低下させずに、寸法安定性を向上させる点から好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じてその他通常のエポキシ樹脂組成物に配合される成分、例えば熱安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、染料や顔料、滑剤等を配合してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、樹脂成分の何れもが樹脂ワニス中で溶解されていることが好ましい。このような樹脂ワニスは、例えば、以下のようにして調製される。
エポキシ化合物、シアネートエステル化合物、及び必要に応じて用いられるポリフェニレンエーテルをそれぞれ所定量のトルエン等の溶媒に溶解させる。この際、必要に応じて、加熱してもよい。また、溶解に際しては、エポキシ化合物及びシアネートエステル化合物として、常温でトルエン等の溶媒に溶解するものを用いることが、樹脂ワニス中で析出物等を生じにくい点から好ましい。
さらに、必要に応じて無機充填材を添加する場合には、ボールミル、ビーズミル、プラネタリーミキサー、ロールミル等を用いて、所定の分散状態になるまで分散させる。
そして、樹脂成分が溶解された樹脂ワニスに、さらに、硬化触媒、及び遊離ハロゲン吸着材を添加して、均一になるように撹拌する。このようにして、樹脂ワニスが調製される。
得られた樹脂ワニスを用いてプリプレグを製造する方法としては、例えば、前記樹脂ワニスを繊維質基材に含浸させた後、乾燥する方法が挙げられる。
繊維質基材としては、例えばガラスクロス、アラミドクロス、ポリエステルクロス、ガラス不織布、アラミド不織布、ポリエステル不織布、パルプ紙、リンター紙等が挙げられる。なお、ガラスクロスを用いると、機械強度が優れた積層板が得られ、特に偏平処理加工したガラスクロスが好ましい。偏平加工としては例えば、ガラスクロスを適宜の圧力でプレスロールにて連続的に加圧してヤーンを偏平に圧縮することにより行うことができる。なお、基材の厚みとしては0.04〜0.3mmのものを一般的に使用できる。
含浸は浸漬(ディッピング)、塗布等によって行われる。含浸は必要に応じて複数回繰り返すことも可能であり、またこの際組成や濃度の異なる複数の溶液を用いて含浸を繰り返し、最終的に希望とする組成及び樹脂量に調整することも可能である。
前記樹脂ワニスが含浸された基材は、所望の加熱条件、例えば、80〜170℃で1〜10分間加熱されることにより半硬化状態(Bステージ)のプリプレグが得られる。
このようにして得られたプリプレグを用いて金属張積層板を作製する方法としては、前記プリプレグを一枚または複数枚重ね、さらにその上下の両面又は片面に銅箔等の金属箔を重ね、これを加熱加圧成形して積層一体化することによって、両面金属箔張り又は片面金属箔張りの積層体を作製することができるものである。加熱加圧条件は、製造する積層板の厚みやプリプレグの樹脂組成物の種類等により適宜設定することができるが、例えば、温度を190〜210℃、圧力を3.5〜4.0Pa、時間を120〜150分間とすることができる。
なお、本発明のエポキシ樹脂組成物は、その硬化反応において、エポキシ化合物のエポキシ基とシアネートエステル化合物とが反応することにより、強固な架橋構造を形成する。シアネートエステル化合物による硬化物は、電気特性に優れる上に耐熱性にも優れるものである。また、遊離ハロゲン吸着材を配合して臭素化エポキシ化合物から遊離した臭素を捕捉することにより、硬化物の分解を抑制して、高い耐熱性を維持することができる。
このようにして作製した積層体の表面の金属箔をエッチング加工等して回路形成をすることによって、積層体の表面に回路として導体パターンを設けたプリント配線板を得ることができるものである。このように得られるプリント配線板は、誘電特性に優れており、また、高い耐熱性を備えたものである。
以下に、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
はじめに、本実施例で用いた低分子量ポリフェニレンエーテルの製造例を示す。
(製造例:再分配反応による、数平均分子量4000のポリフェニレンエーテルの製造)
トルエン250gを攪拌装置及び攪拌羽根を装備した2000mlのフラスコに入れた。前記フラスコを内温90℃に制御しながら、高分子量PPE(数平均分子量25000のPPE(日本ジーイープラスチックス(株)製の「ノリル640−111」)90g、ビスフェノールA 3.6g、過酸化ベンゾイル3.6gを入れ、2時間撹拌を続けて反応させることにより、数平均分子量2500のポリフェニレンエーテルの溶液(固形分濃度28質量%)を調製した。なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)で測定したスチレン換算の値である。
(実施例1〜7、比較例1〜3)
はじめに、本実施例で用いた原材料をまとめて示す。
〈エポキシ化合物〉
・テトラブロモビスフェノールA型エポキシ化合物であり、MW800のエピクロン153(大日本インキ化学工業(株)製)
・ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物であり、数平均分子量(MW)550のエピクロンHP7200(大日本インキ化学工業(株)製)
・ビスフェノールF型エポキシ化合物であり、MW350のエピクロン830S(大日本インキ化学工業(株)製)
〈シアネートエステル化合物〉
・2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパン(ロンザジャパン社製のBandy)
〈硬化触媒〉
・オクタン酸亜鉛(大日本インキ化学工業(株)製、亜鉛濃度18%)
〈遊離ハロゲン吸着材〉
・東亞合成(株)製のジルコニウム,ビスマス系無機イオン交換体IXE−6107
・ユニオン昭和(株)製のゼオライト HiSiv3000
〈無機フィラー〉
・球状シリカ(SiO) SO25R (アドマテックス製)
[樹脂ワニスの調製]
トルエンを90℃にまで加熱し、表1に記載の配合割合になるように、エポキシ化合物、及びシアネートエステル化合物、ポリフェニレンエーテル等の樹脂成分を添加した後、30分間撹拌して完全に溶解させた。そして、さらに硬化触媒、遊離ハロゲン吸着材、及び無機フィラーを添加して、ボールミルで分散させることにより樹脂ワニスを得た。
次に得られた樹脂ワニスをガラスクロス(日東紡績(株)製の「WEA116E」)に含浸させた後、150℃で3〜5分間加熱乾燥することによりプリプレグを得た。
次に、得られた各プリプレグを6枚重ねて積層し、さらに、その両外層にそれぞれ銅箔(古河サーキットフォイル社製のF2−WS 18μm)を配し、温度220℃、圧力3MPaの条件で2時間加熱加圧することにより、厚み0.75mmの銅張積層板を得た。
得られたプリプレグ及び銅張積層板を用いて、下記評価を行った。
〈耐熱性〉
JIS C 6481 の規格に準じて、所定の大きさに切り出した銅張積層板を所定の温度に設定した恒温槽に1時間放置した後、取り出した。そして、処理された試験片を目視で観察してフクレが発生しなかったときの最高温度を求めた。
〈難燃性〉
所定の大きさに切り出した銅張積層板の難燃性を、UL 94の燃焼試験法に準じて燃焼試験を行い、判定した。
〈誘電特性〉
JIS C 6481 の規格に準じて、1MHzにおける誘電率及び誘電正接を求めた。
〈熱膨張係数(CTE)〉
JIS C 6481 の規格に準じて、Z軸方向における熱膨張係数を求めた。なお、測定条件は、昇温速度5℃/分、温度範囲は75〜125℃で測定した。
Figure 2009073997
表1から、本発明にかかる実施例1〜7の遊離ハロゲン吸着材を配合したエポキシ樹脂組成物を用いて得られた銅張積層板は、何れも難燃性V−0を維持しながら、耐熱性がも260℃以上を維持するものであった。またPPEを含有する実施例5の誘電率及び誘電正接は低く、優れた誘電特性を示した。一方、遊離ハロゲン吸着材を配合しなかった比較例1の耐熱性は低かった。

Claims (6)

  1. 一分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する臭素化エポキシ化合物、シアネートエステル化合物、硬化触媒、及び遊離ハロゲン吸着材を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 前記遊離ハロゲン吸着材が、ゼオライト、活性炭、イオン 交換体、及び、シリカゲルから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 数平均分子量が10000以下のポリフェニレンエーテルをさらに含有する請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記硬化触媒が有機金属塩を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を繊維質基材に含浸させ、硬化させて得られることを特徴とするプリプレグ。
  6. 請求項5に記載のプリプレグに金属箔を積層して、加熱加圧成形して得られることを特徴とする金属張積層板。
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